• 検索結果がありません。

読解・読書指導に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "読解・読書指導に関する研究"

Copied!
150
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)平成八年度.  兵庫教育大 学 大 学 院 学 位 論 文. 読解・読書指導に関する研究. 教科・領域教育専攻. 言語系コース︵国語︶. M九五四三二C.      吉田 伸子.

(2) はじめに・. 目次. 第噂章 読解指導と読書指導を一元化する読解・読書指導.  第︻節 ﹁読むこと﹂の位置関係と読解・読書指導⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮・⋮・⋮⋮⋮−⋮⋮−・・.     1  ﹁読むこと﹂の位置関係:⋮⋮⋮⋮⋮⋮・⋮⋮⋮:⋮⋮⋮−⋮−⋮⋮卜⋮⋮⋮. 1. 3. 3. 5. 4.  第二節  ﹁読むこと﹂の指導の現状と読解・読書指導・⋮⋮⋮⋮−⋮⋮−⋮⋮⋮−⋮⋮⋮. 5.     2 読解・読書指導の定義−⋮⋮⋮−⋮⋮⋮・⋮⋮:⋮⋮⋮⋮・⋮⋮⋮:⋮⋮⋮−−⋮⋮.     1  ﹁読むこと﹂がもつ二つの方向性⋮⋮⋮⋮⋮⋮:−⋮⋮⋮⋮:⋮⋮・⋮⋮⋮−⋮. 7. ・10.     2 先行研究に見る読解指導と読書指導の関係⋮⋮⋮⋮⋮⋮:−⋮⋮⋮⋮⋮−−.     3 読解指導と読書指導を一元化する視点⋮⋮⋮⋮⋮:⋮−⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮−・⋮. ・12. 16. 13.  第三節 読解・読書指導の特質:⋮⋮⋮⋮⋮⋮−⋮⋮⋮⋮・⋮−⋮・⋮:⋮⋮⋮⋮⋮−⋮⋮⋮⋮.     1 指導のねらい⋮−⋮:⋮⋮⋮:−⋮⋮⋮⋮−⋮⋮・・⋮⋮⋮⋮⋮−−⋮−⋮⋮⋮⋮・⋮−⋮.     2 指導の場⋮⋮⋮⋮・−⋮⋮−:⋮⋮−⋮:⋮⋮−⋮⋮⋮⋮⋮⋮:・⋮⋮⋮⋮:⋮⋮−⋮. ・22. 17.     4 学習活動の傾向⋮⋮−⋮⋮⋮−⋮・⋮⋮⋮:⋮⋮⋮・−⋮⋮⋮⋮:⋮:−−⋮−⋮⋮⋮⋮⋮. ・27.     3 指導の対象となる教材⋮⋮−⋮⋮⋮−⋮・⋮⋮⋮⋮⋮⋮:・:⋮⋮⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮.     5 評価の観点⋮⋮⋮⋮:⋮⋮−⋮:⋮⋮⋮⋮⋮−⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮−⋮−−⋮⋮⋮⋮⋮・⋮.

(3) 第二章 実践の検討と課題.  第一節 実践を分析・考察する際の観点⋮⋮⋮⋮⋮:⋮−⋮⋮⋮⋮⋮:⋮−⋮・−⋮⋮⋮⋮⋮・⋮⋮:⋮⋮・29.  第二節 読解・読書単元﹁宮沢賢治を読もう﹂の実践と分析・考察・⋮⋮−⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮−−⋮30.     1 指導の概要⋮⋮:⋮⋮⋮⋮・⋮:⋮⋮⋮⋮⋮−:⋮⋮⋮⋮⋮⋮−:⋮⋮⋮⋮⋮⋮−⋮⋮⋮⋮⋮⋮:・・30.     2 読解と読書を繋ぐ読みの着眼点⋮⋮⋮⋮⋮:⋮−⋮−⋮⋮⋮−⋮⋮・⋮⋮⋮:⋮⋮⋮−⋮:⋮⋮32.     3 読書活動に見られる着眼点をもった読み⋮⋮⋮⋮⋮:⋮−⋮−⋮⋮⋮⋮・⋮・⋮⋮⋮⋮⋮⋮33.  第三節 読解・読書単元﹁山へ行く牛﹂の実践と分析・考察⋮:⋮⋮⋮⋮⋮−:⋮⋮⋮⋮⋮⋮−・⋮38.     1  ﹁山へ行く牛﹂の指導の概要⋮⋮⋮⋮⋮⋮−・⋮⋮⋮⋮⋮:⋮−⋮⋮⋮⋮⋮−−⋮−⋮⋮⋮⋮⋮38.     2 学習の流れに着目した分析・考察の意義⋮⋮・⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮⋮⋮⋮−−・・:⋮⋮⋮⋮⋮39.     3 学習指導過程とテーマ意識⋮⋮:⋮⋮⋮⋮・⋮⋮−−⋮⋮⋮⋮・⋮⋮⋮⋮⋮⋮:・⋮⋮⋮⋮⋮⋮40.  第四節 実践の検討を経て1授業作りの視点一⋮⋮⋮⋮−⋮⋮−−⋮⋮⋮⋮−⋮⋮・:⋮⋮⋮⋮⋮⋮・−⋮43.     1 読解・読書指導の場⋮⋮⋮⋮⋮⋮:−⋮⋮−⋮⋮⋮⋮・−⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮−⋮⋮:⋮⋮⋮⋮・::⋮43.     2 読解・読書指導の学習指導過程⋮⋮⋮⋮:⋮⋮−⋮⋮⋮⋮−⋮⋮・⋮:⋮⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮・⋮45.     3 着眼点をもった読みの一般化⋮:⋮⋮⋮⋮⋮−⋮⋮−⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮⋮−⋮⋮−⋮一⋮⋮⋮46. 第三章 小学校で身につけさせたい読みの力.  第一節 読書感想文に見られる読みの力の分析と考察⋮⋮⋮⋮⋮⋮:−⋮:⋮⋮⋮⋮⋮−⋮⋮−:⋮⋮47.     1 読書感想文による分析・考察の意義:⋮⋮⋮⋮⋮⋮・⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮⋮47.     2 H子の読書感想文に見られる読みの力⋮;⋮⋮⋮⋮:・−⋮⋮⋮⋮⋮⋮・−⋮⋮−⋮⋮⋮⋮・・48.     3 読書感想文集による分析・考察⋮⋮⋮−⋮⋮⋮・⋮−⋮⋮⋮−⋮⋮−⋮:⋮⋮⋮⋮⋮・⋮−−⋮⋮51.

(4)    4 読書感想文に見られる学年差⋮⋮−⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮⋮⋮:⋮−⋮⋮⋮⋮・⋮−⋮−⋮⋮⋮⋮⋮55.    5 一人の学習者の五年間の読書感想文に見られる読みの姿と発達⋮⋮⋮⋮⋮⋮−−・−⋮59.    6 文学作品における小学生の読みの力⋮:⋮⋮⋮⋮⋮・⋮−⋮⋮⋮−⋮⋮−−⋮⋮⋮⋮−⋮⋮−⋮−61. 第二節 読解・読書指導で育成する読みの力⋮⋮⋮⋮⋮⋮−−−−⋮⋮−⋮⋮⋮⋮・⋮−−⋮⋮⋮⋮⋮−⋮:⋮63.    1  ﹁注文の多い料理店﹂の読解指導で育成される読みの力⋮⋮⋮:⋮⋮⋮・⋮:⋮⋮⋮64.    2 授業記録に見られる読みの力⋮:⋮⋮−⋮⋮−−−⋮:⋮⋮⋮⋮⋮−:⋮⋮⋮⋮⋮⋮・⋮⋮⋮⋮⋮68.    3 読書ノートに見られる読みの力・⋮⋮⋮⋮⋮−−−−−⋮⋮−⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮−⋮⋮⋮−⋮⋮⋮:73.    4 読解・読書単元﹁宮沢賢治を読もう﹂で育成される読みの力⋮⋮−⋮⋮⋮・⋮−⋮⋮77. 第四章 読解・読書指導の構想.  第一節読解・読書指導の授業作りに向けて:⋮⋮⋮⋮⋮⋮・⋮:⋮⋮⋮⋮⋮・⋮⋮⋮⋮⋮⋮−−−⋮:⋮79.     1 読解指導と読書指導がスパイラルに関連する学習指導過程⋮⋮⋮−⋮−⋮⋮・:⋮⋮⋮79.     2 生活的読書にも生かされる着眼点をもった読み方の指導⋮⋮⋮⋮:⋮⋮−⋮⋮⋮⋮⋮83.     3 読みの広がりを促す指導⋮⋮⋮⋮⋮⋮−⋮⋮⋮⋮⋮⋮−−⋮⋮⋮⋮⋮−⋮・⋮⋮−⋮⋮⋮⋮−−・84.  第二節 読解・読書単元﹁宮沢賢治の世界をさぐる一の構想⋮⋮⋮⋮:⋮⋮・:⋮⋮⋮⋮⋮⋮−−⋮86.     1 二学年にわたる単元と宮沢賢治の作品⋮⋮⋮⋮⋮−−⋮−⋮⋮⋮−⋮⋮⋮−・⋮⋮⋮:⋮⋮⋮・・86. 98.     2 指導の概要と対象とする教材・作品 −⋮⋮−⋮⋮⋮⋮−⋮⋮⋮⋮⋮⋮:・:−⋮⋮⋮⋮⋮:・・89. おわりに︵研究のまとめと今後の課題にかえて︶.

(5) 付記. 参考文献. 巻末資料   。 読みの力を措定する際に分析・考察の対象とした図書・読書感想文.   。 読解・読書単元﹁宮沢賢治の世界をさぐる﹂の学習指導計画.

(6) はじめに.  読書力の低下や読書離れが問題視されるようになって久しい。ω一九七六年に発行され た﹃現代の読書指導﹄︵滑川道夫 明治図書︶で、すでに、不読者が一〇年前の二∼三倍に. 増加し、学年が進むにつれて不読者の割合が高くなるという状況が指摘されている。②そ れから二〇年、﹁不読者﹂③は増加の一途をたどり、最近の調査によると高校生の不読者は 六割を越える。滑川氏は、 ﹃読書力をもっていながら、読書していない人びとレを﹁潜在. 的な読み手﹂とし、不読者といわれる学習者の﹁大部分は、書籍読書の潜在的読み手にな っているというふうに解釈﹂鋤している。.  このような現状の中、読書指導や学校図書館の活性化が大きな課題となっており、積極 的な施策も進めちれている。⑤また、﹁現在にあっては、子供たちを夢中にさせてくれる メディアは本ばかりではない。﹂﹁現在の子供たちは、本とその他のメディアとの間を行 き来しながら、多様なメディアを活用して生活の充実を図っているのであろう。﹂⑥とい う指摘は、これかちの読書を考えていく上で欠くことのできない視点である、この指摘は、 ﹁読書﹂という行為を否定するのではなく、読書観・読書指導観の変革を求めていると捉. える。リテラシーを向上させるのに読書は欠くことのできないものであるということが欧 米での多くの調査結果かち報告されており⑦、読書行為の意義や重要性は普遍的なものであ ると考えている。.  国語科での読書指導としては、読解の後に同一作者やテーマの作品を読むという活動を 位置づけることがよくおこなわれている。読む内容の面では読解指導と読書指導の繋がり.    協.    す  成    関  平. 備    継降 鶏    る  7. の. 蕪.    こ   く 謡    割 鰯 勧   読  1. 哩. 懸.    印 東 命   ジや  7. 按. 畿細. 蹴. 賭. 前. 畿灘. 議 釜音戸 齢 べを 年’題 鴎述 本書盛る課 にも図司れと 報 端囎鮪獄. 幽を間﹄整あの. ﹂月下書が活 査る査  ・指図砂生. ﹂ゆ   . 蘇蘇高論謡.     6の .暴 羅縢鷺.  、査回読夫、﹂子  ば調年譜道ば議経ジ. い. 翫. て. 介. れ さ. 惚. 顯. 鶴. 燗 囎. 嘩. 呼. 謝 躍. 好. 漁. ︾服蹴脳厚酬猷融甦寿. ︽ω ⑦③④⑤ ⑥ ⑦. 注 続     力  12.

(7) が見られるが、読解指導で培った読みの力や方法が後の読書でどのように生かされている のかが明確でない場合が多い。読解指導と読書指導の関わりについてはこれまでにも多く の研究老や実践者に取り上げられ、二元論の克服が試みられてきている。しかし、実践の. レベルでは課題を残しており、﹁国語科読書指導の発展を阻害してきたのは、読解・読書 の二元論と、そこから派生する内容主義的読書指導である﹂ωという指摘もある。.  本論文のねらいは、﹁読むことの指導﹂として読解指導と読書指導を実践レベルで一元 化し、生活読書へ有機的に関連するような国語科における読みの学習指導論の構築にある。.  まず、第一章では、先行研究に学びながち、読解指導と読書指導を一元化する読解・読 書指導の特質について述べる。.  第二章では、授業作りの視点を明ちかにするために、私のかつての実践を分析・考察す る。.  第三章では、読解・読書指導で育成する読みの力について述べる。読書感想文を分析・. 考察することで文学作品における小学生の読みの力を措定し、それをもとに、第二章で取 り上げた実践で育成されている読みの力を考察する。.  以上のことをふまえ、第四章で読解・読書単元﹁宮沢賢治の世界をさぐる﹂を構想する ことで、読解・読書指導の具体像を示す。 o *は段落途中かちの引用を示す。. ○引用文・資料中の傍線は、とくに断りのない限り、 引用者による。. 爵. 栄. 書 図. 治 明. 粥. 回. 学. 教 一 国. 三. 科. 想. 勒. 微 賎 縮. 焔. に. 一周. 騨ジ. 超. 落 忌. ︽ω. 注  成. ︾種8. 2. 騨.

(8) 第一章 読解指導と読書指導を一元化する読解・読書指導 第一節 ﹁読むこと﹂の位置関係と読解・読書指導.   1 ﹁読むこと﹂の位置関係  ﹁読む﹄という行為には、幼児かち大人までさまざまな場や 機会・姿が想定される。私は、 ﹁読むこと﹂の位置関係を発達 によって三つに分け、 ︻図1︼のように考えている。.  幼児期は、読書を通して言葉や文字を覚えながら、物語を楽 しむという一元的なものである。それが、就学と同時に、意図 的・計画的な読みの指導がおこなわれるようになる。学習的読 書の始まりである。本研究では、学校教育でおこなわれる読み の指導のみを学習的読書とし、家庭教育や社会教育の中でおこ なわれる指導は、生活的読書に含めて考えている。.  学習的読書の指導は、国語科を中心に読解・読書指導として おこなうものと、情報読書として国語科以外の教科・領域とク ロスさせて指導する場合に大別される。読みの力や読み方は、. 読解・読書指導で培われ、情報読書や生活的読書の基礎にもな る。また、生活的読書で身についている読みの力や構えが学習 的読書の基礎になる。したがって、生活的読書と学習的読書が. 闘.  書 ⋮・.  職” 書. 専⋮蠕 ⋮  ⋮↓   ↑・.⋮⋮﹂.   書. 書 的. 情. 読月 ← 報→ ,,劃,. 読. 習 学 読← 解→. 読.   情  ︸.   鰭 ”. 係. 置 位 の. ㎞. 枇 喩 11. 咽. 読. 活. 般 一. 牲. 高. 生 校. 的. 書. 生. 児. 小. 仲. 墨 戯. 画三. 一. 一. 3.

(9) 関連し、交流が図ちれなければならない。学習的読書で身につけた読書力が 生活的読書で生かされてこそ生きた読書力といえる。  そのために欠くことのできないのが、 ﹁読むことの教育﹂として読解指導. と読書指導を=兀化した読解・読書指導である。 ︻図1︼では、読解・読書. として一元化した形で示しているが、実際には対比的に見られたり、並列的. に扱われたりしていることが多い.学習的読書と生活的馨の交流を図るた㎜ めには、 ︻図2︼のように学習的読書において読解指導と読書指導が交流し、. 書 書 読 読. む    . 勺←片ツ. 習→活 学 生. 一元化されねばなちない。読解指導で身につけた読みの力が、 生活的読書で機能するため にも学習的読書における読解・読書指導の役割は大きい。.  本研究では、学習的読書における読解・読  書  指  導  に  焦  点  を  あ  て  る  。 学習的読書と生活的 読書が有機的に関連した場合のモデルが、 読解指導と読書指導が=兀化した読解・読書指 導に見られるのではないかと考えているから  で  あ  る。   学習的読書の指導において読解指導 と読書指導が一元化、構造化されることが、 学習的読書と生活的読書の交流をも促す。ま.  と  で  、   学習者を読者として育成す た、このことが、高次元で﹁読むこと﹂が統  合  さ  れ  るこ ることにもなると考える。.   2 読解・読書指導の定義.  かつて、滑川道夫氏は﹁﹃読むこと﹄カ$会轟は、 ﹃読解﹄﹃読書﹄が一体となったもの. である。読解は﹃読むこと﹄の機能的側面であり、読書は﹃読むこと﹄の行動的側面とし てとちえることができるだろう﹂ωと述べ、読解と読書を﹁読むこと﹂として=兀化する.  甑.  肺. “ツ.  45  和  昭  ㎜.  蹴.  麓  東  論  導  指  書  読  解  號  夫  随. ︾一. 事D. 噂. 一. 4.

(10) ことを主張している。現在、国語教育界では、﹁読解﹂﹁読書﹂と二元的に捉えるのでは なく、﹁読むこと﹂として=兀的に捉える考え方が一般的である。したがって、読解指導、 読書指導も﹁読むことの教育﹂として一元化されねばならない。.  読解・読書指導とは、一般的に捉えられているような読解指導と読書指導という二つの 異なる指導を統合的に扱うことを指すのではなく、 ﹁読むことの指導﹂として﹁読解指導﹂ と﹁読書指導﹂を一元化する立場に立つものである.. 第二節 ﹁読むこと﹂の指導の現状と読解・読書指導   1 ﹁読むこと﹂がもつ二つの方向性                ’  ﹁読む﹂とは、本来個別的個性的なものである。作品と読者の間に交流や対話が成立す ることが必要なのであって、作品そのものをどのように読んでもよい、しかし、その読み が恣意的な浅い読みに終始するのであれば、読むことの意義は低い。﹁読むことの指導﹂. においては、なおさらである.作品の価値に触れ、感動を体験したり、新たな知識を得て 思考力や判断力を高めたりするには、確かな読みの支えが必要なのである。.  乱  あ  て.  凋  躬  も  肋  社  聞  新  日  毎.  編  会  議  協  館  書  図  校  学  国  栓.  勘.  次の文は、ある学習者の読書感想文の一部である。ω この本に初めて出会った時、私は一年前に読んで大変感動した﹃こねこムーのおくりもの﹄という童話を思い出し.  硫  え. やさしい心にふれて、すごく元気づけられたことがあったからでした。. ︾賭 粧ω. ました。というのは、その頃、親友が転校したことでさびしい思いをしていた私は、この童話の主人公・黒い木馬の. えました。とく‘心‘ むし丈 力︷ 自  こ 藷 て.  一年たち、同じ作者のこの本をくり返し読んで、﹁やさしさ﹂って目には見えないけれど、とても大切なものに思. 騨. 一. 5.

(11)   一どまよ㌧− し坑禾心力 霞転びを心.らるよう‘ナ丈ζ  家書 ささ 力. 雪. 重症筋無力痙という難病にかかり、失望の余り一時は自殺まで図った作者でした。でも、そんな作者をすくったの が、周りの人々のやさしい心だったのです。お医者さんや看護婦さん、それに友達や家族の人達のやさしさのおかげ. ,てし丈る某. 々  さ. で、作者の心は少しずつ苦しみや悲しみを乗りこえ、やがて、載量な時に分からなかった喜びさえ感じ取れるように これまで﹁やさしさ﹂につい・て真けんに考えたことのなかった私は、f. なりました。. くて き沈 ’力禾ナり一 えてき六 て. さに  て犬 淀  力 てしくところを 口 も口 も一4 、 て ま 犬  ると  まてメ カプカ 沈 さ さ﹂. 蹴. 配. 誤. 撫.  10.  廊.  螂.  坪.  劉  校  畔.  猷.  測.  この学習者は、本を読むことで﹁やさしさ﹂について考える機会を得、傍線部のように.  軸. 掩.  諏. 自分が心を惹かれた場面を何度も繰り返して読むことによって、自分なりの読みを成立さ 性的に読むこと﹂が有機的に関連する読みの姿が認めちれる。このような読みは、この学. せている。ここには、一人の学習者の中で、﹁表現に寄り添って読むこと﹂と﹁個別的個 習者に限ったことではなく、国語科の読みの学習において随所に見られるものである。 ﹁注文の多い料理店﹂の実践ωにおける学習者の読みを例にする。‘  最初の通読の後で出された感想や学習課題には、 ﹁とびらに書かれていた言葉について.  21の ︾第も 注  た ︽①. 繋. 響. 諜 霧 謹. 考えよう。﹂﹁注文の言葉づかいがなんだかおかしいと思う。﹂という表現そのものに寄 り添っていく読みが見られる。その一方で、﹁くしゃくしゃの顔を見て、紳士たちの家族 はどう思っただろう。﹂﹁作者はどんな考えでこの作品を書いたのだろう。﹂という作品 の内容や読み手である学習者個人の興味・関心に向かう読みの様子が窺える。.  また、一連の読解学習が終わった後、J男の学習ノートには、次のような読みが感想と. 椰. 騨. 6.

(12) して書かれている。 ⋮ いくら金持ちで紳士でも入のことを考えず、自分のいいようにいいように思い、動物のことを下等生物だと思うよ⋮ ”うな人にはてんばつがくだるよ、ということを︵作者は一引用者注︶書きたかったのではないかなと思います。  ︸ ⋮ 多数の人は山ねこが紳士を食べたかったといっていますが、ぼくの考えは、犬は死んだふりをし、山ねこは犬とい⋮ ⋮っしょに作戦を考えたんだと思います。そして紳士たちの心をかえさせようとしたと思います。でもその結果は、心⋮ ︸をかえさせられなかった。だかちそれを見ていた神様は、ほんとうはもどせるのに、おこって顔をもどらないように”. ⋮したんだと思います。                                      ⋮. J男は、前半で主題についての自分の読み取りを、後半部分では、他の学習者とは違うこ とを自ら認めた上で自分なりの考えを書いている。この他、1男は、作品から読み取った 紳士像を列挙した後、﹁ぼくは、こんな紳士は紳士じゃないと思う。紳士というのは、﹂ に続けて、自分の紳士観を書いている。.  以上のことから、 ﹁読むこと﹂には二つの方向性が認められると考える。一つは、微視. 的・分析的操作も取り入れながら、表現を正しく丁寧に読み解いていく方向である。想像 や解釈も表現に寄り添っておこなわれる。表現の深層に向かっていく読みともいえる︵表現. への収敏性V。もう一つは、表現そのものかち離れ、テーマや内容に関わって、読み手個人 の興味・関心・課題意識等に向かう読みである︵内容からの拡散性︶。.  読解・読書指導では、表現への収敏性と内容からの拡散性という二つの方向性が﹁読む﹂ という行為において共存的に成立することをめざす。 2 先行研究に見る読解指導と読書指導の関係. 一. 一. 7.

(13)  ところが、指導の現状に自を向けると、読解指導と読書指導が二元的に扱われているこ とがまだまだ多い。これは、一般的に﹁本文をていねいに何度も読み返して深く内容をつ かもうとする読み方を﹃読解細と名付け、書物をまるごと取り扱った探索的・娯楽的な読 み方を﹃読書﹄と称してきた﹂ωために、表現へ収暮する読みを読解指導で、内容から拡 散する読みを読書指導でというように指導領域を分けてきたことによる。.  さちに、読解指導と読書指導の関係については、先行研究や実践でもさまざまな捉え方 がある 。.  例えば、大村はま氏②や滑川道夫氏は一元化の立場である。ところが、井上敏夫氏は、 ﹁本来、総合的に一体化した指導が行なわれるべきである﹂と一元化の立場をとりながら. 成. だ. 57 和. 昭. 論. 書 図 治 明. 読 早 生. 集. 偲. 判. へ 書. 働. 脚. 輝. 和. 59. 昭. .欄. 鵬. 凱. 一. 騨 嚇. 一. 陣 繍8. 著. 灘. 疏 賊 渤 講. 読. 編. 語. 国ジ語. 鰍. 会 話 懇. 個. 語. 。2 科. 巻. 理 の み. ン︸. 実. U 読も 勲. 践. 明 書 閣 光 新. 一 月 降 三㎝. 供. 回 文. 1. 腓. 偲. 52 和. 拭 腱 膵. め 国 払 q. 早. 瓢 割. 豆. 一. 図 治 明. 29. 教. 瓶 動. 語 国. 学. も、﹁学習指導の実践は、つねに系統に従い、時間的順序に従ってなされなければならな. 傲. 鯛. と. こ 鑓疇 離藪. 根. ○. ㌦畷瞭認灘課. 源. ゑ大。﹃ 一η縞攣藪夢. 村24井 β雄. kジはべ上. 読. む. ﹀. 面 の. 篶揮. 陶 体 禦第 の さ 白 鑑群. 験. 勧. いものである以上、指導過程として展開するためには、当然分離して行う必要が生じてく る。﹂③と続けている。.  他方、倉澤栄吉氏は、読解指導と読書指導を区別して考える立場で、次のように述べて いる。.   *︿﹁読解﹂と﹁読書﹂﹀と^﹁読解指導﹂と﹁読書指導﹂Vとは、区別して使わな   くてはならない。﹁読解﹂は﹁読書﹂︵読みVの中に含まれるものであるが、﹁読解指   導と読書指導﹂というときは、それぞれ目あてが違うのであるから、別のものとして、   区別して考えるべきだろう。翰.  飛田多喜雄氏も、 ﹁どちらかといえば馬比較的に﹂というゆるやかな観点かちとことわ りながらも、読解指導と読書指導の具体的な特徴について差異性を指摘している。⑤さら. ︽ω ② ③ ④ ⑤.

(14) に、飛田氏の他にも、読解指導と読書指導それぞれの特質を把握するための試みがなされ. ⑩ 教科性に忠実、⑪ 読解の能力をつけるために読み、読み取り方 がわかったことで読みが完了する。⑫ 微視的な傾向が強く、細かな手続きの分析的 操作が多い。⑬正しく丁寧に読む共同的な精読。⑭ スピードを殺した反復性を本旨とする。. ⑦ 共通素材が与えられる。⑧、比較的短いもので標準的、模範文的傾向が強 い。⑨ 教科書教材に集中する。. ⑤教室での指導が中心になる。⑥ 一斉指導による。︵計画的、系統的︶. ① 言語能力の発展② ことばによる認識法︵表現法︶の育成③読書力の基礎力となる。④ 分析・知的・論理的能力をねらっていく。. 読  解  指  導. ⑩教科の枠を越えようとする。⑪ 読む前に生活上の目的がある。目的にかなつ た生活処理で読みが完了する。⑫巨視的な傾向が強く、総合的な操作で創造読 みが主となる。⑬全文を対象にした自主的な多読。⑭ スピードを持った蝉回性を本旨とする。. ⑦ 読み手個人の興味・関心・課題意識によって 選択される。⑧ 言語抵抗の少ない比較的長いものが選ばれる。⑨ 教科書教材のほか、複数の資料が活用される。. ⑤ 教室のほか、生活にまで広げて指導される。⑥ 個別指導による。︵自由で拡散的︶. ①言語による人間の内面の発展︵人間形成︶② ことばによる認識そのものの拡充③ 読解力を強化する。④ 直観・総合的に見つめる力をつける.. 読  書  指  導. ている。諸氏の論考を参考に、私なりに整理したものが次の表である。ω. 指導のねらい. 指導の場. 指導の対象となる教材. 学習活動の    傾向. 所. ラ 三. 成.  号.  U.  育.  ユ 田   誌. ︶﹃. 年出 励初 秘一 昭﹁. 螂  国.  語. 倖  教. 置. 書 図 治 く明. 書. 語 一. 一千. 劉. 導.  . 論. 読 科. 一 纒 灘 饗 図 周 面. 成. 荊. 集 ㈲縮   む 論文 た ﹂る. 巧し理け 基に原お. 欝齪. 雪月書業 ﹃吏読授. 強. 鋤. 和. 脚. 慨. 蓋. 学. 社 究 研 習. コ. 8. 座. 講 学. 育. 徽. 単. 三. 疏. 蝋 翻. ﹁. d講. ﹁   、 @の  @r . 離離難. ︾細砿倉誘森. ︽ω. 注  収OO  O. 囎. 一. 9.

(15) ⑮ 内容価値を問題にする。⑬ 表現相を直観的・総合的に捉え、表現体︵教 野作晶︶を統一体として認識する。. 膵. 灘. ㈱ 駐. ⑮表現の論理や美を微視的に捉えていく。⑱表現相を反省的・分析的に捉え、表現形式の 諸要素を身につける。. ㎜. 伴.  この表からは、表現へ収敏する読みは読解指導で、内容から拡散する読みは読書指導で、. 日. 鵬 囎. という分業的な発想、さらに、読解指導をすればそれが読書力を育成し、読書に結びつい. 艀. 評価の観点. ていくという捉え方が窺える。. 囎. の. ︽ω. 島  蟹. ︾三. 昨ジ. 儲.  書  読  科  語  咽. 野 馳. 鋤.  また、先にあげた飛田氏の分析について、小和田仁氏は、﹁そのまま今日における読み. の指導での、読解的推導、読書的指導それぞれの特質と限界を明示してくれている。﹂と 述べ、さちに、 ﹁読解と読書が、読むという同根の機能に関わって密接な関係をもつもの. であるとはいえ、学習指導の上では︵中略︶きわめて対立的なものであることが分かる。. この両者の指導を、どう相関させ、相補的に運用していくかは、実際の指導にあたっては. 両者の関係を考えない限り、. 至難な課題であることは想像に難くない.﹂ωと続けている。小和田氏のこの指摘は、そ のまま、前記の表にもいえることである。.  3 読解指導と読書指導を一元化する視点 読解指導と読書指導を前項で整理した表のように捉えて、. 一. 幽. 10.

(16) 読解指導と読書指導は全く質の異なる別の指 導である。したがって、国語科の指導に位置 づける場合、対比的に見られたり、並列的に. 扱われたりせざるをえない。読解指導と読書 指導がスパイラルに関連し合い、重なり合う ような方向で一元化されるには、両者の捉え 方を変えていかねばなちない。.  ︻図3︼のように、表現へ収敏する読みを 縦軸に、内容から拡散する読みを横軸にとっ てみる。従来は玉の象限の読解指導と皿の象. 限の読書指導を交流させることで一元化が試. 樋. 導鷹読. の面. 目拡 船↓. 1. E養轟惣嫁        ・、軸. 霧凄藤. 驚 諮獺. 剛.  鱒 講皿. W.  て  き  て  い  る  みちれ 。  私  は  、 1の象限に位置ついてこそ一元化が可能になると考えている。  まず 収  敏  す  る  読  み  、 つまり﹁正確に読むことができてから個別的個性的に読む  、  表  現  へ .  ﹂  と  考  え  ら  れ  が  ち  ことを で  あ  る  が  、 必ずしもそうとはいえない。例えば、読み取りそのも  十  分  で  も  のは不 、 一次感想で作品の内容価値に迫る個性的な読みが見ちれることがある。.  図  3  ︼  点   ︵︻ a  の  読  み  ﹀  た  だ  し  、それは直観的なものであったり、学習者自身が気づいて 表現へ収敏するような正確な読みの支えが求められる。.  い  。  し  た  が  っ  て  、  高いレベルの読み︵同、点Aの読み︶となるに いな  か  っ  た  り  す  る  こ  と  も多 は、.  同様  に  、 表現へ収敏する読みができるようになれば、個別的個性的に、あるいは創造的.  が  で  き  る  よ  う  に  な  る  と  も  に読  む  こと い  え  な  い  。 ただ読み解くことだけに、または一つの主. 一. 一. 11.

(17) 題を読み取ることだけに終始するような読解指導のもとでは、個性的な読み手は育たない。 読みを広げていくどころか、読む意欲を損なうことにもなる。 ﹁本を読む子どもの側に全. く必然性のない、不自然な授業のために、子どもたちは苦しめちれ、本を読むことから逃 避し続けている。読解指導に驚くほど時間をかけても、読書力はもちろん文字力も語彙力 もあまりつかないのが現状である。﹂ωという批判は、そのような読解指導に向けられた ものである。.  次節では、従来の読解指導、読書指導との違いにも触れながち、読解・読書指導の特質 を明らかにする。. ・書. 咽. 41. 読. 解読.  書  読  回 る解 け読 おと に解 回読 読的. 容. 轍 講. 沸帯. 紙 内    ’. か    ’. 散読 拡る ちす.  み.     み    敏読    収る    へす    現    表. 表現へ収修する読みと内容から拡散する読みの両方を視野に入れ. 第三節 読解・読書指導の特質  読解・読書指導では、. て指導していくことを基本的立場とする。ただし、具体的な 読みの場においては、どちらかに重点が置かれる。そこで、. ︻図4︼のように表現へ収敏する読みに重点が置かれる場合 を読書的読解指導、内容から拡散する読みに重点が置かれる 場合を読解的読書指導とする。.  読書的読解指導では、表現に寄り添い、読みを深めていく 中かち自分の読みを創り出すことを、読解的読書指導では、. 自分の読みや思いを表現にかえって確かめていくことで、よ.  海.  蜥.   .   .   .  ㈱.  轍. ㈹騰. 脚. 鱒. 12.

(18) り高次の読みを学習者に獲得させていくことをめざす。.  次に、この考えに立って、指導のねちいや場、教材等について具体的にその特質を述べ る。以下、本節での番号①∼⑱は、前節九∼一〇頁の表の各内容の番号に対応する。.   1 指導のねらい  読解・読書指導は、﹁読むことの教育﹂という一元化の立場に立つ。しかし、 ﹁読むこ. と﹂がもつ二つの方向性を明確にし、それを指導に生かすために読書的読解指導と読解的 読書指導を位置づけた。したがって、読解・読書指導のねらいは、.  ○ ﹁読むこと﹂の教育がもつねらいとして、読書的読解指導と読解的読書指導に共通   するねらい.  ○ 読書的読解指導、読解的読書指導それぞれの指導がめざすねちい に分けちれる。.  まず、読書的読解指導、読解的読書指導共通のねちいについて述べる。  諸氏の論考を整理した表では、.   読解指導 ①言語能力の発展 ②ことばによる認識法︵表現法︶の育成.   読書指導 ①言語による人間の内面の発展︵人間形成︶ ②ことばによる認識そのもの.        の拡充 となっている。私は、これは読書的読解指導、読解的読書指導共通のねちい、つまり読む ことの指導︵教育︶のねちいであると考えている。 ︻①②について︼. 一. 13 0.

(19)  ︵読むことに関わるV言語能力は、読解指導のみで培われるものではない。読むという行 為をしている限り、何らかの形で言語能力の発展に寄与するはずである。.  言語による人間の内面の発展についても同様である。読書指導の究極のねちいは人間形 成にあるとよくいわれる。しかし、これは読書指導にかぎったものではない。教育すべて がめざすところである。読解指導では、作品︵教材Vを読み解くことを通して思考力や想像 力等を育成することによって、また、読む対象となる作品︵教材︶の内容に触れさせること によって学習者の人間形成に関わっているのである。  認識の育成についても同様のことがいえる。.  言葉による認識の内容と方法の育成は、国語教育が担う役割の一つであり、学習者の人 間形成にも関与するものであると考えている。このことについて、大槻和夫氏の次のよう な指摘がある。﹁国語の学力、ことばの能力が、人間的発達の総体とどのようにかかわり あっているのかを見定める﹂ことの必要性を述べ、そのためには、 ﹁まず第一に、国語学 力︵言語能力︶は認識の発達と結びつけて統一的にとちえられなければなちない。﹂①とし. ている。これは、国語科と学習者の人聞形成や認識の育成が不可分な関係にあることを示 唆するものである。この他、国語科と認識の関わりについては、多くの論考がある。⑦  また、実践では、以上のことを指導目標として明確に示す場合もある。かつて、私は、 ﹁注文の多い料理店﹂の実践③では次のような目標を設定した。  ○ 作品の主題について考えることを通して、  むこ ら て㌧る 日  自幽 ・. る.    ロに、 る田   ’に つき       にも  ること&よ て自  心を幽 カに ようと. もり彦ジし. と 、面書で. 灘灘. 意え◎年10. 勃 うか竹一践 僻書膜 臨 味方﹂ 月. 知. 鯛 徽. 正. ごは両図校 のつの治学. 燗答臨猷. やう ウ﹄満. 潤 も一こ明小. 聯ジ. 、かとの立. てれこ二塁 しそう5阪 耀急 齢嘆.. 肇.    るば  で  ぶ   てい  か負いとと学クした の  ⑳て ここにツ回れ   . っとをン大. 、う時ブにさ 雛遭い同・ 会獺. 離脚め伽調渕酬磯襲  を のと学馬指育二  力書次こをの三教第  肌身はう惨事科語は  、治氏い内認教国く  今明彦との、彦校し  ぜ﹄竹ぶ下方竹学事  な題郷学認仕郷小。  r課西で︵の西国る  夫の、科ぶ識・全あ  和践ば語学認訂回で  一実え国を︵新21の ︾大と例﹁の方﹃第も. ︽ω ②     ③. 注  論       た. 騨. 一. 14.

(20) ・ 山猫と紳士たちの解釈のくいちがいがもたちす叙述や描写に着目して読み、 主題に迫ることができるようになる。. 作品の. 直. 謝 ㎜ ㌔ 自.      えをも ことカてきるようにナる. 轍. ・ 宮沢賢治の他の作品を読み、読書生活を広げるとともに、      る. 読書単元﹁宮沢賢治を読もう﹂①を前提とした読解指導であるが、傍線部のように学習者. 測.  粧.  猷.  以上のように、言語能力の発展と学習者の入間形成、認識の育成をねらいとすることで、.  煙. の人間形成および認識の育成をねちっている。. 読み解くことに終始した読解指導や、情意面のみを重視し、言語としての教育という面が. 紙. ︽注D. ︾大月. ,懐. 欝 馬 繋 駿 麺 類 罐. なおざりになった読書指導かちの脱却が図られると考える。  次に、読書的読解指導、読解的読書指導それぞれがねちう点について述べる。 ︻③・④について︼.  読書的読解指導で培われるのは、表現へ収浮する読みの力である。つまり、表現に寄り 添って読み解いていく中で、たえず作品全体を視野に入れた上での分析的・論理的な読み の能力の育成が求められる。.  一方、読解的読書指導では、内容かち拡散する読みの力を培う。読み手である学習者独 自の世界で想像や思考が展開されるのは、表現かち離れていてもその内容の全体や一部に 触発されてのことである。作品︵教材︶を直観的・総合的に見、自分自身の興味・関心・課. 題意識等と結びつけて読んでいると考えられる、したがって、直観的・総合的な読みの能 力が育成されることで、内容から拡散する読みは、作品︵教材︶と関連しながら個別的個性 的なものになっていくと考える。. 一. 口. 15.

(21)   2 指導の場 ︻⑤について︼.  読解・読書指導は、学校教育における指導を対象にしているため、読書的読解指導も読 解的読書指導も指導の場は教室が中心になる。しかし、その読みを生かすことを含め、積 極的に生活にまで広げて指導することが必要である。教室での読みが生活における読みに 生かされてこそ生きた学習になると考えている。 ︻⑥について︼.  指導の形態は、読書的読解指導では、一斉指導を中心に小集団や個別指導を取り入れる。 作品︵教材﹀に寄り添って正しく丁寧に、深く読み取っていくには学習者の読みの交流が重. 要である。個別指導によって学習者一人一人の読みを作りながら、一斉指導でその読みを 高めたり広げたりしていく。この考えに立ち、現在多くの読みの指導がこの流れや形態で おこなわれている。.  一方、読解的読書指導では、作品︵教材Vに寄り添うより学習了解人一人の個別的個性的. な読みを重視する。しかし、その読みの質を高めていくには、学習者の読みの交流が欠か せない 。.  先にあげた﹁宮沢賢治を読もう﹂の実践を例にする。.  教科書教材﹁注文の多い料理店﹂の読解指導かち賢治作品の自由読書に入る前に、﹁な めとこ山の熊﹂の集団読書をおこなった。一時間で﹁なめとこ山の熊﹂の個人読書をし、. 感想をまとめる。その次の時間に、まとめた感想をもとに話し合いをするという流れであ る。. 胴. 一. 16.

(22)  話し合い活動では、小十郎の死について多くの意見が出された。 ﹁﹃注文の多い料理店﹄. の二人の紳士は生きて東京へもどったのに、なぜ小十郎のような恩いやりのある優しい人 が死んだのだろう﹂ということが話し合いの中心であった。二人の紳士の顔が元にもどち なかったことと同じように考えているのか、 ﹁熊を殺していたから罰が当たった﹂という. 意見が数人に見られた。しかし、小十郎が熊を撃つ場面や﹁熊ども、ゆるせよ﹂と言いな がら微笑んで死んでいった姿から﹁罰が当たったのではない﹂という意見が出され、読み が変わっていった。.  読解的読書指導では、個別学習・指導を中心にして個別的個性的な読みをさせることを 柱にする。その中に小集団や一斉指導を取り入れることが個別的個性的な読みを高めたり ふくらませたりすることになる。また、先にあげた﹁なめとこ山の熊﹂の集団読書で、 ﹁小十郎は熊を殺していたから罰が当たった﹂という読みを変えたのは、小十郎の言動に. 着目した読み取りである。ここでは、作品全体を読んでいく中で表現へ収寂する読みが生 かされていることがわかる。.   3 指導の対象となる教材  どんな作品︵教材Vでも、指導の仕方によって読書的読解指導、読解的読書指導どちちで. も扱える。ただし、作晶︵教材﹀の長さや特徴によって、読書的読解指導に適したもの、読. 解的読書指導に適したもの、両方で扱えるものがある。これは、指導のねらいや学習者の 実態によっても変わってくる。 ︻⑦について︼. 鰯. 一. 17.

(23)  読解・読書指導では、学習者を一人の読者として育てていくことをめざしていることか ら、読みの対象となる作品︵教材Vを学習者自らが見つけ出す力を育成することを絶えず視. 細仏饗導. 引湖A島里. 離羅. 野に入れておく必要があると考えている。つまり、読解・読書指導を通して、目的にあっ. 漢論躰嬰. た本を学習者自らが選び出せるようにしていかなければならない。.  この本を選ぶ力の育成については、現行の学習指導要領の第六学年の目標に﹁適切な読.  幻  いがあ合も.  実  れまが 、Ψ. ㈱二. 嵐㌦離鵠躍.  大 しがをばをい. 万進灘繋.  氏 が正どとこく. 際旋勤難“ツ 法賀沙いう隷.  活  ばるいとで  生  られにびい  書  なとけ選な︶. 儲ゴ早臥.  の ぐいずとう. 黙鰯灘.  社  何のかもえ.    か人らしあ. 締絃鰍翻 ㎝齪饗薩. み物を選んで読む習慣をつける﹂という記述がある他、先行研究や実践でもその重要性や 必要性は指摘されている。ωただ、他の読みの力と同様、本を選択する力だけが単独で育 成されるということはありえない。多くの書物に触れ、読みの力が身につき、目的をもっ. て本を読む態度が形成されるとともに身についていくものである。したがって、共通素材 が与えられても、本を選ぶ力は培われる。共通素材の読みの学習を通して新たな読みの課 題が生み出されたり、読む意欲が喚起されたりする場合は、本を選ぶ力を育成していくこ とに繋がっていくと考えられる。.  以上のことを読解・読書指導の対象となる教材についての基本的な立場とし、次に、読 書的読解指導、読解的読書指導それぞれのねらいに適した作品︵教材︶について述べる。 ︻⑧・⑨について︼.  読書的読解指導は、 ﹃2 指導の場﹂で述べたように↓斉指導が中心になる。作品︵教材︶. に寄り添って正しく丁寧に読む力をつけたり、読みの交流が活発におこなわれたりするに は、共通素材が有効である。その場合の作品︵教材︶としては、学習者の読みの能力をふま. えた上、短編で標準的、模範文的傾向の強いものが適している。.  国語科教科書は、前記の点に合致した教材集であるといえる。ただし、教科書教材を中. 一. ■. 18.

(24) 心にしながら、他の資料を扱うことを積極的に進めていく。ここには、他の資料を教材と して読んでいくだけでなく、学習を進めていく中で作品︵教材Vを紹介することも含めて 考えている。他の資料を扱うことは、読解的読書指導との関連を強めるだけでなく、生活 的読書へも目を向けた指導になる。.  読解的読書指導では、学習者個人の読みの広がりがより重視される。そのため、読み手 である学習者個人の興味・関心・課題意識等によって対象となる作品︵教材︶も異なってく. る。共通課題が設定され、共通素材が与えられることもあるが、学習者の主体的な選択の 機会を作るようにする。複数の作品︵教材︶をリストアップしておきその中かち選択する、 テーマだけしぼって学習者に作品︵教材︶を探させる等が考えられる。このことは、 ﹁目的. をもって読む﹂ことに繋がるだけでなく、﹁目的をもって本を選ぶ﹂という態度の育成、 つまり、本の選び方の指導にもなる。.  したがって、扱われる作品︵教材︶も、読書的読解指導より多様なものが対象となる。教. 科書教材のほか、複数の資料が活用されることが多くなるが、大きく分けると次の二つの 場合が考えちれる。.  帰つ目は、言語抵抗の少ない比較的長いものかち選択される場合である。.  読書的読解指導では短編が対象になりがちで、長編を読む力がつきにくい。読解的読書 指導では、長編を読む機会を設けることを考えているが、その場合、言語抵抗の少ないも のの方が学習者の抵抗感を少なくし、 ﹁楽しく長編を読み通した﹂という成就感を与えち. れることが多い。なお、長編を読む中で、短編で鍛えた力がどう生きてくるのか気づかせ る指導が必要である。. 一. 一. 19.

(25)  二つ目は、多少の言語抵抗があっても、内容価値を重視して選択される場合である。.  読解的読書指導では、明確な指導の目標があり、学習者の目的にかなっていれば、作品 ︵教材︶が十分理解できないことがあっても良いと考えている。十分理解できなければ読む. 価適がなかったり、楽しさを味わえなかったりするとは限らない。読解的読書指導で重視. する価値とは、作品︵教材︶の内容価値だけでなく、学習者がその作品︵教材Vを読むことに 伴う意欲や成就感等を含めて考えている。.  ﹁宮沢賢治を読もう﹂の実践における﹁なめとこ山の熊﹂の読みを再度例にする。.  ﹁なめとこ山の熊﹂は、作品の長さや表現の面から考えると、五年生が一入で読むには 難しい作品である。しかし、﹁注文の多い料理店﹂の読みを生かせば、二人の紳士と対照 的な小十郎の姿を捉え、作者宮沢賢治に対する見方を広げることができると考えた。.  一時間目の個人読書では、場面の様子を十分読み取れない学習者が見受けちれたが、分 かちない中で表現に寄り添いながらの精一杯の読みが読書記録として残されている。. ﹁oB量8曾。,■ご・■・.050層・o■●o・oo・・..⋮..・8,・唇9︸・墨燗昌−・・響5璽欄。■9﹁o.ooo・6・・..・謄騒■・曹。.・畳08翻・..・■・6.,・・,■●5魯鳳■..書。・・.o●o・・■・・.・・壷唇昌。畳‘・o..o...・..重酵■量,9・8帽. mU男“ ぼくは、﹁なめとこ山の熊﹂を読んで、心に残った所は、くまが小十郎にあと二年待ってくれと言った所で⋮.    す。なぜかいいなあと思う所でした。                            ” ⋮J男“ ﹁注文の多い料理店﹂に出てくる紳士とちがって、小十郎は動物を殺してもやさしい心がある。そうなると⋮ ⋮   二つのお話とも主人公の性格がちがう。                               ⋮  ⋮    ﹁注文の多い料理店﹂とちがって、とくに最後の方の文章の意昧が少しむずかしい。          ⋮ ⋮T子“ ﹁熊、おれはてめ、尾を憎くて殺したのでねえぞ。おれも商売ならてめえも射たなけあならねえ。ほかの罪の⋮.  リ                                                                                                                                       ロ.  ︸  ねえ仕事していたんだが畑はなし木はお上のものに決まったし里へ出てもだれも相手にしねえ。仕方なしに猟”  ⋮M子“ 最初はあまり意味がわからなかったけれど、もう一度とちゅうかちさらさちと読んでみたら、だいぶ意味が⋮.  ⋮  師なんぞしるんだ。やい。この次には熊なんぞに生まれんなよ。﹂という所が好きです。        ⋮. ⋮   この本は、死ぬというのが目にはいった。                           ⋮.  ”  わかったぐらいの話だった。︵かんたんに言うとむずかしい本だということ。V            ︸. 鱒・.・0・・,・■,塵■・,魯OO塵.・・書09■O.00⋮■,●・⋮﹁0・.・・⋮.■6,3陰・巳,O陰巳︸唇‘.,‘■6■0.−●・・●・摩・,,匿・・幽・‘.0巳O−199伽・畠.・■■・.・・0・.・⋮■虚・三二−昌・9,畠⋮9・●・.・・⋮塵,,二陣. 一. 喘. 20.

(26)  U男やT子のように、自分の好きな所や心に残った所を書いているものが他にもある。 また、M子が書いているように、小十郎の死に着目した記述も多く見られた。その結果、 二時間目の話し合い活動では、小十郎の死について活発に話し合われ、﹁本の︵主人公の1 引用者注︶ように生きたり死んだりしたがった﹂﹁小十郎に自分を重ね、希望をたくした﹂. といった宮沢賢治の考え方や生き方にまで関わった意見が出された。話し合いが終わった 後、J男とT子は次のように感想をまとめている。. ︸T子” この人︵作者一引用者注Vは、最後、小十郎を殺しました。私は、たぶん今までくまを殺してきたから、 . ⋮J男” 二年後に死ぬといっていたくまのように、やりたいことをやりとげたから︵小十郎は1引用者注︶笑って⋮ ⋮   死んだのではないかな。                                    ⋮ ⋮   このくまの気持ちを︵小十郎に一引用者注﹀知ってほしいかち死なせたと思いました。けど、ざんこくな死⋮ ”   に方はせず、わらったみたいな顔つきで、くまにかこまれて死んだっていうことは、とっても小十郎は幸せだ帥. P■魯・●.o.,,,8・9・・●巳−巳9●・・‘u...,・,、﹁B9噛.■.,墨謄.魯,■・8。.・,幽5巳8・・.,冒⋮實棚9・.●尋・,・,冒曹5巳・.奮●19.・.篭脚.●・9.●.畳。・9・聖。・..3置璽...・︸,・・,曇陰⋮。畳魯.昌昌9畳9■・,90・・■・. ⋮   つたんじゃあないんかなと思いました。                              ⋮.  J男は、﹁少しむずかしい﹂と書いていた最後のところを自分なりに解釈している。ま た、T子が好きなところは、小十郎の境遇や人間性が描かれているところである。それを 読み取ったことが、このような感想に結びついたと捉、乳ている。.  ﹁なめとこ山の熊﹂にかぎらず、学習者にとって抵抗があると思われる作品︵教材︶を読. 解・読書指導では積極的に取り入れていくことを考えている。このことについて、外山滋 比古氏の次のような論考がある。.  外山氏は、既知を読むのをアルファー読み、未知を読むのをベーター読みと命名し、ベ ーター的性格の強い読みの必要性を主張している。マスコミ文化の中では、﹁読みそのも. 一. 駒. 21.

(27) のは読者が抵抗を感じそうなところを注意深く予めとり除いてある。﹂とし、次のように 述べている。.    ︵マスコミ文化の中での読みは一引用者注﹀ベータ目的要素のほとんどないアルファ.   一・ベーター混合読みである。これはほとんど純粋にアルファー読みといってもいい   もので、かつての読みにおいては考えられなかった読みの形態である。こういう異常   な読みがいかにも当たり前のようになっている。読みの危機だ。.    そういう状況のもとにおいては、きわめてペーター的性格のつよい、ほとんど純ベ   ーター読みともいうべき異常な読みをあえて考える必要がある。.    この視点を欠いていたために、これまでの学校教育は不毛に苦しんできたのではな   いかと考えちれる。国語の教育だけでなく、これは教育全体の問題でなくてはなちな   い。ω.  多少の言語抵抗があっても内容価値を重視して選択された作品︵教材Vは、ベーター的読. みを導入する方法の一つといえる。ただ、学習者の読む意欲を損なうことのないよう、発 達段階を考慮し、指導のねらいを明確にしなければならない。また、一つ目の言語抵抗の 少ない長編を読む場合と同じことであるが、学習者が身につけている読み方が活用できる ことに気づかせること、ひいては、未知の読みでも生かせる読み方を身につけさせること が読解・読書指導に求められていると捉えている。. 4 学習活動の傾向 ﹁読むことの教育﹂としての指導のねらいは、 読書的読解指導・読解的読書指導を問わ.  一.  ジ.  ぺ.  辟     秘  昭  ㎝.  社  談  講  渤  方  の  書  監  古  灘. ︾舳 駐①. 一. 口. 22.

(28) ず、達成されるべきものである。つまり、読むことによって言語能力とともに人間の内面 が発展し、読むことによって認識内容が拡充されると同時に認識の方法も身につけられる ような学習活動でなければなちない、以上のことを前提とし、読書的読解指導と読解的読 書指導それぞれの指導のねらいを達成する学習活動の傾向を次に述べる。 ︻⑩について︼.  まず、教科の枠であるが、読解・読書指導は国語科での指導を基盤とする。言語の指導. という観点と現在の教育課程を考えた場合、国語科の指導に位置づけるのがも、つとも適切. である。しかし、国語科という教科の枠内にとどまることなく、他の教科・領域とクロス させ、総合的に扱う指導を積極的に取り入れていく。 ︻⑪について︼.  国語科の指導を基盤とする以上、読書的読解指導も読解的読書指導も読みの能力を培う ような学習活動でなければならない。しかし、それは指導者側のねらいであって、学習老 は読む能力をつけるために読む活動はしない。作品︵教材︶の内容を知るため、作品︵教材︶. に関わる課題を解決するため等、目的があって読むのである。つまり、学習上、生活上の 目的が、学習者自ら、または指導者によって設けちれる。目的が達成されたところで読み は一応完了するが、新たな読みの目的が生み出されるようにすることが指導者に求めちれ る。また、ある作品︵教材︶の読みを通して身につけた読み方を別の作品︵教材﹀の読みでも. 活用することで一般化を図る。これが認識法の育成にもつながると考えている。.  次に、読書的読解指導と読解的読書指導の学習活動における差異性に焦点をあてて述べ る。. 葡. 願. 23.

(29) ︻⑫・⑬・⑭・⑮について︼.  読書的読解は、作品︵教材︶に寄り添って深く読み取っていくのであるから、微視的な傾. 向があり、分析的操作をおこなう場合もある。 ﹁2 指導の場﹂で述べたように、一斉指. 導を中心に、全文を対象にしながら、特定の部分を正しく丁寧に読む精読が柱となる、し たがって、読むスピードはあまり問題にされず、同じ作品︵教材V、同じ部分を繰り返し読 むことも多い。また、作品︵教材︶に寄り添って読んでいるため、表現の論理や美に気づか せることもできる。.  私は、これまで、着眼点をもった読みの指導︵読書的読解指導﹀をおこなってきた。この 実践かち、先に述べたことの具体例を示す。.  着眼点とは、学習者が課題解決をめざして教材を読み取っていく際に、とくに着目する 読みの手がかりのことである。登場人物の行動や言葉、服装・持ち物、情景描写、前場面 との比較等が着眼点になる。着眼点は、毎時間、学習者が選択するようにしていた。選び 方を見ていると、それまでの学習を生かし、学習課題や学習場面かち判断していたようで ある。次頁のワークシート例に見られるように、表現を微視的・分析的に読んでいるよう すも窺える。.  なお、読書的読解指導での着眼点をもった読みは、読解的読書指導でも生かされる読み 方である。このことについては、第二章で詳しく述べる。.  一方、内容から拡散する読みを指向する読解的読書の読みは、作品︵教材︶を丸ごと捉え ていくのが中心になる。作品︵教材︶のある場面にこだわる場合もあるが、これも全文を対 象にし、そこから学習者が選んだ場面である。. 騨. 輪. 24.

(30) ..べ竃いい碍尾﹁・冷λ.冷亀f5ヒ。■,しんと.㍗、.起に∼ワしめなηり毎ら・竃.. .大這己いさんと摯ん麗03菖.. 勃.. た 収.  ロ ロ. 融鈎フ. 耐簾. 諏嘉ム. 設蝿窺か. 認脇・. 茜風. ご  っ. 1建に “の ”た・る 認愚・フ. ﹃,泳な本傷..   げサの          ヨ. 1. .軍. .kきへ辱ネ.rギ撃7¥。莫序.   \   .  ぢい.. ヲ 穿ん寸る 群.. ︵饗抽2こ%...,..::、. 、.. ヵ     い.  じ ロ ひ レロ のロ ロロロ ユ コロ ロマ コもコのり ロ ロ. ノぎりしあた. 玄q︿てん焦κア︷. モ⋮脹縄帽簾織“酷撮准。6ε・う. .榊兜薯ー聯. ¥ソ. ぼ. つ. ザ暑. 墨 銚 鴇先 灘 ノ. る. 顯壕・場物三. .器. .篶. 坐 鞭謬垂魁叔 壷. り か. が. 手. 鋤 畿. 麟.  ⋮. 沸. の も. み. 搬  ぎじのヲるユゆを. .?乏ゼ質遷隠汽鶴麟嫌耐綴緑嚥湛紗嫌勘事奪弩・.    んだ...   . llf. @委繋写皇いて考がλてい歪..     八んに芝キ、“...・. “象お香沓びんδ. 耳居ぬεぎ重重・誘、手署ヤう℃. ャ 島触駐端紅顎ム小びん?筥、 −o. ,ギフ.欝蝸蔚獄陵腸紹絃煮媒. 。. 、藩隷偽層騒、薄塗幾十講㍍. 幽伽タゼサロほむずるばけ. 幽八. 。.だ憲う■噛と屠弔冒ぬ禽勇﹁︾一﹂▼ 雪マ■卿6μる−霊bMの三一し‘  .. 口みの争解がリ︵響謡4︾を蓼ゐ竃し盈う・. ..劇団朝列樹      とがらのことぼどおり行動するわけを. 学 て. わ.  、 望8 に. 中 の.  σ. 王 拶 .的 .勃. 紛 懲   ネヨロロビすアろロむのサん.  ”. ,⋮蛤だ.⋮.喚.型.叢雲,愚輩.離漿“粍朝壱7唖擬,填甥.φσ,誇燃匿..  て “ぬり りっ 墨劉︸ヤλダ凧でひ き. ,. .雨漏蝋引,,激お物蒙.,... を ればらののユサのいてりのにねつなニと. 卜 . 甲. 国際. .∵;富...織 一鞭,⋮’⋮⋮ 顯.[瀬毎,奮来,が、べ幻に..ず...4譲照潅 繊目婆目.. ・  ︶. し.  ・   ひ、 蓑たでゆ舞だ.弓だ嘘空..透11るビ。 、. を  やヨのタロをゐワかへってみユしのらコ. 姦努起むび,幸手、 の虚曽、.く。か.た一㊧!調躰鵬聡亀.   オとのられた    ほ         にくがつな. 鴛⋮. 順s口慰口恥鱈呪2.  また、全文を.対象にした上で、目的によって多様な読みのスタイルが見られるのも読解. 的.読書指導の特徴である。読解的読書指導では、読書的読解指導より長編や難しいものが. 対象作品︵教材︶どなることが多いので、作品︵教材V全体が分かったり味わえたりする.こと. 輪. ﹁. 2. 5.

(31) が基本になる。多少の分からない所にこだわちず、文脈かち意味内容を捉えていくことが 指導されねばならない。しかし、特定の所を丁寧に読むという指導もおこなわれてよい。. ただ、読書的読解指導と違うのは、一度読んで分かりにくかった所、自分が気に入った所 というように、特定の所が学習者によって個別的に選ばれるという点である。読むスピー. 群. 呼. 廊. 蹴. 図. 治. 書. ドと反復性も読みの目的によって異なる。多読をめざす場合は、ある程度のスピードをも. 明. 諭. 姻. 憾ジ  郷一.  訂  噺.  鰺  郷  酒.  繍.  翻.  軸.  汐  プ  圷.  弾.  碑. った一回性の読みが中心になる。作品.︵教材︶を読み味わったり、作品から創造的に展開し. たりする場合は、スピードや反復性は問題にならない。 ︻⑯について︼.  読書的読解指導は、︻⑫から⑮について︼で述べたように、表現を反省的・分析的に捉 えることになる。その結果、その作品︵教材︶の表現形式を身につけることも可能になる。. 西郷竹彦氏は、﹁認識の方法︵わかり方︶を学ぶことは、同時に裏がえしにいえば表現の方 法︵わからせ方Vを学ぶことでもあるのです。﹂mとし、表現の方法と認識の方法を表裏一 体のものとして学ばせることを主張している。この方面に関する一般的な実践例の多くは、. 読みの学習の後に、表現活動が位置づけちれている。これは、読みを通して表現方法その ものを身につけ、その身につけた表現方法を生かすことをねらった活動である。.  一方、読解的読書指導では、繰り返し読み味わうような場合でも、表現そのものより内. 容価値に目が向く。文体やリズム等表現そのものに惹かれていても、読者である学習者は、. 作品︵教材︶そのものに惹かれているという意識の読みである。つまり、表現を直観的・総 合的に捉え、作品︵教材︶を統一体として認識するという学習活動が展開される。. 溢西腿 ︽①. 一. 願. 26.

(32)   5 評価の観点 ︻⑰・⑬について︼.  個別的個人的なものである読むことを豊かで質の高いものにするために読みの指導があ る。したがって、読書的読解指導も読解的読書指導も、読みの主体的な個人性・自由性・. 多様性・変容性を前提とする。その上で、表現内容が読み取れたかという点と、作品︵教材︶ そのものが読者の内面にどう働いたかという二点に大別して評価することになる。.  読書的読解指導では、表現に寄り添って読み取れたかどうかを評価する。とくに、表現 されていることが読み取れたかどうかは、読みの基本となる。したがって、この点につい ての評価は、能力の客観的な水準性に従い、比較的細かくおこなわれる。.  一方、読解的読書指導では、個性豊かな読みを重視する。読みと自分を結びつけて考え る行為そのものを評価する。客観的水準を設けることはせず、個別的、価値的で、弾力的 な評価になる。.  読書的読解、読解的読書、どちちの読みにおいても、学習者の表現︵文字、音声ともに﹀. によって評価することになる。読解・読書指導では、表現の方法を併せて指導していくこ とも必要になってくる。.  以上、﹁1 指導のねらい﹂﹁2 指導の場﹂﹁3 指導の対象となる教材﹂﹁4 学 習活動の傾向﹂﹁5 評価の観点﹂について述べたことを整理したものを次頁に示す。. 0. 一. 27.

(33) ,. い9りねの導指. ,  ,.. 場の導指. ○  ■■幽. と象対材の教導る指な. ﹁ . ,. ,  、,. 点観の価評. 一. 2. 8.

参照

関連したドキュメント

   3  撤回制限説への転換   ㈢  氏の商号としての使用に関する合意の撤回可能性    1  破毀院商事部一九八五年三月一二日判決以前の状況

 一六 三四〇 一九三 七五一九八一六九 六三

七圭四㍗四四七・犬 八・三 ︒        O        O        O 八〇七〇凸八四 九六︒︒﹇二六〇〇δ80叫〇六〇〇

一一 Z吾 垂五 七七〇 舞〇 七七〇 八OO 六八O 八六血

チ   モ   一   ル 三並 三六・七% 一〇丹ゑヅ蹄合殉一︑=一九一︑三二四入五・二%三五 パ ラ ジ ト 一  〃

〔追記〕  校正の段階で、山﨑俊恵「刑事訴訟法判例研究」

目について︑一九九四年︱二月二 0

の後︑患者は理事から要請には同意できるが︑ それは遺体処理法一 0