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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

乾式タワーミルKD-3型粉砕機の開発と粉砕機構に関 する研究

柴山, 敦

九州大学工学地球資源システム

https://doi.org/10.11501/3150834

出版情報:Kyushu University, 1998, 博士(工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)
(3)

C

乾式タワーミルKD・3型粉砕機の開発と 粉砕機構に関する研究

柴山 敦

(4)

目 次

第1章 序論

l.1 破砕 ・粉砕機におけるタワーミル粉砕機の位置付け

l.2 タワーミル粉砕機の発展の歴史 l.:3 木研究の意義と概要

1i η0 06

第2章 乾式タワーミルKD-3型粉砕機の開発 2.1 開発までの経緯

2.2 設計概念 2.3 粉砕方法

2.:3.1 粉砕手順 2.3.2 給鉱試料

2.3.3 ダクト内流速の算出方法 2.3.4 消費電力の算出方法

2.3.5 粉砕産物の粒度分析の方法 2.4 粉砕試験の結果に関する考察

2.4.1 ダクト内流速と粉砕産物重量の関係

2.4.2 KD-3型粉砕機における消費電力

2.4.:3 粉砕産物中に占める・10μm粒子重量の割合 2.4.4 ダクト内流速と粉砕産物の最大粒子径の関係

2.4.5 ダクト内流速と粉砕産物の50%粒子径の関係

2.4.6 粉砕産物における最大粒子径と50%粒子径の関係 2.5まとめ

2 5 7 7 4 7 1 1 2 2 3 6 6 0 3 6

1A -1 -i 1i o-- Oム qu ηο qtU つυ ηο

円。

qO AT Aヨ A吐

第3章 粉砕用スチールボールのサイズが粉砕効果に与える影響 3.1 粉砕用スチーノレボールの役割

3.2 粉砕条件

3.3 スチールボールのサイズが粉砕産物重量に及ぼす影響 3.4 スチールボーノレのサイズと消費電 力の関係

3.5 ボール1個当たりのエネノレギーと粉砕産物重量の関係 3.6 ボールの充填個数と撹枠モータの消費電力の関係

QU QU Oム KU 庁t Qd

4 4 5 5 5 5

3.7 スチールボーノレのサイズが粉砕産物の50010粒子径に及ぼす影響 ・・・・・・ 61 3.8 スチールポーノレのサイズが粉砕産物の最大粒子径に及ぼす影響 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 64

3.9 まとめ ・・・・・・ ・・・ 67

第4章 撹枠スクリュ ーの回転速度が粉砕効果に与える影響 4.1 撹持スクリューの駆動方法

4.2 撹枠スクリューの回転速度

68 69

(5)

4.3 スクリュ一回転速度によるダクト内流速と粉砕産物重量の関係 ・・・・・・ 71

4.4 スクリュ一回転速度と消費電力の関係 ... ... 75

4.5 ダクト内流速と粉砕産物単位重量斗たりの消費電力の関係 . .. .... . . 77

4.6 スクリュ一回転速度による粉砕産物の50%粒子径への影響 ・・・ ・・・・・・ 80 4.7 スクリュ一向転速度による粉砕産物の最大粒子?をへの影響 ・・・・・・ ・・・ 83

4.8 まとめ ・・・・・・ ・・・ 86

第5章 分級部カラム内部の網の役;!?|l 5.1 分級部カラムの役割

5.2 カラム内に取りイ、Iける網の種煩と取り付け方法 5.3 網の取り付け方による粉砕産物重量への影響 5.4 撹祥モータと送風機モータの消費電力

5.5 ダクト内流速、 カラム内流速および解砕部内流速と 粉砕産物の最大粒子径 の関係

5.6 粉砕産物における最大粒子径と50%粒子径の関係

5.7 分級部カラム出入り口気流差圧と粉砕産物最大粒子径の関係 5.8 まとめ

戸i

F,t ワ“ 内ο 8 8 9 9

97 106

112

118

第6章 サイクロンの構造が捕集性能に及ぼす影響 6.1 捕集装置としてのサイクロンの役割

6.2 サイクロンの構造と粉砕条件 6.3 粉砕産物重量と5 0%粒子径の関係

6.4 粉砕産物重量と送風機モータの消費電力の関係 6.5 サイクロン内の気流圧力損失

6.6 サイクロンの気流圧力損失と粉砕産物重量の関係

6.7 サイクロンの気流圧力損失と粉砕産物50%粒子径の関係、

6.8 粉砕産物における最大粒子径と50%粒子径の関係 6.9 まとめ

120 121 125 131 137

140 142 144 155

第7章 結論 157

表号

記 161

謝辞 163

参考文献 164

(6)

第1章 序 論

1.1 破砕 ・ 粉砕機におけるタワーミル粉砕機の位置付け

現在の鉱工業界で使われている破昨 ・ 粉砕機の代表的な使用分野と して、 鉱山業における粉砕工科があげられる。 鉱山業で行われる粉砕 は 、 選鉱操作のrllで最も重要なれ川鉱物の選別 ・ 分離 ・ 同収工程の前

処理作業として行われてきた。 鉱山から掘り山された原鉱石は有用な 鉱物と不要な鉱物を含んでいることから、 両者を選別 ・ 分離するため には、 まず、 対象となる鉱石の微粉化を行わなければならない。 その ため鉱山業では、 微粒子を安印iで、 かつ大量に製造できる粉砕機が必

要とされてきた。

近年では、 粉砕操作は鉱山業だけでなく多くの工業分野で行われ、

粉砕を行う目的も多様化している。 この粉砕操作を粉砕の目的によっ て分類すると次のように大別することができる。 原鉱物中の有用鉱物 と不用鉱物を分離するために単体分離を行うこと、 鉱山 ・ 工場内での 各工程産物あるいは最終工程産物として望ましい粒子径または形状お よび表面積を持った粒子を製造すること、 粒F径を小さくすることに よって産物の付加価値を高めること、 単一粒子のみではなく、 粒子の 集合体である粉体全体が望ましい性質を持つように粒子の粒度分布を 調整すること、 があげられる 1 )。

この粉砕を機械的に行う粉砕機は、 砕く必要がある物質に対しどの ような力を作用させ、 どの程度まで砕くのかということを基本に作り 出されてきた。 結果として、 現在の鉱工業界には多種多様な粉砕機が 存在し、 それぞれが被粉砕物の粒径や性質、 あるいは処理量などの使 用条件にあわせて使用されている。 図 1・1は、 今日存在する粉砕機を 鉱物の粒径から分類した一例として示している 1).2)。 図に示す粉砕機 はいずれも鉱工業界では代表的な粉砕機であり、 粉砕に働く力として は圧縮力、 せん断力、 切断力、 衝撃力、 摩擦力などが用いられている。

また、 運動方式として、 圧縮式、 せん断式、 衝撃式、 円筒回転による 媒体運動式、 媒体撹持式、 高圧気流式など多くの方式が考案 ・ 実用化 され、 その種類、 によって動力伝達機備や運動方式などの機械構造が大 きく異なっている。

1

(7)

Typical size reduction ratio

e AU7』

白』

1・

白』CMF'E' a-E目、

61 c nu } eAU HU g れい nH nド 2u

破粗 | ジ ヨ ークラッシャー

ï \Ji |I ジャイレトリークラッシャ一

機機

|| ハンマーミル

1 06μm (1 m)

5 105μm

スタンプミjレ ピンミル、

ロッドミノレ

自生粉砕機(エロフオールミル) カッターミル

中砕機

10-1μm

(1 c m)

ローラーミル

ボールミル(媒体ミル)

→ボールミル

コニカルボールミル 娠動ボールミル

粉砕機

50

103μm ( 1mm)

粉|媒体撹持型ミル

砕|

→横型ミル

機 |

立型ミル(タワーミル、サンドミル) 500 - ψ1 スクリーンミル(アトマイザー)

長|遠心分級ミル(スーパーミクロンミル) 粉|ジェットミル、コロイドミル、乳鉢

機 砕+

102μm

10μm

1μm

粉砕機分類図 1- 1

Crushing and Grinding 部加工 7.4), Butterworth. London.を

2 Lowrison,G.C.(1974) : p.122 (Table

(8)

このような粉砕機の中に日本人の独創的な研究によって開発され、

実用化されたタワーミル粉砕機がある。 タワーミルは立型の媒体撹持 押J粉砕機の一種であり、 図 1・] rllでは微粉砕機に分類している。 同粉 砕機の特徴を幾つか挙げると、 ①京II粉砕から微粉砕まで粉砕が可能で 粉砕産物の粒度を比較的均一にできる 、 ②設備費 ・ 粉砕経費が安い上、

所要動力が少なく設置而積が小さいために必要白用が大幅に削減でき る、③処理量が多くI�l生粉砕もIIJ能であり、粉砕と同時に産物の抽出 ・ 排除が可能である、 などの多くの利点が上げられる 3)‘17)。 特に、 乾式 粉砕における粉砕効率は、 粉砕 により生成した微粒子を如何に効率的 かつ速やかに粉砕室から取り除くかという点に大きく依存していると 考えられている 18)・19)。 これは、 生成した微粒子が粉砕室に残留する と、 粒子同士が凝集し粉砕の進行を妨げるからである。 ところが、 乾 式タワーミル粉砕機の場合、 装置内を空気が循環しているため、 生成 した微粒子を粉砕室から直ちに排山することができ、 分級および捕集

操作を連続して行うことができる。

以上のような理由から 、 タワーミル粉砕機は多くの金属鉱山で再摩 鉱用粉砕機として利用され、 国内外を問わず傑々な鉱山や工場等で使 用されてきた 3)ー17)。 また、 近年では、 粉砕産物の高付加価値化のため の微粉砕機としても注目されはじめ、 ローラーミルに代表される現在 の主 要微粉砕機に代わる次世代型微粉砕機として大きな期待を集めて いる。

1.2 タワーミル粉砕機の発展の歴史

タワーミル粉砕機の粉砕概念は、 河川で巨大な岩石が上流から下流 に押し流される聞に、 石と石とが互いに摩擦を及ぼして角がとれ小さ くなり、 河口に到達する頃には岩も細かい砂になるような自然現象を 具体的に機械装置に応用したものである 3)。 現在では、 湿式タワーミ ルと乾式タワーミルの両方式が存在し、 粉体を取り扱う多くの工業分

野で使われている。 しかしながら、 タワーミルがどうして誕生したの か、 そしてその後どのような過程を経て世界の鉱工業分野で活躍する 粉砕機になったのかということは、 これまであまり知られていなかっ た。 そこで、 タワーミルの発明とその後の発展史を調べるために、 フE

3

(9)

日室鉱業(樹(現在側ニ ツチツ) の小林猛虎氏 ( 1998年 8月現在、 86 歳)と土屋茂雄氏(同89歳)、 元日本タワーミル側の河端重勝氏(同 84歳)ならびに(刷クボ夕、 リサイクルプラント営業部 の矢野昭文氏の 各氏に聞き取り捌何を行った結果、 発明に至るまでの背景や、 発明お よび商品化後の続料についてお話を何うことができた。 その内認をタ ワーミル粉砕機の発展の暦!ととして以ドに述べる。

塔式粉砕機の発明

タワーミル粉砕機は、 もともと店崎磯吉〔昭和2年、 明治専門学校 (現九工大)化学科卒業〕が考案した粉砕機である。 同氏は、 戦前 ・ 戦中時に満州I (一時朝鮮)でアルミナ精錬(アルミナの粉砕抽出)に

係わる仕事に携わっていた。 当時、 鉱工業界で使用される代表的粉砕 機といえばボールミルのことであり、 粉砕操作を行う分野では一般的

に使用される粉砕機であった。 ところが同氏は、 この横型のボールミ ルを立型に置き換え、 上部にモータを設置し、 撹持軸を取り付ーけた立 押Jの塔式粉砕機(タワーミル)を考案していた(小林氏談)。 しかし ながら、 岩崎は化学科出身であるため、 考案中の同粉砕機を表面を粉 砕しながら反応を進行させる反応装置、 特に水中で粉砕させながら浸

出(リーチング)を行うための装置として検討していた。

山崎は戦後帰国し、 明治専門学校の先輩だった当時の旭硝子側社長 の渡遁喜一(在任期間昭和25.6-同27.2、 大 正5年明治専門学校応用 化学科卒業) に、 思案中の塔式粉砕機のことを説明した。 その結果、

同社内で試験製作することが決定したが、 その理由として以下のよう な背景があった。 当時の旭硝子では、 研磨材用のざくろ石の粉砕を行 っていたが、 要求粒度が数10μmと非常に小さく、 工場で使用してい たボールミルではそこまで微砕な粉砕産物を製造することができなか った。 そこで、 渡遁は岩崎の考案した新型の塔式粉砕機に 、 粉砕産物 の粒度を数 10μm にすることができる微粉砕機として期待をかけて いた。

その後(昭和 26年頃)、 旭硝子(闘の工場内で寄せ集めた材料によ って小型の試験機が誕生した。 この有り合わせの材料で製作した塔式 粉砕機(湿式)は、 岩崎が当初考案していた反応装置としてよりも、

4

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ァ怨以上に微粉砕能力が秀でた ‘粉砕機' であった。 この時、 岩崎は 粉砕機の試作品(新製品)を紹介する展示会に出席し、 新たに開発し たこの塔式粉砕機のことにつ いて説明して いる。 その後、 この内容が 日本鉱業会に伝わり、 吋|時の選鉱分野(特に浮選関係)で権威的な存 在であった東大の1111l市郎教授(後に名誉教綬)を始めとする選鉱部 ムによって同粉砕機の凡学会が行われた。 この凡学会によって、 旭硝 子の工場内で試験稼動して いた併式粉砕機が公開された。 また、 同じ 品会に 、 当 時日窒鉱業(附(現在(附ニ ッチツ)の技術部門に在籍して いた小林猛虎(昭和9年に現在のソウル大学選鉱学部を卒業)が同行 して いた。 当時、 小林は日窒鉱業の選鉱技術分野に在籍して いたが、

この時から塔式粉砕機の独自性とその微粉砕成績、 所要動力の少なさ に着目して いた。 特に、 既存のボールミル等にはな い撹持粉砕である ため、 微粒子を製造するためには非常に都合がよ い粉砕機であると実 感して いた。 また、 見学会の代表でもある山口教授も同じくこの塔式 粉砕機に強 い関心を抱かれて いた(小林氏談)

しかも、 この頃(同 26 年頃)、 右l崎、 旭硝子側社長の渡造、 日容 鉱業(附社長の植田勲(岩崎、 渡迭と同じ明治専門学校を大正 1 1 年に 卒業)との閣で話し合 いが行 われ、 粁余曲折の末、 日窒鉱業で塔式粉 砕機を製造することに決まった。 ところが、 当時の日窒鉱業側では、

会社本体の中に研究所がなかったため、 野口研究所を利用して燐式粉 砕機の開発に着手することになる。 この野口研究所内の日窒鉱業研究

部門研究長が前出の小林(当時日窒鉱業技術課長)であった。

また、 昭和26年から27年にかけて、 都立大学の助手をして いた河 端重勝は、 専門の機械設計および製造妓術を活かし、 野口研究所内で 山崎がイメージする粉砕機の製作助手兼パートナーとして、 岩崎、 小 林と共同で塔式粉砕機の製作に取り組むことになった。 この時、 粉砕 機のアイデアや設計指針を岩崎が、 実際の図面設計や機械工作を河端 が、 そして両者の意見をまとめるとともにユーザーの立場から意見す る役を小林が担当することで塔式粉砕機の製造が進められて いった。

そして、 つ いに日本人の独創的なアイデアを基に独自開発された塔式 粉砕機が誕生の日を迎えることになった(小林氏および河端氏談)

この旭硝子時代から野口研究所に至るまでの製作当時の余談として、

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塔式粉砕機は当初、 自生粉砕機的に 粉砕媒体を使用せずに、 鉱物など の粉砕対象物だけを投入する機椛を考えていた。 方で、 撹枠用シ ャ

フトも最初はシ ャ フトのみを回転させる予定であったが、 その後、 シ ャ フトに垂直な悦件特や円盤(ディ スク状)を取り付けたり、 粉砕室 内部にじゃま板などを取り付けた梢巡を検討していた。 最終的には 、 スクリユー状の羽般により媒体(ボール)や鉱物を峰き上げる構造に

決定し、 さらに、 スクリユーエ ッジと熔壁面との聞に一定の隙聞を作 ることで粉砕効率が向上することを児い出している。 しかも、 塔壁面 やスクリュー羽般をゴムライニングすることで、 粉砕の効率を落とさ

ずに粉砕機 の磨耗や煩傷を防ぐことが考案された(小林氏談)

塔式粉砕機(タワーミル)の実用化と発展

前述のような開発過程を踏みながら、実用型の第一号塔式粉砕機(らri 式)が、 昭和 28年 4月に日窒鉱業の土倉鉱業所に導入され、 良好な 微粉砕成績を挙げながら稼動を続けた。 特に 、 同鉱業所では 、 黄銅鉱 の単体分離度を高めるために銅鉱石を数10μm程度( -:300メ ッシュ)

に微粉砕する必要があった(浮遊選別法の前処理として)。 そこで、

塔式粉砕機を再摩鉱用粉砕機として使用したところ、 その条件を満た す事が出来るようになり、 品位や実収率の向上に大いに役立つ運転成 績をあげた 20)(土屋氏談)

その後、 塔式粉砕機は広く使用されるよう になり、 湿式の塔式粉砕 機の特許(昭和26年出願、 特許番号1992:31号)を宕崎磯吉が取得し た。 また 、 岩崎死去後(昭和29年に急逝)、 河端重勝が昭和30年に 日本粉砕機工業(樹を設立し、 数年後には乾式培式粉砕機の特許(昭和 :36年出願、 特許番号4289:34号)を取得している。 同氏は塔式粉砕機 をタワーミルと命名し、 昭和 40年に日本タワーミル側を設立した。

以後、 同社が湿式 ・ 乾式雨タワーミルの製造 ・ 販売を一手に行ってい る(河端氏談)

、"時のタワーミルの実用例は 、 各種鉱山、 製鉄所、 中和 対象鉱物も多く、 実績も数多く残していた。 特に 、 群馬県

灰用など

津温泉付 近の河川は(吾妻川上流)、 pH1.8-- 2.:3の強酸性の水が流れ、 地域環 境に多くの被害をもた らしていたが、 そこへ処理量7.000kg/h、 - :3 2 5

6

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メッシュの重量割合を98%以よで粉砕できる湿式タワーミルを用いて、

灰乳を投入することにした。 この結果、 強酸性の死の川を見事中和 することができた 3)O このことが、 タワーミルを世間に広く知れ渡ら せることになった(小林氏および河端氏談)

昭和 40年以降、 日本タワーミル(附によって製造販売されたタワー ミルは、 多方而で利川されるようになり、 その能力も各界から徐々に

認識されるようになった。 昭 和 46 年 に は、 タワーミルが束京電力鹿 島火力発 電 所の乾 式 脱 硫プで使川する石 灰 石 粉 製 造 用の粉砕機 (活性炭で吸着した硫黄分を寸l 和 洗浄するための 石 灰乳 製 造用 粉 の砕 機、 以下FGD(Flue Gas Desulfurizatjon)プラント)として採用され

た。 このタワーミルが、 他の粉砕機に比べ非常に高い優位性(ボール ミルに比べ消費電力量は半減し 、 騒音がほとんど無い)を持っている と評価され 、 全国の電力会社とエンジニヤリング会社に認知されるよ うになった。 この稼動報告により、 タワーミルは昭和 40 年代後半か ら昭和 50 年代前半にかけて中国電力の水島火力発電所を皮切りに、

全国の電力会社に納入されていく。 また、 エンジニヤリング会社は三 菱重工(側、 千代田化工建設(樹、 パブコ ック目立側が中心となり、 タワ

ーミルを組み込んだ事業が全国に展開されてい った。 この頃、 年間で 最大 12台のタワーミルが 製 造 ・ 販売された実績を残している(河端 氏および矢野氏談)

その後の昭和50年代半ばには、 日本国内の発電所における F.G.D.

用装置はほぼ行き渡り、実績を積んだエンジニヤリング会社を通じて、

その事業展開が海外に向けられ、 プラント輸出が進められた。

海外初の F.G.D装置としてのタワーミルは、 昭和54年三菱重工が

米国の Hoosìer発電所に納入したのが始まりであった。 この納入に関 しては、 他のエンジニヤリング会社はボールミルを組み込んだプラン トを設計していたのに対し、三菱重工はタワーミルを組み込むことで、

他社と差別イじをはかり受注に成功した。 これ以後、 米国のボールミル

(粉砕機)メーカーがタワーミルを認知し、 関心を持つようになった。

ところが、 当時の日本国内では、 セメントメーカーが海外(韓国) セメントメーカーからの安値輸出攻勢を本格的に受け始めていた o F.G.D プラントでは副産物として 石膏が生成されるため、 業績改善の

7

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一策として 、 その石膏を引き取りの条件にし 、 微粉石灰を販売する方 策を取った(石灰石より微粉化した石灰の方が付加価値が高いため)。

結果的に 、 本方策により石灰石をタワーミルで粉砕する方式から、 パ ウダ一石灰からのスラリー化)5式に急速に置換されていった。

さらに 、 昭和 50年代半ばから後 、|主にかけてタワーミルの主要市場 である電力会社からの新規引き介い が激減し 、 ll;tに納入していたタワ ーミルの使用停止や撤去 が11本タワーミル(械 の経営を急激に悪化させ ていった。

この頃、 久保田鉄工株式会社(現布(附クボタ)の産業機械部門では 、 今後 の産業界で微粉砕領域に対する重要性がますます増大し 、 新市場 としても充分成り立つという考えから、 既存の破砕機(採石業や鉄鋼 業主体) やボールミル(アルミ精錬や鉄鋼業主体) に代わる新型ミル を模索していた。 さらに、 同社は日本タワーミルの経営の窮状と 、 外 来技術ではなく日本人によって開発された日本独自の 粉砕機 E タワー ミル ' を知り、 その微粉砕性能とそのポテンシ ャルの高さ に注目した。

同社では 、 タワーミルを世界的な粉砕機に育て 、 久保田鉄工(制(現在 (樹クボタ) の一事業にすること を決断し 、 昭和58年 10月 16日に日 本タワーミル(紛の買収を行った (平成2年社名をクボタタワーミルに 変更)

クボタによる買収後も、 タワーミル粉砕機は排煙脱硫CF.G.D.)プ ラント内の石灰粉製造用粉砕機の他、 各種鉱山業、 金属 ・ 鉄鋼業、 製

紙業などの非常に 広い分野で使用され 、 通算240台以上のタワーミル が国内および海外15カ国で運転されている (以上矢野氏談)

1.3 本研究の意義と概要

以上のように 、 タワーミル粉砕機は開発当初から、 銅鉱石粉砕など の鉱 業界や陶石粉砕などの窯業界、 あるい は製鋼業、 化学工業、 中和 用石灰石粉砕による公害処理の分野など広範囲に使用されてきた。 近 年では、 排煙脱硫用の石灰石粉 を大量に製造する 粉砕機として使用さ れる他、 マグネシアの微粉砕といった分野で頻繁に用いられ 、 タワー

ミルの用途拡大分野として期待されている。

しかし ながら、 タワーミル粉砕機が日本圏内の一民間人によって発

8

(14)

明され、 商品化された粉砕機であることも理由のーっとなり、 国際的 な学会において発表されることが少なく、 同粉砕機に関する研究報止 はこれまで非常に少なかった。 近年唯一 報 告されたタワーミルに関す る論文も、 オーストラリアのマ ッカーサ一 ・ リバーと Mt.アイザの鉛 ・

亜鉛鉱山で実際に使用されているタワーミルの運転状況を報じる論文 であり :21) -:2:2 )、 同粉砕機の粉砕機構を解明する論文とは言い難かった。

このような背景から、 タワーミルの粉砕機構や装置内の各部分が粉砕 産物にどのような影響を与えているのかなど未解明な点が多数存在し、

実際の設計や操業も、 経験的に行われているのが実状であった。

一方、 近年の鉱工業界では粉体を取り扱う分野が急激に拡大し、 微 細な粉体を安価でかつ大量に製造できる粉砕機の要望が強くなってき た。 その要望を満たすために、 タワーミル粉砕機が多方面から脚光を 浴び始め、 新しいタワーミル粉砕機の開発とタワーミルの粉砕機構を 明らかにする研究が必要とされてきている。

そこで本研究では、 従来の乾式タワーミル粉砕機に改良を加えるこ とによって、 既存の粉砕機にはない 新しい構造を持つ実操業用規僕の 乾式タワーミルKD-3型粉砕機を開発した。 さらに、 KD・3型粉砕機の 粉砕機構として、 同粉砕機を構成する解砕部、 分級部、 捕集部の役割 と各部内部の構造や粉砕条件が粉砕効果に与える影響について検討し

。た

特に本論文は、 タワーミル粉砕機の粉砕機構に関する最初の本格的 研究であることから、 同粉砕機における先駆的な研究として装置設計 や運転条件あるいは微粉砕技術の確立において多大に貢献できると考 えられる。

本論文は次の7章より構成されている。

第1章では序論として、 破砕 ・ 粉砕機におけるタワーミル粉砕機の 位置付けとタワーミル粉砕機の発展の歴史を説明し、 本研究の意義と 概要を述べた。

第2章では、 乾式タワーミルKD・3型粉砕機の開発に関する研究と して、 乾式タワーミルKD・3型粉砕機の開発に至るまでの経緯と同粉 砕機の粉砕方法を述べ、 石灰石の粉砕試験結果について考察した。 本 タワーミル粉砕機に関する研究は、 元々 、 著者が研究に着手する以日リ

9

(15)

の1980年に行われた乾式タワーミルVD-1型機による石灰石の微粉化 に関する研究が起源となっている 23)・25)。 その後、 粉砕機 内の部分的 な改良が行われ 、 乾式タワーミル KD・1型粉砕機と KD・2型機が開発 されていた 26) -27)。 この KD・之型機に一屑の改造を 加え、 微粒子を 安価 でかつ大量に製造できる微粉砕機として著者が開発した粉俳機がKD-

3型機である :2 8)・31)。 本市では、 KD・1 J���機から KD・3型機を 開発する までの経緯と設計概念を 述べ、 KD・3 噌機の微粉砕能力と基本的な粉 砕機構について検討を 行った。 特に、 KD・ 3型機が持つ最大の特徴は

その機能によって、 鉱物の粉砕を 行う解砕部、 粉砕により生成した粒 の分級を 行う分級部、 粒子の捕集を 行う捕集部の 3つの部分から構 成されていることにある。 各部は 、 独立した機構として取り付けられ ているが、 粉砕操作時には相互に関連し合っており、 その構造は粉砕 効率に対して重要な影響を 及ぼしていることを 催認することができた。

第3章では、 解砕部の粉砕条件として粉砕用スチールボールのサイ ズが粉砕効果に与える影響を 調べた。 粉砕機に投入されたエネルギー が直接粉砕原料(鉱物など)に伝わるには 、 必ず粉砕用ボールを 介す る必要があるので、 微粉砕を 行うためのボールサイズの検討を 行い、

産物中に占める微粒子の割合や消費電力についての考察を 行った。

第 4章では、 撹持スクリユーの回転速度が粉砕効果に与える影響を 調べた。 この撹持スクリユーの回転速度も 、 前章の粉砕用スチールボ ールと同様に実際に粉砕に関与する重要な要因であると考えられるこ とから、 回転速度を 変化させた場合、 粉砕産物にとのような影響が及

ぼされ、 動力面でどのような違いが生じるのかを 検討した。

第5章では 、KD・3型機の塔部分であるカラム内の粒子に働く分級作 用、 およびカラム内に取り付けている気流整流用の網の役割について 検討を 行った。 KD-3 型機のカラムは 、 粉砕によって生成した粒子を 分級する部分であり、 粉砕産物の粒度分布を 規定する重要な機構であ ることがわかった。 そこで、 カラム内の網が、 気流の整流作用と産物 粒子の分級作用に対してどのような役割を 果たし、 粉砕産物の最大粒 子径や粒度分布にどのような影響を 及ぼすかを 調べることで分級機構 としての検討を 行った。 また、 カラム内の気流の差圧と粉砕産物の取 大粒子径の関係について検討した。

ハUTEa

(16)

第6章では、 捕集部であるサイクロンに関して、 サイクロンの構造 が捕集性能に及ぼす影響について調べた。 タワーミル粉砕機で使用す るサイクロンは、 分級部から送られてくるオーバーフロー微粒子を捕

集する固気分離装置として作川していることがわかった。 このことか ら、 産物中の微粒子電を決定する 屯裂な機構として位置付けられる。

では、 構造の異なるサイクロンを 10種類設計試作し、 各サイク ロンの微粒子捕集効率とサイクロンの情造との関係について検討を行 った。 さらに、 サイクロンの気流の圧力損失に対する送風機モータの

消費電力、 粉砕産物重量および粒度分布(粉砕産物の50%粒子径)に ついての考察も行った。

取後に、 第7章では結論として、 研究で得られた結果をまとめ 、 タワーミルに対する今後の展望を述べた。

] ]

(17)

第2章 乾式タワーミルKD-3型粉砕機の開発

2.1 開発までの経緯

本論文で開発した乾式タワーミルKD・3 型粉砕機は、 一 般的に販

ン巳 ・ 使用されている乾式タワーミル粉砕機に改良を宅ねた結果開発し た粉砕機である。 元々本1iJf究は、 1980 fドから行われた乾式タワーミル

VD・1 �1粉砕機による石以石の微粉化に関する研究が原点、 であり23) -2 5)、

その後、 粉砕室上部の塔部分をIII心に改造を施したのが KD・1型粉砕 機26)とKD・2型粉砕機27)であった。 そこで本章では、 研究の当初に開 発されたKD・1型機および KD・2型機の構造を説明し、 さらに KD-:3

押J機の開発に至るまでの経緯を述べる。

乾式タワーミルKD・1型粉砕機は、 通常、 鉱工業界で使用されてい る乾式タワーミルと基本的に同じ精造を有している。 この KD・1型機 の模式図を図2・1に示すが、 同図にはKD・1型機の粉砕システムとし て装置内の空気の流れと産物粒子が気流によって運ばれる状態を模式

的に示している。 この KD・1型機では石灰石を粉砕原料として粉砕i 験を行った。 その結果、 微粉砕を行う上での同粉砕機の最大の問題点 が、 粉砕室とその上部の塔部分が同ーの内径を持つ円筒によって構成 されている点にあることがわかった。 つまり、 KD・1型機の繕造では、

粉砕室から吹き上がる流速が、 そのまま塔内部の流速になるため、 塔 内の気流の上昇速度が非常に速く、 直径の大きな粗い粒子が大量にサ イクロ ンに送られるという現象が生じていたのである。 逆に、 その現 象を解消するために塔部分の上昇流速を遅くすると、 粉砕室から吹き 上がる粒子が極端に減少し、 粒子が全くサイクロ ンに送られないとい う問題も生じていた 26)。 そのため、 新型の乾式タワーミル粉砕機を開 発するためには、 塔部分の気流上昇速度が緩やかになるような借造に

KD-1型機を改造する必要があった。

そこで、 KD・1型機の塔部分の直径を大きくし、 しかも塔自身を透明 プラスチ ック製カラムで製作することで、 装置内を流れる空気の流旦 は同じでありながら、 塔部分であるカラム内の流速を相対的に減少さ せたのが乾式タワーミル KD-2型粉 砕 機である。 同粉砕機の模式図を 図2・2に示す。 KD・2型機のカラムは、 上部を円筒形、 下部を円錐形の

]2

(18)

←一空気の流れ § 粒子

---③

←11 Ù

サイクロン 捕集産物

①粉砕室セル ②撹枠スクリュー ③撹持モータ

④塔上部カラム ⑤整流板 ⑥給鉱口

⑦サイクロン ⑧オリアイス ⑨送風機モータ

図2・1 乾式タワーミルKD-l型粉砕機の模式図

] 8

(19)

①粉砕室ゼノレ

④塔上部カラム

⑦サイクロン

十一空気の流れ ⑮粒子

サイクロン 捕集産物

②撹件、スクリュー ③撹持モータ

⑤整流板 ⑥給鉱口

⑧オリフィス ⑨送風機モータ

図2-2 乾式タワーミルKD・2型機の模式日

14

(20)

構造にし、 その内部直径を KD・1型機のj容部分の 3倍にした。 こうす ることで、 実際に粉砕を行う解砕部(粉砕室)内の気流の流速は KD- 1型機と同じでありながら、 カラム|什流速は KD・1型機の約1/10程度

という非常に緩やかな上昇流にすることができる。 しかも、 カラム 身を透明なプラスチ ックで製作することで、 カラム内部の粒子の挙動 を直接口視することができた。 これらの改良によって、 極端に大きな 粒子がサイクロンに送られることが少なくなると考えられた。 しかし ながら、 実際に粉砕試験によって何られた産物の最大粒子径は当初推

測していた粒子径よりも大きな仰となり、 微粉砕能力は予想ほど向上 しなかった。 これは、 KD・2 型機の塔部分であるカラム内で、 カラム の底部からサイクロン連結管付近までに空気の偏った上昇流が発生し、

その短絡的な気流によって粗い粒子がサイクロンに運ばれることが原 因となっていた。 さらに KD-2型機では、 カラムから粉砕室に落下し た粒子が、 再度、 カラム内に吹き上がることがなく、 粉砕室の解砕部 セル内で固結残留している状態が確認された。 これは KD-2型機のカ ラム内流速が緩やかになったことが拍車をかけたと考えられ 、 粗い粒 子の多くがアンダーフロー粒子として解砕部に落下していた。 その結 果、 KD・2 型機では粉砕産物重量が少なく、 処理量も増加させること が困難な状況になっていた 27)。

そこで、 カラム内で発生する偏流を抑制することと、 カラム内に吹 き上がってきた粒子を全て捕集するという目的を満たすためにカラム の構造を検討し、 試作開発を行ったのが KD-3型機であった。 以上の ような経緯で開発した KD・3型機は、 ちょうど KD・2型機の解砕部上 部に取り付けたカラムを逆さにした、 上部門錐形、 下部円筒形のカラ ム構造になっている。 この構造によって、 KD・2 J問機で発生していた 偏流が発生しにくくなると考えられる。 しかも、 階部分のカラム底部 に水平面つくることで、 カラム内のアンダーフロー粒子がその部分に 落下沈積できるようになり、 サイクロン捕集産物とは異なる2次産物 としての回収が期待される。

2.2 設計概念

KD・3型機の設計概念は、 KD-2型機の塔部分であるカラム内の偏流 15

(21)

を解消し、 解砕部に落下していたアンダーフロー粒子をカラム内で回 収できるような構造にすることであった。 特に、 解砕部(粉砕室)上 部の塔部分であるカラム内の偏流については、 カラム底部からサイク

ロン連結管 付近にかけて発生する不 均一な上昇流と、 サイクロン述結 店 と反対側部分で発生する空気の jqJRi現象や渦巻 き流が KD・2 型 機の 粉砕産物を粗粒な粒j立分布にした以!大|として考えられた。 さらに こ れらの現象は実際の実験中にも確認でき、 カラム内の偏流の抑制と解 砕部に固結残留する大量のアンダーフロー粒子を解消することが急務 の課題となっていた。

そこで、 KD・3型機は、 KD-2型機の解砕部(粉砕室)上部に取り付

けたカラムをもとに、 従来の粉砕機にはない新しい構造をもったカラ ムを設計製作し、 新たに取り付けることで開発した粉砕機である。 乾

式タワーミル KD・3型粉砕機の模式図を図 2・3に示す。 その構造は、

塔部分に取り付けるカラムについて主に改良を行ったが、 カラム底部 を円柱形に、 カラム上部を円錐形に変更し 、 ちょうど KD-2 型機のカ

ラムを上下逆にした構造になっている。 このようなカラム構造に変更 することで、 解砕部からカラム内に吹き上がる上昇流に偏りがなく、

均一で一様な上昇流に抑制できることが期待される。 さらに、 カラム 上部の断面積を円錐状に小さくしていくことで、 円錐部分の空気の

弄速度は徐々に大きくなり、 サイクロンへの連結部分の流速も増大す る。 その結果、 カラム内上部の粒子はサイクロン連結管ヘ引き込まれ やすくなることから、 分級部でのオーバーフロー粒子は滞留すること なくサイクロンヘ輸送されると期待される。 つまり KD・3型機のカラ ムでは、 解砕部(粉砕室)から吹き上がってくる粒子の分級を行う部 分として考えることができる。

また、 KD・2型機で発生していたもう一つの問題点の解消策として、

KD・3型機のカラム底部に水平面を作ることで、 一度カラムに吹き上 がってきた粒子を再び解砕部に戻さずに、 底部に沈積 ・ 捕集できる構 造にした。 つまり、 カラムからサイクロンに送られることのない粗い 粒子は、 アンダーフロー産物としてカラム底部に沈積し、 回収される ことになる。 この産物は、 サイクロン捕集産物に対する2次産物とし て捕集されるため、 粉砕産物の全重量の増加と粉砕処理量の増加が期

] 6

(22)

待できる 28).31)。

2.3 粉砕方法

2.3.1 粉砕手順

KD・3型粉砕機の模式問を図 2・3に示す。 KD・:3 f型機は装置内の主要

構成部分を機能別に 、 鉱物の粉昨を行う八の解fi平部、 粉砕された粒子 の分級を行うBの分級部、 分級部から送られてくる粒子を 捕集するC の捕集部と 主 要 構 成部分を明確に 区分したことが最大の特徴になって いる。 模式図中では、 A、 B、 Cの名部分を点線で囲んで表示している。

解砕部は、 タワ一本体下部の解砕部セル①内のことで 、 実際に給鉱 した鉱物を粉砕する部分である。 分級部は 、 塔部分に取り付けたカラ ムのことであり、 生成した粒子をカラム④内でオーバーフローとアン ダーフローに分離する部分である。 アンダーフローはカラム底部に落

沈積し回収され 、 オーバーフローは捕集部に送られる。 捕集部は 、 サイクロン⑦のことであり、 分級部から送られてきた粒子を捕集する 部分である。

タワーミル KD・3型機による粉砕方法は、 まず、 タワー上部の駆動 装置③(住友重機械工業(株)製三相誘導モータ(r-rC-F型、出力1.5kW)) にバイエル ・ サイクロ可変減速機(VBMN2・211型 、 1.5kW)が接続さ れ 、 モータ の回転速度を減速することにより撹持スクリユー②(外径

140mm、 羽根部分のみの長さ高さ600mm、 羽根の厚さ6mm、 ピ ッチ 75mm) が回転するようになっている。 一方、 撹持スクリユーを回転 させながら(85rpm=1.43s .1) 、 解砕部セル①内(高さ600mm、 内径 255mm)に粉砕媒体の スチール ボール(直径20mm) を充填する。 次 いで 、 試料である石灰石を給鉱口⑥から投入すると 、 石灰石はボール との相互摩砕作用を受けて砕かれる。 砕かれた産物粒子は、 送風機⑨

(昭和電機 (株) 製 U75・3HTO 型送風機 O.4kW、 最大送風

6. O(m 3/min))よりスクリユーシャ フトの中空軸パイプ(内径39mm、

外径49mm、 長さ 1350mm) の中を通って解砕部底部に送り出される 内気によって吹き上げられ 、 解砕部上部に接続された塔部分のカラム

④に達する。 カラム内では、 空気の上昇速度より速い沈降速度を持つ 粗粒子が 、 アンダーフロー粒子としてカラム底部の水平部分に落下沈

] 7

(23)

①解砕部セル

④カラム

⑦サイクロン A.解砕部

←空気の流れ §粒子

②撹枠スクリュー ③撹枠モータ

⑤整流板 ⑥給鉱口

③オリフィス B.分級部

⑨送風機モータ c.捕集部

図2・3 乾式タワーミルKD-3型粉砕機の模式図

18

(24)

積し、 2次的な産物として回収される。 この粗粒子は、 KD・3型機のカ ラム部分でオーバーフロー粒子とアンダーフロー粒子とに分級された 後、 カラム内で沈積 ・ 同収されることから、 本実験ではこの産物(粗 粒子) を分級部産物と|呼ぶことにする。 一方、 空気の上昇速度より遅 い沈降速度を持つ微粒Fは、 オーバーフロー粒子としてカラム上部の

連結管からサイクロン⑦に送られる。 なお、 カラム内では、 カラム内 に取り付けたG枚の整流板⑤( ] 8 5 m m X ;3 35m m X 5 m m )によってカラ ム内の上昇気流が整流される。 - jj、 サイクロンに達した空気と粒 は、 粒子のみがサイクロン捕集産物として捕集される。 分離されたゲロ

気は、 サイクロン外ヘ排出されダクト③(内径110mm)を通った後、

系外に出ることなく、 再び送風機に戻り装置内を循環するようになっ ている。 一方、 装置内を循環する空気の流速は、 送風機の回転数を変

化させることによって、 流速を調整することができる。 この空気の流 速は、 ダクト⑧を気流が通過する際に、 ダクト内部に取り付けたオリ フィスによりダクト差圧(P d)として測定され、 この時の流速をダクト

内流速として算出することができる。

次に各主要部分を説明すると、 まず A の解砕部は、 図 2・4 に示す

H 153型解砕部セルを使用した。 図 2・4中には、 今回用いた撹作スク リユーの空気吹き出し口も併せて示している。

分級部分には今回新たに試作した KD・3型機用のカラム④を用い、

そのカラムを解砕部上部に取り付けた。 KD・3 型カラムの模式図と各 寸法を図2・ 5 に示す。 このカラムは、 KD・2型機のカラムと同様に透明 プラスチ ックにて製作し、 カラム内部の粒子の挙動等を直接確認でき るようにしている。 また、 形状はちょうど KD・2型分級部を上下逆さ まにしたような形を有している。 また、 カラム内部には前述したよう にカラム内の上昇気流を整流するための整流板⑤(J 85mm X 335mm X 5mm、 6枚)が設置されている。 さらに、 今回のカラム内には、 気流を 整流するための網を整流板の上下に取り付けている。 網の種類を表 2・1に示し、 取り付け方は図 2・6中に示されるように、 整流板の上方 にSl、 S2、 S3の 3枚の網を、 整流板の下方にSl、 S3の 2 枚の網を 取り付けている。

捕集部は、 分級部から流れてくる粒子を捕集するために用いている

]9

(25)

184 空 気

35 35

‘、 、 、、 、 、 、、 、 『

, dF / J 〆 〆 ,,

H 153型解砕 部 セ ル

戸 し

出 ­

みC

、 吹

、 気

\ 空

スクリユー側面および底面図と空気吹き出し口

図2・4 解砕部セルの断面模式図とスクリユー空気吹き出し口の図

20

(26)

240

XY断面

ONJ[

一一- y

o c..o

寸4

\

整流板

__.

文I 2・5 分級部カラムの模 図と寸法

21

(27)

図2・6 分級部カラム内の網の取り付け状態図

表2・1 カ ラ ム 内に取り付ける網の種類

名称 目開き(mm) 線径(mm)

81 5.0 0.75

82 3.5 1.0

83 1.0 0.2

22

(28)

25

Cド- のめ一{

Cコσ3

く〉

...---1 σつ

φ42

図2・7・a 通常型サイクロン (C 1)

25

mm一-

Ntv)

日↓ ミ

o 。\

Cコ

,...

ぞ�

。ト-

φ42

図2・7・b 螺旋流路付きサイクロン (C2)

図2・7 捕集用サイクロンの模式図 (透明プラスチック製)

2:3

(29)

サイクロンのことである。 KD・1とKD・ 2 j型機では、 図2・7・a に示す

般的な形状を持つ内径75mmの透明プラスチ ック製サイクロン(C1)を 用い 、KD・3型機では今同新たに開発した螺旋流路付きサイクロン (C2) を用いた。 本サイクロンの模式図を関 2・7・bに示す。 このサイクロン の螺旋は、 最上段44mm、 足下段を:35mmと下万へ行くほど間隔を短 くし 、 螺旋段数はG段になる ようにl没計した。

また 、 粉砕媒体としてjlJいているスチールボールは、 日本燃料(株) 製の直径 20.2mm、 1個当たりの重量 0.035kg、 密度7. 56x 103kg/m3 のボールを使用し 、 解砕部への充填重量を40kgとした。 さらに 、 KD・3 型機で行った粉砕方式は、 60分間X2回の回分式運転を行った。 本方 式は、 1kgの試料を図2・3中の⑥の給鉱口より給鉱した後、 60分間の 粉砕を行う。 その後、 運転を-8停止し 、 粉砕産物を回収する。 回収 した粉砕産物の合計重量と同じ重量の試料 を給鉱し 、 再度 60 分間の 粉砕を行った後、 粉砕産物を再回収する。 但し 、 後述の粉砕結果の項

目で示す粉砕産物重量とは、 前半 60 分間の粉砕で得られた産物と後 半 60 分間の粉砕で得られた産物の合計粉砕産物電量である。 また KD・3 型機の場合、 粉砕産物はサイクロン捕集産物と分級部捕集産物

の2種類の産物が存在するため 、 合計重量もサイクロン捕集産物と分 級部捕集産物の重量を合わせた重量とする。 なお、 粉砕時間とこの印j 半および後半の粉砕で得られた粉砕産物重量(積算産物重量)との関 係を図2・8に示す。 図では、 ダクト内流速を1.J7m/sに調節した場合 の粉砕産物重量であるが、 粉砕時間が60分、 120分と長くなるに従い 、 積算産物重量は直線的に増加しているのがわかる。 この結果は 、 KD・

3型機だけではなくKD・1型機およびKD・2型機でも確認され 、 しかも いかなる流速でも同じような直線的増加傾向が確認された。

2.3.2 給鉱試料

給鉱試料の石灰石は 、 (株)戸高鉱業社戸高津久見鉱山産の塊状

灰石をジ ョ ークラ ッ シ ャーで破砕し 、 JIS の標準ふるい を用いて 3.36mm( 6mesh)-- 420μm (36mesh)に整粒した産物を用いた。 また 、 この給鉱試料用石灰石の密度は2.70X103kg/m3であった。

本研究で使用する給鉱試料の粒度分布を表2・2に示す。 ただし 、 表

2;J

(30)

0.4

ダクト内流速: 1. 17 m/ s

一・-サイクロン産物 -e一分級部産物 0.3

rb- 1 D

、、../

国制 酬

察0.2

制 担味

0.1

0.0 0 60 120

粉砕時間(m

i n)

図2・8 粉砕時間と積算産物重量の関係

25

(31)

表 2-2給鉱試料石 灰 石 の粒度分布

粒 作 区分 各粒従区分の 怖い上頻度 飾い上積算 (μm) 筒い上重量(g) 別合C%) 重量割合(%)

+3360 0.70 0.09 0.09

3360-2830 66.23 8.43 8.52

2830-2380 103.26 13.15 21.67

2380-1680 199.50 25.40 47.07

1680-1480 87.22 1 ] .10 58.17

1480-1190 61. 3 3 7.81 65.98

1190-1000 50.45 6.42 72.40

1000-840 36.35 4.63 77.03

840-520 68.96 8.78 85.81

520-420 45.75 5.82 91.63

-4 2 0 65.76 8.37 100.00

合計(3回分) 785.51 100.00

26

(32)

中で示す分布は、 約 2 GOgの試料を任意に 3 回 抽 出し、 飾い分けによ ってそれぞれの試料の粒度分布測定を行った平均値を示している。

2.3.3 ダクト内流速の算出方法

KD・:3 }型機の装置内を術環する空気のj来日は、 送風機の出力を調節す ることで制御することができる。 今同行ったすべての実験では、 この 空気の流速を測定するために、 サイクロ ン後部(図2・3中の⑦)のダ クト部分にオリフィスを舟入した(同以l中の③)。 このオリフ ィ スに より、 ダクト内差圧Pd(Pa) を測定し、 ダクト内流速Ud(m/s)に換算す ることができた。 本論文では、 このダクト内流速を、 装置内を流れる

空気の代表流速として取り扱うことにする。

このダクト内流速の換算のために、 まず、 送風機の出力を変えて、

実際のダクト差圧とダクト内流速を日本科学工業(株)製の熱線式風 速計(型式6141)を用いて数回測定した。 この時、 オリフィスは、

径 33mmと50mmの2種類のオリフィスを使用したが、 測定の結果よ り以下の関係式を得ることができた。

Ud = Kd

.JP:

ノ't、、 'aム \h,〆

(1)式における Udと Pdの両者間における係数Kdを最小自乗法で求 めた結果、 オリフィス直径が 33mmのとき、 係数Kd=0.14(m3/2kg.1/2)、

オリフィス直径が50mmのとき、 係数Kd=0.27(m3/2kg.1/2)の値を得る ことができた。 この関係を図2-9に示す。

オリフィス直径 33mmの場合 Ud 二0.14

JP:

[Ud(m/s)、 Pd(Pa)]

オリフィス直径50mmの場合 Ud = 0.27

JP:

[Ud(m/s)、 Pd(Pa)]

ダクト差圧Pdは実験の間に常時測定さているので、 使用したオリフ イスに合わせて (1)式の係数Kdを変え、 実測差圧Pdを代入すれば、 そ

27

(33)

1.5 2.0

オリフィス直径

Ud

== O. 27 x

Pd 1/2

(ω\E)

てコ=コ

定1.0

E

」ー

々、

;々、

Ud

== 0.14 X

Pd1/2

0.5

0.0

。 10 20 30

ダクト差庄内(Pa)

40

図2・9 クト差圧とダクト内流速の関係

28

(34)

の実験におけるダクト内流速Udを計算することができる。

研究では、 各一回の実験でダクト内流速を一定にし、 実験毎にダ クト内流速を変更してダクト内流速が粉砕産物に及ぼす影響を調べた。

また、 KD-:3型機内を流れる空気の流速については、 上記のダクト 内流速の他に、 階部分である解砕部L部のカラム内の流速と解砕部内 自体の流速を算出し、 各部の流速と粉砕1(1物重量および粒子径への影 響を検討した。 ダクト内流速からカラム内流速と解砕部内流速への換 算方法を以下に示す。

まず、 カラム内流速の換算方法は、 ダクトおよびカラムの各断面積 を Sd(m2)、 Sc(m2)とし、 ダクト内とカラム内の各 流速 を Ud(m/s)、

Uc(m/s)と考える。 ここで本装置の各寸法を考えると、 KD・3型機のカ ラム内径は 780mm であるが、 カラム内には撹鉾スクリュー(スクリ ユーシ ャ フト外径)と6枚の整流板(335mm X 5mm)があるので、 断 面積Scは、 カラムの断面積から撹持スクリユーの断面積と整流板の断 面積を引いた値となる。 このようにして求めた 断 面積 Sc の値は、

Sc=O.470m2となる。 また、 Sdのイ両は、 ダクトの内俸が110mm である ので、 Sd=9.500 XI0・3m2となる。

ここで、 ダクト内流速Udにダクトの断面積Sdをかけると、 ダクト 内を流れる空気の流量Qd(m3/s)が計算できる。

Qd =SdXUd ………… ( 2)

一方、 ダクト内の空気の流量Qdは、 カラム内の空気の流量Qc(m3/S) に等しいので、

Qd = Qc ( 3)

となる。 従って、 カラム内の流速Uc(m/s)は(2 )式、 (3)式から次式とし て求めることができる。

U n = Q -"c

匂 Sc ( 4)

29

(35)

(4)式に (2)式および(3 )式を代入すると、 Ucと Udの関係式(5)が求めら れる。

,U U × 丸 一 s c ハ町 一

S c

a 一s c

U (5)

また、 今回の KD・:3 )問機による実験では 、 前述のように Sdニ9.50 x 10.3m2、 Sc=0.47m2であり、 (5)式は次式のように表すことができる。

Uc = 0.0 2Ud (KD・ 3型機のカラム内流速) (6)

同じ方法で、 KD-:3 j型機の解砕部内流速 Uk(m/s)とダクト内流速 Ud の関係を求めたところ、KD・3型機の解砕部内部の断面積SkはSk=5.10

x 10・2m2 なので、

Uc = 0.19Ud (KD-:3型機の解砕部内流速) (7)

と表すことができる。

今回求めた KD・3型機の解砕部内流速は、 KD-:3型機の解砕部の内径 が KD・1型機のカラムの内径と同じであることから 、 実質的に KD・]

押J機の塔部分であるカラム内流速と等しくなっている。 この点を与え ると、 KD-3型機のカラム内流速は(KD-2型機もK 0-3型機と同じカ ラム直径を持っている)、 KD・1型機のカラム内流速に比べて1/10程

度の緩やかな流速に調節することができた。 実際、 KD・1 型機ではカ ラム内流速が0.06m/s以上でないとサイクロンに粒子を送ることがで きなかったが、 KD・3型機(KD・2型機)では KD・1型機と同じダクト 内流速であっても、 カラム内の流速は0.006--0.035m/sと非常に緩や かな上昇流となり、 粒子をサイクロンに輸送することができた。 特に、

この緩やかな上昇流によって、 カラム内で粗粒な粒子と微流な粒子を 明確に分級することができ、 サイクロンでは微粒子のみを捕集するこ とができるようになった。

30

(36)

2.3.4 消費電力の算出方法

タワーミルで電力を使用する駆動部分は、 撹t/i�モータ(図2・3の③) と送風機モータ (同図中の⑨)の二つのモータである。 消費電力の計

算方法は、 それぞれの瞬間電力伯が、 電圧記録計(理化電機(閥)によ ってチャート紙上に記録され、 このチャート紙から120秒毎の電力値 を読み取り、 その値からiìlj t'i電力(,,11の近似式を得る。 近似式の直線を

用いて電力量を図示し 、 その同積を求めることにより積算電力量が求 められる。 図2・10に粉砕時間と自乗近似した消費電力の関係を示す。

消費電力(J/8)

切片 b /川=aX(8)+b

取終電力値 p

面積=積算消費電力量(J)

粉砕時間(8)

図2・10 粉砕時間と自乗近似した消費電力の関係

2.3.5 粉砕産物の粒度分析の方法

回収した粉砕産物のうち、 後半60分間の粉砕で得られたサイクロ ン 捕集産物と分級部捕集産物を沈降天秤式粉体粒度分布測定装置(試作

3号機および試作5号機)を用いて粒度分析を行った。 得られた各粒 径毎の粒度分布から、 最大粒子径、50%粒

量割合を求めた 35)ー39)。 なお、 次章の 3 産物も同様の粒度分析方法により行った。

径および・10μm粒子のt 以下の実験で得られた粉砕

KD・3型機で得られた粉砕産物は、粉砕産物中に微粒子が大量に存在

し、50%粒子径も非常に小さい 粒径になったことから、 一部の産物は 1. 16μmまで実測し、 実測した粒径の範囲内で50%粒子径を求めるこ とができた。 しかしながら、 その他の産物については2.:3 1μmまでし

:3]

(37)

か実測せず、 2.31μm以下の50%粒子径を持つ産物については、 次に 示す外挿法により50%粒子径を求めた。 まず、 実測した 2.31μm以上

の粒径を

J2

の比で粒径区分して、 何られた値を Rosin-Ramr山r 線図 にプロ ットする。 その後、 プロ ットした各点から最小白乗法で近似曲 線(直線)を求め、 近似Ilh線(直線)から2.31--0.1]μmまでの粒度 分布を求めた。この外姉法で求めた50(%純子径と 1.1Gμmまで実測し て求めた 50%粒子径は、 ほぼ同 - の(I]J:が得られ、 最大でも 0.1μmの 差しか生じず、 両者はほぼ等しい粒径を与えることがわかった。 また、

取小自乗法より求めた近似曲線(直線)の相関係数を調べたところ、

0.97--l.00 (第6章までのデータを含む)と極めて1に近い値をとり、

信頼性の高い値であることがわかった。 続いて最大粒子径の算出方法 を説明すると、 本分析法によって得られる沈積曲線は、 最大粒子径を

持つ粒子が秤量皿に沈積するまでの聞は直線で表示される。 しかし、

最大粒子径の粒子が秤量皿に沈積すると、 沈積曲線は直線から曲線に 移行する。 この曲線に移行するまでの経過時間を求め、 その時間をス トークスの式に代入することで最大粒子径を決定することができる。

なお、 本粒度分析では、 j夜相中における分散剤として水ガラス(2g/1) を使用し、 懸濁液調整法として超音波分散法を採用しているので、 粒 度分布測定時の産物粒子は一次粒子の状態で測定されていると考えら れる。

2.4 粉砕試験の結果に関する考察

今回新たに開発した KD・3型機は、 高い微粉砕性能を有し、 粉砕

物中に占める微粒子の割合を高めることができた。 また、 装置内の各 部が粉砕時に作用する役割を明確にすることができた。 以下、 KD・3 型機による粉砕試験の結果を述べるとともに、 製造された微粉砕産物 についての考察を行った。 なお、 KD・3 型機の微粉砕能力を検討しや すいように、 KD・3型機の前型機であるKD・1型機とKD・2型機の粉砕 結果を併せて図示し、 各粉砕機の試験結果との比較を行う。

2.4.1 ダクト内流速と粉砕産物重量の関係

ダクト内流速と粉砕産物重量の関係を図2・11に示す。図では、KD・1

32

(38)

舟J機の粉砕産物重量を・印、 KD・2型機を企印、 KD・3のサイクロン捕 集産物重量を・印、 分級部=tlli集産物豆電をO印、 サイクロン捕集産物 と分級部捕集産物の合計屯量をφ EIJで示している。 KD・1 型機、 KD・2 型機および KD・3 型機のいずれも、 ダクト内流速が小さい場合、 粉砕 産物重量は少なく、 流速が上討するにつれ増加している。 これは、 流 速が上界すると解砕部セルからカラム、 およびサイクロンに吹き上が る粒子量が増加するため、 粉砕産物 ill {,1が増加したと考えられる。 ま た、 KD・2型機の粉砕産物重量が最も少なく、 次にKD・1型機になって いる。 一方、 KD・3型機のサイクロン捕集産物重量はKD・2型機の重毘 とほとんど同じ重量であるが、 分級部折IJ集産物を大量に回収でき、 両 産物を合計した重 (・[:1] )はKD・1型機およびKD・2型機に比べ大

幅に増加しているのがわかる。 これは、 KD・3 型機のカラム底部に作 った水平面上にアンダーフ ロー粒子が落下沈積し、 サイクロン捕集産 物に対する 2次的な粉砕産物として分級部捕集産物を回収できるよう になったことが理由となっている。 そのため、 KD -1型機やKD・2型機 に比べ効果的に粉砕産物電電を増加することができた。

2.4.2 KD・3型粉砕機における消費電力

KD・3 型機の消費電力について検討を行うために、 ダクト内流速と 消費電力の関係を図2・12に示す。 図の上方が撹舛モー夕、 下方が送風 機モータを示している。 図より、 撹持モータに関しては、 KD司3 型機 の消費電力はいかなるダクト内流速であってもほぼ一定の電力値を万 しており、KD・1型機およびKD・2型機とはほとんど同じであることが わかる。

一方、 送風機モータは、 ダクト内流速が大きくなった場合に KD・3 型機の消費電力が極端に大きくなる傾向がみられる。 これは、 捕集用 サイクロンの内部に螺旋の流路を取り付けたことで、 空気の流れに対 し抵抗となり、 サイクロン内の気流の圧力損失が大きくなった。 その

結果、KD・1型機やKD・2型機と同じダクト内流速に調節するためには、

送風機モータの出力を大きくしなければならなかったことが、 送風機 モータ消費電力を増加させた原因であった。 しかしながら、 KD・1 m 機とKD・2型機の消費電力はダクト内流速によらずほぽ一定で、 同じ

83

(39)

1.0ト

る0.8

、、_./,とζ

rnl耐 酬

0.6 制

率 0.4 定

0.2

0.0 0.0

• KD1 ah KD2

• KD3 (サイクロン)

e KD3

(分級部)

• KD3

(合計)

0.5 1.0 1.5

ダクト内流速(m/s)

図2・11 ダクト内流速と粉砕産物重量の関係

2.0

(KD・1型機、 KD・2型機およびKD・3型機の比較)

:34

(40)

.r-、、

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0 0.0

撹祥モータ

送風機モータ

0.5 1.0 1.5 2.0

ダクト内流速(m/s)

図2-12 KD-3型機の消費電力 (ダクト内流速と消費電力の関係)

:35

表 2-2給鉱試料 石 灰 石 の粒度分布 粒 作 区分 各粒従区分の 怖い上頻度 飾い上積算 (μm)  筒い上重量(g) 別 合 C%) 重量割合(%) +3360  0.70  0.09  0.09  3360-2830  66.23  8.43  8.52  2830-2380  103.26  13.15  21.67  2380-1680  199.50  25.40  47.07  1680-1480  87.22  1  ]  .10  58.17  1480-1190  61

参照

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