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博 士 ( 工 学 ) 山 口 博 幸

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 ) 山 口 博 幸      学 位 論 文 題 名

マ ル チ メ デ ィ ア 通 信会 議 の た めの 画 像 表 示 及 び 記 録 法 に 関 する 研 究

学 位 論文 内 容 の 要旨

  広帯 域ISDNの技術開 発の進展に伴い、広範囲で多様春メディア、通信速度に対応可 能な 統合通信方 式としてATMが登場し 、マルチ メディア通信の本格化が期待されてい る。マルチメディア通信会議システムによる意思疎通を向上させる上で、表示画像の臨場 感向上は、非常に重要を課題である。また、会議の内容理解を深める上で、ハードコピー 作成は不可欠であり、良好な言己録品質を得る簡易友装置の実現は、非常に重要友課題であ る。

  本論文は、新しいマルチメディア通信サーピスを実現するための基礎資料を得るてと を目的として、1)立体映像の効率的な提示方法、2)広視野高精細表示方法、3)良好友 記録品質を得る簡易友ハードコピー作成方法、に関する検討結果を述ぺたもので、9章か ら構成される。

  第1章は序論であり、臨場感向上のための画像表示技術および記録技術の発展経緯、

本研究の目的と構成について述ぺた。

  第2章では、マルチメディア通信サービスの一例として、マルチメディア多地点通信 会議装置を構築した。最初に、通信会議で使用されるメディアについて考察し、メディア 別の情報伝達の特質を考慮した提示方法を提案した。次に、新しいマルチメディア通信会 議サービスで提供すぺ考内容と技術課題を示す。てれに基づ考、現状で実現可能友サーピ ス内容およぴ機能を導く。次に、ての機能を実現で考るソフトウェア構成を示した。さら に、機能を利用者に提供する際の具体的な課題である、利用者にわかりやすいグラフィカ ルインタフェースの実現法、マルチメディアの操作性の向上策を示した。最後に、プロト タイプシステムを構築し、上記の操作性向上にかかわる課題が解決で考たてとを示した。

  第3章 から第8章で は、第2章 で示した 新しいマ ルチメディア通信会議サービス実現 のための技術課題を解決する。

  第3章 では‑2眼式立 体画像の 情報圧縮 を目的と して、画像の統計的性質について検 討した。はじめに、検討用の2眼式立体画像を作成し、てれについて画像の自己相関、左 右画像の相互相関を算出し、左右の画像の相互相関を利用した情報圧縮の可能性を示し た。てれに基づき、左右の画像の共通部分を削除するブロック処理の方法を提案した。て の処理によって得られるエントロピ―を算出し、原画と比較して40%のエントロピー削 減で考るてとを示し、提案方法の有効性を示した。

  第4章 では、立体 視知覚特 性の立場 より2眼式 立体画像 の情報圧 縮について 検討し た。2眼式立体画像特有の画質要因として、立体形状の再現性が挙げられる。てれは、奥

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行考の最小振幅と奥行考の空間周波数帯域の2つの要因で決定される。現行テレビジョン を用い立体表示するてとを考え、上記2つの要因についてそれぞれの再現性を検討した。

てれにより、奥行考の空間周波数帯域を制限しても立体形状を視覚的を劣化友しに再現出 来るが、奥行きの振幅に関しては、現行テレビジョンの水平解像度不足のために連続的な 奥行き再現が難しいてとを示した。さらに、との不連続的な奥行考再現を改善する方法 として、視差に対し振幅1画素程度のランダムノイズを重畳する方法を提案し、てれによ り奥行考の連続的な再現ができ、その有効性を確認した。

  第5章では、 通信会議における高臨場感表示方法として、表示画枠による視野制限を 感じない程度に広視野で高精細な、新しい表示方法を検討した。人の網膜上の不均一な・視 力特性を利用して、広視野画像を通常の画素数で表示することにより表示視野角を大考く とり、同画像に対する注視点を逐次検出し、ての注視点近傍に高精細画像を重ね合わせる てとによって、80°程度の視野角全体で高精細と知覚で考る表示法を提案し、その構成を 述ぺた。次に、表示画像周辺部分の空間周波数と画質、視線移動時から注視画像移動まで の遅延時間と画質の関係についてシミュレーション実験を実施し、本表示法の基本的友有 効性を確認し、装置構成のための要求条件を示した。

  第6章では、 第5章で得 られた要 求条件を 満足で考る光学系の構成、画像処理装置の 構成を検討し、提案した広視野高精細表示装置を構築した。次に、システム評価として、

注視画像走査光学系の評価、実現した表示画像処理の評価をおてたい、その装置構成法の 妥当性、本表示方法の有効性を確認した。

    第7章では、熱記録方法における各種のイソクフイルム除去法を考案・検討し、その 基本的な実現性について見通しを得た。てれにより、容器内のインクを選択的に直接加熱 しとれを記録紙ヒに転写させて所望の言己録画像を得る、新しい熱記録方法サーマルレオグ ラフィを提案した。本氈燼わ与法は、インクとしてぺースト状のイyクを用い、加|熟デバlイ スとして、発熱体中にインク通過孔を有する、多孔サーマルヘッドを用いる。次に、その 記 録 原 理 を 述 ぺ 、 て の 記 録 方 法 を 実 現 す る た め の 検 討 課 題 を 示 し た 。     第8章では、第7章の検討結果に基づ考、具体的に本記録方法を構築し、その構成法 を示した。まず、ぺースト状インクの組成比と記録特性の関係を実験的に求め、良好友 言己録品質が得られるぺースト状インクの成分組成比を得た。次に、多孔サーマルヘッド 構成の検討 として2種類の多孔サーマルヘッドを考案試作して比較した。さらに、良好 であった構成の多孔サーマルヘッドを最適化するために、インク・加熱デバイス系の熱伝 導解析シミュレーションを実施した。匸れらのの検討結果を反映した構成を実現し、そ の記録特性 を検討し た。その 結果、(1)線 密度4lines/mm、記録周期20msノlineで分解 能劣化が友く、実用上充分な記録濃度が得られるとと、(2)記録濃度1‑0を得るエネルギ は30mJ/T7r,T7L2以下であり、G3用感熱紙と同等の記録感度が得られるてと、が明らかに をった。てれにより提案した新記録方法サーマルレオグラフィの有効性を示すと共に、そ の構成法の有用性を示した。

    第9章は、結諭である。本論文で述ぺた画像表示及ぴ記録法が、今後の新しいマルチ メディア通信サービス発展のための一助と友るてとを期待する。

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学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

マルチメディア通信会議のための画像表示      及び記録法に関す る研究

  近 年、 電子 通信 技術 の進 展に よ り、 通信 会議 シス テム の開 発が 精力 的に 進められてい る。しかし、その多くは映像と音声のみを租 び再するテレビ会議システムであって、多様を メデ ィア を統 合的 に制 御・提示して意思疎 通の大幅改善を図る、マルチメディア通信会議 シ ス テ ム の 構 成 技 術 に 関 す る 工 学 的 研 究 は 緒 に つ い た ば か り で あ る 。   て のよ うを 現況 の中 で、 構成 技 術面 から の実 現可 能性 と設 計指 針の 提供 が強く求めら れて いる 。特 に、 通信 会議における最大の サービス要因である臨場感は、現行の画像表示 技術 によ って 十分 に達 成さ れて い ると はい えず 、HDTV(lIigh Definition Television)を 超え た広 視野 高精 細表 示、あるい仕立体画 像提示技術にかかわる技術的可能性を検討する 必要 があ る。 また 、通 信会 議の2番目 に大 考な サー ビス要因である合理性を高めるため、

ハードコピー作戒装置の小型化はニ匳須の技 術課題である。本論文は、上記課題に応え、マ ルチ メデ ィア 通信 会議 シス テム 実 現の ため の構 成技 術面 から の設 計指 針を 提供するてと を目 的と して 実施 した 、広視野高精細表示 技術、立体画像提示技術からをる高臨場感画像 表示 技術 の実 現可 能性 、ハードコピー作成 装置の小型化に関する研究成果をまとめたもの で、9章より構成 されている。

  第1章 で は 、 研究 の 背景 、目 的と 意義 につ いて 述ペ 、本 論文 の各 章の 内容 を 概説 して いる。

  第2章 で は 、 マル チ メデ ィア 通信 会議 シス テム にお ける 所要 機能 とマ ルチ メ ディ ア統 合制 御の 形態 を分 析し.1つ のプ ロ トタ イプ を提 案し てい る。 また 、高 臨場 感画像表示、

およ ぴ記 録装 置の 小型 化は 、実 現 構成 技術 が不 十分 であ ると 判断 し、 第3章 から第8章ま での課題と位置付けている。

  第3章 で は 、 通信 会 議お ける 高臨 場感 表示 を目 的と して 、提 案し てい る広 視 野高 精細 表示 方法 につ いて 述ぺ ている。提案方法は 、広視野画像上の滋児点近傍に高精細な注視画 像を 重ね 合わ せる もの であ る。 シ ミュ レー ショ ン実 験に より 、@ 広視 野画 像の最大空間 周 波 数 は3cpd程 度 で 十 分 で あ る 、 @ 注 視 画 像 の 移 動 は300ms以 内 に 完 了す る 必要 があ る、をどの装置構成上の設計要件を示すと共 に、提案方法が視覚特tlt上 有効であるてとを

夫 彦

次 夫

信 吉

香 秀

井 川

内 島

永 小

栃 北

授 授

授 授

教 教

教 教

査 査

査 査

主 副

副 副

(4)

確認している。

  第4章では、第3章で示された設計要件にもとづぃた、広視野画像およぴ注視画像に 対する、画像処理アルゴリズム、実現装置構成を示している。システム評価により、@

注視画像の移動完了時間拡充分短く、遅延ぼ知覚されをい、@注視画像の周辺部の最高 空間周波数を2°どとに2段階で低滅させるととで画像の境界が弁男IJで考友い、などの結 果を示し、装置構成法を実験的に検証すると共に、提案方法の技術的実現可能性を示して いる。

  第5章と第6章は、2眼式立体画像を効果的に提示するための技術的手法について述 べている。第5章では、2眼式立体画像の自己相関、および左右の画像間の相互相関を比 較検討して、相互相関を利用した情報圧縮法を提案している。提案方法により、エントロ ピーが5bits/画素程度まで低滅で考るてとを示し、通信会議の臨場感向上のための設計 指針を示している。

  第6章では、立体視知覚特性の観点より2眼式立体画像をテレビジョンに提示する際 の設計条件を検討している。「奥行き空間周波数帯域」を3cpd程度に制限するてとによ る情報圧縮の可能性を示すと共に、水平解像度不足に起因する不連続的を立体再現の改善 法を明らかにして、立体視知覚特性を考慮した効果的友立体再現のための設計条件を示し ている。

  第7章で拡、会議文書等のハードコピー作成装置の小型化が図れる新しい熱記録方法 を探索して、インクを選択的に直接加熱し記録紙ヒに転写させる、熱記録方法―サーマル レオグラフイーを提案し、基本構成を示している。

  第8章で は、 第7章で提案した熱記録方法の、最適な記録材料成分組成比、加熱デ バイス構成、および記録紙特性を示している。さらに、記録特性を評価し、@線密度 4lines/mm、記録周期20ms/lineで分解能劣化がをく、実用上充分友記録濃度が得られ る、◎G3用感熱紙と同等の記録感度カ;得られる、をどの結果を示して、記録構成法の有 用 性 を 確 認 し 、 装 置 小 型 化 に 寄 与 し 得 る 記 録 方 法 を 実 現 し て い る 。   第9章 で は 、 本 論 文 で 述 べ た 内 容 を 総 括 し 、 本 研 究 の 成 果を 要 約 し て い る 。   てれを要するに、著者は、マルチメディア通信会議システムに関して、高臨場感画像 表示方法の装置構成法を提供し、テレビジョンによる立体画像の効果的な提示方法を示 し、装置小型化に寄与し得る記録構成法を確立して、マルチメディア通信会議システムを 実現する上での重要ぬ知見および有益な構成技術を提供したものであり、画像通信工学お よび電子工学の発展に貢献するとてろ大なるものがある。、

  よって著者拭、北海道大学博士(工学)の学位を授与される資格あるものと認める。

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