• 検索結果がありません。

ステップ 4:波動伝播解析を行い各着目点のピー

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "ステップ 4:波動伝播解析を行い各着目点のピー"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅴ‑386. FWD データのピーク値だけを用いた動的逆解析の検討 東京電機大学 学生会員 祁. 相輝. センチュリテクノ(株) 小澤良明 東京電機大学 フェロー会員. 松井邦人. 1.はじめに. 性係数の 0.01 倍,路盤と路床はそれぞれの弾性. 舗装を構築するとき用いる材料の弾性係数ある. 係数の 0.005 倍とする.. いはレジリエント係数は基本的な材料の特性で. ステップ 4:波動伝播解析を行い各着目点のピー. あり,理論的経験的方法で既設舗装の補修設計戦. ク値を求める.. 略を立てる上で必要である.たわみ測定値を逆解. ステップ 5:u i は着目点 i の測定最大たわみ,z i は. 析することにより舗装構造の層弾性係数や路床. 着目点 i (=1,2,…,N)の解析たわみのピーク値.. のレジリエント係数を決定している.. X   X 1 , X 2 ,..., X M T は層の弾性係数.着目点で. FWD 試験は動的試験であるので,多層弾性理論. 解析たわみと測定たわみが一致しなければなら. を用いる静的解析は FWD 試験時の舗装の挙動と. ないので,. は基本的に異なる.そこで,順解析に多層構造の. zi ( X )  ui ( i  1,..., N )(1). 動的解析を組み込んだ Dyna BALM や Wave BALM が開発されている.本研究で小澤らが開発. 式(1)は非線形連立方程式であるので,テイラー展. した減衰を考慮した波動伝播解析(Wave PALS). 開を用いて次のように書き換える.. を用いて,衝撃荷重による舗装表面のたわみ波形. zi dX j  ui  zi ( X ) (2) j 1 X j M. . を算出し,そのピーク値が測定値と一致するよう に層弾性係数を推定する方法を開発し,その検証 を行う.. ステップ 6: dX j X j を計算する.この値がすべ ての j で 0.001 より小さいとき計算を打切る.. 2.逆解析の理論. ただし,式(2)左辺の係数マトリックスは N  M. 基本的な考え方は以下の通り。. の長方形であるので,特異値分解を用いて解く.. 1)逆解析の部分は静的逆解析プログラム BALM を利用する.. 3.数値シミュレーション. 2)動的解析には波動伝播解析プログラム. 表-1 のように3層構造の舗装を考えよう.それぞ. Wave-PALS を用いる.. れの層は線形弾性で等質性,等方性と仮定し,軸. 計算手順は以下のように行う。. 対称解析を行う.動的解析では構造減衰を考慮す. ステップ 1:標準化した荷重 Pmax を入力し,荷重. るため,応力とひずみの関係にフォークトモデル. 波形を以下のように作成.. を用いている.各層の減衰係数は,表・基層では. P(t )  Pmax sin 2.  t0. t. 弾性係数の 1%,路盤と路床ではそれぞれの弾性. ( 0  t  t 0 )(1). 係数の 0.5%としている.舗装表面に 49kN のハ. t 0 (s) は通常 30ms~60ms, Pmax  49kN である.. ーバーサイン波( 49sin 2 t / 0.04 )が 40ms 作用. 例えば, t 0  40ms  0.04s を選択する. しているとき着目点のたわみ波形を図-1 に記す.. ステップ 2:測定たわみを入力. この図からピーク値を選び図-2 に記す.GAMES. ステップ 3:層厚,ポアソン比,層弾性係数の初. を用いて計算した静的な表面たわみも同図に記. 期値を入力,アスコンの減衰係数はアスコンの弾. す.この図から明らかなように動的なたわみ波形. キーワード FWD,逆解析,波動伝播解析,ピーク荷重,ピークたわみ 連絡先 埼玉県比企郡鳩山町 東京電機大学理工学部建築・都市環境学系 049-296-5703 -1‑771‑.

(2) 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅴ‑386. のピーク値は静的なたわみより小さい.. 0.08 D0. 荷重と波形のピーク値を用いて,これらを準静的. 動的たわみ. 0.07. なたわみと見なして静的逆解析を行う.また,順. D30. 静的たわみ. たわみ(mm). 0.06. 解析に Wave PALS を用いて動的解析を行い,そ のピーク値を用いて逆解析する,それらの結果を. D60. 0.05. D90. 0.04. D120. 0.03. 表-2 に記す.ピーク値だけから層弾性係数と層減. 0.02. 衰係数を推定するのは容易ではないので,ここで. 0.01. D150. 0. は減衰係数の値を表・基層ではその弾性係数の. 0. 30. 60. 90. 120. 150. 位置(cm). 1%,路盤,路床では 0.5%に固定している.表-2 より,静的たわみを用いた静的逆解析結果は表-1. 図-2 ピーク値比較. の層弾性係数と良く一致している.波動伝播解析 で求めたピーク値を静的逆解析した結果は表-1. 表-2 弾性係数推定(MPa). の値と大きく異なる.しかし,波動伝播解析のピ ーク値を用いた動的逆解析は表-1 の結果とかな. 静的たわ. ピーク値. ピーク値. り近い.. みの逆解. の静的逆. の動的逆. 析. 解析. 解析. 表・基層. 7485. 22139. 7612. 路盤. 302. 25. 302. 路床. 60. 261. 60. 表-1 舗装断面と力学定数 表・基層. 路盤. 路床. 層厚(m). 0.1. 0.20. ∞. 密度(kg/m3). 2300. 2100. 1900. 弾性係数(MPa). 7500. 300. 60. FWD 試験は衝撃載荷試験であるので動的逆解析. 減衰係数(MPa·s). 75. 1.5. 0.3. が必要と思われる.しかし,現在静的逆解析が普. ポアソン比. 0.35. 0.35. 0.4. 及している.数値シミュレーションから以下のこ. 4.まとめ. とが明らかになった. 49kN. 0.06. 60. いるのでは,逆解析結果に大きな違いがある.. 50. D30. 0.04. 2) 順解析に波動伝播解析を用いた動的逆解析が. 40. D60 0.03. 30. D90. 0.02. 20. D120 D150. 0.01. 最も優れている.. load(kN). たわみ(mm). 0.05. 1) 順解析に静的解析を用いるのと動的解析を用. D0. 3) ピーク値だけを測定しているとき,順解析に波 動伝播解析,逆解析に静的逆解析を用いるのが良. 10. 0. さそうである.. 0 0. 0.02. 0.04. 0.06. 0.08. 時間(S). 参考文献 1) 小澤良明他:フォークトモデルで構成された 舗装構造の波動伝播解析,土木学会論文集 E 編,Vol.64, No.2, 314-322, 2008. 2) 小澤良明他:波動理論を用いた逆解析による 粘弾性多層体の構造評価,土木学会論文報告 集 E 編,Vol.64, No.4, pp.533-540, 2008.10. 3) 菊田征勇他:複数の時系列データを用いた舗 装構造の動的逆解析,土木学会論文集 No.760/V-63, pp.223-230,2004.5.. 図-1 荷重とたわみの波形. -2‑772‑.

(3)

参照

関連したドキュメント

Coal Gasification Slag)が副産される。本研究では CGS の高付加価値化利用方策のひとつとして開発された CGS の加熱発泡技術に着目し 1)

各項目ともに肯定的回答(そう思う・だいたいそう思う)の率が9割前後の値となっています。その中 で、

これまでの業務経験により,橋脚を対象とした衝撃振動試 験結果を固有値解析によりシミュレートする場合,解析モデ

本報告では, VOF 法を用いた自由表面流れ解析を安定か つ高精度に行う手法を構築した.数値解析例として , 3 次元

算出された効果の空間的帰着状況を分析できるという理 由から,近年その開発が精力的に行われてきた 1) .この空

本研究の解析に用いられた気象観測所の 1971 年から 2010 年の気象状況より,最高,最低,平均の気温とも に低下している地点は存在していない.全地点の平均 値を示すと,最高気温で

実験と同時に,本橋の振動特性を把握するために3次元構造解析モデル を作成し MSC/Nastran を用い固有値解析を行った.Fig.2 にその解析モ デルを示す.この FEM

2 解析手法 2.1 解析手法の概要 本研究で用いる個別要素法は計算負担が大きく,山