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付属部のある管路の地盤間に働く摩擦力特性に関する実験

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅰ‑190. 付属部のある管路の地盤間に働く摩擦力特性に関する実験. 1.. 神戸大学大学院. 学生会員. ○平山 智章. 神戸大学大学院. 正会員. 鍬田 泰子. 京都大学防災研究所 正会員. 澤田 純男. はじめに 地中管路の耐震設計では,周辺地盤に対して管路の見かけの質量が小さいために,疑似静的な解析手法が. 用いられるのが一般的である.しかし,管路が軸方向に変位するときには,それに応じて管路周辺地盤の土 粒子の配置が変わるが,土粒子の拘束状態や管路の移動速度によって土粒子の再配置にかかる力や影響範囲 は異なってくる.つまり,管路と地盤の間の摩擦力は,管路の移動速度に依存していると考えられる.さら に,管路の継手などの付属部の凹凸が摩擦力に影響する.そこで本研究では,土槽中の管の引き抜き試験に よって管路と地盤間の摩擦力特性について明らかにすることを目的とする.本稿では,装置の開発と付属部 の有無による摩擦力特性の実験結果について報告する. 2.. 管路引き抜き試験装置 (1) 試験装置概要 試験装置は, 土槽モデル中に鋼管を通し,. その鋼管を片側から手動で押すことで砂と の相対変位を生じさせる方式とした.図-1 に試験装置の様子を,図-2に試験装置の概 要図をそれぞれ示す.土槽には透明なプラ スチックケース(長さ55cm×高さ30cm×奥 行38cm) (THC64B,トラスコ)を使用し, 図-1. 鋼管断面は外径48.6mm,管厚1.5mmで,長. 試験装置の様子 95. 1500. さは1.5mとした.本試験はこの鋼管を2本. 310. 用意し,1本は土槽モデルにおける疑似埋設. ローラー. 管. 土槽. 変位計. ロードセル. Ø50. 停止装置. 275. 管. 48.6. 加速度計. 鋼管として, もう1本は疑似埋設鋼管を軸方 向に押すためのガイドとして使用した.ま. 1500. ローラー. 100. た,管路の自重たわみを考慮するために土 900. 槽の両端にはローラーによるガイドを設置. 65. した.土槽中の地盤との接触管路長は. 900. 側面図. 465mmである.さらに,付属部による摩擦. 図-2. 48. (mm). 試験装置概要図. 特性を評価するため,管路継手部を模擬し て長さ55mm,平均肉厚9.7mmの厚紙を鋼管に接着した. (2) 計測方法 疑似埋設鋼管に荷重測定用のロードセル(TCLB-200NA,東京測器)を取り付け,ロードセルのもう一方 の面にガイド鋼管を押し付ける.ガイド鋼管を押し込むと,疑似埋設鋼管が土槽モデル中を移動し,埋設鋼 管の引き抜きを再現した構造となる. このロードセルによって鋼管引き抜きにおける荷重を測定する. また, 疑似埋設鋼管には加速度計(ARF-20A,東京測器)と巻込み型変位計(DP-500B,東京測器)を取り付け, 管路の加速度と変位を測定する. キーワード 地中管路,摩擦力,継手,引き抜き試験 連絡先 〒657-8501 兵庫県神戸市灘区六甲台町 1. TEL078-803-6047. ‑379‑.

(2) 土木学会第70回年次学術講演会(平成27年9月). Ⅰ‑190. 3.. 気中試験による抵抗力の算出. 6 5. 速されて動くことによる鋼管およびローラー等取り付け治具の慣. 4. 抵抗力(N). ロードセルでは,鋼管と砂の間に作用する摩擦力と,鋼管が加 性力,またローラーや通管口における摩擦力等(以下,抵抗力) の合計が測定される.そのため,試験装置の抵抗力を調べるため に,砂のない気中の引き抜き試験を実施した. 測定はサンプリング周波数 100Hz で実施し,計測ノイズはロー. 3. 25.2(cm/s) 16.5(cm/s). 2. 11.9(cm/s). 1. 7.90(cm/s). 0. 5.90(cm/s) 5.30(cm/s). -1. パスフィルタをかけて除去した.結果を図-3 に示す.気中試験で. 0. は,引き抜き速度に依らず約 4N 程度の装置の抵抗力が生じてい. 0.5. 図-3. ることが分かる.そこで本研究では,装置の抵抗力がほぼ一定値 であり,大きさも後述する摩擦力からみれば微小であることから,. 1.5. けい砂土質試験結果 項目. た. 4.. 1. 抵抗力と鋼管変位の関係. 表-1. 管・地盤間の摩擦力の算出には慣性力分のみを差し引くこととし. 変位(cm). けい砂 5 号 3. けい砂による引き抜き試験 土槽内に乾燥したけい砂を充填させて引き抜き試験を行う.試. 土粒子密度 (g/cm ). 2.65. 最大乾燥密度 (g/cm3). -. 最適含水比 (%). -. 験における土層の厚さは 270mm,土被り厚は 100mm である.今 回使用したけい砂の土質試験結果を表-1 に示す. 試験により得られたロードセル荷重測定値から,鋼管加速度よ り求めた慣性力を差し引いて得られた管・地盤間における摩擦力 を図-4 に示す.試験は,引き抜き速度を不規則に変化させて実施. 礫分 (75~2mm) (%). 0. 粒. 砂分 (2~0.075mm) (%). 98.0. 度. 細粒分 (0.075mm 以下) (%). 2.0. 分. 均等係数 Uc. 1.57. 布. 曲率係数 Uc’. 1.09. 平均粒径 D50 (mm). 0.33. した.図中の凡例にある数値は,変位が 0~1.5cm に達するまでの 最大速度を示している.速度は 2.7~32.4cm/s の範囲に分布してい る.速度が速くなるにつれ. のように緩詰めの土槽にお いては速度による摩擦力の 有為な差は確認できなかっ た.また,70N 程度の摩擦 力に収束する傾向がみられ るが,管路周面面積あたり の摩擦力は 0.08N/cm2 に相. 摩擦力(N). が見られたが,本試験装置. 140. 140. 120. 120. 100. 100. 80 60. 32.4(cm/s) 18.0(cm/s) 6.60(cm/s) 3.00(cm/s) 2.70(cm/s). 40. 20 0 0. 0.5. 変位(cm). 1. 1.5. 摩擦力(N). て摩擦力は小さくなる傾向. 80 10.1(cm/s). 60. 9.50(cm/s). 40. 3.10(cm/s). 20. 2.30(cm/s) 1.30(cm/s). 0 0. (a)付属部なし 図-4. 0.5. 変位(cm). 1. 1.5. (b)付属部あり 摩擦力と鋼管変位の関係. 当し,指針等のすべり摩擦 力よりも小さい値であった. 一方,管路に付属部がある場合,変位初期においてより大きな摩擦力を生じ,形状もやや急な立ち上がり となり,収束する摩擦力の値も付属部のない場合に比べて 1.5 倍程度大きくなることが明らかになった.多 くの管路は継手等の付属部があり,設計や解析に用いる摩擦力にはこれらの考慮が必要であると示唆される. 5.. まとめ 土槽中の管路引き抜き試験において,緩詰めの乾燥砂の場合,管・地盤間の摩擦力は引き抜き速度が大き. ければ摩擦力は小さくなる傾向が若干あることは確認できたが,本研究の地盤条件と引き抜き速度の範囲で は顕著では無かった.また,付属部があると,引き抜き初期の摩擦力が大きくなり,引き抜き後も付属部が ないものよりも 1.5 倍程度大きな力がかかることが実験から明らかになった.. ‑380‑.

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