空 港 滑 走 路 の すべ り抵 抗性
8
0
0
全文
(2) 表1ICAOに. よ るす べ り摩 擦 係 数 の 国 際 基 準. 表2わ. が国のすべ り摩擦 係数 の管理 目標値. 表3SFTの. る状 態 は,テ. ク ス チ ャが な め らか な舗 装 が 高 温 時,湿. 測 定方向. 潤. 状 態 で しか も水 膜 が 厚 い状 態 に お か れ,車 両 ・航 空 機 が 高 速 走 行 す る場 合 で あ る.. (数字は滑走路の方位 を表す). 舗 装 のす べ り抵 抗 性 を把 握 ・管 理 す る た め に は,一 般 に,す べ り摩 擦 係数 を 車 両 も し くは小 型 試 験 装 置 に よ り 直 接 測 定 す る 手 法 が 用 い ら れ て い る.前 FrictionTester(SFT),μ. 者 に はSaab. メ ー タ とい っ た もの が あ り,こ れ. れてい たが,再 現性 の問題 等 のため近 年SFTを 使 用す る 方向 に変 わっている.. に よれ ば実 態 に近 い すべ り摩 擦 係数が 得 られ る と され る.. このほか,ハ イ ドロプ レーニ ング との関連 におけ る滑. 後 者 に は ポ ー タ ブ ル ス キ ッ ドレ ジ ス タ ンス テ ス タ(British. 走路のすべ り抵抗性 について基準 を設 けている例 があ る.. PendulumTester,BPTと. それ は,米 国軍用 飛行 場 に対 す る もの6)で,ハ イ ドロプ. もい う),DFテ. ス タ(DFI)等 が あ り,. 測 定 が 容易 で あ る との利 点 が あ る.. レー ニ ングの起 こる危 険性 を4段階 に分 けて基 準値 を示. 滑 走 路 が 湿 潤 状 態 とな っ た場 合 の航 空 機 運 行 の 安 全 性. している.こ れ につい て もわが 国は基 準 を設 けていない.. を確 保 す る た め に,国 際民 間 航 空 機 関(InternationalCivil AviationOrganization,ICAO)は. 種 々 の 規 定 を設 け て い. 3.試 験 方法. る1).具 体 的 に は,滑 走 路 の 排 水 性 を高 め るた め に そ の 横 断 形 状 につ い て 中心 線 か ら両 側 に等 しい勾 配 を設 け る. 滑走 路のすべ り抵 抗性 に影響 を及 ぼす 要因 を明 らか に. こ と と して い る ほ か,舗 装 面 に水 た ま りが 生 じない よ う に平 坦 性 に つ い て も規 定 して い る.わ が 国 の場 合 も そ れ を踏 襲 し,滑 走 路 の横 断勾 配 につ い て は1.5〜2.0%,平. 坦. し,小 型 測定装置 の有 効性 を検討 す るため に,供 用 中の 空港 にお ける現地調査 な らび に採取 した試料 を用 いた室 内試 験 を実施 した.. 性 に つ い て は3mプ ロ フ ィ ロ メ ー タに よ る標 準 偏 差 を2〜 2.4mmと 規 定 して い る2),3). また,ICAOは. (1)現 地試験. 排 水 性 の 向 上 を図 る た め に滑 走 路 の横 断. 現地調査 として,大 阪航 空局管 内 の複 数の空港滑 走路. 方 向 に グ ル ー ピ ン グ を設 け る 場 合 の規 定 を示 してい る.. にお いて,SFTを 用 いたすべ り摩擦 係数 を測定 した.測. こ の グ ル ー ピ ン グ の 設 置 基 準 と し て,米. 国連 邦航 空局. 定 時 にはSFTを 時速95kmで 滑走路 の末 端か ら末端 まで滑. ジ ェ ッ ト旅 客機. 走路 中心 線 か ら片 側5.5mの 位 置 を3回往復 走行 させ てい. が 就 航 す る 空 港 の 滑 走 路 で は 設 置 す べ き と して お りの,. る.今 回 は測 定輪 に低 圧 タイヤ を使用 し,自 蔵 式散 水装. わ が 国 で は 滑 走 路 の 全 長 に わ た っ て施 工 す る こ とを原 則. 置 を用 い て舗装 表面 の水膜 厚が1mmで 一定に なる よ うに. と して い る.こ. して実施 した(雨 天時 は避 けてい る).す. (FederalAviationAdministration,FAA)は. 溝 を32mm間. の グ ル ー ビ ン グ は,幅6mm,深. さ6mmの. 隔 で 横 断 方 向 に設 け る もの で あ る.. この ほ か,ICAOは. は,滑 走路 の両端200mを 助走 区間 と して除い た中間部 に. 舗 装 面 の きめ の う ち マ ク ロ テ ク ス. チ ャ につ い て基 準 を設 け て い る が,わ. ついて100mご とに計 測 した.. が 国 の場 合 は こ の. このSFTに 加 え て,BPT,DFTと. 種 の 規 定 は な い. わ が 国 に お け る管 理 目標 値5)を,そ. 時,補. 膜 厚1mmの. 場 合).ICAO基. 修 時,最 小 時 とは,そ. が 必 要 と な る時 点 の 値,ス す る ・ な お,わ. い った小型 測定 装 置. を用 いてすべ り摩擦係 数 を測 定 した.こ の ときは舗装表. 滑 走 路 が 湿 潤 時 の すべ り抵 抗 性 につ い て,ICAOの. に 示 す(水. べ り摩擦 係数. 規 定,. れ ぞ れ,表‑1,表‑2. の よ うな直接 的測定法 のほか に,土 研式粗 さ計 に よって. 準 にお ける設計. れ ぞ れ,設 計 目標 値,補. 面 に散 水す る ことに よ り湿潤状 態 を保持 した.ま た,こ も舗 装表面 の平均 きめ深 さを測定 してい る.. 修. リ ッ プ に対 す る限 界 値 を意 味. が 国 に お い て は従 来 は μ メ ー タ が 使用 さ. すべ り摩擦 係数の測定 を行 った空港 は,大 阪,名 古屋, 福 岡,鹿 児 島,那 覇の5空港であ る(表‑3は 測定方 向). その うち,大 阪国際空港 にお いて は詳細 調査 を実施 し, ―160―.
(3) 表4大. 阪国際空港 におけ る調査項 目 と時期. 図1東. 京 国際空港新A滑 走路供試体採取位置. 異な った測定装 置 に よるすべ り摩 擦 係数 の相 関性,す べ り摩 擦 係数 ときめ深 さとの相 関性 につ いて検 証 した(調 査 の時期 と試験 項目につい ては表‑4に まとめた). (2)室 内 試 験 供 用 中 の 東 京 国 際 空 港 新A滑 走 路 の 表 ・基 層 ア ス フ ァ ル トコ ン ク リー ト部 分 か ら供 試 体 を切 り出 して,室 内 試 験 に よ りす べ り摩 擦 係 数 を測 定 した. a)供 試 体 の 採 取 室 内 試 験 用供 試 体 の採 取 位 置 は東 京 国際 空 港 の新A滑 走 路 の 接 地 点 標 識 近 傍 で あ る.具 体 的 に は,図‑1に. 示す. とお り,滑 走 路 の グ ル ー ピ ン グ に 航 空 機 車 輪 の ゴ ム が か な り目詰 ま り して い る箇 所(目 詰 ま り大,No.1),目. 詰ま. 図2滑. 走路 のすべ り摩擦 係数 の現状. りの全 くな い箇 所(目 詰 ま りな し,No.3)お よ び そ れ らの 中 間程 度 の 箇 所(目 詰 ま り小,No.2)で. あ る.供 試 体 の 寸. 法 は,滑 走 路 延 長 方 向 に み て 長 さ600mm× さ150mmで. 幅800mm×. 厚. ③ 測 定方向:2条. 件(グ ル ー ビング直角 ・平行方 向,. あ る.な お,採 取 時 に供 試 体 に損 傷 を与 え な. い よ うに,そ の 周 辺 部 を含 め て 長 さ1.8m× 幅2mの 大 き さ. BPTの み) ④ 測 定 速 度:2条. 件(65・80km/h,DFTの. み). で試 料 を切 り出 した. グ ル ー ビ ン グ溝 の 目詰 ま り程 度 は,土 研 式 粗 さ計 を用 い て 定量 化 した.す. 4.試 験 結 果 と考 察. な わ ち,目 詰 ま り度 と して 供 試 体 上. で の砂 の 広 が り長 さ とガ ラス 板 上 で の 広 が り長 さ との差. 舗 装 のす べ り抵抗性 は湿潤 時 に問題 となるため,3.で. か らグ ル ー ビン グ溝 に 入 っ た砂 の 容 積 を求 め,(Va‑Vb)/. 記 した ように,す べ り摩擦 係数 の測定 は舗装 面が湿潤状. Va×100(Va,Vbは,そ. 態 の場 合 を対 象 として実施 した.以 下 にその結果 を示す.. れ ぞ れ,目 詰 ま りの ない 場 合,あ. る場 合 の 容 積)に. よ っ て計 算 した.そ の 結 果 は,目 詰 ま. り度 大 で19.4%,目. 詰 ま り度小 で16.6%で あ っ た.. (1)ゴ ム付着に よるすべ り抵抗性 の低下. b)す べ り摩 擦 係 数 の測 定. まず,大 阪,名 古 屋,鹿 児 島,福 岡,那 覇 の5空港 で 示し. SFTに よ り測定 した結果 を図‑に 示 した(1991年8月 の時. よ りグ ル ー ビ ン グ. 点 でのデー タで,舗 装の表面温度 は25.0〜30.2℃ であ る).. 溝 平 行 方 向 の す べ り摩 擦 係 数 を測 定 す る 場 合 に は,ラ バ ー ス ラ イ ダが購 間 の 凸部 に 当 た る よ う に して 実 施 した.. この図か ら,滑 走路 端か ら500m付 近が他 の部 分 に比較 し. 供 試 体 の す べ り摩 擦 係数 を測 定 す る た め に,2.で たBPTとDFTを. 用 い た.な. お,BPTに. てすべ り摩擦 係数 μSFTが3割か ら5割程 度(値 で は0.2〜 4)小 さ くなってい るこ とが わか る.こ の測 定結果 0. を2.. 試 験 条 件 は,以 下 の とお りで あ る. ① 供 試 体 温度:5条. 件(10,20,30,40,50℃). で示 した基 準値 と比較す る と,ICAO基 準 に従 えば福 岡,. ② 水 膜厚:3条. 件(1,2,3mm). 鹿児 島空港以外 で,ま た,わ が国 の管理 目標値 では鹿児 ―161―.
(4) 図3大. 阪空港滑走路におけるすべ り摩擦係数 図5μSFTの. 図4μSFTの. 経 時 変 化(接 地 帯). 図6着. 経 時 変 化(滑 走 路 中 間部). 陸便 数 とすべ り摩擦係数. 島空港以外 ですべ り抵 抗性 を回復 させ る必 要 のある こ と になる. 滑走路 内の位置 に よるすべ り摩擦 係数 の違 いについ て 表‑4に 示 した大阪 国際空港 にお ける全 測定 デー タをま と めた ものが図‑3で あ る.こ こで,接 地 帯付近,中 間部 と は滑走 路 末端 か らそ れぞれ,350〜850m,1,050〜2,150m の範 囲の もので ある.こ の図か らも明 らか に接 地帯付近 の μSFTが中間部 に比べ て0.2ほど小 さいこ とがわか る.こ の地点 は接 地点標 識近傍 にあた り,航 空機着 陸位 置が こ の接地 点標識付 近 に集 中 してい る こ と7)から,滑 走路面 に航空機 タイヤの ゴムが 付着 している こ とが その原 因 と. 図7μDFTの. 経時変化. 考 え られる. 次 に,こ のすべ り摩擦 係数 の経 時変化 について大 阪国 際 空港 にお けるデ ータを示 そ う.図‑4は 航 空機の着 陸 に. なわち3割程度小 さ くなるこ とが わかる.こ れに対 して,. に よ りタイヤ ゴムが 付着 す る と考 えられ る接 地帯付近,. 滑走路 中間部 ではすべ り摩擦 係数 はあ ま り変化 してい な い こと もわか る.. 図‑5はそ のよ うな問題 のない滑走 路 中間部 での デー タで. 接 地帯付 近で は ゴム除去作 業後 に再 び タイヤ ゴムが付. ある.滑 走路 中間部 におい てはグルー ビング設置 後約3.5 年間(1990年6月 〜1993年11月〉のデー タがあ る ものの,. 着す る ことか ら,両 者 の違い は明 らか に ゴムの付着 の影. 接 地帯付 近 では ゴム 除去 工事 が行 わ れたた め作 業後3箇. 響 に よる もの であ る とい え よう.こ の点 は,μSFTと 着陸. 月 間(1993年10月 〜1994年1月)の デー タしかない.な. 回数 の 関係 を示 した図‑6か らも明 らか であ る(3空 港 の. お,滑 走路 中 間部 の デー タは舗装 表面 温度 が20±4℃ の. 滑走 路 にお け る接 地帯付 近 の平均値 で,1990年2月 か ら. 範囲 の もの に限定 してあ る.こ れ らの図か ら,接 地帯付. 約1年間の データ).. 近で はすべ り摩擦 係数が最大 で0.2程度低下 す るこ と,す. 図‑4に示 した μSFTと同時期 に大 阪 国際空港滑走路 の接 ―162―.
(5) 図10滑 図8目. 走路 のすべ り摩擦 係数の季節変動. 詰 ま り度 とBPN. 溝 があ る ことによるマ クロテ クス チ ャの効果 で直角方 向 のすべ り抵抗性 は高 い ものの,タ イヤ ゴム付着 の進行 に よ りそ の効果 は失 われてすべ り抵抗性 は平行 方向 の場 合 と同 じ程 度 にまで低下す るこ とを意味 してい る. 図‑9は,同 じ試 料 を用 いて得 られ た 目詰 ま り度 とDFT に よるすべ り摩擦 係数 μDFTの関係 を示 してい る(水 膜厚 1mm,20℃).測. 定速度 に よらず,目 詰 ま り度 が大 き く. なるほ どμDFTが小 さ くなるこ とがわか る(無 →大 で0.2程 度 の低下).こ. の低下度 合 は上記 のBPTに よる もの よ り. も著 しくなってい る.測 定速度 が違 うこ との影 響 をみ る と,目 詰 ま りが ない場合 には速 度が大 きいほ どμDFTが小 さ くなる とい う傾 向が認め られ る ものの,目 詰 ま りが生 図9目. ず る と測定速度 の違 いはあ ま り影響 を及 ぼ さな くなる こ. 詰 ま り度 と μDFT. とがわか る.こ れ は,タ イヤ ゴムが付着 した場 合 には, 走行 速度 に よらず,す べ り抵抗性 の低 下 に起 因す る事故 地帯付近 で測定 したDFTに よるすべ り摩擦係 数 μDFTの経. が生ず る危 険性の高い こ とを意味 している.. 時変化 を図‑7に ま とめた.こ の 図か ら3箇月 が経 過す る と,す べ り摩擦 係数が3割 程度 低下 す る こ とがわ か る.. (2)す べ り抵抗性 に対す る影響 因子. これ は,上 記 のSFTに よる測定 にお いて も認 め られた こ とである.. 時 の舗 装表面温度 の影響 が考 え られ る.大 阪 国際空港 の デー タを示 した図‑10か らわか る よ うに,夏 季 の測 定値. グル ービ ング溝 の 目詰 ま り程度 とすべ り抵抗性 の関係 について室内試験 によ り考察す る. 図‑8は,東 京国際空 港か ら採取 した試 料 を用 いて得 ら れたBPTに よる測定値(BritishPendulum Number,BPN)と 定方向 に よらず,目 詰 ま り度 によってBPNが. に,全 体的 にみれ ば舗装 の表面 温度の影響 が大 き く,夏 季 におけるすべ り抵抗性 の低下が大 きな問題 となろ う.. 大 き く変化 す るこ とがわか る(目 詰 ま り無→ 大 で20程度 の低 下).グ. が冬季 よ り1〜2割(値 で は0.1程度)小 さい もの となって い る.冬 季 と夏季 の測定 におい て5箇月の差が あるので, 接地 帯付 近 ではそ の間の タイヤ ゴムの付着 も無視 で きな い であ ろうが,滑 走路 中間部 のデ ータか ら明 らかな よう. 目詰 ま り度 の 関 係 を示 した もの で あ る(供 試 体 温 度 20℃).測. すべ り抵抗性 に影響 を及 ぼす 要 因 として,ま ず,測 定. ル ービ ング溝 に平行 方向 のデー タでは 目詰. 温度 の影響 につい て東 京国際空 港か らの試料 を用 い た. ま り度小 と大の場合 でBPNに は明確 な差 が現 れない こ と. 室内試 験結果 を次 に示す.. か ら,す べ り抵 抗性 は少量 の ゴムの付着 によ り著 しく低. BPNと 供試体温度 との関係 を図‑11に示 した.全 体的 に. 下す る もの と推 察 され る.こ れ に対 して,直 角方 向の場. は温度 の影響が 明 らかで,温 度 上昇 につれ てBPNは 低下. 合 は 目詰 ま りの進行 と ともにBPNは 低下 す るこ とがわか. してい るが,こ の関係 には タイヤ ゴム の付着 に よる違い. る.平 行 の場 合 と比 較す る と,目 詰 ま りが著 しくない範. が認 め られ る.す なわち,グ ルー ビング溝 に目詰 ま りが. 囲で は大 きい もの の,目 詰 ま り度 大 では差 がみ られ な く. ない場 合 には,温 度 上昇 につ れてBPNが 直線 的 に低 下す. な る.こ れは,目 詰 ま りが著 し くなければ グルー ビング. るのに対 して,目 詰 ま りがあ る場 合 には温度 が10℃ か ら. ―163―.
(6) 図11温. 度 とBPN. 図13水. 図14水 図12温. 膜 厚 とBPN. 膜 厚 と μDFT. 度 と μDFT. 20℃ に上昇 する場合 にBPNが 大 き く低下 し,そ れ以上 の 高温領域で はほ とん ど変 化 しな くなるこ とがわか る. 同様 にμDFTについ て図‑12に示 した.μDFT[は供 試体 温 度 が10℃ の時点 で は大 きな値 を示 してい たが,温 度 が 10℃か ら20℃に上昇 す る ときに低下 し,そ の後 はほぼ一 定値 となる ことが わか る.こ の点 は 目詰 ま り程度 にか か わ らず認 め られ るが,μDFTの 値 その もの には 目詰 ま りの 影響が み られ,ゴ ムが付着す る ことによ りμDFTは大 き く. 図15ゴ. ム 除 去 前 後 の μSFT. 減少す るこ とが わかる. 図‑13,図‑14にBPN,μDFTと 係 を示 す.1〜3mmの. 供 試体表 面の水 膜厚 の関. 範 囲 では あ るが,す べ り抵抗 性 は. 水膜厚 の影響 をほ とん ど受 けない ことが明 らかであ る. 以上 の こ とか ら,滑 走路 に ゴムが付着 した場合 には高 温 にな るとすべ り摩擦 係数が極端 に低 下す るので,夏 季. (3)す べ り抵抗性の 回復策 すべ り抵抗 性 を回復 す るための方 策 と しては,以 上 の こ とか ら,ゴ ム を除去 す る ことが有効 であ ろ う.ゴ ム除 去前後 のすべ り摩擦係 数の変化 につ いて,大 阪国際空港. の降雨 時 にはすべ り抵抗性 が著 し く低下 す るこ とが懸念. におい てSFTに よ り測定 した結果 を図‑15に示 した(1993. され よ う.ま た,湿 潤時 のすべ り抵 抗性 を確 保す るため. 年10月 の測 定デ ータ).ゴ. には水 膜厚 を1mm以 下 にす るこ とが肝 要 であ る と推定 さ. のが,除 去後 は0.8程度 に まで15%ほ ど回復 す るこ とか ら, ゴム除去の効果 は顕著 である ことがわか る.. れる.. ―164―. ム除去前 は0.7程度 であ った も.
(7) 図19μSFT,BPN,μDFTの. 図16ゴ. 図17グ. 相 関 性. ム 除 去 工 法 と μDFTの 回復 状 況. ル ー ビ ン グ 施 工 前 後 の μSFT. 図20μSFTと. μDFTの 相 関 性. 数が増加 す るよ うであ る(大 阪 国際空港滑走 路 中間部 に おい て1990年2・6月測定). (4)す べ り抵 抗 性 の 簡易 測 定 方 法 2.で 述 べ た よ う に,空 港 滑 走 路 の す べ り抵 抗 性 に つ い て は 車 両 に よ る 測 定 値 に つ い て基 準 が 設 け られ て い る. こ こ で は,測 定 の 簡 素 化 を図 る た め に小 型 測 定 装 置 の 適 用 性 につ い て検 討 した. まず,BFT,DFTとSFTを 図18μSFT,BPN,μDFTの. 用 い て1992年7月 に大 阪 国 際. 空 港 で 実 施 した 測 定 結 果 につ い て 比 較 ・検 討 した(舗 装. 比 較. 表 面 温度 は24℃ で あ り,BPTは 向 に測 定 した).図‑18に. 同様 に,DFTに. よる測定結果 を図‑16に示す.全 体的 に. グ ル ー ビ ン グ溝 と直 角 方. は,滑 走 路 延 長 方 向 で の 測 定. 結 果 につ い て ま とめ てあ る.ま た,μSFTとBPN,μDFT,. み て ゴム除去 を行 うこ とに よ りすべ り抵抗性 が回復 する. そ れ ぞ れ の相 関 性 につ い て図‑19に 示 した.相 関係 数 は,. こ とが明 らかであ るが,工 法 に よる効 果の違 い も顕著 で. 前 者 で0.49,後 者 で0.82と な り,装 置 に よ る違 い が 明 らか. ある.す なわち,通 常行 われ てい る常 温水 を使 用す る場. にみ られ,DFTとSFTの DFTとSFTに. 合 に比べ,温 水 を用 いる もの のほ うが ゴム除去 効果 が高. 相 関性 が 高 い こ とが わか る.. よ るす べ り摩 擦 係数 に つ い て,1992年7月. か ら1994年1月 まで の全 デ ー タ を図‑20に ま とめ た.こ の. くなっている. この ほか,オ ーバ ー レイ工事 を実施 したばか り等 で グ. 図 か ら,ゴ ム付 着 の有 無 に よる す べ り摩擦 係数 の違 い は,. ルー ビング を施 工 で きてい ない場 合 には,い うまで もな. SFTよ. く,グ ルー ビングを設 置す る ことによるすべ り抵抗 性 の. よ う で あ る.こ の場 合 の相 関係 数 も0.72と な って い る.. りもDFTに. よ る もの の ほ う に 明確 に現 わ れ て い る. 図‑21に は,SFTとDFTに. 向上が期待 で きる.す なわち,図‑17か らわか るよ うに, グル ービ ング を設置す る ことに よ り0.1程度すべ り摩擦 係. よ り測 定 した す べ り摩 擦 係 数. と土 研 式 粗 さ計 に よ り測 定 した舗 装 表 面 の平 均 きめ 深 さ. ―165―.
(8) 握 で き る.す な わ ち,ゴ ム の付 着 に よ り,BPTに 測 定 値BPNで. は20程 度,DFTに. 0.2程 度 の 低 下 が み られ る,こ. よる. よ る 測 定 値 μDFTで は の う ち,後. 者 はSFTと. の相 関性 が 良好 で あ る.. 6.お. わ りに. 本論文 で は湿潤状 態 におけ る空港滑 走路 のすべ り抵 抗 性 につ いて とりま とめ た.滑 走路 は,航 空機 の タイヤ ゴ ムが その表面 に付着 す るこ とが他 の空港基本施 設 との大 きな違 いであ り,舗 装 表面が高 温 とな ってい る状 態 で降 図21す. べ り摩 擦 係 数 と平均 きめ 深 さ. 雨があ った場 合のすべ り抵抗性 の著 しい低下が懸念 され る.そ の対策 と しては,舗 装温度 が高 い夏季 に ゴム除去. の関係 を示 してあ る.き め深 さが大 きいほ うが すべ り摩 擦 係数 も大 きい とい う傾 向 は認 め られ るが,両 者 の関係 は一義 的には定 め られない ようであ る. この こ とか ら,ゴ ム除去 作業 の合否 判定 時等 でSFTに よ らず に測定 の容 易 な小型 測定装 置 を用い る場 合 には, DFTの 有用性 が高 い ものの,平 均 きめ深 さだけか らでは. をす る こ とが有 効で あろ う.な お,す べ り抵抗性 の 日常 管理 や ゴム除去 作業 の検査 は,小 型測定装 置の使用 に よ り簡略化で きよう. 最後 に,東 京 国際空港 か らの試料採 取 に際 して東京 航 空局東京 空港事務所 の協力 を得 た ことに対 して,深 く感 謝 します.. すべ り抵抗性 は定 め られない と結論で きよう.. 参考文献. 5.ま. 1) ICAO: International Standards and Recommended Practices, Aerodromes, Annex 14, Vol 1, Aerodrome Design and Operations, 179p., 1995.. とめ. 2) 運 輸 省 航 空 局: 空 港 土 木 施 設 設 計 基 準,. 空 港 滑走 路 の す べ り抵 抗 性 に関 す る一 連 の 試 験 か ら, 以 下 の結 論 が 得 られ た.. 3) 運 輸 省 航 空 局: 空 港 土 木 工 事 共 通 仕 様 書, (1)航 空機 の着 陸 が 集 中 す る滑 走 路 接 地 帯 付 近 で は,航 空 機 タ イ ヤ の ゴ ム が 付 着 し,滑 走 路 中 間 部 と比 較 す る と,SFTに. よ る 測 定 値 μSFTは3割 か ら5割(値. では. 0.2〜0.4)小 さ くな って い る. (2)ゴ ム 付 着 の 有 無 に よ らず,舗. 装 温度 に よ りす べ り抵. で 約0.1)小 さ くな っ てい る.. (3)す べ り抵 抗 性 の 回 復 策 と し て は ゴ ム 除 去 が有 効 で, これ に よ りμSFTでみ れ ば15%程 度(値 で 約0.1)増 加. 5). (財)航. 空 保 安 協 会:. 八 谷 好 高,. 梅 野 修 一:. 舗 装 構 造 へ の 影 響,. RESISTANCE. HACHIYA,. Shuichi. グルー ビング滑走路 の安 全性. Research Record, No.622, pp.65-71, 1976. 7). す る.. SKID. (財)航. 空振 興財 団, 1993,. 4) Federal Aviation Administration: Measurement, Construction, and Maintenance of Skid-resistant Airport Pavement Surfaces, AC150/5320-12B, 1991.. 航 空機 走行位 置 分布 の実態 と. 港 湾 技 研 資 料,. No.757,. 25P.,. 1993.. (4)ゴ ム付 着 に よ る す べ り抵 抗 性 は小 型 試 験 装 置 で も把. Yoshitaka. 空. に 関す る 第 二次 調 査 研 究 報 告 書, 101p., 1986. 6) Ballentine, G.D., Burk, D.O.: USAF Standard Skid Resistance Testing Implementation, Transportation. 抗 性 は変 化 し,μSFTで み れ ば 夏 季 は冬季 に比 べ て1〜 2割(値. (財)航. 振 興 財 団, 1989.. OF AIRPORT UMENO. RUNWAYS. and Toyokichi. FUJUKURA. This study examines skid resistance of grooved airport runways in wet condition. It deals with these factors influencing the measurement such as adhered rubber, water film thickness, temperature and texture by the field measurements and laboratory tests. The following conclusions are obtained. 1) The friction coefficient in the touch-down area is smaller by 30 - 50% than that in mid-runway. 2) The friction coefficient in summer is smaller by 10 - 20% than that in winter. 3) As a remedy for obtaining the sufficient skid resistance, the removal of the tire rubber is effective. 4) The friction coefficient measured by vehicle type equipment can be estimated by the use of handy type equipment. ―166―.
(9)
関連したドキュメント
モデルロケットの回収装置の空気抵抗特性に関する研究 [研究代表者]今野
電気自動車は、一充電あたりの航続距離が短いのが課題で あり、空気抵抗を削減することにより、航続距離を伸ばすこ
る。その防除においては省コスト,省労力といった面から抵抗性品種の利用が重要視されており,レ
URL http://hdl.handle.net/10232/13120.. 平面網地の流水抵抗に関する基礎的研究一Ⅲ 網地模型の流水抵抗特‘性 今 井 健
り摩擦係数を繰り返し数に対してプロットしたグラフを示す。ここでは、やや初期のとこ
植 物 防 疫 第 65 巻 第 8 号 (2011 年) 500 ―― 46
抵抗の直列回路の電圧の直列回路の電圧直列回路の電圧の直列回路の電圧電圧 2020.05.13_
なぜ抵抗の並列回路は和分の積か 抵抗の直列回路では各抵抗に かかる電圧の和は電源電圧に 等しいから 抵抗の直列回路の合成抵