開水路桟粗度に加わる流体力と流れ構造との関係
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(2) II-002. 土木学会西部支部研究発表会 (2010.3). 粗度間で減少して桟粗度上部付近で上昇している. そのため,水面付近の流速ベクトルは水面形の影響 によって水面形に沿った向きをとっている.また, フルード数の増加と共に粗度前後で発生する上昇流 と下降流の強度も増加している.以上,水面形およ び平均流速ベクトルがフルード数の影響を受けるこ とが明らかとなった. (2)水面変動が桟粗度抗力および揚力に及ぼす影響. 0.6. 0.6 Rh, fx (τ ). F01. F05. F07. 0.3. 0. 0. -0.3. -0.3. -0.6 0. 0.4 τ (s) 0.6. 0.2. 水面変動と抗力変動 の相互相関係数. 相関係数 Rij (τ ) は次式で求められる. (1) 0.3. F03. 式(1)に示す τ は遅れ時間, wi ' , w j ' は wi , w j の. R max fy ,v. 標準偏差である.図‑3(a) ,(b)に式(1)において. 0.2. F05 F07. wi = h , w j = f x として求めた水面変動と抗力変動と の相互相関係数 Rh, fx (τ ) また,wi = h ,w j = f y として. F01. Rh , fy (τ ). 0.3. i 点の変動成分 wi と j 点の変動成分 w j との相互 図‑3(a) Rij (τ ) ≡ wi (t ) ⋅ w j (t + τ ) /( wi '⋅w j ' ). F03. -0.6 0. F03. F07. 0.4 τ (s) 0.6. 0.2. 図‑3(b). 4. F05. 水面変動と揚力変動 の相互相関係数. R max fy ,v. 1. F03. y k. y H. F05 F07. 2. 0.5. 0.1. 求めた水面変動と揚力変動との相互相関係数. Rh, fy (τ ) を示す.図‑3(a)に着目すると, τ =0s にお いて Rh, fx (τ ) の値は全フルード数で 0.06 以下であり, 水面変動が抗力変動に及ぼす影響はほとんど無いと. 0. 0. 2. 図‑4(a). 4. 6 x/k 8. ピーク値. R max fy ,v の. 0. 0. 2. 図‑4(b). 減衰過程. 判断される.一方,図‑3(b)に着目すると, τ =0s に. 4. 6 x/k 8. ピーク値. 0. R max fy ,v の. 移流過程. おいて Rh, fy (τ ) は各フルード数で最大値を示している.これは,水面の上下に伴い同時刻に揚力も上下しているこ と意味する.また,その値がフルード数の増加に伴い増加しており,F05 では約 0.14,F07 では約 0.25 である.こ れは,水面変動が揚力変動を F05 で 14%程度,F07 で 25%程度決定していることを意味する. (3)桟粗度抗力および揚力が乱流構造に及ぼす影響 図‑4(a) ,(b)に式(1)において,wi = f y ,w j = v として求めた揚力変動と鉛直流速変動との相互相関係数 R fy , v (τ ) の最大値の減衰および移流過程を示した. 図‑4(a)に着目すると,フルード数の増加に伴い粗度周辺での相関値が増加している.その値は,F03 で約 0.15, F07 で約 0.25 に達する.流下に伴い全てのフルード数でピーク値が減少するが, x / k =7 においても全てのフルー ド数で約 0.1 の値を有する.これは,粗度高さの 5 倍流下しても揚力変動が鉛直流速変動の約 10%を決定すること を意味する.また F01 は明確なピーク値が確認できなかったため示していない. 図‑4(b)に着目すると,F03 および F05 では鉛直方向への変化は少なく,ほぼ底面に平行に移流している.図‑2 のベクトル図から,F07 の水面形は粗度間では下に凸の水面形であり,それに伴い流速ベクトルが粗度間の上流側 では下に凸,下流側で上に凸となっている.したがって,F07 では流線の曲がりに応じてピーク値が移流したと考 えられる. 4.おわりに 本研究は底面に桟粗度を有する開水路流において,瞬間水深,瞬間流速,桟粗度に加わる瞬間抗力および瞬間 揚力をそれぞれ同時計測し,流体力と流れの構造との関係を解析したものである.以下に結論を示す. (1) 水面変動は抗力変動にはほとんど影響を与えないが,揚力変動には影響を与える.フルード数が 0.5 および 0.7 で揚力変動のそれぞれ約 14%,25%を水面変動が決定している. (2) 桟粗度上部の流体が上下することで揚力変動が発生する.桟粗度を越えた流れはフルード数が 0.1〜0.5 では鉛 直方向に大きな移動をせずに移流する.一方,フルード数が 0.7 の場合は,水面形に沿った形で渦が移流する. 参考文献 1) 冨永晃宏:桟粗度の相対桟間隔が開水路の乱流構造に及ぼす影響,水工学論文集,第36巻,pp.163-168,1992. 2) 足立昭平:人工粗度の実験的研究,土木学会論文集,第104号,pp.33-44,1964.. -180-.
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