第11巻 通巻第29等(1959) 259
柿果実の利用に関する研究
Ⅰ 乾柿缶詰につい て樽 谷 隆 之,真 部 正 敏
Sヒudie50:1th3utilizatiolOf p3r■占imnons
(β査■05勿′グ■05∬α彪査’LINN‖)IIOn canned dr・ied per・Simmons
TakayukiTARUTANIand MasatoshiMANABE
(Laborator.y of Agricultur・alPr・C・ducts Technology)
(ReceivedJuly13,1959)
Ⅰ 緒 柿果は.りんご,みかんに次ぐわが国主要果樹であるが,タソニソ物質を多盈に・含み,反面竣先に・乏しく香気に恵ま れないなどにより,加工利絹の面は非常に低調である。それを打開せんとし,戦后松本博士を班長と.した研究グルー プが組織され,主と.して乾柿の長期貯蔵湛が研究され多大の成果を収めたが,(4)なお原料の乾燥法,殺菌加熱に・より 起る肉質の硬化,果肉のたい色あるいは黒変など改良されなければならない問題が残されている. 聾者か一人(樽谷)はそ・の研究グループに関旅し,成果の−㈲ま既に報貸したが,し6)凍報はそれ以後今日まで続け■ ている柿果の利朴こ謁する試論の内,乾柿の加工に関する成果を明りまとめたものであるい 本研究のテー・マを与え.られ,終始却懇竃なご詣聾を協わった認確敬承謂日牒土・こ柴甚点る閣まを表けると.ともにり 実験墓守ヒ多大乃御感宜と個数功を乱、た本学部踊郭委員ヒ膏台車土√こ高謝改します∴なお木研究の一部ほ.1955年日 本園芸学会春季大会で報賃した1 Ⅱ 実験材料および方法 木唄ま.,1951年−1953軍り聞こ眉悠った柵果か利召に潤する試換か内,乾柿缶詰に瀾箱する成果を,製造順序にし たがい記述せんとするため∴材沸教ゾ万焦が多蚊に∴わとるので,必雫よものについてほそれぞれの項に・おいて述べる こととするい Ⅱ 実験結果および考察 1.乾柿缶詰相適品種について このことについては溺限(46)で平淡頂か遜れていることを報告し,松井ら(4)も甲州百目,平核塵,西条,堂上蜂屋 を優れた遺品積として選んでいる・しかしl東沖か皇蟹早熟乾操方旗,その外各硬か条件で調査結果も典ってくるの でくり返し試論をおこなう必要がある とくに佑詰用としてほ,殺著加齢こ耐えて肉質の硬化,たい色など最少限度 に.留まるものでなければならない・この試験′ま.その点を主酎こ行った‖ 材絆よ京都大学甘名東都農場決定冥;薄箔遥巨より18品重を選び,1951年それぞれ適熟巣を各品協12果宛採改し供試 した 試抒の調藍よ前毅を基礎と.して,剥文一琉東浦還う〕分−ガラス義乾兵乱(6)に・より最終水分33%を目標に・乾米 を得たそれらについて,宙・請謁としての適正斐含を調空したのであるが,とくに加熱の影響をみるために,平均3 巣宛を6号釦こ.ドライバツタし,8〕)Cで5つ分別口熱したものを・1過笥放置後謂抗した果肉の熱硬化は聾者の1人 (樽谷ノが考案試作した頭重則竃袋讃(571・で測召した値と,研究室員4名の試食試験の評点とを併せて10階級に分け 判透した結果は第1表の通りである‖ この試汲ま.必ずしも主要最適こつ.、て調べともかでまないうミ,品浸こ・より相当む口熱か彩空か違うことが判った= こ の塞いか起る京当こついて魂王ら研鬼巨であるが,タ∵/エソ食品が相当矧系しているようである‖ さて本式放か篭慾でも缶詰召虚生かとから平1亥酎;最も璽−1た先買モちったなお塾頭七っ点では会筆身不軌愛 宕 朝鱒浦など刀諸品囁も良かったウミ,そ乃後諸頚り研究を行った篭も 有核遠ま乾捕果選過卦ヰ一行う除核におい て,教主勿汗某勾やに浸入し,殺箸うり柑。こ朝雄となってくるその点F抜硬の壌該という特性は格段の長断といえ香川六学遊学部学術報望 260 第1表 在譜用乾棉の品種試験成拭 川肝__ !_▼軸】旦▼」生w堅」一生⊥m−
竺空軍
▲....._一l _【▼一 晶 校 名 平 核 無 会津身不知 愛 宕 朝 鮮 柿 な が ら 山 形 紅 柿 宮 崎 核 無 長 と ろ 作州身不知 紋 ‡l乙 岩 瀬 戸 和総”最
属 円 長届 届長 偏屈長
円 錐 円 円 円 円赤赤赤赤赤紅 紅紅褐紅赤赤
橙橙檻橙橙鮮 賛賛橙無暗橙
中 申 易 易 中 点 難 軟 軟 セノイ賛 歌 軟 軟 セソイ質 セノイ質 セソイ質 軟 セノイ質 セソイ栗 セソイ磐 強セソイ督 セソ/f璧∈ セソイ肇 張セソイ繋 セソイ質 153 173 217 181 118 115 ﹁⊥ 2 つん 2 4 2 3 5 3 8 ﹁ノ OU優優優良良 良良∵艮可可
最 難 易 8 6 0 3 2 9 5 ∩︶ 4 っJ 3 つJ l l つム 1 1ふ ﹁⊥ ヨ岩室妻
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不 不不不∴不不不蔭相子る柿瀬
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香川大学盛挙部学術報告 第2表 乾燥法の差異が乾棉品質に及ぼす影響 乾柿乾物rFl含盈 乾燥所要 日 数 カ ビ の 発 育 果肉硬度l】水 分 色 沢 乾燥方法 品 種 全 画酸 度∂J攣品タミ 1..軟質物強度測定機(7−で径1mI刀針が10mm浸入するに要する露盤 2い BERIRAND淡く2)で測窯しグルコー・スと.して換算 3.二N/10NaOHで滴定しリソゴ酸として−換算 4.藤田民法(9)による :3.乾柿シラツブ潰缶詰試験 乾柿のシラツプ溝缶詰については,すでに松涛,松井,岩崎らく4)により試作されたが,全般的に腐肉の硬化,膨軟 たい色などに.より余りよい結果は得られなかった・それらの成慣を検討すると,注入液の糖度が低いものほど品質低 下がはげしく,これは柿果細胞の惨透庄を考慮し,注入液の糖漉贋を再挽討すべきであると・考えられた・前記乾燥試 験で得た材料を用い,糖漁度を変えて缶詰を試作した・ 蔑譜製造の概略は,まず柿果の表面を水道水で洗い,療らにバニラエ・ツセンスを加えた6〇%ェ・タ′−ル液につけ, 取出して構潔なガー・・ぜでアルコール分をぬぐい去る」これを6号缶(ラッカー・ド伍)とアソカ−:3号びんにそれぞれ 135g宛肉話する‖注入糖液は20,40,6〇,75%の各浪費のものを沸点近い温度で,100gずつ注入した‖なおこの糖 液にはすべて1%に・なるようクエソ頗を加えた1殺苫は750Cで,時間を15,30,45,6〇分と変えて試料を作った・・ 1区は伍3ケ,びん2ケずつで製造は1954年11月1日である‖これを200Cの恒温器に潤め,約1do日間貯蔵後開缶険 査した‖なお製品の一部ほ室温に蔵置し1957年9月閑伍した… まず段薗の効果について,開放を起したと認められるものは一つも見出せなかった・ただ碁盤ほこのような佐渡処 理でも,30分の加熱で相当強い熱硬化を起し笑璃的でない・ここには平核魔の中でも比較的成層匿良かった,6つ%糖 液注入区の成績を第3表に示す・ 倦3表 乾柿シ ラ ツ プ潰缶詰役畜試験 開 伍 結 果(貯蔵100日後) 測 窟 事 項 内容固型鼠 g 注 入 液 温 g 乾 柿 糖 度 % 乾 柿 酸 度 % 兼 肉 硬 度 g′/mm 開 放 数 % 色 沢 肉 質 食 味
15分区 l 30分区 t 45分区 1 60分区
161 フ4 602 0り74 215 0 檻赤 艮 優 156 1 163 153 82 61−3 0.71 208 0 橿赤 尾 優 79 61.6 0.68 382 0 橙 硬化 良 72 62.3 0.65 413 0 橙資 相当硬化 可 (註) 使用品種:平畝塵,役薗温度:75〇C,注入液糖度‥60%,注入液酸度‥クェソ酸1%,容器‥6・与斑 平核撫でも75つCで45分以上では明らかに.肉質の頭北が認められ,その程要が顎界となるさてこの試験では殺菌 限界というものがなく,すべで紐全に保持されたが,これは∴乾燥潔の改良により清潔な乾柿を得たことと,肉詰前 処理が適当であったためと考えられる‖ しかし,75〇Cで15分の加熱で一・応保存ができたとしても,実唱的には安全筍11巻 通巻弟29啓(1959) 性を見込んで,750Cで30分位の殺菌が適当ではないだろうか 最後に注入糖液の濃度と品質と.の関係については第4表に示すごとくであった 笥4表 乾柿シラツブ漬における注入糖淡魔の影響 263 開 缶 結 果(貯蔵100日後) 測 定 事 項 肉 詰 時
20%区 l 40%区 l 60%区
内容固型盈 g 糖液注入盈 g 乾 柿 水 分 % 乾 柿 糖 度 % 乾 柿 酸 度 % 注入液糖度 % 注入液酸度 % 果 肉 硬 度 g/mm 宿 敵 数 % 乾 柿 色 沢 注入液の状態 乾柿の状態 食 味 (註) 使用品穏:平核無,殺薗加熱:750C∼30分,容器‥6啓伍 この成鍬よ,75〇cで30分殺菌したものであるが,他の敬意区も■大体同様の傾向に・あったい やはり予想したごとく 港透庄により濃壁の低いもの程乾柿は吸水膨脹し,とくに20%区では約4/5の注入液が柿果内に吸収されていた−な お乾柿ほ黄白色に太い色し,肉肇は弾力性を失って,食品的価値を全く失っていた.反対に.75%区は脱水が起り,果 肉は強度の収縮硬化を起し,呆色も黒かつ色となり不良であったいその点乾柿糖度に近い60%区は柿果自体ほと.んど 変化なく,肉詰時に近い品質で非常に、良いものであった. Ⅳ 摘 要 1日 乾柿缶詰用適品種選抜試験を18品穣の渋掛こついて行なった街果,平核撫が肉質,耐熱性などすべての点で優れ ていることを再認識した‖ なお,会津身不知,愛宕,朝鮮柿も比較的良かったい 2‖ 乾柿の乾燥方法について換討し,始めの5∼7日間を天然乾燥で行ない,次いで人工乾燥により仕上げる方法が 恵も良かったこの力溝によれば,柿の乾燥で問題となる脱渋と追熱とが天然乾燥中に容易に.完了し,短時日に清 潔な優品を得ることができるい 3。.乾柿宙詰において,注入糖液の濃度と品質との関係を調べた結果,60%前抜が最も良いこと.を知った.. Ⅴ 参 考 文 献 (1)猪股茂一・郎:巣産瀕研認,4(1),15(1957)‖ (5)h一一叫 ,梅谷隆之こ京大食研報賃,(7い∼31 (2)京大腰藁化学教凛編:農芸化学実験乱525,産業 (1953) 図書(1957)‖ (6)+,+ :同誌,(8),71∼80(1952)小 (3)松井 修,伊錬三郎,村田侃,馬場良明‥園芸学会 (7)樽谷隆之‥園芸学会誌,23(1),35∼42(1954). 雑誌,2∂(2),105∼110(1957)・ (8)奥田東‥植物栄養生理実験署,169,朝倉讃店(1953). (4)松涛離摘‥文部省科学試験研究報菖,(7),55∼117 (9)ビタミソ集談会:ビタミソ標準定量法,299,南山堂 (1953) (1950)巾S u m m a r y
l」For the purpose of selecting凱1itable varieties f()r Cユnning dIieユpersimmons,eighteen varieties Of astringent per$immons grownin Kyoto wereinvestigatedAs far as the varieties usedin this
香川大学農学部学術報償 264
experiment concerned,“Hiratanenashi”wasthe most suitable one for this f)uT:pOSe because ofits fine texture and heat proof charac七er$,andnext toit,’iAizumishirazu’’“Atago,’and“Ch6senkaki”we工e also found七3te COmpaTatively good varieties
2‖ Severaldryingmethods were tIied for persimⅧOnSThe most succes3fulmelhod of dIying the per琴immons was to drytheminna七uralcondition(sundrying)for 50r7days,and then to dTy them
artificialy(approxima七ely,aiItemp 400C,relative humidi七y85% andair veloci七y2m/sec.)′for20r3 days By this methed eliTnina如nof as七ringency and s)f七ening of frui七s were easily accomplished during
naturaldrying period
3.,The effect of sugar c〇nCentrationinsirups used for canning dried perSimmons wastes七ed,and i:he mos七desirable sugar concen七ra七ionin sirups was foun′j,tO be abou七60per cent