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EDP環境における監査技術の現状と将来--EDP監査実態調査にもとづいて---香川大学学術情報リポジトリ

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EDP環境における監査技術の現状と将来

−EDP監査実態調査にもとづいて−

Ⅰ.調査の意義,調査目的,調査対象,調査方法および回収状況◇ Ⅱ..コンビュ一夕の普及およびそのシステムの高度化と監査環境の 変化。Ⅲ.EDP監査技術の現状と将来。Ⅳ..むすび。 Ⅰ 今回,滋賀大学大矢知浩司助教授とともに,わが国のEDP監査の実態調査 を企画し,これを行なった。ここ数年来,わが国でも,企業のコンビュ・一夕の 導入が急速に進んできたので,公認会計士による証取監査も,好むと好まざる とに拘わらず企業のEDPシステムおよびその処理業務をとりあげざるをえな くなってきている。ところが,これまでわが国ではEDP監査の実情は,必ず しも十分に把握されているとはいえない。 これに関して,諸外国では,EDP監査の実態調査は,すでに相当に行なわ れている。たとえば,アメリカ公認会計士協会,カナダ勅許会計士協会,イン グランドおよびウェールズ勅許会計士協会などが,これを行なっている○ そこで,われわれは,EDP監査の理論を正しい方向に展開 は,わが国のEDP監査の現状と将来の動向を把握することが必要であること を痛感し,この実態調査を企画したわけである。 われわれの調査の特徴は,監査を行なう監査人(公認会計士)の側からの調 査と,監査される被監査会社の本社会計業務を担当するEDP部門管理者の側 からの調査の,両面からの調査によって,より確実な調査結果をえようとした ことにある。

したがって,われわれのEDP監査実態調査の調査目的は,EDP監査の現

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J973 香川大学経済学部 研究年報12 ー 2 −−

状と将来の動向を把握することにあり,その調査項目は,Ⅰ監査人が監査を

行なう環境として,企業のEDPの導入の実情を明らかにするための一・般的質

問,Ⅱ.EDPの導入に対応するために監査人が行なう監査技術の現状と将来

の動向に関する質問,Ⅲ.EDP監査において,とくに重要な問題である内部

統制に関する質問,Ⅳ.EDP監査に有効に対応するために必要な監査人のE

DP教育に関する質問,Ⅴ.その他の項目に分けられる◇

つぎに,調査対象の被監査会社については,金融保険業を除く,東京証券取

引所第1部市場上場会社718社(昭和46年10月30日現在)により無作為抽

出した200社について実施し,また,監査人については,上記200社の証取監

査を実施している監査法人22社および個人組織の監査人61名について行な った。

その調査方法としては,1972年7月30日に,質問書および返信用切手を貼

附した封筒を,調査対象の被監査会社および監査人に郵送して,回答を記入し

たものの返送を求め,さらに,締切期間(15日)を経過して,なお未回答のも

のに対して督促を1回行なった。

回答数は,被監査会社の場合は110社であったが,このうち集計に足るだけ

の記入がなかった2杜については,集計から除外した。また,5社は,コンビ

ユ一夕を導入していないとの回答があった。結果として,残りの103杜(51・5

%)について必要な集計を行なった。

これに対して,監査人の場合は,監査法人9社(40.9.%),個人組織の監査

人11名(18.0%)の回答があり,この合計20社(名)(24・1%)の回答にっ

いて集計を行なった。被監査会社の調査と合わせればこれは,サンプルとし

て,十分,母集団全体を推計するに足る大きさである。

なお,業種別の実態調査書の回収状況は,1表のとおりである。

本稿は,さきにものべたように,滋賀大学大矢知浩司助教授との共同研究に

もとづくものである。ここでは,EDP実態調査のうち,第1部のEDPの導

入に伴う監査環境の変化と第2部のEDPに対応する監査技術の現状と将来の

部分についての集計分析結果を報告し,残りの部分の報告ほ別の機会を予定し

ている。なお,本稿の後に,資料として,質問書全文とその回答結果の集計の

すべてを掲載しておくことにする。

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EDP環境における監査技術の現状と将来 −3− 実 態 調 査 書 回 収 状 況 引所第1部 市場上場会

東京証券取 社数

監査人20社 (名)が監査 する会社数 2

実態調査書 回収件数

実態調査書 発送件数

回収率

47.9.10 現在

0 47.7.30 現在

46.10 現在

% 0 0 72 5 77 7 産業設品維プ学品油ム ノ ヾ レ ノ 水鉱建食繊紙化薬石ゴ 1 2 34 5 67 8 90 1 l 1 91 2 1 1 5 76 2 58 2 32 2 28 7 54 3 31 9 34 3 52 1 3 1 1 1 1 1 0 94 8 1 44 3 42 4 10 6 ﹁▲ 02 7 50 45 5 2 03 7 40 7 12 ︵U2 27 2 97 2 5 81 1 42 5 03 0 00 5 30 0 0 8 24 6 76 2 63 4 00 2 3 5 5 11 石 土 金 子 鉄

硝鉄非機電造自精印商百電海電倉不そ

1 23 4 56 7 89 0 12 3 45 6 7 1 11 1 11 1 11 2 22 2 22 2 2 45 1 75 1 31 6 11 1 10 1 1 1 1 鋼属 42 8 38 4 53 5 11 4 30 2 2 1 11 1 2 43 33 械 気 機 器 船・輸送用機器 動 革 3 18 3 44 3 6 72 1 1 4 密 機 器刷 社 店 鉄(陸運) 貨 70 6 38 8 8 2 12 1 1 運・空 気小ガ 運 ス庫産他 動の 被監査会社合討 1.監 査 法 人 2..個 人 組 織 監 査 人 合 計

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香川大学経済学部 研究年報12 ・− 4・− ユタ7Jヲ Ⅱ 1972年度版コンビュ・一夕白書に.よれば,わが国の実働汎用コンビ.ユ・一夕シス テムほ,1971年9月末現在で11,237セット,売価換算額1兆訟5億円に達し ている(日本電子計算機株式会社調べ)1)。わが国でコンビュ・−・クが本格的に 利用されるようになったのは,1960年代の後半からであるといわれるが,年々 前年にくらべて約50%の急激な増加を遂げて今日に至っている。この期問 は,簡3世代のはじまりからその全盛期にあたる。このように急激に普及した 要因としては,第3世代のコンピュータが,集積回路技術やファミリ1−思想を 背景にして,従来よりも,−∵殴と低い価格で提供され,また,性能の向上のほ かに.オペレーティング・システムの確立によって操作を向上させたことがあげ られている2)。さらに,今後5年間に,セット数が4倍になると予想されてい る。このように情報処理または事務機械化の中核として,コンビュ・一夕の普及 は急激に進行しつつあるといえる。 また,通産省の調査では,最近のコンビ、ユータ利用の特徴として,(1)コン ビュ・一夕を新規導入する企業が急激に増加していること,(2)大型機および超 小型機が増加していること,(3)リアルタイム処理,リモート・バッチ処理の 普及が微増加傾向にあることが示されている3)。 なお,公衆電気通信法の改正によって,1971年9月から特定通信回線が, 1972年暮に公衆通信回線が,民間のデータ通信に解放されることになった。こ のような通信回線の自由化とともにリアルタイム処理,リモ・一卜・バッチ処理 が増加してくるものと思われる。わが国でのオンライン処理ほ,1964年にほ じまり,1970年3月未現在で,オンライン・システム数は193システム,オン ラインのCPU数は313セットにすぎないが,1976年度にはユーザ・一数1,050, オンラインのCPU数は2,050セノトになるものと推定されている4)。 1)日本経営情報開発協会編,『コンビュ一夕白昔』1972,3ペ−・ジ。 2)前掲書,14ペ−ジ。 3)通商産業省編,『わが国情報処理の現状:昭和46年度情報処理実態詔査』2∼3 ペーージ。 4)日本経営情報開発協会編,前掲番,10ペ−ジ。

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EDP環境における監査技術の現状と将来 ・−5・− われわれの調査においても,将来,3∼5年間に,オンライン・リアルタイ ム処理では,21枚(20.4%)→66社(64.1%)へ,リモ・−・卜・バッチ処理では, 18社(17.4%)→55社(53.4%)へと急増する傾向が明らかにされている。 また,情報処理の対象となるべき業務では,現在,リアルタイム処理が進ん でいる業務分野は,販売管理,在庫管理,財務・経理分野の順である。さら に,将来,リアルタイム処理化を予定している業務分野としては,在庫管理, 販売管理,財務・経理分野の順であげられている。このようなわれわれの調査 結果は,1972年版コンピュータ白書の調査とも,ほぼ−・致している。すなわ ち,1971年12月に実施した日本経営情報開発協会のオ・ンライン需要調査で は,オンライン化業務の割合は,現状では,販売(17.4%),メッセ・−ジ通信 (16.3%),在庫(14.8%),生産(11.5%),金融(11.5%)の順になってい るが,将来3年以内のオンライン化予定業務では販売(18.5%),在庫(16.5 %),生産(12.6%),メッセーージ通信(10.9%)となっている5)。 なお,われわれのコンビ。1・一夕の適用業務の現状と将来についての集計結果 は,2←−1表のとおりである。 2−1表 5)前掲書,10ページ。

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香川大学経済学部 研究年報12 J97β −6■ − 情報処理のコンビコ∴一夕化は,もともと,システムとし■ては統合化を指向す るものであるから,監査人としても,システムの高度化に対応して,情報処理 の相互関連性に注意しなければならない。したがって,監査人ほ,財務・経理 分野に関心をもつことば当然であるが,同時に,販売・在庫,生産管理面と会 計データとの関連に注目しなければならないであろう。 たとえば,販売管理に例をとれば,証憑−(業務伝票)一−ヰカ−ドー→取 引データ・テ−プ→分類集計表−−一一→仕訳伝票という経路をとるか,あるい は,証漁−・(業務伝票)→か−ド→取引デ−・タ・テ鵬プ→コンピュー タによる仕訳という経路をとるものが大半を占めている6)。このような関連か ら,どうしても会計記録の源泉にさかのぽる必要があると考えれば,オンライ ン処理についても,監査人は,正当な注意を払わねばならない。 このように,コンビュ.・一夕によって処理される業務分野が拡張されてくるに 伴って,それを取り扱うEDP業務担当者の数も増加する。一・般に,コンビュ ・一夕の機種が大型化されるにしたがって,システムが複雑になってくるので, より多くの人数を要する傾向がみられる。

また,このようなEDP部門の成長は,EDP業務担当者数が会計担当者数

に匹敵する規模に達している事実を示している。これは,2−2表によって示 される。 さらに,EDP部門の従業員の1社当りの平均人数およびその全体に対する 構成比率をみる。コンビュ・一夕要員のうちで,多い方からあげれば,パンチャ ・−20.9人(29.5%),プログラマ20.4人(24.3%),システム・エンジニア (アナリスト,プランナーを含む)10.9人(14.4%),オペレータ・−10・8人 (13.0%),その他3.8人(4.2%)の順になっている。 これを1972年版コンビュ・一夕白書と比較してみれば,白書ではコンビュー一 夕の機種が大型化するほど多数の従業員を要し,その総平均の人数は,パンチ ャー11.9人,プログラマ10.8人,オペレーター6・7人,庶務その他5・5人, システム・エンジニ7・4.2人,管理職3.0人となっている7)。われわれの調査 6)経団連,「電子計算機の普及状況調査」,経済資料,No・262,1970年10月,26ペ −ジ 7)日本経営情報開発協会編,前掲書214∼225ペ一−ジ。

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EDP環境における監査技術の現状と将来 −7− 2−2表 コンビュ一夕規模別従業員小会討担当者・EDP業務担当者数 のほうが,EDP業務担当者数が相当多くなっている。これは,われわれの調 査が,東京証券取引所第1部市場上場会社を対象としているために,比較的大 きい機種を採用している会社が多いことによるものであろう。 なお,コンビュ・一夕の機種が大きくなれば,そのシステムも複雑化を増加す るために,コンビュ一夕要員も多くなる。自書によれば,コンビェ一夕要員の うちでも,より高度の技能および経験を要するシステム・エンジニ アの充足率 が,もっとも低いとされている。 つぎに,企業の会計システムのコンビュ・一夕処理イヒの現状および将来の動向 をみなければならない。そこで,まず,原価計算システムをとりあげる。被監 査会社の回答によれば,現状では,材料費,労務費の消費量および価格計算に ついては,大多数の会社(67.7%)が,すでに,コンビニ∴一夕によって処理し ており,部門別原価計算(44.4%)および間接費の配賦(43.4%)について も,相当多数の会社がコンビュ、一夕処理化を行なっている。これらについで, 製造原価の決定(38.4%),予算統制との接続(31小3%),標準の設定,標準原 価の算出(29.3%),原価差異の分析(25.3%),直接費と間接費の分析(23.2 %),その他(1.0%)の順で,コンビュ・一夕処理化が行なわれている。この集 計結果は,2−3表に示される。 この表によれば,監査人の評価と被監査会社の現状認識との間には,相当の

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香川大学経済学部 研究年報12 ヱ97∂ − ∂− 2−3表 原価計算システムのコンビ.ユ一夕処理化の現状 l被監査会社l監 査 人 67社(67.7)% 43(43.4) 23(23..2) 44(44.4) 38(38.4) 29(29ゆ3) 25(25巾3) 31(31.、3) 1(■1.0) 46社旬9..5)% 26(28.0) 12(12.9) 34(36.6) 28(30.1) 28(30.1) 13(14一.0) 13(14,.0) 0(0.0) 1.材料費,労務費の消費屋および価格計昇 2.間接費の配慮 3..直接費と固定費の分析 4.部門別原価計算 5..製品原価の決定 6.標準の設定,標準原価の算出 7.原価差異の分析 8.予算統制との接続 9.その他:原価実績速報 会 社 数 99社 193社 開きがある。すなわち,原価計算システムのコンビュ一夕処理化の傾向は同じ であるにしても,その評価においては,被監査会社自身の評価に対して,監査 人の評価は相当に低い。これは,内部評価に対して外部評価が厳しノくなること を示すものと思われる。 つぎに,原価計算システムのコンビュ一夕処理化の将来の動向をみる。調査 の結果によれば,将来3∼5年以内に,コンビュ・一夕処理化が,相当に進行 し,とくに,より高度な分析的計算の業務領域についてコンピュータ処理が急 激に進行する傾向が明らかである。すなわち,被監査会社の回答によれば,材 料費,労務費の消費量および価格計算(81.8%),部門別原価計算(79.8%), 製品原価の決定(74.7%),予算統制との接続(74.7%),間接費の配戚(72.7 %),原価差異の分析(70.7%),標準の設定,標準原価の算出(69・7%),連 接資と固定費の分析(58.6%),その他(9%)となっており,とくに,予算 統制との接続,原価差異の分析および標準の設定,標準原価の算出などのコン ビュ・一夕処理化の増加が著しいことが示されている。この集計結果は,2−4 表のとおりである。 この表でも,原価計算システムのコンピュータ処理化の現状の場合と同じよ うに,コンビュータ処理イヒの将来の動向についても,監査人の評価が,被覧査 会社自身の予測よりも厳しい数字となってあらわれている。被監査会社側の数

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EDP環境における監査技術の現状と将来 −9− 2一・4表 原価計算システムのコンビ.ユ一夕処理化の将来 】被監査会社‡監 査 人 60社(63け8)% 49(52小1) 40(42.6) 50(53.2) 47(50い0) 43(45.7) 34(36..2) 36(38.3) 0(0い0) 1.材料費,労務費の消費患および価格計算 2.間接費の配賦 3.直接費と固定費の分析 4.部門別原価計算 5.製品原価の決定 6.標準の設定,標準原価の算出 7..原価差異の分析 8.予算統制との接続 9.その他 81杜(81.8)% 72(72り7) 58(58.6) 79(79..8) 74(74.7) 69(69、7) 70(70.7) 74(74.7) 4(4…0) 99社 194社 会 社 数 字には,将来に対する積極的意欲が示されているのに対して,監査人の側の数 字は,その現実的可能性を考慮したものであろう。このような評価の差は,財 務会計システムのコンビュ・一夕処理化の現状および将来についての回答の場合 にも,同じようにみられるところである。 つぎに,財務会計システムのコンピュータ処理化をみる。まず,その現状に ついては,被監査会社の回答によれば,大多数の会社が,売上業務(売上集 計,得意先元帳の作成を含む)(88.3%),在庫管理(77.7%),仕入業務(74.8 %)のコンビュ、一夕処理化を行なっており,ついで,減価償却費の計算(69.9 %),固定資産台帳の管理(67.0%),原始取引記録(57.3%),総勘定元帳の 作成(48.5%),現金・預金出納管理(38.8%)の順になっており,株式配当 金計算は,証券代行を外注しているため,低い数字になっている。 この財務会計システムのコンビュ・一夕処理化の3∼5年以内の将来の予測に ついては,被監査会社は,売上業務(97.1%),仕入業務(36.3%),在庫管理 (91.3%),減価償却費の計算(88.3%),固定資産台帳の管理(86.4%),総 勘定元帳の作成(77.7%),原始取引記録(74.8%),決算書類の作成(68.0 %),現金・預金出納管理(68.0%),株式配当金の計算(27.2%)の順になっ ている。ここでは,株式配当金の計算を除いて,すべての業務領域において, コンビュ1一夕処理化が相当程度に進められることが示されているが,とくに,

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香川大学経済学部 研究年報12 − ヱ0 − J973 総勘定元帳および決算書類の作成のコンビュ・一夕処理化が指向され,財務会計 システムのトータル・システム化の傾向が明らかになっている。 この財務会計システムのコンビュ・一夕処理化の現状および将来についての回 答の集計結果は,2−5表,2−6表のとおりである。これらの表でも,さき 2−5表 財務会計システムのコンビ,ユ.一夕処理化の現状 l被監査会社l監 査 人 59杜(57.3)% 91(88.3) 77(74.8) 40(38.8) 80(77…7) 69(67.0) 20(19…4) 72(69一.9) 50(48.5) 37(35.9) 31社(30..1)% 82(79.6) 71(68.9) 28(27.2) 65(63.1) 55(53..4) 20(19..4) 72(69.9) 40(38.8) 26(25.2) 1.原始取引記録 2小売上業務(売上集計, 3.仕入業務(仕入集計, 4.現金・預金出納管理 5ハ在庫管理 6.固定資産台帳の管理 7.株式配当金の計算 8∴減価償却費の計算 9..総勘定元帳の作成 10..決算署類の作成 得意先元帳の作成を含む) 仕入先元帳の作成を含む) 会 社 数

llO3社 い03社

2−6表 財務会計システムのコンピュータ処理化の将来 蔓 被監査会社l監 査 人 77社(74.8)% 100(97〃1) 94(91.3) 70(68い0) 94(91.3) 89(86.4) 28(27小2) 91(88.3) 80(77.7) 70(68。0) 1.原始取引記録 2..売上業務(上表と同じ) 3.仕入業務(上表と同じ) 4.現金・預金出納管理 5..在庫管理 6.、固定資産台帳の管理 7∴株式配当金の計算 8.減価償却費の計穿 9.総勘定元帳の作成 10い決算書類の作成 56杜(54.4)% 91(88.4) 79(76..7) 55(53.4) 80(77.7) 68(66.0) 30(29.1) 83(80.6) 61(59.2) 46(44.7) llO3社 い03社 会 社 数

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EDP環境における監査技術の現状と将来 −ヱヱ− の原価計算システムの場合と同じように,監査人と被監査会社との問に,評価 に開きがあり,被監査会社に対して監査人のほうが,つねに,より低い数字を 示している。この理由も,さきにのべたことが,そのままあてほまるであろ う。 このように,会社の会計システムのコンピュータ処理化が,高度化し,かつ 広い範囲におよぶようになってくれば,会社は,次第にアウトプット・プリン トを省略したほうが,合理的であり,また経済的であると考えるようになる。 そこで,被監査会社に対し,将来,法律の規定が認めるならば,アウトプット ・プリントの作成をやめて,磁気テ−プ,マイクロ・フイルムなどで保存した いと考え.る資料について質問を行なった。これに対して,半数近くの会社は, 得意先元帳・仕入先元帳(58.8%),原始取引記録(55.7%),固定資産台帳 (54.6%),在庫元帳(49.5%),総勘定元帳(46.4%)について,アウトプッ ト・プリントをやめたいと答えている。なお,現金・預金出納帳(25.8%)に ついては,アウトブント・プリントをやめる希望ほ少なかった。 この同じ問題について,監査人に対しては,逆に,将来,法律の規定が認め るならば,アウトプット・■プリントの作成をやめて,磁気テ・−・プ,マイクロ・ フィルムなどで保存される資料が増加するものと思われるが,最少限度どの程 度のアウトプノト・プリントを必要と考えるかという質問を行なった。これに 対しては,過半数の監査人が,上記の資料のすべてについて,アウトプノト・ プリントが必要であると答えている。とくに,得意先元帳,仕入先元帳,原始 取引記録,現金・預金出納帳についてアウトプノト・プリントが必要であると 答えたものが相当多数であった。この集計結果は,2−7表のとおりである。 このように,監査人と被監査会社との間で,相当程度に意見が相違している のは,つぎのような理由によるものと考えられる。まず,被監査会社として は,コンビュ一夕・システムの効率化,合理化を考えれば,できるだけアウト プット・プリントを少なくしたいと思う。なぜならば,コンビュ・−タの中央演 算装置の高性能に比較して,プリントアウトの速度が非常に遅いからである。 したがって,アウトプノト・プリントは最小限にとどめ,それ以外のものは磁 気テー・プとかマイクロ・フイルムのような記録にしておいて,いつでもとりだ せる形にしておくのが望ましい。

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ユタ73 香川大学経済学部 研究年報12 ー エ2−− 2−7表 壷妄呈去左を広基主看え去壷墓エントを 14社 (77.8)% 16 (88.9) 13 (72.2) 15 (83.3) 10 (55叫6) 12 (66.7) 54社 (55.7)% 57 (58.8) 25 (25.8) 48 (49.5) 53 (54.6) 45 (46.4) 1.原始取引記録 2..得意先・仕入先元帳 3.現金・預金出納帳 4.在庫元帳 5.固定資産台帳 6.総勘定元帳 会社数または事務所数 】 97社 これに対して,監査人の側からすれば,伝統的な監査手法を固守するかざり は,監査に必要な資料は,すべて見読可能な監査証跡としてプリントアウトす ることを要求するであろう。しかし,コンビュー・タを利用して,コンビュ・一夕 による処理を監査する技術が高度化するにつれて,このような監査人の要求は 少なくなってくるであろう。したがって,この回答の数字は,わが国の現在の EDP監査の技術の発展の程度を示すものでもある。この詳細な分析は,以下 の項目の目的ででもある。 なお,経団連の調査では,つぎのことが明らかにされている。もっとも多く プリントアウトしているのは,一−・般会計であり,ついで,販売流通業務であ る。研究開発が,プリントアウトする例が少なく,ついで,生産,固定資産で あることが分かる。勘定科目別でみると,商品,製品,半製品,仕掛品および 売掛金(販売流通)のプリントアウトがもっとも多く,ついで,総売上高,労 務費(給与),売上値引,買掛金,有形固定資産,原材料等の明細表をプリン トアウトしている例が多い$)。 Ⅲ これまで明らかにしてきたように,会社のコンピュータの導入は,急激に進 行し,また,コンビュ・一夕によって処理される会計業務の範囲も・急速に拡大 8)経団連,前掲稿,4ペ」−ジ。

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EDP環境における監査技術の現状と将来 −∴ほ− されていく傾向にある。さらに,コンビ.ユータ処理の方式も,オンライン化, リアルタイム化へと高度化され,これに伴ってコンピュータ・システムも複雑 化する方向に向っている。他方においては,会社側には,コンビニ.・一夕・シス テムの合理イヒおよび効率化のために,アウトプソト・プリントはできるだけ少 なくしたいという希望がある。したがって,監査人は,次第に,伝統的な監査 の手法から,コンビュ・一夕・システムに対応するEDP監査技術へ移っていか なり−ればならない。 このような監査環境の変化に対して,わが国の監査人は,現在,どのように 対処しているのであろうか。■まず,バッチ処理システムに対する監査技術の現 状をみてみよう。調査の結果では,大多数の監査人が,EDP部門にすでに作 成してあるアウトブント・プリントだけを使用して,これまでと同じような監 査を実施しているこ.とが示されている。これについで多いのは,EDP部門賞 任者に説明苺求めることである。少なくとも数期に1度は行なわれてることが 多い。 その他の監査技術では,毎期実施されるものでは,監査人側の調査では,フ ロ1−チャ・一卜の検討が,半数近くあげられているが,被監査会社側の回答で は,その数字は.,極めて低い。また,監査人の立場から必要なアウトプットを EDP部門に作成させることも,数字自体は大きくないが,ある程度行なわれ ているようである。さらに,ソー・ ス・プログラムの検討も,若干の数字があげ られている。 しかし,のこりのテスト・デー・タの使用,監査プログラムの実行,内部監査 用監査プログラムの実行,汎用ソフトウェアの利用などの,いわゆる監査にコ ンビュ・−・タ巷利用する高度の監査技術は,ほとんど,■まれのようである。すな わち,テスト・デ「タ法を適用した監査人は,2社あるのみで,しかも,この うち1社は,被監査会社と監査人とが協力して−1匝l実施されたにすぎない。ま た,監査人の作成した監査プログラムを実行する方法は,やはり,1社のみ で,これも,実験的に実施しているにすぎない。以上の調査結果は,3−1表 のとおりである。 このように,わが国のEDP監査の現状は,まだ,伝統的な監査技術に依存 している段階であり,コンビュ.・一夕・システム自体を検討し,さらに,より積

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香川大学経済学部 研究年報12 一.⊥ 0︶ 7 ∂ ー1≠ −− 3−1表 被監査会社 バッチ処理システムに対する監査技術の現状 0 0 1 1 0 1 1 1 1 9 1 2 1 8 0 3 7 7 7 8 0 1 1 1 1 1 1.EDP部門責任者の説明を聞く ⊥■Jノ ⊥ 口川 」只l」一1=】>−ノ応/し−ノ一くLl上]」ヽ 8 9 4 1 0 すでに作成してあるアウトプットだけを用い る。 2. 3.必要なアウトプットを作成させる。 4.ソース・プログラムの検討。 5.フローチャー・トの検討。 6.テスト・デー・タの使用。 7.監査プログラムの実行。 8.内部監査用監査プログラムの実行。 9.汎用ソフトウェアの利用。 10.その他 …‡1含 会社数または事務所数 】 103社 t 20社 *1インプット・アウトプットの授受手続のチェック *2 Audihelpの利用 *8 ランプックとIOT記録表との突合わせ,ラン立会または再ランの実施,インプッ トデ、一夕のトータル・チェック 極的にコンビュ・一夕を利用する監査技術を適用するEDP監査の段階には,ほ ど遠いといわざるをえない。また,バウテルの1965年の調査によれば,アメ リカでは,テスト・デー・タ法を,通常使用する監査人が半数以上であり,監査 人の作成した監査プログラムを,時折,使用する監査人もかなりあった9)。こ れと比較しても,わが国の場合は遅れているといえる。 つぎに,オンライン処理ないしリモ・−・卜・パソチ処理の場合についてみよ う。調査に回答した103杜のうち,35杜(30%)がオンラインないしリモ・一卜 ・バノチ処理を採用しているが,この場合の調査結果も,バッチ処理の場合と ほとんど同じである。すなわち,大多数の場合に,すでに作成されているアウ トプット・プリントだけを利用して監査している。これについで,EDP部門 9)WayneS,Bouteel,Auditi’ngwiththe Co774)uter,1965,pl73l江村稔監訳『監査業 務とEDP』,1967,100′}101ペ−ジ。

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EDP環境における監査技稀の現状と将来 −ヱ5−

の責任者の説明を聞くことも,比較的多い。しかし,必要なアウトプットを作

成させることも,ソ・−ス・プログラムを検討することも,フロ叫チャートを検

討することもどく少数である。さらに,積極的に,コンビーユ・・一夕を利用して, 監査プログラムを実行したり,内部監査用監査プログラムを実行したり,汎用 ソフトウェアを利用することは,皆無である。これらは,3−2表のとおりで ある。 3−2表 1..EDP部門責任者の説明を聞く すでに作成してあるアウトプットだけを用い るn 2. 3…必要なアウトプソトを作成させる。 4.ソ−ス・プログラムの検討。 5… フロ−チャ小一−−・トの検討。 6.テスト・・データの使用。 7.監査プログラムの実行。 8,内部監査用監査プログラムの実行。 9.汎用ソフトウェアの利用。 10..その他。 会社数または事務所数 l 35社 l 8社 このようなわが国のオンライン処理ないし,リモ1−ト・バッチ処理のシステ ムに対する監査技術の現状ほ,バウテルの調査と比較しても,遅れているとい える。すなわち,アメリカの場合には,テスト・データを使用して監査プログ ラムを監査することも多いし,また,監査人が作成した監査プログラムを実行 することもあげられている10)。 このように,わが国のEDP監査の現状は,システムがバッチ処理である と,オンライン処理ないしリモ・一卜・バソテ処理であるとを問わず,これまで の手記的システムの時代の監査とそれほど違っておらず,主として,アウトプ 10)WayneS”Boutell,呼Cith,p”74」訳書,103ペ−ジ。

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香川大学経済学部 研究年報12 J.97∂ ー ヱ6 − トノブ・プリントだけを用いて監査していることが明らかである。このこと ば,監査人が,実際にEDP部門について,どの程度監査を行なっているかと いう監査時間となってあらわれている。すなわち,被監査金側の回答によれ ば,68%の監査人について0時間であるという結果がでている。この集計結果 は,3−3表のとおりである。 3−3表 E D P部門の監査時間 l被監査会社l監 査 人 0 時 間 1∼ 5 時間 6(ノ10時間 11∼15時間 16時間以上 回 答 な し 1 7 5 1 1 8 7 1 会 社 数,事 務 所 数 1 103 1 20 それでは,つぎに.,EDP監査は,現状では非常に遅れているものである が,将来は,どのような監査手続を充実させるべきであるかをみることにす る。 まず,バソチ処理システムに対する監査手続の将来をみてみよう。ここで は,少なくとも数期に一・度は,フロ・−チャ・−トの検討,テスト・デー・タの使 用,監査プログラムの実行を行なうべきであるとするものが,被監査会社,監 査人ともに,過半数をこすに至っている。しかし,監査人の側の数字は,被監 査会社の側の数字に比較して相当に高くなっている。このことば,現状はとも かく,将来においては,コンビュ一夕・システムに積極的に取り組まなければ ならないという姿勢のあらわれであろう。この調査結果は,3−4表のとおり である。 つぎに,オンライン処理またはリモート・バノチ処理のシステムに対する監 査技術の将来の動向をとりあげる。被監査会社の調査では,現状と同じよう に,すでに作成されているアウトプット・プリントだけを使用する,EDP部 門責任者の説明を聞く,必要なアウトプノト・プリントを作成させるなどの監

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EDP環境における監査技術の現状と将来 −J7嶋 3−4表 被監査会社 バッチ処理システムに対する監査技術の将来 1.EDP部門責任者の説明を聞く ・■J ■−′ ▲ H≠ハ 」.楓l」_1:∃ >ノロノu一ノJILIJ司」ヽ l l 1 3 1 4 5 6 2 0 1 1 2 1 2 1 2 2 2 3 9 1 ○ すでに作成してあるアウトプットだけを用い るの 2.

’JO 3巾必要なアウトプットを作成させる。

4.ソース・プログラムの検討。 5.フローチャートの検討。 6.テスト・データの使用。 7.監査プログラムの実行。 8.内部監査用監査プログラムの実行。 9.汎用ソフトウェ.アの利用。 10.その他 会社数または事務所数 J lO3社 I 20社 *1標準処理手続・文書化のチェック *2 会計処理システム設計に参加し,監査プログラムの検討,チェック・ル−チンのプ ログラム化,必要なアウトプットの申込などを行なう。 査技術を中心としながらも,フロt−チャーー・トの検討,テスト・デー・タの使用, ソ・−ス・プログラムの検討などの監査技術を行なうものの数字が増加し,さら に,より積極的に,監査にコンビュ一夕を利用するところの監査プログラム の実行,内部監査用監査プログラムの実行などの監査技術も,ある程度行なわ れるようになるであろうとしている。これに対して,監査人の側の調査では, より積極的に,コンビ.ユ.・一夕・システムを検討し,コンビュ・一夕を利用した監 査技術を使用しなければならないとする数字が高くなっており,将来のEDP 監査に対しては意欲的であるように思われる。この調査結果は,3−5表のと おりである。 これまでみてきたように,わが国のEDP監査は,アメリカに比較して,ま だまだ本格的なものにはなっておらず,新しい監査技術の使用もー・般的にはな っていない。しかし,将来を展望するために,現在行なわれているEDP監査 技術を個別的に検討していくことにする。

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香川大学経済学部 研究年報12 J97β −Jβ −・ 3−5表 被監査会社 監 査 オンライン処理またはリモ−ト・バッチ処理 システムに対する監査手続の将来 1.EDP部門責任者の説明を聞く 0 1 0 3 1 3 1 4 8 0 7 7 7 7′ 7 6 7 7 7 9 1 すでに作成してあるアウトプットだけを用い る◇ 必要なアウトプットを作成させる。 2. 3. 4ル ソース・プログラムの検討。 5.フローチャ−トの検討。 6.テスト・データの使用。 7.監査プログラムの実行。 8け 内部監査用監査プログラムの実行。 9い 汎用ソフトウェアの利用。 10.その他 会社数または事務所数

1 103社 1

20社 * 回答なしのなかには,実際に回答なしとともに,将来,被監査会社がオンラインま たはリモート・バッチを採用する予定がないために「該当なし」と答えたものも含 んでいる。 *l手続のチェックとデータ処理結果の追跡(サンプル) *2 システムの共同開発 まず,プログラムの検討をとりあげなければならない。プログラムの検討 は,まだ,少数しか行なわれていないが,その検討方法は,手作業でフローチ ャ・一卜を作成して,プログラムの論理を検討するか,オ・−トマテノク・フロー チャ・一夕・一によってプログラム論理を検討するか,あるいは診断ル・一テンによ るプログラムの検討かのいずれかによるのが大部分で,ソ・−ス・プログラムと ランプックとの比較による検討は少ない。また,その他として,すべてがイン プットとアウトプット・ファイルとの比較によってプログラムの適否を判断し ていると答えている。これは,プログラムの論理を直接に検討するのではな く,処理結果から間接的に検討しようとするもので,これまでの監査方法に近 い。 また,監査人側の調査によれば,プログラムの検討を行なうものの大半が, 手作業のフロ・−チャ・一卜の作成によって,プログラムの論理を検討している。

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EDP環境における監査技術の現状と将来 一員9一− それ以外では,ソース・プログラムとランプソクとの比較による検討だり■が, まとまった数字になっている。なお,オートマチック・フロ・−チャーターによ るプログラム論理の検討および診断ルーチンによるプログラム論理の検討は, まったく行なわれていない。これらの調査結果は,3−6表のとおりである。 3−6表 *1被監査会社のその他5社は,すべてインプソトとアウト70ット・ファイルとの比較 によってプログラムの適否を判断している。 *2 監査人その他1社は,プログラムのうち重要なものについて質問し,また,フロ− チャ−トを吟味するという。 プログラムの検討ほ,プログラムのソ、−・ス・リストからフローチャ・一卜を作 成し,プログラムに.よるコントロールが有効かどうかを検討することを目的と する。この検討には,相当の専門的知識を要・する。また,プログラムが複雑に なれば,手作業でフロ・−チャートを作成するのが困難になる。そこでは,オ■− トマチノク・フロ・−チャ・一夕ー・ジェネレータを利用することが必要になる11)。 しかし,これも機種その他の理由で利用できない場合がある。その場合には, 診断ルーチンの利用も考えられる12)。■また,この方法も,複雑なオンラインな 11)たとえば,IBM,ユニバyクなどの外国製コンビュ一夕には,ADR社のAUTO− FLOWがあり,ファコム230には,構造計画研究所のQUICKCHARTがあり,ハ イタックにも,HFLWGNがある。 12)診断ル−チンとは,プログラムのテスト,診断機能を行なうためのル・−テンであ り,これには記憶ダンプ・ル・−テン,死体解剖ル−チン,早撮りル岬チンおよび追跡 ル−チンがある。GoIdonBDavis,AuditingandEDP,1968,p・307l染谷恭次郎訳, 1970,346ペ−ジ。

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香川大学経済学部 研究年報12 − 20 − ヱ973 いしリモ・−卜・バノチ処理のプログラムを検討する場合にば限界がある。この ように.,監査人自身が,ソ、−ス・プログラムを検討するのは,相当に困難な仕 事であろう。これに対して,ソ・−ス・プログラムとランプックとを比較して, ソ・−ス・ プログラムの修正状況,ドキュメン≡トーンョンの整備状況の検査は, 初歩的な手続であるがあまり行なわれていない。

監査人自身が,ソーース・プログラムを検討するのが困難である上に,被監査

会社の−・部には,そこまで監査する必要がないという意見がある。より容易な 方法として,フロ・−チャ・一卜の検討があげられる。 そこで,つぎに,フロ−・チャートの検討をみることにする。フロ・−チャ・一卜 の検討は,さきのソース・プログラムの検討と比較して,かなり数字が高くな っている。しかし,フロ・−チャ・−・卜の検討といって−も,どの程度の段階まで行 なっているかが問題である。調査によれば,大部分は,業務手続分析図の検討 およびシステム・フロ−チャ・−卜の検討にとどまり,監査人の側の調査でも, せいぜいジェネラル・フロ・−チャ−卜の検討にとどまっている。そして,ディ テ・−ル・フローチャ・一卜まで検討するものは少ない。現状の監査人では,そこ まで検討することは困難であろう。この集計結果は,3−7表のとおりであ る。 3−7表 さらに,より積極的にコンビュ・一夕を利用して監査を行なう監査技術を検討 しなければならない。まず,テスト・データ法をとりあげる。さきにものべた

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EDP環境における監査技稀の現状と将来 −2J−− ように,テスト・データ法を実施している監査人は,極めて少数であるにすぎ ない。しかし,将来においては,テスト・データ法を利用しなければならない と答えるものが多いので,将来テスト・データ法を使許するものが増加するで あろう。 テスト・データ法は,コンビュー一夕・システムの処理過程の正確性を実際に 確かめるために,監査人が,テスト・データによって被監査会社のプログラム を実行し,その処理結果を事前に計算しておいた結果とを比較する方法であ る。しかし,この方法は,被監査会社のコンビュー一夕・システムを実際に動か してみるので,その実施には,多くの問題がある。 調査によれば,まず第1に,大半の被監査会社および監査人が,CPU使用 時間の調整について不安を訴えている。この不安には,たんにCPU使用時間 ばかりでなく,監査人に協力するための人的調整の問題も含まれている○した がって,テスト・デ血夕法の利用のさいには,監査人と被監査会社とが事前の 検討を十分に行なうことが必要であろう。 3−8表 *その他の内訳 1.システムの説明,ファイル・コピーー,パラメ・−・クーーの準備などの協力のための人 的調整が困難である。 2.、リカバリー・の困難がある。 3.テスト・データ法の実効性に疑問がある。 4.、事前の実施検討の必要性がある。 5..理由なし。 5 2 1 1 3 計12社

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香川大学経済学部 研究年報12 ヱ973 ー 22一− つぎに,被監査会社としては,テスト・デー一夕によってシステムが混乱させ られることに対して警戒している。たとえば,テスト・データによるマスタ「 ファイルの破壊とか,テスト・デー・タの影響の除去の調整に不安を感じるもの が多い。 さらに,テスト・データ法の使用に.伴うコストの問題も無視できない要素で ある。これについては,約25%はどの被監査会社および監査人が不安を感じ ている。しかし,機密保持については,被監査会社は,ほとんど問題にしてい ないようである。これらの調査結果は,3−8表のとおりである。 つぎに,より積極的にり 監査人自身が作成した監査プログラムによって監査 を行なう場合についてみよう。この方法は,アメリカでは,相当に進んでいる ようであるが,わが国の場合には,さきにも指摘したように,まったくまれな 現状である。しかし,将来においては,被監査会社も,監査人も,この方法 3−9表 監 査 人 被監査会社 監査プログラムを実行する場合の不安 暦

−∴●・十、

∴一ニー、

1.機密保持の不安 2n CPU使用時問調整の不安 3.コストの不安 4.マスタ−・・ファイルの破壊 5い トランザクション・ファイルの破壊 6..その他* 0 4 21 0 1 8 4 6 7 6 1 1 1 1 2 2 2 2 2 会社数または事務所数 L lO3社 *その他の内訳 1巾 監査人の指定する第3者(計算センタ−など)のコンビュ・一夕を使用すべきであ る。 2い 監査人のEDP知識水準に不安である。 3..監査プログラムの実行内容の明示。 4い テストのためのファイルなどの準備が彪大。 5..ファイル・コピ」−を使用すべきである。 6.理由なし。 計12社

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EDP環境におりる監査技術の現状と将来 一・23− が,ある程度行なわれるようになるであろうと予測している。この監査プログ ラムの実行における不安は,さきのテスト・データ法の実行に関する不安とま ったく同じ傾向を示している。これは,3−9表のとおりである。 このように,テスト・データ法の実行においても,監査プログラムの実行に おいても,CPU使用時間の調整が−・番重要な不安としてあげられている。そ こで,コンビュ・一夕・タイムにどの程度の余裕があるかを調査しなり’ればなら ない。その結果によれば,被監査会社∼ 監査人ともに,支障があるとしたもの の数が,余裕があると答えたものの数字を大きく上回っている。これは,3−− 10表のとおりである。 3−10表 それでは,この問題に対してどのような対策をとればよいかを考えなければ ならない。対策としては,被監査会社,監査人のいずれもが,監査計画を早期 に作成して,EDP部門とCPU使用時問を調整することをあげるものが大部 3−11表 コンビュ・一夕・・タイムの余裕がない場合の対策 l被監査会社l監 査 人 1.監査計画の早期作成 2‖ 会計士協会によるEDPセンタ−の設置 3.商業EDPセンタ−の利用 4..監査人のオペレ−ション能力の向上 5.効率のよい監査プログラムの開発 6.その他(監査必要なし2) 7.記入なし 0 4 1 2 1 1 0 1 1 3 1 8 6 3 1 4 1 会社数または事務所数

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啓Jll大学経済学部 研究年報12 ヱ97β −24 − 分である。これに関連して,被監査会社の側としては,監査人のEDP能力の 向上による会社スタッフの負担の軽減とか,より効率的監査プログラムの開発 をのぞむ意見もあった。また,公認会計士協会が,EDPセンターを設けて, そこで処理するようにすべきであるという意見もかなりあった。しかし,この 方法には,被監査会社のファイルを外部に持ちだすという別の問題がでてくる であろう。これらについての調査結果は,3・−11表のとおりである。 ところで,監査プログラムの作成は,EDPに関する専門的知識および能力 を要し,監査人にとって相当に困難な仕事であろう。そこで,被堅査会社が, 3−12表 情報検索プログラムの準備 l被監査会社l監 査 人 1.すでにある。 2.開発中。 3.計画中。 4..監査人の要請があれば計画する。 5.必要なし。 6.回答なし。 O 1 5 3 7 7 1 2 1 3 1 l 1 2 0 5 1 1 会社数または事務所数 被監査会社 必 要 な し の 内 訳 1.必要なアウトプット・プリントが整備されてい るので検索の必要はない。 2..監査方法は,原則として公開すべきではないの で,監査人が作成すべきであり,監査人は自ら 開発する能力を将来はもつべきである。 3.コストおよびスタッフの余裕に問題がある。 4.ファイル巷検索できるようにすること自体が問 題である。 5.会計情報としてEDP化できないものは原始記 録に言及しなければならないから,インプット ・データの合理性を検査することこそ重要であ る。 6“情報検索は,必ずしも監査を目的としているわ けでないから,監査人の要望をとり入れるか問 題である。 7.理由なし。

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EDP環境における監査技術の現状と将来 −25一 情報検索プログラムを所有して−いれば,これを利用するということが考えられ る。それは,いわゆる汎用監査プログラムには,情報検索型のものが多いし, また,情報検索プログラムであれば,被監査会社もこれを利用することができ るからである。そのために,どの程度の被監査会社が,情報検索プログラムを 準備しているかを調査した。これは,3−12表のとおりである。 この調査によれば,すでに被監査会社が所有しているものに.,開発中,計画 中のものを加え,さらに,監査人の要請があれば計画するというものを合わせ れば,将来においては,約50%近くの被監査会社が,情報検索プログラムを 所有することになるであろう。したがって,将来ほ,これを利用する場合も多 くなってくると考えられる。 また,被監査会社には,内部監査部門があり,これがEDP部門の監査を行 なう場合には,内部監査用の監査プログラムを使用することも考え.られる。し たがって,被監査会社が内部監査用監査プログラムを所有する場合に・は,これ を監査人が利用することができる。そこで,どの程度の被監査会社が,内部監 査用監査プログラムを所有しているかを調査したのが,3−13表である。この 結果によれば,内部監査用監査プログラムを所有している場合は,まったくま れである。これは,わが国の内部監査の場合,EDP監査が,まだ不十分な発 展段階にあることを物語るものであろう。したがって,監査人としては,これ を利用できる現状にはない。 3−13表 さらに,被監査会社が,汎用ソフトウェアを所有している場合には,監査人 は,これを利用して,比較的容易に監査プログラムを作成することができる0 そこで,どの程度の被監査会社が,汎用ソフトウェアを所有しているかを調査

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香川大学経済学部 研究年報12 J97β −・26− したが,所有しているものは21社にすぎない現状である1さ)。したがって,監査 人が,これを利用することもあまりできないであろう。 結局,被監査会社の80%が,汎用ソフトウェアを所有していないので,さ らに,その理由を調査しなければならない。この調査結果は,3−14表のとお りである。これによれば,大半のものが,汎用ソフトウエアが,実際の業務処 理には不向きであることを理由にあげており,また,被監査会社の側の調査で は,必要なしとするものもかなりある。 3−14表 被監査会社l監 査 人 汎用 ソ フト ウ ェ アの所有 1.購入価格(またほレンタル料)が高い。 2.実処理(ノ\ンドリング・タイムも含む)が長い。 3.実際の業務処理には不向きである。 4小 磯器構成が不足している。 5.必要性なし。 6ハ その他(理由記載なし7社を含む) 1 0 1 2 0 3 1 7 0 2 5 2 9 4 1 1

82社l17社

会社数または事務所数 最後に,EDP部門におり■る不正の問題をとりあげて検討した。会社のコン ビニし血一夕の導入が進めば,次第に,EDP部門においても不正が生ずるように なることは,アメリカの文献でも,かなりとりあげられるようになってきてい る。ところで,わが国の場合はどうであろうか。これを調査したものが,3− 3−15表 13)日立HELPlO社,IBMのGIS 2社,日本電気のFIPS,CISS,NCRのNEAT, BEST,三菱電機のFOPS,日立のSELDAM,SIR,IBMのIMS,自社開発の汎用言語 各1社ずつである。

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EDP環境における監査技術の現状と将来Ⅴ認澤 鰍27− 15表である。これによれば,不正の事例は2社のみである。その不正の方法 は,プログラマによるプログラムまたはマスタ−・ファイルの変更によるもの とされている。 このような不正の問題に対して,監査人のEDP監査による摘発が,どの程 度期待されているかを調査した結果が,3−16表である。この調査によれば, 監査人のEDP監査による不正摘発に対する期待は,あまり高くないようであ る。被監査会社の52%,監査人の65%が,これを否定している。 3−16表 監査人による不正摘発の期待 被監査会社【監 査 人 1. イエス 2. ノ − 3.回答なし 会社数または事務所数 103祉1 20杜 それでは,何故,監査人に不正の摘発を期待しないかという理由を調査した ものが,3−17表である。この結果によれば,被監査会社の側でほ,内部統制 および内部監査に依存するというのが,大部分の答えである。これに対して, 3−17衷 監査人に不正の摘発を期待しない理由 被監査会社l監 査 人 1.法定監査は不正の発見を目的としていない。 2.内部監査部門(人)が内部監査を行なう。 3‖ EDP部門,業務担当者部門,経理部門が監査 を実施する。 4.内部統制が確立している。 5..従業員を信頼しており,‘またEDP部門では利 益をうることがないから不正が発生することば 考えられない。 6.外部からチェソクすることには限界がある。 7.監査人のEDP処理レベルが十分ではない。 8.その他。 0 10 5 21 4 4 2 0 会社数または事務所数

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香川大学経済学部 研究年報12 ユタ7∂ −・2β− 監査人の側では,法定監査は不正の摘発を目的としていないことと,EDP部 門では不正が発生するとは考えられないことが,その理由の大半を占めてい る。 Ⅳ これまでみてきたように,会計システムのコンビュ・一夕処理化は,急速に進 行しつつある。したがって,監査人が,監査を有効に行なうためには,このよ うな動向に対して,迅速かつ的確に対応していかなければならない。ところ が,わが国の現状は,非常に遅れており,これまでの監査方法を主とするもの が大多数であって,本格的なEDP監査は,まだ,まれである。 EDP監査においては,EDPシステムを分析し,コンビ.ユl一夕を利用して 監査するために,新しい監査技術を,より積極的に採用し,これを拡充してい かなければならない。しかし,これらの監査技術の実施のためには,多くの困 難な問題がある。これらの問題を解決するためには,とくに,監査人のEDP に関する専門的知識および技能を高める必要がある。そこで,監査人のEDP 教育を重視しなければならない。 また,会計システムのコンピュータ化が進むにつれて−,監査人は,これまで の手記的システムの場合以上に,内部統制および内部監査に依存しなければ, 十分な監査を行なうことはできなくなるであろう。そこで,内部統制および内 部監査を重視しなければならない。 この2つの問題は,本実態調査の後半の調査項目であるが,“これは,別の機 会に報告することにしている0

(29)

EDP環境における監査技術の現状と将来 −29−

被監査会社に対す−る質問書とその回答の集計結果

EDP監査実態調査質問書記入のお願いについて

ここ数年来,コンビ.コ.一夕が広く導入され,わが国の企業経営に定着しつつあります0 これに対応して,公認会計士による証取監査(証券取引法第193条の2にもとづく監査) もEDP兼務をとりあげなければならなくなってきました。しかるに,わが国では,その 実態はまだ十分に把握されて−おりません。諸外国においてほ,たとえば,アメリカ公認会 計士協会,カナダ勅許会計士協会,イングランドおよびウェー・ルズ勅許会計士協会などが EDP監査の実態調査を行なっています。 しかるに,わや咽では,学会においても諸外国の文献紹介に終始せざるを得ない状況に あります。そこで,EDP監査の実態および将来の動向を把捉するため,この実態調査を E DP部門管理者の眼から 企画いたしました。わが国の公認会計士のEDP監査の現状を 客観的に把握することがねらいであります。EDP監査の理論と実務を確立するために何

分の御協力を御願い申しあげます。なお,統計上の管理のため質問書に一題番号を付して

ありますが,会社名などの機密保持には万全の注意を払います。■また,御協力いただいた 会社には,凋査結果を差しあげます。 昭和47年7月30日 調査担当者:香川大学教授 森 実 滋賀大学助教授 大矢知 浩 司 後 援:関西監査研究会 久保田 音二郎 (神戸大学名誉教授) 近 沢 弘 治 (甲南大学教授) 桜 井 弘 蔵 (和歌山大学教授) 他 記 1記入者 本社会計業務を担当するEDP部門管理者 2 匝l答期日 15日以内 3 返送方法 同封の封筒による 4 記入上の注意(イ)該当する欄□には,チェック[二Z]してください。

(30)

ヱ97∂ 香川大学経済学部 研究年報12 ーー3昭 一 (ロ)○を付する場合には,該当する番号を①で囲んで下さいo H その他の記入は,できるかぎり詳しく記入して下さい◇ (ニ)該当質問欄に余白がなければ,適当な用紙を添付して下さい0 ㈹ 記入を求めた質問にて該当しない質問には「該当なし.」と明記 して下さい。 5 抽出方法 金融・保険業を除く,東京証券取引所第1部市場上場会社718 社(昭和46年10月30日現在)より200杜を無作為抽出した◇ 6 調査担当者の略歴 森 実 昭和32年 神戸大学大学院経営学研究科修士課程(久保田音二 郎教授ゼミナール)修了。 昭和32年 香川大学経済学部に奉汲。 昭和42年 間教授 現在に至る。 昭和46年 経営学博士(神戸大学) 著 書 近代監査の理論と制度(中央経済社,日本会計研究学 会賞受賞) 会計士監査論(白桃書房) 大矢知 浩 司 昭和38年 神戸大学大学院経営学研究科修士課程(山下勝治教 授ゼミナ−ル)修了。 昭和38年 滋賀大学短期大学部に奉職。 昭和45年 間経済学部助教授現在に至る。 著 書 会計監査−アメリカにおける生成と発展(中央経済社) 共 著 会計情報とEDP監査(神戸大学経済経営研究所) 訳 書 スタウブ会計監査発達史(山下勝治教授監修,中央経 済杜)

EDP監査実態調査質問書

Ⅰ 一・般的質問

1貴社はどの業種に属しますか。下記の業種のうち該当する番号の一つに○印を付して 下さい。

(31)

EDP環境における監査技術の現状と将来 −∂J− 10 コ ム 0

19 印 刷 1

産業 設 20 商 社 __j 21百 貨 店 」 22 電 鉄 」 23 海 運 」 24 電気・ガス 」 25 倉 庫 _9 26 不 動 産 」

27 そ の 他 1

硝子・土石 __j 鉄 鋼 4 1 2 1 1

4 食 品 8

13 非鉄・金属 j 5 繊 維 _旦_ 14 機 械】⊥堕

6 紙パルプ】⊥

15 電気機器 _些

7化 学】些」16畠送用枚聖J

品 4

17 自 動 車 1

薬 石 8 9 抽 1 18 精密機器 3 (55%) うち有効分103社(51.5%) 回収会社数110祉 2 貴社の総資産額を記入して下さい。(最近事業年度の貸借対照表借方総額一欠損金, 但し,千万円未満切捨て)。 3 責杜の工場および支店数を記入して下さい。なお()内にはオンライン(但し,テ レソクスまたはテレタイプによる紙テ−プ交換によるものを除く)の関係にある工場な いし支店数を記入して下さい。 ( ) エ場 ( (注)小規模の営業所,出張所は含めない。 オンライン・リアルタイム処理を採用する会社12社の平均工場数 10・2エ場 平均オンライン工場数 2..5工場 (43.6%) オンライン・リアルタイム処理を採用する会社16社の平均支店数 23・4支店 平均オンライン支店数 5・6支店 (40.4%) 4 貴社の従業員数を記入して下さい。(臨時雇い,パ小・・・・トタイマー・などを除く) 千名(千名未満切捨て) 5 員杜の会計業務担当者数を記入して下さい。(EDP部門要員は除く) (注)会計とは,現預金・ヰ形などの出納管理のみならず,いわゆる経理業務− 般を含むものとする。以下同じ。 6 EDP業務担当者数を記入して下さい。(エ湯におけるエ程管理などのためのコンビ ュ・一夕要員を除く)。

(32)

香川大学経済学部 研究年報12 ヱ973 阜9名(逆運些 _ 10.9 (14.4) ー 3ヱ ーー 1 課長以上の管理者 システム・エンジニ7■(アナリスト,プランナ−を含む) プログラマ オペレー・タ・− パンチャ− 20.4 (24.3) 吐ざ_担_:p)_▼ 卯・9 里庄L 6・9 (j」⊥ 【 3.8 (4.2) チェッカ−(注) その他(職種を記入して下さい) (注)チェッカ岬とは,インプットまたはアウトプットのチェノクを専門に担当すH る者である。 7 貴社はどの規模の主力コンビュ・一夕を利用されていますか。日本電子計算機株式会社 (TECC)の型別基準(売価換昇‥‥不明な場合には月間レンタル料を45倍して換算し て下さい)にて該当する番号に○印を付して下さい。 1 大型A 売価換算 5億円以上のコンピュータ 2 大型B 2..5∼5億円未満のコンビュ一夕 3 中型A l∼2.5億円未満 〝 4 中型B 4千万円∼1億円未満 〝 5 小 型 1∼4千万円未満 〝 6 超小型 1千万円未満 〝 7 ノヾンチカー・ド・システム 8 商業EDPセンターーの利用(電々公社を含む) 9 その他(詳細に記入して下さい) 夕 コンビュ一 EDP業務担当者数 従 業 員 数 l 会計担当者数 コンビュ】回収

3pqpl3讐Ol5讐0‡7讐0‡9000l声q.】5Lll讐l3讐

0 ・一夕規模【会社l束呵5蒜0応oE9蒜0【Yこ▼l融蟻ol蒜ol蒜 2425 1 2732 21 21 80 1 1 222 1 2271 597 1 2888 11 21

ABAB型型他

型型型型 小の 大大中中小超そ 1531 21 11 3510 21 1242

(33)

EDP環境における監査技術の現状と将来 −−3j・− 8 貴社の現在採用しているシステムの種声部こついて,該当する番号に○印を付して下さ い。 1 オンライン・リアルタイム処理(注1) 2 オ・ンライン・リアルタイム処理とバッチ処理の併用 3 リモ−卜・バッチ処理(注2) 4 リモ−ト・バッチ処理とバッチ処理の併用 5 バッチ処理(注3) 6 その他(詳細に記入して下さい) (注1)オンライン・リアルタイム処理とは,現場から通信回線を利用して,本社 のコンビ.ユ.一一夕にインプットする。本社のコンビュ∴−・タほ処理した結果を即 座に必要な箇所へ通信回線を通して返送する方法。新幹線のみどりの窓口 は,この例である。 (注2)リモー・ト・バッチ処理とほ,本社のコンビュ−・タと遠隔地の現場を通信回 線で結び,現場からのデータを本社のコンビ,ユ一夕ヘインプットする。そし て,本社のコンビ.ユ一夕は,バブチ処理した結果を通信回線を通して返送す る方法である。 (注3)バッチ処理とほ,データが発生してから適当な畳までたまったとき,10日 分とか,1ケ月分とかいう区分どとにデータをバノチにして一席処理をする 方法である。 総資産額別コンビュ一夕規模・処理方式 コンビュータの規模

総(晶撃鼎)A 離

響慣習闇′J

3510 1563 12α4 6213

1 121 1 3440 9351 111 1“ Aく 2い 100≦Aく 3.. 200≦Aく 4、. 300≦A< 5. 400≦Aく 6. 500≦A< 7. 600≦Aく 8り 700≦Aく 9. 800≦A< 10. 900≦A< 11.1000≦A< 12い 2000≦Aく 13. 3000≦Aく 14. 4000≦A< 15. 5000≦A< 16小 10000≦A

000︵U OOOO OOOO OOO OOOO OOOO OOOO OOO

1234 567︵パ︶ 9000 000 123 450 1 2 ﹁⊥ll 1 62 1113 02 9322 1 l152 22 1 232 2 1 31

(34)

香川大学経済学部 研究年報12 J973 冊 34 − 9 現在,いかなる業務をオンライン・リアルタイム処理しておりますか。具体的に記入 して下さい。但し,オ・ンライン¶リアルタイム処理を実施していない場合には,「該当 なし.」と明記して下さい。 1 10 将来,3∼5年以内にどの業務までオンライン・リアルタイム処理をすすめることが できますか。具体的に記入して下さい。 1 11現在,いかなる業務をリモート・バッチ処理しておりますか。具体的に記入して下さ い。但し,リモー・トリノヾッチ処理を実施していない場合には,「該当なし」と明記して 下さい。 12 将来,3∼5年以内にどの業務までリモート・バッチ処理をすすめることができます か。具体的に記入して下さい。 1 13 現在,オンライン・リアルタイム処理■またはリモ−ト・バッチ処理とバッチ処理を併 用している場合,いかなる業務をバッチ処理していますか。代表的な業務を5つ記入し て下さい。但し,併用していない場合には,「該当なし」と明記して下さい。 1 2 3 4 5 14 オンライン・リアルタイム処理またはリモ−卜・バッチ 処理とバッチ処理を併用して

(35)

EDP環境における監査技術の現状と将来 −β5・− いる場合,将来,3∼5年以内に,いかなる業務のバッチ処理の併用をすすめることが できますか。具体的に記入して下さい。 1 15 現在,バッチ処理のみ実施している場合,いかなる業務をバッチ処理していますか。 代表的な業務を5つ記入して下さい。但し,バッチ処理のみ実施していない場合には, 「該当なし」と明記して下さい。 1 2 3 4 5 16 バッチ処理のみ実施している場合,将来3∼5年以内に,いかなる業務のバッチ処理 をすすめることができますか。具体的に記入して下さい。 1 コンビュ一夕の適用業務

参照

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