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レム期睡眠行動異常症と考えられたが睡眠中の行動は閉塞性睡眠時無呼吸が原因であった1例

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Academic year: 2021

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59:213 (臨床神経 2019;59:213-214) 拝復 私どもの論文「レム期睡眠行動異常症と考えられたが睡眠 中の行動は閉塞性睡眠時無呼吸が原因であった 1 例」に関し て貴重なご意見をありがとうございました1) 今回我々がこの症例呈示にて強調したかった点は,2 点 ございます.1 点目が,睡眠中の発語,行動があれば全てが レム睡眠期行動異常症(rapid eye movement sleep behavior disorder; RBD)ではないこと.2 点目は先生がご指摘の通り RBD の診 断は α シヌクレイノパチーのハイリスク群であり,2017 年発 表のレビー小体型認知症の臨床診断基準のなかで RBD が中 核的特徴,REM sleep without atonia(RWA)が指標的バイオ マーカーと位置づけられ,きたるべき疾患修飾療法の登場に 備え,RBD の診断は正確を期す必要があります.したがって RBD診断はまず RBDSQ 日本語版等でスクリーニングを行 い,確定診断には常時監視下ビデオ同時記録終夜睡眠ポリグ ラフ検査(polysomnography; PSG)を用いることが望ましいと いうことです.睡眠中の発語,行動をきたす疾患は睡眠関連 疾患国際分類第 3 版(international classification of sleep disorders 3rd ed; ICSD-3)に記載されている睡眠随伴症群,睡眠関連運 動障害群のみならず post-traumatic stress disorder やてんかん

と多岐にわたり2),特に RBD を疑う際には PSG を用いた鑑 別診断が重要です.ただ RBD 診断における PSG は,常時監 視下ビデオ同時記録が患者の安全面と記録を確実にするため 望ましいと考えられますが,監視下 PSG を行える施設が少な いのが日本の現状です.また閉塞性睡眠時無呼吸は有病率も 高く,ご指摘の血管リスク因子の点からも見逃してはならず, 睡眠関連疾患をみるうえで必ず鑑別し,元来の主訴(今回の 症例では睡眠中の行動)への関連を考慮する必要があります. 今回先生がご指摘の RWA の感度,特異度の問題ですが,私 どもも典型的な RBD の病歴であるにもかかわらず,閉塞性 睡眠時無呼吸や周期性下肢運動異常等他の睡眠関連疾患も 認めず RWA が検査時には確認しえなかった場合は RBD とし て加療を開始することもあります.また重症 obstructive sleep apnea(OSA)を合併している場合,覚醒反応が多いことより RWAの判定そのものが困難なこともよくあり,その際は CPAP療法導入後に再度の PSG にて RWA の出現の有無を確 認しています.さらに RWA が検出されず MIBG 心筋シンチ グラフィーの集積が低下している RBD 症例の報告は,RWA の出現時期と MIBG 心筋シンチグラフィーの集積低下の出現 時期の問題とともに RWA が一晩のみの PSG にて必ず出現し うるか否かという問題もあります.さらには RWA の頻度や phasic EMG activity,tonic EMG activity の意味づけ等,まだ まだ未解決の点があると考えております.我々は REM sleep circuitの解明において RWA が脳幹機能障害の一つの指標で あると考えております3) MIBG心筋シンチグラフィーは α シヌクレイノパチーの診 断や発症予測において大変重要であると認識しております が,スイスの中年以降一般住民対象として PSG にて確認した

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レム期睡眠行動異常症と考えられたが睡眠中の行動は

閉塞性睡眠時無呼吸が原因であった 1 例

藤井 陽子

1)

大倉 睦美

1)

*

上森 栄和

2)

谷口 充孝

1)

大井 元晴

1)

A case of severe obstructive sleep apnea mimicking REM sleep behavior disorder

Yoko Fujii, R.P.S.G.T

1)

, Mutsumi Okura, M.D., Ph.D.

1)

, Hidekazu Uemori, M.D.

2)

,

Mitsutaka Taniguchi M.D.

1)

and Motoharu Ohi M.D., Ph.D.

1)

1)Sleep Medical Center, Osaka Kaisei Hospital 2)Sleep Disordered Breathing Center, Saiseikai Nara Hospital

*Corresponding author: 大阪回生病院睡眠医療センター〔〒 532-0003 大阪市淀川区宮原 1-6-10〕

1)大阪回生病院睡眠医療センター

2)済生会奈良病院睡眠呼吸障害センター

(Received September 25, 2018; Accepted February 6, 2019; Published online in J-STAGE on March 30, 2019) doi: 10.5692/clinicalneurol.cn-001230

(2)

臨床神経学 59 巻 4 号(2019:4) 59:214 RBD有病率が 1.08%との報告もあり4),全ての RBD 患者に 行っていくべきは今後の課題としております.先生ご指摘の ように今回の症例が何らかの脆弱性を持っている可能性はあ り,経過観察を行っていきたいと存じます.さらに prodromal RBD5)に関しても RBD の臨床症状がなく OSA として PSG 検 査を行い,RWA が検出された例の長期予後等の検討が必要で す.今後 α シヌクレイノパチー発症予防にむけいかなる症例 を対象としていくべきかにおいて,確実な診断が重要と考え 今回の症例を呈示させていただきました. 敬具 ※著者全員に本論文に関連し,開示すべき COI 状態にある企業,組 織,団体はいずれも有りません. 文  献 1) 宮本雅之,宮本智之.レム睡眠期に生じる異常行動の鑑別診断 (RBD mimics)についての考察.臨床神経 2019;59:211-212. 2) Ahmed I, Thorpy M. Clinical evaluation of parasomnias. In

Thorpy M, Plazzi G, editors. The parasominias and other sleep-related movemnt disorders. New York: Cambridge University press; 2010. p. 19-33.

3) Iranzo A. The REM sleep circuit and how its impairment leads to REM sleep behavior disorder Similar articles. Cell Tissue Res 2018;373:245-266.

4) Haba-Rubio J, Frauscher B, Marques-Vidal P, et al. Prevalence and determinants of REM sleep behavior disorder in the general population. Sleep 2018;41:zsx197.

5) Högl B, Stefani A, Videnovic A. Idiopathic REM sleep behavior disorder and neurodegeneration — an update. Nat Rev Neurol 2018;14:40-55.

参照

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