• 検索結果がありません。

ラット大動脈移植モデルにおける組織学的検討

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ラット大動脈移植モデルにおける組織学的検討"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

ラット大動脈移植モデルにおける組織学的検討( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

関野, 考史

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1365号

Issue Date

2003-03-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/14897

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 関 野 考 史(岐阜県) 博 士(医学) 乙第 1365 号 平成15 年 3 月13 日 学位規則第4条第2項該当

ラット大動脈移植モデルにおける組織学的検討

(主査)教授 鹿

(副査)教授 高 見 剛 教授 出 口 隆 論文内容の要旨 背景と目的 ヒトにおける大動脈移植(大動脈弁を含む)は、欧米を中心に1960年代から行われ,特に人工弁置換が困難な

大動脈弁輪部に病変を有する症例に対して用いられてきた。慢性期にiま大動脈壁の変性,硝子化をきたすことが

知られており,再手術が必要となる。 また,臓器移植の予後に臓器内の移植後動脈硬化症が大きく関与しているといわれている。この機序を解明す る上で,ラット大動脈移植モデルは有用とされている。今回の研究の目的は,このラット大動脈移植モデルを用 いて,組織形態学的および免疫組織学的手法で,同種移植大動脈の急性期冶よび慢性期の組織学的変化を明らか にすることである。 材料と方法 allograft:BrownNorway系ラットの下行大動脈を採取し・Lewis系ラットの腹部大動脈と置換したo isograft:Lewis系ラットの下行大動脈を採取し,別のLewis系ラットの腹部大動脈と置換し・た0 両群で,9日,1カ月,3カ月,6カ月の4時期に犠牲死させ以下の検索を行った。 i)組織形態学的観察 犠牲死後採取した大動脈移植片をホルマリン固定し,パラフィン包埋した。作製した切片について hematoxylinandeosin染色を行い形態学的に観察したo ii)組織形態学的解析 形態学的変化を画像解析システムにて解析した。内膜厚,中膜厚および中膜,外膜各々の有核細胞密度を算出 した。 iii)免疫組織化学染色による検討 凍結切片に対して以下のマウスモノクローナル抗体を用いLSAB法で染色した。 Anti-RatPanT(CD5)ce11s:Rl-5B3,Anti-RatPanBcells‥RLN」9D3,Anti-RatIL-2Receptorachain‥

0Ⅹ_39,Anti-Rat aβT

CellRec。ptOr:R73,Anti-Rat

Macrophage/Monocyte‥扇ar<1,Anti-Rat

RTIB(MHCclassII):0Ⅹ-6,Anti-Muscle a-aCtin:HHF35 結果 組織形態学的検討 内膜‥a1lograft,isograftともに術後1カ月ごろより内膜肥厚が進展し,6カ月まで進行した0しかし,その程度 はa1lograftにおいて有意に著明であった。 中膜:allograftにおいて,中膜細胞密度は有意に減少した0中膜の外膜側に存在する平滑筋細胞では時間の経 過とともに核の脱落を認めた。弾性線維も外膜側から徐々に,断片化を生じ減少し,その結果,中膜厚も減少し た。 isograftでは9日目から1ヵ月にかけて中膜細胞密度が減少したが,その後はほぼ保たれていた0中膜厚も有意

(3)

な減少は認められなかった。 外膜:allograftにおいては早期に著明な外膜の炎症細胞浸潤をきたした。isograftにおいては,外膜の細胞浸潤 はallograftに比して軽度であった。両群において時間の経過とともに,細胞密度は減少し,炎症は消退していっ た。 免疫組織化学染色による検討 anti-rat maCrOphage/monocyte、㌧antibody陽性細胞は,、;両群と7も′に主として外膜に多く認められた。 allograftでは9日目の外膜に高度に認められ,以後漸減するものの6カ月後まで認められた。中膜においては主 に外膜側に浸潤が認めちれた。anti-muSCle a-aCtinantibody陽性細胞はisograftの中膜で慢性期に至るまで染 色性が保持されていた。それに対しallograftの中膜において9日目で著明に減少し,1カ月以降は極わずかとなっ

たo anti-rat pan T cells antibody陽性細胞は9日目のallograftで外膜に中等度認められた。anti-rat

aβT Cellreceptorantibody陽性細胞はallograftの9日目で外膜において中等度から高度認められた。anti-ratIL-2

receptor a chain antibody陽性細胞は9日目のallograftの外膜だけに軽度から中等度認められた。

考察 新鮮大動脈移植後の形態学的変化を検討した。その結果,allograftの外膜において最も強く免疫反応が認め られ,外膜における拒絶反応が内膜肥厚に及ぼす影響を無視できないと考えられた。また,内膜内にマクロファー ジが出現しておりこれが内膜肥厚に関与している可能性が考えられた。 中膜の細胞密度は,allograftにおいて全経過中で減少し続けた。この理由として2つのことがあげられる。1 つは,特に外膜側を中心に抗原抗体反応により平滑筋細胞が消失していったことである。外膜側の中膜平滑筋細 胞が免疫反応を受けて消失し,その現象が徐々に内膜に向かって進展した結果,中膜平滑筋細胞の減少に至った

可能性がある。2つ目は,通常の動脈硬化と同様に中膜平滑筋細胞が内膜に遊走したことが考えられる。

時間の経過とともに中膜の平滑筋細胞の減少および中膜厚の減少が進行したことは,allograftの中膜の脆弱 化を示唆する所見と考えられる。 結語 新鮮同種大動脈移植後の移植片に生じる急性の抗原抗体反応の場が外膜において著明であり,急性期における 内膜肥厚は主に外膜における拒絶反応が重要な働きをしている可能性が示唆された。 慢性期においては抗原抗体反応は収束したが,内膜肥厚は進展した。中膜においては有核細胞数の減少,外膜 側の弾性線椎の断片化および中膜厚の減少が認められた。以上のことから大動脈壁の脆弱化が示唆された。 輸文書査の結果の要旨 申請者 関野考史はt ラット大動脈移植モデルにおける急性期および慢性期の組織学的変化を組織形態学的お よび免疫組織学的手法で検討し,外膜における免疫反応が内膜肥厚の進展に関与していることと中膜の脆弱化が 進んでいることを明らかにした。 本研究は血管移植後の拒絶反応,また臓器移植後の血管に対する拒絶反応の解明に少なからず寄与するものと 認める。 [主論文公表誌] ラット大動脈移植モデルにおける組織学的検討 岐阜大医紀.2003;51:79∼88

参照

関連したドキュメント

 TABLE I~Iv, Fig.2,3に今回検討した試料についての

man 195124), Deterling 195325)).その結果,これら同

成績 在宅高齢者の生活満足度の特徴を検討した結果,身体的健康に関する満足度において顕著

(実被害,構造物最大応答)との検討に用いられている。一般に地震動の破壊力を示す指標として,入

 1)幼若犬;自家新鮮骨を移植し,4日目に見られる

本学級の児童は,89%の児童が「外国 語活動が好きだ」と回答しており,多く

本案における複数の放送対象地域における放送番組の

変更前変更後備考 (2) 浸水防護重点化範囲の境界における浸水対策 【検討方針】