侵襲性カンジダ症を疑う患者の
経験的抗真菌薬投与中⽌の指標として β-D- グルカンは有⽤か︖
奈良県総合医療センター 集中治療部 伊佐敷頌太
/
⻲井純2020
年11
⽉17
⽇MENU
Introduction Method
Result
Discussion
私⾒MENU
Introduction
Method Result
Discussion
私⾒侵襲性カンジダ症
(
ICI: Invasive Candida Infections
)とは•
侵襲性カンジダ症は,カンジダ菌⾎症もしくはカンジダによる 臓器感染(眼内炎,⼼内膜炎,感染性⾎栓静脈炎,腎カンジダ 症,肝脾カンジダ症,髄膜炎等)をおこした病態である•
定義上,以下の3
つのサブグループに分けられるClin Infect Dis. 2013;56(9):1284. Epub 2013 Jan 11.
カンジダ菌⾎症 臓器感染
あり なし
あり あり
なし あり
⾻ 肺
眼
肝 脾
腎
カテーテル 消化管術後
N Engl J Med 2015;373:1445-56.
カンジダ菌⾎症と 臓器感染は
互いに移⾏する
5
侵襲性カンジダ症のリスク因⼦
•
⻑期ICU
滞在•
腹部外科(特に吻合部のリーク,複数回の開腹歴)•
急性壊死性膵炎•
⾎液悪性疾患•
固形臓器移植•
固形臓器悪性腫瘍•
新⽣児(特に低出⽣体重児,早産児)•
広域抗菌薬使⽤歴•
中⼼静脈カテーテル留置,TPN
•
透析•
ステロイド使⽤,癌に対する化学療法•
カンジダの保菌(特に複数の場所で*
)N Engl J Med 2015;373:1445-56.
*colonization index
>0.5
もしくはcorrected colonization index
>0.4
侵襲性カンジダ症診断のための主な検査
•
⾎液培養• Β-D-
グルカン(BDG
)•
マンナン抗原・抗マンナン抗体⾎液培養
•
診断のゴールドスタンダード•
感度はそこまで⾼くない侵襲性カンジダ症に対する感度は約
50
% カンジダ菌⾎症に対する感度は約70
%Clin Microbiol Infect. 2012 Dec;18 Suppl 7:9-18
Clin Infect Dis 2013 May;56(9):1284
Β-D-
グルカン(BDG
)•
多くの真菌の細胞壁に存在するので,カンジダ感染症に特異的 ではない•
侵襲性真菌症に対する感度は73
〜75
%(
cut-off
値︓60-80pg/mL Fangitell
の場合)•
アルブミン投与(>30g
)や抗菌薬投与(AMPC/CVA
)が偽陽性 を増やすという報告ありClin Infect Dis. 2016 Feb 15;62(4):e1-e50
Clin Infect Dis 2011 Mar 15;52(6):750 Clin Infect Dis 2012 Mar 1;54(5):633
Eur J Clin Microbiol Infect Dis 2015 Feb;34(2):357
N Engl J Med 2006 Jun 29;354(26):2834
Β-D-
グルカンの偽陽性との 関連が⽰唆されているもの•
腎代替療法•
ガーゼによるパッキング•
アルブミン投与•
免疫グロブリン投与• Β
ラクタム系抗菌薬使⽤•
グラム陽性菌菌⾎症Mycoses. 2016;59(1):39–42.
J Antimicrob Chemother. 2016; 71(4):913 –5.
Β-D-
グルカン測定キットの⽐較MK
法 ワコー法 マルハ法Fungitell
承認国 ⽇本 ⽇本 ⽇本 ⽶国(
FDA
)承認年
1995
年1996
年2001
年2004
年 測定原理 カイネティック⽐⾊法 カイネティック⽐濁法 エンドポイント⽐⾊法 カイネティック⽐⾊法 検体 ⾎漿・⾎清 ⾎漿・⾎清 ⾎漿・⾎清 ⾎清
検体前処理 アルカリ法 希釈加熱法 希釈加熱法 アルカリ法
主剤原料
Tachypleus
tridentatus Limulus
polyphemus Tachypleus
tridentatus Limulus polyphemus
カットオフ値20pg/ml 11pg/ml 11pg/ml 80pg/ml
⽇集中医誌
J Jpn Soc Intensive Care Med 2010; 17: 1-3
の表1
を⼀部改変マンナン抗原・抗マンナン抗体について
•
マンナンはカンジダの細胞壁のみに存在するため,カンジダに 特異的な検査と⾔える•
感度/
特異度はマンナン抗原のみ︓感度
58
% 特異度93
% 抗マンナン抗体のみ︓感度59
% 特異度83
% 抗原/
抗体両⽅︓感度83
% 特異度86
%Clin Microbiol Infect. 2012 Dec;18 Suppl 7:9-18
Crit Care 2010;14(6):R222
ガイドラインの推奨は︖
臨床的に改善が⾒られた場合はカンジダ菌⾎症に準じて
2
週間の加療を継続することを推奨(
Weak recommendation, low-quality evidence
)エンピリックな抗真菌薬投与開始から
4
〜5
⽇⽬時点で臨床的に反応が⾒られず,侵襲性カンジダを⽰唆する所⾒が⾒られない もしくは陰性尤度⽐の⾼い⾮培養検査(
BDG
など)が陰性であれば,抗真菌薬の中⽌を考慮すべき
(
Strong recommendation, low-quality evidence
)Clinical Practice Guideline for the Management of Candidiasis:
2016 Update by the Infectious Diseases Society of America
Crit Care Med 2012; 40:813–822
ICU
患者の7.5
%に 抗真菌薬が 使⽤されていたそのうち,
2/3
は感染症が証明されず,⾮投与群と⽐較して
28
⽇死亡率は変わらなかった推奨 に反 して 抗真
菌薬 の投 与が 多い 現状
不適切な抗真菌薬使⽤による弊害
コスト ↑
副作⽤ ↑
耐性菌 ↑
エンピリックな抗真菌薬投与の効果は︖
JAMA. 2016 Oct 18;316(15):1555-1564.
P
侵襲性カンジダ症疑いの成⼈患者I MCFG100mg1
⽇1
回×14
⽇間C
プラセボO 28
⽇⽣存率ICU
で起こった敗⾎症に対する エンピリックなMCFG
使⽤は 侵襲性カンジダ症は減らしたが28
⽇⽣存率は改善しなかった抗真菌薬を早期中⽌することは安全か︖
•
侵襲性カンジダ症疑い患者において,早期(5
⽇以内)の抗真菌薬の
de-escalation
・中⽌は最近⾏われるようになってきており,その安全性を⽰した観察研究もある
Ann Intensive Care. 2018;8(1):49.
抗真菌薬の早期中⽌の指標として
BDG
は有⽤か︖J Antimicrob Chemother 2016; 71: 2628 –2633 Entry Criteria
を満たした患者群でカンジダ菌⾎症を認めた
7
例すべてで
BDG
陽性(≧80 pg/mL
) であったEntry criteria
抗菌薬投与 2⽇以上
or中⼼静脈カテーテル 2⽇以上
+以下6つの2つ以上満たす
・TPN 2⽇以上
・透析 2⽇以上
・7⽇以内にメジャー⼿術
・7⽇以内に膵炎
・7⽇以内に2⽇以上のステロイド使⽤
・7⽇以内に2⽇以上の免疫抑制薬
+さらに以下のうち少なくとも1つ
・腋窩で37.58℃以上
・腋窩で35.8℃以下
・収縮期⾎圧90以下もしくはMAP70以 下もしくはベースラインから40以上の低 下・アシドーシス
・CRP上昇
・⽩⾎球上昇(10000以上)
抗真菌薬の早期中⽌の指標を調査した 過去の
RCT
Intensive Care Med. 2017;43(11):1668–77.
P 109
⼈のICI
リスクのあるICU
患者I BDG
とマンナン抗原・抗体検査を指標に抗真菌薬の投与期間を決定する群C
標準的な14
⽇間の経験的治療を⾏う群O 7
⽇以内に抗真菌薬を中⽌した患者の率BDG
とマンナン抗原・抗体検査を指標に抗真菌薬の投与期間を決定した群では 有意に抗真菌薬の投与期間が短縮された
ICU
滞在期間・ICI
の発症率・ICU
死亡率は 両群で有意差は認めなかったただし,対照群では
基本的に
14
⽇間投与するプロトコルに なっており,その点には注意が必要筆者らは
BDG
を抗真菌薬の適正使⽤に 使えないかという研究をしてきた敗⾎症発症時に
BDG
とカンジダスコアを 組み合わせて使⽤することでICI
リスクのある患者に対する早期抗真菌薬投与に つながるかもしれない
敗⾎症患者において
BDG
とカンジダスコアを指標に 抗真菌薬を開始することで⾮カンジダ菌⾎症に対しての 抗真菌薬投与を減らすことが
できるかもしれない
侵襲性カンジダ症疑いとして
エンピリックに抗真菌薬を開始した場合
BDG
を指標に中⽌できるか︖本研究の⽬的
•
これまでにBDG
単独が抗真菌薬の早期中⽌につながったことを 証明するRCT
は存在しない•
本研究では,侵襲性カンジダ症を疑った重症患者において,BDG
を測定することで,エンピリックに開始された抗真菌薬の 投与期間の減少に効果的かどうかを検証するMENU
Introduction Method
Result
Discussion
私⾒本論⽂の
PICO
P
侵襲性カンジダ症を疑う敗⾎症患者I BDG
を測定し,抗真菌薬中⽌の指標とする群C BDG
のフォローは⾏わず,抗真菌薬の投与期間は ガイドラインを参考に医師が決定する群O 30
⽇間の抗真菌薬投与期間研究デザイン
•
⾮盲検•
単施設(1500
床の三次医療機関,⼀般ICU18
床,外科ICU13
床)•
ランダム化⽐較試験•
イタリア ローマ•
期間︓2016
年7
⽉1
⽇〜2018
年6
⽉30
⽇Inclusion Criteria
• 18
歳以上かつSepsis-3
の敗⾎症の定義を満たす•
少なくとも48
時間以上敗⾎症が持続している•
少なくとも2
つ以上の抗菌薬もしくは多剤耐性菌に対する抗菌 薬が1
つ以上投与されている• ICU
滞在期間が48
時間以上もしくは今後そうなると予想される•
⼈⼯呼吸器装着中•
中⼼静脈カテーテルもしくは動脈ラインがある•
敗⾎症性ショックあり•
敗⾎症性ショックがない場合は,CS ≧ 3
もしくはCCI ≧ 0.5
Candida score ( CS ), Candida colonization index ( CCI )
カンジダのリスクスコア
• Candida score ( CS )
• Candida colonization index ( CCI )
Candida score ( CS )
Crit Care Med. 2006 Mar;34(3):730-7.
中⼼静脈栄養(
TPN
)1
点外科⼿術
1
点複数箇所の培養でカンジダ陽性
1
点敗⾎症
2
点Candida colonization index ( CCI )
Intensive Care Med (2014) 40:1429–1448.
CCI =
カンジダが検出された培養の数÷培養の数Exclusion Criteria
•
複雑性侵襲性カンジダ症と診断されている•
何らかの抗真菌薬がすでに投与されている•
免疫不全状態⻑期免疫抑制薬・ステロイド,
AIDS
,⽩⾎球<1000/mmc or
好中球<500/mmc
•
妊娠中•
他の介⼊研究に参加中• BDG
測定ができない•
インフォームドコンセントがとられていない•
最初の24
時間で死亡侵襲性カンジダ症(
ICI
)の定義1.
病理︓酵⺟細胞/
菌⽷/
仮性菌⽷が無菌部位(留置後24
時間以 内のドレーン排液など)から検出2.
⾎液を含む無菌部位からカンジダを検出※
上記をいずれも満たさずに,BDG ≧ 80pg/mL
を偽陽性とするランダム化の⽅法
•
施設毎にランダム化を施⾏•
患者を1︓1にランダム化•
あらかじめコンピューターで発⽣させた乱数を封筒の中に割付•
封筒は中⾝が⾒えないようにし,封をしている•
ランダム化後の盲検化はなし介⼊の内容
ICI
リスクのあるICU
⼊室中の 敗⾎症患者でInclusion criteria
を満たす
BDG
測定+抗真菌薬投与
BDG
測定群・
BDG
<80pg/mL
で抗真菌薬中⽌・
BDG ≧ 80pg/mL
で抗真菌薬継続・再開・
48
〜72
時間毎にBDG
を14
⽇間測定・侵襲性カンジダ症では
14
⽇以上治療を⾏うコントロール群
・抗真菌薬は
5
⽇以上投与・臨床的判断
*
で抗真菌薬を中⽌・侵襲性カンジダ症では
14
⽇以上治療を⾏う・
BDG
のフォローは⾏わない*ガイドラインに基づいて,アテンディングが治療期間を決定
ガイドラインの推奨は︖
臨床的に改善が⾒られた場合はカンジダ菌⾎症に準じて
2
週間の加療を継続することを推奨(
Weak recommendation, low-quality evidence
)エンピリックな抗真菌薬投与開始から
4
〜5
⽇⽬時点で臨床的に反応が⾒られず,侵襲性カンジダを⽰唆する所⾒が⾒られない もしくは陰性尤度⽐の⾼い⾮培養検査(
BDG
など)が陰性であれば,抗真菌薬の中⽌を考慮すべき
(
Strong recommendation, low-quality evidence
)Clinical Practice Guideline for the Management of Candidiasis:
2016 Update by the Infectious Diseases Society of America
アウトカム
Primary outcome
Inclusion
時点から30
⽇時点の抗真菌薬の治療期間Secondary outcome
30
⽇死亡率・ICU
内死亡率・病院内死亡率抗真菌薬中⽌率・⼈⼯呼吸器装着期間・
ICU
滞在期間 侵襲性カンジダ症の罹患率検査⽅法について
• BDG
検査は,Fungitell®
を使⽤•
⼟⽇でなければ48
時間以内に結果が出る• BDG
陽性のカットオフ値は80pg/mL
https://www.fungitell.com
統計の⼿法
•
過去の研究を参考に,サンプルサイズを計算し,少なくとも
96
⼈の症例数が必要と算出•
脱落率を約20
%に⾒積もり,120
⼈を⽬標症例数とした•
解析ソフトは,MedCalc software ver. 12.2.1
•
グラフの作成は,Prism ver. 6.0 for Windows
MENU
Introduction Method
Result
Discussion
私⾒対照群
55
⼈ エンロール120
⼈除外
172
⼈ 敗⾎症とICI
リスク因⼦あり292
⼈BDG
群53
⼈対照群
60
⼈BDG
群60
⼈characteristics
コントロール群は外科⼿術後が多く,
循環不全が
ICU
⼊室理由となった症例が少なかった 年齢・性別・Charlson score
に差はなしcharacteristics
108
⼈のうち,55
⼈がカンジダスコア≧ 3
点(腹部外科⼿術後︓
64.8
%,カンジダ保菌複数箇所︓36.1
%,TPN
︓21.3
%)CCI ≧ 0.5
は3
分の1
未満(32.4
%)Candida albicans
が最多(カンジダが培養から出た35
例のうち,22
例62.9
%)キャンディン系の抗真菌薬を第⼀選択として投与されたのは,
60
⼈(55.6
%)20
⼈で菌⾎症を認め,グラム陰性桿菌が主な原因であった(16
⼈)Characteristics
まとめBDG
群 対照群年齢
62
歳(47-75
歳)68
歳(52.5-73
歳)男性
34
(64.2
%)32
(58.2
%)内科⼊院呼吸不全
循環不全その他の臓器不全
31
(58.5
%)13
(24.5
%)13
(24.5
%)5
(9.4
%)26
(47.3
%)17
(30.9
%)5
(9.1
%)4
(7.3
%)外科⼊院
14
(26.2
%)25
(45.5
%)ランダム化前の
ICU
⼊室期間3
⽇(2
〜10
⽇)3
⽇(2
〜5
⽇)敗⾎症性ショック
27
(50.9
%)26
(47.3
%)侵襲性カンジダ症
6
(11.3
%)5
(9.1
%)菌⾎症グラム陽性球菌 グラム陰性桿菌
11
(20.8
%)3
(5.7
%)8
(15.1
%)9
(16.4
%)1
(1.8
%)8
(14.5
%)Primary outcome
とsecondary outcome
Primary outcome
・
30
⽇間で,抗真菌薬の投与期間はBDG
群で有意に短かった(2
⽇VS 10
⽇)Secondary outcome
・
30
⽇時点での⽣存率は両群で差は認めなかった(HR 1.07, 95% CI 0.52–2.18,p = 0.86 by log-rank test),
ICU
死亡率(30.2% vs. 30.9%, p = 0.89
)も⼊院中死亡率(35.9% vs. 32.7%, p =
0.88
)も有意差なし抗真菌薬の投与率
抗真菌薬の中⽌率は
BDG
群で有意に⾼かった5
⽇⽬時点︓69.8
%VS 5.5
%10
⽇⽬時点︓83
%VS 49.1
%15
⽇⽬時点︓88.7
%VS 78.2
%⽣存率
30
⽇時点での⽣存率は 両群で差を認めなかった(HR 1.07, 95% CI 0.52–2.18),
ICU
死亡率(30.2% vs. 30.9%
)も⼊院中死亡率(
35.9% vs. 32.7%
) も有意差なし侵襲性カンジダ症(
ICI
)13例の特徴診断︓エンロール時点
BDG
群6
対照群5
フォロー中BDG
群0
対照群2
感染源︓カンジダ菌⾎症11
腹腔内カンジダ症
2
(⾎液培養陰性)全死亡率
46.2
%(両群間で有意差なし)カンジダ感染の有無による
BDG
値の違い偽陽性=カンジダ感染なし 真の陽性=カンジダ感染あり
ベースラインの
BDG
が陽性だったうち19
⼈はICI
なし(=偽陽性)だった 偽陽性群では真の陽性と⽐較して,BDG
は有意に低かった(292.9
±173.4
pg/mL vs. 492
±350.5 pg/ mL
)ベースラインの
BDG
値の違いBDG
陽性例で⽐較するとBDG
群では対照群と⽐較してベースラインの
BDG
値が有意に⾼かったICI
の有無やBDG
値による抗真菌薬の投与期間の違い
偽陽性
ICI
なしICI
あり 50BDG
群における偽陽性例での 抗真菌薬投与期間は対照群の
ICI
なしと⽐較して有意差なしICI
ありと⽐べて抗真菌薬の投与期間は有意に短かった
結果 まとめ①
BDG
群 対照群抗真菌薬投与期間(
30
⽇間)2
⽇(1-3
⽇)10
⽇(6-13
⽇)30
⽇時点での⽣存率15
(28.3
%)15
(27.3
%)ICU
死亡率16
(30.2
%)17
(30.9
%)⼊院中死亡率
19
(35.9
%)18
(32.7
%)抗真菌薬の中⽌率
5
⽇⽬時点10
⽇⽬時点15
⽇⽬時点69.8
%83
%88.7
%5.5
%49.1
%78.2
% 侵襲性カンジダカンジダ菌⾎症 腹部カンジダ症
BDG
の初期値30
⽇死亡率6
(11.3
%)4
2 598.5
(200-880
)3
(50
%)7
(12.7
%)6
1 258
(242.25-500
)3
(42.9
%)結果 まとめ②
•
両群でBDG
陽性(≧ 80pg/mL
)32
⼈のうち,13
⼈は侵襲性カンジ ダ症ありで,19
⼈はICI
なし(=偽陽性)だった•
偽陽性の19
⼈ではICI
ありと⽐較してBDG
は有意に低かった• BDG
陽性の者の中で⽐較すると,BDG
群では対照群と⽐較して ベースラインのBDG
値が有意に⾼かった• BDG
群における偽陽性例での抗真菌薬投与期間は,対照群のICI
なしと⽐較して有意差はなかった•
また,偽陽性例ではICI
ありと⽐較して,抗真菌薬の投与期間は 有意に短かったMENU
Introduction Method
Result
Discussion
私⾒先⾏研究との⽐較
•
本研究ではICI
のリスクの⾼い敗⾎症患者により重きを置いた• BDG
単独をマーカーとして使⽤した初めてのRCT
である先⾏研究との⽐較
• BDG
の初期値は両群ともに⾼く(BDG
群の⽅が⾼い),選択バ イアスがあった可能性がある•
カンジダ症患者と複数の場所で保菌している患者でBDG
値に有 意差がなかったEMPIRICUS trial
とは逆の結果である•
このような違いは,我々の研究では,単⼀の専⽤の微⽣物検査 室でBDG
検査を⾏うことができたため,環境中のグルカン汚染 の可能性を最⼩限に抑えることができたことに起因していると 考えられるEMPIRICUS trial
JAMA. 2016 Oct 18;316(15):1555-1564.
P 260
⼈の敗⾎症のあるICU
患者I
ミカファンギン100mg1
⽇1
回14
⽇間C
プラセボ投与O
侵襲性真菌症をおこさない⽣存期間Secondary outcome
としてBDG
値を測定し,カンジダ菌⾎症と 複数の保菌の間で
BDG
値の差はでなかった先⾏研究との⽐較
•
本研究では,BDG
をベースとした抗真菌薬の適正使⽤を⾏った ことで,抗真菌薬への曝露を減らし,⽣態系への影響(耐性C.
albicans
株やC. albicans
以外の耐性Candida
の出現)を減らし,薬 物毒性・有害な薬物相互作⽤・コストを制限する効果があるこ とを⽰唆する結果となったLimitation
•
⾮盲検かつ単施設で⾏われており,結果の判断(特にsecondary
outcome
)を他施設に適応できるかは疑問が残る•
侵襲性カンジダ症の発症率が低いことから,ICI
のリスクの⾼い 患者(再発性の消化管穿孔,急性壊死性膵炎等)が本研究で⼀部しか含まれていない可能性がある
•
外科⼊院が多いことから,対照群で抗真菌薬の投与期間にバイ アスが⼊ったかもしれない• BDG
測定の間隔が⼀定化されていない(少なくとも24
時間)•
対照群の治療期間が標準化されていない•
安全性を評価するという点ではサンプルサイズが⼗分でない論⽂の結論
•
敗⾎症を呈する重症患者に対して,BDG
単独を抗真菌薬の適正 使⽤の指標として⽤いた,初めてのRCT
である•
本研究で,BDG
を指標にすることで,ICI
リスクの⾼い重症患者 において抗真菌薬の使⽤期間を短縮することを⽰した•
より⼤規模な多施設でのRCT
結果が待たれるMENU
Introduction Method
Result
Discussion
私⾒私⾒
• BDG
値(カットオフ値︓80pg/ml
)を指標に,抗真菌薬の投与期 間を決めることは有⽤かもしれないが,⽇本では測定法が違い,注意が必要
• BDG
値が速やかに結果が出る場合は抗真菌薬の投与期間を短縮 する可能性があるが,施設によっては結果が出るまでに時間を 要する場合もあり,⼀概に抗真菌薬使⽤を減らすとは⾔えない• ICU
退室後のフォローを⾏ったか不明で,本当に偽陰性が いなかったと断⾔できるか疑問が残る私⾒
•
本研究ではリスクの⾼い患者が除外基準に多く含まれており,実臨床において投与期間を悩むような症例は含まれていない可 能性が⾼い.
•
漫然と抗真菌薬を投与しないために,単⼀の指標だけでなく,複数の臨床的指標を⽤いて,投与期間を⽇々検討することが重 要である.
まとめ
本研究は、「エンピリックな抗真菌薬投与の 中⽌の指標として,