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侵襲性カンジダ症を疑う患者の

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(1)

侵襲性カンジダ症を疑う患者の

経験的抗真菌薬投与中⽌の指標として β-D- グルカンは有⽤か︖

奈良県総合医療センター 集中治療部 伊佐敷頌太

/

⻲井純

2020

11

17

(2)

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Introduction Method

Result

Discussion

私⾒

(3)

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Introduction

Method Result

Discussion

私⾒

(4)

侵襲性カンジダ症

ICI: Invasive Candida Infections

)とは

侵襲性カンジダ症は,カンジダ菌⾎症もしくはカンジダによる 臓器感染(眼内炎,⼼内膜炎,感染性⾎栓静脈炎,腎カンジダ 症,肝脾カンジダ症,髄膜炎等)をおこした病態である

定義上,以下の

3

つのサブグループに分けられる

Clin Infect Dis. 2013;56(9):1284. Epub 2013 Jan 11.

カンジダ菌⾎症 臓器感染

あり なし

あり あり

なし あり

(5)

カテーテル 消化管術後

N Engl J Med 2015;373:1445-56.

カンジダ菌⾎症と 臓器感染は

互いに移⾏する

5

(6)

侵襲性カンジダ症のリスク因⼦

⻑期

ICU

滞在

腹部外科(特に吻合部のリーク,複数回の開腹歴)

急性壊死性膵炎

⾎液悪性疾患

固形臓器移植

固形臓器悪性腫瘍

新⽣児(特に低出⽣体重児,早産児)

広域抗菌薬使⽤歴

中⼼静脈カテーテル留置,

TPN

透析

ステロイド使⽤,癌に対する化学療法

カンジダの保菌(特に複数の場所で

*

N Engl J Med 2015;373:1445-56.

*colonization index

0.5

もしくは

corrected colonization index

0.4

(7)

侵襲性カンジダ症診断のための主な検査

⾎液培養

• Β-D-

グルカン(

BDG

マンナン抗原・抗マンナン抗体

(8)

⾎液培養

診断のゴールドスタンダード

感度はそこまで⾼くない

侵襲性カンジダ症に対する感度は約

50

カンジダ菌⾎症に対する感度は約

70

Clin Microbiol Infect. 2012 Dec;18 Suppl 7:9-18

Clin Infect Dis 2013 May;56(9):1284

(9)

Β-D-

グルカン(

BDG

多くの真菌の細胞壁に存在するので,カンジダ感染症に特異的 ではない

侵襲性真菌症に対する感度は

73

75

cut-off

値︓

60-80pg/mL Fangitell

の場合)

アルブミン投与(>

30g

)や抗菌薬投与(

AMPC/CVA

)が偽陽性 を増やすという報告あり

Clin Infect Dis. 2016 Feb 15;62(4):e1-e50

Clin Infect Dis 2011 Mar 15;52(6):750 Clin Infect Dis 2012 Mar 1;54(5):633

Eur J Clin Microbiol Infect Dis 2015 Feb;34(2):357

N Engl J Med 2006 Jun 29;354(26):2834

(10)

Β-D-

グルカンの偽陽性との 関連が⽰唆されているもの

腎代替療法

ガーゼによるパッキング

アルブミン投与

免疫グロブリン投与

• Β

ラクタム系抗菌薬使⽤

グラム陽性菌菌⾎症

Mycoses. 2016;59(1):39–42.

J Antimicrob Chemother. 2016; 71(4):913 –5.

(11)

Β-D-

グルカン測定キットの⽐較

MK

ワコー法 マルハ法

Fungitell

承認国 ⽇本 ⽇本 ⽇本 ⽶国(

FDA

承認年

1995

1996

2001

2004

測定原理 カイネティック

⽐⾊法 カイネティック⽐濁法 エンドポイント⽐⾊法 カイネティック⽐⾊法 検体 ⾎漿・⾎清 ⾎漿・⾎清 ⾎漿・⾎清 ⾎清

検体前処理 アルカリ法 希釈加熱法 希釈加熱法 アルカリ法

主剤原料

Tachypleus

tridentatus Limulus

polyphemus Tachypleus

tridentatus Limulus polyphemus

カットオフ値

20pg/ml 11pg/ml 11pg/ml 80pg/ml

⽇集中医誌

J Jpn Soc Intensive Care Med 2010; 17: 1-3

の表

1

を⼀部改変

(12)

マンナン抗原・抗マンナン抗体について

マンナンはカンジダの細胞壁のみに存在するため,カンジダに 特異的な検査と⾔える

感度

/

特異度は

マンナン抗原のみ︓感度

58

% 特異度

93

抗マンナン抗体のみ︓感度

59

% 特異度

83

抗原

/

抗体両⽅︓感度

83

% 特異度

86

Clin Microbiol Infect. 2012 Dec;18 Suppl 7:9-18

Crit Care 2010;14(6):R222

(13)

ガイドラインの推奨は︖

臨床的に改善が⾒られた場合はカンジダ菌⾎症に準じて

2

週間の加療を継続することを推奨

Weak recommendation, low-quality evidence

エンピリックな抗真菌薬投与開始から

4

5

⽇⽬時点で

臨床的に反応が⾒られず,侵襲性カンジダを⽰唆する所⾒が⾒られない もしくは陰性尤度⽐の⾼い⾮培養検査(

BDG

など)が陰性であれば,

抗真菌薬の中⽌を考慮すべき

Strong recommendation, low-quality evidence

Clinical Practice Guideline for the Management of Candidiasis:

2016 Update by the Infectious Diseases Society of America

(14)

Crit Care Med 2012; 40:813–822

ICU

患者の

7.5

%に 抗真菌薬が 使⽤されていた

そのうち,

2/3

は感染症が証明されず,

⾮投与群と⽐較して

28

⽇死亡率は変わらなかった

(15)

不適切な抗真菌薬使⽤による弊害

コスト

副作⽤

耐性菌

(16)

エンピリックな抗真菌薬投与の効果は︖

JAMA. 2016 Oct 18;316(15):1555-1564.

P

侵襲性カンジダ症疑いの成⼈患者

I MCFG100mg1

1

回×

14

⽇間

C

プラセボ

O 28

⽇⽣存率

ICU

で起こった敗⾎症に対する エンピリックな

MCFG

使⽤は 侵襲性カンジダ症は減らしたが

28

⽇⽣存率は改善しなかった

(17)

抗真菌薬を早期中⽌することは安全か︖

侵襲性カンジダ症疑い患者において,早期(

5

⽇以内)の抗真

菌薬の

de-escalation

・中⽌は最近⾏われるようになってきてお

り,その安全性を⽰した観察研究もある

Ann Intensive Care. 2018;8(1):49.

(18)

抗真菌薬の早期中⽌の指標として

BDG

は有⽤か︖

J Antimicrob Chemother 2016; 71: 2628 –2633 Entry Criteria

を満たした患者群で

カンジダ菌⾎症を認めた

7

すべてで

BDG

陽性(

≧80 pg/mL

であった

Entry criteria

抗菌薬投与 2⽇以上

or中⼼静脈カテーテル 2⽇以上

以下6つの2つ以上満たす

TPN 2⽇以上

・透析 2⽇以上

7⽇以内にメジャー⼿術

7⽇以内に膵炎

7⽇以内に2⽇以上のステロイド使⽤

7⽇以内に2⽇以上の免疫抑制薬

さらに以下のうち少なくとも1つ

・腋窩で37.58℃以上

・腋窩で35.8℃以下

・収縮期⾎圧90以下もしくはMAP70 もしくはベースラインから40以上の低 ・アシドーシス

CRP上昇

・⽩⾎球上昇(10000以上)

(19)

抗真菌薬の早期中⽌の指標を調査した 過去の

RCT

Intensive Care Med. 2017;43(11):1668–77.

P 109

⼈の

ICI

リスクのある

ICU

患者

I BDG

とマンナン抗原・抗体検査を指標に抗真菌薬の投与期間を決定する群

C

標準的な

14

⽇間の経験的治療を⾏う群

O 7

⽇以内に抗真菌薬を中⽌した患者の率

BDG

とマンナン抗原・抗体検査を指標に

抗真菌薬の投与期間を決定した群では 有意に抗真菌薬の投与期間が短縮された

ICU

滞在期間・

ICI

の発症率・

ICU

死亡率は 両群で有意差は認めなかった

ただし,対照群では

基本的に

14

⽇間投与するプロトコルに なっており,その点には注意が必要

(20)

筆者らは

BDG

を抗真菌薬の適正使⽤に 使えないかという研究をしてきた

敗⾎症発症時に

BDG

とカンジダスコアを 組み合わせて使⽤することで

ICI

リスクのある患者に対する

早期抗真菌薬投与に つながるかもしれない

敗⾎症患者において

BDG

とカンジダスコアを指標に 抗真菌薬を開始することで

⾮カンジダ菌⾎症に対しての 抗真菌薬投与を減らすことが

できるかもしれない

(21)

侵襲性カンジダ症疑いとして

エンピリックに抗真菌薬を開始した場合

BDG

を指標に中⽌できるか︖

(22)

本研究の⽬的

これまでに

BDG

単独が抗真菌薬の早期中⽌につながったことを 証明する

RCT

は存在しない

本研究では,侵襲性カンジダ症を疑った重症患者において,

BDG

を測定することで,エンピリックに開始された抗真菌薬の 投与期間の減少に効果的かどうかを検証する

(23)
(24)

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Result

Discussion

私⾒

(25)

本論⽂の

PICO

P

侵襲性カンジダ症を疑う敗⾎症患者

I BDG

を測定し,抗真菌薬中⽌の指標とする群

C BDG

のフォローは⾏わず,抗真菌薬の投与期間は ガイドラインを参考に医師が決定する群

O 30

⽇間の抗真菌薬投与期間

(26)

研究デザイン

⾮盲検

単施設(

1500

床の三次医療機関,⼀般

ICU18

床,外科

ICU13

床)

ランダム化⽐較試験

イタリア ローマ

期間︓

2016

7

1

⽇〜

2018

6

30

(27)

Inclusion Criteria

• 18

歳以上かつ

Sepsis-3

の敗⾎症の定義を満たす

少なくとも

48

時間以上敗⾎症が持続している

少なくとも

2

つ以上の抗菌薬もしくは多剤耐性菌に対する抗菌 薬が

1

つ以上投与されている

• ICU

滞在期間が

48

時間以上もしくは今後そうなると予想される

⼈⼯呼吸器装着中

中⼼静脈カテーテルもしくは動脈ラインがある

敗⾎症性ショックあり

敗⾎症性ショックがない場合は,

CS ≧ 3

もしくは

CCI ≧ 0.5

Candida score ( CS ), Candida colonization index ( CCI )

(28)

カンジダのリスクスコア

• Candida score ( CS )

• Candida colonization index ( CCI )

(29)

Candida score CS

Crit Care Med. 2006 Mar;34(3):730-7.

中⼼静脈栄養(

TPN

1

外科⼿術

1

複数箇所の培養でカンジダ陽性

1

敗⾎症

2

(30)

Candida colonization index CCI

Intensive Care Med (2014) 40:1429–1448.

CCI =

カンジダが検出された培養の数÷培養の数

(31)

Exclusion Criteria

複雑性侵襲性カンジダ症と診断されている

何らかの抗真菌薬がすでに投与されている

免疫不全状態

⻑期免疫抑制薬・ステロイド,

AIDS

,⽩⾎球<

1000/mmc or

好中球<

500/mmc

妊娠中

他の介⼊研究に参加中

• BDG

測定ができない

インフォームドコンセントがとられていない

最初の

24

時間で死亡

(32)

侵襲性カンジダ症(

ICI

)の定義

1.

病理︓酵⺟細胞

/

菌⽷

/

仮性菌⽷が無菌部位(留置後

24

時間以 内のドレーン排液など)から検出

2.

⾎液を含む無菌部位からカンジダを検出

上記をいずれも満たさずに,

BDG ≧ 80pg/mL

を偽陽性とする

(33)

ランダム化の⽅法

施設毎にランダム化を施⾏

患者を1︓1にランダム化

あらかじめコンピューターで発⽣させた乱数を封筒の中に割付

封筒は中⾝が⾒えないようにし,封をしている

ランダム化後の盲検化はなし

(34)

介⼊の内容

ICI

リスクのある

ICU

⼊室中の 敗⾎症患者で

Inclusion criteria

を満たす

BDG

測定+

抗真菌薬投与

BDG

測定群

BDG

80pg/mL

で抗真菌薬中⽌

BDG ≧ 80pg/mL

で抗真菌薬継続・再開

48

72

時間毎に

BDG

14

⽇間測定

・侵襲性カンジダ症では

14

⽇以上治療を⾏う

コントロール群

・抗真菌薬は

5

⽇以上投与

・臨床的判断

*

で抗真菌薬を中⽌

・侵襲性カンジダ症では

14

⽇以上治療を⾏う

BDG

のフォローは⾏わない

*ガイドラインに基づいて,アテンディングが治療期間を決定

(35)

ガイドラインの推奨は︖

臨床的に改善が⾒られた場合はカンジダ菌⾎症に準じて

2

週間の加療を継続することを推奨

Weak recommendation, low-quality evidence

エンピリックな抗真菌薬投与開始から

4

5

⽇⽬時点で

臨床的に反応が⾒られず,侵襲性カンジダを⽰唆する所⾒が⾒られない もしくは陰性尤度⽐の⾼い⾮培養検査(

BDG

など)が陰性であれば,

抗真菌薬の中⽌を考慮すべき

Strong recommendation, low-quality evidence

Clinical Practice Guideline for the Management of Candidiasis:

2016 Update by the Infectious Diseases Society of America

(36)

アウトカム

Primary outcome

Inclusion

時点から

30

⽇時点の抗真菌薬の治療期間

Secondary outcome

30

⽇死亡率・

ICU

内死亡率・病院内死亡率

抗真菌薬中⽌率・⼈⼯呼吸器装着期間・

ICU

滞在期間 侵襲性カンジダ症の罹患率

(37)

検査⽅法について

• BDG

検査は,

Fungitell®

を使⽤

⼟⽇でなければ

48

時間以内に結果が出る

• BDG

陽性のカットオフ値は

80pg/mL

https://www.fungitell.com

(38)

統計の⼿法

過去の研究を参考に,サンプルサイズを計算し,

少なくとも

96

⼈の症例数が必要と算出

脱落率を約

20

%に⾒積もり,

120

⼈を⽬標症例数とした

解析ソフトは,

MedCalc software ver. 12.2.1

グラフの作成は,

Prism ver. 6.0 for Windows

(39)

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Introduction Method

Result

Discussion

私⾒

(40)

対照群

55

エンロール

120

除外

172

敗⾎症と

ICI

リスク因⼦あり

292

BDG

53

対照群

60

BDG

60

(41)

characteristics

コントロール群は外科⼿術後が多く,

循環不全が

ICU

⼊室理由となった症例が少なかった 年齢・性別・

Charlson score

に差はなし

(42)

characteristics

108

⼈のうち,

55

⼈がカンジダスコア

3

(腹部外科⼿術後︓

64.8

%,カンジダ保菌複数箇所︓

36.1

%,

TPN

21.3

%)

CCI 0.5

3

分の

1

未満(

32.4

%)

Candida albicans

が最多(カンジダが培養から出た

35

例のうち,

22

62.9

%)

キャンディン系の抗真菌薬を第⼀選択として投与されたのは,

60

⼈(

55.6

%)

20

⼈で菌⾎症を認め,グラム陰性桿菌が主な原因であった(

16

⼈)

(43)

Characteristics

まとめ

BDG

対照群

年齢

62

歳(

47-75

歳)

68

歳(

52.5-73

歳)

男性

34

64.2

%)

32

58.2

%)

内科⼊院呼吸不全

循環不全その他の臓器不全

31

58.5

%)

13

24.5

%)

13

24.5

%)

5

9.4

%)

26

47.3

%)

17

30.9

%)

5

9.1

%)

4

7.3

%)

外科⼊院

14

26.2

%)

25

45.5

%)

ランダム化前の

ICU

⼊室期間

3

⽇(

2

10

⽇)

3

⽇(

2

5

⽇)

敗⾎症性ショック

27

50.9

%)

26

47.3

%)

侵襲性カンジダ症

6

11.3

%)

5

9.1

%)

菌⾎症グラム陽性球菌 グラム陰性桿菌

11

20.8

%)

3

5.7

%)

8

15.1

%)

9

16.4

%)

1

1.8

%)

8

14.5

%)

(44)

Primary outcome

secondary outcome

Primary outcome

30

⽇間で,抗真菌薬の投与期間は

BDG

群で有意に短かった(

2

VS 10

⽇)

Secondary outcome

30

⽇時点での⽣存率は両群で差は認めなかった

(HR 1.07, 95% CI 0.52–2.18,p = 0.86 by log-rank test),

ICU

死亡率(

30.2% vs. 30.9%, p = 0.89

)も⼊院中死亡率(

35.9% vs. 32.7%, p =

0.88

)も有意差なし

(45)

抗真菌薬の投与率

抗真菌薬の中⽌率は

BDG

群で有意に⾼かった

5

⽇⽬時点︓

69.8

VS 5.5

10

⽇⽬時点︓

83

VS 49.1

15

⽇⽬時点︓

88.7

VS 78.2

(46)

⽣存率

30

⽇時点での⽣存率は 両群で差を認めなかった

(HR 1.07, 95% CI 0.52–2.18),

ICU

死亡率(

30.2% vs. 30.9%

)も

⼊院中死亡率(

35.9% vs. 32.7%

も有意差なし

(47)

侵襲性カンジダ症(

ICI

)13例の特徴

診断︓エンロール時点

BDG

6

対照群

5

フォロー中

BDG

0

対照群

2

感染源︓カンジダ菌⾎症

11

腹腔内カンジダ症

2

(⾎液培養陰性)

全死亡率

46.2

%(両群間で有意差なし)

(48)

カンジダ感染の有無による

BDG

値の違い

偽陽性=カンジダ感染なし 真の陽性=カンジダ感染あり

ベースラインの

BDG

が陽性だったうち

19

⼈は

ICI

なし(=偽陽性)だった 偽陽性群では真の陽性と⽐較して,

BDG

は有意に低かった(

292.9

±

173.4

pg/mL vs. 492

±

350.5 pg/ mL

(49)

ベースラインの

BDG

値の違い

BDG

陽性例で⽐較すると

BDG

群では対照群と⽐較して

ベースラインの

BDG

値が有意に⾼かった

(50)

ICI

の有無や

BDG

値による

抗真菌薬の投与期間の違い

偽陽性

ICI

なし

ICI

あり 50

BDG

群における偽陽性例での 抗真菌薬投与期間は

対照群の

ICI

なしと⽐較して有意差なし

ICI

ありと⽐べて

抗真菌薬の投与期間は有意に短かった

(51)

結果 まとめ①

BDG

対照群

抗真菌薬投与期間(

30

⽇間)

2

⽇(

1-3

⽇)

10

⽇(

6-13

⽇)

30

⽇時点での⽣存率

15

28.3

%)

15

27.3

%)

ICU

死亡率

16

30.2

%)

17

30.9

%)

⼊院中死亡率

19

35.9

%)

18

32.7

%)

抗真菌薬の中⽌率

5

⽇⽬時点

10

⽇⽬時点

15

⽇⽬時点

69.8

83

88.7

5.5

49.1

78.2

侵襲性カンジダ

カンジダ菌⾎症 腹部カンジダ症

BDG

の初期値

30

⽇死亡率

6

11.3

%)

4

2 598.5

200-880

3

50

%)

7

12.7

%)

6

1 258

242.25-500

3

42.9

%)

(52)

結果 まとめ②

両群で

BDG

陽性(

≧ 80pg/mL

32

⼈のうち,

13

⼈は侵襲性カンジ ダ症ありで,

19

⼈は

ICI

なし(=偽陽性)だった

偽陽性の

19

⼈では

ICI

ありと⽐較して

BDG

は有意に低かった

• BDG

陽性の者の中で⽐較すると,

BDG

群では対照群と⽐較して ベースラインの

BDG

値が有意に⾼かった

• BDG

群における偽陽性例での抗真菌薬投与期間は,対照群の

ICI

なしと⽐較して有意差はなかった

また,偽陽性例では

ICI

ありと⽐較して,抗真菌薬の投与期間は 有意に短かった

(53)

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Introduction Method

Result

Discussion

私⾒

(54)

先⾏研究との⽐較

本研究では

ICI

のリスクの⾼い敗⾎症患者により重きを置いた

• BDG

単独をマーカーとして使⽤した初めての

RCT

である

(55)

先⾏研究との⽐較

• BDG

の初期値は両群ともに⾼く(

BDG

群の⽅が⾼い),選択バ イアスがあった可能性がある

カンジダ症患者と複数の場所で保菌している患者で

BDG

値に有 意差がなかった

EMPIRICUS trial

とは逆の結果である

このような違いは,我々の研究では,単⼀の専⽤の微⽣物検査 室で

BDG

検査を⾏うことができたため,環境中のグルカン汚染 の可能性を最⼩限に抑えることができたことに起因していると 考えられる

(56)

EMPIRICUS trial

JAMA. 2016 Oct 18;316(15):1555-1564.

P 260

⼈の敗⾎症のある

ICU

患者

I

ミカファンギン

100mg1

1

14

⽇間

C

プラセボ投与

O

侵襲性真菌症をおこさない⽣存期間

Secondary outcome

として

BDG

値を測定し,

カンジダ菌⾎症と 複数の保菌の間で

BDG

値の差はでなかった

(57)

先⾏研究との⽐較

本研究では,

BDG

をベースとした抗真菌薬の適正使⽤を⾏った ことで,抗真菌薬への曝露を減らし,⽣態系への影響(耐性

C.

albicans

株や

C. albicans

以外の耐性

Candida

の出現)を減らし,薬 物毒性・有害な薬物相互作⽤・コストを制限する効果があるこ とを⽰唆する結果となった

(58)

Limitation

⾮盲検かつ単施設で⾏われており,結果の判断(特に

secondary

outcome

)を他施設に適応できるかは疑問が残る

侵襲性カンジダ症の発症率が低いことから,

ICI

のリスクの⾼い 患者(再発性の消化管穿孔,急性壊死性膵炎等)が本研究で⼀

部しか含まれていない可能性がある

外科⼊院が多いことから,対照群で抗真菌薬の投与期間にバイ アスが⼊ったかもしれない

• BDG

測定の間隔が⼀定化されていない(少なくとも

24

時間)

対照群の治療期間が標準化されていない

安全性を評価するという点ではサンプルサイズが⼗分でない

(59)

論⽂の結論

敗⾎症を呈する重症患者に対して,

BDG

単独を抗真菌薬の適正 使⽤の指標として⽤いた,初めての

RCT

である

本研究で,

BDG

を指標にすることで,

ICI

リスクの⾼い重症患者 において抗真菌薬の使⽤期間を短縮することを⽰した

より⼤規模な多施設での

RCT

結果が待たれる

(60)

MENU

Introduction Method

Result

Discussion

私⾒

(61)

私⾒

• BDG

値(カットオフ値︓

80pg/ml

)を指標に,抗真菌薬の投与期 間を決めることは有⽤かもしれないが,⽇本では測定法が違い,

注意が必要

• BDG

値が速やかに結果が出る場合は抗真菌薬の投与期間を短縮 する可能性があるが,施設によっては結果が出るまでに時間を 要する場合もあり,⼀概に抗真菌薬使⽤を減らすとは⾔えない

• ICU

退室後のフォローを⾏ったか不明で,本当に偽陰性が いなかったと断⾔できるか疑問が残る

(62)

私⾒

本研究ではリスクの⾼い患者が除外基準に多く含まれており,

実臨床において投与期間を悩むような症例は含まれていない可 能性が⾼い.

漫然と抗真菌薬を投与しないために,単⼀の指標だけでなく,

複数の臨床的指標を⽤いて,投与期間を⽇々検討することが重 要である.

(63)

まとめ

本研究は、「エンピリックな抗真菌薬投与の 中⽌の指標として,

BDG

値を指標にすること は有⽤かもしれない」という初の

RCT

報告で ある

.

参照

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