1810
種々ナノレ虚血下 於ケル早襲性擬呆
患者血液傑二就テ
其ノ5饒盛時二幅ケル血液像
金澤讐科大學精紳病學教室（主任早尾敏授）
戦馬生 岡 部 保
（昭和12年5月2日受附特別掲載）
目 緒 言
第1章 研究材料及ビ研究方法 第2章 橡査成績
第1例拒食症ヲ俘ヘル破瓜病型患者 急性磯餓二就テ
第2例 同 上
次
第3例 入爲的二實験セシ破瓜病患者 急性鱗餓二就テ
第3章 文 献 第4章 総括及ビ考按 結 論
引用文献
緒 言
余ハ嚢＝早掘性擬呆患者二就キ1日中及ビ日々＝於ケル血液所見ノ動va一 ＝一就テ述ブル所ア
リタリ．次二早獲性凝呆患者ノ鰻餓時＝於ケル血液所見ノ動揺ヲ報告セントス．
從來磯餓二巴シテハ種々ナル見地ヨリ臨床的叉ハ實験的方面二多歎ノ研究嚢表アリ．殊二 新陳代謝過程二就キテハ彩シキ業績アリ．其ノ血液學的方面ノ研究二一リテモ亦多数ノ學者
ニヨリ既二報告セラレタル所ナリ．
又精紳病患者饒餓時；於テモ血液學的攣化アル事ハ想像二難カラズ．然ル＝斯ノ如キ研究 ハ甚グ少ナシ．今其ノ血液像ヲ槍索スル事ハ少ナカラズ興味アリト考ヘタリ．余ハ鼓二臨床 的二拒食症数日間連績三基ヅク饒餓時，及ビ1例ノ實験的＝試ミタル磯餓時＝於ケル患者二 就テ其ノ騰重，並昌血液像隔壁テ槍査セシヲ以テ既慮二報告セントス．
第1章研究材料及ビ硯究方法
材料ハ在院申ノ患者緊張病型2例及ビ破瓜病型1例二就テ検査セリ。
検 査 方 法
探臨部位ハ耳朶ヲ選ビ，時トシテ前膳内側ノ静脈ヲ選ピタリ．絶エズ探血部位ヲ攣更シ，陳奮ナル場所 ヲ避ケ，炎症其他局所二於ケル攣化二依ツテ生ズル誤差ヲ少クスルコトニ努メタリ．
血球算定ニハCar1−Zeiss製ノ「ピペット」及ビ計算盤ヲ使用ス．血色素量測定ニハザリー氏血色素計ヲ C 276 ）
種々ナル條件下二於ケル早臥性擬呆患者血液像二就テ 1811 使用セリ．
赤血球数ノ算定ハ2回宛，白血球数ノ算定ハ3回宛トナシ，其季均ヲ求メタリ．
各種自血球百分i率，細胞ノ形態的所見ハメイ・ギムザ氏染色法ニヨリ槍査セリ．嗜申性白血球核型百分 寧ハ上記標本中自血球ig 200個観察中認メラレタル嗜申性白血球数ヲ100二換算シ百分率ヲ求メタリ．
第2章 槍 査 成 績
第1例 山○幸0 25歳 農作夫及八百物店員緊張病型．
遺傳歴 認ムペキモノナシ．
饒往歴 生來至極健康ナリ．8歳ノ時盲腸炎ヲ患フ．性格ハ山々小心ニテ心配性ナリキ．寡言ノ方ナ，リ b云ハル．昭和10年9月9日頃ヨリ急二寡言トナリ，時々絨獣症ヲ呈セリ．低聲猫語多シ．街奇的行爲多 ク，落付無ク諸所ヲ俳徊シ，或一篇立ス．顔貌ハ堅ク無表情ナリ．病識無シ．輕度ノ頭痛及ビ不眠ヲ訴 ブ．屡々拒食スル冷血ル．入院前3日間程殆ンド全ク拒食セリト云ハル．昭和10年9月14日入院ス．入院 後3日間ハ引キ綾キ頑固ナル拒食症ヲ示シ，著シキ充奮状態ヲ呈シ，意識掴濁点シク，睡眠不良ナリ．叫 喚，絨獣症，強硬症，街奇的或ハ常同症檬行爲アリ，多ク・ハ停立シ，直立不動ノ姿勢ヲ取ル．幻覗幻聴及 ビ被害的念慮多ク，拒食ハ勿論，服藥ヲモ拒㍉入院後3日間ハ殆ンド纒封的鱗餓ノ状態ニアリタリ．9 月17日全身ノ衰弱ヲ懸り朝夕2回人工食ヲ施シタルモ爾拒食丸持綾セシヲ以テ，爾來毎日1回忌是ヲ施行 シ9，月20日午前9 ee最後ノ人工食ヲ施ス．其後拒食症止ミ，9月20日夕食ヨリ面食少量ヲ囁取シ，同月21 日一27日迄二食ヲ持績ス．漸；欠健康恢復シタルヲ以テ28日ヨリ普通食ヲ給奥スv10月28日「vラリア」接種 ヲ施シ，同療法ニヨリ著シク快方二向ヒ，翌年2月7日寛解退院セリ・
部チ本山二品テハ入院前3日間及ピ入院後3日間（自ロチ9月11日一9月16日）合計6日間隔絶甥的餓餓ノ 病態ニアリ，9月17日一9月20日迄ハ比較的丸丸ノ駄面ニアリタルモノト推定サレ，其後粥信証ビ普逼食
ニヨリテ漸次榮養恢復セリ．
所 見
燈重ハ9月14日入院直後46・30k9アリ，絶謝鱗餓ノ末期即チ9月17目午前9時（人工食施行前）ニハ44・8 kg二減ジ，9月28目粥食掻聖最終日ニハ朝食前47・5k9二増加セリ．其後本病ノ寛解後師チ昭和11年2月
6日正午〔食前）鱗餓後4ケ月20日目ニハ52．4k9二増加セリ．
血 液 所 見
赤血球数ハ鱗餓第，5日520万，鱗餓末期第7目ニハ528・5万トナリ，自Pチ漸次鱗餓ノ進ム重盗ツテ盆・々 増加率大トナル，次二入国食支給後次第二其数ヲ減ジ，其ノ第1日ニハ512万，第3日目477万トナリ，
漸次減少ヲ示ス．次二粥食給輿後第1日目506．5万，第3日目ニハ436・5万，第7日目ニハ478．5万トナル．
其ノ後普通食支給後第1日ニハ456万，第2日ニハ337・5：万トナリ減少セリ．部チ鱗餓時ニハ赤血球激最 モ大ナル激ヲ示シ，而モ鱗餓ノ進行ト共二増加ノ傾向ヲ示ス．人工食及ビ粥食ヲ興ヘルニ及ビテ減少ヲ示 シ，更二普通食支給後モ伺減少シ，撮食後13日目二至ルモ尚減少持綾セリ，17日目ニハ増加シテ475万二 恢復セリ．尚本患者ハ鱗餓後4ケ月20目ニハ精神的ニモ，肉饅的ニモ殆ソド全ク健康二丁セリ．當時赤血 球撒ハ485万ナリ．
血 色 素 量
鱗餓第5目ニハ110％，第7目ニハ113％トナリ，人工食ヲ施シタル後第1目ニハ97％
g 277 ］
1812 岡 部
第1例第1表拒食症ヲ件ヘル緊張病型患者ノ磯回所見 強 査 目 時 拒
食 有 無
髄 赤 血 白
重血 ¥象血鷹
応 山鼠 ％ 球 性
各種白血球百分率
鱗日 前 月 日 ／ 時分 餓数 後
蟹嗜基琶 蚕
オン 脳性 球 核
第4日 10年 9 14 前 11．00 拒 食柵 46．3
第5日 〃 15 〃 11．00 〃 冊 454 520．0 110 9800 73．0 1．0 0．5 19．5 6．0
第6目 〃 16 〃 1LOO 〃 柵 45．0 525．0 112 11200 72．0 20 0 ユ9．5 6．5
，
〃 17 〃 9．00 〃 モ冊 44．8 528．5 113 11630 71．0 1．0 0 20．5 7．5
第7日 〃 〃 〃 9．10 人工食
〃 〃 後 5．00 入工食
〃 18 前 8．30 拒 食柵 46．2 512．0 97 12130 65￡ 2．5 0 20．0 12．0
第8日 〃 〃 〃 8．40 人工食
〃 〃 〃 11．30 拒 食柵 485．5 93 7000 71．0 0．5 0 24．0 4．5
第9日 〃 19 〃 9．00 入三食?食柵
〃 20 〃 8．00 人工食
早F食柵 46．8 477．0 93 7166 72．5 1．5 α5 19．5 6．0
〃 〃 〃 9．00 入三食
第10日
〃 〃 〃 11．00 拒 食十 506．5 103 8900 70．5 0 0 19．5 9．5
〃 後 5．00 粥食少量
?食±
第11目 〃 21 粥食中等量
?食毒
〃 22 7．30 粥 食
?食一 47．1 506．5 98 5400 60．0 45 1．0 280 6．0
〃 23 粥 食
?食一
〃 24 7．30 粥 食
?食一 436．5 85 10750 69．0 4．0 0．5 15．5 8．5
〃 25 粥 監
?食一
〃 26 粥 食
?食一
〃 27 粥 食
?食一
〃 28 ZOO 普通食
?食一 47．5 478．5 87 5300 57．0 1．5 0 34．0 7．5
〃 29 6．30 普通食
?食一 456．0 87 5650 61．5 40 1．5 26．0 6．0
〃 30 7．00 普通食；
?食一 437．5 80 7050 68．0 1．0 2．5 22．5 5．5
10
P1年 2 46
至治
6．30
ｳ午
普通食
?一一￡ﾊ食
?食一 52．4
478．0 S85．0
89 X0
7020 V400
64．0
T60
4．5
S5
00．5 25．5
R3．5 6．0
T．0
備考家族ノ言ヲ信頼スレパ入院前3日間ハ入院直後ト同檬二尉勤鱗餓ノ状態ニアリタルモ 第3日ニハ93％トナリ減少シ，野曝食支給後指1日二90％，第3日85％，第7日87％トナリ減少ス．曹 三野給與後モ爾減少シ，87％，80％ヲ示シ，6目後ニハ89％トナリ，本病治癒後ハ90％トナル．自ロチ血色 素量ハ鱗餓ノ進ムニ從ツテ増加ス．人工食一二配食ヲ給奥スルニ及ビテ漸i欠減少シ，普通食ヲ與フルモ爾 減少シ，普逼三七取後6日目部チ食物給興後14日目ニハ89％トナリ，殆ソド本病治癒後ノ量F同論ナルヲ 見タリ．即チ本例二於テハ食物三三後14日目位二殆ソド正常便トナリ．尚血色素量ノ増i減ハ赤血球数ト殆
ン ドZFそテヲ見タリ，
し278】
種々ナル條件下二於ケル早護性擬呆患者血液像二就テ 三二性凝呆 山○幸○ ♂ 25歳
1813
プズ ラマ
o o o
O．5
o
o
O．5
O．5
o
o
O．5
0．5
0
0．5
嗜中性白血球数
核 型 ％
1
2．0
3．5
4．2
1．5
1，4
2．8
2．8
1．7
8．0
15．8
9，8
11．0
12．0
13．4 II
15．0 23．0 27．5
18．5
13．4
29．0
21．8
32．5
30．4
33．3 36．6 44，1 42．0 41．1
1正【
54．0 50．0 45．8
46．9
49．3
44．0
45．0
48．3
46．3
37．7 38．2 34．5 40．5 41．1
IV
24．0 20．0 18．3
30．1
30，3
22．0
26．8
17．5
13．8
12 3
15．4
8．1
5，5
4，5
v
5．0
3．5
4．2
2．3
5．6
5，0
2．8
o
1．4
O．9
0
2．2
o 均 噸 数
3．150 2．970 2．908
3．138
3．253
2．979
3．049
2．810
2．702
2．491 2．5934 2．463 2，395 2，366
摘 要
主医 状
殆ソド不眠 緊張病憾充奮柵 殆ンド不眠 緊張病性充奮冊 殆ソド不眠 緊張病性充溢冊
腔柵
／
殆ソド不眠 緊張病性論義冊
3時間（睡眠）
：充 奮 ・H
2時間（睡眠）
充 奮 冊
3時間（睡眠）
：充 奮 料 4時間（睡眠、
充 奮 什 4時間〔睡眠）
充 奮 H 4時間（睡眠）
：充 奮 骨 4時間（睡眠）
充 奮 十 4時間（睡眠）
充 奮 十 4時間（睡眠）
プG 奮 ＋ 5時間睡眠）
充 奮 十 5時間（睡眠）
充 奮 ＋ 5時間〔睡眠）
充 奮 土 6時間（睡眠）
：充 奮 一
血忌 朕況
絶封鱗餓 絶封鱗餓 絶封鱗餓
繕封鱗餓検査後人工食朝 夕2回
比較的鱗餓朝検査後人工 食1回
比較的鱗餓朝入工食1回 比較的鱗餓朝繍査後人工 食1回
比較的鱗餓午後5時ヨリ 自働的二粥食少量囁取
粥食申等量囁取1日3回 粥食薔通量撮取1日3回
rr
rl
rr
rl
rt
検査後曹通食給奥
rt
rr
rt
rt
ノト認メタリ．筆工食ハ毎回「カテーテル」ニヨリ鼻孔ヨリ牛乳3合卵1個ヲ支給セリ．
自 血 球 数
鱗餓第5目9800，第6日11200，第7日ニハ11630トナリ，自ロチ酒庫ノ濫ムa從ツテ漸i欠軍位容SC ＝於テ 増加ノ傾向ヲ示ス．人工食後第1日目朝室腹時二著シク増加シ12130トナル．．十一主トシテ食物撮取ニヨ
ル刺戟ノ反懸現象ト思考ス，血液ノ濃縮トハ考ヘラレズ，入工食第2日第3日ニハ減少シ，7000，7166ト ナリ，粥食後ニハ第1日5400，第3日10750トナリ．稽々増加シ，第7日ニハ特別二減少シ5300トナル．
普通食後第2日ハ7050，第6目ハ7020，及ビ治癒後ニハ7400トナリ殆ソド本人ノ正常数二近ヅケリ．自ロチ ［ 279 ］
1814 岡 部
一二時ニハ増加ノ傾向ヲ示シ，四二四一ノ進ムニ從ツテ増加セリ。食餌四十後第1日二一テハ却テ増加セ シモ，其後ハ漸次減少ノ傾向ヲ示シ，普通食後6日部チ磯餓後14日ニハ殆ソド本入ノ正當三二恢復セリ．
次二各種白血球百分率二就テハ
嗜申性自血球ハ鱗餓時二於テ壇加シ，人工食，粥食，普通食等漸次食物給輿スルニ從ツテ減少ノ傾向ヲ 示セリ．
淋巴球ハ之ト反町ノ傾向ヲ示ス．印チ畿餓時減少シ食餌十三後漸次増加シ正常二塁セリ．嗜「エ」白血球，
嗜「璽」白血球一糸餓時比較的滅少シ，榮養ノ恢復ト二二正常二復スル傾向ヲ示セリ．大軍核球ハ鱗十時及 ビ其後二品テハ増滅不明ナリ．
「プラズマ」細胞ハ鱗餓時浦失シ，其後食餌星影後多少ノ出現ヲ見タリ．
嗜申性自lt．球雫均核数ハ鱗餓第5目ハ3・15，第6目ハ2・97，第7日目2・906トナル．從ツテ核型ハ右方 二移動シ，其後人工食給興後二於テモ爾ホ強度二右方二移動シ，粥食給與後漸次常態二移動シ，鱗餓中止 後14日目部チ普通食山鼠後6日目ニハ李均核Wr 2・395トナル．叉本病治癒後ニハ2・366トナル．師チ鱗餓時
二於テハ核型ハ右方二移動シ，食物給奥ニヨリ漸次幼若型白血球増加ノ傾向ヲ示シ漸次正常二軸ス．
赤血球及ビ白血球ノ形態的攣化
赤血球ハ鱗虫時二於テハ大小不同トナリ，僅カニ萎縮ノ傾向ヲ有シ，：巨小細胞ノ多数ヲ六夢，叉攣化セ ルモノ椙當多数護見セリ，濟ハ寧ロ狭隆トナリ，鋸愚朕立国評論ヲ呈スルモ，有核赤血球ハ認メ得ズ．給 食後粥食ヲ輿ヘタル場合ハ漸次以上述ペタル固化減少スルモ，早期二於テハ赤血球ハ血色素含有量少ク，
稀薄：巨大ナル細胞多ク，其後普通食ヲ與フルニ及ンデ漸…欠本人ノ常態二郎セリ．
白血球ハ畿餓時二於テハ大サ少シク萎縮シ，殊二嗜申性白血球ハ其ノ原形質濃染シ，穎粒ハ粗大且ツ濃 染セラル，給食後添増大シ，原形質：転輪染シ，遺民モ微細淡染セルモノ多シ．後漸i欠常態二復セリ．
第2例橋○徳021歳檜侶緊張病型，
現病歴 昭和10年8月ヨリ心病シ，9月下旬ヨリ急二冗奮駄態ヲ呈セリ，妄想，幻親，心血多カリキ．
入院當時ハ被害妄想，強硬症，拒絶症強シ．昭和11年1月25日入院以來彊度ノ拒食症ヲ生ジ，同月28日正 午二至ル迄殆ソド全ク絶食ヲ誌面シ，叉服藥及ピ飲料7kノ囁取ヲモ拒㍉絶封鱗餓ノ状態二至レリ．1月 28日正午ヨリ人工食（牛乳6009ト鶏卵1個）ヲ1日1回宛2月3日面持績施行シ，後園度ノ拒絶症ヲ残ス モ他動的二進ムレバ殆ソド普通食全部ヲ喫シ得ル賦態ニナレリ．2月6日ニハ食慾充進シ，自画的二曲取 シ，元氣著シク恢復スルニ至レリ． ．
第2例 第2表 拒食症ヲ件ヘル緊張病型患者ノ磯餓所見
樵 査 日 時 鱗日
餓数 第1日 第2日
第．3日
第4日 恢復後 rr
月 日
11姻1
rt rr
rt
2
rr
25 26 27 28 6 28
前
／
後 前
前 rt 正 午 玉垂時 前
時 分 11．00
11．00 11．00 12．00 11．00
重
1〈g
50．8
48．8 50．1 51．5
赤 血万 難 球位
464．0 581．0 505．5 499．0
血 色 素
。／o
116 119 103 88
白 血 球 数
10700 13000 4500 6800
各種白血球百
嗜 雄 性
71 5 70．0 56．5 52．5
嗜ジ エ オン
2．5 2．0 2．5 6．5
嗜基 盤性
O．5 0．5 1．O
o 淋 巴 球
22．0 23．0 32．0 38．0
［ 280 ］
種々ナル條件下二於〃ル早早性擬呆患者血液像二就テ ユ815 検査期闇 昭和11年1月27目午前11時ヨリ同年2月28日午前11時二至ルモノナリ．
所 見
盟重 入院當時ニハ50・8kgアリ，磯餓第4月ハ48．8kg二減少ス．食物給興後第10日目ニハ50．1kg二増 加；シ，約1 ケ月後畠ハ51・5kg二壇加セリ．部チ燈重ハ鱗餓時減少シ幽幽ト共二面iタζ恢復ス．
血1液 所 見
赤血球数ハ鱗十三3日目ニハ564万，第4日眉581万二増加シ，撮食後10日目ニハ著シーク恢復シテ505．5 万トナリ，約1ケ月後ニハ439万IFナル．師チ赤血球数ハ鱗十時増加シ其ノ進行ト共二莫激ヲ増シプ人工 食亜二普通食肉取後漸次正常二恢復セリ．血色素量ハ鱗餓第3日目ニハヌ16％アリ，第4日ニハ119％二 増加シ，其後耳食ニヨリ漸次減少シ，撮食後10日：目ニハ103％二減少シ，約1か月後ニハ88％トナリ，正 霜績ヲ示セリ。
：白血球彗敢9、鱗餓第31日／目ニハ1 0700，第4目ニハ11300二鱈カロシ，其後給食後ハ4500二減ジ，約1ケ月 後ニハ6800トナリ，患諸ノ田々ノ李均便二復セリ，即チ白血球数ハ餓餓時二於テ五位容積内鱈加ノ傾向
ヲ示シ，囁食後二等i欠減少シテ1ケ月後ニハ殆ンド日 々ノ患者卒均便二復セリ．
各種白血球ノ百分率ヨリ見レバ
嗜中性白、血球ハ鱗餓第3日71・5％，第4目70％等大ナル数ヲ示シ，淋巴島回第3日二22％，第4日23％
ノ少数ヲ示シタルモ囁食後嗜中性．自、血球ハ10，日払56・5％，約1ケ月目ニハ52・5％二減少シ．淋巴球ハ1課目 目32％，1ケ月目ニハ38％二増加セリ．部チ磯餓時二於テハ嗜中性白血球ハ著シク増加シ，淋巴球ハ減 少ス．画趣ト共二反射二嗜申性白血球ハ減少シ，淋巴球ハ増加ノ傾向ヲ示シ，患者ノ日汝ノ正常数二復セ
リ．嗜「エ」白血球ハ磯翻心ハ僅二減少ノ傾向ヲ示Ss撮食後恢復セリ．大軍核球モ面隠傾向ヲ示セリ．嗜
『贈」白血球ハ其出演不定ナリ．
嗜中性白血球李均核数
鱗餓時ハ著シク減少シ，師チ第3日3・39・第4日3・37・7・トナル・撮食後10日1目＝2・46二減少シ，掻食後 i．KJ 1ケ月目ニハ3・164トナル．都チ之ヲ其ノ・嗜申性白血球核移動ヨリ見ル時ニハ右方二移動シ，撮食後漸
；i欠患者日々ノ常態二曲鶴セリ，
赤血球，白血球ノ形態毒気化．
智歯時＝於テハ赤血球ハ稽萎縮シ，亘小細胞僅カニ増加シ，攣形セルモノ僅カナリ，給食後 ・暫時ニシ テ常態曲論セリ．
白血球ハ鱗餓時ハ僅カニ萎縮ノ傾向ヲ有シ給食後稽大トナル．其他ノ攣i化不明ナリ．
警護性凝呆橋○徳Q ♂ 2工歳 。
分率
嗜中性白 血球
核 型 ％ 器 プズ
彦ラマ… II五・rv V
均 点 数
備 考
一 一 一 一 一 ＿ i 一 一 拒食彊度絶樹鱗餓緊張病性充奮柵 一 一 一 一 一 一 一 一 拒食強度絶樹磯餓緊張病性完奮鼎
3．5 0 0．7 8．4 46．2 40．6 4．2 3，390 拒食強度繕封野晒緊張病性充奮鼎
45 0 1．3 9．2 45ご0 39お 5．0 3，377 拒食彊度絶劉鱗餓緊張病性充奮柵
8．0 0 12．4 41．6 36．9 8苅 1；8 ．2，460 温血食出興沈静時
3．0 0 0 9．5 54．5 1R2．0 4．0 ：3164 普通食給與沈欝時
：［ 28 1 D
i816 岡 蔀
第3例 佐○ハ○エ ♀ 37Wt 無職 破瓜病型．
遺傳歴 認ム可キモノヲ聞カズ．
既往歴 生來健康ニシテ著患ヲ知ラズ，性格ハ梢短氣，彊惰ナリシト云ハル．大正14年11月3日・頃ヨリ 漸次糟神異常ヲ呈シ，昭和6年4月19日入院，同年11月3日輕快退院ス．昭和9年10月6日再入院シ今日
二至ル．検査3ケ月前二割氣症ヲ患ヒタルコトアリ．
現 症無返答ナルコト多ク，絶讃ズ臥床ヲ償ケ，無乱心ニシテ臆度ノ拒絶症，不離性ナリ。顔貌相室 虚性ナリ．著シキ痴呆状態ヲ呈ス，不從順ナリ．不潔症アリ．屡々充雪駄態ヲ呈シ放歌，喚叫或ン・暴行ヲ 敢テス．不眠ニシテ落着ナシ．．
検査期間 昭和11年6月23日ヨリ7月16目迄ノ期聞ナリ．
検査方法 昭和11年6月23日書食時…ヨリ近親ノ許可ヲ得入工的二鱗餓ヲ起サシメ，6月28日午前7時迄 5日間二亘リ絶鉗的急性剛志ノ賦三二置キ其間1日中僅二少量ノ水即100−300grヲ撮取セシメタルニ過 ギズ．剥身麗的四脚氣其他結核等ノ疾患ヲ認メズ，又精紳症状ハ比較的沈静シ病状殆ソドー定セル時期ヲ 選ピタリ． ・
所 見
地3例 第3表 破瓜病型患者ノ曲輪的鰻餓實験所見
検 査 目 時 鱗日
?
月日
前／後
時分
盟重k9 赤血万球軍数位 血色素量％ 白血球数
備 考
第1日
L
第2日
P24
第3日｛1 25
第4日
o26
第5日
o27
第6日 28
前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 前
11．301 47．0 5．30 11．301 45．5
6．201 45．2 11．3Qfi 44．4 7．001 44．0 11．30i 43，5 6．301 43．3 11，301 42．3 6．301 42，3 7，001 41．7
448．0 415．0 506．0 418．0 433．0 442．0 512．0 500．0 542．0 557．0 609．5
68 66 85 65 71 74 83 81 86 88 95
8675朝食給與瞼査後断食 7433圏喰
23150 閣テ食
14860衝食午後3時水3009出歯 5666衝食午前10時水1qo9給輿 9350断食午後2「時30分水1009給興 9666断食午前8時30分水1009給興 9400断食正午zk 1009給與
10500圏喰 9033早食 7930断食
脈搏微弱，緩徐，結滞アリ，雪平著シク消耗シ，時々陣吟ス，ヨツテ検査直後葡萄糖209，重曹2．0，
タメ漸ク少量宛他動的二服用シ得心リ．午前8時牛乳2009，書食時粥食8分，刺肉少量，vr 1椀，午 中等度，元受ナシ，歩行難澁，顔面蒼白，脈搏80，結代無シ，午後3時輕熱37．2℃，脈搏88ヲ算ヘタ
28 後 5．00 42．2 539．0 82 14900樵査雪辱食（5分掻取）四温37．2℃，町回86
29 前 630 42．9 493．0 80 12630検査後粥食，元滋藤．々恢復饅温37．1℃，脈搏96
30
V月 〃 6．30 43．3 446．0 70 5300同 上，元氣著シク恢復護熱ナシ，脈搏正常
1 〃 6．30 44．2 404．0 66 6375同 上，元氣常態二復セリ．
2 〃 ZOO 44．8 402．0 62 5750同 上，正午ヨリ普通食
4 、〃 6．30 46．0 406．5 60 5766槍査後証通食
6 〃 6．30 46．1 390．0 60 4700橡査後普通食
6 〃 11．30 46．3 402．0 62 5060槍査後普通食
16 〃 11．00 45．3 477．5 77 8366検査後普通食
lt 282 ）
種々ナル條件下二於ケル回護性療i呆患者血液像二就テ 1817 髄重畳實験前47kgアリ，磯餓第2日目ニハ著明ナル滅少ヲ示シ45・5k9トデル．部チ鰻餓ノ早期二於テ 十二強度ノ減少ヲ示セリ．其後漸i欠鰻餓ノ進ムニ從ツテ減少シ，最終鰹一時第6日目ニハ41；7k9二減少 シ，6月28目牛前7時分査後食物ヲ給興シ，同日牛後5時（ダ食前）ノ羽重ハ42・2kgトナリ後漸次増加セ
リ．部チ掻食後7目目ニハ46．3kg，17日目ニハ精正常二復シ45．3k9トナレリ．食物給興ト共二漸i欠膣重 ハ恢復シ，揚食後9日目ニハ稽患者ノ正常歎二近ヅキタルモ爾實験前二才バズ更・ 19日員ム於テモ爾約 1．7kgノ減少ヲ示セリ．
血 液 所 見 赤 血 球 数
實験前口ハ448万アリ，維食第1日目午後5時30分一ハ417万二減ジタルモ，其後鱗餓ノ進ムニ從ツテ 漸次i曾加ノ傾向ヲ示ス．凹凹第6目細部チ6月28午前7時ニハ609・5万ノ最大量ヲ示シ，後食物給與ト共
二赤血球数減少シ，囁食後第1日部チ6月28日午後5時ニハ5β9万二減少シ，普通食ヲ給與スルニ至リタ ル後モ爾…滅少シ撮食後9日部チ7月6日午前6時30分ニハ390万ノ最小敷ヲ示シ，更二19日目ニハ477・5 万二増加シタルモ一元春前ノ数ヨリ大ナル数ヲ示セリ．部チ鰻餓時二於テハ赤血球激ハ其上餓ノ進行ト共
二軍位容積二於テ著シク其勲ヲ壇シ，撮食ト共二漸次其激ヲ減ジ，撮食後3日目ニハ面減少シ19日目ニハ 早養箆性凝呆 佐○ハ○エ ♀ 37歳
各種白血球百分率
嗜 中 性
70，5 59．5 79．0 86．0 60．5 62．5 70．0 63，0 71．5 62．5 63．0
嗜ジ エ オ ン
4．0 1．O o o 1．0 1．O O．5 0 2．0 1．5 2．0
旧基 璽性 o
O．5
0 0
1．0
2．0 1．5
0 0．5 1．O O．5
淋 巴 球 23．5 28 5 17．0 11．0 27．5 28．5 23．0 30．5 21．0 29．5 29．5
大 軍 核
2．0 5．O
o
3．0 10．0 6．0 5．0 6．5 4．5 5．5 5．0
プズ
『マ o
O，5
0 0 0 0 0 0
0．5
0 0
嗜 中 性 白 血 球 核 型 ％ 1
12．7 16．8 19．0 15．1 10．7 12．0 10．7 3．2 7．0 9．6 9．0
II
48．9 45．4 39．2 35．5 38．8 39．2 39，3 42．0 36．3 38．4 39．0
III
31．2 24．4 31．7 39．5 43．0 31．2 42．1 43．6 43．3 37．6 42．0
v［
4．1 11．7 10．1 9．3 7．4 17．6 6．4 9．5 11．9 13．6 9．0
v
0
1．7
0 0．6
0 0 0．7 1．6 1，4 0．8 1．0
［v
o o o o o o O．7
0
0・
o o
均 勢 数
2．326 2．361 2．329 2．448 2．471 2．544 2．493 2，643 2．643 2．575 2．540
室口 腹渇 感感
柵 柵 柵
十 十 十
±
± 探 血 部 位 耳 朶 前脛瀞脈 耳 朶 山高艀脈
：耳 朶
前鱒静脈 耳 朶 心胆瀞心 耳 朶 前脾趨勢 耳 朶
「ヂキタミン液1・0ヲ牛乳200g及ピ卵1個二混ジタルモノヲ支給セントセシモロ渇感減退及食慾不振ノ 後3時頃鶏卵1個ヲ給與ス，午後4時軟粥状下痢アリ，輕度腹痛ヲ訴へ臥床ヲ持績シ，寡言，編痩
リ．
89，0 84．5 67．0 66．0 56．0 53．0 62．5 55．0 49．0
o o O．5 2．5 1．0 1．0 1．5 2．5 3．0
o o
O．5 1．5 0．5 0．5
0 0 1．5
8．5 11．5 24．5 24．5 36．0 39．0 30．5 37．0 43．0
2．5 4．0 6．5 5．5 3．5 6．5 5．5 5．0 3．5
o o o o o o o
O．5
0
18．5 ユ3．6
14．9 14．4 15．3 7．0 7．2 8．2 7．0
46．0 39．7 42．5 55．3 45．7 46．0 38．4 31．8 24．0
26．4 37．9 34，3 25．0 33．1 36．0 31．2 39．8 50．0
9．0 8．8 8．2 5．3 5．9 9．0 15．2 20．0 19．0
o o o o o
1．O
o o o
o o o o o O o o o
2．259 2．420 2．357 2．205 2．296 2．480 2．624 2．710 3．010
耳 朶 耳 朶
rr rt rt rt tt tt rr
g 2p3 1
1818 岡 部
恢復シ實験前ノ激ヨ、リ大トナル．
血・色 素 屋
實験前部チ検査第1日ハ68％ア男後饒餓ノ進行ト共二漸教増加ジ，磯餓第6日目ニハ95％ノ最大量ヲ 示セリ．後食物給與ト共二漸次減少シ，撮食第1日ニハ82％トナリ。粥食給興後普通食ヲ與フルニ至ルモ 更二減少シ1囁食後9日目，ニハ60％ノ最少数ヲ示シ，19日目ニハ77％二増加シ實瞼前ノ数ヨリ遙カニ大ナ
ル量トナル．部チ血色素量ハ磯回ノ進行ト三二漸次其量ヲ増加シ，食物給與ト共二漸i欠其撒ヲ減ジ，囁食臼 後9目二至ルモ爾恢復セズ減少持績ス．19日後ニハ壇加シテ實験前ノ撒ヨリ大トナル．
自 血 球 激
實験前ニハ8675稻大ナル数ヲ示シ，絶食第1日午後5時30分ニハ7433二減ジ，鱗餓第2日目ニハ23150 ノ最大数二塘加シ，同日午後6時ニハ14860ヲ示ス．第3日ニハ減少シテ5666トナルモ其後二丁テモ比較 的自血球数ノ増加ヲ認メラレ，磯餓第6日ニハ7930トナル．叉食物給與後第1日ニハ14900二増加ス・之 ハ恐ラク赤血球敷ノ減少セシ事實ヨリ見テ軍二之ヲ下痢二基ヅク血液濃縮ノ結果ト考フルヨリモ食餌ニヨ ル増加ト見ル方至當ナラソ．第2日二於テモ爾埆加シ：12630トナル．後漸次減少シ，普通食支給後二於テ モ食餌性白血球増加ト思考サル可キ増加ヲ認ムルヲ得ズ．撮食後9日目ニハ5060ノ減少症ヲ呈シ，19日目 ニハ8360トナリ，殆ンド實験前ノ数二復セリ．印チ白血球数ハ鱗餓時二於テ殊二其初期二著シキ増加ヲ示 セリ．之ハ血液濃縮ニヨル他二其精示軸勺刺戟が自血球ノ急劇ナル増加ヲ招來セルモノト想像サレタリ．其 後二於ケル白血球ノ増加ハ比較的白血球ノ増加，部チ血液ノ濃縮セラノい結果ト考ヘラル瓢多シ．鮫餓初 期ニハ磯餓感，ロ渇感等ノ自畳症状著シク，食物，飲料水ヲ見レバ狂喜シ，萬難ヲ排シテ食うソトスル程 度ノ苦痛ヲ畳エル如シ，然レドモ此ノ感畳ハ磯餓ノ進行ト二二減退シ，末期二於テハ食物叉ハ水ヲ見ルモ 之ヲ要求スルコト無ク，磯餓感畳著シク鈍麻サレ，或ハ無關心タル如キ状態ヲ呈ス．
更二斯ル強度ノ饒餓進行ト共二偶 々食物ヲ興フルモ（例ヘバ牛乳）著明ナル全身衰弱ノ關係ニヨルカ食慾 不振ニシテ其ノ囁取量著シキ減少ヲ見タルモ囁取後漸次其ノ量ヲ増加セリ，：叉食物給與直後二於ケル白血 球数増加ハ急速二榮養物吸牧ニヨル新シキ刺戟が大ナル二三ヲ有スルモノナラン．又其後食物支給セシニ 拘ラズ別二壇加ヲ來サぐル事實ヨリ見テ1最初二受ケタル刺戟が白血球ノ増加二可ナリ影響アルガ如ク想 像セラル．勿論此ノ場合血液濃度ノ攣化モ亦關係ヲ有スル場合アルコトヲ考慮二入レザル可カラズ．
各種白血球ノ百分率ヨリ見ルニ
嗜申性白血球ハ實験前二三テ70．5％アリ，絶食第1日午後5時30分ニハ59．5％トナリ，第2日目ニハ79 コ％トナリ，第3日目86％ノ最大数二増加シ，其後磯餓ノ進ムニ從ツテ漸次減少シ増加ヲ示サズ，最終磯餓
時ニハ63％トナル。食物給與後急二増加シ，自ロチ食物給與第1日ニハ89％二増加シ第2日ニハ84・5％トナ ル．其後榮養漸i欠恢復スルニ從ツテ更二減少シ，食物給與後9日目ニハ55％トナリ，19日目ニハ49％二減 少セリ．郎チ嗜中性白血球ハ自血球撒増加ト精準行シテ増加シ，殊二磯餓ノ初期二於テハ増加シ，其後及 ピ末期二於テハ増減ヲ見ズ．食餌給與三二於テ急二増加シ，後漸次減少シテ常態二復セリ．
淋巴球ハ初期二於テ第2日目17％ノ少数ヲ示シ滅少シタルモ，末期二至ルニ從ヅテ漸次堰加ノ傾向ヲ示 シ，夏二食物給與後ノ初期二於テハ＆5％，第2日ハ11・5％トナリ，榮養ノ恢復ト共二増加ノ傾向ヲ示シ，
正常数二三セリ．自ロチ磯餓ノ初期二於テ滅少シ，末期二丁テ増加ノ傾向ヲ示シ，食餌給興後更二減少シ，
榮養ノ恢復ト共二漸次増加シ正常数二三セリ．
嗜「エ」白血球ハ磯餓時ハ少シグ減少シ，食餌給與後漸i欠恢復セリ．嗜「盤」白血球及ビ大軍核数ハ其増滅、
不明ナリ．．
【284】
種々ナル條件下二於ケル早護性瘍呆患者血液像二就テ li819 赤血球，白血球ノ形態的憂化
赤血球ハ磯餓ノ進行ト三二漸次萎縮ノ傾向アリ，：巨小細胞及ピ細胞ノ弓形セルモノ多数壇加シs殊二一 6日目二著シク大小不同多ク，麟ハ狡陸トナリ，或ハ浦失セルモノ多ク，別二三二二，星状細胞ノ・認メザ ルモー般二細胞ノ周園・・墜下シ易キ状態ニアリ，28日以後，給食後二四テハ漸次常態二復セソトシ・攣 形セルモノ，亘小細胞ハ漸次滅少シ，給食後門2目，第3日二於テハ隣ハ漸次大サヲ増シ，一時却テ細胞 ノ膨大及ビ隣ノ掌大ヲ見，血色素含有董ノ減少シ，．細胞膣ノ稀薄トナルモノ多クナリ，漸次曹司食ヲ興ヘ ルニ從ツテ給食後9日目ニハ常態二野セリ．
白血球ハ鰹餓ノ進行二俘ヒ，僅カニ縮小ノ傾向ヲ示シ，殊二嗜申性自血球ハ第6日目最後ノ饒餓二於テ 原形質ハ梢濃染サレ，穎粒モ亦稽濃染粗大トナル，叉擾食後漸次恢復セリ．
第3章 文 獄 高島餓二六スル諸家ノ文獄ヲ見ルニ，
Richet氏ハ18世紀及ビソレヨリ以前二長時ノ虚血二仏テ， Maples氏バ緊張病型婦入ノ55 臼歯ノ鰻餓二就デ，：Frazier氏ハ54日間給食ナク生キチ居タ患者ヲ報告シ， VOelkel氏バ自殺 ノ目的 ＝テ磯餓ヲ選ビ24日デ其Z目的ヲ・途ゲタル場合二一テ蓮ぺ，叉Brcwn氏バー婦人＝
就テ彼女ノ巧妙ナル数年間鰻餓類蝋了爲＝・リテモ，卑モ角生活シテ行ケルト云ツ印象ヲ與 ヘタルゴトヲ記載ス．Merlatti氏ハ50日間公開s：施行セラ・レタル鰻餓二就テ，叉Wilder氏ハ 公開二施行セラレ讐師ノ充分ナル監督ノモトニ調節ゼラレタル40日聞ノ持績鰻餓二二テ其ノ 内最初ノ15日間墨縄封心血ノ歌態ニアリタルモノヲ報告ス．叉No登｝pato11， Stockma血氏等 ハ非公式ニテ40日間，公式ニテ30日聞持績シタル鰻直話1名宛ヲ報告セリ．叉大澤氏ハ從來
ヨリ行ハレ居タル成田不動奪滲郭者水業二言テ實験シ，上清ノ減少ヲ報告セIJ：
以上述ペタル民博如何二長ク人聞が自身t7組織魚肚リテ生活シ得ルカト云ブ齪念ヲ示スモ ノナリ．叉饒餓ノ人間二面ケル血液槍査ハ甚ダ少ク，只動物二於テハ其ノ藪多シ．
大澤氏ハ脈i搏ハ飢餓ノ進ム＝從ツテ減少シ，禮温ハ大極ハ3706C，小心ハ35。1Cトナリ，
亭：均ハ36。6Cナリト；述〜ベタリ．
髄重二關シテハ，
健i康人二於テSenater， Zuntz， Lehmann， Munk u． M田ler及ビ渡邊（隣），佐々，大藻氏等 ハ膣重ノ減少ヲ報告シ，叉動物二期テハ山下，1 n邊（四郎）及ビ1，0nton氏等其他多数ノ學 者昌ヨリテ報告セラレタリ。 ， ．
最k早キ時代＝於テ1838年Valentin氏ハ縄謝磯餓ノ結果トシテ入間ノ禮重ト血液ノ重量 ノ關係二郷化ナシト述べ，：Bidd6r and Schmfdt氏等ハ1852年厚飼餓猫二就テ血液二於テハ圃・
形物ノ増加ヨリ四二特別ノ野台が無イ様二戸べ，文LondOn氏バ：更二遙二階・レテ8頭ノ家兎
＝就テ食物及ビ水分ヲ與ヘナイ場合二二テ血液全量ノ減少ト艦重ノ減少ヲ報告セザ．
Thakrah， Davy三等ハ鰻餓ノ際ニハ血液内水分が減ジ水ヲ飲マシテイテモ二四ルト述べ，
Parum， Heidenhain氏等ハ磯二時ニハ1血液量ハ艦重二比例シテ減少シ，血清ノ乾燥物質モ減 少セリト． ・
F 285 ）
1820 岡 部
：Paschutin氏ハ血液：ハ鰻餓ニヨリテ決シテ衰壌セラレナクシテ却テ反野二或ル時期二於テ 組織ハ多血性トナルト述べタリ．三一之ハ著シキ赤血球ノ藪ノ増加ニヨルモノトシ，恐ラク 血漿ノ急速ナル減少ニヨルモノトナセリ．此ノ事實ハW．Mtiller and：Buntzen引回＝ヨリテ 犬二丁験セラレ，磯三時＝ハ血漿ハ血球ヨリモ早ク害ヲ被ルトナシ，，而シテ各動物ハ悉ク罷 重15％ヨリ以上ノ特等ヲ來サナカツタコトヲ述べタリ．
Voit民ハ22日間ノ鰻餓＝於テ全血液：量ハ32％減少シタが血液申ノ凹形成分ハ18．11−21・75
％シカ減少セズ．且ツ血液ノ盟威分二謝スル比一撃セザルコトヲ述べ，
：Luciani氏ハ水分ノ含有量＝關係ナクシテ血液ハ棘経系統ト同檬二或抵抗力ヲ有シ，且ツ 少クトモ血球量二階ケル明カナル動揺四脚トシテ水ノ学費サレタル量＝關係スルコトヲ述べ
タリ．
Chossat氏ハ磯餓＝於テハ脂肪二次ヂ血液が最モ大ナル表明ヲ來スコトヲ考ヘタリ・：Pas−
hutin氏ハ冬眠動物明朗テハ著シキー般的野化ヲ認メズシテー・一一・・ R K ＝於テ2−4倍以上逞イ時 下ヲ要シテ汚染サレルトナシ，動脈血ハ眞紅ノ如キ鮮紅二等ラズシテ，静脈血モ叉，普通静 脈血ノ如キ暗黒色ヲ呈セザルコトヲ述べタリ・之ハ酸素交野障碍二基クモノナリトス・
渡蓬（隣），佐々，渡蓬（修）平等ハ鱗平時隅棚血液濃度ノ攣化ヲ來ス傾向アリトセリ・
赤血球血液要素ノ形態的攣化二野テ，Schultz（1843），Jones（1856）馬下百番血球並二血液 内開素雪關シ報告シ，萎縮シ，破壊サレタル細胞ヲ磯子動物一回テ獲見シ，其後前馬テ血球
ノ形態及ビ大サノ著シキ攣化二就テ注意セラレタリ．樹同様ナル攣化ヲ述べルモノノ内ニハ Manassein， Andral， Laptschinski， Tanner氏等アリ．殊二Kagen氏ハ犬，家兎二就テ初日ニ ハ僅カナルモ饒餓ノ進行ト共二赤血球ハ小トナリ，鋸歯状トナリタルモノ最：モ多数無智セラ ル．叉末期＝於テハ準歌型ノモノ，E小赤血球が勝レテ下見セラレタリト．
：Liuboumdrow氏モ赤血球二種：々ナル形態的攣化ヲ見， EPチ：巨小，亘大，有核細胞ハ普通
＝見ラレ ，殊二亘大ナルモノハ赤血球数ノ20％一30％二下棚リトナス．Curtis氏r『1880年二 四血球ノ形，大サ，密度＝就テ著シキ攣化アリ｝ス．Senater氏ハ1887年二54歳ノー婦人デ
7週間少：量ノ牛乳及ビ葡萄酒ヲ以テ榮養セラレ嗜眠厭態ノ13日目二互小細胆ノ小量護見ヲ報 告セリ． ．
他方二時テCharteris氏・・1907年14日間ノ入穿磯餓二於テ形態，大サ，赤血球染色性質ニ ハ別段攣化ナキコトヲ述べタリ．
Wile氏ハ僅力＝有核赤血球ヲ最：後ノ4日間二嚢見セリ．渡邊（修）氏ハ鰻餓一定期＝ハ有 核赤血球ノ出現ヲ見，恢復ノ進行スル＝從ツテ漸次減少或ハ帯側スルトナス．渡邊（隣），佐
々氏ハ赤血球ノ染色率ハ野望期二野テ減少セリト述べタリ．
赤血球歎二二シテハ，
Sen4tor氏ハ長時ノ鰻二二於テハ攣化一見セラレズ，僅カノ減少ヲ見タリト．3（． ，Cetti，
：Breithaupt，：Lehman氏等殊二Duperie氏ハ著シキ増加ヲ述タリ．Luciani氏ハ数二於ケルi攣 化ハ血液：ノ濃度及ビ稀i薄二引回ナキコトヲ述べ，Malasez氏及ビLep｛ne氏ハ鰻餓ノ初買n 奪286〕
種々ナル條件下二於ケル早臥性療呆患者血液像二就テ 1821 ハ赤血球数ノ増加ヲ來シ，後日二於テ減少セリトナス．叉Malassez氏ハ18歳ノ少年デ硫酸 嚥下二aリ食道狭窄ヲ來シ殆ンド無榮養ノ1伏態ニアリテ3ケ月20日間生存セシ場合二赤血球 ハ320萬二至ル迄二著シキ減少ヲ示シ，後死亡セリト報告ス．：Kagen氏（1833）血液細胞ノ 算定二選バレタル從來ノ方法ハ著シキ誤差ヲ生ズル根原が彩シク，從ツテ其ノ結果ハ信ゼラ レナイト述べ，彼ハ6頭ノ犬＝就テ磯餓ヲ實験シ，其ノ初期二於ケル固形物及ビ比重，血色 素量ノ増加ハ之ヲ血液ノ濃度二聾セリ．
：Liuboumdrow氏ハ17匹ノ犬二三テ観察シ三重ノ減少ガ10一一15％・・至ル迄ハ赤血球ノ僅少
：ノ増加アルヲ報告シ，然ル後確實ナル減少が死＝至ル迄持績セリト，且ツ共ノ18日間ノ減少 率ハ32％ノ高サニ迄至レリト．
Nasse氏ハ犬二就テ完全饒餓二於テ増加ヲ示シ，之ハ水ノ内容ノ攣化二齢シ，其ノ設考ト シテハ彼ハ再ビ水ヲ與ヘタル場合二反封二減少ヲ示セリ．Po16toew氏モ犬ノ絶樹饅餓二於 テ50％ノ艘重ノ減少後死ンダ例二三テハ赤血球数ハ増加シ，饅餓ノ後期迄持績シ，共ノ髄重 30％ノ減少後死＝至ル迄ハ減少ヲ示セリ．血清中ノ蛋白ハ減少シ，塵ハ増加セリト． ・ Tauszk氏ハ減少後正常二復セリトナス． Hayem及ビReyne氏等ハ共二増加ヲ實験セリ・
Charteris氏ハ別二上述セラレタル如キ攣化ナクシテ日々ノ攣動アリタリト述べタリ．Gordon 氏パ讐學生二實験シ減少ヲ示セリ．
A．R． Diefendorf氏ハ僅少ノ減少ノ期間アルヲ認メ，叉比較的急速ナル増加ガ4日間及ビ 7日聞ノ鰻二二脚2例＝現ハレ，ソレハ給食ニヨリテ妨ゲラレタリト・
Penny氏ハ1909年，30日ノ磯回＝於テ只瑠水ノミヲ用ヒタル場合二彼ハ30日間ノ實験二於 テ12日目迄増加ヲ示シ，後ノ10日間ハ100萬ノ浩失ヲ來セリト．
Ronsse及ビVan Wilder氏等ハ水が食物ト同様二與ヘラレタル場合＝ハ赤血球ハ徐々二 増加セリト，又Rauke氏ハ冬眠期二於テハ決定的減少ガアルト述べタリ．
三三（隣），佐々氏ハ人闇＝於テ赤血球ノ増加ヲ述べ，川村氏ハ鶏二就テ初期二増加シ，末 期＝減少セリト，山下氏，三下（四郎）氏ハ赤血球ノ増加ヲ認メ，族復三二亘リテ持績スル傾
向アリ．
血色素二二關シテハ，
山下，渡邊（四郎），渡邊（修），草聞，渡漫（隣〉，佐々氏等ハ共二増加ヲ報告ス．
Senater氏バー婦人＝中等度ノ増加ヲ報告シ，而シテ他ノ實験ニハ減少ヲ示セリト．
：Liuboumdrow氏ハ犬ノ實験二三テ盤重ノ10−15％ノ消失が起ル迄ハ僅カナル増加ヲ示シ 饒餓が進ンデ死二至ル迄ハ減少ヲ示セリト．
Bened｛ckt氏ハ僅カナル減少ヲ報告シ，叉後ニー時的増加ヲ示セリト，之ハ赤血球ノ動揺 トー致セリト．Penny氏ハ30日ノ饒餓二二テ8％ノ増加ヲ示シ． Lロciani氏ハ減少ヲ結論セ リ・彼ハ53日闇生活セル鰻餓犬二於テ最初ノ6日間ハ急速ナル上昇ヲ示シタリ．之ヲ水分ノ 訣乏ヨリ來タル濃度ノ攣化二蹄セリト・又赤血球ヨリ血漿がPt ＝迅速ナル消耗＝關係スル様
昌読明セリ．
［ 287 ）
18 22 ：圃 蔀
Suもb面n氏ハ磯餓家兎二丁デ八墜ノ増加ラ示シ，之ヲ血液内水分量ノ減少ニヨルト結論 セリ．fl・・ Hermann氏ハ普通ノ方法ヲ以テ見ラレタ躯攣化ハ血液ノ濃度二蹄センi｝sセリ．何 添ナレバ水ハ最：毛血液ノ濃度ヲ攣化シ易ケレバナリトセリ．伺氏ハ磯餓＝於テハ全盟駆シテ 血液ノ全量モ減り，「ヘモグロビン」以外ノ固形成分k減ル．然シ「ヘモグロビン」ヨリモ他ノ 成分が早ク浩耗ズル．Functionell二最毛必要ナ「ヘモグロビン」♪・他ノ固形二分ノ如クソンナ ニ早ク肝腎サレナイ．血球ハ血漿ノ如クニ早ク被害ヲ受ケナイト同ジ理由ヂアラll， ［F論ゼ リ・Gfell氏ハ家兎，猫犬ユ就テ見醒ノレニ総テ増加ヲ示シ，之ハ血液ノ比較向勺濃度冨撮シ
…タy．国際二丁テ全個形物二於ケル減少ハナク，彼ハ結論シテ血色素ハ他ノ：如何ナル樽威物 ヨリ阿漕ノ歌態二於テ最モ安定セルモノナリト結論セリ．
以上述ベラレタル二巴ヨリ，赤血球，血色素が比較的n抵抗カヲ有スルコトが明ニサレ，
：叉轡般ノ意見ハ血液内水分ノ消失印チ濃度ノ増加が赤血球，血色素ノ増蜘所見トシテ表ハサ レルモノノ如クニ見ラレル．叉動脈血ト静脹血トハ便ハ異ナルが結果ハ伺ジデアル．5．叉磯 回動物二食ヲ與ヘタル場合ハ「ヘモグロ ビンJヨリモ他ノ固形成分が急二二ク其ノ成勢ヲ恢復 スルモノ｝見ラレルト述べクリ．
白血球ノ形態的攣化二關シテハ，
：Luciani氏ハ磯餓早期・・大サ＝於テ減少ヲ來シ，第5日月ニハ全白血球ハ赤血球ヨリ小ト ナルコトヲ述べ三等ノ大サバ第9日目二普通ノ大サニ恢復セリト．
Charteris氏ハ別＝大サ＝SPt化ヲ認メザルコトヲ述べ．
Manassein氏ハ鰻餓家兎ノ白血球内二二酸ニヨツテ影響サレヌ屈折罷ノ禺現ヲ見クリト．
Curtis氏ハ白血球二極似セル特種朧ヲ護見セリ．Hayem氏パ鱗餓時二於テハ兎モ角犬＝
白血球本來ノ攣化ヲ見ザリシコトヲ述べクリ．
白血球数二關シテハ，
Sella加r， Cetti and：Breithaupt ，氏寺；ハ共土輕度ノ滅少ヲ磯餓時昌観察シ，最初ノ籔日二於 テ著明ナル増加ヲ來タセリト．且ツSenater氏ハ再食物給與＝ヨツテ活動性ノ新シキ白血球
ノ形成ガアルコトヲ述べタリ．
Cetti u． Succi三等モ白1血球ハ減少シ， 形モ等化スルト．
渡漫（隣i），佐々野ハ白血球ノ減少ヲ述べ其ノ減少ハ恢復期迄持綾セリト。
川村氏ハ鶏二就テ白血球ハ増加シ，小淋巴球及ビ嗜「エ」白血球ノ増加ヲ來タスト．
草野氏ハ門門ク始メニ減少シ，頻死時檜加セリ，但シ頻死時食ヲ與フルモ何等ノ焼化ヲ認 メズ，只特種顯粒細胞ノ漸次増加スルノミナリ．淋巴球ハ磯餓＝近ヅク＝從ツテ減少シ，頻 死時最小トナリ，嗜「エ」、白血球ノ攣化ハ著明＝シテ磯物ノ進行二連レテ減少シ，途二消滅ス ルユ至ル時ハ動物ハ死亡スル時ナリト．然シ頻死時食ヲ與フル時ハ忽チ櫓加シテ・2−3日ニ シテ原釈二三セリト、
渡蓬（修）氏ハ白血球ハ初期二二テー時丁々減少スルコfl・多キモ三門ノ進行スルや常二顯著 ナル増加ヲ呈シ，頻死時最高二丁シ，此ノ増加ハ磯餓ノ恢復ニアタリテ回持績スルモノノ如 ［ 288 ］
種々ナル條件下二於ケル四望性擬呆患者血液像二就テ 1823 シト，叉氏ハ中性多核白血球ノ初期二於テ減少スルモノアレド饅餓ノ進行スルや常二増加 シ，淋巴球二二小淋巴球，嗜「エ」白血球ハ之二反シテ鰻餓進行ニツレテ著明ナル減少ヲ示 シ，頻死期最低二品スルト．以上ノ攣一一恢復期二入ルや迅速二復奮スルモノ・如シ．山下 氏ハ家兎二就テ白血球藪ノ増減バー定セザルモ，假性「エ」白血球ハ増加シ，淋巴球パ減少セ リ．叉側生「山留血球ノ核移動バー般昌右方移動ナリト．品等ノ攣化ハ食物給與・ニヨリテ磯 餓ノ回復スル』從ヒ健康歌態二復セリト述べタリ。次二渡邊（四郎）氏モ七度ノ白血球数ノ増 加ヲ三二リ．品性「エJ白血球ノ著明ナル増加ヲ來シ，其ノ核型ハ右方移動ヲ示シ，該白血球 ハ形態的所見ヨリ退行性右方移動ト認メ々り．， ご
Luciani氏ハ磯餓早期二著シキ減少ヲ報告シ「トリプシンJノ浩化作用二節セリ．其ノ時ハ 小腸内ノ浩化一面縄セリトナス．
Tauszk氏ハ30日ノ鱗餓二於テ白血球敷ノ減少7記シ，之ハ淋巴細胞中輩核細胞ノ減少＝
ヨルト述べ，嗜「エ」白血球，多核白血球ハ増加セリトナス．
Martin氏ハ白血球ノ含有量二於テ9日間ノ饒恵山於テハ第2一第9日目10000以上＝上 りタル他二絵リ攣化ヲ見ズ．彼ハ多核白血球二於テハ極僅カナル進行性ノ消失アリ，一方面 巴球ハ幾分力第6日，第9日二二増加セリト．
：Benedickt氏ハ7日間ノ磯餓二於テ最：後ノ気振進行性ノ減少ヲ示シ，最三日ハ僅チル増加 ヲ見タリト，叉19日ノ面面ヲ置キテ更二第二次賦活4日聞二面テハ漸次増加ヲ示シタリ，前 後爾磯餓二一テ多核白血球ハ高キ亭均ヲ示ジタルモ著明ナル病的二化ト考ヘラレズ，叉小淋 巴球ノ平均数ハ低ク，大淋巴球ハ第一次鰻餓ノ初期二増加シ，第二次磯餓二於テパ全期間ヲ 通ジテ増加ヲ示セリ．嗜「エ」白血球ハ第一次，第二次磯餓共二増加ヲ示セリト．
Charteris氏（1907年）一水ヲ與ヘタルモ，食物ノ給與ナキ14日間ノ饒六二於テ，第6日目 二14000ヲ示シ増加シ，5〈 7％ノ嗜「エ」白血球ヲ示シ，漸次増加ヲ記載シ，此ノ歌態甲乙闇 ノ血液二於テ磯餓時ニ抽象ダ見ザル所見ナリドス．
Penny氏モ同様二最後二於テ僅レノ増加アリbシ，多核白血球ハ高度ノ増加ヲ示シ，淋巴
球ハ減少シ， 蝸ﾒ巴球ノ増加ハ記スル三タル訂キ所見ナリトス．
ノ
Reyne氏ハ25日間犬ノ鰻餓二於テ白血球ハ別段攣化ナキコトヲ述べ．
叉Howe and Hawk高等2例7日間ノ鰻餓ノ人間二就テ，水ヲ與ヘタル場合ニハ，其ノ 初期二二テ多核白血球ノ増加ヲ來シ，後期二於テ減少ヲ報告シ，小淋巴球ハ反封ノ現象ヲ示
シ，大嘘四球ハ早期＝於テ増加スルモノナリト． 1例ニハ嗜「エ」白血球ノ増加ヲ來シ，爾人 共二食餌給與後7日後r普通三齢セリト．動物＝於テハOkintschitz氏ハ家兎＝於テ淋巴球，
多核白血球ノ比較的減少ヲ示シデ嗜「エ」白血球及ビ大二形細胞ノ増加ヲ報告セリ．内多核白 血球ハ最：モ著シク減少スル様二見ラレ，食物給與ト共二之ハ増加スルヲ以テ，其ノ形ハ食物 二最：モ影響アル檬二品ハレ，叉二重が殆ンド恢復シタル時二於テスラ朋カニ禽血液二藍ケル 障碍ハ存スルヲ見タリト． ・ ？
Hayem氏（1882），25日磯餓犬＝於テ研究シ，白血球百分率二於テハ別二攣化ヲ認メザリ 【289】
1824 岡 部
シト．
Argaud and Billard氏等ハ家兎二於テ形態的攣化ト同時＝著明ナル白血球ノ減少症ヲ示セ リ．各多核白血球二樹シテ3倍ノ箪核白血球が現ハレ，其ノ恢復ニハ2，3日デ迅速二恢復 スルコトヲ下見セリ。
Ka11mark氏ノ磯餓時二淋巴球ハ彩シク増加セラレ，恐ラクハ胸腺ニヨリ供給セラレ，胸 腺ハ其ノ爲メニ萎縮セラレルト述べ，鰻餓ノ初期及ビ磯絶後二於ケル白血球ノ増加ハ準衡障 碍ノ代償成立v ，或ハ組織が攣化シタ状態二自身が適浮彫ラル・前＝起ルト信ゼリ・且ツ之
が完成セラレタル曉＝ハ血液ハ普通ノ撒況ト攣化ナクナルト述べタリ．
Rieder氏ハ犬二就テ著明ナル白血球ノ減少ヲ報告シ．
Liuboumdrow氏ハ15匹ノ犬＝就テ鰻餓ノ始霞割於テ蝉吟ガ20％ノ減少二達スル迄ハ漸次 白血球ノ減少ヲ認メ，然ル後漸…次白血球ハ増加ヲ認メタリ．内淋巴球ハ末期迄減少ヲ示シ，
早期二最モ著シク1・5％カラ3％或ハソレヨリ以下＝減セリ，箪核細胞ハ最初減少シ，後或穣 度二再ビ増加セリ，叉多核白血球即今ンド全白血球敷二雫衡シ，嗜「エ」白血球ハ多クノ場合 ハ磯餓前ニハ出現セザリシモノが早期二於テ7−8倍増加ヲ示シ，艦重ノ10−30％ノ減少ヲ 示ス迄口叩加持績シ，ソレカラ浩失シ始メ末期＝ハ殆ンド全ク漕失セリ．叉：Polξtoew氏ハ 艦重ノ30一一40％減少迄種々ナル白血球ノ絡テニ於テ明＝減少ヲ示シ，末期子向ヅテ増加シ，
殊二主ナル細胞ノ増加アリ，内淋巴球殊山事シト．
Keuthe氏ハ人間及ビ動物二就テ，初期＝於テハ多核白血球ノ減少及ビ淋巴球ノ増加ヲ來 シ，反歩ノ所見ハ末期二於テ現・・レタリトセリ．叉Paschutin氏ハ反謝二鰻餓ハ實際二於テ 影響ナカリシコトヲ結論シ，僅力＝日々ノ動揺ヲ多生ルニ過ギギト．
Howe and Ha甲ke氏等ハ早智就テー定ノ水ヲ與ヘタル場合二於テ，多核白血球ハ減少シ，
小淋巴細胞ノ増加ヲ報告セリ．
Ash氏ハ僅少ナル血色素量ノ減少ヲ報告シ．血液水分内容ノー般的動揺アリ，早期＝於テ 白血球ノ多キコト並＝多核白血球ノ決定的増加ヲ述べ．
：Blumentha1氏ハ蛙デ白血球ノ絶i封総敷二割テ減り，淋巴細胞ノ増加ヲ報ジ，人間二半テモ 同様ナリ1・．蛙デハ先ヅ嗜「エ」白血球，次二嗜中性白血球が溝失シ，淋巴細胞が最：綿羽残留 セリト述べタリ．
第4章．総括及ビ考按
次ユ以上述ぺ來リタル交職ノ所見ト余ノ所見トヲ比較シ其ノ総括ヲ見ルニ，
第1例第2例ノ緊張病型＝シテ拒食症ノ存スルモノ＝：ハ別段甲唄時二於テロ特写及ピ野 焼感ヲ認メザリシモ，第3例破爪病型ニシテ人爲的饅餓實験二於テハ渡邊（隣），佐々氏ノ述 べタル如ク其ノ第1日，第2日二最モロ渇感，鰻餓感強ク，殊二第2日目昌著シク，其ノ後 二於テハ其ノ門門ハ漸次鈍麻サル・傾向ヲ示セリ、
急性磯餓状態タル第3例二於テハ極テ僅少ノ水ヲ支給サレタル場合二於テモ饒餓第6日目 ［ 290 ］
種々ナル條件下二於ケル赤面性療呆患者血液像二就テ 1825 二既二可ナリ著明ナル衰弱ヲ來シ，心搏動特ク，又脈搏細小，徴弱トナリ，時々輕慶ノ結代 ヲ生ジ，著シク元氣溝耗シ，苦悶，坤吟，歩行難澁等ノ琴歌ヲ呈セリ．
げ
禮温脹蝉吟ハ第1例，第2例二四テハ攣化ヲ認メザリシモ，第3例＝於テハ饒餓末期二選 テ髄湿ハ大澤氏ノ述べタル如ク梢々上昇シ，脈搏モ叉増加ヲ示シタルモ其ノ他ク期間ニハ艦 温ノ時々低下及ビ脈搏ノ緩徐ヲ認メ，第1例，第2例＝於テモ同様脈搏ノ比較的緩徐及ビ腿 温ノ低下ノ傾向ヲ示シ，諸氏ノ所見ト殆ンド一致ヲ見隠リ．
罷重ハ弾琴時二減少スルコト田町ノ各例二於テ見ル所ニシテ，之が恢復ニハ可ナル長時日 ヲ要スルコトヲ示シ，殊二第3例＝於テ明明ナルヲ見タリ．又第3例二四テハ鰻餓ノ初期・・
於テ殊二急速且ツ著明ナル減少ヲ示セリ．斯ル事實ハ鈴木，山下氏モ同様報告シ，Senator，
：Lehmann氏其他ノ所見トー致セリ．
又Pashutin氏ノ述べタル如ク静脈血ハ普通一ノ静脈血ノ如キ暗黒色ヲ呈セズ却テ輝々動服 血二近似セリ。 」
次二赤血球ノ形態的攣化二胡テハSchultz， Jones， Manassein， Andral−Gavarret，：Laptschins−
ki， Tanner， K：agen，：Liuboumdrow氏等ノ報告セル如ク赤血球ノ大サバ鰻餓ノ進行ト共二漸 茨縮小シ，互小細胞，細胞ノ弓形増加シ，十二末期二於テハ大小不同トナリ．
Senator氏ノ述べシ如ク，亘小細胞増加シ，甲形細胞及ビ膀ノ狭隙トナルモノ多ク，交 Kagen氏ノ報告セシ如ク，細胞盟ハ縮小サレ，脳ノ浩失セシモノ多シ．以上述ペタル如ク 攣形セシモノ多キモ別＝鋸歯歌，星状ヲ呈スルモノ及ビ，Wile，：Liuboumdrow渡邊（修）氏ノ 述べシ如キ有核赤血球ハ認メ得ズ．帥チ饒餓ノ進行二件ヒ退行性攣化ウ來セリ．乏ハ第一ユ 赤血球ノ新生ノ充分ナラザルニ基因スルモノト思惟ス．然ルニ播食後二於テハ漸次常態二復 サントシ，亘小細胞ハ減少シ，膀部ハ漸次大サヲ増シ，却テー時耳目大トナリ，其ノ血色素 含有量ハ減少ノ傾向ヲ示シ，約9日後ニハ殆ン・ド本人ノ常態二野セリ．
赤血球藪及ビ血色素量ノ骨化二丁シテ見ルニ，余ノ實験二子テ一州餓ニョリ著シキ四重ノ 減少が澄明スル如ク，血液内水分ノ減少ヨリ來ル血液濃縮二基因シ，一定容積内赤血球歎，
血色素量ノ増加ヲ來スモノナリ．然レドモ之ハ眞ノ増加二非ズシテ赤血球ノ退行性攣化ノ存 スルコト・合相即フレバ，赤血球歎血色素量ノ絶樹的増加ハアリ得乎ルコトニシテ，寧・
減少スベキモノナリト思惟ス．次ニー定容積内ノ増加ヲ來ス事實町所國昌ハ大澤，渡邊（隣），
佐々，池田，草筆，渡邊（修），山下氏等ノ報告アリ，欧米二於テハSnbbotfn， Gro11， Wile，
MUIIer， Senator， Duperie， Hayeln， Penny， Tauszk， Luciani（磯餓初期）， Ronsse and Van Wilder， Hermann均等アリ，之等ハ殆ンド余ノ傘茸ゼシ所見トー致ス．勿論緒方，河北，
Masassez，：Lepine， Po蹴oew，：Benedickt氏等ノ反封読アリ，叉渡邊（四郎）氏ハ赤血球敷ノ温 度ノ増加ヲ御亡，血色素量：ハ僅カニ減少セリトナスモ，一般二共二増加読ノ絶愛當ナルが如
シ．叉各例二於テ共二撮食後著シク赤血球藪：，血色素量ノ減少ヲ來タシ，牛乳， 鶏卵等ノ流 動食ヲ與ヘタル場合或ハ更二進ンデ粥食，普通食ヲ給與セシ場合ニモ共二減少ヲ示シ，而シ テ共ノ減少ハ繕取セル水分ノ爲メニ稀繹セラレタル＝因ルナラン・其ノ恢復ニハ第3例二示 し291・ 4
