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論文の内容の要旨及び論文審査の結果の要旨の公表
学位規則第 8 条に基づき、論文の内容の要旨及び論文審査の結果の要旨を公表する。
○氏名 佐々木 裕人(ささき ひろと)
○学位の種類 博士(スポーツ健康科学)
○授与番号 甲 第 1104 号
○授与年月日 2016 年 3 月 31 日
○学位授与の要件 本学学位規程第 18 条第 1 項 学位規則第 4 条第 1 項
○学位論文の題名 短期間の身体活動と食事内容の変容が運動時における成長ホル モンの分泌応答に及ぼす影響に関する研究
○審査委員 (主査)後藤 一成(立命館大学スポーツ健康科学部准教授)
藤田 聡 (立命館大学スポーツ健康科学部教授)
家光 素行(立命館大学スポーツ健康科学部教授)
石井 直方(東京大学大学院総合文化研究科教授)
<論文の内容の要旨>
本論文では、一過性の運動に対する成長ホルモンの分泌応答に焦点をあて、短期間のト レーニングや食事内容および身体活動量の変化の影響を検討した。研究課題1では、健康 な成人男性 24 名を対象に、週 3 回・4 週間の有酸素性トレーニング(高強度での間欠的運 動または低強度での連続的運動)が運動に対する成長ホルモンの分泌応答、全身の体脂肪 量や腹部脂肪面積、筋細胞内脂肪量などに及ぼす影響を検討した。その結果、一過性の運 動は成長ホルモンの分泌応答を増大させたが、その増加の程度には 4 週間のトレーニング 期間前後で有意差が認められなかった。研究課題 2 では、健康な成人男性 10 名を対象に、
3 日間の高脂肪食摂取が運動時における成長ホルモンの分泌応答や筋細胞内脂肪量などに 及ぼす影響を検討した。その結果、3 日間の高脂肪食摂取に伴い、一過性の運動に対する 成長ホルモンの分泌応答および筋細胞内脂肪量の変化は認められなかった。研究課題 3 で は、健康な成人男性 10 名を対象に、3 日間の高脂肪食摂取と低身体活動の併発が運動時に おける成長ホルモンの分泌応答や筋細胞内脂肪量などに及ぼす影響を検討した。その結果、
3 日間の低身体活動と高脂肪食摂取は運動時における成長ホルモンの分泌応答を低下させ ること、腓腹筋および前脛骨筋における筋細胞内脂肪量を増加させることが示された。さ らに、3 日間の低身体活動と高脂肪食摂取の併発は、運動時における脂質利用量の増加応
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これらの研究結果から、健康な成人男性の運動時における成長ホルモンの分泌応答は、
短期間のトレーニングや高脂肪食摂取により影響を受けないことが認められた。一方で、
身体活動量の低下と高脂肪食摂取が併発した場合には、運動時における成長ホルモンの分 泌応答は減弱することが明らかとなった。したがって、これらの知見は、運動時における 成長ホルモンの分泌応答を維持する上では、十分な身体活動量を確保することが重要であ ることを示唆するものと考えられる。
<論文審査の結果の要旨>
本論文は、身体活動量や食事内容の変容が運動時における成長ホルモンの分泌応答に及 ぼす影響を検討したものであり、特に、下記の点を高く評価できる。
1. 短期的なトレーニング、食事介入や低身体活動などを用いて運動時の 成長ホルモンの分泌応答や脂質代謝を変化させようとする研究手法が 独創的であること。
2. 3 つの研究課題を通して実験デザインが適切であり、得られた結果の信 頼性が高いこと。
3. 身体活動量の増減や食事内容の変容など単独の要因だけでなく、身体 活動量の減少と高脂肪食の併発が運動時の成長ホルモンの分泌応答に 及ぼす影響を検討していること。また、身体活動量の減少と高脂肪食 摂取の併発が、運動時の成長ホルモンの分泌応答や脂質代謝の亢進を 減弱させることを提示したこと。
4. 得られた結果に関して、先行研究を引用した上で十分な考察がなされ ていること。
5. 国際誌に掲載された 2 編の副論文をまとめたものであること。
以上の審査結果から、審査委員会は本論文が博士学位を授与するにふさわしい研究であ ると
の結果に至った。
<試験または学力確認の結果の要旨>
本博士学位請求論文に関して、2016 年 1 月 27 日(水)10 時 30 分〜11 時 20 分にかけて インテグレーションコア 2 階大会議室において公聴会を実施し、続いて、11 時 25 分より
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12 時 00 分まで同場所にて口頭試問を行った。公聴会において申請者は出席者の質問に対 して十分な回答と説明を行い、本研究の意図、成果について参加者の理解は深まったもの と評価できる。審査委員 4 名で行った口頭試問においては、この分野における研究能力な らびにその基礎となる豊かな学識について確認し、その上で論文の新規性・独創性を高く 評価することができた。
本学位申請者は、本学学位規程第 18 条第 1 項該当者であり、論文内容、公聴会ならびに 口頭試問の質疑応答を通じて、十分な学識を有し、課程博士学位に相応しい学力を有して いることを確認した。
以上の諸点を総合し、本学位申請者に対して、博士(スポーツ健康科学 立命館大学)の 学位を授与することを適当と判断した。