• 検索結果がありません。

対流熱伝達における伝熱促進機構に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "対流熱伝達における伝熱促進機構に関する研究"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

対流熱伝達における伝熱促進機構に関する研究

著者 鄭 仁基

雑誌名 静岡大学大学院電子科学研究科研究報告

巻 18

ページ 188‑190

発行年 1997‑03‑29

出版者 静岡大学大学院電子科学研究科

URL http://hdl.handle.net/10297/1248

(2)

氏名 0(本 籍 )  鄭      仁   (韓   国 )

学 位 の種 類   博    (工 )

学 位 記 番 号    工博乙第   64   号 学位授与の日付    平 成 7年 9月 28日 学位授与の要件    学位規則第 4条 第 2項 該当

学位論文題目    対流熱伝達における伝熱促進機構に関する研究

論 文 審 査 委 員    (委 員長

)

教 授 荒 木 信 幸   教 授 児 山   仁 教 授 内 田 重 男   教 授 中 山   顕 教 授 熊 り ll征 司

論 文 内 容 の 要 旨

近年、熱エネルギーの高効率利用技術 と関連 して伝熱促進 に関する研究開発の必要性が高まってい る。流路内における単相流強制対流熱伝達 を促進する方法 としては、流路の断面積および形状 を変化 させる方法、フイン付 き伝熱面や粗面 を利用する方法、流路空間内あるいは伝熱面上に乱れ促進体 を 設置 して流れの非定常化 を図る方法および伝熱面近傍で活発な乱れを生成 させる方法など種々の伝熱 促進方法が提案 されている。 しか し、この種の伝熱系においては、流体力学的および熱的境界条件、

流路および伝熱面の幾何学的形状、フイン列 または乱れ促進体の形状 とその挿入位置などが伝熱およ び圧力損失特性 に極めて大 きく影響を及ぼす。 したがって、伝熱促進機構および伝熱・圧損特性の解 明、さらに実際の応用 を考える際問題 となる流路内の熱的未発達領域における伝熱特性および圧力損 失を考慮 した伝熱性能評価 など最適な条件の把握が必要 となる。一方、密閉空間内の自然対流熱伝達 においては、空間内の物体の存在が流れおよび熱伝達 を抑制する場合 と、振動流動が誘発 され熱伝達 が促進する場合 とがある。 これ らの対照的な現象に対するより詳細な検討が要求されている。

以上の状況を踏 まえて、本研究は、流れが十分発達 した矩形流路内における三角形 くぼみの内部お よび後向 きステ ップ下流でのは く離・再付着流れによる熱伝達特性、垂直および傾斜平板 フイン列に おける熱伝達および圧力降下特性、および種々の形状の柱状乱れ促進体を挿入 した場合の伝熱促進効 果などを流れの現象 との関連 において実験的に明 らかにしたものである。強制対流熱伝達率の測定に おいては、熱 と物質移動間のアナロジーに基づ きナフタリン昇華実験 を行い、高精度の局所移動量の 分布 を明 らかにした。 また流れの可視化および壁面静圧分布の測定 を行った。温度 (濃 度 )助 走区間に おける検討お よびポンプ動カー定条件下での伝熱性能評価 を試みた。さらに、密閉空間内の隔壁の存

‑188‑

(3)

在が もたらす 自然対流の振動現象 に着 目し、振動 と熱伝達特性の関係 を流れの可視化実験お よび数値 解析 を通 して検討 した。

本研究 を通 して、以下に要約する結果を得た。

矩形流路の底面 に設置 した三角形 くぼみ内の壁面圧力損失係数の分布はその内部に形成 される循環 うず と密接な関係がある。平均熱伝達率は、は く離流れの再付着効果 によって上流側 より下流側壁面 で高い。両側壁面の平均熱伝達率は、 レイノルズ数の増加 とともにほぼ線形的に増加 し、 くぼみの頂 角力も

の場合 に最大熱伝達 をもたらす。 また直角三角形 くぼみ内の垂直壁面における熱伝達率は、

レイノルズ数の増加 とともに線形的に増加 し、前向 きの場合が後向きの方 より高 くなる。

後向 きステ ップ下流の再付着域の上流側半分には三次元流動領域が存在する。壁面静圧は、ステッ プ高 さに依 らず相似 な分布 を呈 し、ステップ高 さの 6〜 7倍 の距離で圧力 こう配が最大 となる。最大熱 伝達率は、流れの再付着点 より

1ス

テ ップ高 さほどの上流側でとる。最大値で無次元化 した局所 シヤー ウッ ド数の分布は、ステップ高 さに基づ く無次元座標 に関 して相似 となる。最大熱伝達率はステ ップ 高 さよリレイノルズ数に大 きく依存する。但 し、平均熱伝達率の レイノルズ数への依存性 は平滑流路 より低 目となる。後向 きステップによる伝熱促進効果は、平滑流路の最大2倍程 となる。本実験の結果 に基づ き、最大ヌセル ト数 とレイノルズ数 との相関式 を得た。

矩形流路の上壁 に装着 した垂直平板 フイン列お よび流路中央に流れ方向に断続的に設置 した傾斜平 板 フイン列について、それぞれフイン表面における平均 ヌセル ト数、圧力損失係数および摩擦係数、

修正

i一

因子の観点から検討 した。平板 フイン列の熱伝達および圧力降下特性 に及ぼすフインの形状お よびピッチ、 レイノルズ数などの影響が明 らか となった。

円柱、角柱、三角柱 などの柱状乱れ促進体 を流れが十分発達 した矩形流路の温度助走区間に伝熱面 か ら離 して挿入 した場合について、非定常層流計算 を行 った。角柱下流のす きま流のは く離・再付着 を伴 う流動パ ターンが確かめられた。油膜法による可視化実験 により促進体の周 りおよび下部壁面で の流れパ ターンを観察 した。促進体下流の壁面における局所 シヤーウッ ド数および壁面静圧係数の分 布、平均 シヤーウッ ド数お よび流路摩擦係数に及ぼす角柱および三角柱の迎え角、間げ き比などの影 響 を検討 した。 また、流れお よび熱的に十分発達 した領域に挿入 したスリッ ト円柱 について、スリッ トの傾 き角度、伝熱面 との間げ き、 レイノルズ数などの影響 に対 し検討 を行 った。等ポンプ動力 条件 下の性能評価 を行い、最大伝熱性能比 を呈する促進体の形状、間げき比など、最適な条件 を明 らかに

した。

一方、下面加熱、上面冷却の四角形密閉空間内の断熱側壁に水平隔板 を取付けることにより周期的 な振動現象が生ずることを明 らかにした。その振動が発生する臨界 レイリー数、および振動が消失す る遷移傾斜角度が存在することを明 らかにした。 また、隔板の厚 さ、長 さ、熱伝導率、設置位置、そ して傾斜角などが振動流動の周期および熱伝達特性 に及ぼす影響について検討 した。以上 より、隔壁 による密閉空間内の自然対流熱伝達の制御 (抑 制あるいは促進 )が 可能であることを明 らかにした。

‑189‑

(4)

論 文 審 査 結 果 の 要 旨

対流熱伝達 を促進 し、熱交換器 などを小型化、高性能化する必要性が高 まっている。熱伝達 を促進 する方法には、その目的に応 じて種 々の方法が工夫 されているが、流体力学的お よび熱的境界条件や 促進体の形状および挿入位置などが伝熱機構や圧力損失 にお よぼす影響 を詳細 に、 しか も系統的に検 討 したものは少ない。

本論文は、対流熱伝達 における伝熱促進機構 を種々の観点か ら検討 し、系統的にまとめたものであ り、以下の 10章 から構成 されている。第 1章 は序論で、研究の背景 と従来の研究 を詳細 に調査 し、残 さ れた問題を明らかにして目的を述べている。第 2章 では、本研究の実験手法 として主 として用いたナフ タリン昇華による熱伝達率測定法および実験装置について述べている。

3章 と第 4章 では、流れが十分に発達 した矩形流路内の底壁面に三角形 くぼみあるいは後向きステッ プを設置 した場合の流れ と熱伝達特性 について測定 した。その結果、平均熱伝達率は、 レイノルズ数 の増加 と共にほぼ線形的に増加 し、 くぼみの頂角力も

の とき最大 となることなどを明 らかにした。

また、後向 きステ ップのは く離流れの再付着距離 と最大熱伝達率をとる位置の関係 を調べ、最大熱伝 達率 とレイノルズ数 との相関式 を求めた。

5章 では、矩形流路内のフイン列における熱伝達お よび圧力降下特性 について調べ、フインの形状 お よびビッチ、 レイノルズ数などの影響 を明 らかにした。

6〜 8章 では、矩形流路内の温度助走区間に、円柱、角柱、三角柱あるいはスリット付 き円柱 など の柱状乱れ促進体 を伝熱面から離 して挿入 した場合の強制対流熱伝達の促進効果について数値計算お よび実験 によって詳細 な検討 を行い、促進体下流の壁面における局所および平均 シヤーウッド数や流 路摩擦係数におよぼす影響 を求めた。 また、等ポンプ動力条件下の性能評価 を行い最大伝熱性能比が 得 られる促進体の形状や間げき比などの最適条件 を明 らかに した。

9章 では、下面加熱、上面冷却の四角形密閉空間内に隔板 を取付けた場合の自然対流について解析 し、周期的な振動現象が発生することを見い出 し、隔板 による伝熱制御が可能であることを明 らかに した。

第 10章 は本論文の総括であ り、各章で得 られた結果を要約 し伝熱促進 という立場から整理 している。

以上要約すると、本研究は、矩形流路内における単相流の強制対流熱伝達の促進 をはかる方法につ いて、流れ現象 と関連づけて系統的に検討 し、摩擦損失特性および伝熱促進機構 を明らかにしたもの であ り、さらに密閉空間内の自然対流 を隔板で制御する方法についても提示 した ものである。

審査の結果、本論文は、伝熱工学の分野 を中心 として工学的に価値があ り、博士

(工

学 )の 学位 に相 当する十分な内容 を有するもの と認定す る。

‑190‑

参照

関連したドキュメント

しかし流速が遅い 低レイノルズ数の流れにおいては自然対流と強制対流 が混在するため,流動状態は複雑であり,そのような 複合対流熱伝達についての研究は少ない.森 1) 次いで Sparrow

特性域12:低流量から高流量にかけて, 主としてサブクール域で管頂部壁面と大きい気泡 の聞の液膜のドライアウト

また角柱状の物体は、 この二次元面を多重解像度で分解した図を $\mathrm{O}-xym$ の 3 次元領域と見 て値が ( 平均 ) +(標準偏差)

親川・鳥羽|」」・瀬名波・屋我:三次元はく離流れ場における熱伝達特性

学 位 論 文 要 旨 Abstract of Doctoral Thesis 申請者氏名:安藤健志 Name:Ando Kenji 論文題目:電子機器冷却用装置のヒートシンクの伝熱促進に関する研究 Title of Thesis:An

以上,本研究で対象とする比較的空気を多く 含む湿り蒸気の熱・物質移動の促進において,こ

第八条

 筆者は,発泡体と同程度の比表面積 をもつ直径数百 μm 程度の金属繊維