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大断面泥土圧シールドにおけるチャンバー内可視化技術 (株

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Academic year: 2022

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大断面泥土圧シールドにおけるチャンバー内可視化技術

(株)大林組 正会員 ○井澤 昌佳

首都高速道路公団 正会員 土橋 浩 首都高速道路公団 馬上 信一 大林・大豊・東急JV 正会員 中山 正夫 1.はじめに

大断面泥土圧シールドでは、切羽安定を保持するため、①掘削土の流動状態管理、②切羽土圧管理、③掘削 土量管理が重要である。特に、チャンバー内土砂の塑性流動状態の把握方法が確立されておらず、泥土圧シー ルドの大断面への適用範囲拡大の妨

げになっている。そこで、首都高速中 央環状新宿線のSJ51工区~SJ53工区 (外回り)トンネル工事では、大断面泥 土圧シールド(掘削外径 12.02m)にお けるチャンバー内土砂の塑性流動状 態を評価・把握することを目的として、

チャンバー内可視化技術を導入した。

本稿では、チャンバー内可視化技術 の概要と計測方法、及びチャンバー内 における土砂流動の初期解析結果に ついて報告する。

2.チャンバー内可視化技術概要 チャンバー内可視化技術における システム全体フローを図-1に示す。

チャンバー内可視化技術は、粘性流 体力学を基本とする土砂流動解析を 用いた解析モデルの構築と、掘進デー タをフィードバックするチャンバー 内計測、及び加泥材の注入量等に代表 される掘進管理から構成される。

3.計測方法

チャンバー内計測のため、図-2に 示す位置に電動回転式フラッパ(写真

-1)を4箇所設置した。計測はゲートバルブを開き、油圧ジャッキで計測部をチャンバー内に押し出し、フラ ッパを電動モーターで回転させることにより、各回転角度の回転トルクと電流値を測定し、最も回転トルクの 高いフラッパの角度と電流値により、土砂の流れの方向と速さを推定する。

4.解析モデルと解析結果

解析はシールドチャンバー内の攪伴翼や固定翼を詳細にモデル化し、土砂流動解析に用いる基礎方程式は、

チャンバー内の土砂を地山と加泥(気泡)材から構成される流体と仮定し、仮定密度成層を考慮した非圧縮 ナビエ・ストークス方程式1)を用いる。解析条件としては、チャンバー内の形状寸法や流体密度(地山密度 キーワード 大断面トンネル、泥土圧シールド、情報化、塑性流動性、切羽管理、チャンバー内閉塞 連絡先 〒108-8502 東京都港区港南2-15-2 (株)大林組 土木技術本部技術第二部 TEL03-5769-1318

写真-1 電動回転式フラッパ フラッパ

図-2 計測装置設置位置

交換型土圧計

(☆印3箇所)

交換型土圧計

(※印4箇所)

切羽から見る 固定翼

固定翼 固定翼

固定翼 センサー

センサー

センサー

センサー 計測装置

計測装置

シールド機 チャンバー部 モデル化 ベーンせん断

試験装置 モデル化 ベーンせん断

試験装置 による実験

土質,加泥材 注入率別 粘性式算定 逆解析

室内土質試験による 解析条件の算定

逆解析 初期解析 フィード

バック

チャンバー内土砂 流動状況模擬

土砂流動解析モデルの構築 掘進データフィードバック

・掘進管理

掘進管理基準

・加泥材注入位置

・加泥材注入量

切羽管理 図-1 可視化技術全体フロー

チャンバー内計測

・チャンバー内流速,流向

・カッタトルク,回転数

・アジテータトルク,回転数 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

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と加泥材密度の体積占有率比により算出)、面板や中央アジテー タの回転速度、掘進速度、各土質における粘性式などである。

最も重要な解析条件となる各土質の粘性式は、大型ベーンせん 断試験と試験装置をモデル化した土砂流動解析により算定し、

チャンバー内可視化技術の解析モデルに適用する。SJ51工区~

SJ53工区(外回り)トンネル工事の解析モデルを図-3に示す。

また、このモデルを用いた土砂流動解析結果例を図-4、図-5 に示す。図-4は、チャンバー内における土砂流速分布を示す。

矢印は土砂の流向を示し、矢印の色が赤いほどその流速が早く、

青いほど流速が遅いことを示している。これより、中央アジテ ータ部の流速が早く、シールド最外周部や攪伴翼部で部分的に 流速が遅くなっており、チャンバー内に土砂の流速分布が発生 していることが想定できる。

図-5は、図-4と同一断面での粘度分布を示しており、青色から赤色に移行するにしたがって、粘性が高く なることを示している。カッタ支持部付近では環状に粘性が高い箇所が分布し、それ以外の部分ではほぼ一 様な粘性となっており、土砂の攪拌が十分行われている結果を得た。

また、チャンバー内可視化技術における解析モデルの精度を向上させるため、実掘削時におけるアジテー タの回転トルクやカッタトルクを計測し、各土質の粘性式を逆解析することで、当初得られた粘性式と実掘 削時に得られる粘性式との整合性を取ることにより、解析精度の向上が図られるものと考える。様々な地盤 や、添加材の量や種類を変更した土砂に対して、チャンバー内可視化技術を適用することで、より高精度な 土砂流動状態の把握に繋がり、その結果を踏まえた最適かつ緻密な掘進管理(添加材の注入管理等)や、切 羽安定が得られ、進捗率の向上および周辺地山への影響を抑制した良好な掘削が可能と考える。

5.おわりに

この技術を確立することで、これまで不透明であったチャンバー内掘削土砂の塑性流動状態を視覚的に捉 えることが可能となり、掘進中のトラブルを減少させることは言うまでもなく、適切なシールド機の設計(カ ッタースポーク、攪拌翼、添加材注入孔等の配置や数、スクリューコンベアの径、基数や位置)及び、掘進 管理(添加材の注入管理)手法の確立に寄与すると考える。

なお、本稿ではチャンバー内可視化技術手法とこの技術を用いた初期解析を中心に報告したが、次回報告 では実掘削の計測を含めて、解析モデルの妥当性と本技術の確立について報告する予定である。

参考文献

1) 日本流体力学会:流体力学ハンドブック、昭和62年7月20日発行

図-4 流速分布図 図-5 粘度分布図

(m/sec) (PaS)

図-3 解析モデル図 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月)

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参照

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