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泥土圧シールドにおける自動掘進制御

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Academic year: 2022

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(1)VI-045. 泥土圧シールドにおける自動掘進制御 錢高組 会員 ○多島 秀司,齋藤 優,清水 友博,非会員 津賀 克巳 1.はじめに 近年のシールド工事においては地下構造物の輻輳化,厳しい土質条件下での施工,急曲線・急勾配による基 線の複雑化等により、施工が困難で高度な管理を要求される工事が増加している。そこで、労働環境の改善, 掘進の安定化,掘進の包括的管理システムの構築を目的とし、自動掘進システムの開発を行った。 以下に掘進の安定化を目的とした泥土圧シールド自動掘進システムの実証実験を行ったので、その結果を報 告する。 2.システムの概要と実証実験方法 2.1 制御の概念と特徴. 土性改良. 従来多く見られた自動土圧制御システムの場合、専用の計. (止水・塑性流動化). 測器や制御機器を設置する機械的制御により切羽の安定化を. Nゾル添加率の増減. 図るシステムが中心となってきた。その場合、計器の誤作動 や制御操作の遅延等の問題や非常時の安全性が指摘されてき た。当システムはシリカシールド工法を併用することにより. 排土量制御. 掘進速度の制御. ゲート操作 スクリュ回転操作 掘進速度の調整. カッタトルクの監視 ジャッキ速度の増減. 切羽の安定化を図るため、 特別な計器類の設置を必要とせず、 誤作動による影響が少ない。シリカシールド工法とは地盤. 図−2.1 切羽安定化概念図. 件によって添加材 N ゾル(天然鉱物シリカを主成分)を使い分けることにより切羽の安定を図る工法である。 N ゾルによる切羽安定機構の概念図を図−2.1 に示す。. 掘進データ. また同時にマニュアル操作への切り替えが容易で、非常時の安 全対策はマニュアル操作による危険回避が可能となっている。 2.2 制御方法. 低 い CP L > CP 0. 高 い CP 0 > CP H. カッタ圧 判定 CP H > CP 0 > CP L. Nゾル 注 入 量 減. Nゾル 注 入 量 増. 制御方式は地下水の豊富な地盤や、軟弱地盤等で切羽土圧が安 せて掘進する場合に用いるカッタトルク制御型の 2 方式を有する。. O.k. カッタ圧 判定. 定しない場合に用いる土圧制御型と、掘進が安定し速度を優先さ. 安定化させ掘進を持続する。この掘進持続のための操作としてゲ. カッタ圧 判定. 低 い CP L > CP 0. 高 い CP 0 > CP H. 速度増. カッタ反 転. 図−2.2 にメイン制御フローを示す。N ゾルによりカッタ圧の 安定化を図り、土圧をスクリュ回転やゲート操作により、土圧を. O.k. O.k. カッタ圧 判定. CP:カッタ圧. 高 い CP 0 > CP H. CP H :管 理 上 限 CP 0 :測 定 値 CP L :管 理 下 限. 速度増. ート操作,スクリュ回転操作,掘進速度調整等により行うが、こ れらの操作は図−2.1 に示すように相互に影響を及ぼし合うため、. 低 い SP L > SP 0. 掘進機の操作が煩雑となり、熟練工を要する操作でもある。特に 軟弱地盤および地下水の豊富な地盤ではそう傾向はより顕著なも のとなってきた。等システムはこれらの操作をフィードバック制. 土圧判定. 高 い SP 0 > SP H. SP H > SP 0 > SP L スクリュ回転数減 ゲート閉. 御により自動で行うため、掘進の安定維持が得られやすい。. 土圧判定. スクリュ回転数増 ゲート開. O.k. O.k. 土圧判定. 2.3 実証実験方法 速度増. (1) シールドマシン シールド外径 2140mm で開口率 30%,リボンスクリュを採用し、 ゲージカッタおよびローラビットを配置し 250mm 以上の巨礫が 取り込める構造とした。. SP:土圧. 速度減. 掘進継続. SP H :管 理 上 限 SP 0 :測 定 値 SP L :管 理 下 限. 図−2.2 制御フロー キーワード 土性改良 切羽安定化 シリカシールド工法 連絡先 東京都新宿区西新宿 3-7-1 新宿パークタワー11F TEL(03)5323−3861 FAX(03)5323−3860. -90-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) VI-045. (2)土質条件. GH=. 4 9 .5 8. 0. 0 30 60. 地質的には主として大阪層群および段丘体積層が. B Ac. 分布しており、 締まりの良い砂礫・砂混じり粘土の互層 から形成されている。N 値は 50~60 の引き締まった地 盤 で φ 30~70 の チ ャ ー ト 質 礫 を 多 数 有 し 、 礫 径 250mm の玉石も確認された。地下水位については GL. 記 号 B Ac Ag Oc Osg. 土 質 土 層 盛 土・埋土 粘 性土 層 沖 積層 礫 質土 層 粘 性土 層 大 阪層 群 礫 質土 層. Ag. Osg シール ド計画 線. −0.42〜−0.62m となっている。図−2.3 に地質縦断 図を示す。. 図−2.3 地質縦断図. (3)導入方法. 表−2.2 初期設定値. 京都府内の下水道工事において実施した。初期掘進の際にモ ニタリングを行い表−2.2 に示す初期値を設定した。この値は 操作指令を出す値を示し、例えば表−2.2 のカッタ圧力の場合、 18MPa に達すると図−2.2 に示した制御指令を出す。 次節に土被り 7.4m,改良土のスランプ 11.5cm,N 値 50 の. 設定項目 カッタ圧力 ジャッキ圧力 切羽土圧 スクリュウ回転数 ジャッキ速度. 設定値 18MPa 29MPa 1MPa 10rpm 58mm/min. 定 格 21MPa 29MPa 2MPa 10rpm 56mm/min 全数. 地盤で土圧制御を自動で行った結果を示す。フィードバック機 構に関与する切羽土圧,添加材注入率,カッタトルク,ジャッキ速度等が、掘進に応じて遅滞なく変化するか 70. 図−3.1 にカッタトルク制御型におけるジャッキストローク および切羽土圧と掘進速度との関係を示す。500mm までは 52 〜58mm で推移している。一方図−3.2 に示すようにカッタ圧 力は 9〜14MPa で推移し、カッタ圧力による速度制限値まで. ジャッキ速度 ( m m / min ). 3.結果と考察. 達していない。したがってこの領域の速度安定は表−2.2 に示. 0.2 0.18. 60. 0.16 50. 0.14. 40. 0.12 0.1. 30. 0.08 0.06. 20. 0.04. 10. 0.02. 0. 0 0. した速度上限に達したことによるものである。600mm および. 切羽土圧 ( M Pa ). に着目し、システムの安定性の検証を行った。. 200. 400. 600. 800. ジャッキストローク ( mm ). 700m 付近で速度の上昇が見られるが、この上昇は方向制御の ためにジャッキ本数を減らしたことに起因し、直後に降下して. 図−3.1 ジャッキ速度. 16 14. のための制御は働かず、上昇傾向が見られた。添加材注入量に. 12. 度変化に対応していることが確認できる。. 圧 力 ( M Pa ). ないため、スクリュウ回転増,ゲート開,速度減等、土圧低下 ついては 700mm 以降で速度上昇に伴い増加しているため、速. シールドジャッキ圧 カッタ圧 スクリュウ圧 Nゾル添加量. 18. 図−3.1 に示す土圧は土圧制限値(0.05MPa)まで達してい. 4.おわりに. 80 70 60 50. 10 40 8 30. 6. 20. 4. 今回の実施では地盤条件が良好で、 約 60mm/min の高速条件 下での実施となったが、土圧,カッタトルク,添加材注入量な. Nゾル添加量(l/min). いることから、速度降下指令に応じた結果となっている。. 10. 2 0 0. 200. 400. 600. 0 800. ジャッキストローク ( m m ). どの主要なパラメータは制御のための入力値に準じた変化をし ている。今回の実証実験により、得られた知見を以下にまとめる。. 図−3.2 計測結果. (1)60mm での高速条件下で対応可能であったことから、フィードバックの制御フローは妥当なもので、また、 高速化にも対応可能である。 (2)運転操作の大幅な簡易化が可能になった。 今回の実施で、プログラムのバグや画面設計上の不備など基本的な問題は解消され、高速条件下でも可能で あることが確認できた。今後は軟弱地盤などに採用し、スクリュウ回転数やゲート操作等、土圧安定化の制御 性を確認することが課題といえる。 [参考文献]. 齋藤 優他,泥土圧シールド工法における掘削礫質土の土性改良,土木学会論文集Ⅵ,1998.3.. -91-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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