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エジプトにおける土壌被覆建築の適用可能性に関す る研究

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

エジプトにおける土壌被覆建築の適用可能性に関す る研究

ヘバ, ハッサン, アハメド, カメル, イスマイル

https://doi.org/10.15017/1931993

出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(工学), 論文博士 バージョン:

権利関係:

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(様式3)

氏 名 :Heba Hassan Ahmed Kamel Ismail

論 文 名 :The Possibility of Applying the Earth-Sheltered Building System in Egypt

( エ ジ プ ト に お け る 土 壌 被 覆 建 築 の 適 用 可 能 性 に 関 す る 研 究 )

区 分 :乙

論 文 内 容 の 要 旨

エジプトにおけるエネルギー消費量の内訳を見ると、住宅におけるエネルギー消費量は民生部門の約半 分を占めており、その中で冷房用のエネルギー消費量は住宅のエネルギー消費量の 13%を占めている。現 在は、冷房機器を持たない住宅が多数あるため、今後経済発展に伴って ますます冷房用のエネルギー消 費量が増加していくことが予想される。エジプトでは、人口の増加も著しいことから将来のエネルギー資源の 枯渇も懸念されており、省エネルギー対策が急務である。

建物の主要な役割の一つは快適な環境を提供することで あるが、エジプトのような高温多湿な気候にお いてこれ を満足することは難しく、通常の建物システムでは快適性を維持するために多くのエネルギーを消 費することとなる。こうした高温多湿な気候に適応し、快適でありながらもエネルギー消費が少ない建物を構 築する手法として建物を地盤内に一部、あるいは全部埋める土壌被覆建築が挙げられる。

本研究の目的は、住宅部門におけるエネルギー消費を削減するために、土壌被覆建築の特徴や効果、

エジプトにおける適用可能性について明らかにし、エジプトにおいて適切に受け入れられるためのガイドライ ンを示すことで ある。アンケート調査に基づく土壌被覆建築の印象評価とデザインに関する検討を行った上 で、実測調査、シミュレーション解析により土壌被覆建築の適切なデザインと省エネルギー効果および快適 性評価について示し、それらの結果を総合して設計ガイドラインとしてまとめる。

本論文は7章より構成される。第 1章では、研究の背景、既往の研究、研究目的および論文構成につい て述べた。

2 章では、土壌被覆建築の事例調査を行い、世界の多くの地域で受け入れられていること、蒸暑地域 では事例が少ないことを示した。 また、文献調査により、土壌温度の安定性などから十分なメリットが得られる 可能性があることや埋葬の習慣がエジプトにおける導入の障害となることなど を明らかにし、建築設計や都 市計画におけるガイドラインが必要であることを述べた。

3 章では、エジプト人 101 名へのアンケート調査を行い、どのような土壌被覆建築であればエジプトに おいて受け入れられる可能性があるかを示した。その結果、埋葬の習慣があるため地下に住むことには抵抗 があることから完全に地下に埋め込んだデザインよりも緩やかな斜面に埋め込むようなデザインが好まれる傾 向にあることなどを示した。

4 章では、エジプトにある実際の建物において地下および最上階の部屋の室内外の温湿度の測定を 行った結果を示した。 また、土壌モデルと建物熱負荷計算を連動させる手法により実測建物を再現するシミ

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ュレーションモデルを構築した。更にそれを用いて、土壌被覆建築の快適性と省エネルギー性について考 察した。

5 章では、 4 章で構築したシミュレーションモデルを用いて、土壌被覆建築を建てる際の適切な方 位、窓面積比率、室内制御温度、効果が得られる都市などについて遺伝的アルゴリズムを用いた最適化計 算に取り組んだ。快適性と省エネルギー性を指標とした最適化により、土壌被覆建築に適した都市として 5 都市中 3 都市が抽出され、それぞれに適切な方位や窓面積比率などが異なることを示した。最も効果があ った都市では 62.5%のエネルギー消費量が削減され、不快時間が 28%削減される結果となった。また、土壌 被覆建築は中間的な気候よりも暑く湿度が高い気候においてより高い省エネルギー効果を得られる傾向が 示された。

6 章では、第 5 章までの知見から土壌被覆建築の導入ガイドラインをまとめた。ガイドラインは建築設 計、都市計画、建設サイト選択のそれぞれの視点からまとめている。

7章では、各章で得られた成果を要約して総括とし、今後の課題について整理した。

参照

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