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急 性 膵 臓 壊 死 に 関 す る 実 験 的 研 究 第1編 壊 死 膵 組 織 蛋 白 の 蛋 白 分 劃

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Academic year: 2022

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(1)616.. 37‑002.. 4. 急 性 膵 臓 壊 死 に 関 す る 実 験 的 研 究 第1編 壊 死 膵 組 織 蛋 白 の 蛋 白 分 劃. に 就. い て. 岡山大学医学部津田外科教室(主 任:津 田誠次教授) 助. 手. 薬. 師. 寺. 〔昭和32年5月13日 目 第1章. 緒. 第2章. 言. 実 験材 料 及 び方法. 第1節. 急性 膵 臓 壊 死 を起 さす 方 法. 第2節. 膵 臓 組織 抽 出 液 の作 り方. 第3節. 実 験装 置. 貢. 受稿〕 次 4.緩. 衝 液. 5.濾. 紙. 6.染. 色 液. 第4節. 実 験 方 法. 第3章. 実 験 成 績. 1.整. 流 器. 第4章. 総 括 及 び 考按. 2.光. 度 計. 第5章. 結. 3.電. 極. 語. もち ろ ん チ ゼ リウ ス法 と,濾 紙 法 とで は, 第1章. 緒. 言. 蛋 白,殊 に1血清 蛋 白分屑 に関 す る研 究 は, 塩析 法,エ タ ノー ル分 劃 法,電 気 泳 動 法,超. そ の価 が 全 く一 致 しな い場 合 もあ るが,大 体 同 一 の傾 向 を とる とい わ れ て い る. 従 来電 気 泳動 法 の 応 用 が,血 漿 な ど体 液 に. 遠 心法,更 に免 疫 学的 方 法等 で お こな わ れ て. 限 られ が ち で あつ た が,近 年 組織 成 分 へ 着 目. きた.近 年 に いた つ て,チ ゼ リウ ス の電 気 泳. した 研 究 が 新分 野 として な され つ つ あ る.. 動 装 置 が広 く応 用 され,大. きな成 果 を あ げ て. 先 に 教 室 の河 田 自)は,急 性 膵臓 壊 死 時 の血. い る.し か し,チ ゼ リウス の 方法 は 装 置 が 高. 清 蛋 白分 劃像 の研 究 を発 表 した が,私 は 急 性. 価 で あ る上,比 較 的多 量 の 試 料 を必 要 とし,. 膵 臓 壊 死 時 に おけ る膵 臓 組織 蛋 白 質 の蛋 白分. か つ 透 析 そ の他 に 時間 と手 数 を 要す るな どの. 劃 像 の消 長 を,濾 紙 電 気 泳 動 法 に よつ て研 究. 欠 点 が あ る.. し,い さ さか の所 見 を 得 た の で 報告 す る.. 最 近 濾 紙電 気 泳 動法 が用 い られ て,分 劃 が 第2章. きわ め て 簡単 に施 行 され る様 に な つた,本 法 の利 点 とす る所 は,. 第1節. 実 験 材 料 及び 方 法 急性 膵 臓 壊 死 を 起 さす 方 法. ①. 試 料が きわ め て微 量 で よい.. ②. 多数 の試 料 を 同 時に 測定 し う る.. 用 し,自 家 胆 汁,オ. ③. 透 析 な どの 前処 置を 必 要 と しない.. 使 用 し,膵 管 か ら これ を 注入 し て本 症 を お こ. ④. 操 作 は 簡 単 な装 置で 室 温 で お こな い う. させ た.. ⑤. 分離 した 試 料 を抽 出 して使 用 出来 る.. る.. 等 の点 で あ る.. 実験 動 物 と して,体 重13kg前. 第2節. 後 の 犬 を使. レー フ油 を起 炎 物 と して. 膵 臓 組 織 抽 出液 の作 り方. 膵 臓 壊 死 を お こ させ た 犬 は, 12時 間 か ら24 時 間 以 内 に殺 し て その 膵 臓 を 摘 出 した..

(2) 1278. 薬. 師. 対 照 として,野 犬 整 理場 で 撲 殺 直 後 の犬 の 膵 臓を 使 用 した.. 寺. 貢. え て 加 熱 融 解 した ブ リ ッ ヂ で 連 結 し た も の を 使 用 し た.電. 組織 成 分 の分 析 に は,ま ず 組 織 か ちの可 溶 性成 分 の抽 出が 問題 とな り,こ れ が最 も悩 ま され る問題 で あ る.膵 臓 組織 な ど,組 織 の水 .溶液 を 用 いた 抽出 液 は 必 ず 混濁 を伴 うの が普 通 で あ り,こ の 混濁 を除 くこ とが 第1の 問 題. 極 は 実 験 の た び に 正 負 の極. を 交 互に し た. 4.緩. 衝 液:. 緩 衝 液 と し て は,. Veronal緩. い る が, Veronalは ‑第1燐. 衝液が勝れて. 高 価 で あ る た め,硼. 酸 カ リ(μ0 .03,. pH. で あ る.私 は最 初,膵 臓 組織 の蒸 溜 水 及 び食:. し た.. 塩 水 抽 出液 を使 用 した が,遠 沈 に よつ て も,. そ の 組 成 は 次 の 通 りで あ る.. 濾 過 を お こな つ て も,こ の 混濁 が とれ ず,更. M/10. に この 抽 出液 の 泳動 をお こな つ た ところ,濾. 1000cc)276cc. 紙 の原 点 の附 着部 に,非 泳 動性 の沈 着 が 残 り, 一 定価 を うる こ とが 出来 な か つた.第2の 問. M/20硼 H2O. 題 は,抽 出液 が 自己融 解 そ の他 の原 因 に よ り 変 化 しやす い事 で あ る.ま して膵 臓 は各 種 酵 素 を含 み融 解 しやす い臓 器 で あ る.. pH 5.濾. 混 濁 の原 因 を除 去す るた め には,膵 臓摘 出後 細 切 し,倍 量 のエ ー テル 中. H2O. H2O. 19.07g. 8.8,. μ0.03. 紙: 55,紙. 長 さ15cm前 6.染. 13.62g. 砂(Na2B4O7+10. 砂. 使用. 1000cc)724cc. 東 洋 濾 紙No.. 私 は 荒木2),岡 田 氏3)の 方 法 に し たが い,. 直 ち に10〜20gを. KH2PO4(KH2PO4. 8.8)を. 巾12cm,泳. 動部 分 の. 後 と した.. 色液. 一 般 に 蛋 白 質 の 定 量 に 用 い られ る 色 素 は ,. に 投 じて密 栓 し, 1週 間氷 室 に保 存 して抽 出. Bromphenolblue,. を 行 い,混 濁 の原 因で あ る脂 質 を 除去 し,更. warz. に そ の沈 澱 物 を再 び泳 動緩 衝 液 で あ る第1燐. い ろ あ る が,血. 清 蛋 白 質 の 分 屑 と こ れ ら色 素. 酸 力 リ‑硼 砂 液 中 で密 栓 し, 1週 間抽 出 した.. と の 結 合 は,多. 少 分 屑 に よ つ て 異 な り,一 般. 10. B,. Azocarmin. Naphthalen. B,. Black. Amidosch 12 B等. いろ. 自己融 解 に よ る変 化 の防止 も,こ の氷 室 保 存. にAlbuminは. で 果 された と思 う.か くの如 くして 得 た抽 出. はAlbuminに. 液 は,遠. を 蛋 白 質 と結 合 さ せ る 際 の 溶 媒 の 組 成(酸. 沈,濾. 過 して充 分 澄 明か つ3〜8g. %の 濃度 の濾 液 とな る. 第3節 1.整. 比 較 し て 結 合 し難 く,又. 度 や 蛋 白 変 生 剤)等. 私 はB.. 流 器:. 夏 目製 作 所 の小 林式 濾紙 電 気 泳 動装 置A型 大 電 流80mA,. B. P. B.. 林氏4)の 方 法 に した が い,定 電 流 として使. 昇. 0.05g. 汞1.0g. Aq. destに. 用 した. 2.光 度 計:. 使 用 し た.. そ の 組成 は. 氷 醋 酸2cc. て100ccと. す る(Durrum). で あ る.. 夏 目製 作 所 の小 林 式光 電 光度 計III型を使 用 した.. 第4節. 実験方法. 小 林 民 の 方 法 に し た が つ て お こ な つ た.す. 極:. な わ ち,濾. 紙 の 両 端 か ら そ れ ぞ れ4.5cmの. 電 極 は 銀‑塩 化 銀電 極 を用 い,小 林 氏 考案. 部 に 鉛 筆 で 線 を 引 き,こ. の合 成 樹 脂性 の緩 衝 液槽 と電 極槽 を別 に し. と な る よ う に し,更. 電 極 槽 に は5%塩. こ れ よ り6cmは. 5%塩. 濃. に よつ て も結合 の模 様 は. P. B.(Bromphenolblue)を. の定 電 定 圧電 流 兼 用 の真 空管 整流 器 を,小. 3.電. 色 素. 相 違 す る.. 実験装置. 整 流器,最 大 電 圧1200V,最. 色 素 と 結 合 し や す く, Globulin. 化 カ リを い れ,両 者 間 を. 化 カ リ水 溶 液 に寒 天 を3%の. 割に加. 衝 液 に ひ た し,別. の線 を 保持 粋 の外側. に時 試 料 を 塗 布 す べ き点 を. な れ た 線 を 引 き,濾. 紙 を緩. の 濾 紙 面 に は さ み,余. 分の.

(3) 急 性 膵 臓 壊 死 に関 す る実 験 的 研 究. 緩 衝 液 を 除 き,保. 持 枠 に 濾 紙 を固 定 して ネヂ. を 回 転 し て 濾 紙 を 水 平 に 張 り,両 側 の 濾 紙 端 を 緩 衝 液 中 に 浸 した.こ. 蛋 白 濃 度8g% 泳 動 条件. 後 濾 紙 上 の緩 衝 液. 10mA定. 電 流,初. 終 電 圧90V,泳. れ らを 全 部 格 納 箱 に. お さ め て 密 閉 した.約30分. 1279. 電 圧120V, 動 時 間8時. 間. No. 2 .. の 分 布 が 一 様 に な る よ うに な つ て 泳 動 を 行 つ た. 電 気 泳 動 の 実 施.所. 要 の 電 流 を 約10分 間 流. し て 泳 動 初 期 に み られ る抵 抗 の 変 化 を 一 定 に し た 後,一. 旦 電 流 を 絶 ち 試 料 を 塗 巾 し た.試. 料 の 塗 布 に は, 0.01, 0.0075,. 0.005. 0.0025cc. の 目盛 り入 りメ ラ ン ヂ ュー ル を 使 用 し,抽. 出. 液 の 濃 度 に し た が い, 0.01〜0.02ccを. 塗布 し. た.定. 流8〜. 10mAで. 電 流 と し,初. 電 圧150V,電. 泳 動 を 開 始 し,約8〜9時. 間 泳 動 後,. 濾 紙 枠 よ りは ず し て 風 乾 後 濾 紙 をDurrum5) の 染 色 法,す %,昇 0.5%酢. な わ ちB.. 汞1%の. P. B. 0.05%,酢. 酸2. 水 溶 液 で80分 間 染 色 した の ち,. 酸 溶 液 中 で 余 分 の 色 素 を 脱 色 し,乾. 燥 後 キ シ ロ ー ル 中 に ひ た して 半 透 明 に し,小 林式 光 度 計 で 定 量 した. 第3章 1.正. 実 験 成 績. 常 犬 膵 臓 のエ ー テ ル 及び 緩 衝 液 抽 出 蛋 白電 気 泳 動 像. 蛋 白 濃 度7.5g% 泳動条件. 10mA定. 電 流,初. 終 電 圧100V,泳. N o.1 No.3. 電 圧130V, 動 時 間8時. 間.

(4) 1280. 薬. 師. 寺. 貢. 蛋 白 濃 度8.2g% 泳動条件. 10mA定. 電 流,初. 終 電 圧90V,泳 No. 1, 2, 3に. み る 様 に, Albumin,. φ, γ Globulinに はAlbuminに. 電 圧120V, 動 時 間7時. 間 α, β,. 相 当 す る 峰 を あ ら わ す. f わ ず か に 先 行 す る 峰 で あ る.. 対照 として 同 時 に泳 動 した人 血清 の蛋 白分 劃 に そ れ ぞ れ 一 致 す る 波 で あ る が,も. ちろん こ. れ がた だ ち に 血清 の分 劃 そ の もの とは 断定 出 来 な い.か. りに こ の 様 に 名 称 を つ け て,以. f, Al, α, β, φ, γ 位Globulinと. 後. 呼 ぶ事 に. す る. 2.浮. 体 重11kgの. 犬,自. 家 胆 汁 注 入 後 約20時. 間 で 殺 し た. 腫 を 主 とせ る 軽 症 壊 死 膵 臓 の エ ー テ ル 及び 緩 衝液 抽 出蛋 白電 気 泳 動 像. 蛋 白 濃 度8.2g% 泳 動 条件. 8mA定. 電 流,初. 終 電 圧80V,泳. No.4. No.5´. No.5と. 電 圧120V, 動 時 間7時. 間. 同 時 に 正常 人血 清 及 び 正 常. 人 血 清 を こ れ に 加 え た も の を 泳 動 し た. こ れ に よ り,各 峰 が そ れ ぞ れf,. Al,. α, β, φ, γ に 相 当 す る 事 を 知 つ た. No.5´. 体 重 約13kgの. 犬6ccオ. レ ー フ 油 注 入 後15. 時 間 で 殺 し た. 蛋 白 濃 度6.2g% 泳 動条 件. 8mA定. 電 流,初. 終 電 圧90V,泳 No.5. 電 圧120V, 動 時 間7時. 間.

(5) 急 性 膵 臓 壊 死 に 関 す る実 験 的 研 究 3.壊. 1281. 疸 性,出 血 性 病変 を主 とせ る重症 膵 臓壊 死 例 の エ ー テル 及 び緩 衝液 抽 出蛋 白電 気 泳 動 像. N. o.. 6. 体 重11kg,自 死 亡,蛋. 家 胆 汁10cc注. 白 濃 度5.4g%. 泳動条件. 10mA定. 電 流,初. 終 電 圧80V,泳 N. 体 重 約15kg,自. 家 胆 汁10cc注. 後 死 亡,蛋. 白 濃 度7.5g%. 泳動条件. 10mA定. 電 流,初. 終 電 圧90V,泳 N. o.. o. 入, 20時 間 後. 電 圧120V, 動 時 間8時. 間. .8. 入, 24時 間. 電 圧120V, 動 時 間7時. 間. 7. 体 重13Kg,自 死 亡,蛋 泳 動 条件. 家 胆 汁10cc注. 入,. 18時 間 後. 白 濃 度7.4g% 10mA定. 電 流,初. 終 電 圧80V,泳. 電 圧120V. 動 時 間8時. 各 症 例 の 蛋 白 分 屑 は 下 表 の 通 りで あ る.. 間.

(6) 1282. 薬. 師. 寺. 貢. と い え る の で あ つ て,病. 的 の 場 合,そ. の位置. に あ ら わ れ て もそ れ が 正 常 血 漿 の そ の 成 分 と 同 一 で あ る と 判 定 し て は な ら な い.平 尾6)は. こ の よ うな と き,特. 井,島. に α 位 成 分,. γ位. 成 分 等 と よ ぶ こ とに し て い る. 私 の 実 験 に お い て も,組. 織 抽 出 液は この 例. に な ら い そ れ ぞ れ α 位 成 分, 成 分, 又,剖. 検 時 に 採 取 し た 体 液 成 分 と,生. 対 照 と して え らん だ正 常 犬屠 殺 後 の 膵 臓組 織 の エ ー テ ル 及 び 硼 砂‑第1燐 の電 気 泳 動 像 は, Al, びfの. 酸 カ リ抽 出 液. α, β, φ, γ 相 当峰 及. ミン の 減 少 と,. γ峰 の 増 加 が 特 長 と し て 考 え. の 本 体 は 明 ら か で は な い が,蛋. 主 と し て 浮 腫 性 の 軽 症 膵 臓 壊 死 症 例 で は,. れ る.い. 1). βの不 明化 又 は 消失. 値 か ら,生. 2). Alの. る.ま. 3). γの 減 少. ね ば な ら ぬ 点 で あ る.私. が み られ る.. 正常 膵 は 撲 殺 後1時. 不明化. 壊 疸 性 出 血 性 病 変 を 主 とせ る 重 症 例 で は, 1). β の完 全な 消 失 Alの. 3). γの増 加. 消失. 症 と移行 す るに し. 症例. 症 例で は 死. 間 以 内 に 剔 出 処 理 した.. 位 成分 の消 長. に 比 し て,病 症,重. れ ぞれ 異 つ. 変 大 な る と こ ろ で は,脂. 増 量 し て い る 事 を 証 明 し て い る.河. 康部. 肪酸 の 田1)は 膵. た が い 不 明 瞭 と な り,更 に 消 失 す る 傾. 臓 壊 死 時 に 血 清 β グ ロ ブ リ ン の 著 明 な 増 加 を,. 向 が あ る.. そ の 分 劃 像 の 特 長 的 変 化 と し,こ. 3). γは 軽 症 で は 減 少 し,重. れ は 膵 臓壊. 死 時 に リパ ー ゼ が 脂 肪 を 分 解 し て 脂 肪 酸 と グ 症 で は増 加す. る.. リ セ リ ン に な るが,そ. の 脂 肪 酸 が 血 中に移 行. し て β グ ロ ブ リン の 増 加 と な る と推 定 し た .. α は 壊 死 例 で はAlと. の 分離 が 判 然 と. しな い た め 比 較 が 困 難 で あ る が, Al+ α を 比 較 す る時,軽. 症 で は 増 加 し,重. 症 で は 減 少 す る 傾 向 が み ら れ る. 第4章. 総 括 及び 考按. ル ブ ミ ン, α, β, γ 峰=α,. 常 膵 抽 出 液 に は β位 を と. る グ ロ ブ リ ン が 認 め ら れ た が,軽. 症 で は 不明. とな り,蚕 症 で は 消 失 せ る よ うな 傾 向 を 泳 動. 最 大75%に. β分 劃 は 高 い 脂 質 含 量 を 有 し,. 達 す る.そ. して この脂 質 は 蛋 白質. と極 め て ゆ る い 結 合 を し て い る ら し く,容 易. 常 血漿 と考 え られ る血 漿 につ いて 始 め. グ ロ ブ リ ン, φ=主. 私 の 実 験 で は,正. 像 に 認 め た.. 電 気 泳動 法 は 易 動度 に よ る分劃 法 で あ るか. てAl=ア. 間 か ら2時. 教 室 の 中 川7)及 び 河 田1)は,そ. φ も同様. ら,正. は こ の 点 を 考 慮 し て,. 間 以 内 に 処 置 し,軽. た 方 法 で 壊 死 膵 中 の 脂 肪 酸 を 測 定 し,健. 2). 4). 前 の値 を推 定 す るに は慎 重 を 要 す. して 各種 酵 素 の 多 い膵 臓 で は特 に考 え. (1)β. 以 上 の所 見 か ら βは 正 常,軽. 白. ず れ に せ よ死 後 採 取 し た 体 液 の 分 析. で は 屠 殺 後 直 ち に 別 出 処 理 し,重 亡 後1時. が み ら れ る.. 1). ルブ. 分 解 酵 素 の 作 用 が 主 な 原 因 で あ ろ う と考 え ら. 明 瞭 な 分 離 像 が み られ る.. 2). え ば 血 清 で も,屍. 体 内 で 強 い 分 解 作 用 を こ うむ る た め,ア. られ る.こ. 存時. 液 は死 後 の経 過 とと も. に 変 化 が は な は だ し い.例. 括〕. γ位. φ 位 成 分 と呼 ぶ こ と に し た.. との 差 異 で あ るが,体 〔小. β 位 成 分,. β, γ. と し て フ ィブ リ ノー グ ン. に 脂 溶 剤 で 抽 出 され る. Zedis8)に よ れ ば,. β. 分 劃 中 に は 脂 質 蛋 白 の ほ か に 糖 蛋 白 も あ り, これ ら を 含 ま な い 純 粋 な 蛋 白 質 も あ る と い う, 私 は 抽 出 に 際 し,エ. ー テ ル で1週. 間 浸 出 し て,.

(7) 急 性 膵 臓壊 死 に関 す る実 験 的研 究. 1283. 混 濁 の 主 因で あ る脂 質 を 除 去 した 事 に よ り正. い つ て い る.河 田は 急 性 膵 臓壊 死 時 に,重 症. 常 膵抽 出液 で は, β位 成 分 に脂 質 以 外 の上 記. 軽 症 と も,初. へ. 期 に γグ ロブ リンの減 少 を み る. 蛋 白質 の存 在 を 証明 し,こ れ ら β位 成分 が病. が,こ. 変 の進 行 に したがつ て,減 少 し,消 失 す る傾. 考 え ら れ る.し. れ が γ位 成 分 の 減 少 と 何 らか の 関 係 も. 向 が み られ る.岡 田3)は 組織 蛋 白 と血清 蛋 白. 様 に 鋭 くな くな だ ら か な 峰 型 を 示 し,多. か し,γ. 峰 は ア ル ブ ミン 峰 の くの. とは,直 接 動 的平 衡 が あ る とい つ て い る.河. 電 気 泳 動 的 異 種 成 分 の集 合 で あ る こ とを思 わ. 田1)の 認 めた膵 壊 死 時 血清 βグ ロブ リン の増. せ,溶. 加 の原 因 を,壊 死膵 組織 蛋 白 中 の βグ ロブ リ. くつ か の 成 分 の 集 合 で あ る こ とが 証 明 さ れ て. ンの増 加 に あ り とす るな らば,そ の原 因 た る. い る.組. 膵 組織 中 因 子 は殆 ん どが エー テ ル可 溶 性 の脂 質 で あ る事 が証 明 され た わけ で あ る. (2). 解 度 法,免. 疫 学 的 方 法 を も つ て も,い. 織 液 に お い て は 更 に 複 雑 で,決. (3). Al位. 成分 の消 長. 前 述 し た よ う に,血. γ位 成分 の消 長.. γ位 成分 は,浮 腫 を主 とす る軽 症 例 では 減. して. 一 義 的 に意 味 づ け られ な い.. 漿 ア ル ブ ミ ン と,組. 蛋 白 ア ル ブ ミ ン位 成 分 とが,同. 織. 一成分であ る. 少 し,出 血性 壊 疸 性 変化 を主 とす る重 症 例 で. か 否 か は 疑 問 で あ る が,平. は 増 加 して い る.平 井6)に よ る と,結 核 性 下. 漿 ア ル ブ ミ ン は い ろ い ろ な 疾 患,殊. 井6)に. よ れ ば,血. 垂 膿 瘍 の膿 漿 は,極 め て大 な る γ峰 を示 す し,. 疾 患 に 際 し鋭 敏 に し か も著 し く減 少 す る こ と,. 急性 炎症 に よ る膿 瘍 の内 容 液 も同 様 の傾 向 が. 瀉 血,急. あ るこ とが観 察 され て い る.出 血 性 壊疸 性 の. し減 少 の み られ る こ と,ア. に 消 耗性. 性 炎症 等 の実 験 的体 蛋 白 の消 耗 に 際 ル ブ ミンは 他 の グ. 膵 抽 出液 で は,こ れ と同様 の 事が い え る し,. ロ ブ リン 成 分 に 比 し,著. 更 に 混入 した 血液 中 ヘ モ グ ロビ ンが γ位 を と. 分 解 を うけ や す い こ とを 特 徴 と し て い る.. る事 も知 られ てい るか ら,重 症例 で γ位 成 分. し く蛋 白 分 解 酵 素 の. 本 実 験 に お い て は,正. 常 膵 で は 明 瞭 なAl. が 増 加す る事 は うな つ かれ る.す な わ ち,膵. 位 分 劃 が み ら れ た が,軽. 症 で は 不 明 化 し,重. 壊 死 に お いて蛋 白分解 酵素 の賦活 に よ り,組. 症 例 で は 全 くみ ら れ な い.こ. 織 蛋 白が 分解 され,そ の分 解 産物 が γ位 に あ. 上 記 ア ル ブ ミ ン の 性 質,特. らわ れ た と思 われ る.. そ れ と一 致 し て い る こ とが 考 え ら れ る 。. 浮 腫 を主 病 変 とせ る軽症 例 で は, γ位 成 分 が 減 少 してい るが,出 血,壊 死 の僅 少 な本 症. (4). の 原 因 と し て, 徴 と膵 抽 出 蛋 白 の. α位 成 分 の 消 長. 正 常 例 で は,ア. ル ブ ミン 位 成 分 と α位 成 分. 例 で,正 常 膵 よ り減 少 して い る事 は興 味 あ る. と が は つ き り分 れ て い る が,軽. 事 で あ る.上 記 の如 く,重 症 例 で は,出 血 及. 化 し,重. び蛋 白分 解 産 物 が γ位 を と る事 も,こ れに よ. 症 例 で は不 明. 症 例 で は 消 失 し て い る.. この状 態 で 純 α位 成分 のみ の消 長 を 知 るの. つ て うなづ か れ る.す な わ ち,浮 腫 性 病変 を. は 確 実 で な い.逆. 主 とした 軽症 例 で は,む しろ γ位 成 分 は減 少. の 特 徴 は,ほ. に 血 清 の α グ ロブ リン増 加. と ん ど常 に ア ル ブ ミン の 減 少 に. して い る のに,こ れ に 出血 と壊 死 が 加 わ る と. 随 伴 し て お こ る事 で あ る.ア. 増 加す る ので あ る.岡 田3)は 結 核 性頸 腺 炎 の. ロブ リンが 機 能 的 に密 接 に 関 連 して い る事 が. と き,そ の頸 腺 組 織蛋 白 の電 気 泳 動 図 と,そ. 想 像 され る し,ア. ル ブ ミン とα グ. ル ブ ミン低 下 時 に αグ ロブ. の患 者 の血 清蛋 白 の電 気 泳 動 図 とを 比 較 研 究. リ ン が 代 償 的 に 増 加 す る と も い わ れ て い る.. し,そ の組織 蛋 白抽 出 液に,正 常 血清 を 加 え. 組 織 蛋 白 にお い て も同様 な事 が い え るな らば. た もの の電 気 泳 動 像 が,全. 軽 症,重. くそ の患 者 の血 清. 症 の 順 に α位 成 分 の 増 加 の 事 実 が 想. 蛋 白像 に 一致 す る事 を認 め,こ れ か ら結 核 症. 像 さ れ る. Schedlowski及. の グロ ブ リン増 加 の原 因 として,結 核性 病 巣. 結 核 や 癌 腫 の 如 く組 織 崩 壊 を 伴 う疾 患 の 場 合,. 組 織 に 由来 す る病 的 蛋 白 の流 入 を 主 と し,組. α グ ロ ブ リ ン の 増 加 す る 事 を 報 じ,組. 織 蛋 白 と血 清 蛋 白 とは 直 接 動的 平 衡 が あ る と. と α グ ロ ブ リ ン量 の 間 に 因 果 関 係 あ り と推 定. びScudder9)は,. 織崩壊.

(8) 1284. 薬. し,河. 田 は,実. 師. 験 的 膵 臓 壊 死 に お い て,血. 清. 寺. 貢. レア ル ブ ミン等 で あ り,更 に健 康 人 血 清,肝. α グ ロ ブ リン は 初 期 低 下 し 後 増 加 す る 事 を 報. 疾 患 々者,そ. じて い る.. い る.私 の実 験 のf位 成 分 が 何 に 属 す るか は. 岡 田 の い う如 く,血. 清 蛋 白 と組 織 蛋 白 とが. の他種 々病 的 血 清 に 証 明 され て. 不 明 で あ る.. 直 接 動 的 平 衡 を 保 つ も の で あ る との 説 に 一 致. 第5章. す る よ うに 思 わ れ る. (5). 1)正. φ位成 分. φ 位 を と る 分 劃 は,血. 漿 で あ ら わ れ,血. で 消 失 す る こ とか ら,こ. 清. の 峰 が フ ィブ リ ノ ー. 結. 語. 常 犬 の膵 臓 及 び 実 験 的急 性 膵 臓 壊死. を お こ させ た犬 の膵 臓 を,. 1週 間 氷 室 で エ ー. テル 抽 出を お こなつ て,混 濁 の主 因で あ る脂. ゲ ン で あ る と さ れ た の で あ る が, Deutsh10)は. 質 を除 去 し,沈 澱物 を再 び第1燐 酸 カ リー 棚. γ1グ ロ ブ リ ン も 同 一 易 動 等 を 有 す る とい い.. 砂 の緩 衝 液 で1週 間 低 温 抽 出を行 い,抽 出蛋. β2グ ロ ブ リ ン と も区 別 し が た い と い つ て い. 白 を,小 林 式 濾 紙電 気 泳 動 装 置 を使 用 して蛋. る.. 白分劃 を お こな っ た.. 多 く の 疾 患 で は し ば し ば 増 加 し た φ峰 を み る が,上. 述 の 如 く, φ 峰 は こ の よ う に γ1グ. ロ ブ リ ン を 含 む か ら,こ. の成 分 の増 加 は 直 ち. に フ ィブ リ ノ ー ゲ ン の 増 加 と考 え て は な ら な い.私. の実 験 で も この増 減 の意 義 は 不 明 で あ. (6). 峰 及 びf位 成 分 の 明 瞭 な る分 劃 像 を 得 た. 3)軽. 症 例で は, βの不 明化 又 は消 失, Al. の不 明 化, γの減 少 が み られ た. 4)重. 症 例 で は,. β の 完全 な 消失, Alの. た.. f位 成 分. 電 気 泳 動 的 に 血 清 ア ル ブ ミ ン よ り速 い 易 動 度 を 有 す る も の は,核. 酸,ヒ. ア ル ロ ン 酸,プ. 文 1) 河 口:岡. 山 医 誌,. 2). 荒 木:電. 気 泳 動 研 究 会 第4回. 3). 岡田. 4). 小 林:小. 66巻,. 内 科 宝 函, 2,. Durrum, 2943. 6). 常 例 で は, Al, α, β, φ, γ 位相 当. 消 失, γの増 加 が 特 徴 的 変 化 と し て み ら れ. る.. 5). 2)正. 11号 .. 7). 総 会(1953). J.. Am. .. 尾. 中 川:岡. 8) Zedis:. 206(昭30). 山 医 誌,第53年,. J.. 9) Schedlowski,. Chem.. (1950). 平 井,島. 献. 林 式 濾紙 電 気泳 動装 置説 明 書. E. L.:. 擱筆するに当 り終始御懇篤なる御指導と御校閲を 賜つた恩師津 田教授に満腔の感謝を捧 げる.. Soe.,. 立 全 書). Med.,. Scudder:. 81, 411 (1945) J.. Exp.. Med., 75,. 119 (1942) 72,. 10) Deutsch, 21 (1946). 電 気 泳 動 法(共. Exp.. 6号.. H. F.. et al.;. J.. Biol.. Chem., 165,.

(9) 急性 膵 臓 壊 死 に 関 す る実 験 的 研 究. Experimental Chapter. I.. Study. Study. on. on. the. of diseased. the. Acute. change. Pancreatic. of the. pancreatic. 1285. Necrosis. separation. tissue. percentage. protein. By Mitsugu. Yakushiji. Department of Surgery Okayama University Midical School (Director: Prof. Dr. S. Tsuda) Acute by. pancreatic. injecting. developed as The a. by. the. severe. was for. it. diately. In lin,. and. was. either of. disappeared. in. a. not. and of. was were. induced olive. oil. classified. as. quickly. as. on. dogs. through. mild. which. the. cases. were. used. pancreatic. and. others. as. duct. which. test. animals. Those. which. developed. necrotic. by. (control) was. or not. completely,. as. for. Kobayashi control. possible,. cut. Further. into. small. extraction one. of. week.. apparatus.. pieces,. the. Separation. The. dipped. sediment. was. percentage. pancreas. of. dogs. in. ether. conducted by. removed. paper imme. cases.. follows:. cases. clear. extracted.. Borax-KH2PO4. used as. separation. albumin. or. as. week,. performed. normal f. removed a. death. results the. were. buffer. was after. The. artificially dog. cases.. refrigerator keeping. was same. changes. pancreas. electrophoresis. that. of. edematous. changes. in. necrosis. bile. had clear. and. a. observed.. clear In. separation the. disappeared,. mild the. pattern cases,. separation. In. the. severe. cases. that. of. albumin. had. the disappeared. of the. albumin, ƒ¿, ƒÀ, ƒÓ. separation. pattern. of ƒÁ. separation. pattern with. and ƒÁ. pattern. the. globulin of ƒÀ increase. globu. of ƒÀ. globulin. decreased globulin in ƒÁ. globulin.. and had.

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