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2
.
当科では電気で顔面筋を他動的に動かすことを
目的に,その治療点として東洋医学の“ツボ"を使用
しているので,針麻酔と当科で行なっている針治療の
意味は全く異なる.
9.前頭j同結石のl症例
(第二病院耳鼻咽喉科〉
。 宮 野 良 隆 ・ 相 津 晴 子 ・ 荒 牧 元
今団,我々は比較的マレとされる前頭洞結石症を経
験したので若干の考察と共に報告したレ.
症例は
4
7
歳男性で前頭部頭重感を主訴に来院した患
者である.
現病歴として昭和59年2月初旬より前頭部痛,咽頭
痛が出現し,特に臥床時に増強した.又,同時に両眼
がかすむ感じがあった.
耳鼻科学的所見としては左鼻内にポリープが存在す
る以外,病的所見は認められなかったが同時に撮影さ
れた
x-p
にて前頭洞内に結石様陰影がみられた.
既往歴としては,慢性肝炎,糖尿病がみられた他,
昭和55年当科にて前頭洞手術の既往が認められた.
CT撮影にて左前頭洞内にhighdensity massが存
在し, osteomaに相当する像を得た.
これらにより,我々は前頭洞内結石症の診断下に手
術を施行した.
手術は前頭
i
向オギノ式手術により行なわれ,前頭洞
内に2X1.5cmの結石を認め,摘出した.又,同時に鼻
ポリープ摘出術および節骨蜂巣開放術を行なった.
前頭洞結石症は比較的マレな疾患であり, 自覚症も
少なく,発育も緩慢であるため,発見される事が
d
な
い疾患である.
今回,我々は手術時所見と共に摘出した結石を呈示
し報告したい.
質問 (耳鼻科〉石井哲夫
耳鼻咽喉科領域でも好酸球増多例をみますが,
cationic proteinは問題となるのでしょうか?
応答 (循環器内科〉関口 守衛
好酸球増多があると心臓病が必発するとは限らない
のですが,好酸球がある不明の原因によって脱穎粒を
生じた場合に血液中にcationicproteinが増大しt心臓
毒になると考えられています. この方面は未知の領域
が多いのです.
質問 (糖尿病センター〕大森安恵
本疾患の場合にみられる心電図変化の特徴は?
応答 (循環器内科)関口 守衛
好酸球増多症ないし好酸球よりの脱穎粒が増加した
一-892
結果おこる心疾患の場合の心電図変化はほとんどあら
ゆるものが出るといってよいと思います〔関口ら-臨
床科学, 20: 832, 1984).
10.上室性頻拍を主徴とし好酸球増多症を合併した
23歳男性例
。関口 守衛・鴨川由美子・岳 マチ子・
小笠原定雄・大西 哲 ・ 青 崎 正 彦
(心研内科〉広沢弘七郎
23歳男性, 12歳時に偶然、学校で脈を測ったら心拍数
が多いのに気付いたことがある.17歳時に感冒擢患時
に近医受診し,心拍数180/分と心陰影拡大を指摘され
て某院に入院,好酸球増多症(2.500-4,000/mmりを
指摘された.同年東京女子医大心研受診.心拍138/分
で上室性頻拍が認められ入院した.プロカインアミド,
プロプラノロール,キニジン,ジソピラミドや電気除
細動などおこなうも奏効せずジゴキシン投与20日頃か
ら徐々に心拍数が正常化した.当時の心カテ所見では
心内圧正常,電気生理学的検査でも著変をみなかった.
そこで右室からの心内膜心筋生検が行なわれ,心筋細
胞の配列の乱れ,断裂の他に心筋間質の線維化が認め
られ心筋炎後変化かと考えられた.然しむ内膜肥厚や
好酸球浸j閏は認められなかった.その翌年再度某院に
5日間入院したことがある.22歳時に頻拍による動停
が強くなり,心電図では2 1の心房粗動,一過性心
房細動を,ホノレター心電図では心拍数230/分 の 狭 い
QRS幅の上室性頻拍と一見心室頻拍を思わせる幅広
いQRS波の心室内変形伝導の上室性頻拍の混在を認
めた.基本的心電図はし、わゆる左房調律型の異常性心
房調律では実肥大所見を伴っていた.心カテ所見では
左 右 心 内 圧 正 常 で , 心 係 数3_6l/分
/
m
'
,左室駆血率
53%,冠状動脈像は正常であった.電気生理学的検査
でのoverdrivesuppressionでは著変なく洞機能障害
は認められなかったが異所性自動能克進が示唆され
た.なお頻拍当時の心胸比は58%であったが,それが
改善した4週後では50%であった.そこで右房,右室
の心内膜心筋生検を施行した.右房では心内膜肥厚と
心筋間質線維化を,右室では僅かに間質線維化をみた.
本例は好酸球性心疾患と考えられ,心房にも病変が
波及したと思われ,上室性不整脈の一因に好酸球の免
疫学的異常反応による心毒性変化を考える必要性を示
唆する症例である.
11.感染性心内膜炎に擢患後, Bentall法と僧帽弁
置換術を同時に施行し,順調に経過し得たマル
ファン症候群のl例
(成人医学センター)
0
能 美 伸 子 ・ 山 口 い づ み ・ 堀 江 俊 伸 ・
窪 倉 武 雄 ・ 渋 谷 実
〔 心 研 外 科 〉 橋 本 明 政
マノレファン症候群における僧帽弁閉鎖、不全症, An
nulo aortic ectasia(以下AAEと略す)は,直接死因
となる重篤な合併症である.これらの病変の自然、歴を
含めての長期予後についての報告は少ない.今回我々
は心血管系病変の経時的変化を17年間にわたり観察し
た1例が,感染性心内膜炎に擢患し, Bentall法と僧帽
弁置換手jiJを同時に施行したが,術後3年目の現在,順
調に経過しているのでここに報告する.
症 例 :T.H.,男子, 19歳,大学生.
経過:生下時には異常に気付かれていない.1歳時,
肺門リンパ腺炎で入院した際に心雑音を指摘された.
3歳時,東大でマノレファン症候群と診断され心臓カ
テーテル検査を施行した結果,心血管系は正常であっ
た. 6歳時,当科初診し,僧帽弁逸脱症候群を指摘さ
わし,精査目的で入院した.左心カテーテル検査にて僧
帽弁逸脱症候群(閉鎖不全ははっきりしなしうと AAE
を確認した.13歳時,前胸部 左胸部,左上腕の終痛
と脱力感が出現し,大動脈解離を疑われて入院となっ
た.左心カテーテル検査の結果,僧帽弁閉鎖不全の出
現と AAEの著明な増大を認めたが,大動脈弁閉鎖不
全と大動脈解離の合併はなかった.
1
4
歳時,気胸で入
院したが, この頃より聴診上大動脈弁閉鎖不全の出現
を認めた.17歳時,感染性心内膜炎に擢患し入院となっ
た.ペニシリンBの大量投与にて心内膜炎が治癒した
時点で,心臓カテーテル検査を施行し,僧帽弁閉鎖不
全II度とAAE(大動脈弁閉鎖不全III度を伴う〉を認
め,さらに軽度の左心機能の低下を合併していた為に
手術適応と判断した. {曽帽弁置換術と Bentall法を同
時施行したが, 19歳の現在,順調で、ある.
マノレファン症候群の自然予後は悪く,特に感染性心
内膜炎に薩患すると僧帽弁臆索断裂などから急性左心
不全に陥り,死の転帰をとることが多い.しかし綿密
なる経過観察にて異常を早期に発見し,適切な時期に
外科治療に踏み切ることにより,予後は著しく改善さ
れるものと思われた.
質問 ( 循 環 器 内 科 〉 青 崎 正 彦
1.このようなBentallと僧帽弁置換術を経験され
たのは何例ぐらいありますか.
2. AAEを経時的に観察し,大動脈弁閉鎖不全の出
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現をみた症例はとやれくらいありますか.
応答 ( 循 環 器 内 科 〉 能 美 伸 子
1.今までに5例, AEEの修復術を含めると 6例で
す.手術成績は良好です.
2.来院時すでにAAE,大動脈弁閉鎖不全,大動脈
解離を認める症例がほとんどで,幼児期より AAEを
経過観察し大動脈弁閉鎖不全の出現を認めたのは,こ
の症例1例でした.
12.心 タ ン ポ ナ ー ゼ を 伴 っ た 急 性 解 離 性 大 動 脈 癌
11型に対する l手術治験例
(心研外科〉
O
北 村 昌 也 ・ 徳 永 裕 之 ・ 山 岸 正 秀 ・
福 地 晋 治 ・ 副 島 健 市 ・ 橋 本 明 政
〔 心 研 内 科 〉 内 山 通 子 ・ 雨 宮 邦 子 ・
松 村 研 三 ・ 中 村 憲 司
急性解離性大動脈癌II型に大動脈弁逆流・心タンボ
ナーデを伴ったMarfan症候群の28歳男性に対し,緊
急Bentall手術を行ない経過良好であった.18歳時,日
本医科大学病院で左自然気胸の手術を受け, Marfan
症候群と診断された.
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歳時,同病院で右限水晶体摘
出術を受けた.昭和60年1月15日頃より左肩強直・微
熱を認め,近医を受診したが,胸部X線その他に異常
はなかった.1月22日,スキーをしていた時に胸部 右
肩の痛み・呼吸困難が出現し,長野県がん検診・救急
センターに緊急入院した.同センターでUCG,CTに
て解離性大動脈癌・心タンポナーデと診断,降圧療法
で経過観察されたが,心胸郭比が増大したため 1月
30日,当院に転院となった.入院後,内科的治療を続
けたが,心タンポナーデ・左心不全の進行を認めたた
め,大動脈癌切迫破裂の可能性を考慮し昭和60年2月
2自に緊急Bentall手術を行なった.心膜切開すると,
1,OOOmlの陳旧な血液が貯留しており,大動脈癌は8X
8cmであった.大動脈解離は,両冠動脈ロ近接部より
上行大動脈に及び,大動脈弁輸は拡大し,大動脈逆流
を伴っていた.SJM27A弁と径30mmの人工血管を用
いてBentall手術を行なった.病理組織検査では,大動
脈の嚢胞性中膜壊死と左室心筋細胞の肥大を認めた.
3月初日の大動脈造影で大動脈弁逆流はなく,上行大
動脈および冠動脈の血流は良好であった.術後経過は
順調で 4月4日に退院した.
質問
破裂部位はどこに認められたか.
応答 (循環器外科〉北村 昌也
心タンポナーデを来した大動脈癌は切迫破裂の状態