• 検索結果がありません。

サンドブラスト処理によるブラケット−ワイヤー間の摩擦特性に関する研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "サンドブラスト処理によるブラケット−ワイヤー間の摩擦特性に関する研究"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

【目的】 マルチブラケット装置で固定源を利用して矯正 治療を行うにあたり,様々な工夫が行われてき た.しかし,固定源の移動を抑えて矯正治療の目 標を達成するために,ブラケット−ワイヤー間の 摩擦力を増加させることで,固定源を強化するこ とが可能となるが,サンドブラスト処理を応用し た固定源の強化については検討されていない.そ こで我々は,固定源の強化を目的として,サンド ブラスト処理を行ったワイヤーとブラケットの間 に生じる摩擦力を引き抜き試験により,検討する こととした. 【試料および方法】 まず,サンドブラスト処理条件を決定するた め,サンドブラスト処理距離の違いによる金属板 表面粗さの検討,およびサンドブラスト表面処理 を行ったワイヤーの表面粗さの測定を行った.サ ンドブラスト処理条件は,処理距離20mm,処 理気圧0.4MPa,処理時間4秒×4方向,処理方 向はワイヤー長軸に対して垂直に決定した. 次に,術者および結紮の違いによる摩擦力の違 いを検討するために,万力で固定したアクリル板 に接着固定された矯正用0.018インチステンレス スチールスタンダードブラケット(以下,ブラ ケット)に,ワイヤー試験片を矯正用リガチャー ワイヤー(以下,結紮用ワイヤー),および矯正 用エラスティックモジュール(以下,結紮用モ ジュール)で結紮した.2種類の結紮は矯正歯科医 11名によりそれぞれ5回ずつ行い,万能試験機に よる引き抜き試験で摩擦力を計測した.試験条件 は,速 度1.0mm/min,距 離2.0mm と し た.術 者および結紮方法の違いによる摩擦特性は二元配 置分散分析を用い,術者内の結紮方法の違いによ る摩擦力の均一性は相対標準偏差および t 検定を 用いて統計分析を行った. ワイヤーへのサンドブラスト処理は予備実験で 決定した条件により,矯正用ワイヤーの0.016イ ンチ丸型ステンレススチールワイヤー(以下016 SS),0.016インチ丸型ニッケルチタンワイヤー (以 下,016NiTi),0.017×0.025イ ン チ 角 型 ス テ ン レ ス ス チ ー ル ワ イ ヤ ー(以 下,017×025 SS),0.017×0.025インチ角型ニッケルチタンワ イ ヤ ー(以 下,017×025NiTi)の4種 類 に 各5 本ずつ行い,行わないもの5本をコントロール群 とした.ワイヤー試験片の結紮は結紮用モジュー ルを用いて1人の術者が行った.ブラケット−ワ イヤー間に発生する摩擦力の計測は,結紮の違い による摩擦力の実験と同じ方法にて行った.ワイ ヤーへのサンドブラスト処理の有無によるブラ ケット−ワイヤー間の摩擦力の比較は t 検定を用

〔学位論文要旨〕

松本歯学39:141∼142,2013

サンドブラスト処理によるブラケット−ワイヤー間の

摩擦特性に関する研究

唐澤

基央

松本歯科大学 大学院歯学独立研究科 硬組織疾患制御再建学講座

A study on the frictional properties between bracket and wire by sandblast processing

M

OTOHIRO

KARASAWA

Department of Hard Tissue Research,Graduate School of Oral Medicine, Matsumoto Dental University

(2)

いて統計分析を行った. 【結果および考察】 結紮用モジュールの摩擦力は平均101.1±11.1 gf,相対標準偏差10.8%,結紮用ワイヤーの摩擦 力は平均144.2±32.1gf,相対標準偏差23.8%を 示し,結紮用モジュールを用いて生じる摩擦力 は,結紮用ワイヤーに対して有意に小さな値を示 した.また,術者間および術者内における不均一 性の比較においても有意に小さな値を示した.こ れは,結紮用モジュールを用いた場合,結紮用ワ イヤーに比べ安定した摩擦力が生じ,発生する摩 擦力が小さいことによると推察された. 016SS,016NiTi,017×025SS お よ び017× 025NiTi で,サンドブラスト未処理とサンドブ ラスト処理で生じる摩擦力はそれぞれ,123.0± 5.1gf と270.5±16.1gf,152.9±9.4gf と355.3 ±13.6 gf ,163.7±8.0 gf と370.6±5.4 gf , 234.4±11.9gf と423.6±15.7gf を示し,全ての ワイヤー種類でサンドブラスト処理ワイヤーはサ ンドブラスト未処理ワイヤーに比べ有意に大きな 摩擦力を示した.これは,サンドブラスト処理を ワイヤーに行うことで,ワイヤー表面性状が変化 し,ブラケット−ワイヤー間に生じる摩擦力が増 加したためと推察された. 【結論】 ワイヤーへのサンドブラスト処理および結紮用 モジュールによる結紮を用いることで,ブラケッ ト−ワイヤー間に安定した摩擦力の増加による歯 の移動のための固定源の強化が得られることが示 された. 142 松本歯学 39 2013

参照

関連したドキュメント

[r]

九州大学工学部  学生会員 ○山下  健一  九州大学大学院   正会員  江崎  哲郎 九州大学大学院  正会員    三谷  泰浩  九州大学大学院 

Fig, 1.5 Comparison between result of plastic strain field by crystal plasticity FEA and fatigue test on crack initiation s ite in Ni alloy, a mapped region showing the grain

に転換し、残りの50~70%のヘミセルロースやリグニンなどの有用な物質が廃液になる。パ

に転換し、残りの50~70%のヘミセルロースやリグニンなどの有用な物質が廃液になる。パ

の点を 明 らか にす るに は処 理 後の 細菌 内DNA合... に存 在す る

 :Bacillus gigasの溶血素に就ては、Zeissler 4)の 記載に見へなV・.:Bacillus sordelliiに關しては

Terwindt (1995) : Extracting decadal morphological behavior from high-resolution, long-term bathymetric surveys along the Holland coast using eigenfunction analysis, Marine