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Dermographism(隆起性皮膚描記症)の臨床的研究

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Academic year: 2021

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165 (54) 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

ヤマ グチ レイ コ

山口令子(昭和3

医学博士 乙第1053号 平成元年11月17日

学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者)

Dermographism(隆起性皮膚描記症)の臨床的研究

(主査)教授 肥田野 信 (副査)教授 野本 照子,高尾 篤良

論 文 内 容 の 要 旨

目的 Dermographismは爪甲,舌圧子等による軽度の擦 過刺激で膨疹を生じる病態である.この病態はしばし ば経験されるが,メカニズムは充分究明されていない. 著者はメカニズムを臨床面から探ることを目的とし た. 対象および方法 昭和61年2月から63年5月までに当科を受診した患 者のうち,爪甲による擦過刺激で膨疹を形成した83例 の患者を対象とし,以下の点を検討した.1)統計的事 項,2)臨床像,3)検査所見,4)受動転嫁試験,5)組 織学的所見. 結果 1)性別は男性35例,女性48例で,男女とも20歳台に 発症のピークを認めた.7例に寒冷葺麻疹の既往があ り,アトピー歴のあるものは12例あった. 2)掻痒がないもの(asymptomatic dermogra- phism)は7例,掻痒があるもの(symptomatic dermo- graphism)は76例あり,後者には膨疹誘発部位にのみ

掻痒のある(localized itching type)17例と常時全身 皮膚の掻痒を訴える(generalized itching tyかe)59例

があった.16例は毛孔に一致して浮腫性小丘疹を認め た.周囲に紅斑を伴うものが14例,伴わないものが53 例みられた. 3)血算,生化学検査は大部分の症例で異常なかっ た.血清lgE値2501U/ml以上を24例(29%)に認めた. 血清ヒスタミン基礎値は常時掻痒のある者13例中1例 のみ1,08μg/dl(正常値0.61~0.85)と軽度上昇してい た. 4)受動転嫁試験を施行した6例中3例が陽性を呈 し,血清を56℃で非働化すると陰性となった.受動転 嫁試験の結果と血清IgE値は相関しなかった. 5)17例について組織像を検討した.いずれの症例も 乳頭層の軽度浮腫と血管周囲の軽度リンパ球浸潤を示 した. 6)観察期間中に自然治癒した症例は15例(18%)に 過ぎず,長期間持続した者が多かった. 考察および結論

Dermographismは一般に掻痒の有無により

asymptomatic dermographism並びにsymptomatic dermographismに分類されるが,後者のうち常時全身 皮膚の掻痒を訴えるものが多かった.また毛孔一致性 の浮腫性小丘疹を呈したり,紅斑を伴うもの,伴わな: いもの等のタイプもみられた.患者血清による受動転 嫁試験は6例中3例が陽性で,56℃で非働化した血清 では膨疹形成を示さなくなったことから受動転嫁成立 例は1型アレルギー反応の関与が考えられた.17例の 組.織学的所見はすべて疎型で,臨床像による差は認め なかった.自然治癒した症例は少なく一般的に難治性 と思われた. 767一

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論 文 審 査 の 要 旨

本論文は,物理的蒜麻疹のうちで最も頻度が高い割には充分攻究されていなかったdermographismについ て綿密な観察と検査を行ったものである, 臨床的には,その経過が長いこと,組織像が単一であること,受動転嫁試験が陽性を示すことのあることな どを明らかにし,葺麻疹の複雑な発症機序の解明にいくつかの知見を加えたもので,学術上価値あるものと認 める. 主論文公表誌 Dermographism(隆起性皮膚描記症)の臨床的研究 東京女子医科大学雑誌 第59巻 第5号 382-389頁(平成元年5月25日発行) 副論文公表誌 1)抗RNP抗体高値とUrticarial Vasculitis(葺 麻疹様血管炎)を呈した全身性エリテマトー デスの1例 皮膚科の臨床 28(3):235-238,1986

2)敗血疹と化膿性膝関節炎を呈したMycotic

aneurysm(感染性動脈瘤)の1例 皮膚科の臨床 29(4):375-379,1987 3)Angioma serpiginosum(蛇行状血管腫) 皮膚病診療 10(6):523-526,1988

4)Lymphocytic in且ltration of the skin(皮膚リ ソパ球浸潤症)の4例一特に免疫組織学的所 見について一

西日本皮膚科 51(2):232-236,1989 5)Acase of bullous pemphigoid induced‘by

tiobutarit(D・penicillamine analogue)(テオ

ブタリットによる水萢性類天庖瘡の1例)

JDermato116(4):308-311,1989

参照

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