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博 士 ( 工 学 ) 佐 藤 新 吾 学 位 論 文 題 名

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博 士 ( 工 学 ) 佐 藤 新 吾

学 位 論 文 題 名

イ ン ベ ラ を 用 い た 新 規 攪 拌 方 式 に よ る 低 密 度 粒 子 分 散 促 進 法 の 開 発

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  攪拌操作は、古くから用い られている重要顔操作であり、現在では多岐にわたる産業において利 用 されている。攪拌操作の目 的や方法拡様々あり、対象とする系によって最適を攪拌方法を選択し 教 けれぱ教らをい。

  鉄鋼業においても攪拌操作 は、転炉での底吹き攪拌のみ教らず、溶銑予備処理、真空脱ガスや連 続 鋳造にいたるまで幅広い技 術分野で用いられている。現在、鉄鋼精錬プロセスでは、ガス吹き込 み 攪拌が主流と改っているが 、近年の極低硫化鋼の要望に応えるため、より強い攪拌カをもち、短 時 間で低硫化が可能教機械式 攪拌が見直されてきている。

  従来の機械式攪拌プロセス では、回転軸を浴中心に設置する中心攪拌が主流であったが、この方 法 では低密度粒子の浴内への 均一分散は困難であり、新た教攪拌方式が求められている。これまで に 筆者は、新規攪拌方式の検 討を行い、偏心攪拌、浸漬円柱攪拌において効果的顔攪拌が達成でき る ことを見出した。偏心攪拌 とは、インペラの回転軸を浴中心から偏心させる攪拌方式であり、浸 涜 円柱攪拌とは、中心攪拌を しつつ浴表面にわずかに円柱を浸漬させる攪拌方式である。偏心攪拌 や 浸涜円柱攪拌を行うと、中 心攪拌に比ベ低密度粒子が浴 内に非常に効率よく分散することがわ か った。

  本学位論文では、水モデル に着目し、まず偏心攪拌、浸漬円柱攪拌に関して内部流動や低密度粒 子 の分散挙動顔どの基礎的を 事柄に対する詳細顔調査を行い、っづぃて新規攪拌方式の開発を行っ た 結果について述べている。 以下に本学位論文の各章の概 要を示す。

第1章緒諭

  一般的教攪拌操作と鉄鋼業 における攪拌操作の重要性と筆者が行った新規攪拌方式の概要につい て 述べるとともに、本学位論 文の構成を示した。

第2章中心攪拌における渦深さ

  機械式攪拌に関する研究の 第一歩として、中心攪拌における渦の到達深さについて調査した。浴 表 面に散布した低密度粒子は 、形成する渦の表面に沿って降下し、インペラに衝突した際に浴内ヘ 分 散する。つまり、粒子を効 率良く巻き込むためには、渦 の到達深さを正確に把握する必要があ

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る。 本章では、従来の研究者が 考慮していをかった浴深の影響について着目し、既存の実験式に修 正を 加えた実験式を提案した。

第3章様々誼渦の形成条件

  イ ンベラを浴中心軸からずら した偏心攪拌を行うことで、 これまでに見られ教かった傾斜渦や 湾曲 渦を確認した。これら浴内 に現れる様々顔渦の形状や形成条件について調査し、各渦の形成条 件を 明確にした。また、低密度 粒子を浴表面に散布した場合においての渦形成条件の変化も明確に した 。

第4章渦の形成時闇とインベラヘ の到達時間

  実 機での脱硫の処理時間に影 響を及ばす渦の形成時間とイ ンペラヘの到達時間について調査し た。 形成時間はインペラの回転 を開始してから渦が形成され始めるまでの時闇である。中心攪拌、

偏心 攪拌それぞれに関して実験 式を提案するとともに、低密度粒子を用いた場合での実験式を提案 した 。浴内の循環時間を用いる ことで、結果を整理できた。

第5章低密度粒子の分散挙動

  浴 表面に大きさと密度の異を る低密度粒子を散布し、粒子がインベラの回転カによってどの程度 浴内 へ分散するかについて、粒 子分散挙動を表す指標である粒子到達距離、粒子分散率、粒子分散 率の 和を用いて整理した。また 、粒子密度の影響、攪拌方式の影響、攪拌条件の影響についても明 らか にした。

第6章円柱を浸涜させた偏心攪拌 での低密度粒子の分散挙動

  こ れまでに調査してきた偏心 攪拌と浸漬円柱攪拌との組み合わせた新規攪拌方式を提案した。第 5章 と同様に、粒子到達距離、粒 子分散率、粒子分散率の和 を用いて粒子分散挙動を整理し、本攪 拌方 式が他の方式に比べて優れ ていることを明らかにした。

第7章PIVを用いた浴内流動の解 析

  本 攪拌 方式 が優 れて い るこ との 理由 を明 確 にす るた めに 、 粒子画像流速計(Particle Image Velocimetry: PIV)を用いて各攪 拌方式での浴内流動の変化 を調査した。中心攪拌ではインペラ回 転軸 を軸とした回転流が見られ るのに対し、偏心攪拌では傾斜渦を軸とする回転流が見られた。円 柱を 浸漬させた偏心攪拌では、 渦管の先端がインベラ回転軸の中心から羽根先端に向かってずれて い る のが 確認 され た。 こ のこ とが 粒子 分散に大き教役割 を演じていることが明らか とをった。

第8章結諭

  本 章では、第2〜7章の成果を 要約するとともに、実用化に向けての課題と展望について述べた。

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学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

インベラを用いた新規攪拌方式による 低密度粒子分散促進法の開発

  攪拌操作は、古く から用いられている重要顔操作であり、現在では多岐にわたる産業において利 用されている。特に 鉄鋼業における攪拌操作は、転炉での底吹き攪拌のみ誼らず、溶銑予備処理、

真空脱ガスや連続鋳 造にいたるまで幅広い技術分野で用いられている。現在、溶銑予備処理プロセ スでは、ガス吹き込 み攪拌が主流と教っているが、近年の極低硫化鋼の要望に応えるため、より強 い 攪 拌 カ を も ち 、 短 時 間 で 低 硫 化 が 可 能 社 機 械 式 攪 拌 が 見 直 さ れ て き て い る 。   従来の機械式攪拌 の攪拌方式は、回転軸を浴中心に設置する中心攪拌が主流であったが、この方 法では低密度粒子の 浴内への均一分散は困難であり、新た橡攪拌方式が求められている。これまで の研究によって、偏 心攪拌、浸涜円柱攪拌において中心攪拌に比ベ効果的次攪拌を達成できること が報告されている。 偏心攪拌とは、インベラの回転軸を浴中心から偏心させる攪拌方式であり、浸 涜円柱攪拌とは、中 心攪拌をしつつ浴表面にわずかに円柱を浸漬させる攪拌方式である。しかし極 がら、これら両攪拌 方式に関して十分誼研究が行 われていをい。

  本研究は、溶銑予 備処理への利用を視野に置き、既存の攪拌方式では困難教低密度粒子の液中へ の高効率分散のため の新規攪拌方式を確立することを目的とした。このために、まず既存のニつの 方式に着目し、これ までの研究で明らかにされていをい事項について詳細顔調査を行い、その両方 式の特性の全体像を 明らかにすると共に、その結果を基に新規攪拌方式を提案する。以下に本学位 論文の各章の概要を 示す。

第1章緒諭

  一般的顔攪拌操作 と鉄鋼業における攪拌操作の重要性と既存の機械式攪拌方式の概要について述 べるとともに、本学 位論文の構成を示した。

第2章中心攪拌におい て浴中心に形成する渦の到 達深さ

  中心攪拌において 低密度粒子の分散挙動に大き教影響を及ばす浴中心に形成する渦の到達深さに ついて調査した。浴 表面に散布した低密度粒子は、形成する渦の表面に沿って降下し、インペラに 衝突した際に浴内へ 分散する。っまり、粒子を効率良く巻き込むためには、渦の到達深さを正確に 把握する必要がある 。本章では、従来の研究者が考慮していをかった浴深の影響について着目し、

既存の実験式に修正 を加えた実験式を提案した。

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口 井

授 授

教 教

査 査

主 副

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第3章偏´こ 、攪拌に おいて浴内に形成する様々 教渦の形成条件

  インペラを浴中心軸 からずらした偏心攪拌において、容器内径やインベラ直径顔どのパラメータ が渦形成に与える影響 を調査した結果を述べる。湾曲渦や軸心渦の形成を確認するとともに、これ ら浴内に現れる様々教 渦の形状や形成条件について調査し、各渦の形成条件を明確にした。また、

低 密 度 粒 子 を 浴 表 面 に 散 布 す る こ と に 起 因 す る 渦 形 成 条 件 の 変 化 も 明 確 に し た 。 第4章渦の形成時間とイ ンベラへの到達時間

  実機での脱硫の処理 時間に影響を及ばす渦の形成 時間とインベラヘの到達時 間について調査し た。形成時間は、イン ベラの回転を開始してから渦が形成され始めるまでの時間であり、到達時間 はインペラの回転を開 始してから渦管の先端がインペラに到達するまでの時間である。中心攪拌、

偏心攪拌それぞれにつ いて両時間に対する実験式を提案するとともに、低密度粒子を用いた場合で の実験式を提案した。

第5章低密度粒子の浴内 への分散挙動

  浴表面に大きさと密 度の異をる低密度粒子を散布し、粒子がインペラの回転カによってどの程度 浴内へ分散するかにつ いて、粒子分散挙動を表す指標である粒子到達距離、粒子局所分散率および 粒子分散率を用いて整 理した。また、粒子密度の影響、攪拌方式の影響、攪拌条件の影響について も明らかにした。

第6章円柱を浸漬させた 偏心攪拌での低密度粒子の 浴内への分散挙動

  第5章までに詳細を明 らかにした偏心攪拌と浸漬 円柱攪拌を組み合わせた新規攪拌方式を提案し たd第5章と同様に、粒 子到達距離、粒子局所分散率 および粒子分散率を用いて 粒子分散挙動を整 理 し 、 本 攪 拌 方 式 が 他 の 方 式 に 比 べ て 優 れ て い る こ と を 明 ら か に し た 。 第7章PIVを用いた浴内 流動の解析

  第6章で提案した新規 攪拌方式が優れた攪拌効果 を有する要因を解明するために、粒子画像流速 計(Particle Image Velocimetry: PIV)を用いて各攪拌方式での浴内流動を調査した。中心攪拌、偏 心攪拌および円柱を浸 漬させた偏心攪拌について、 浴の縦断面および横断面でのPIV測定を行い、

浴内流動の変化を確認 した。

第8章結諭

  本章では、第2〜7章 の成果を要約するとともに、実用化に向けての課題と展望について述べた。

  これを要するに、著 者は新規攪拌方式である円柱を浸漬させた偏心攪拌を行うことで、溶銑予備 処理での攪拌効率が向 上し、既存の方式に比ベ省エネルギー化を達成できることを見出しており、

材料科学に寄与すると ころ大改るものがある。よって著者は、北海道大学(工学)の学位を授与さ れる資格あるものと認 める。

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参照

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