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動脈血並に静脈血の血液凝固時間及び血清殺菌作用に関する研究

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Academic year: 2022

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(1)612. 115. 612. 118. 223. 動脈血並 に静 脈 血 の血 液 凝 固時 間及 び 血 清 殺 菌 作 用 に 関 す る研 究 第1編 動 脈 血 並 に 静 脈 血 の 血 液 凝 固 時 間 の 差 異 に 関 す る実 験 的 研 究 (本研究は厚生省科学研究費の補助 による) (本論文要旨は第32回中国四国外科学会及び第11回国立病院療養所綜合医学会に発表 した) 岡山大学医学部第1(陣 片. 内)外 科教室(指 導:陣 内教授) 岡. 和. 男. 〔 昭和33年9月15日. 受稿〕. 目 第1章. 緒言 並 に文献 的 考察. 第2章. 実験 方法. 第3章. 同部 位動 脈血並 に静 脈 血 の 血 液凝 固 時. 次 第4章. 下 大 静 脈,肝 静 脈 及 び門 脈 系 諸 流 血の 血 液 凝 固時 間 につ い て. 第1節. 実 験成 績. 間 につ いて. 第1項. 実験成 績. 第2項. 第1節. 下 大 静 脈血,肝 静脈 血 並 に 門 脈血 脾 静 脈 血並 に上,下 腸間 膜 静 脈血. 第1項. 頸 動 脈血 並 に頸 静 脈 血. 第2項. 股動 脈 血並 に股 静脈 血. 第5章. 総 括 並 に考 按. 第3項. 肺動 脈 血並 に 肺 静脈 血. 第6章. 結. 第2節. 小. 第1章. 第2節. 小. 括. 括. 論. 参 考文 献 吉 成4)はHowellの. 緒 言 並 に文 献 的 考 察. 変 法5)に よ り兎 の頸 動,静 脈. 血,股 動,静 脈 血 につ い て血 液 凝 固時 間 を 測 定比 較 血 液凝 固 に 関 して は,古. くか らい ろ い ろ の 学 説 が. し,い ず れ も動 脈 血 が 静 脈 血 よ り短 い ことを 確認 し,. あり,特 に近 年 の 凝 固 機 序 理 論 は 目 覚 し い 発 展 を 示. そ れ は 血 液 中 のAntithrombin量. してい る.. のHeparin量. 血小 板 崩壊, Fibrin析. Thromboplastin生. 出,凝. 成 に は じ ま り,. 固終結 に い た る まで の反 応 の難 易 ,. お よび 血 管 内膜. の 差 異 に よ るもの で あ る と主 張 して. い る. 本来,大 循 環,肺 循 環 お よ び門 脈 循 環 に お け ろ循. 即ち速 度 を表 現 す る も の が 血 液 凝 固 時 間 で あ ろ が,. 環動 態 は それ ぞ れ異 つ て お り,ま た 各種 臓 器 組 織 は. この血 液凝 固 時 間 に 関 し て ,同. 一 個 体 の 同部 位 の動. 各 流 血 の成 分 に複 雑 な 影 響 を与 え て い る こと は い う. は各 部 の 動 脈 血 の あい. ま で もな い と ころ で あ る.即 ち,各 部 位動 脈血 並 に. だ,ま た そ れ ぞ れ の 静 脈 血 の あ い だ に お け る 凝 固 時. 静脈 血 の 比 較 研究 をす る こ とは各 種 臓 器 の機 能 を知. 脈血 と静脈 血 と に つ い て,或. 間の差 異 につ い て の 文 献 が 散 見 され る ,即 年A. Schmidt1)は. ち,. 1924. 静 脈 血の 凝 固 時間 は動 脈 血 の 凝. 固時間 よ り長 い こ と を 認 め ,こ. れ はCO2の. 含量 の. り,循 環 動 態 を 解明 す る1つ の鍵 と思 わ れ る.然 し な が ら上 にの べ た諸 氏 の 研究 は た だ1対 の 動,静 脈 血 につ いて の み 同一 個 体 で行 わ れ た もの で あつ て,. 差 によ る もの との べ て い る の に 反 し, 1936年Abe2) はHukuda‑Hayase's Syringe Coagulometer3)を. 私 の ご と く同 一個 体 につ い て 同時 に各 部 位 に お け る. 使用 し,兎 の頸 動,静. 究 は 未 だ内 外 の 文献 にみ られ な い と こ ろで あ る.よ. 脈 血 に つい て凝 固 時 間 を測 定. し,差 異 は み だ しえ な か つ た と の べ て い る. .そ. の 後,. 動 脈 血 お よび 静 脈 血 の凝 固 時 間 を測 つ て 比 較 した研. つ て 私 は各 種 臓 器 の 機能 と複 雑 な 関係 を もつ 血 液凝.

(2) 4472. 片. 岡. 和. 男. 固 時 間 を 各 流 血 につ い て 測定 比 較 して,こ の点 を 解. は 最 長7分40秒,最. 明 せん と企 て た.. 分43秒 で あ る.即 ち第1表 で み ろ如 く全例 に おいて. 第2章. 実. 実 験 動 物 に は10kg内. 験. 方. 法. 第1表. 外 の 成 犬 を使 用 し,イ ソ. ミ 々ー ル静 脈 麻酔 を お こな つ たの ち気管 内 チ ュー ブ を挿 入 し,閉 鎖式 循 環 麻 酔 器 を使 用 して酸 素 呼 吸 を 行 つ た.開 胸 並 に開 腹 時 は 補助 呼 吸 を お こな い開 胸 並 に開 腹 の 呼 吸 に お よぼ す 影 響 を最 小 限 度 に止 め た. 血 液 採取 法:皮 膚 切開 に よ り頸 動,静 脈 血,股 動, 静脈 血 を,開 胸 に よ り肺 動,静 脈 血 お よび 胸部 に お け る下 大 静 脈血 を,ま た開 腹 によ り肝 静 脈 血,門 脈 血,脾 静 脈 血 お よび 上,下 腸 間 膜 静脈 血 を そ れ ぞれ 穿 刺 採 血 し,試 験 に供 した. 血 液凝 固 時 間測 定 法:血 液 凝固 時間 の 測 定 はLee‑ White氏. 変 法6)に よ つ た .即 ち, 1)内 径11mm. の 清 浄 乾 燥せ る小 試 験管2本 お よび 滅 菌 乾燥 せ る注 射 器 を 用意 し, 2)血. 液2ccを. 欝 血 を さ け,気 泡 の. 入 らぬ よ うに採 取 し直 ち に秒 時計 を発 動 す る. 3)採 取 せ る血 液 を2本 の 試験 管 に1cc宛. 入 れ, 37℃ の. 恒 温 水 中 に 静 置 す る. 4)採 血1分 後 よ り30秒 毎 に 第1試 験 管 を 斜 に倒 して み て,血 液 が凝 固 して も は や 流 動 しな くなつ た な らば,そ の 時 か ら第2の 試 験 管 を 同様 に倒 してみ て凝 血 を観 察 す る. 5)採 血時 よ り第2試 験 管 の凝 血 完 了 まで の 時 間 を凝 固 時 間 と す ろ. 血 液凝 固 時 間 は 多 くの条 件 に 影響 され ろため にそ の 方 法 も 多 種 多 様 で あ る が,私 の 使用 したLee‑ White氏. 変法 は血 管 を直 接 穿 刺 採 血 す る た め,組. 織 液 の混 入 す る ことは な い.ま た 実験 は外 界 の 影響 を さけ るた め,気 温25℃,湿. 度35%に ほ ぼ一 定 せ. しめ た手 術 室 内 で お こな つ た.採 血 時 血 液中 に 異 物 ま た は 泡沫 の混 入 す るの を防 ぐた め,注 射 器 お よ び 小 試 験 管 は特 に 吟 味 し,充 分 乾 熱滅 菌 して使 用 した. 第3章. 同 部位 動 脈 血 並 に 静脈 血 の 面 液 凝 固 時間 につ い て. 上 記 実 験 方法 に よつ て 各 部動,静 脈 血 の凝 固時 間 を 測定 比 較 した. 第1節 第1項. 実 験成 績 頸 動 脈 血並 に頸 静 脈血. 総頸 動 脈血 と内頸 静 脈 血 との 凝 固時 間 を42例 につ いて 測定 比較 した 結 果 は第1表,第1図 る.頸 動 脈 血凝 固 時 間 は最 長6分45秒,最 して,平 均 値 は4分57秒. の 如 くで あ 短3分 に. で あ る.頸 静 脈血 凝 固 時間. 短3分20秒. に して,平 均値 は5. 頸 動脈 血 並 に頸 静 脈 血 の血液 凝固 時間.

(3) 動 脈 血並 に静 脈 血 の 血 液凝 固 時 間 及び 血清 殺 菌作 用 に 関す る研究 第1図. 各 所 動 脈 血並 に靜 脈 血 の 血液 凝 固 時 間. 頸動脈血の凝 固時 間 は頸 静 脈 血 のそ れ よ り短 い. 第2項. 股動 脈血 並 に股 静 脈血. 股動脈血 と股静 脈血 との凝 固 時間 を42例 に つい て 測定比較 した結果 は第2表,第1図 股動脈血凝 固時間 は最 長7分10秒,最. の 如 くで あ る. 短4分10秒. に. して,平 均値 は5分18秒 で あ る.股 静 脈 血凝 固時 間 は最長9分,最. 短5分 に して,平 均 値 は6分47秒 で. あろ.即 ち第2表 でみ る如 く全 例 にお い て股 動脈 血 の凝固時間は股静 脈血 の それ よ り短 い . 第2表. 股動脈 血並 に股 靜 脈 血 の血 液 凝 固時 間. 4473 ×印 は平 均 値.

(4) 4474. 片. 第3項. 岡. 肺 動脈 血並 に 肺 静脈 血. 第3表. 男. 肺 動 脈 血凝 固 時 間 は最長6分40秒,最. 肺動 脈血 と肺 静 脈 血 との 凝 固時 間 を42例 に つい て 測 定比 較 した結 果は 第3表,第1図. 和. の如 くで あ る.. 肺 動脈 血 並に 肺 靜脈 血 の 血液 凝 固 時間. 平 均 値 は4分42秒 7分45秒,最. で あ る.肺 静 脈 血凝固 時間 は最長. 短3分45秒. で あ ろ.第3表. 短3分 にして,. に して,平 均値 は5分41秒. で み る如 く, No11,. No. 14. No. 62. の3例 を 除 き肺 動 脈 血 の凝 固 時 間 は肺静 脈血のそれ よ り短 い. 第2節. 小. 括. 同 一個 体 にお け る頸 動,静 脈 血,股 動,静 脈血 お よび 肺 動,静 脈 血 につ い て,そ れ ぞれ の凝固 時間を 測 定 した結 果,頸 動 脈 血 は頸 静 脈 血 よ り,股 動脈血 は股 静 脈 血 よ り凝固 時 間 が 短 く,肺 動,静 脈 血につ いて は混 合 静脈 血 で あ る肺 動 脈血 の方 が肺静 脈血よ り短 い 結 果 をえ た. 第4章. 下 大 静 脈,肝 靜 脈 及び 門 脈系諸 流血 の 血液 凝 固 時間 につ いて. 前記 実 験 方法 に よつ て,下 大 静脈血,肝 静脈及び 門 脈 系諸 流 血 の凝 固 時 間 を測定 した. 第1節 第1項. 実 験成 績 下大 静 脈 血,肝 静脈 血並 に門 脈血. 30例 に つい て 胸部 に お け る下大 静脈 血,肝 静脈血 並 に門 脈 血の 凝 固時 間 を 測定 した結果 は第4表,第 1図 の 如 くで あ る.即 ち,下 大 静脈 血凝固 時間 は最 長6分,最. 短2分10秒. に して.平 均値 は4分4秒. あ ろ.肝 静脈 血 凝 固時 間 は最 長5分,最. で. 短2分 にし. て,平 均 値 は3分23秒 で あ る.門 脈血凝固 時間 は最 長5分,最. 短2分10秒. に して,平 均 値 は3分32秒 で. あ る.肝 静 脈血 と門 脈 血の凝 固 時間 を比 較 してみれ ば 第4表 の 如 く30例 中肝 静 脈血 の凝 固時 間の方が短 い もの19例,ほ ぼ 同 値 の もの4例,門. 脈 血の凝固時. 間 の方 が 短 い もの7例 で あ り,平 均 値 において は肝 静 脈 血 の凝 固時 間 の方 が短 い結 果 をえ た. 第2項. 脾 静脈 血 並 に上,下 腸間膜 静脈血. 30例 に つい て 脾静 脈 血並 に上,下 腸 間膜 静脈血の 凝 固 時 間 を測 定 した結 果 は第4表,第1図. の如 くで. あ る.即 ち,脾 静 脈血 凝 固時 間 は最長5分45秒,最 短2分30秒. に して,平 均値 は3分48秒 で ある.上 腸. 間膜 静 脈 血凝 固 時間 は最 長6分30秒,最. 短3分15秒. に して,平 均 値 は4分16秒 で あ る.下 腸 間膜静脈血 凝固 時 間 は最 長6分50秒,最. 短3分 に して,平 均値. は4分41秒 で あ る.即 ち,こ れ ら門 脈主要 三枝の血 液凝 固 時 間 は平 均 値 に おい て脾 静脈 血が最 も短 く, 上,下 腸 間 膜 静 脈血 の順 序 で あ る..

(5) 動 脈血 並 に 静 脈 血 の血 液凝 固 時 間 及 び 血清 殺 菌作 用 に関 す る研究 第4表. 第2節. 小. 4475. 下 大 靜脈,肝 靜 脈 及 び門 脈 系 諸 流 血 の血 液 凝 国 時間. 括. 股静脈よ り肺動脈 にい た る血流 に おい て,肝 静 脈. そ の原 因 に た いす る追 及 もな され てい るが,ま た明 確 な る結 論 に は到 達 して いな い現 状で あ る.. 流入後の下大 静脈血 は股 静 脈 血 よ り凝 固時 間 が 短 縮. こ う し た動,静 脈 血 間 の凝 固 時 間の 差 は,あ るい. されてい る.肝 静 脈血 凝固 時 間 は他 の い ず れの 部 の. け 身体 各部 に お け る血 液凝 固 時 間 を比 較 検 討 す る こ. 動,静 脈血のそれ よ りも短 い .門 脈 血 凝固 時 間 は 肝. と に よつ て究 明 され るので はな い か との 考 え の も と. 静脈の凝固時 間よ りわ ずか に長 い .門 脈主 要3枝 に ついては脾静脈血凝 固 時 間が 最 も短 く ,次 い で上 腸 間膜静脈血,下 腸間膜 静脈血 の順 序 で あ り,門 脈 血. に私 は同 一個 体の 色 ん な 異つ た部 に お け る血 液凝 固 時 間 を 測定 した結 果,明. 凝固時間はこの3枝 の凝固 時 間 よ り短 い.. は股 動脈 血 よ り血 液凝 固 時 間 が 短 い とい う結 果 を え. 第5章. 総 括 並 に考 按. らか な 差異 を 認 め る こ とが. で き た.即 ち,頸 動 脈血 は頸静 脈 血 よ り,股 動 脈 血. て 吉成4)の 説 に一 致 した.し か し未 だ測 定 比 較 した 文献 の み られな い 肺 動,静 脈 血 に つい て は混 合 静脈 緒言でのべ た如 く身 体 各所 同一部 位 に お け る動 ,. 血 で あ る肺 動 脈 血 の 方が 動 脈 血 で あ る肺 静 脈 血 よ り. 静脈血の凝固時間 の差 異 に関 す る文献 は散 見 され ,. 凝 固 時 間が 短い とい う結 果 をえ た.動 脈 血 お よ び 静.

(6) 4476. 脈 血 のO2,. 片. CO2含. 岡. 有 量の 差 と血 液凝 固 時 間 との 関. 和. 男. 血 は肺 を灌 流 して,ガ. ス交 換 を な して肺 静脈血 とな. 係 は頸 動,静 脈血,股 動,静 脈 血 の 場 合 と肺 動,静. り,更 に凝 固時 間 の延 長 を き たすが,こ の肺静脈血. 脈 血 の 場 合 とで は反 対 の 関 係 に あ るの で,血 液 凝 固. は 直接,心 臓,大 動 脈 を経 て 股動 脈,頸 動 脈 とな り,. 時 間 の差 をO2, Schmidt1)の. CO2の. 含 有 量 の 差 に もとめ て い る. 説 は 不備 な もの と 考 え られ,そ の原 因. は 何 等か 他 の 因子 に よつ て い る もの と 考 え られ る.. いか な る臓 器 を も廻 らな いの で あ るか ら,第1図. に. み る如 くそ れ らの あい だ に有意 の 差が 認 め られない の は当 然 で あ ろ う.. 一 方 ,混 合 静脈 血 で あ る肺動 脈 血 の凝 固 時 間 を股. 以 上,私 は頸 動,静 脈 血,股 動,静 脈血 について. 静脈 血並 に頸 静脈 血 と比 較 して み ると いず れ よ りも. 血 液 凝 固 時 間の 差 を確 認 し,肺 動,静 脈 血 について. 著 明 に短 縮 されて い るが,こ の こ とは頸 静脈 お よび. は新 たな 知 見を え,肝 静 脈 血,門 脈血 の全身 の流血. 股 静脈 よ り肺動 脈 にい た る間の 循 環 経路 にお い て血. の う ち最 も凝 固 時 間が 短 い こ とを明 らか に した.即. 液性 状 に何 らか の変 化 を受 けて い るこ と を意 味 す る. ち,血 液凝 固 機 転 に対 して肝 門 脈 系の臓器 組織が大. もの とい え よ う.そ こで肝 静脈 流入 後 に おけ る下 大. い に関 与 して い る ことを認 め たの であ る.. 静脈 血の 凝 固時 間 を 測 定 したの で あ るが,そ の結 果 第6章. は 第1図 の 如 く股 静 脈 血凝 固 時 間 よ り相 当 短縮 され て い るの を み る こ とが で き る. 以 上 の こ とか ら肺 動 脈血 にみ られ た凝 固 時間 の 短 縮 は 当然 肝 静 脈血 の 流入 に よつ て お こ る もの と考 え られ るの で あ る.そ こで肝 静 脈 血 の凝 固 時 間 を測 定 して み たの で あ るが,そ の結 果 は他 の静 脈 血凝 固 時 間 に比 較 して著 し く短縮 して い る ことが わ かつ た. 即 ち,各 所 に お け る動脈 血 は静脈 血 よ り も凝 固 時 間 が 短 い とい う こ とは肝 静 脈 血 の流 入 に基 くもの と考 え る こと がで き,そ れが 門 脈 域以 外 の諸 組 織 を 通過. 犬 を 使用 して,各 所 動 脈 血並 に静 脈血 について血. 1)頸. 動 脈 血凝 固 時 間 は頸 静脈 血凝固 時間 よ り短. い. 2)股. 動 脈 血凝 固 時 間 は股 静脈 血凝固 時 間よ り短. い. 3)肺. 動 脈 血凝 固 時 間 は肺 静脈 血凝固 時間 より短. い. 4)動. 脈血 並 に 静脈 血 の凝 固 時間 の差 をO2並. CO2の. るの で あ る.勿 論 これ らの 実験 はすべ て 同 一 犬 につ. 備 の もの と考え る.. そ こで,こ う した肝 静 脈 血 の凝 固 時間 短 縮 は腹 腔 諸臓 器 の いず れ に原 因 して い る もの で あ るか を知 る. 論. 液 凝 固時 間 を測定 比 較 し,次 の結 論 をえ た.. す るあ い だ に凝 固能 の低 下 を き たす もの と推 測 され. い て お こな つ た もので あ る.. 結. 5)胸. 含有 量 の差 に帰 して い るSchmidtの. に. 説 は不. 部 にお け る下 大 静脈 血凝 固時 間は股 静脈血. 凝 固 時 間 よ り著 し く短 縮 され て い る. 6)肝. 静脈 血 お よび 門 脈血 の凝 固時 間 は他 のいず. 目 的 を もつ て,門 脈 血 と と もに門 脈 主要 三 枝の 血 液. れ の 部 位 の動,静 脈 血の 凝固 時 間 よ りも短 く,肝 静. に つ いて 凝 固 時間 を測 定 して み た.そ の 結 果,肝 静. 脈 血 は門 脈血 よ りわ ずか に短 い.. 脈 血 の凝 固 時 間が 最 も短 く,門 脈 血 は これ に次 ぎ, 脾 静脈 血,上,下. 腸 間 膜 静脈 血 の順 で あつ た.即 ち,. 肝 臓 を経 る こと に よつ て肝 静脈 血 は 門脈 血 よ りも凝 固時 間 が 短 くな るの で あ ろ うこ とは 考え られ る こ と で あ るが,脾 静脈 血 お よ び上,下 腸間 膜 静 脈 血の 単. 7)門. 脈主 要3枝 の う ちで は脾静 脈血の凝固時間. が 最 も短 く,次 いで 上,下 腸 間膜 静脈 血の順で ある. 8)門. 間. 脈 血 凝固 時 間 は 脾静 脈 血お よび上,下 腸. 膜 静 脈血 の い ず れ よ り も短 い. 9)胸. 部 にお け る下 大 静脈 血 の凝固 時間が股静脈. な る集 りで あ る門 脈 血 の凝 固 時 間 が,そ れ ら3つ の. 血 の それ よ り著 し く短縮 され てい る ことは肝静脈血. 静脈 血 の い ずれ よ り も短 い凝 固時 間 を もつ とい う奇. の 流 入 に よ る もので あ る.. 異 な る結果 をえ た の で あ る.こ れ は おそ ら くは大 網 よ り流入 す る血 液 に よ る もの と しか 考 え られ ない. こ の よ う に凝 固時 間 の短 い 肝静 脈 血 は凝 固 時 間 の 長 い股 静脈 血 と合流 し,下 大 静脈 とな り,ま た頸 静 脈 血 を も合 流 して肺 動 脈 血 とな り,更 に凝 固 時 間 の 延長 を きた して ゆ くの で あ る.即 ち,肺 動 脈 血 の凝 固 時 間 が 下 大 静脈 血 の そ れ よ りも延 長 して い るの は 頸 静 脈 血 の流 入 に よ るため とい え る.さ らに肺 動 脈. 10)肺. 動 脈 血 の凝 固 時間 が 胸部 に おけ る下大静脈. 血 の それ よ り も延長 して い る ことは頸 静脈 血の流入 に よ るた めで あ る. 11)肝. 門 脈 系以 外 の諸 臓 器 を灌流 す ることによつ. て 血 液凝 固 時 間 は延 長 す る..

(7) 動脈血並に静脈血 の血液凝固時間及び血清殺菌作 用に関す る研究 参 1) Schmidt, A.:. Abderhalden's. Handbuch. 考. 文. IV/3,. 4477. 献. 4). 吉 成:九. 5). Howell,. W.. 6). 金 井:臨. 床 検 査 法 提 要,. 200 (1924). 州 血 液 研. 究 同 好 会 誌(別. 刷),. 2;. 33.. (1952). 2) Abe: The Nagoya. Jour.. of Medical. Science,. 10; 307. (1936) 3) Hukuda and Hayase:. Aichi. Igakkai. Zasshi,. H.. A.. J.. Phyaiol.,. 35;. 474.. VI‑71(1955)よ. (1914) り 引. 用.. 41; 710. (1934). Studies. on. coagulating. time. arterial Part. 1.. Experimental. time. between. and. studies the. arterial. and. serum. bactericidal. venous. blood.. on. difference. and. the. venous. action. of. blood. in. of. coagulating dogs. By Kazuo Department of Surgery. (Director: 1). The coagulating. KATAOKA Okayama University Medical School Prof. Dr. D. Jinnai). time of the blood of the. carotid. artery. is shorter. than. that. of the. jugular vein. 2) The coagulating time of the blood of the femoral artery is shorter than that of the femoral vein. 3) The coagulating time of the blood of the pulmonary artery is shorter than that of the pulmonaly vein. 4) Schmidt's theory, which ascribes the difference of the coagulating time between the arterial and venous blood to the difference of the amount of O2 and CO2, is not thought to be perfect. 5) The coagulating time of the blood of the thoracic interior vena cava is much shorter than that of the femoral vein. 6) The coagulating time of the blood of the hepatic vein and the portal vein is shorter than that of any other artery or vein . The coagulating time of the hepatic venous blood is a little shorter than that of the portal venous blood. 7) Among the three main roots of the portal vein, the coagulating time of the lienal venous blood is the shortest , then the superior mesenteric venous blood and the longest is that of the interior mesenteric venous blood . 8) The coagulaing time of the blood of the portal vein is shorter than those of its roots , viz. the lienal , superior and inferior mesenteric veins. 9) The fact that the blood coagulating time of the thoracic inferior vena cava is much shorter than that of the femoral vein is accounted for the inflow of the blood from the hepatic vein . 10) The fact that the blood coagulating time of the pulmonary vein is longer than that of the thoracic inferior vena cava is ascribed to the blood inflow from the jugular vein . 11) The coagulating time of the blood is prolonged after its perfusion through various organs except those of the hepato -portal system..

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