• 検索結果がありません。

人間関係に於ける感情誘発性と 人格特性の関係に就いて(1)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "人間関係に於ける感情誘発性と 人格特性の関係に就いて(1)"

Copied!
11
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

44

人間関係に於ける感情誘発性と 人格特性の関係に就いて(1)

一中学一年生の場合一

岡  山    超

学校内に於V・て児竜が経験する人聞関係が,児童の人格発達に及ぼす影響は甚だ重大な ものである。恐らく此の様な人聞関係を通じて児童は,学校が授ける知識や技能にもまし て貴重な経験を得ているものと思われる。それはPrescottが指摘した様に「児童の基本 的人格要求を満足し,叉は阻止して,彼等の行動のパターンの形成・態度の発達・理想や

@      (1)

価値観のクリスタリーゼーシヨンに多大の影響を与えるものである」と考えられる。

此の様な人闇関係は,それが教師一児童聞の言わば垂直的関係であろうと,叉児童相互 間の言わば水2F的関係であろうと,一定の基本的原理に従つて形成される。桂氏はか製る

@       (2)

人問関係に於ける結合の原理を「相互要求の合致」であるとした。Morenoは彼の創始し たソシオメトリーによつて,人間間D結合が単に偶然的因子に規定されなv 事・そして一 つの集団の中の人間は一定の動因に従つて色々異る結合の型を現出する事を実証した。そ してこの様に個人と個入の関係に介在し,偶然丈で得られた結果とは異る色々な選択の別 れ方や類型的な成態を作り出す役をしてv・る砒会の言わぱ引力をテレと言う用語で一括し

£)テレはコム,ユニケーシ・ン畷本的馳程であつて,諜より先に個}1すろ勘に,

投影された感情であるとされる。勿論テレは個人に固有の「力」ではなV・。それは夏に Prescottが指摘した様な,入闇聞に存在するAffeetive Valences(感情誘発性)と見徹 す可きであろう。即ち,か、る誘発性は個体間に存在して佃体に,同情,好感,称賛,尊 敬,愛情,叉は嫌悪,侮蔑,反感,嫉妬等の感動的反応を生ぜしめる誘引力叉は反機力と 考乏ればよv・。結局,桂氏の原理も,Morenoのテレも・Prscotゼの感情誘発性も根本的 には全く同一の考えに立つものと言える。こLではPrescottの術語をとつて・人間関係 を基一本的に特質づける動因を感情誘発性と呼ぶことLする。

此の様な誘発性は勿論個体に固有ではないから,その特質は,人聞関係の形成される場

の嶺に棚さ織)伽ま木舐は,婬校生徒について彼嬉Dr最も糖友」捌

査し塒・そこに挙げら煉相手は・微等カミ日常行動を共にしている趣味撰鬼)將来 の希望計画等を中心としたグループのメムバーではなかつた事を指摘して居られる。叉ソ

(2)

岡 山:入間関係に於ける感情誘発性と人格待性の関係に就いて      45

ンオメトリーに於v・て,Criterionの異るごとに同じグループから異なる結合類型が得ら

(6)(12)

れる事は既によく知られた事実である。

(7)(8メ9)

従来,交友関係の成立条件に就いては数多い研究があるが,何れもか曳る具体的条件が 親密な人間関係を形成する為に有効であるのは,これらが場面の特質を何等かの程度規制 して個体間に積極的誘発性を生起せしめる限りに於いてであると考えられる。具体的条件 そのものは直接には結合の動因とはならなv・ので,従つて同じ条件が反機的な入間関係を 成立せしめる事もありうる訳である。こ製では,もつとも基本的な心理的な人間関係に於 いて,これらの諸条件の内,佃体D人格團生が個伽制D誘発性D特質をどの様に規制する かを検討して見度いと思う。其D他の色々な条件も多くは,何等かの程度個体の人格特牲.

を規制し,行動D形式に反映する。然も人間関係の成立の過陛に於V・ては,個体は相手の 行動を通して相手の要求や目的を知るのである。その意味に於いて個体間の誘発性と人格 の表面侍性との間には何等かの程摩の相関があると考えられる。

目    的

最も基本的な心理的対人関係に於いて,個体間に存在する誘発性・D性質と・個体相互の 人格の表面特性D傾向との聞に何の様な関係が存在するかを検討する・

調 査 対 象

当調査の対象として,M市内(以後都市と略称する)の二中学校から三学級,茨城県内 の山村の二中学校から三学級,各々第一学年男女生徒がえらばれた。第一学年を対象とし たのは,何れも学級編成の時期がほf等しく,グループとしての学級の成長度を規制する 時聞的条件が等しV・と考えたからである。調査人員の内訳は,第一表に示した。

1 性 1 第1表 方    法

11農学校名 男 生 女 生

学級内の人聞結合の状態,及び力抵る人間

UI 25 22 47 関係に存在する感情誘発性の性質を知るため U2 27 25 52 には,簡単なソシオメトリーが使用された。

U3 24 25 49 此Dテストに於いては,選択に際して特に一

R1 14 23 37 定の場面的制約一一例えば「一緒に席を並べ R2 14 22 36 たい人は?」とか,「勉強をするに一緒にし R3 21 18 39 たい人は?」と言う様な選択条件〜は加え

計 「・お ・351… す,単に「好き」か「嫌V・か」を問うた。

(3)

噂、

46      茨城大学教育学部紀要第二号

これは,此の様な予備的調査に於いては,出来る丈基本的な心理的結合のみを問題とした かつたからである。であるからインストラクシヨンでは特に心理的な好悪を選択条件とす る様強調された。即ち生徒は日頃一緒に行動する事がなくても心の内で「好き」ならば,

その人をえらぶ様指示されたのである。テストは後述ゲスフーテスト施行後引つぼき行わ れ,このソシオメトリーのためにはヱ0分聞が割当てられた。テスターは順次一問宛読み上 げ,回答欄に相手の氏名を記入させる方法をとつたっ…問当りの時間配分は,2分30秒と した。テストの質問様式は次の通りである。

{1)この組の中で・あなたの好きなお友達の名前を書いて下さい。幾入書いても簿V・ませ

ん。

② 上に書v・たお友達のうち,特に一番好きな人の名前を,一人だけ書いて下さい。

(3)この組の中で,あなたの嫌いなお友達の名前を書いて下さい。幾人書V・ても構いませ

ん。

㈱ (3)に書V・たお友達のうち,特に一番嫌いな人の名前を,一人だけ書いて下さV・。

人格特性の決定のためには・内省による質問紙法をさけ,他人評定によるゲスフーテク ニツクが川v・られた。これは,入闇闇誘発性の特質を規制するのは,内省的に自己評定さ れた人格特徴ではなく,相手の行動的な環境内のそれであると考えたからである。ゲスフ

(10)

一テストの項目決定に就)・ては・主として C・M・Tryonの論交が参考にされた。結局 20の表面特性が決定された。その項目は次の通りである。各項目に就いて債極的な面と 消極的面と一一組宛の具体的な質問が作成された。実施には40分が当てられ,テスターは         8

㍽氈c問宛読み上げ・回答欄に該当する生徒の氏名を記入させた。記入される者の数は制 限されなかつた。一問当りの配当時問は1分とした。

ゲスフーテスト項目

積極面       消極面

(1) いつも落ちつかぬ………・・………  落ちついている

(2) おしやべり………・…・・艦 口        邑」、

(3)動作がきびきびしている………・…・・不活澄

(4) コ・一モアを解する……・…・……・・………… ユーモアがない

(5)親しみ易い………・……・………… 親しみ憎v・

(6) り一ダーシツプがある………一・……  り一ダーシツプがない

(7) 鰯争的・・・… …・・…・… …・・・……・・…・…………  岡争をさける

(8) 大入つぽい… ……… …°…°………… …  子供つぽい

(4)

岡 山:人聞関係に於ける感情誘発性と人格特性の関係に就いて      47

(9) 出しやばり………一・・…・・…・……・・…・・ 引込みがち

〈10)勇敢…………・・…・・…・………・……… 憶病

(11) なりふりをかまわぬ………・・…・……… きちんとしている

(12)好んで年上の友達とつを合う……… 好んで年下の友達とつき合う

(13)気まぐれ………・・……・………・・……… いつも気分が変らぬ

(1の 注意をひきたがる・…・・…・……・…………・… いつも目立たぬ様にしてv・る

(15)大人の前でも李気…・……・……… 大入の前ではかたくなる

(16)人気がある………・…・・………・・………・人気がない

(17)楽しそう………・・………・… 悲しそう

(18)美しい………・…・……・……… 美しくなV・

一        (19)物事に熱中する………・・……… 何をするにも気を入れてしない

(20) 権力をふり廻わす・…・・……・……・・………… 権力に從つてV・る

処     理

ソシオメトリーに就いては,(1)く3)番はとり捨て,第一位選択である(2)(4)番のみ が問題とされた。結局,242組の肯定的な対人関係と,230組の否定的な対人関係が得ら れた。前者の対人関係には積極的誘発性が,後者には消極的誘発性が存在すると見徹され

た。その内訳は第二表の通りである。

第 2 表

医  生 女    生 } 計

1       1   1

柏ォ選択異暁選択同性選択1異性選択1同性選択異挫選択

0 242 0

1否定的選択 90 13 82 45 172 58

1.計 205 13 …145 314 58@ 1

1

ゲスフーテストに於いては,各特性毎にその生徒が学級から指名された回数の,学級の 調査人員数に対するパーセンテージを以つて,その生徒のその特性の評点と見倣した。但 し此の場合,積極面に現らわれた指名回数から,消駆面にあらわ才した指名回数を減算した ものを以つて,その特性についての指名回数と見倣した。従つて各特性共最高+100か ら最低・−100までの問で評点が示きれる事となる。かくして各個人毎に,各特性の評点 が決定され,最後に各個人毎に20の特性の雫均点を計算し,それによつて個人の人格性 の全体的傾向を示す事とした。以下これを単に総点と略称することLする。総点は,その

(5)

      阜

      L

S8      茨城大学教育学部紀要第二号

生徒が全体として積極的な人格傾向を有するか,消極的人格傾向を有するかの程度を数量 的に示すこと言うまでもない。全調査人員に就いての算術平均と標準偏差は第3表の通り であつた。

ll・1ア ・第3表 結果とその検討

}一一@} 一一一一一一一一 「一        一一

一1

男 生 125 十工.088 3,668

A 人格性の杢休的制質と誘発性の関係

1

女 生 1 1351 一〇.178 3,567

、,。i+。.43、  1

3,256 個々の人格特性に就いて検討する前に,20

の特性の卒均点で示される人格総点と人間間 誘発性の特質との関係を検討して見ること、する。今,選択した方の生徒の人格総点をズ とし,選択された方の生徒の人格総点をツとして,これらの偽ツをoに交わるX,

y軸上に目盛るならば,ソシオメトリーによつて得られた凡ての対人関係はこの座標内の 点1)(偽ッ)に定位しうる。(第1図)若し,才,yの絶      第1図

対値に関係なく・各象限内に生起する結合を各象限毎に      X 異質なものと考えれば,こ玉に肯定的選択に就いても否

定的選択につV・ても,各々四つの異質の結合類型をうる 以x,多)

こと」なる。そこで各象限内に生起した結合の数を一括

+Y

して示すと第4表の如くなつた。 この表に於いて,太字 の数字は肯定的選択の場合の頻数を,細字の数字は否定 的選択の場合の頻数を示す。X行は選択した生徒の数

を,γ列は選択された生徒の数を示す事となる。こ玉で♪

第 4 表      人格総点0点を得た生徒を含む結合は,何れの象限にも属        X

せしめられなV・ので除外した。か玉る結合は肯定的選択に

ll+   891126十 691125 4,否定的選択に4あつたのみである。

  十

隔一 更に選択傾向の性差,地域差を見るために如上の表を各 40 一+ 72i112

43 581101  々性・地域につV・て纏めかえたものが第5表A・Bである。

これらの表に於いては,各象限は各々独立のカテゴリー Y 77    1S1  2尋8

99   127 226  と見なされた訳である。然し・これらの表で・各カテゴリ

      , 鼕ヤの頻数を比較して,その聞の一定の傾向を断定する事は直接には出来ない。何故なら

各カテゴリーの理論頻数は,調査した各学級の人格点の分布に依存するから,この断定の 為には,それぞれの場合の理論頻数を算出してそれとの比較による他はない。

      

P

(6)

岡 山:入間関係に於ける感情誘発性と人格特性の関係に就いて      49

第  5  表

.       A 性別による比較      B 地域別による比較 男生      都

19 45  ε4      28 44  72         ・

23 37   60       32 42   74

酋一

1蕊 38  51      2ア 38  65

18 23   41             28 29   57

菖2 83    115       55    ∈…2     1乙7 41    60     101      60    71     131

女生

18 鱗   62      9 45  5轟 33 32   64 24 27 51 27 A 54  61 13 ε4 47 25 35   60       15 29   44 45 78    123       22   79    10重 58    67    125       39    56     95

さてこ」で各象限内に上下に並べられた数字(肯定的選択の毘現頻数と否定的選択の出 現頻数)は,若し選択が無作為に行われたとするならば理論的には相等しくなる筈である から,実際に得られた数が上下相等しくなく此の間に有意義な差があるならば,選択に何 らかの作為が働v・た事になる。そこで各象限毎にこの上下の頻数の差をカイニ乗テストに よつて検定すると,得られたカイニ乗値は第六表に示す如くになつた・

第 6 表

i i臣体 剃女1都 置[

++…12.564}  l   i …9・lL57・    1O.010   3.459

+引i4.742・    in,381 2,206 ・.266い.212・・

一   一 0,806 0,077 0,018 0,143

   11、.、。8ヒ+ 

 3.789管

P

0,011 1α3971

或はそれ以hの信頼度を期待すると*印のもの丈に有意な差を認めうること Lガる(Z2。=3.841醍ガ=1α=0.05)。一般に清極的な人格性を有する者同志の結合では 差が最少であり,全体,性,地域を問わす差の信頼度は50%以下である。

更に第6表に於いて選択児の人格傾向に着目してカイニ乗笹を眺めると,男生,都市の 項を除V・ては一般に積極的人格性を有する児童に差が大であることを認める。叉第4.5表

(7)

50      茨城大学教育学部紀要 第二号

   に於いて被選択児の人格傾向iこ着目して頻数を眺めると,積極児は一般に肯定的に選択さ れ,消極児は一般に否定的に選択されている傾向を認める。そこで第四表下方のγ列に つV・て・上下頻数の差をカイニ乗検定すると,第一,四象限側では,κ2〔}=4.014σく0.05,

第二・三象限側では・窪2D=2・750α≒0・10で,前者にのみ有意な差を認めうる。但し,X 1 行及右下の合計欄では,上下数に差は認められない。更に第四表について,1)被選択児

を中心とした時・積毬的人格性を有する者が肯定的叉は否定的に選択される割合と,消極 的人格性を有する者が肯定的叉は否定的に選択される割含との聞に有意な差があるか否 か・2)此の場合選択する方の児士が積極的人格性を有する時はどうであるか,(第一,第 二象限闇),3)叉選択する方の児童ボ泊極的な人格性を有する時はどうであるか(第三,

第四象限間)をカイニ乗検定により検定し,更に第二次交互作用の検定を行う事により,

4)選択児が積極的入格傾向を有する場含と浩極的人格傾向を有する場合とでは,両者の 間に上述の被選択傾向に差があるか否かを検討した。但し,4)

字は百分率に換算しX行が凡て100になる様にした。

2)に関しては Z12=5.1801 0.02<σ〈0.05 3)に関しては z22=0.9809     σ≒0.30 1)に関しては z〜=・5.2901 0.02<α〈0.05 を得た。そこで(z12十z2の一z〜・=z2を求むれば 4)に関して  ズ=0.8809     α≒0.30 を得る。

更に性差・地域差に関して独立性の検定を行うと,カイニ乗値は第7表の如くであつ た。此の調査の・此の傾向に関する限り,性莞,地域差は認められなv・。只一般に性差よ

り地域差の方が大なる傾向がある様である。

第 7 表

A 性  差 B 地域差

1禽\1嬬 l    l籍杏\L一遡_

十十 [.、38 1        1

、・5°°

十一 0,951 1+一 i2616

一十 0,896

一   一 2221 i−+

以上の検定の結果から断言しうるところを総括して述べると次の様になるであろう。即 ち,人格1生を単に積極的,消極的の二属性に関して質的に分けた時,心理的対人関係に於 V・て,こ曳では

(8)

岡 山:入聞関係に於ける感清誘発性と入格特性の関係に麟いて     51

1) …般に積極的入格性を有する児童は,相手との間に積極的誘発性を生起せしめる割 合が多い。

2)消極的人格性を有する児童は相手方との聞に消極的誘発性を生起せしめる割含が多 いが,此の傾向は積極児との関係に顕著で,同じ消極児との関係では明瞭でない。

3)然し乍ら,選択児の側から考えると,積極的入格性を有する児童は,一般に積極的 人格性を有する児童との聞に積極的誘発性を乞消極的人格性を有する児童との問に消 極的誘発性を生起する。然し消極的人格性を有する児童にはこの様な明瞭な傾向は認 められない。然し両者の聞のこの傾向上の差異は認めうる程のものではない。

4)上述の諸傾向に就いて男,女の間,叉都,鄙の聞では差異は認められない。

B, 人格性の評点と誘発性の関係

上述の考察は,単に人櫓性を質的に積極的,消極的の二属性に分け,か、る属性闇の関 係につV・て行つたのであるが,人格総点を漣続量と見徹すならば,前述各象限内に生起す

る結合は必すしも象限毎に異質的であるとは言えないであろう。例えば+5の児童が十3      置

.の児童を選択した場合と,一一3の児童が一5の児童を選択した場合,更に十1の児童が一1 の児童を選択した場合とでは何れも選択児は自分より2点丈低い児童を逡択しているので あつて,三者は必すしも異質的結合であるとは断言出来ない。そこで先づ上述472組の結 合を,相互の人格総点に従つて上昇選択(x〈ツ),下降選択(ぎ〉の,同位逡択(ぎ=のと に分類すると第8表を得た。この表に於いて各列共上位の数字(太字)は肯定的選択を・

下位の数字(細宇)は否定的選択を示す。

此の表に於いて,肯定的選択と否定的選択の出現する回数は理論的には相等しいと仮定

 噛キれば,現実に於いて両者の差の生するのは選択に作為のはたらく証拠である。

第 8 表 一一一}}{皿

i選談       量 1     鄙        全      体

j 女}計 男i女1計、男 女{計

 1一一一一一b一馳一

上昇選択 舞1 弓呈 1321

^2°

塾9

1§ll窒  1

§2 1金9

同位選択 9  iQ  iォ 窒 塾12 1

下降択選 §9 il串1 2gl・・1窪今 急1 、§1

: 691  63 夢§ 1器

1  珪9

59 、

T7

lo5!971

ll≧ 1努

  一t

、3  11

そこで此の聞の差が有意であれば上昇,下降の選択の方向と誘発性との問に相関がある

(9)

r

52      茨城大学教育学部紀要 第二号

ことになる。先づ全体についてこの差の有意の程度をカイニ乗テストで検定すると 上昇選択の場合 Z20=4.1090・02<α〈0・05

下降選択の場合 Z20=2.658    α≒0・10

となり,

両選択傾向の差は Z2。=6.010   σ<0.01

となる。選択の上昇,下降の方向と誘発性との蓮合度を見るために,蓮合係数を算出すれ ば,C=1.638である。更に男生と女生とでは,その傾向にイ意な差がないが,都鄙の間 では充分有意な差異が認められる。(上昇i選択の場合の都鄙差 Z20=3.860 α〈0.05

下陥…,騒択ψ⊃場合・Z)刻玉}黄llブ乾  Z㌔==哩.242  0.02<α〈0.05)

以上の検定の結果を総括すると次の様になるであろう。

{i)人格総点に於いて自分より上位の者(より積極的な者)をえらぶか,下位の者(よ り消極的な者)をえらぶかと言う事と,誘発性の性質との間には,高くはないがある 程度の粗関が認められる。

② 一般に人格総点に於いてより上位の者との間に,石極的誘発性が存在する事が多い。

〈3)より下位の者との間に,溝亟的誘発性が存在する事がや」多v・様でうるが,此の事 は90%の信頼度でしか断言出来ない。

樹 上述の傾向に男女差はなV・o

〈5)上述の傾向は,都鄙の間では異ると断言して差支えない。而して都市に於いては上 蓮の傾向は殆んど認められす,山村に於いてはこの傾向は著しv・。

C 個体間の人格性の評点の差と訊発性の関係

上述に於いて一一般に人lil澗に積札的誘発性の存在する場合,上昇選択の多い傾向を認め 掩が,ではその上昇の度合は何の程度であろうか。この点を解明する為に肯定選択と否定 選択の場合について,それぞれ独立の集団と仮定して被選択児の人格総点の卒均値と標準

偏差を算出して見た。

選択児の干均/直ン標準偏差は,訥杏児童全休のそれと大差がないので♪こ㌧では便宜上 前出のその値を用いて,被選択児わものと比較し 第9爽

       }て見る事とする。(第9表)

1 −  I

戟@餌 l g

      一一一 鼈黶@一一一

今,肯定的に選択された児童の雫均値と,それ

肯定的被選択児  η=242

+・・67313・9742 を選択した見童(こ製では全調査児の統計値を代

否定的被選択兇  %=230

十〇。288 10,954

用)の平均値との差をかテストによつて検定す

全調査児童  κ=260

3,256

ると,

(10)

岡 山:入聞関係に於ける感情誘発性と人格特性の関係に就いて      53

あ=3.8668  4プ;500  σ〈0.001

となり,その差は甚だ有意である。次に否定的に選択された児童と選択した児童との間で は,分散が甚だしく異るが,コクラン・コツクス法で検定しても有意な差は存在しない。

一方否定的に選択された児童にあつては,5は頗る大である。歪度を算出すると,

肯定的被選択児では Sκ=・十〇.403

      「 ロ定的被選択児では 翫=−0・072

となり,否定的に選沢された児童ではわすかに消亟的に分布の偏つているのみである事を 知る6

結局否定的に選択された児童では,点数分布は平均短附近で少く,両端に於いて比較的多 い事を示している。

以上jB, C,を総括すると結局

①積極的誘発性の存在する対人関係では一般に上昇的に結含する事が多V・が,その上

,  昇の程度は全般的に考えた時あまり大ではない。

(2)消極的誘発性D存在する対人関係では一般に自己の人格点と可成りかけ離れた者が 拒否されている様である。此の場合女生及び山村では自己より低位の人格点を有する

。   者が拒否される事が多い様であるが,地域,性の別なく考えた時此の様な傾向は認め られない。       .

結    論

少く共こ具こ取り上げられた中学一年生の場合では,心理的対人関係に於いて相互の人 格性の傾向と個体闇誘発性の性質との間には,ある程変の関係がある事が認められた。

積極的人格性を有する児童は,この様な対人関係に於いて積極的誘発性を生起せしめる 事が多く,逆に消極的人格性を有する児童は消極的誘発性を生起せしめる事が多v・傾向が ある。然し両者の傾向はそれほど明瞭なものではなく・むしろ入格性の積駆消極と言う様 な質的区別よりも,どの程度積極的叉溝極的であるかと言う個体聞D量的差異つ問題が誘 発1生の特難灘三する様である.艮βち人雛の傾向が積極的龍白勺である事にかゆら丁 す,自分よりより積極的な者で,然も自分とそれ程差の大でない相手との間に積極的誘発 性が生起し易い。そして溝極的誘発性は,人格性D積極消極的である事よりは,自分より 量的に隔つた者との間に生起し易いと言える。この場含,下降的に隔つた者との聞には特 に消極的誘発性が存在する事が多い様である。

Flemingはカレツヂの第二学年生}⊂就v・て,好友と向性D関係を研究し・一般に同じ       (11)

?ォD者が好まれるとしているが,彼の結果とこ玉に得られた結果とは必すしも一致しな

(11)

54    」       茨城大学教育学ヨ1紀要 第二:号

い様である。只比較的性格的に近似の者が選択される点では,相似であると言える。然し 彼我の調査対象は年齢及び共の他の諸条件が著しく異つているので,大体比較する事が無 理であろう。

更に,王蓮の傾向には男女の閥で業は認められぬ。地域差の方が大である。杢体的に見

て都会児の方が人格性に左右されなV・で選択している。都会見の方が肚会的適応性が大で       ・ あると言う事であると思う。      (未完)

参 考 文 献

(1) Prescott, A,DりEmo亡ion and the Educative Process. 1938 p 2δ7

(2)桂  廣 介  青年心理学 昭.25.140〜141頁      .

i3)Paul−Henri Maucorps, Psychologie des Mouvememts Socia駆.

(田中浩助,辻村明共訳肚会の動きの心理学昭・27P104)

(4) Levin, K.,Dynamic Theory of Personality. 1935 p51, p.81)

(5)木村俊夫  若き女性g)心理 昭・24P228

(6) Jennings, H.HりASoc三〇metric Study of Emotional and Sodal Expansiveness.

(i・ Child B・havi・…dD・ve三・pm・nL edit・d bジB・k・・, R.G.。。d・山。・・.ユ943)

PP 527−44

(7)(8)武 政 太 郎  発達心理学 下雀 昭.26P253〜260

(9)柱  廣 介  上掲書P141〜142

and Developmen/仁,, p 545−565)       

(11)桂  廣 介  上揚書 P147〜148

@  (12) Gotthell, E, Sociometrまc Technique and Experime玖tal Me亡hod in Soeial Psychdogy The J. of Social Psychol.1952,35.

参照

関連したドキュメント

たる電車の乗客数を調べ上けたる結果が統計である︒従て統計たる以上は一世合的大量(静大量もあれば︑叉動大

表し、被誘導野に誘導色の補色の赤味が感じられた反応である。Aは同化反応を表し、被誘導

特定の課題を遂行するための行動に対する 課題固有の自己効力感は,期待を測定する他 の概念のように単純に高低を問題にするだけ で は な

い。 勿論近代の平等な家族関係に於ても、 人情的、 情緒 的雰囲気は必要であろう。

たとえば 「軽い−重い」、 「甘い−苦い」 「硬い−柔らかい」 などである。 だが、 「重い」 は、 単なる重 さの表現だけではなく、

の因子分析を行った上で,「中学生の親への思い尺度」と仮想的有能感尺度及び自尊感情

いては1因子が少ない3因子が見いだされた。女子の4因子は原尺度と同じ①

本研究による新たな知見は, )舌神経の求心性刺激