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【症例】70 歳代の男性。

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Academic year: 2021

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E

要 望 演 題

【症例】70 歳代の男性。

【既往歴】食道癌根治術(胸骨前挙上胃管吻合)が施 行されていた。

【現病歴】車を運転中に支柱に激突し当センターに搬 送された。バイタルサインは安定、肋骨骨折のため 安静加療をしていた。しかし第 11 病日に両側前胸部 の発赤、疼痛、皮下気腫を認め胸部造影 CT を施行し たところ、挙上胃管部の損傷と縦隔炎の診断に至っ た。緊急で胸骨正中切開下に損傷部の可及的な縫合 及び縦隔の洗浄ドレナージ術を施行し ICU に入室し た。その後、数回手術を施行し挙上胃管を摘出し、

食道唾液瘻、腸瘻造設術を施行した。縦隔炎は増悪 しており、膿も多量に認めたため正中切開した胸骨 及び前胸部は開放創とした。以降は ICU で鎮静下に 連日大量の生食による洗浄ドレナージを術衣を着て 清潔操作下で施行した。第 82 病日に前胸部の洗浄・

デンブリードマン後に Vacuum  Assisted  Closure Therapy(VAC 療法:持続陰圧療法)を開始した。

第 97 病日に肉芽形成が良好になり人工真皮貼付を部 分的に加えて VAC 療法を再度継続した。第 138 病日 に大腿部からの植皮を行なった。

【考察】膿を伴う創部に対しては抗菌薬や消毒などよ りもマンパワーを駆使しての生食による洗浄は治療 の中心的役割を担っており当センターでも近年はこ の方法で良好な結果が得られている。また、開放創 の感染徴候が改善してからは近年その有効性が脚光 を浴びている VAC 療法の併用で良好な創傷治癒が得 られた。

【結語】縦隔炎を伴う開放創に対して大量の膿の流出 を伴う感染極期には生食による大量洗浄を行い、感 染創を制御し得た時期には VAC 療法を導入し、最後 に肉芽などが良好になったタイミングで植皮を行な う、という治療戦略は効果的であった。

【はじめに】震災以前、当院では 30 ℃以下の重度低 体温症例に対して、熱伝導ウォーターパッドによる 体温管理システム Arctic  Sun

®

を用い、VF などの緊急 治療が必要な状態に対応する為、救急外来で 30 ℃以 上まで復温させたのち入院としていたが、外来での 滞在時間が長くなる傾向があった。東日本大震災に おいて、地震発生直後から翌日まで緊急治療を要す ると判断される低体温患者が多数搬送された。これ に対して、外来での滞在時間を短縮するため、新た なプロトコールを作成し、複数の医師で統一した外 来診療を行った。

【目的】多数低体温症例に対する新たに作成したプロ トコールの有用性に関して、後方視的に検討するこ と。

【方法】呼びかけによる指示動作・会話が可能な低体 温症例に対しては、体温にかかわらずウォームタッ

®

や毛布にて保温し、黄エリアへ移動。それ以外の 意識状態の低体温症例に対しては、赤エリアでの滞 在時間を短縮するため、早期に救急病棟へ入室し、

病棟にて 34 ℃を目標に復温することとした。方法と して、Arctic  Sun

®

および温水循環式ブランケットメ ディサーム

®

を用いて、それぞれ 1 台で 2 例ずつの復 温を行った。

【結果】発災後 48 時間での赤タグ低体温患者数は 29 名であり、うち 30 ℃以下の症例は 13 名であった。復 温しつつ黄エリアへ移動したものが 8 名、入院 21 名 であり、低体温患者により赤エリアの診療が滞るこ とはなかった。入院患者の転帰は、退院 17 名、転院 2 名、死亡 2 名(一例は、高齢者の来院時高度徐脈例。

もう一例は、復温後意識改善し、神経学的後遺症を 残さなかったが、11 日後に嘔吐・窒息となり死亡し た例)であった。入院患者のうち 15 名は、入院後 3 日以内に退院していた。

【結語】東日本大震災において、簡便なプロトコール を用い、低体温患者に対して良好なアプローチが可 能であった。

さいたま赤十字病院 救命救急センター 救急医 学科

○石井

いしい

義剛

よしたか

、清水 敬樹、田口 茂正、

関   藍、早川  桂、矢野 博子、

熊谷純一郎、五木田昌士、勅使河原勝伸、

横手  龍、清田 和也

Y9-05

集 学 的 治 療 及 び Vacuum  Assisted Closure  Therapy(VAC 療法)が奏功 した胸部開放創の 1

Y9-06

東日本大震災における低体温治療戦略

石巻赤十字病院 救命救急センター

○小林

こばやし

正和

まさかず

、井上 顕治、長谷川哲也、

浅沼敬一郎、小林 道生、石橋  悟

要望演題

参照

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