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三位一体化した環境衛生処理施設-金沢市の取り組 み-

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(1)

三位一体化した環境衛生処理施設‑金沢市の取り組 み‑

著者 近田 康夫

雑誌名 土木学会誌

巻 80

号 13

ページ 6‑9

発行年 1995‑12‑15

URL http://hdl.handle.net/2297/7081

(2)

三位一体化した環境衛生処理施設

一金沢市の取り組み-

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近田康夫|YasuoCHlKATA

(正会jl工博金沢大学助教授工学部土木建設工学科)

土木学会誌

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ごみ焼却施設,下水処理施設,し尿処理施設がこ れに含まれる.ただでさえ嫌われているこれらの 3施談が,都心近くのひとつの敷地に隣接して建 設され,それぞれの機能を補完しあう複合体を形 成している稀な例を今回は紹介する.

紹介する施設は,石)Ⅱ県金沢市東力111Jに立地す る金沢市環境衛生処理場である.

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写真-1金沢市環境衛生処理場全景

複合体の概要

金沢市環境衛生処理場は昭和55年より複合体

として稼勵働し,現在は複合体としてのさらなる機 能向上を意図した第2期の整備が進んでいる.

西部クリーンセンター(清怖工場),西部衛生 センター(し尿処理場),西部水画管理センター(下 水処理場)は図-3に示すような複合体としての機 能的な協力関係を持ち,個別施設では独立に持た ねばならない施設機能の一部を他の施設に分担さ せることで,施設のコンパクト化と複合体として の処yli1効率の向上をはかっている.

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図-1付翻夙 1995年12月号

(4)

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べて地下設備として設置し,地l は公園や,グラウンドとしてiMMik

している.こうして,複合体のNi1,

辺住宅地との間の緩衝体として⑩

機能を果たしている.

水質管理センターで発生するF|

水道汚泥は,含水率65%に脱水

した後,発生全量をクリーンセン

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鴬 埋立処分ずしも目論見通りの稼働状態では

なかった.

そこで,今回の第2期整Miにお いて,汚泥のパイプ輸送による直接炉内投入輔 うことにした.この,パイプ輸送システムが,蝋

2期整備の目玉といえる(写真-3,図-4).

--水のライン(し尿・下水・処理水)

->個体廃棄物のライン(脱水ケーキ・ごみ】

-->徹力のライン

図-3複合体の処理フロー

(1)西部クリーンセンター

西部クリーンセンターは,分別収集された,市 内発生可燃ごみを焼却処理している.

住宅街に近接していることもあって,大気汚染 対策やごみ浸出汚水処理,悪臭対策にも十分に配 慮されている.

焼却炉で発生する余熱を利用して,複合体に外 接した体育館と温水プールおよび市民憩いの家へ の給湯を行っている.また,発生蒸気を利用して 自家発電し(1600kW),クリーンセンターの自 家消費電力のすべてを賄うとともに余剰分は北陸 電力に売却している.

下水処理場へは重金属処理排水と場内雑排水を 排水し,逆に下水処理場からは脱水した汚泥ケー キをごみと混焼して処理することにより,機能而 での協力関係を成立させている(写真-2).

(2)西部衛生センター

衛生センターの処理量は下水道の普及(金沢市 では平成7年度末で約70%)に伴って減少して 行くことから,今回第2期整備にあたり,衛生セ ンターは敷地の北側に規模を縮小して移転する.

この際,機能的には,し尿および浄化槽汚泥は1 次処理のみを行い,その後の汚水は下水処理場へ 送水することになる.

(3)西部水質管理センター

西部水質管理センターは,クリーンセンターと,

汚泥パイプ輸送システム

脱水した汚泥をパイプ圧送すると書けば簡単漆 ようであるが,含水率65%以下の汚泥は簡単に は圧送できない.普通のスラリーポンプでは,80%

近い含水率がないと圧送はできないのである.

今回は,行政,大学,民間のポンプメーカーが 協力して,試行錯誤的な実験の後,輸送パイプの 所々に潤滑剤(水)注入部を設けてパイプ内壁iii と汚泥の111]に潤滑剤皮膜を設けて摩擦を軽減すあ システムが可能となった.

なお,前述した送りM」し汚泥含水率65%を騒 持するために,濃縮汚泥を電気分解して脱水'IIliを

衛生センターの周囲を取り囲む形で水処理系はす

写真-2汚泥ケーキコンベヤー

土木学会誌

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(5)

ケーキ搬送設備 庄送設備

オゴミホッパー汚泥分散制御l

汚泥説水機

↓汚泥

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(既設)

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1西部クリーンセンター 汚泥パイプ輸送抑

西部水質管理センター

下水道部|生樋騨部 下水道部I生活環境部 施設区分

櫛】理区分

図-4西部水質管理センター汚泥パイプ輸送システム 写真-3汚泥パイプ輸送設備の一部

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向上させる汚泥改質機(写真-4)を導入し,凝縮

おわりに

パリ混入量が大幅に減少できている.

こうして,施設間の機能的協力関係がさらに効地域住民の理解と行政,大学の協力によって成 率化きれることになった.なお,このパイプ圧送立した迷惑施設の複合体は,今回も大学,民間企業 の薬剤注入制御システムは,金沢市とポンプメーの協力を得てさらなる機能向上をはかっている.

カーとの共同特許出願が昭和62年に行われ,平衛生センターの移転後の敷地や既設のグラウン

1sは,周辺住民が利用しやすいように再整備が子

戎5年に特許公示されている.

システムは平成7年度事業として工事が進行中定されている(写真-5)

であり,平成8年度から,汚泥パイプ輸送開始と 汚泥全量の改質による混焼が予定されている

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写真-5グラウンドから見た施設

(クリーンセンター,衛生センターは奥になるので,

写真-4汚泥改質機

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1995年12月号 §

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(クリーンセンター,衛生セ 景観的に圧迫感がない)

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