2050年における世界の食料需給見通し
令 和 元 年 9 月
農林水産省大臣官房政策課食料安全保障室
世界の超長期食料需給予測システムによる予測結果
目 次
1.2050年における世界の食料需給見通しのポイント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2.予測の前提及び構造
(1)世界の超長期食料需給予測システムによる見通しの目的及び構造の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
(2)予測の前提に使用したデータ
① 世界の人口・GDPの前提(対象国:123カ国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
② 世界のバイオ燃料用作物需要の前提(対象国:123カ国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
③ 世界の気候変動の前提 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
④ 世界の土地利用の前提 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 3.世界の食料需給見通し
(1)世界の食料需要見通し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(2)世界の畜産物需要見通し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
(3)世界の穀物等の生産見通し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 4.主要作物の需給見通し
(1) 小麦 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(2) 米 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
(3) とうもろこし ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
(4) 大豆 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 5.地域別の食料需給見通し
(1) 北米 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
(2) 中南米 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
(3) オセアニア ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
(4) アジア ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
(5) 中東 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
(6) 欧州 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24
(7) アフリカ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25
【参考】超長期食料需給予測システム
超長期食料需給予測システムの構造 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27 超長期食料需給予測システムの対象 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28 対象国の所得階層分類と地域分類 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
○ 気候変動の前提として、 2010 年から 2050 年にかけて世界の平均気温が 2 ℃程度上昇す るシナリオを採用した場合、世界の農地面積は 0.73 億 ha 拡大し、 16.11 億 ha となる。オセア ニア、中南米、アジアでは増加するが、北米、アフリカでは農地面積が減少するなど、農地 の分布が変化する。
○ 人口増加と経済発展により 2050 年の世界の食料需要量は 2010 年比 1.7 倍となる。特に、
低所得国の伸びが大きい。
○ 食料需要の増加に対応して、穀物の生産量は 2010 年比 1.7 倍、油糧種子は 1.6 倍に増加 する。農地の制約から各作物の収穫面積の伸びは小さく、生産量の増加は主に単収の増 加により達成される。
○ 我が国の主要農作物の輸入先である北米、中南米、オセアニア、並びに欧州では、経済 発展に伴う農業投資の増加により生産量、純輸出量が更に増加する。
○ 一方、アフリカ、中東では、経済発展に伴う農業投資の増大により主要作物の生産量は 増加するものの、人口増加等により需要量の増加が生産量の増加を上回り、純輸入量が 大幅に増加する。アジアでは米の生産量、輸出量は増加するが、食生活の多様化等に伴 い小麦、大豆の需要量が増大し輸入量が増加する。
○ 多くの農産物を輸入する我が国としては、国内生産の増大を図りつつ、日頃から世界の 農作物の需給状況や見通し等の情報を幅広く収集する必要がある。また、アフリカなど食 料輸入の増加が見通される開発途上の国々に対して、生産性向上に向けた技術支援を 継続的に行い、世界の食料安全保障に貢献することが重要である。
1.2050年における世界の食料需給見通しのポイント
1
注1:純輸出入量は生産量と需要量の差により算出しており、純輸出入量がプラスの時は輸出、マイナスの時は輸入となる。
2:色つきの国は、本見通しの対象国である。そのうち、緑色は2050年において輸出超過となる地域の国であり、橙色は輸入超過となる地域の国である。
地域別の主要4作物の需給状況の⾒通し(⼩⻨、⽶、とうもろこし、⼤⾖の計)
2
0 1 2 3 4 5
2010年 2050年
アフリカ
純輸⼊量の増加
⽣産量 需要量 純輸⼊量
(億トン)
0 1 2 3 4 5
2010年 2050年
欧州
純輸出量の増加
⽣産量需要量 純輸出量
(億トン)
0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6
2010年 2050年
中東
純輸⼊量の増加
⽣産量 需要量 純輸⼊量
(億トン)
0 5 10 15 20
2010年 2050年
アジア
純輸⼊量の増加
⽣産量需要量 純輸⼊量
(億トン)
0 1 2 3 4 5
2010年 2050年
中南⽶
純輸出量の増加
⽣産量需要量 純輸出量
(億トン)
0 1 2 3 4 5 6 7
2010年 2050年
北⽶
純輸出量の増加
⽣産量 需要量 純輸出量
(億トン)
純輸入量
1.6倍(+2000万トン)増加
中東
純輸入量
2.8倍(+2億2700万トン)増加
2010年 2050年
欧州 アジア
北米
アフリカ
中南米
2010年 2010年
2010年
2010年
2050年 2050年
2050年
2050年 純輸出量
7.4倍(+1億4000万トン)増加
純輸出量
2.2倍(+2300万トン)増加
純輸出量
1.9倍(+1億1000万トン)増加
純輸出量
3.3倍(+1億200万トン)増加 2010年 2050年
純輸入量
3.4倍(+1億2800万トン)増加
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8
2010年 2050年
オセアニア
純輸出量の増加
⽣産量 需要量 純輸出量
(億トン) オセアニア
2010年 2050年
2.予測の前提及び構造
3
○ 超長期食料需給予測システムによる「2050年における世界の食料需給見通し」は、農産物輸入国の立場 から政策の長期的な方向性の検討のため、将来の食料需給を見通し、我が国の食料安全保障に資するこ とを目的に実施。
○ 本見通しは、今後、想定される世界の気候変動の影響、人口増加、経済成長などの一定のシナリオに基 づき、予測期間中、対象国・地域において基準年次(2010年時点)の政策や生産性の向上、技術進歩が継 続することを前提として予見される将来の食料需給の一つの方向性を示すもの。
食料供給量は、農作物別の収穫面積と単収から予測
気候変動シナリオ: 超長期の予測にあたっては、気候変動がもたらす農作物の収穫面積と単収へ の影響を考慮する必要があり、世界の温暖化対策に追加的努力がなされないシナリ オを利用。
農地面積の設定: 気候変動シナリオに対応した土地被覆データにより農地面積を設定。
収穫面積の予測: 農地面積の中で利潤が最大化されるように各作物の収穫面積を予測。
単収の予測: 経済発展に伴う技術進歩等による生産性の伸び、気候条件を考慮して予測。
食料需要量は、人口増加、経済成長、バイオ燃料需要から予測
人口・経済シナリオ: 気候変動シナリオに整合した人口及び
GDP
の予測を利用。バイオ燃料のシナリオ: 国際機関(
OECD
、FAO
)における見通しを基に設定。需要 供給
(1) 世界の超長期食料需給予測システムによる見通しの目的及び構造の概要
価格を媒介として各品目の需要と供給を世界全 体で毎年一致させる需給分析モデルを採用
4
32.80
69.85 25.32
102.96
6.90
53.04
0 50 100 150 200 250
2010
年2050
年高所得国 中所得国 低所得国
(兆ドル)
65.02
兆ドル7.7
倍4.1
倍2.1
倍3.5
倍225.85兆ドル
9.61 11.01
30.88 34.99
25.25
40.43
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
2010
年2050
年高所得国 中所得国 低所得国
(億人)
65.74億人
86.43
億人1.3倍
1.6倍
1.1
倍1.1
倍所得階層別のGDP 所得階層別の将来⼈⼝
注: 1.対象国は、基準年次(
2010
年)において米国農務省(USDA
)の「Production, Supply and Distribution (PSD)
」のデータにより、3
大穀物(小麦、米、とうもろこし)の生産量、需要量のデー タが整備可能な国、計123
カ国である(以下の各図において同じ) 。2.
IPCC
(気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告で提示された複数のRCP
(代表的濃度経路)シナリオのうち、温室効果ガス排出削減の追加的努力のないRCP6.0
シナリオ に整合したIIASA
(国際応用システム分析研究所)SSP2
(中庸的な世界)シナリオの人口及びGDP
データ(2005
年ドル基準の購買力平価(実質)ベースのGDP
の見通し)を利用した。3.所得階層分類は、世界銀行の分類(
Analytical Classification
(2014
) )による1990
年から2010
年の各国の年次別の所得階層分類のうち最頻のものを当該国の階層とし、2010
年の基 準年の設定と2050
年の予測に用いた。対象国の所得階層分類は29ページを参照(以下の各図において同じ) 。参考: 1.国連「
World Population Prospects 2019
」(中位推計)では、世界全体(196
カ国)の人口は2050
年には97.4
億人に達する見通し。2.
OECD
「Economic Outlook No 103 ‐July 2018‐ Long‐term baseline projections
」によると、2010
年ドル基準の購買力平価(実質)ベースGDP
の見通しでは、世界全体のGDP
は2050
年には218.1
兆ドルに達する見込み。(2) 予測の前提に使用したデータ
① 世界の人口・GDPの前提 (対象国:123カ国)
注1低所得国 約
1.6
倍増低所得国 約
7.7
倍増
世界の温暖化対策に追加的努力がなされないシナリオ注2を利用した場合、2050年の世界の総人口は、低所得国を中心に 増加し、2010年比1.3倍(86.43億人)に達する。
世界のGDPは、低所得国、中所得国の増加が著しく、2010年比3.5倍(225.85兆ドル)に達する。5
1.28 1.47 0.26
0.49 0.07
0.15 0.19
0.28 0.01
0.01
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
2010年 2050年
北米 中南米 アジア 欧州 その他
(億トン)
1.80
2.41
② 世界のバイオ燃料用作物需要の前提 (対象国:123カ国)
地域別のバイオ燃料⽤作物需要量 所得階層別のバイオ燃料⽤作物需要量
1.2倍
注: 1.
OECD‐FAO Agricultural Outlook 2016‐2025
データにおけるバイオ燃料用作物需要量を利用し、2025
年までの見通しが将来まで継続することを前提として設定した。2.本システムの対象モデルゾーンに含まれ、かつ、バイオ燃料生産量とバイオ作物需要量の両者が把握可能な国の数字のみを集計した。
2050年の世界のバイオ燃料用作物需要量は、2010年比1.3倍(2.41億トン)に増加する。
所得階層別にみると、高所得国の需要量が最も多いが、増加は低位にとどまる(2010年比1.2倍) 。中所得国では、需要量の増加(2010年比1.9倍)が大きい。
地域別にみると、米国が牽引する北米の需要量は2050年でも最大であるが、とうもろこしを原料とするバイオエタノー ルの需要の伸びが鈍化することから、2010年比1.2倍にとどまる。6
1.40 1.65
0.39
0.74 0.01
0.02
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
2010
年2050
年高所得国 中所得国 低所得国
(億トン)
1.80
2.41 1.3倍
1.2倍
1.9倍
平均気温の分布の変化(2010年から2050年への変化)
③ 世界の気候変動の前提
平均気温の分布(2050年)
気温(℃) 26 - 21 - 25 16 - 20 11 - 15 6 - 10 1 - 5 -4 - 0 - -5
気温(℃) 3 - 2 1 0 -1 - -2
降⾬量の分布(2050年) 降⾬量の分布の変化(2010年から2050年への変化)
降雨量(mm/day) 7.6 - 5.1 - 7.5 4.1 - 5.0 3.1 - 4.0 2.1 - 3.0 1.1 - 2.0 - 1.0
降雨量(mm/day) 1.1 - 0.4 - 1.0 0.1 - 0.3 0 -0.2 - 0.0 -0.9 - -0.3 - -1.0
2010年から2050年にかけて、世界の平均気温が2℃程度上昇するシナリオ注1を採用した場合、特に北半球の高緯度 地帯での気温の上昇が顕著となる。
世界の降雨量は2010年から2050年にかけて12%程度増加するが、従来多雨であった赤道帯では降雨量が減少する。注: 1
IPCC
(気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告で提示された複数のRCP
(代表的濃度経路)シナリオのうち、温室効果ガス排出削減の追加的努力のないRCP6.0
シナリオに整合するMIROC
(Model for Interdisciplinary Research on Climate
)による気象データを利用した。2 上記の図は、0.5°メッシュ単位の分布及び分布の変化である。
7
④ 世界の土地利用の前提
2010年から2050年にかけて、世界の平均気温が 2℃程度上昇するシナリオを基にして予測された世界の農 地面積は、0.73億ha拡大し16.11億haとなる。
2050年では、北米、欧州、アジアなどで農地面積が多い地域が分布する。
2010年から2050年にかけて、気候変動等の影響により、オセアニア、中南米、アジアでは増加するが、北米、アフリカ では農地面積が減少する。農地面積(ha) 100,001 - 50,001 - 100,000 25,001 - 50,000 5,001 - 25,000 1 - 5,000
農地面積(ha) 10,001 - 5,001 - 10,000 1 - 5,000 -4,999 - 0 -9,999 - -5,000 - -10,000
農地⾯積の分布(2050年) 農地⾯積の分布の変化(2010年から2050年への変化)
注:
RCP6.0
シナリオに整合したLand Use Harmonization
(LUH
)データ(University of Maryland
において予測された全世界の0.5
°メッシュによる土地被覆データ) における 農地面積を利用した。この農地面積は耕作可能な土地であり、本予測の対象品目以外の作物や作付けされない土地の面積も含まれているため、本予測結果における収穫面積の合計値と一致しない。
8
3.世界の食料需給見通し
9
10.96 11.98 13.13
16.64 6.70 19.55 7.79 27.14
17.89
0 10 20 30 40 50 60 70
2010年 2015年 2050年
⾼所得国 中所得国 低所得国
(億トン)
1.7倍
58.17
34.30
2.7倍
1.6倍
1.2倍 39.32
○ 世界の食料需要量は、2050年には2010年比1.7倍(58.17億トン)となり、畜産物と穀物の増加が大きい。
○ 人口増加や経済発展を背景に、低所得国の食料需要量は2.7倍に、中所得国でも1.6倍に増加する。
世界全体の品⽬別⾷料需要量の⾒通し 所得階層別の⾷料需要量の⾒通し
低所得国 約2.7倍増
注: 1.穀物は、小麦、米、とうもろこし、大麦及びソルガムの合計である。油糧種子は、大豆、菜種、パーム及びひまわりの合計である。砂糖作物はサトウキビ及びテンサイの合計である。
畜産物は牛肉、豚肉、鶏肉及び乳製品の合計である(以下の各図において同じ) 。
2.基準年次の
2010
年値は、毎年の気象変化等によるデータの変動影響を避けるため、2009
年から2011
年の3
カ年平均値としている(以下の各図において同じ) 。 3.2015
年値は、USDA
のPSD
における2014
年から2016
年の3
カ年平均の実績値を基に算出した参考値である(以下の各図において同じ) 。(1) 世界の食料需要見通し
21.26 24.42
36.44
3.63 4.56
5.92
1.58 1.69
1.83 7.83
8.65
13.98
0 10 20 30 40 50 60 70
2010年 2015年 2050年
穀物 油糧種⼦ 砂糖作物 畜産物
(億トン)
1.7倍
34.30
58.17 1.8倍
1.7倍 1.6倍 1.2倍 39.32
10
○ 世界の食料需要量のうち、畜産物の需要量は2050年には2010年比1.8倍(13.98億トン)となる。
○ 畜産向けの飼料需要の増加が、穀物や油糧種子の需要量の増加要因のひとつとなる。
○ 高所得国では食生活の成熟化の進展により畜産物需要の増加は比較的緩慢であるが、経済発展や食生活の変化 から、中所得国では肉類、低所得国では特に乳製品が大きく増加する。
所得階層別の畜産物の需要量の⾒通し ⾁類、乳製品別の需要量の⾒通し
(2) 世界の畜産物需要見通し
11
3.47 3.73 4.38
3.05 3.29
4.95
1.31 1.63
4.65
0 2 4 6 8 10 12 14 16
2010年 2015年 2050年
⾼所得国 中所得国 低所得国
(億トン)
1.8倍
13.98
7.83
3.5倍
1.6倍
1.3倍 8.65
0.85 0.87 1.00 2.62 2.86 3.38
1.45 1.60 2.43
1.60 1.70 2.52
0.13 0.15
0.37
1.18 1.49
4.28
0 2 4 6 8 10 12
2010年 2015年 2050年 2010年 2015年 2050年
⾁類計 乳製品
⾼所得国 中所得国 低所得国
(億トン)
2.43
3.80
5.40
10.18
2.61 1.6倍 6.04
1.9倍
3.08 3.34
5.51
2.90 3.03
4.87 5.23 5.68
8.60
0 2 4 6 8 10 12 14
2010年 2015年 2050年 2010年 2015年 2050年 2010年 2015年 2050年
⼩⻨ ⽶ とうもろこし
(トン/ha)
1.8倍 1.7倍
1.6倍
(3) 世界の穀物等の生産見通し
○ 食料需要量の増加に対応して、穀物の生産量は2050年には2010年比1.7倍、油糧種子は1.6倍に増加する。特に、
低所得国及び中所得国において生産量の伸び率が大きい。
○ 収穫面積は穀物で1.0倍、油糧種子で1.1倍となり、生産量に比べ増加率は小さい。
○ 単収は経済発展に伴う農業投資の増加による生産性の向上等により増加する。
○ このことから、生産量の増加は、主に単収の増加により達成される。
穀 物 ⽣ 産 の ⾒ 通 し
油 糧 種 ⼦ ⽣ 産 の ⾒ 通 し
<生産量>
<生産量>
<収穫面積> <主な品目の単収>
<収穫面積> <主な品目の単収>
6.07 6.36 6.15
0 2 4 6 8
2010年 2015年 2050年
(億ha)
1.0倍
1.75 1.98 1.92
0 1 2 3
2010年 2015年 2050年
(億ha)
1.1倍
2.48 2.75
3.24
0 2 4 6
2010年 2015年 2050年
⼤⾖
(トン/ha)
1.3倍
12
6.82 7.60 9.45
9.97 11.93
18.21 4.47
4.90
8.77
0 5 10 15 20 25 30 35 40
2010年 2015年 2050年
⾼所得国 中所得国 低所得国
(億トン)
21.26
36.44 2.0倍
1.8倍
1.4倍 1.7倍
24.42
1.30 1.63 1.84
2.10
2.73
3.55 0.22
0.20
0.52
0 1 2 3 4 5 6 7
2010年 2015年 2050年
⾼所得国 中所得国 低所得国
(億トン)
3.63
5.92 2.3倍
1.7倍
1.4倍 1.6倍
4.56
4.主要作物の需給見通し
13
2.2
3.6 3.0
5.5
1.5
3.0
1.6 2.0
3.3
5.3
1.8
5.0
0.6
1.7
▲
0.3
0.3
▲
0.3
▲
1.9
▲
3.0
▲
2.0
▲
1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0
2010
年2050
年2010
年2050
年2010
年2050
年高所得国 中所得国 低所得国
生産量 需要量 純輸出入量
(億トン)
○ 小麦の生産は世界に分散しており、収穫面積が横ばいの中、単収の増加により、2050年の生産量は2010年比1.8倍 に達する。
○ 高所得国では、生産量が増加する一方、経済発展の鈍化により需要量の増加は少ないことから、純輸出量が増加する。
○ 低所得国では、生産量が増加する一方、人口増や経済発展により需要量が生産量の伸びを超えて増加することから、
純輸入量が増加する。
所得階層別⽣産量、需要量、純輸出⼊量の⾒通し
純輸出量が
2.9
倍に拡大注: 純輸出入量は生産量と需要量の差により算出しており、純輸出入量がプラスの時は輸出、マイナスの時は輸入となる(以下の各図において同じ) 。
生産量 6.69
生産量 12.18
2.17 2.21
3.08
5.51
0 1 2 3 4 5 6
0 2 4 6 8 10 12 14
2010年 2050年
(億トン) (億ha)
(トン/ha)
単収
収穫面積
生 産 量 :
1.8
倍 収穫面積:1.0
倍 単 収:1.8
倍世界の⽣産量、収穫⾯積、単収の⾒通し
(1) 小麦
純輸入量 が
6.8
倍に拡大
14
0.2 0.3
2.3
3.8
1.9
3.5
0.2 0.2
2.4
3.0
1.9
4.3
0.0 0.0
▲
0.1
0.8
0.1
▲
0.8
▲
2.0
▲
1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0
2010
年2050
年2010
年2050
年2010
年2050
年高所得国 中所得国 低所得国
生産量 需要量 純輸出入量
(億トン)
(2) 米
○ 米はアジアを中心に生産されており、世界レベルでは収穫面積が横ばいの中、単収の増加により 2050年の生産量 は2010年比1.7倍に達する。
○ アジアの中所得国を中心に、単収の増加による生産量の伸びが需要量の伸びを上回ることから、 2050年には中所 得国全体として輸出超過に転じる。
○ アフリカ等の低所得国では、生産量の伸びが大きいが、人口増や経済発展による需要量の伸びを上回ることができ ず、低所得国全体として輸入超過に転じる。
輸出超過に転換
輸入超過に転換
生産量 4.44
生産量 7.60
1.53 1.56
2.90
4.87
0 1 2 3 4 5 6
0 1 2 3 4 5 6 7 8
2010年 2050年
(億トン) (億ha)
(トン/ha)
単収
収穫面積
生 産 量 :
1.7
倍 収穫面積:1.0
倍 単 収:1.7
倍所得階層別生産量、需要量、純輸出入量の見通し 世界の生産量、収穫面積、単収の見通し
変化
15
3.7 4.5
3.9
7.7
0.7 1.5
3.6 4.3 3.9
7.2
0.8
2.2
0.0 0.2
▲
0.0
0.5
▲
0.0
▲
0.6
▲
2.0
▲
1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0
2010
年2050
年2010
年2050
年2010
年2050
年高所得国 中所得国 低所得国
生産量 需要量 純輸出入量
(億トン)
(3) とうもろこし
○ とうもろこしは北米・アジア・中南米での生産が多く、北米では飼料用・バイオ燃料用、アフリカでは食用・飼料用、その 他の地域では飼料用としての需要が多い。
○ 世界レベルでは、収穫面積が横ばいの中、単収の増加により、 2050年の生産量は2010年比1.6倍に達する。
○ 中所得国では、アジアにおいて畜産需要の増大による飼料用需要量が大幅に増加するものの、中南米を中心に生産 量の伸びが飼料用需要の伸びを上回ることから、 2050年には中所得国全体として輸出超過に転じる。
○ 低所得国では、生産量が増加するものの、経済発展による需要量の伸びを上回ることができず、純輸入量が増加する。
所得階層別⽣産量、需要量、純輸出⼊量の⾒通し
輸出超過に転換
純輸入量が拡大
生産量 8.31
生産量 13.65
1.59 1.59
5.23
8.60
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
0 2 4 6 8 10 12 14 16
2010年 2050年
(億トン) (億ha)
(トン/ha)
単収
収穫面積
世界の⽣産量、収穫⾯積、単収の⾒通し
生 産 量 :
1.6
倍 収穫面積:1.0
倍 単 収:1.6
倍16
0.9 1.1
1.5
2.3
0.1 0.3
0.7 0.7
1.7
2.8
0.1 0.2
0.2 0.4
▲
0.2
▲
0.5
▲
0.0
0.0
▲
1.0
▲
0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
2010
年2050
年2010
年2050
年2010
年2050
年高所得国 中所得国 低所得国
生産量 需要量 純輸出入量
(億トン)
(4) 大豆
○ 大豆は北米・中南米を中心に生産・輸出されており、主に油脂用及び飼料用としての需要が多い。
○ 世界レベルでは、収穫面積と単収の増加により、2050年の生産量は2010年比1.5倍に達する。
○ 高所得国では、 生産量は増加するが、経済発展の鈍化により需要量が横ばいで推移するため、北米を中心に 純輸出量が増加する。
○ 中所得国では、人口増や経済発展による需要量の増加が生産量の増加を上回り、純輸入量が増加する。
所得階層別生産量、需要量、純輸出入量の見通し
純輸入量が
2.3
倍に拡大 純輸出量が1.9
倍に拡大生産量 2.55
生産量 3.74
1.03 1.15
2.48
3.24
0 1 2 3 4
0 1 2 3 4
2010年 2050年
(億トン)
(億ha)
(トン/ha)
単収
収穫面積
世界の生産量、収穫面積、単収の見通し
生 産 量 :
1.5
倍 収穫面積:1.1
倍 単 収:1.3
倍17
5.地域別の食料需給見通し
18
(1) 北米
○ 人口及びGDPは増加するが、食生活の成熟化の進展により、主要作物である小麦、とうもろこし及び大豆の需要 量の伸びは小さい。一方、生産量は増加することから、純輸出量が増加し、引き続き世界の食料供給基地として の地位は不動である。
○ とうもろこしについては、特に米国においてバイオエタノール需要の停滞により国内消費が鈍化し、純輸出量が増 加する。
とうもろこしの生産量、需要量、純輸出入量 大豆の生産量、需要量、純輸出入量 小麦の生産量、需要量、純輸出入量
主要品目において輸出量が増加 予測の前提となる人口・
GDP
の見通し2010年 2050年
(1) (2)
人口
(百万人)
GDP総額
(10億USドル)
1人当たりGDP
(千USドル/人)
増加 (3)=(2)/(1)×100
344 450 1.3 倍 13,846 29,368 2.1 倍
40 65 1.6 倍
19
83
181
40 52
43
129
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
330
392
289
344
40 48
0 50 100 150 200 250 300 350 400 450
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
93
111
52 53
41
58
0 20 40 60 80 100 120
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
129
195
86
107
42
88
0 50 100 150 200 250
2010
年2050
年生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
121
227
111
164
10
63
0 50 100 150 200 250
2010
年2050
年生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
(2) 中南米
○ 中南米の主要輸出作物であるとうもろこし及び大豆は、収穫面積の増加及び経済発展に伴う農業投資の増加によ り生産技術が向上し、生産量は増加する。
○ 人口及びGDPは増加するものの、需要量の伸びは生産量の伸びに比べ低いことから、輸出超過構造は変わらず、
純輸出量はさらに増加する。
とうもろこしの生産量、需要量、純輸出入量 大豆の生産量、需要量、純輸出入量
生産の増加 により純輸出 生産の増加 量が増加
により純輸 出量が増加
予測の前提となる人口・
GDP
の見通し20
2010年 2050年
(1) (2)
人口
(百万人)
GDP総額
(10億USドル)
1人当たりGDP
(千USドル/人)
5,365 16,702 3.1 倍
9 23 2.5 倍
増加 (3)=(2)/(1)×100
583 739 1.3 倍
27
55
8
14 19
41
0 10 20 30 40 50 60
2010
年2050
年生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
(3) オセアニア
小麦の生産量、需要量、純輸出入量 生産の増加に より純輸出量 が増加
○ 豪州によって牽引されるオセアニアでは、人口の増加は比較的大きいものの総人口は依然として低い水準にあり、
主要作物である小麦については、需要量の伸びよりも生産量の伸びが大きく上回ることから、純輸出量が増加する。
予測の前提となる人口・
GDP
の見通し2010年 2050年
(1) (2)
人口
(百万人)
GDP総額
(10億USドル)
1人当たりGDP
(千USドル/人)
増加 (3)=(2)/(1)×100
27 42 1.6 倍
995 3,303 3.3 倍
37 79 2.1 倍
21
27
58 94
189
▲67
▲131
▲150
▲100
▲50 0 50 100 150 200 250
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
398
688
384
648
14 40
0 100 200 300 400 500 600 700 800
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
257
495 292
673
▲35
▲300 ▲178
▲200
▲100 0 100 200 300 400 500 600 700 800
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
(4) アジア
○ アジアは1人当たりGDPの増加が世界の地域の中で最も高く(2010年比4.1倍)、経済発展に伴い食料の需要量が大幅 に増加する。
○ 主要作物である米は生産量の増加により純輸出量が増加する。
○ 小麦は食生活の多様化により、とうもろこしは飼料用の需要量の増加により、大豆は油脂用及び飼料用の需要量の増 加により、純輸入量が増加する。
小麦の生産量、需要量、
純輸出入量 大豆の生産量、需要量、
純輸出入量
油脂用・飼料用需要の増加に より純輸入量が増加
米の生産量、需要量、
純輸出入量
需要の増加 により純輸 入量が増加
需要が増加するものの 生産の増加により純輸 出量が増加
予測の前提となる人口・
GDP
の見通し22
232
482
267
562
▲36 ▲81
▲200
▲100 0 100 200 300 400 500 600
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
とうもろこしの生産量、需要量、
純輸出入量
飼料用需要の増加により 純輸入量が増加
2010年 2050年
(1) (2)
人口
(百万人)
GDP総額
(10億USドル)
1人当たりGDP
(千USドル/人)
23,133 114,469 4.9 倍
6 25 4.1 倍
増加 (3)=(2)/(1)×100
3,820 4,619 1.2 倍
7 9 18
26
▲11
▲17
▲
20
▲
15
▲
10
▲
5 0 5 10 15 20 25 30
2010
年2050
年生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
39 55 64
89
▲
16
▲
25
▲
40
▲
20 0 20 40 60 80 100
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
(5) 中東
小麦の生産量、需要量、純輸出入量
○ 中東では人口増加と経済発展に伴って、主要作物の小麦及びとうもろこしの需要量は生産量を上回って増加する ことから、純輸入量が増加する。
需要の増加に より純輸入量 が増加
とうもろこしの生産量、需要量、純輸出入量
飼料用需要 の増加によ り純輸入量 が増加 予測の前提となる人口・
GDP
の見通し2010年 2050年
(1) (2)
人口
(百万人)
GDP総額
(10億USドル)
1人当たりGDP
(千USドル/人)
増加 (3)=(2)/(1)×100
271 440 1.6
倍2,776 10,246 3.7
倍10 23 2.3
倍23
83
138
79
102
5
36
0 20 40 60 80 100 120 140 160
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
214
351
183
216
31
135
0 50 100 150 200 250 300 350 400
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
(6) 欧州
小麦の生産量、需要量、純輸出入量
生産の増加に より純輸出量 が増加
とうもろこしの生産量、需要量、純輸出入量
○ 成熟した社会となっている欧州では人口が微増にとどまるため、小麦及びとうもろこしの需要量の伸びは小さいが、
生産量は増加することから純輸出量が増加し、食料供給基地としての地位を強化する。
生産の増加 により純輸出 量が増加 予測の前提となる人口・
GDP
の見通し2010年 2050年
(1) (2)
人口
(百万人)
GDP総額
(10億USドル)
1人当たりGDP
(千USドル/人)
増加 (3)=(2)/(1)×100
716 740 1.0 倍 16,892 40,247 2.4 倍
24 54 2.3 倍
24
58
117 66
165
▲8
▲48
▲100
▲50 0 50 100 150 200
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
16 25 27
65
▲9
▲38
▲60
▲40
▲20 0 20 40 60 80
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
20 27
54
120
▲35
▲92
▲150
▲100
▲50 0 50 100 150
2010年 2050年
生産量 需要量 純輸出入量
(百万トン)
(7) アフリカ
○ アフリカは、人口の増加(2010年比2.0倍)とGDP総額の増加(2010年比5.7倍)が世界の地域の中で最も高く、需 要量が大幅に増加する。
○ 経済発展にともなう農業投資の増加により主要作物の生産量は増加するが、需要量の伸びを上回ることができず、
純輸入量は増加する。
小麦の生産量、需要量、純輸出入量 米の生産量、需要量、純輸出入量 とうもろこしの生産量、需要量、純輸出入量
需要の増加 により純輸 入量が増加
食用、飼料用需要 の増加により純輸 入量が増加 需要の増加
により純輸 入量が増加
予測の前提となる人口・
GDP
の見通し25
2010年 2050年
(1) (2)
人口
(百万人)
GDP総額
(10億USドル)
1人当たりGDP
(千USドル/人)
倍 (3)=(2)/(1)×100
増加
倍
倍
813 2,010
2
1,613 2.0 11,512 5.7
7 2.9
【参考】超長期食料需給予測システム
26
供給モデル
緯度・経度0.5°四方のメッシュごとに、気候変動シナリオに整合した 農地の中で利潤が最大化する作物が選択され、収穫面積が予測され る。単収は0.5°メッシュごとに、経済発展にともなう技術進歩による生 産性の伸び、地球温暖化にともなうCO2施肥効果や作物の生育特性 を考慮し予測される。・気候変動シナリオ: 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5 次評価報告で提示された複数の気候変動シナリオのうち、温 暖化対策に追加的努力がなされないシナリオ(RCP6.0)に沿っ て計算された気候モデル(MIROC RCP6.0)を利用。
・ 農 地 の 設 定 : RCP6.0 シ ナ リ オ に 対 応 し た 土 地 被 覆 デ ー タ
( University of Maryland に お い て 作 成 さ れ た Land-Use Harmonization: LUH)を利用。
需要モデル
国・地域ごとに、気候変動シナリオに整合した人口・GDP及びバイオ燃 料のシナリオに基づき、食習慣、食料価格等を考慮し、食料需要量が 予測される。・人口・経済シナリオ: 気候変動シナリオ(RCP6.0)に整合した国際応 用システム分析研究所(IIASA)のSSP2(中庸的な世界)シナリ オにおける人口及びGDPデータを利用。
・バイオ燃料のシナリオ: OECD-FAO Agricultural Outlook 2016- 2025における見通しを利用。2025年以降は2025年までの見 通しが将来まで継続することを前提として設定。
国際貿易モデル
供給モデルと需要モデルを連結し、国・地域別には生産量と需要 量の差分が純輸出となる。人口・経済
(GDP)
需要モデル
国際貿易 モデル
供給モデル
気候変動 土地利用
(農地面積)
食料需給予測システム 予測シナリオ
需要量
単 収 収穫面積
超長期食料需給予測システムの構造
本システムは、2010年を基準に2050年を予測するため、国内で消費する作物と輸入する作物の違いがない一物一 価、単一市場の仮定の下、価格を媒介として各品目の需要と供給を世界全体で毎年一致させる「部分均衡分析モデ ル」を採用しており、供給モデル、国際貿易モデル、需要モデルの3つのモデルから構成される。バイオ燃料
均衡
価格
供給量
27
超長期食料需給予測システムの対象
対象品目
穀物(小麦、米、とうもろこし、大麦、ソルガム)、油糧種子(大豆、菜種、パーム、ヒマワリ)、
砂糖作物、畜産物(牛肉、豚肉、鶏肉、乳製品)
※ 畜産物は飼料用穀物の需要量を予測する目的で需要量のみを予測 基準年次 2010年(2009年~2011年の3ヶ年平均)
※ 基準年次の生産量、需要量はUSDAの Production, Supply and Distribution (PSD) のデータを利用 目標年次 2050年
予測項目 品目別、地域別の生産量、需要量、純輸出量
対 象 国 123カ国※ 基準年において3大穀物(小麦、米、とうもろこし)の生産量、需要量のデータが整備できた国を対象。
28
注: 対象国は、色付きの国である。
対象国の所得階層分類と地域分類
注: 所得階層分類は、世界銀行の分類(
Analytical Classification
(2014
) )による1990
年から2010
年の各国の年次別の所得階層分類のうち最頻のものを当該国の階層とし、2010
年の基準年の設定と2050
年の予測に用いた。29
No. 地域 国名等 所得階層 No. 地域 国名等 所得階層 No. 地域 国名等 所得階層 No. 地域 国名等 所得階層
1 米国 高所得国 28 日本 高所得国 61 英国 高所得国 95 南アフリカ共和国 中所得国
2 カナダ 高所得国 29 中国 中所得国 62 フランス 高所得国 96 ナイジェリア 低所得国
3 アルゼンチン 中所得国 30 韓国 高所得国 63 ドイツ 高所得国 97 エジプト 中所得国
4 ブラジル 中所得国 31 タイ 中所得国 64 オランダ 高所得国 98 モロッコ
5 メキシコ 中所得国 32 ベトナム 低所得国 65 デンマーク 99 アルジェリア
6 コロンビア 33 インド 低所得国 66 エストニア 100 リビア
7 ペルー 34 インドネシア 中所得国 67 アイルランド 101 マリ
8 ベネズエラ 35 パキスタン 低所得国 68 ラトビア 102 ブルキナファソ
9 チリ 36 バングラデシュ 低所得国 69 リトアニア 103 セネガル
10 ボリビア 37 マレーシア 中所得国 70 フィンランド 104 ギニア
11 エクアドル 38 フィリピン 中所得国 71 スウェーデン 105 チャド
12 パラグアイ 39 台湾 高所得国 72 ブルガリア 106 シエラレオネ
13 ウルグアイ 40 北朝鮮 73 チェコ 107 モーリタニア
14 ガイアナ 41 ミャンマー 74 ハンガリー 108 ソマリア
15 グアテマラ 42 シンガポール 75 ポーランド 109 タンザニア
16 エルサルバドル 43 ネパール 76 ルーマニア 110 ケニア
17 ホンジュラス 44 アフガニスタン 77 スロバキア 111 ガーナ
18 コスタリカ 45 カザフスタン 78 ベルギー 112 カメルーン
19 ニカラグア 46 ウズベキスタン 79 ルクセンブルク 113 モザンビーク
20 パナマ 47 アゼルバイジャン 80 オーストリア 114 マダガスカル
21 キューバ 48 キルギス 81 ギリシャ 115 マラウイ
22 ドミニカ共和国 49 タジキスタン 82 スペイン 116 ウガンダ
23 ハイチ 50 トルクメニスタン 83 クロアチア 117 ザンビア
24 ジャマイカ 51 トルコ 84 イタリア 118 コートジボワール
25 トリニダード・トバゴ 52 イラン 85 マルタ 119 アンゴラ
26 豪州 高所得国 53 サウジアラビア 86 ポルトガル 120 コンゴ民主共和国
27 ニュージーランド 高所得国 54 イラク 87 スロベニア 121 ベナン
55 シリア 88 キプロス 122 トーゴ
56 イエメン 89 ロシア 中所得国 123 ルワンダ
57 イスラエル 90 ウクライナ 中所得国
58 ヨルダン 91 ベラルーシ
59 レバノン 92 スイス
60 クウェート 93 ボスニア・ヘルツェゴビナ
94 マケドニア共和国
北米
アジア
アフリカ 中南米
中所得国
低所得国
中所得国
高所得国
中東 中所得国
オセアニア
中所得国
低所得国
高所得国
中所得国
低所得国
欧州
低所得国