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論 文 審 査 の 要 旨

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Academic year: 2021

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(1)

Jjrj

紙 1 論 文 審 査 の 要 旨

報告番号 lz 第 2 ‑ 3 初 号 | 氏 名 大 田 真 実

主 査 口 腔 衛 生 学 弘 中 祥 司 論 文 審 査 担 当 者 | 副 査 歯 科 放 射 線 学 佐野 司 副 査 顎 口 腔 疾 患 制 御 外 科 学 代 田 達 夫

(論文審査の要旨)

学位申請論文「

Evaluationof the Epiglottis with Cone Beam X‑ray CTJ

について,上記 の主査1 名,副査2 名が個別に審査を行った.

{目的】喉頭蓋は粘膜に覆われた軟骨からなる喉頭の上縁を構成する組織で,嚇下時に気管 を覆うよう倒れる.日目頭周囲の組織は下顎の成長および発達に影響を及ぼすことが知られて いるものの,喉頭蓋の形態や,喉頭蓋と顎顔面形態との関連についての詳細は明らかとなっ ていない.本研究は喉頭蓋形態,咽頭・気道断面積と顎顔面形態の関係性を明らかにするこ

とを目的とした.

【方法】被験者は,昭和大学歯科病院矯正歯科に来院した日本人成人男性

20

名(平均年齢

28.9

歳入成人女性

20

名(平均年齢

28.7

歳)で,睡眠時障害,耳鼻疾患の既往,手術歴のあるもの,

喉頭扇桃,口蓋扇桃の病的肥大がみられるもの,唇顎口蓋列などの先天性疾患を有するもの は除外した.咽頭部形態の計測は昭和大学歯科病院放射線科設置の歯・顎顔面用コーンビー ム

X

CT

装置

CB MercuRay

を用いた.撮影は管電圧

120kVp

,感電流

15mA, 512slices/scan, 

撮影時間9

.6

秒の条件の下,中心吹合位,呼気状態で、静止下にて行った.計測項目はそれぞれ 眼耳平面に平行に

1

)後鼻練

2

)軟口蓋後縁,

3

)喉頭蓋,

4

)第二頚椎上縁 を通る平面 の咽頭腔断面積と,喉頭蓋基底部最深点より喉頭蓋の

1

)長さ,

2

)高さ,

3

)幅 を測定 した.顎顔面形態計測項目は中心吹合位の

X

線規格写真の透写図を作成,

) SNA,  2 ) SNB,  3) Mandibular plane angle,  4) Gonial Angle 

それぞれの角度を計測した.咽頭部形態 計測項目と側面頭部

X

線規格写真における計測項目との聞の関係を検討するため,相関係数を 算出し,その有意性を危険率

5

札問団で検定した.

【結果】咽頭・気道断面積,喉頭蓋の各計測値はし、ずれも女性より男性の方が大きい値を示 した.女性において喉頭蓋の長さと

Mandibularplane angle, Gonial Angle

,喉頭蓋幅と

Gonial Angle

とに統計学的に有意な負の相関が認められた.また,喉頭蓋の長さと

GonialAngle~こ相

関が見られた.その他の計測項目においては有意な相関は認められなかった.

【結論】日本人成人女性において喉頭蓋形態は垂直的な顎顔面形態と相関する可能性が示唆

された.

(2)

本論文の審査にあたり副査から多くの質問があり,その一部と回答を以下に示す.

佐野委員の質問とそれに対する回答:

1.

日本人成人女性の喉頭蓋の長さ,幅と

GonialAngle

とに負の相闘が見られるが,男性にお いてこれらの結果や関連性が示されない理由はなぜか.

(今回の対象者は,男性において骨格性E級傾向が強く,若干の顎態傾向に相違がある.ま た,喉頭周囲は

2

次性徴の変化が著しい部位であり,思春期以降の甲状軟骨の発達は男女 差が認められることから,男性において同様の結果を示さなかったものと考えられる.)

2.

歯・顎顔面用コーンビーム

X

CT

装置を使用する上での装置の特徴と注意点についてどの ように考えるか.

(小照射野の際には、一般的な医科用

CT

に比べ解像度が高く、また被曝線量が少ない.また、

金属によるアーチファクトが目立たたない.歯・顎顔面用コーンビーム

CT

は座位,立位で 撮影できるため,顎位の再現性が高いという利点があるが,同時に姿勢の保持が難しいた め,撮影時の姿勢を標準化することに留意する必要がある.)

代田委員の質問とそれに対する回答:

1.

健常者と顔面骨格に異常を認める症例との比較検討が必要で、あったのではないか.

(喉頭蓋は,性差,年齢等についての研究は極めて少ない.そこで本研究では健常者におけ る喉頭蓋を定量的に評価し,顎顔面形態との関連を検討した.今後,顔面骨格に異常を認 める症例と比較検討することで喉頭蓋の役割をより理解できるものと考えている.)

2.

本研究で得られた成果は,矯正歯科の臨床でどのように生かされるのか.

(習癖,異常緊張は不正吹合を惹起させるのみならず,動的治療後の日交合を不安定にする.

したがって,正常な嚇下機能は健全な日交合に重要であり,膜下のメカニズムを理解する上 で喉頭蓋の形態,周囲との関連性を解明する事は有用と考えている.)

再委員共通の質問とそれに対する回答:

1.

日本人成人女性の喉頭蓋形態が垂直的な顎顔面形態と相関する可能性についてのメカニズ ムについて.

(喉頭蓋とその周囲が脊椎から離れる方向へ位置すると上気道の抵抗が減少し,甲状軟骨は 甲状舌骨筋により舌骨の方向に引かれるので下咽頭,気道も同時に開く傾向があると考え られる.)

2.

喉頭蓋の形態を解析することで,嚇下障害の発症を予測することは可能であるか.

(本研究では嘱下障害を有する対象者の喉頭蓋形態は検討していない.喉頭蓋の形態から嚇 下障害の発症を予測するためには,喉頭蓋の形態的,機能的な加齢変化や,喋下障害を有 する被験者を対象としたさらなる研究が必要と考えている.)

これらの試問に対する回答は,適切かっ明解で、あった.また,弘中委員は主査の立場から,

両部査の質問に対する回答の妥当性を確認した.

以上の審査結果から,本論文を博士(歯学)の学位授与に値するものと判定した.

参照

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