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系硬化促進剤を使用して検討を行った。

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Academic year: 2021

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(1)

ないにもかかわらず,温度を与えたことで遷移帯の形成 が助長されたと考えられる

B70

の透気係数が大きい。こ れは,コンクリートの物質移動に遷移帯の与える影響が 大きいことが推測される。

3.2 骨材下面の遷移帯の検討

図-4に骨材下面に形成される遷移帯を評価するため

に,垂直方向・水平方向での透気係数の結果を示す。単 位水量に関わらず垂直方向の結果よりも水平方向の透気 係数が大きいことがわかる。この結果から骨材下面に形 成される遷移帯は物質移動性に影響を及ぼしていること が考えられる。

4.粗骨材界面の遷移帯の改善

これまでの検討でコンクリートの物質移動には遷移帯 の影響が大きいことが確認された。そこで遷移帯がコン クリートの物質移動性に及ぼす影響を小さくする検討を 行った。本検討では近年開発され注目されている

C-S-H

系硬化促進剤を使用して検討を行った。

C-S-H

系硬化促

進剤は

C-S-H

ナノ粒子が主成分の硬化促進剤であり,従

来の亜硝酸系の硬化促進剤とは異なるメカニズムで効果 を発揮するとされている。コンクリートの液相中に

C-S-H

ナノ粒子を浮遊させることで,水和生成物の核と

して働き,コンクリートのコンクリートの物質移動抵抗 性を改善するのではないかと考えた。試験は図-1の異 方性を考慮した透気試験を実施した。

図-5にC-S-H

系硬化促進剤を添加したものと無添加

の透気係数を示す。

C-S-H

系硬化促進剤を添加すること で単位水量に関わらず無添加のものと比較して透気係数 が改善した。加えて垂直方向・水平方向共に透気係数が 改善されていることが確認された。垂直方向の透気係数 は骨材側面の遷移帯,水平方向の透気係数は骨材下面の 遷移帯と考えると,どちらにおいても透気係数が改善し ていることから,

C-S-H

系硬化促進剤を添加することに よって骨材界面に形成される遷移帯全体が改善されたと 考えられる。

5.まとめ

本研究のまとめを示す。

(1) 温度を与えることで

B70

においては遷移帯の形成 が多くなり物質移動性に与える影響を及ぼす。

(2) ブリーディングによって形成される遷移帯も物質 移動性に与える影響が大きい。

(3)

C-S-H

系硬化促進剤を添加することで遷移帯を緻

密化し,コンクリートの物質移動抵抗性を改善する。

【参考文献】

1)

荒木萌:各種セメント硬化体が形成する空隙構造と 水分浸透性状の関係,芝浦工業大学修士論文

,2020 2)

田篭ら,ブリーディングによる骨材界面空隙の生成

が物質透過性に与える影響,コンクリート年次論文 集

,2018

12.0% 13.0% 14.0% 15.0% 16.0% 17.0% 18.0%

12.0% 13.0% 14.0% 15.0% 16.0%

隙率

モルタルの空隙率 OPC_20 B70_20 OPC_40 B70_40 OPC_60 B70_60

図-2 コンクリートとモルタルの空隙率の関係

1.0E-04 1.1E-03 2.1E-03 3.1E-03 4.1E-03

12.0% 14.0% 16.0% 18.0% 20.0%

透気係数(cm4/Ns)

単位モルタルあたりの空隙率 OPC_20 B70_20

OPC_40 B70_40

OPC_60 B70_60

図-3 透気係数と空隙率の関係

0.0E+00 5.0E-04 1.0E-03 1.5E-03 2.0E-03 2.5E-03

170 200

透気係数(cm4/Ns)

単位水量(kg/m3) 垂直方向 水平方向

図-4 骨材下面の遷移帯の検討結果

0.0E+00 5.0E-04 1.0E-03 1.5E-03 2.0E-03 2.5E-03

無添加 添加あり 無添加 添加あり

透気係数(cm⁴/Ns)

垂直方向 水平方向

単位水量170kg/m3 単位水量

200kg/m3

図-5 透気試験結果

コンクリートの物質移動に対する遷移帯の影響把握と改善方法の検討

芝浦工業大学大学院 理工学研究科 建設工学専攻 〇深澤英将 芝浦工業大学 工学部 先進国際課程 (兼任 土木工学科) 伊代田岳史

1.はじめに

コンクリート構造物の劣化はコンクリートの特性値で ある耐久性とその構造物が置かれている環境に依存し,

劣化因子がコンクリート中に透過・侵入してくることに よって構造物の耐久性が低下する。したがって,コンク リート中の物質移動の把握は重要とされている。 ここで,

コンクリートは水,セメント,細骨材,粗骨材などで構 成される複合材料であり,コンクリート中を物質が移動 する経路として硬化体内の空隙が考えられるが,存在す る空隙が様々であるため, 物質移動の把握は困難である。

ここで本研究では空隙の存在する場所をセメントペース ト部と骨材界面(以下,遷移帯とする)に分けて考える ことでコンクリート中の物質移動を把握できるのではな いかと考えた。そこで,本研究ではコンクリート中の物 質移動に対して粗骨材に形成される遷移帯の影響を把握 することを目的として,骨材の存在によって形成される 遷移帯に着目し検討を実施した。

2.試験概要 2.1 検討方法

本研究では遷移帯の形成される部分を骨材周囲と骨材 下面に分けて検討を行った。

1

つ目の骨材周囲における遷移帯の検討では,セメン トの水和速度による水和度の違いによりペースト部が収 縮することで,遷移帯が形成される可能性があると既往 の研究

1)

より報告されており,普通ポルトランドセメン

(OPC)

と高炉スラグ微粉末を高置換したセメント

(B70)

を使用し,養生温度を変化させた。養生温度は脱型直後 に

20,40,60

℃環境下で

24

時間静置したあと水中養生を

28

日間施した。また,計画配合の粗骨材分を差し引いた配 合を用いてモルタルを作製し同様の条件で養生し試験を 実施することで,粗骨材周辺の影響を整理した。

2

つ目の骨材下面に形成される遷移帯の検討はブリー ディング現象の影響で生成される遷移帯に着目した。ブ リーディングによって水が骨材下面に拘束され,空隙を 形成すると既往の研究

2)

で報告されている。ブリーディ ングによる遷移帯形成の検討をするために,水セメント 比を

60%

とし,単位水量を

170,200kg/m3

と大きく設定し た。これは,多量のブリーディングを発生させ,主に

垂直方向 水平方向

骨材

空気

空隙

骨材

空気

空隙

水平

打設設面

図-1 異方性を考慮した透気試験概要

骨材下面に形成される空隙を助長させるためである。養 生方法は恒温恒湿室にて封緘養生を

7

日間施した。

2.2 試験方法

試験は透気試験と空隙率試験を実施した。透気試験は 各供試体に空気を

0.2MPa

の圧力で透過させ,透過した 空気量を水上置換法より計測し,透気係数を算出した。

また,ブリーディングによる骨材下面の遷移帯形成を想 定した検討では,粗骨材下面の空隙を評価する目的で

-1で示すように異方性を考慮して透気試験を実施した。

150

×

150

×

150

㎜の型枠を使用してコンクリートを作製 し打設面に対して垂直及び水平方向にφ

100mm

でコア を採取し,φ

100

×

50

㎜になるようコンクリートカッタ ーで切断した。試験体はその後,質量恒量となるまで乾 燥炉にて乾燥させ試験を実施した。空隙率試験は透気試 験に用いた供試体を用いて,アルキメデス法により乾燥 質量,飽水質量,水中質量を計測し空隙率を算出した。

3.試験結果

3.1 骨材周辺の遷移帯の検討

図-2に温度を与えた場合のコンクリートとモルタル

の空隙率の関係を示す。コンクリートの空隙率は,粗骨 材に空隙がないと仮定して,粗骨材周りの空隙を考慮す るために単位モルタルあたりの空隙率で整理を行った。

温度を与えることで,

OPC

ではモルタルの空隙率が増加 していることが確認された。一方で

B70

の場合,モルタ ルの空隙率は温度を与えてもあまり変化が見られないが,

単位モルタルあたりの空隙率が大きくなっていることが 確認できた。これは,

B70

において温度を与えると骨材 周辺に遷移帯が生成されたのではないかと考えられる。

図-3に空隙率と透気係数の関係を示す。OPC

B70

において,単位モルタルあたりの空隙率があまり変わら

168

第75回セメント技術大会講演要旨 2021

〔2308〕

(2)

ないにもかかわらず,温度を与えたことで遷移帯の形成 が助長されたと考えられる

B70

の透気係数が大きい。こ れは,コンクリートの物質移動に遷移帯の与える影響が 大きいことが推測される。

3.2 骨材下面の遷移帯の検討

図-4に骨材下面に形成される遷移帯を評価するため

に,垂直方向・水平方向での透気係数の結果を示す。単 位水量に関わらず垂直方向の結果よりも水平方向の透気 係数が大きいことがわかる。この結果から骨材下面に形 成される遷移帯は物質移動性に影響を及ぼしていること が考えられる。

4.粗骨材界面の遷移帯の改善

これまでの検討でコンクリートの物質移動には遷移帯 の影響が大きいことが確認された。そこで遷移帯がコン クリートの物質移動性に及ぼす影響を小さくする検討を 行った。本検討では近年開発され注目されている

C-S-H

系硬化促進剤を使用して検討を行った。

C-S-H

系硬化促

進剤は

C-S-H

ナノ粒子が主成分の硬化促進剤であり,従

来の亜硝酸系の硬化促進剤とは異なるメカニズムで効果 を発揮するとされている。コンクリートの液相中に

C-S-H

ナノ粒子を浮遊させることで,水和生成物の核と

して働き,コンクリートのコンクリートの物質移動抵抗 性を改善するのではないかと考えた。試験は図-1の異 方性を考慮した透気試験を実施した。

図-5にC-S-H

系硬化促進剤を添加したものと無添加

の透気係数を示す。

C-S-H

系硬化促進剤を添加すること で単位水量に関わらず無添加のものと比較して透気係数 が改善した。加えて垂直方向・水平方向共に透気係数が 改善されていることが確認された。垂直方向の透気係数 は骨材側面の遷移帯,水平方向の透気係数は骨材下面の 遷移帯と考えると,どちらにおいても透気係数が改善し ていることから,

C-S-H

系硬化促進剤を添加することに よって骨材界面に形成される遷移帯全体が改善されたと 考えられる。

5.まとめ

本研究のまとめを示す。

(1) 温度を与えることで

B70

においては遷移帯の形成 が多くなり物質移動性に与える影響を及ぼす。

(2) ブリーディングによって形成される遷移帯も物質 移動性に与える影響が大きい。

(3)

C-S-H

系硬化促進剤を添加することで遷移帯を緻

密化し,コンクリートの物質移動抵抗性を改善する。

【参考文献】

1)

荒木萌:各種セメント硬化体が形成する空隙構造と 水分浸透性状の関係,芝浦工業大学修士論文

,2020 2)

田篭ら,ブリーディングによる骨材界面空隙の生成

が物質透過性に与える影響,コンクリート年次論文 集

,2018

12.0%

13.0%

14.0%

15.0%

16.0%

17.0%

18.0%

12.0% 13.0% 14.0% 15.0% 16.0%

隙率

モルタルの空隙率 OPC_20 B70_20 OPC_40 B70_40 OPC_60 B70_60

図-2 コンクリートとモルタルの空隙率の関係

1.0E-04 1.1E-03 2.1E-03 3.1E-03 4.1E-03

12.0% 14.0% 16.0% 18.0% 20.0%

透気係数(cm4/Ns)

単位モルタルあたりの空隙率 OPC_20 B70_20

OPC_40 B70_40

OPC_60 B70_60

図-3 透気係数と空隙率の関係

0.0E+00 5.0E-04 1.0E-03 1.5E-03 2.0E-03 2.5E-03

170 200

透気係数(cm4/Ns)

単位水量(kg/m3) 垂直方向 水平方向

図-4 骨材下面の遷移帯の検討結果

0.0E+00 5.0E-04 1.0E-03 1.5E-03 2.0E-03 2.5E-03

無添加 添加あり 無添加 添加あり

透気係数(cm⁴/Ns)

垂直方向 水平方向

単位水量170kg/m3 単位水量

200kg/m3

図-5 透気試験結果

169

第75回セメント技術大会講演要旨 2021

2日目   5月

27日

(木)

 1会場第

 2会場第

3会場

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一方,Cu0.6‑ Film では Cu 6.0‑ Film よりも穴の数は少なく,Std.-Film

5.結論

方向性( 第一次) 改善、効率化 改善、効率化の内容 規模の縮小

一方、近年開発された C-S-H 系硬化促進剤は、カルシウ ムシリケート水和物(以下、 C-S-H )のナノ粒子を主成

表7 1CGR15改善度と肝性脳症改善度 ICG R15改善度 肝性脳症改善度 軽度改善 中等度改善 著明改善 軽度改善 ?剴x改善 sx改善 200 110

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