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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

Fundamental research on the standard creation of beauty in space design : the creation of a checklist for the production of a beautiful interior space design

高橋, 浩伸

http://hdl.handle.net/2324/459197

出版情報:Kyushu University, 2005, 博士(工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

‑ │  

第5章 美 の 基 準 の 創 造

5

章 美 の 基 準 の 創 出

5 .   1 

はじめに

5 .   2

神奈川県真鶴町における美の基準について

5 .   3

インテリア空間における美の基準の創出

5 . 4  

第 5章のまとめ

102 

1 0 3  

1 0 4  

1 1 3  

1 4 8  

(3)

第5章美の基準の創造

5 .   1  はじめに

4章において美しいインテリア空間における人々の美的価値観が抽出できた。

この美的価値観を利用してこの 5章では、美しいインテリア空間創造のためのための設 計者支援となるような「美の基準」を示し、美しい空間創造のためのチェックリストの提 案を行う。

これは、住宅や工場のような機能性や経済性を重視した建物の計画には必要ないかもしれない が、美術館やホテル、それに一部の商業施設等、美的な空間を創造する場合に建築家・デザイナ ーの設計資料となるもので、これまでデザイナーのセンスや感性に任されていたり、ユーザーやク ライアントのニーズを知らないままで計画されていた美的空間のデザインを、 3章の実験により人々 のインテリア空間に対する美的価値観を抽出できたことで、美しい空間を造るための最低限として のデザインコードを提案し、今後のデザイン分野における美しい空間の創造に寄与できるも のと考えられる。当然、これらの美的価値観をすべてクリアーすれば、美しい空間ができ るとは考えていない。美的なものには、これまでにない、新たな発見や提案が必要であり、

時として現れる時代の流れを変えるような偉人たちの既成概念をまった<打ち破るような デザインも必要である。しかし、多くのデザイナーによってつくり出される空間の多くは、

デザイナーの自己主張の結果であったり、クライアントの嗜好のお仕着せであったりと、

決して美しいという評価が得られないようなものが多すぎる。そこで、最低限の基準とし ての「美の基準」を示すことで、多くのデザイナーが美に関して新たな見識を持ち、もの づくりにあたってくれることを期待する。ただこの段階では、以下にあげる都市景観にお ける「美の条例 l)」としての神奈川県真鶴町のまちづくり条例のような、条例化まではい かないが、今後美に関する研究等が進み多くの人々の美に関する意識が高まれば、法的な 強制力を持ったものができるものと期待する。そのさきがけとして、本研究での「美の基準」

の提案は、今後のデザインの分野における寄与を期待させるものであると考える。

ここでは、景観とインテリアの違いがあるが、神奈川県真鶴町における「美の基準」を どのような手がかりからつくりだし、条文化していったかを調べ、その過程を参考にしな がら、 4章で得られた美的価値観を利用して、インテリア空間における「美の基準」を創 造する。

103 

(4)

│  

第5章美の基準の創造

5 .   2 

神奈川県真鶴町における美の基準について

, .

;  

本章においてインテリア空間における「美の基準」を創造し、美しい空間創造の設計者 支援となるものを示すことを本研究の目的とするが、「美の基準」に関しては、都市景観に おいて、神奈川県真鶴町における「美の基準」があり、これを参考にしながら「インテリ ア空間における美の基準」を提案したい。

神奈川県真鶴町は、人口

l

万人弱の小さな町である。しかしこの町は、

1 9 9 0

年突如全国 的に有名になった。真鶴町がマンション開発に対して「水を出さない条例」を制定したの である。この件は後に裁判となったが、「水を出さない条例」を制定した自治体側の完敗に 終わる。水道を止めるのは水道法の「正当な理由」には当たらないという判断であった。

このようなマンション開発は、当時の中曽根内閣による「アーバン・ルネッサンス」と いう都市政策が強く影響していたのだが、この政策は全国的にも土地の高騰を引き起こし た。当時の真鶴町においても農業従事者にとって、農業収入よりもはるかに高い値段で土 地を買ってくれる開発業者は、ある意味福の神であった。

しかし、多くの住民は開発中止を訴え、阻止強硬派と穏健派が町長の椅子をかけて争い、

その結果強硬派が勝利を収め、強行規則条例を制定することとなる。この条例は当然なが ら当選した町長の選挙公約であった。

その後の真鶴町は、試行錯誤を重ね、「美の基準」といったこれまでに例のない、美しい 魅力ある町並みを築くための様々な条例を組み込んだ真鶴町独自の「まちづくり条例」を 制定したのである。

「美の基準」は、真鶴町の「まちづくり条例」、第

1 0

条の「美の原則」において、規則と して「美の基準」を定め、

6 9

のキーワードを設けている。

この『美の原則』は、真鶴町まちづくり条例第

1

章第

6

条において、建築物の高さが

1 0

メートル以上又は 3階建て以上(地階を含む)のものあるいは、特殊建築物で2階建て以 上かつ敷地面積が

3 0 0

平方メートル以上のものに適用され、建設の際の基準となっている。

この「美の原則」は次のような

8

つの原則からできている2)。

1 .

場所 一建築は場所を尊重し、風景を支配しないようにしなければならない。

2.

格付けー建築は私たちの場所の記憶を再現し、私たちの町を表現するものであ

104 

」 '

(5)

第5章 美 の 基 準 の 創 造

る。

3.

尺度 ーすべての物の基準は人間である。建築はまず人間の大きさと調和した 比率を持ち、次に周囲の建築を尊重しなければならない。

4.

調和 ー建築は青い海と輝く緑の自然に調和し、かつ町全体と調和しなければ ならない。

5.

材 料 ー建築は町の材料を活かしつつつくらなければならない。

6.

装飾と芸術 ー建築には装飾が必要であり、私たちは町に独自な装飾をつ くり出す。芸術は人の心を豊かにする。建築は芸術と一体 化しなければならない。

7.

コミュニティー建築は人々のコミュニティーを守り育てるためにある。人々 は建築に参加すべきであり、コミュニティーを守り育てる 権利と義務を有する。

8.

眺め 一建築は人々の眺めの中にあり、美しい眺めを育てるために あらゆる努力をしなければならない。

上記のように真鶴町における建物は、自然環境や地形、景観そして地域社会に対して様々 な配慮をしなければならない。

ちなみにこの「美の原則」はプリンス・オブ・ウエールズ(チャールズ皇太子)著の『英 国の未来像一建築に関する考察』の「10の原則」をもとにつくられている 3)。これは、伝 統的なイギリスの建物や風景が、近年次々と壊されていく事実に直面して、チャールズ皇 太子が破壊をくい止め、再び古き良きイギリスの美しさを取り戻すために、「何世紀もの間、

建築家や建設業者を導いてきたルールやパターンを少し発展させる」必要性があるとして

1 0

原則にまとめたもので、次の

1 0

項目になる 3)。

1 .

場所一「風景を蹂躙(じゅうりん)するな」

2.

建築の格付け(ヒエラルキー)

‑「もし、建物が自己を表現できないとしたら、われわれは建物をどうし て理解できるだろう?ーなぜなら建築とは一種の言語だからである。英 語で快い文章を書くためには、文法の基本原則によく通じていなければ ならない。こうした文法の基本原則を捨て去ってしまえば、文章はでた

105 

(6)

第5章 美 の 基 準 の 創 造

らめで調和がとれなくなる。」

3.

尺度(スケール)

‑「小さいものほどよい。大きすぎても不十分」

4.

調和ー「聖歌隊とともに歌え、合唱に逆らうな」

5.

囲い地(エンクロージャー)

‑「子供たちに安全な遊び場を用意し、風はどこか別の場所に吹かせよー 建築から大きな喜びを与えられる場所の一つとして、見事にデザインさ れた囲い地の中に立つ時の感じがある。それは単純な手法だが、何千通

りものバリエーションがありうる。・・・・その大きさには違いがあり、

材料もさまざまだが、建築の結合、連続、囲みといったことがある種の 不思議な力を生み出す。これらの手法をうまく活用することが、一つの 場所を他にかけがえのない独特なものとするのだ」

6.

材料ー「材料はそれがある所にあらしめよ」

7.

装飾ー「むき出しの輪郭はいただけない、細部を豊かにせよ」

8.

芸術ー「ミケランジェロは前庭にぽつんとただひとつ立つ抽象彫刻をつくる依 頼など受けたことがなかった」

9.

看板と照明

‑「公共の場所に粗悪な看板を立てるな」

1 0 .

コミュニティ(地域共同体)

‑「家を建てる時は、そこに住むことになる人の意見を聞け」

このようなチャールズ皇太子の「我々は美なしには生きることができない」という思想は、

当初

B B C

放送で取り上げられ、次第に英国国内だけではなく、国外においても大きな反 響を呼ぶことになる 2)

我が国においても、景観として何らかの意味で保護される領域は、建築行為や開発行為 の高さや面積等を限定した上で、それぞれの地域の特性に応じて、屋根の形、色彩、その 他窓等のデザインについて「大規模建築物等では単調な大壁面が生じない仕上げのエ夫や 壁面のデザインを行い、威圧感のない意匠に努めること。」などとして規制している。つま

り「ファサード規制」が主流である。

106 

(7)

第 5章 美 の 基 準 の 創 造

また、都市や建築の美は、絵画や音楽の美と違って、それらよりもはるかにダイレクト に他人に影響を与える。言い換えれば、絵画や音楽等の美は、自ら観たり聴こうとしなけ れば、それに触れることを避けることができるのに対し、都市や建築はいやでも強制的に 眼にとび込むというだけではなく、使用も強制されるのである。そのようなものとして景 観や建物をみてみると、そこには何を行っても良いという自由はありえないように考えら れる。その意味でこの「美の原則」は守るべきルールを示したものとして大変意義深いも のであるが、それですべてが解決するかというとそうではない。そこでさらに、この原則 を細分化し具体化したものが必要になる。こうして具体化されたものが、

6 9

の「キーワード」

である。

このキーワードは先の

8

つの原則に対応した形で制定されている2)。

1 .

場所

2 .

格付け

3.

尺度

4.

調和

ー聖なる所、豊かな植生、眺める場所、静かな背戸※)、

海と触れる場所、傾斜地、敷地の修復、生きている屋外

(※背戸:家の裏口。また、裏手。)

ー海の仕事山の仕事、見通し、大きな門口、屈屋、門・玄関、

転換場所、建物の緑、壁の感触、柱の雰囲気、

柱と窓の大きさ

一斜面に沿う形、見つけの高さ、段階的外部の大きさ、

路地とのつながり、重なる細部、部材の接点、終わりの所、

窓の組子

ー舞い降りる屋根、守りの屋根、覆う緑、ふさわしい色、

青空階段、日の恵、北側、大きなバルコニー、少し見える庭、

ほどよい駐車場、 木々の印象、地場植物、実のなる木、

格子棚の植物、歩行路の生態

5.

材料 ー自然な材料、地の生む材料、生きている材料

6.

装飾と芸術 ー装飾、軒先軒裏、屋根飾り、ほぼ中心の焦点、歩く目標、

森•海・大地・生活の印象

7.

コミュニティ 一世帯の混合、人の気配、お年寄り、店先学校、子供の家、

外廊、小さな人だまり、街路を見下ろすテラス、

107 

(8)

8.

眺め

第 5章美の基準の創造

街路に向かう窓、座れる階段、ふだんの緑、さわれる花 ーまつり、できごと、賑わい、いぶき、懐かしい町並、夜光虫、

眺め

この

6 9

のキーワードはアレグザンダーの『パタン・ランゲージ一環境設計の手引き 2)』 をヒントにしている。

アレグザンダー

( A l e x a n d e r , C .   1 9 6 4 )

は、建築の分野において、行動のユニットと建 築エレメントを組織的にリンクさせる最初の試みを行った研究者である3)。その「パターン・

ランゲージ」

( A l e x a n d e r , C .   e t   a l .   1 9 7 7 )

とは、環境を構成する要素をパターンとして とりだし、その集合として建築や環境をつくりだしていこうとする方法である 4)

『パタン・ランゲージ』は建設や計画の際の包括的な環境計画論である。多くの人が美し い環境をつくろうとした場合、環境を組み立てる道具としてのある種の共通言語が必要と なるとし、このような環境言語をパタン・ランゲージと呼び、その基本単位をパタンと呼 んでいる。このパタンは全部で

2 5 3

あり、無数の組み合わせが可能である。またこのパタ ンには、序列があり、地域や町等の大パタンで始まり、近隣、建物群、個々の建物、部屋、

アルコーブ等を経て、最後に施工細部の小パタンとなっている。

またこの

2 5 3

のパタン・ランゲージは問題提起、イラスト付の問題の検討、そして解答 の

3

部分から構成されている4)

この序列は、直線的なつながりで示されているが、このつながりで重要なのは、それが パタン相互の関連性に基づいていることである。各パタンは、ランゲージの上位にある特 定の「より大きな」パタン、および下位にある特定の「より小さな」パタンと結びついて いる。

1

つのパタンは「上位」にある大きなパタンの完成を助け、また自らは、「下位」に ある小さなパタンの助けを借りて完成するように構成されている。

例えば「手近な緑」というパタンは、「サブカルチャーの境界」、「見分けやすい近隣」、

「仕事コミュニティ」、「静かな奥」などの特定のパタンと関係する。また「正の屋外空間」、

「木のある場所」、「庭囲い」などの特定の小パタンとも関係している。つまり「サブカルチ ャーの境界」、「見分けやすい近隣」、「仕事コミュニティ」、「静かな奥」などは「手近な緑」

を取り込まない限り未完成であり、「手近な緑」そのものは「正の屋外空間」、「木のある場所」、

「庭囲い」などを取り込まない限り完成しないということになる。さらに具体的に言えば、

108 

` 

(9)

第 5章美の基準の創造

このパタンによりある緑地を計画するならば、パタン自体の指示に従うだけでなく、「見分 けやすい近隣」内や「サブカルチャーの境界」上のどこかに、「静かな奥」の形成を促すよ うに、緑地を組み込まなくてはならない。しかもその緑地は、「正の屋外空間」、「木のある 場所」、「庭囲い」などを取り込まない限り完成しないということである。このようにどの パタンも孤立したものではなく他のパタンの支持なくしては、個々には存在意義を持たな い。このような概念図を図ー

5.1

に示す。

豹 カルチャーの境界

見分けやすい近隣

仕事コミュニティ 静かな奥

特定パタン

(上位)

手近な緑

※正の屋外空間

木のある場所

庭囲い

特定パタン

(下位)

※  アレグザンダーは根本的に異なる 2種類の屋外空間があるとしている。つまり 負(ネガティブ)の空間とく正(ポジティブ)の空間である。屋外空間の形があい まいで、建物(一般的には正とみなされる)を配置したあまりにすぎない場合は、

負の空間としている。

図ー5. 1 パタン・ランゲージの概念図

109 

(10)

‑‑-—-‑‑‑‑_ ---~-"~

第 5章美の基準の創造

この「パタン・ランゲージ」は経済と技術に脅かされながら、自分の居心地のよさとは 係わりのないシステムに追いまくられるような環境を、徐々に改良するにはどうすればよ いかという問題意識を出発点に、とにかく、具体的な代案を提示し実験を重ねていこうと いう試みであるが、批判がないわけではない。

例えば、現実の建設行為には無数の社会的・経済的・法律的制約があるのに、パタン・ラ ンゲージは何も答えてくれず、本来の対象である無力な市民には役に立たず、それらを超 越できる恵まれた少数者に道を説くに過ぎないというものや、適切な道具さえ与えれば、

誰でも美しい環境をつくり出せるという、途方もなく楽天的な前提に立っているというも の等がある。またこの「パタン・ランゲージ」は

1 9 7 0

年代のサンフランシスコ郊外という 時代と場所の産物に過ぎないという批判まである。しかしこのような試みは、デザインの 分野において画期的であり、 トニー・ワード

( T o n y W a r d )

は「2

0

世紀に出版された建築デ ザイン書のなかでも最も重要なものと確信している」と賛辞を送っている 4)。

このような「パタン・ランゲージ」をヒントにまとめられたものが、真鶴町のまちづく り条例における「美の原則」と

6 9

のキーワードである。

これら

6 9

のキーワードは

8

つの美の原則の下位概念として、「前提条件」、「解決法」、「課 題」といった補足事項をなるべくわかりやすい言葉で説明することで、具体的な例を挙げ、

より理解を深め、共通認識としていこうという努力が伺える。

しかし、この真鶴町の「美の原則」は、いわゆる「美しさ」や「美」そのものを求めて いるものでなく、周りの風景の中の「なっかしさ」や「真鶴町独自の色」を守ることを目 的としているため、純粋な「美」を扱うものではない。しかし、ここでとられている手法は、

「美の基準」を創造する場合の大きなヒントとなるものである。

本研究におけるインテリア空間における「美の基準」も 4章の評価実験で得られた、評 価項目をもとに、幾つかの補足事項を加え具体的な写真や言葉を上げることで、よりわか

りやすいものとしたいと考える。

表ー

5 .1

には真鶴町まちづくり条例「美の基準}の構成表を、図ー

5 .2

には真鶴町の「美 の基準」のキーワードの説明の例を示す。

110 

(11)

第 5章 の基準の創造

美 の 基 準 l

三ご五精 ― 神

1.場 所

I

地 勢 輪 郭

, 

2格 づ け111地 味 雰 囲 気歴 史 文 化風 土 領 域格づけのすすめ)

尺度の考慮)

3.尺 度 手 の ひ ら 人 間 木 森 丘 海

"l和しているこど

1建物どうし材 料 の 選 択)

i

場 産 自 然

5.材 料

i

非 工 業 生 産 品

鶴 町 の 眺 め

8.眺 め

I

眺 め々が生ぎづく

表ー5. 1 真鶴町まちづく 条例 美の基準」の構成表

(引用:真鶴町ホームページよ

* 建 築 は 場 所 を 尊 重 し 風 景 を 支配じないようこLな け れ ば な らない。

す る も の で あ る

宝 箆 閃 月 窃 王 『

*すべての物の基準は人間で る。建築はまず、人間の大きさ と和口こ比率をもち、次に周 1l11の建物を尊重じなければな らない。

*建築は青い海ど渾〇曼の自 然 に 調 和L..か つ 町 全 体a屑和

Lなければならない。

* 建 築 は 町 の 材 料 癖 か し て 作らなければならない。

*建築は人々の眺めの中にあ リ、美u..ヽ哄めを育てるために あらゆる努力をじなければなら い。

美 の 基 準 ll な が り

私たちは

場 所

を尊重することにより、その

歴史、文化、風土

を町や建築の各部に

格 づ け

し そ れS,/7)各 部 の

尺 度

のつながりを持って

青 い 海、G塁と言った自然、

U,、建物の部分、

の共濱による

調 和

の 創 造 恕 図 ゑ

それらは

真鶴町も大地、生活が生み出す

材 料

に育まれ

これらの全体は真四町の人々、町 並、自然の

U,ヽ眺め

美 の 基 準 Ill キ ー ワ ー ド

聖 な る 所 斜 面 地 豊 か な 植 生 敷 地 の 修 復

誂 め る 場 所 生 き て い る 屋 外 静 か な 背 戸

輝 の 仕 事 山 の 仕 事 転 換 場 所 見 通 し

i建 物 の 縁 大 き な 門 口 壁 の 感 触 母 属

i斜 面 に 沿 づ 杉 部 財 の 接 点 見 つ け の高

1終 わ1)0)所 窓 の 組 み 子 跡 地c:;{J)つながり

1段 隋 的 な 外 部 の 大 き さ 重 な る 細 部

1舞 い 降 リ る 墨 根 日 の 恵 木 々 の 印 象 覆 芸 曼 1守 ')O)li1横北側地場植物大きな1."コ:—

の な る 木 ふ 打 っ LJ.,ヽ 色 少 し 見 え る 店 青 空 隋 段

1格 子 棚 の 植 物 ほ ど よ い 駐 車 場 歩 行 路 の 生 鰈

自 然 な 材 料 地 の 生 む 材 料 活 き て い る 材 料

[ 飾 森 海 大 地

ー 一 一印 象一軒 先 軒 裏

屋 棧 飾Jほ ぽ 中 心 の 焦 点 歩 全 引 標

i p J

.. 

 

B

︷ 紙

B

F

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)

利せ

5

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>

ヽ '

l]コテ

スニ

ま つ り 夜 光 虫 で き ご と 眺 め 賑 わ い

い ぶ き 懐 かU'ヽ町並 に 捻 藷 也1るであろ云

111 

(12)

キーワード 前提条件

, 1'

一 ︐

解 決 法

0 聖なる所

御林,真鶴20の歴史ゆかりの場所,そしてそれらを包む 自然の輪郭はどれも真鶴が誇るべき『聖地』である。

これらの精神的ルーツや過去とのきずなを維持しないと 真観町は独自のアイデンティティーを失ってしまう。

これらを保護し、復活させていく為のあらゆる手段を講 じること。

・御林の保全

・聖地写真集づくり

・聖地マップ

・聖地の積極的再生

●数多く点在する真鶴町の「聖なる所」

¥ v .  

\ 

1 1 2  

17 

1.石エ先祖の碑 2.謡坂の碑 3.与謝野晶子の碑 4.源頼朝開帆の碑 5.品川台場礎石の碑 6.黒田長政供養の碑 7.風外堂 8會貴船神社 9.宝簑印塔 10.五 層 塔 ll.荒井城址 12.頸 の 窟 13.如来寺石窟 14.内袋観音 15.灯明山 16.御林

17.三ツ石

18.尻掛海岸漁業発祥の地 19.兒子神社 20. 日和山 A K道祖神

l.  20.の周辺では悪影響のある行 為を行わない。

*A Kまで及び聖地マップの場所は積 極的かつ魅力的に保全する。

●悪影響のある行為を一切認めないものの例

貴船神社

●積極的かつ魅力的に保全したものの例

御林

●神々しい自然の「聖なる所」

¥f ii

/ r

̲

¥ i

9

︐ 

距 離 陽 当 た り

輪郭5

12  13 

図 ー 5. 2 

真鶴町の「美の基準」のキーワードの説明の例

(引用:真鶴町まちづくり条例美の基準)

湘S

伝 搭

s

竺 踪

(13)

第 5章美の基準の創造

5

.   3 

インテリア空間における美の基準の創出

前述したように、真鶴町の場合『美の原則』は、建築物の高さが

1 0

メートル以上又は 3階建て以上(地階を含む)のものあるいは、特殊建築物で2階建て以上かつ敷地面積が

3 0 0

平方メートル以上のものに適用される。したがってこれらに該当する建物を計画する 場合の、建築主あるいは設計者が、事前協議として、建築確認申請を提出する前に、真鶴 町と協議する必要がある。この事前協議の段階において、真鶴町は、『美の原則』を実現す るため、現地調査を行い、現地レポートを作成後、行政内部での議論を行い「美の基準」

リクエストを作成し、建築主・設計者に伝えられる。建築主らはこれらのリクエストに対 し、どのように実現していくかを、真鶴町と協議を重ねることとなる。なおここで、建築 主らと真鶴町との協議で、合意に至らない場合は、住民も交えた公聴会を開くこととなる。

更にこれらの報告書は、町長に提出され、議会へと計られ最終判断が下される。

一部では、真鶴町の「美の条例」は、表現の自由を侵害するファシズムではないかとい う批判もある中、建築主らにも徹底して意見を述べる機会が保証され、むしろ民主主義的 手順を踏んでいる 2)

このような真鶴町における「美の基準」を基にしながら、本研究では、インテリア空間 における「美の基準」となるようなチェックリストを提案し、より多くの美しい空間の創 造に寄与できることを希望する。

その具体的なチェックリストの創出であるが、真鶴町の『美の原則』における 8つの原則、

さらに

6 9

のキーワードは、ある種、演繹的な考え方から導き出されたものであるが、本研 究の提案するチェックリストの項目は、心理学的手法を用いた印象評価実験により抽出さ れた、現代日本人の美的価値観を基に創出したものであり、帰納的帰着の結果と言える。

その印象評価実験によって得られた全員の評価構造図の中から、評価項目(美的価値観)

のうちで、複数の被験者が使用したものを数が多い順にピックアップしたものを表ー

5.2

に示す。

この表ー

5.2

は、

5

名以上が使用した評価項目を載せている。これは人々の美的価値観 を知る目的から、ただ一人の被験者が使用した評価項目では、個人的、特徴的な評価項目 として考えられるが、複数の被験者が使用した評価項目は、少なくともより多くの被験者 が使用する可能性が高いと考えられる。そこで、全体で

2

名以上使用した評価項目として

113 

(14)

ーヨ

第5章 美の基準の創造

表ー5.2 複数の被験者が使用した評価項目

※(  )の数字は使用した被験者数を示す。

/

¥ /   第 一 水 準

第 二 水 準

\  第 三 水 準

ラダーリングで誘導された 被験者が自発的に使用した ラダーリングで誘導された 上位評価項目 オリジナル評価項目 下位評価項目 18名(過半数)以上 落ち着く (29)

が使用した評価項目 シンプルである (25)

(美的価値観) 空間が広い (18)

明るい (15)

10名以上が使用した 物が少ない (15)

評価項目 天井が高い (15)

(美的価値観) 整理されている (14)

開放感がある (10) 気持ちが明るくなる (9)

気分がいい (9) 癒される (9)

清潔感がある (7) 統一感がある (7) 安心する (6)

わくわくする (6) 暖かみがある (6)

5名以上が使用した 陽光が入ってくる (6)

評価項目 開放的になる (6)

(美的価値観) 落ち着きがある (6)

和風である (6) 光の加減がいい (6)

心が安らぐ (5) 安定する (5) 心が和む (5)

生活感がない (5) 贅沢である (5)

木・カ方スが使われている (5)

. 

114 

(15)

第5章美の基準の創造

も良いのだが、その数は

1 0 3

項目にのぼるため、チェック項目としての量を勘案し、また、

2 0

代から

5 0

代までの各年代に複数人数が使用した場合を想定し、

5

名以上とし、

2 7

項目 とした。

ここに挙げられた評価項目は、インテリア空間において美しいと評価する場合の美的価 値観であり、これらを基に美しいインテリア空間を創造する場合のチェックリストを提案 する。

表ー

5.2

において、被験者の過半数以上が使用した評価項目(美的価値観)は、チェッ ク項目としても最も重要視すべきものであり、多くの人々に共通する美的価値観であるの で、重要度を第一水準とし、

1 0

名以上が使用したものを第二水準、また

5

名以上が使用し たものは、第三水準し、被験者がより多く使用したものを重要度を高くしている。

この本研究における美のチェックリストは、真鶴町同様に、行政や第三者的立場に立て る機関がチェックを行うものとし、建築確認申請が提出される前の事前協議の段階で、設 計者や建築主と協議・検討することを想定して作成されたものである。

ここで一般に実務における建築設計及び監理業務は、表ー

5.3

ように行われるが、調査・

企画段階から基本設計の段階において、設計者や建築主と協議・検討されることが望まれる。

個人住宅や小規模な建築物に関しては、社会的影響や建築主個人の個性を尊重し、個性 的なデザインも容認されるものと考えられるが、建築確認申請の必要な地域や、ある一定 規模以上の建築物に関しては、公共性や社会的影響を無視することは困難であり、またあ る一定規模以上の建築物は、建築主以外のユーザーらの視点からの評価を考えた場合、本 研究において提案する美のチェックリストのような、根拠ある印象評価実験によって導き 出された、美的価値観を基に作成された基礎的資料を検討しながら建築計画を進めること で、これまで漠然とデザイナーらのセンスや感性に任されていた美的価値観が把握でき、

より多くの人々の賞賛を得られるようなインテリア空間が創造できるものと考えられる。

このような観点から創出した美のチェックリストを表ー

5.4

5.5

に示す。

115 

(16)

表ー5.3 設計監理業務プロセス

チ ェ ッ ク リ ス ト の 内 容 に 関 し て 検 討 す る 時 期

ユーザー0主) の発意・依頼

▼  基本設計契約

▼  関査研究企画

,  

基本構想(計画)

▼  設計の契約

▼  基本設計

▼  実施設計

▼ 

lJ1の契約沿 工

▼  lJI監 理

▼ 

ェmの完了使用開始

▼  維持監理契約

'f'  施設の維持・監理

5章 美 の 基 準 の 創 造

基本構想(計画)を甚に報洲頷を口定し、設計の契約を行う。

建築行為の発慈により、規模や内容を問わず、多くの関係者の一[1として加わり 複雑多岐にわたる閥迎を解決し、又発注者の立場にたって企画進行を行い、円沿 に進行し成功裡に完成するよう企画の運社を行い諸条件をまとめる。

魂査研究企画を基に構想を純り、条件の絃合化を因り晶本構想を確定する。

発注者から示された与条件に従って建物の平面、空間構成、各部の寸法や面栢、

建築的iii的に備えるべき檄能、主な材料や使用橙器の種別と品質、予

n

のバランスなどを検討し、それらを総合して内外のデザインを立案する。

基本設計によって決定した建築汁画に基づき、デザインと技術の両面にわたり 細泄の検,けを行い、火施,没,itりの形にまとめ、発注れの承品を得た上で :lii,1負契約図i!lの一部とする。

工項期間中は設計図杏を補う様々の方法により設計意図を施工者に明確に伝逹し、

設計図内を検討審査する中で設計窟図の具体化を行うとともに、百理者として 品烈管理に参画し、工事が訊負契約丙などに示された諸条件に従って工事が適切 に迎坦されるように監理を行う。

116 

(17)

表ー5.4 インテリア空間における美しい空間創造に関するチェックリスト

美のチェックリスト(その 1)

重要度 人 々 の 要 求

No.I  キーワード チェック内容 チェック内容の説明・補足

考慮すべき具体的要因

(評価構造による下位概念)

注意項目

(属性による評価の違い) 備 考 参照

資料•

◇整理されている。

I I(気持ちが)落ち着<l□

優しい光に包まれるなど、落ちつける空間である1障子を通した陽光や間接照明など、程良い光は人々を落ち着かせ、美しい評価へとつ◇光の加減がいい。

ながる。 い ぷ : : : 。 れ い 。

I2 

◇色合いがいい。

属性による違いは見られない。l多くの人に共通する、美的価値観である。I資 料1 

シンプルである

l

必要最小限の物しか置かず、空間がシンプルで 全く物がない空間は、無意味であり、その空間で使用される必要最低限の物(家具等)◇物が少ない。

あるか。 1は、整理された状態で配置されなければならない。

I

◇整理されている。◇空間が広く使われている。

属性による違いは見られない。l多くの人に共通する美的価値観である。 資料

2 

空間が広い l圧迫感が無く、余裕のある空間を確保しているか。l空間における天井高、奥行き、空間の巾等を余裕を持って確保する。一見無駄なよう 奥行きがある。

に考えられるが、美的空間を創造するためには重要な要素となる。 じ天井が高い。 属性による違いは見られない。l多くの人に共通する美的価値観である。 資料

3 

明るい □ 1陽光を多く取り入れ、明るい空間となっているか。しトップライトや開口部から陽光をとりいれる工夫を行う。その場合直接光よりも、障子等を◇陽光を多く取り入れている。

過した柔らかな陽光が美しいという評価につながる。 1◇陽光が入ってくる。

【教育環境(建築系・非建築 【非建築系】は『明るい』を美的空間の

│]゜[男女差】で違いが見ら1

ご 胃 : ご ぷ 的 空 間 の 重 要 門 な要素と考えている。

1 1 7  

物が少ない K造り付け家具・収納等を計画し、物を少なく見 造り付け家具や造り付け収納など、建築と一体化した家具等を計画し、必要な物(家 る工夫がなされているか。 1具等)を最小限にする。

【教育環境(建築系・非建築1【建築系】は『物が少ない』を美的空間資料 1で違いが見られる。 の重要な要素と考えている。 5 

美しい空間の創造

天井が高い 空間の広さ(面積)に応じ、開放感のある天井 天井高が高いだけではなく、トップライトや、開口部からに光によって、より開放感のあ

lの高さが計画されているか。 1る天井の高さを確保する。

【教育環境(建築系・非建築1【建築系】は『天井が高い』を美的空間資料 系)】で違いが見られる。 の重要な要素と考えている。 ‑6 

7 I 整理されている □ 空間に配置された家具等が整理され、空間全体 空間に家具等を配置する際は、家具等だけの配置ではなく、空間全体としての整理整 物が少ない。

として整っているか。 1頓を考慮する。 じ物がきれいに並べてある。 【年代】で違いが見られる。20・ 30代】は『整理されている』を美資料 的空間の重要な要素と考えている。 7 

fJ11放感がある □ l天井が高くしたり、開口部から外部が望める等、

L

天井を高くしたり、開口部を多く取るように工夫する。又トップライト等も有効である。し「空間が広い。

開放感を感じる空間となっているか。 ヽし、あまりに広い空間では、開放感よりも空虚感を抱きやすいので注意が必要である。 ◇天井が高い。

◇シンプルである。

[男性】は『開放感がある』を美的空間

【年代] [男女差]で違いが見の重要な要素と考えている。 資料•

られる・ [20. 30代】は『整理されている』を美18  的空間の重要な要素と考えている。

I◇空間が広い。

I気持ちが明るくなるl□ 陽光の取り入れ方を工夫し、明るい空間となって1陽光を積極的に取り入れた、余裕のある開放的な空間とすべきである。空間の明るさだ

いるか。 けではなく、余裕のある空間づくりが必要である。 し明るい。

光の入り方がいい。

資 料

‑9 

10 I  気分がいい 空間的な余裕と清潔感のある空間となっている 空間的な余裕と光の取り入れ方を工夫することで、気分のいい空間とすることが可能で◇空間がJぶい。

l

1ある。また光の取り入れ方は、直接光ではなく、障子等を透過した柔らかな光が好まれる」◇清潔感がある。

◇シンプルである。

資料

10 

癒される 非日常的な空間で、生活感のない、癒される空 非日常的な空間を癒しの空間と評価することが多い。ただし、生活感のない空間と、奇◇統一感がある。

□ 1間となっているか。 1抜な空間とを履き違えないようにしなければならない。 [異空間である。

.生活感がない。

資料

11 

12 清潔感がある 家具や、空間の形態等に、統一感があり、清潔,家具や、空間の形態など、統一感を持った計画が必要である。仕上げ素材に士等の

t感を感じる空間となっているか。

l

目然さ材を使用する場合、なつかしさや暖かさを感じる反面、汚いという評価にもなりかI<>統一感がある。

ねないので、自然素材をを使用する場合は検討が必要である。

資料

12 

5

13 統一感がある

空間の仕上げ材等の色を同系色にまとめ、家具

□ I等に関しても仕上げ材と同系色を用いる等、空間

l

空間の仕上げ材等の色を同系色にまとめ、家具等に関しても仕上げ材と同系色を用い◇色の数が少ない。

ることで、空間としての統一感を出す必要がある。 1◇整理されている。

としての統一感があるか。

資料

13 

14  安心する □ 清潔感や暖かみを感じ、安心感を覚える空間で 適度な照明により、暖かみや清潔感を出す必要がある。照明はあまり明るすぎず、柔 ◇明るい。

ある力、 1らかな光が好まれる。

l g : ; : 1

ご゜゜ 資 料14 

湘S

仁搭

S奎

(18)

表ー5.5 インテリア空間における美しい空間創造に関するチェックリスト

美のチェックリスト(その2)

人 々 の 要 求

重要度 考慮すべき具体的要因 注意項目

備 考 参照

(下位概念) (属性による差) 資料

l¥o  キーワード チェック内容 チェック内容の説明・補足

ただ機能的に必要なだけの家具を配すのではなく、デザインされた空間に溶け込み、

15  わくわくする デザイン性を感じられる家具や装飾でありわくわく デザイン性を感じられるような家具を配置する。空間の装飾も、シンプルでありながら、 ◇家具がある。 資料

するような空間となっているか 統一感のあるデザインを心がけなければならない。装飾に関しては個人差があるため、ク ◇装飾がきれい。 15 

ライアントの好みを検討する必要がある。

16  暖かみがある 陽光を積極的に取り入れ、暖かみのある空間で 陽光を積極的に取り入れるようしなければならない。ただし、直射日光は逆効果になり ◇明るい。 資料

あるか。 やすい。 ◇芸術性が高い。 16 

17  陽光が入ってくる 陽光を積極的に取り入れる工夫をしているか。 陽光を積極的に取り入れるため、開口部を多く取らなくてはならない。 資料

17  18 (気持ちが)開放的にな 口 天井が高く、開口部を多く計画し、開放的な気

天井を高くし、陽光を積極的に取り込むことで明るい空間を創造しなければならない。 ◇明るい。 資料

分になる空間であるか。 ◇天井が高い。 18 

間接照明や障子を通した陽光等で、空間に落ち 照明は間接照明を用いたりすることで、空間に落ち着きを与える。直接照明とのゾーニ ◇間接照明がある。

19(空間に)落ち着きがある ング等配慮が必要となる。また陽光は、障子等により透過した柔らかな光を取り入れるべ ◇柔らかい光が入ってくる。 資料 着きが感じられるか。

きである。 ◇物が少ない。 19 

↑ 

自然素材(畳・紙・木など)を仕上げに用いる

自然素材(畳・紙・木など)を仕上げに用いることで、和風の雰囲気を出し落ち着く 資料

20  和風であることで、和風の雰囲気を出し、落ち着く空間となっ

空間としなければならない。 ◇自然素材を使用している。

20 

;  甚

要 三 ているか。間接光や黄色っぽい色を用いて、程よい光の空 陽光による程良い明るさを確保しなくてはならない。また真っ白い色より黄色い色を、程 ◇黄色い色を使っている。 資料 度 水 21 光の加減がいい

口 間であるか。 よい光の色と評価している。 ◇陽光が入ってくる。 21 

空間の全体的な雰囲気を重視し明る<余裕のあ 派手さや奇抜さは逆効果をもたらす。むしろ全体的に落ち着いた空間が心安らぐ空間 ◇暖かみがある。

22  (心が)安らぐ ◇雰囲気がよい。 資料

↓  る計画で、心が安らぐような空間であるか。 である。

◇陽光がある。 22 

23  安定する 程よい明かりや、普段見慣れたような空間であり、 程よい明かりや、普段見慣れた空間は人々を落ち着かせ、安定•安心感を与える。空◇落ち着きがある。 資料

安定性を感じられるか。 間として統一感のある、安心できる空間づくりが必要である。 23 

柔らかな陽光を取り入れ,心が和める空間となっ ◇統一感がある。

24  心が和む 柔らかな陽光を取り入れることを念頭に置き、空間の計画をしなければならない。 ◇陽光がある。 資料 ているか。

◇光の量がちょうどいい。 24 

非日常的な、生活感のない空間となっているか。 日常的な空間に対して人々は落ち着き等を感じ取るが、非日常的な空間に対して美的 25  生活感がない 口あまりに奇抜な、非日常的空間は美しいという評価 な要素を見出している。したがって、美的空間には非日常的な、生活感のない空間の創 資料~

を得られにくい。 造が必要であろう。 ‑25 

26  費沢である 高い天井や美しい装飾等により贅沢感・高級感 余裕のある空間の)ぶさ、天井の高さを確保し、装飾等により感動する空問づくりが必要 ◇感動する。 資料

を感じられる空間であるか。 である。過度の装飾は、美しい空間という評価の逆の評価になりやすい。 ◇空間が広い。 26 

空間を形成する要素に透明感のあるガラス等を 空間を形成する要素に透明感のあるガラス等を用いれば、美しい空間と評価されやす 27木・カ・ラスが使われている 口用いたり、素材としての木肌の美しさを見せ、美し い。また木造家屋の梁みたいに、素材としての木組の美しさを見せると人々は美しい空 資料

い空間と評価されやすい工夫を行っているか。 間と評価されやすい。 27 

5驚湘S

脂苦

s

翌踪

(19)

第5章美の基準の創造

この表ー

5.4

5.5

の美のチェックリストは、真鶴町における「美の基準」のような、

ある種演繹的な考え方から導き出された項目によるチェックリストではなく、帰納的帰着 としての項目を用いたチェック項目であり、本研究の目的とする、美に対する自然科学的 なアプローチによる、建築家・デザイナーが美しいインテリア空間を創造する場合の基礎 的資料を示すことに合致し、今後のデザインの分野において寄与できるものと考えられる。

真鶴町においては、表ー

5.1

のように、

8

つの美の原則に対応した

6 9

の美の基準(キ ーワード)に関して、建築主や設計者らと事前に協議・検討を行う。更に、

6 9

の美の基準(キ ーワード)に関しては、図ー

5.2

のような参考写真や補足資料を併用することで、抽象的 と考えられるような(例:「聖なる所」など)ものを、より理解しやすいものとするように 努めている。

本研究における美のチェックリストもこれに倣い、表ー

5.4

5.5

の美のチェック リストと合わせ、それぞれの

2 7

項目に関して、補足資料となるものを表ー

5.6. 1 

~

5.6.27

に示す。

これは、

2 7

のキーワードに対応し、チェック内容の説明や補完を目指すもので、真鶴町 の美の基準同様に参考写真等でより理解しやすいように努めている。又更に、それぞれの キーワードに関して、

4

章の図ー

4.3と同じ全被験者の評価構造図を図ー 5.3

に示すが、

これを参考にして、キーワード(評価項目)の上位概念、下位概念を示す評価構造図を示 すことで、人々の美しいインテリア空間における評価の構造をよりわかりやすくなるよう に示している。

また、表ー

5.4

5.5

の美のチェックリストにおけるチェック項目の重要度であるが、

この

2 7

の項目は、前章の実験において、より多くの被験者が使用した評価項目を順番に、

1 27と番号を付けたものである。

表ー

5.4

(チェックリストその

1)

の上部に位置する第一水準にあたる、【(気持ちが)

落ち着く】【シンプルである】【空間が広い】の三つのキーワードは、前章の実験において、

過半数以上の人々が用いた評価項目であり、公共建築や大規模な建築物のような、多くの ユーザー使用が予定される場合の美しい空間の創造に関して、検討すべき最重要な項目と なるであろう。

表ー

5.4

5.5

の第二水準、第三水準に関しては、建築物の用途や規模、建築主の嗜 好等を考慮しながら、協議・検討されることが望まれ、決してこれら全部をクリアーしな

119 

(20)

第5章 美の基準の創造

ければ建築できないというものではない。

このように、 この美のチェックリストは、デザイナーや建築主に対して、デザインの自 由や個性的なセンスを潰そうとするものではない。むしろ美しいデザインや、感動を呼ぶ 美的センスを後押しするためのものであり、強制力を行使するようなものを想定していな し)。 このチェックリストを協議・検討することで美に関しての意識を喚起し、建築家やデ ザイナー本来の目的であったであろう、美しい空間づくりに関しての、根拠ある基礎的資 料として活用して貰うためのものと考えている。

このような意図で創出されたチェックリストをより深く理解して貰うために、表一

5. 6. 1 " ‑ ' 5 .  6. 2 7

にこのチェックリストの補足資料を示す。

120 

参照

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