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氷 室 拓磨

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Academic year: 2021

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(1)

モ ノ か ら構 成 す る集 合 住 宅 の 空 間 レイ ア ウ ト

平 成29年 度

旨導 教 員 金 石嘘辰

(16893524)

氷 室 拓磨

首都 大学東京大学院

システムデザイ ン研 究科 博 士前期課程 イ ンダス トリアル アー ト学域

提 出 日:2018年1月25日

(2)
(3)

論 文 要 旨=モ ノか ら構 成 す る集 合住 宅 の 空 間 レイア ウト

要 旨

住 環 境 は住 戸 に 住 み 手 が 持 ち込 む 製 品 に よっ て 空 間 が構 成 され て い く。 しか しな が ら、 現 在 多 くの製 品 に お い て 、プ ロ ダ ク ト製 品 と空 間設 計 の プ ロセ ス は 分 断 され て お り、1つ の 空 間 を構 成 す る要 素 で あ りな が ら全 く別 の プ ロセ ス を経 て集 め られ て い る。 そ れ らは 住 み 手 に とっ て最 適 な もの とは 言 い 難 い。 ま た 、 住 居 内 で 使 用 され る プ ロ ダ ク ト製 品 に よっ て空 間構 成 に 制 限 が 与 え られ て い る とも い え る。多 くの製 品 は給 電 の観 点 か らも壁 に 寄 せ 、並 べ られ る こ とが 多 い。

そ れ に よ り、住 空 間 に は多 くの壁 が 必要 に な っ て お り、 そ れ らはモ ノに よ って 埋 め尽 く され て い る。

本 研 究 で は モ ノ(プ ロダ ク ト製 品)の 形 状 が変 化 す れ ば 既 存 の もの とは異 な る 空 間 レイ ア ウ トが 可 能 に な る と考 え 、 与 え られ た 空 間 にモ ノを並 べ るの で は な く、 モ ノか ら空 間 を構 成 す る プ ロセ ス を試 み る こ とに よっ て新 た な 住 空 間 レイ ア ウ トを提 案 す る。 ま た 、本 研 究 に お い て は 住 空 間 の対 象 を集 合 住 宅 に 限定 し て進 め て い く。 これ は 、住 戸 の 面積 が 限 定 的 で あ る集 合 住 宅 に 限 定 す る こ とに よっ て モ ノが 空 間 レイ ア ウ トに 与 え る影 響 を顕 著 にす るた め で あ る。 そ して 、 も う1つ の 理 由 が以 下 に記 して い く空 き家 の問 題 で あ る。

研 究 手 法 と して は ま ず 、 集 合 住 宅 にお け る 空 間 レイ ア ウ トの変 遷 を た ど り、

そ こか ら集 合 住 宅 にお い て空 間 レイ ア ウ トと住 宅 設 備 及 び プ ロダ ク ト製 品 とい った モ ノ との 関係 性 を探 る。 そ して 、 そ の調 査 か ら得 られ た結 果 を も とに既 存 のモ ノ を再 考 す る こ とに よっ て 新 た な 住 空 間 レイ ア ウ トを検 討 して い く。

現 在 で は経 済 の 成 長 期 、都 市 部 の 急 激 な人 口増 加 期 に た て られ た 集 合 住 宅 に 住 み 手 が つ か な い 「空 き家 」 の 問題 も拡 大 して い る。 全 国 の 住 宅 団 地 の新 規 供 給件 数 は減 少 傾 向 に あ る もの の 住 宅 ス トック数 は増 加 傾 向 に あ り、空 き家 は 1983年 か ら2013年 の30年 間 の 間 に2,5倍 増 加 して い る。 これ に は古 くな っ た 団地 や利 便 性 の観 点 か ら敬 遠 され る郊 外 の住 宅 も多 い。 ま た 、 集 合 住 宅 にお い て は 過 疎 化 の 叫 ばれ る地 方 よ り も三 大 都 市 圏 で あ る東 京都 市 圏 、 大 阪都 市 圏 、名 古 屋 都 市 圏 に お い て 顕 著 で あ り、そ の8割 を 占め るな ど今 後 も深 刻 化 してい くこ と

が 予想 され る。 そ うした 空 き家 とな った ス トック住 宅 を活 用 し、 リノベ ー シ ョ ン を行 い 、 新 た な住 み 手 を み つ け る動 き も出始 め 、住 宅 を選 択 す る 際 の一 つ の 選 択 肢 とな っ てい る。 こ う した 空 き家 の 問題 は建 築 物 の耐 震 や 設 備 の 劣 化 、 ま た 地域 の過 疎 化 や 高齢 化 、 イ ン フ ラ な どの 問題 に波 及 し、 今 後 さ らに深 刻 な 間

(4)

題 に 発 展 して い くこ と が予想 され る。 そ の た め 、既 存 の ス トック住 戸 を現 代 の ライ フス タイ ル に適 合 す る よ う改 修 し、住 み 手 を増 や す 動 きが 今 後 も必 要 で あ る と言 え る。

日本 にお け る集合 住 宅 にお け る レイ ア ウ トの変 遷 を た ど る と、 そ の 時 代 の特 色 が反 映 され て い た。 軍艦 島 に 日本 初 の集 合 住 宅 が誕 生 した後 、集 合住 宅 の建 設 が加 速 した の は 大 正12年 の 関東 大 震 災 と昭 和20年 に終 結 す る第 二 次世 界 対 戦 の復 興 に よ る もの で あ った 。 そ れ か ら約90年 の 間 に様 々 空 間 レイ ア ウ トが 考 案 され 、 淘汰 され て きた 。 関東 大 震 災 の 復 興 住 宅 と して建 設 され た 同潤 会 に よ る 代 官 山アパ ー トで は世 帯住 居 は2室 と台 所 、便 所 が設 け られ て いた 。 そ の後 、西

山夘 三 に よ る 「食 寝 分 離論 」 に よ って食 事 の場 と寝 室 の分 離 が提 唱 され 、 日本 住 宅公 団 に よ る51c型 に よっ て2室 と ダイ ニ ン グ キ ッチ ン が設 け られ た レイ ア ウ

トが提 唱 され た。 また1980年 代 にな る と集 合 住 宅 の高 層 化 と水 回 り設備 の 技 術 発 展 に よ り水 回 り設 備 が 中央 に置 か れ た3LDKが 普 及 して い っ た。 これ らの 集 合 住 宅 に お け る住 空 間 の レイ ア ウ ト変遷 を見 て い く と、そ れ ぞれ の 時 代 に即 した 定型 が 存在 し、 レイ ア ウ トが 変化 して い くき っか け が存 在 した。 ま た 、 そ れ ら が 変化 す る タイ ミン グに お い て水 回 り設 備 に技 術 的 な変 化 が 見 られ 、 間 取 りの 定型 が 変化 す る際 に は 住 宅設 備 にお い て も変 化 が 見 られ た。 住 戸 の 間 取 りを決

め る上 で水 回 り設 備 の 存在 が 大 き く影 響 して い る こ とが 判 明 した。

これ らの結 果 か ら対 象 をキ ッチ ン に定 め 、 キ ッチ ン の新 た な形 状 を考 案 す る こ とに よっ て集 合 住 宅 に お け る新 た な 空 間 レイ ア ウ トを検 討 した。 本研 究 にお い て は 、想 定 す るユ ー ザ ー を在 宅 で 仕 事 を行 う家 庭 と した。 これ は 、 近 年 の働 き方 の 多様 化 や ライ フ ス タイ ル の変 化 に対 応 す る た め で あ り、 これ まで の 住 宅 レイ ア ウ トの変遷 と比 較す る際 に昨 今 の時 代 性 と今 後 の住 宅 の役 割 と して 顕 著 な要 素 で あ るか らで あ る。 これ らか ら、給 排 水 のパ イ プ スペ ー スや 給 電 方 法 、 排 気 に 配慮 を しな が ら在 宅 ワー カー の 家 庭 の キ ッチ ン を思 考 し、そ こか ら5つ の

キ ッチ ンを 考 案 した。 また 、 そ れ ぞ れ の キ ッチ ン を軸 と した住 空 間 レイ ア ウ ト を思 考 した。 これ らを5つ の型 と して 提 示 し、 そ の違 い を示 した。

(5)

Designfloorplanincondominiumfromproducts

Summary

ThisresearchfocusesonposslbHityofchangingprocessofdwellingenvironment,Ithoughtit wouldbepossibletochangefloorplanifequipmentchangedtheirshapes,Dwelling

environmentmadebyllouseandequil)melltwhlchdwellerputoll.However,thesedesigll

processaredifferellt.Thissituationisnottllemostsuitablefordweller・Tohighlightthe infiuencesduetothesbapeofequipment,inthisresearchlimitittocondominium.

Condominiumhaslimitationofsitearea,Andtherearesomeresearchesofvacanthousein condominium,InJapan,therearebigproblemswithvacanthouse.ThenumberoFrateof vacanthouseisgradしlaHyincreasing.Alongwiththat,therenovatlonbusinesshasbeconle

popular,TheyrenovateoldhouseandremakeforllowadaysIifestyle,ltisl〕redictedintheThree bigmetropolitanarea(theTokyometropolitanarea,theOsakametropolltanarea,andthe Nagoyametropolitanarea)whichlsthedepopulationa巳'eaofthecollectivehousing,allditis

predictedthatitwillbecomeseriousinthefuture.

Flrstly,Iinvestigatedthehistoryofthefloorplanincondominiums,tofindarelationship betweenfloorplanandequipment.Afterthat,Designing皿ewshapeofproductandnewfloor

planusingthatproduct.FollowingthechangeinthelayoutinapartmenthousesinJapan,the characteristicsofthatperiodwerereflected.AfterthebirthofthefirsthousingcomplexinJapan ontheGunkan‑Jima,theconstructionofapartmentbuildingsacceleratedwasduetotheKanto earthquakeinTaishol2yearsandtherestorationoftheSecondWorldWarendedin1960.

Overthecourseofabout90years,var並ousspacelayoutshavebeeninventedandculled.

LookingattheIayouttl'ansttionofthelivingspaceintheseapartmentllouses.由erewasafix.ed fbrmsuited〔oeachera,andtherewa、sachancetha[thelayoutchanged.[naddition、atthe timingwhelltheychanged.therewasateclmicalchallgeinthewatersectionequipment,and

whenIhelayoutforinofthefloorplanchanged,thehousingfacilityalsochallged」tturnedout

thattheexistenceofthewatersectionequipmellthadabiginfluenceondecidingtheflool'plall ofthedwellingulliL

BasedolltlleserestLlts,wed¢cidedthetargetasakitchen、devisedallewshapeofthekitchen.

andexamilledanewspacelayoutinthemulliplehousing.

F1・omtllese.Ithoughtaboutthekitchenwhilepayingattentiontothepil,ingspaceofthewater

supplyanddrainage.powersupplymethodandexhaust,anddevisedfivekitche旺sFronlthere.

(6)

Also,Ithoughtofthe】ivingspacelayoutwitheachkitchenastheaxis,Wepresentedtheseas5

types,a皿dshowedthediffe量 幽ence・5typesnamesarefusion,axis,round,f]oatandparallel.

IshowedthedifferenceusingA〔ljacencygraphbasedonspacesyntaxtheory.

(7)

目 次

論 文 要 旨:モ ノ か ら 構 成 す る 集 合 住 宅 の 空 間 レ イ ア ウ Designfloorplallincondominiumfromproducts

l.は じ め に

2

1ユ.背 ・ 目 的

1.1.1.

1,1.2.

1.1.3.

1.2.問

団地 にお け る空 き家 の実 態 ス ト ッ ク 住 宅 と リ ノ ベ ー シ ョ ン 集 合 住 宅 に お け る 空 間 レ イ ア ウ ト

1,3.研 究 目 白勺

2.先 攻 事 例

2.1.

2.2.

41112445

リ ビ ン グ バ ス LIFECORE

3.集 合 住 宅 に お け る レ イ ア ウ トの 変 遷

ハb67

3.1.

3.2.

3.2.1.住

3.2.2.食

3.2.3.51c型

3.3.蓮

3.4.nLDK化

3.4.1.1970年

3.4.2.

同 潤 会 代 官 山 ア パ ー トメ ン ト ダ イ ニ ン グ キ ッ チ ン の 誕 生

1980年 代 以 降

4.対 象 プ ロ ダ ク ト の 選 定 4.1,

4.2.キ ッ チ ン の 種 類

00224568801111111112

集 合 住 宅 に お け る間取 り と水 回 り設 備 の 関係 性

5.キ ッチ ン の 再 考 と そ れ に 伴 う住 空 間 の 提 案

334222

5.L評 価 方 法

5.2.設 定 条 件 5.3.

5.3,1,融 合 型

5種 の キ ッ チ ン

轟b689922222

(8)

5.3.2 5.3.3 5.3.4 5.3.5

6結

7.謝

軸型 回遊型 浮揚型 並列型

qUPOΩOqU60qUqU

41

8.参 考 文 献

44 45

(9)

1.は じめ に

1.1.背 景 ・目 的

1.1.1.団 地 に お け る 空 き 家 の 実 態

近 年 、 日本 に お い て 空 き 家 の増 加 が 問題 に な って い る。 そ こに は 戦 後 に普 及 した 団 地 を 主 と した集 合 住 宅 の 空 き家 も多 く含 まれ る。 そ の 中 で も団 地 を代 表 と した集 合 住 宅 に お い て 空 き家 の件 数 が 大 きな 割 合 を 占 め る。 平成25年 末 ま で の デ ー タ で は 、 全 国 の 住 宅 団 地 の新 規供 給 件 数 は 減 少 傾 向 に あ る も の の ス トッ

ク数 は増 加 して お り5000件 近 くに及 ぶ。

s、oea

4,COO

3.OOO

2,00C)

i.CX)0

e ・s35 S36削545 S46‑・tS55 S56nyH2 H3"Ht2

注)1.住 宅 団地の 定■ … ① 問一敷 地内に計 画的に雌 てられている二 棟以上 の共 同住宅群 で.② 鈴譲 敷地を含むおおむね50戸 以上のも ののうち、③ 当骸敷地 が区分 所有者等 により共宥されていると推 定されるもの。

2,推 計 方法… 平nt15年 以降の住 宅・土地統 計闘 査では 、団地 ・団地以外 を判別 する調 査項 目がないことから、平 成25年 住宅 ・土 地 硫計 ■畳盈びUR・ 全国公牡の 供給実績 を用 いた特 別集計 、軍京蔀 内の団地 型マンションの住棟搬 鵠査 等により住宅

団地教{4、970団地).住 戸数(194.畠万 戸〕を椎計 し、A調査において口性別 集計を実施 。

図1.1住 宅 の スト・yク数の 推 移1

ま た 、2013年 に お い て 住 宅 総 数 約6,062万 戸 の う ち 空 き 家 の 総 数 は 約820万 戸 あ り 、 約14%を 占 め る 。 賃 貸 用 住 宅 総 数 約2,281万 戸 の う ち 空 き 家 の 総 数 は 約19%で あ る 約429万 戸 に 及 び 、 こ れ は 空 き 家 の 過 半 数 を 賃 貸 用 住 宅 が 占 め て い る 計 算 と な る 。 空 き 家 の 総 数 に 関 し て は 増 加 傾 向 に あ り 、1983年 か ら2013年 ま で の30年 間 に 約2.5倍 増 加 。2008年 か ら の5年 間 で も1.08倍 と 増 加 傾 向 に あ る 。 ま た 、 空 き 家 率 も 増 加 傾 向 に あ る 。 全 国 の 住 宅 団 地 は 三 大 都 市 圏(東 京 都 市 圏 、 大 阪 都 市

1国 土 交 通 省=「 住 宅 団 地 の 実 態 調 査 」(2015)P4

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圏 、名 古屋 都 市 圏)に8割 集 中 して お り、 空 き家 の 問題 は 地方 の 過 疎 化 に よ る も の だ けで は な く都 市 にお い て も大 き な 問題 とな っ て い る。

1.1.2,ス トッ ク 住 宅 と リ ノ ベ ー シ ョン

こ う した 背 景 か らス トック住 宅 に対 す る リ ノベ ー シ ョン が 注 目を集 め て い る。

今 後 増 加 す る こ とが 予想 され て い る空 き 家 を活 用 し、改 修 す る こ とに よっ て新 た な住 み 手 へ と引 き渡 す 。 これ ま で の賃 貸 住 宅 で は行 え な か っ た規 模 の改 修 や 、 一 棟 全 体 を扱 う リノベ ー シ ョ ン

。 ま た 、 住 宅 内 で使 用 す るプ ロ ダ ク トを製 造 販 売 す る無 印 良 品や 家 具販 売 店 のIKEAと コ ラ ボ レー シ ョン を行 うこ とに よっ て付 加 価 値 をつ け、販 売 す る事 例 もあ る。 株 式 会 社 リビタ で は マ ン シ ョン の リノベ ー シ ョン を行 い販 売 す る形 態 か らす で に 施 主 が所 有 す る住 戸 の リノベ ー シ ョン や シ ェア ハ ウスへ の 転 用 、住 宅 以外 の用 途 へ の 改修 な ど2005年 の 設 立 以 来 拡 大 の 一途 をた どって い る。 こ の よ うに リノベ ー シ ョン事 業 は 時代 の 流 れ か ら新 た な 視 点 を生 み 出 し、 修 繕 を 主 と した リフ ォー ム とは異 な り、既 存 の建 築 物 を利 用 す る こ とで 新 た な価値 を 生み 出 し、新 た な利 用 者 を惹 きつ け る こ とが トレン

ドとな っ て い る。

近年 で は 家 具 や 雑 貨 の メ ー カ ー との コ ラ ボ レー シ ョン に よ り リノベ ー シ ョン 物件 の新 た な トレン ドを産 も う とす る動 き もあ る。無 印 良 品 と都 市 再 生 機 構(UR 都 市機 構)が 共 同 して 行 う リノベ ー シ ョンプ ロジ ェク トで は 無 印 良 品 の家 具 、家 電 を主 に使 用 して い る。 ま た そ れ に合 わ せ た キ ッチ ン等 の プ ロ ダ ク トも設 計 さ れ 団 地 の 一 室 が無 印 良 品 の モ ノで構 成 され て い る。 ま た 、 北 欧 家 具 を 主 に と り あっ か う家 具 大手 の 工KEAとUR都 市機 構 が 共 同 で リノベ ー シ ョン を行 っ た物 件 で はIKEAの 販 売 す る家 具 を活 か し、様 々 な テ イ ス トの部 屋 を提 供 して い る。ま た 、 IKEAス タ ッフ に よ る各 家 庭 にお け るイ ンテ リア コーデ ィネ ー トの ア ドバ イ ス も 行 っ て い る。

(11)

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図1.2UR都 市 機 構 と無 印 良 品 に よる リノベ ー シ ョン2

図1.3UR都 市 機 構 とIKEAに よ る リノ ベ ー シ ョン3

2画 像 出 典lUR賃 貸 住 宅 明 石 舞 子

3画 像 出 典.lUR賃 貸 住 宅 日進 香 久 山 花 の 街

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1.1.3.集 合 住 宅 に お け る 空 間 レ イア ウ ト

集 合 住 宅 の 空 間 レイ ア ウ トには 年 代 ご とに 一 定 の型 が存 在 し、 多 くの 物 件 に お い て似 通 っ た 間 取 りを採 用 して い る。 近 年 で は 効率 よ く住 戸 を並 べ るた め 、 玄 関や 窓 とい っ た 開 口部 が 狭 く制 限 され 、 内部 空 間 が細 長 くの 奥行 きが 深 い フ ロンテ ー ジセ ー ブ型 が 多 く見 られ る。 そ う した こ とか ら も前 記 した リ ノベ ー シ ョン の際 に は新 規 性 の あ る提 案 に よ り顧 客 の興 味 を惹 きつ け る必 要 が あ る。 ま た 、 それ らの 定型 は住 戸 を売 り出す 際 に 比 較 しや す い 様 、部 屋 数 の数 字 にLDKを つ け たnLDK(nは 変 数)と 表す こ とが 多 い。

ま た 、現 在 空 き家 とな っ て い る物件 の 約 半数 はす で に築25年 を過 ぎて お り、

そ れ らの 空 間構 成 は 昨今 の 生活 や 今後 変 化 して い く ライ フ ス タ イル に即 した も の とは言 い切 れ な い。 住 環 境 は集 合 住 宅 の作 り手 、売 り手 に よっ て 定 め られ た 空 間 に別 の プ ロセ ス の も と作成 され たプ ロダ ク ト製 品 が持 ち込 まれ 、形 成 され る。 結 果 と して家 電 製 品 を は じめ と した プ ロダ ク ト製 品 は壁 際 に並 べ られ 、 空 間 とモ ノはお 互 い に制 約 を 設 けて しま って い る。

1.2,問 題 意 識

これ らの背 景 か ら集 合 住 宅 にお け る住 環 境 は多 様 化 した ライ フス タイ ル に適 応 す るた め 、 ま た既 存 の ス トック住 宅 を活 用 す る必 要 性 か ら リノベ ー シ ョン に

よ り新 た な住 ま い方 を提 示 して い くこ とが 求 め られ る。

住 環 境 は 住 戸 に 住 み 手 が 持 ち込 む製 品 に よ って 空 間 が構 成 され て い く。 しか しな が ら、現 在 多 くの製 品 にお い て 、 プ ロダ ク ト製 品 と空 間設 計 の プ ロセ スは 分 断 され てお り、 一 つ の 空 間 を構成 す る要 素 で あ りな が ら全 く別 の プ ロセ ス を 経 て集 め られ て い る。そ れ らは住 み 手 に とっ て 最 適 な もの とは 言 い難 い。ま た 、 住 居 内 で使 用 され るモ ノ に よっ て 空 間構 成 に制 限 が 与 え られ て い る と もい え る。

多 くの製 品 は給 電 の観 点 か らも壁 に寄 せ 、並 べ られ る こ とが 多 い。そ れ に よ り、

住 空 間 に は多 くの壁 が 必 要 に な って お り、 それ らはモ ノ に よっ て埋 め尽 く され て い る。 キ ッチ ン、 トイ レ、風 呂 な どの水 ま わ り設 備 、 エ ア コ ンや レン ジ フー ドな ど吸排 気 が必 要 な設 備 、 また 照 明機 器 や 家 電 製 品 とい っ た給 電 の必 要 な機 器 な ど、生 活 空 間 に お か れ るモ ノは 住 戸 の 空 間 レイ ア ウ トに制 限 を与 え 、 リノ

(13)

ベ ー シ ョンの 際 に も大 き な制 約 とな って い る とい え る。 ライ フ ス タ イル が 多様 化 した 現 代 にお い て画 一 的 な レイ ア ウ トや 住 み 手 に とっ て選 択 の余 地 の な い 空 間 は 住 環 境 と して最 適 とは い えな い。

1.3.研 究 目 的

前 記 の 背 景 か ら生 活 空 間 に 置 か れ るモ ノの形 状 を捉 え 直す こ と に よ って 住 空 間 レイ ア ウ トの 新 た な 可 能性 を模 索 す る。 本研 究 で はモ ノ(プ ロダ ク ト製 品)の 形 状 が 変 化 す れ ば既 存 の もの とは 異 な る空 間 レイ ア ウ トが 可能 に な る と考 え 、 現 在 で は一 定 の 間 取 りが 定 め られ た住 戸 に必 要 設 備 が組 み 込 ま れ た 後 に住 人 が モ ノ を持 ち 込 む こ とに よ っ て住 環 境 が構 成 され て い くが 、住 居 内 で使 用 す る モ ノか ら空 間 を 構 成 して い くこ とに よ り住 居 者 に適 切 な住 環境 を構 成 で き る と考 え 、試 行 す る。

ま た 、 本研 究 にお い て は住 空 間 の 対象 を集 合 住 宅 に限 定 して 進 め て い く。 こ れ は 、住 戸 の 面 積 が 限 定的 で あ る集 合 住 宅 に 限 定 す る こ とに よっ て モ ノが 空 間 レイ ア ウ トに与 え る影 響 を顕 著 にす るた め で あ る。そ して 、 も う1つ の 理 由が 先 に示 した 空 き家 の 問題 で あ る。

研 究 手 法 と して は まず 、集 合住 宅 にお け る空 間 レイ ア ウ トの 変遷 をた ど り、

そ こか ら集 合 住 宅 に お け る空 間 レイ ア ウ トと住 宅 設 備 及 び プ ロダ ク ト製 品 とい った モ ノ との 関係 性 を探 る。 そ して 、そ の 調 査 か ら得 られ た結 果 を も とに既 存 のモ ノ を再 考 す る こ とに よ っ て新 た な住 空 間 レイ ア ウ トを検討 して い く。

(14)

2.先 攻 事 例

住 空 間 に お か れ る プ ロ ダ ク トが 空 間 レ イ ア ウ ト に 影 響 を 及 ぼ し て い る 事 例 と し て2013年 と2016年 に 開 催 さ れ た 展 示 会 、h。usevisi。nに お い て 株 式 会 社 LIXILが 展 示 し た コ ン セ プ ト案 を 提 示 す る 。

2,1.リ ビ ン グ バ ス

1つ 目の事 例 と して2013年 のhousevisionに て展 示 され た 「リビ ン グバ ス」 を 取 り上 げ る。 これ は既 に製 品 化 され た 「FormSpa」 の技 術 を応 用 し、 想 定 され

る使 用 空 間 と合 わ せ て ミラ ノサ ロー ネ やhousevisi。nに お い て展 示 され た 泡 で 囲 まれ た バ ス タブ で あ る。FoamSpaは 浴 槽 の表 面 が泡 で 囲 まれ 、 お 湯 が 冷 め に く く半 身 浴 に も適 した もの とな って い る。F。rmSpaの 誕 生 は2000年 にLIXIL社 内 で立 ち上 が った 「サ ス テ ィナ ブ ル プ ロ ジ ェ ク ト」 に端 を発 す る。 この プ ロジ ェ ク トで は 「食 」 「排 泄 」 「入 浴 」 にお いて2020年 に 実現 され て い るで あ ろ う持 続 可 能 な住 まい や暮 ら し方 を想 定 した サ ー ビスや 製 品 をデ ザ イ ンす る こ とで あ

った 。

ミラ ノサ ロー ネやh。usevisionで 展 示 され た プ ロ トタ イ プ で は泡 が バ ス タブ を覆 って い るた め湯 気 が ほ とん ど発 生せ ず 、 イ メー ジ ビジ ュアル で は 書 斎 にバ ス タブ が設 置 され た 画 と な って い る。 これ を 「リビ ングバ ス」 と して発 表 して い る。 リ ビン グバ ス で は浴 槽 全 体 の 表 面 を泡 が 囲み 、表 面 は泡 の み が 見 えて い る姿 とな って い る。 既 存 の泡 風 呂 とは 異 な り、泡 の肌 理 が細 か く肌 に触 れ て も 石 鹸 の よ うな滑 りが な く肌 に 馴 染 ん で い く。 泡 の体 積 が大 きい た め 既 存 の バ ス タブ に比 べ 、 お 湯 の 量 が 半 分 ぐ らい で 済 む もの とな っ て い る。 シ ェー ビン グ フ ォー ム の よ うにな め らか な泡 で あ るた め既 存 の泡 風 呂 の様 に シ ャ ワー で 洗 い流 す こ とな くタオ ル で 拭 く こ とで 済 ま せ ば家 の 中 に ウェ ッ トゾー ン が不 要 に な る との 意 見 も寄 せ られ て い る。 これ が 実 現 した 際 に はイ メー ジ ビジ ュアル で 示 さ れ た 書 斎 の み な らず リビ ン グや バ ル コ ニー 、寝 室 な ど現 在 の住 居 で は機 能 の 分

かれ る部屋 を混在 させ る こ とが 可 能 に な る。 従 来 で あれ ば湿 気 の 多 く 出 る水 回 り設備 、 特 に風 呂 を書 斎 等他 の 空 間 に近 づ け るこ とは考 え難 い こ とで は あ った が、 こ の コ ンセ プ トが 実 現 す れ ば、 住 居 内 の 空 間 レイ ア ウ トが 大 き く変化 す る こ とに な る。

(15)

=

豊 湖匪 riil,lill:!/11愉 ill朋Iilい 踊1: 

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ll甑1.1白 贈 凹 ㎝ hii]liiIIII{■llii● 翻副 1 、II1曲 旧1L捌 噛M,II

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Lき担㌦ 略」乙

図2.1リ ビ ン グ ス パ の 使 用 イ メー ジ4

Conlro■,nguM

̀{矯m卜冊9b畠 電h釧k」 山v畳

Fo畠mbv噛r

H酬 脚 酬 鹸r」 「■r

「o昌1物 臼●轟●f● 童咀oり"1璽

図2.2リ ビ ン グ ス パ の 槽 造5

2.2.LIFECORE

4日 経 ト レ ン デ ィ1「 日 本 の バ ス タ ブ が 世 界 を 変 え る、 世 界 を 癒 す 」(2012,627) 5designboom:rkenyaharadevel。psfoamspafi〕rlixil」(2012 .4.30)

(16)

次 に2016年 にh。usevisi。nで 示 され た コ ンセ プ ト案 を紹 介 す る。 これ はLIXIL と建 築 家坂 茂 に よ るプ ロジ ェ ク トで あ る。LIFECOREは 水 回 り機 器 、空 調 、照 明 、 電 気 、 給排 水 な どの設 備 イ ン フ ラが 全 て集 約 され たユ ニ ッ トで あ りキ ッチ ン、

風 呂、 トイ レ、 な ど生活 に必 要 不 可 欠 で あ る設備 を集 約 す る こ とで 空 間 を構 成 して い く。 ス ケル トン空 間 に これ を置 くこ とで 居住 環 境 を整 え る こ とが で き る。

給 排 水 を必 要 とす る設 備 をま と め る こ とに よ って 、 従 来 で あれ ば床 下 に 勾 配 を つ け配 管 を通 す と ころ を上 方 か らポ ンプ圧 送 シス テ ム に よ り処 理 す る こ とに よ っ て建 築構 造 に影 響 され る こ と な く空 間 を 自由 に レイ ア ウ トで き 、生 活 の変 化 に伴 い 間取 りを変 更す る こ と も従 来 よ りも容 易 に な る。 これ に よ り建築 の構 造 ・工 法 を単 純 化 で き 、住 人 に も空 間 レイ ア ウ トの選 択 肢 を与 え る こ とが で き

る。

形 状 と して はパ イ プ スペ ー ス を中 心 と した周 囲 に キ ッチ ン、 風 呂 、 トイ レ、

洗 面 が設 置 され る。 風 呂は折 りた た み式 と な って お り、 使用 時 のみ 拡 張す る仕 様 とな っ てい る。 風 呂 は トイ レの背 面 に配 され そ れ らを挟 む様 に キ ッチ ン と洗 面 が設 置 され て い る。

図2.3LIFECORE外 観6

6LIXILl「LIXIL× 坂 茂 凝 縮 と 開 放 の 家 」(2016)

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図2.4LIFECOREの 使 用 イ メー ジ7

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図2.5LIFECOREの 構 造8

7LIXIL=「UXILx坂 凝 縮 と 開 放 の 家 」(2016) 8LIXIL:「LIXIL× 坂 茂 凝 縮 と 開 放 の 家 」(2016)

(18)

3.集 合 住 宅 に お け る レイア ウ トの 変 遷

こ こで 日本 の集 合 住 宅 に お け る レイ ア ウ トの 変遷 を大 正12年 の 関東 大 震 災 後 設 立 され た財 団 法 人 同潤 会 に よ って 建 設 され た 同 潤会 ア パ ー トを皮 切 りに 集合 住 宅 の代 表 的 な レイ ア ウ トの 変 遷 を た どる。 日本 に お け る集 合 住 宅 にお け る レ

イ ア ウ トの 変 遷 をた ど る と、 そ の 時 代 の特 色 が反 映 され て いた 。1916年 に 軍艦 島に 建 て られ た30号 館 が 日本 で 最 初 の鉄 筋 コ ン ク リー ト造 の集 合 住 宅 と され て い る。 そ の 後 、集 合 住 宅 の建 設 が 本格 化 した の は 同潤 会 に よ る 関東 大 震 災 の復 興住 宅 、 そ して第 二 次世 界 対戦 の復 興 住 宅 の建 設 で あ っ た。 そ れ か ら約90年 の 間 に様 々 空 間 レイ ア ウ トが 考案 され 、 淘 汰 され て き た。

ま た 、集 合 住 宅 に お け る空 間構 成 の 型 は この 関 東大 震 災 、 第 二 次 世 界 対 戦後 の住 宅不 足 か ら始 ま っ た集 合 住 宅 の 建 設 ラ ッシ ュ の 中生 まれ て い っ た。 中 で も

日本 住 宅 公 団 に よ る 「標 準設 計 」 に よっ て集 合 住 宅 に お け る型 が 浸 透 して い っ た。 標 準 設 計 は 「標 準化 第1期 」 、 「標 準 化 第2期 」 に 区 分す る こ とが で き るが こ こで は変 遷 をた ど る上 で代 表 的 な もの を と りあ げ てみ て い く。

3.1.同 潤 会 代 官 山 ア パ ー トメン ト

財 団法 人 同 潤会 は 大正12年 の 関東 大 震 災 の復 興 を 目的 に復 興 義援 金 を も とに 設 立 され た住 宅供 給 団体 で あ る。 当初 建 設 され た の は木 造 住 宅 で あ った が 、大 正15年 か らは 耐震 耐 火 アパ ー トメ ン トを建 設 し始 め た。 日本 で初 めて 本 格 的 な 鉄 筋 コン ク リー ト造(RC造)の 集 合 住 宅 を10年 間 に東 京 と横 浜 の16箇 所 、約2,500 戸建 設 した。 この 同 潤会 に よ る住 宅 の 特 徴 がUR都 市機 構 技 術 ・コス ト管 理 部 技 術 管 理 分 室 に よ る 「同潤 会 代官 山アパ ー ト・戦前 の集 合 住 宅一」 に記 され て い る。

(イ)鉄 筋 コ ン ク リー ト造 に して地 震 に 安 全 な る事 。

(ロ)世 帯 向 け の もの は各 戸 毎 に 不燃 質 の 障 壁 を設 け且 出入 口は 防 火 壁 とな し 火 災 に安 全 な る こ と。

(ハ)建 具 を 堅 固 に して戸 締 に意 を用 ゐ 盗 難 の不 安 少 な き こ と。

(二)内 部 の構 造 は 和洋 の様 式 を 自 由に 選 択 し得 る こ と。

(ホ)水 道 電 気 は勿 論 炊 事 及 び 暖 房 用 の 瓦 斯 の設備 あ る こ と。

(へ)便 所 は 各戸 毎 に設 け水 洗 式 とな した る こ と。

(19)

(ト)屋 上 に 洗濯 室 を設 け盤及 び 物 干 しを設 備 した る こ と。

(チ)釜 所 に は流 しは勿 論 調 理 釜 、寵 、蝿 帳 等 の 外 ダ ス トシ ュー トを 取 り什 け た る こ と。

(リ)其 の 他 押 入 、 鏡 付 洗 面 所 、 帽 子 掛 す る こ と。9

下駄 箱 、標 札 等 に 至 るま で 一 切 完 備

同 潤 会 の アパ ー トメ ン ト事 業 と して 建 設 され た 代 官 山 アパ ー トは 、1927年 に 竣 工 され た 総 戸 数337戸 、 最 大3階 建 て の 同潤 会 ア パー トメ ン ト最 大 規 模 の郊 外 団 地 で あ っ た。 当 時 と して は めず ら しか っ た鉄 筋 コ ン ク リー ト造 の 建 物 に ガ ス 、 水 道 、水 栓 便 所 を備 え た 賃 貸 住 居 と して 当時 と して は新 しい生 活 様 式 を示 して い た 。住 宅 の特 徴 と して は 世 帯 向 け で30㎡ 未 満 と現在 の1DKほ どの狭 い もの で あ

っ た。 水 栓 便 所 は 当時 と して は珍 しく、暖 房 用 の ガ スが 備 え付 け られ 、 耐 震 耐 火 性 能 を加 味 した もの で あ っ た。 風 呂 は共 同 で あ っ たが 居 室 の床 仕 上 げは コル クの 上 に薄 縁 敷 き と し、洋 式 、和 式 が選 択 で きた 。 また 、避 難 用 の 縄 梯 子 を備 え防 火性 能 を も たせ る た め 玄 関扉 に は鉄 板 を巻 くな ど地 震 、火 災 へ の対 策 が と

られ て い る。 台 所 は 土 間 に な って お り、 木 枠 にブ リキ が は め られ た流 し、 ガ ス コ ン ロ台 、調 理 台 、 ダ ス トシ ュー ト、 米 櫃 、炭 櫃 が備 え られ て い た。 トイ レは 上 方 の タ ンク か ら水 の 流れ る和 式 便 器 で あ る。 ま た 、独 身 住 戸 にお い て は 水 回 り設 備 は共 同 とされ た が 部 屋 ご とに ガ ス栓 が1口 設 け られ た。 ま た 、備 え付 け の荷 台 や収 納 が設 け られ 、住 み や す さへ の 工 夫 が み られ る。 これ らの 設備 が 東 京 都 八 王子 市 の都 市 再 生機 構 技 術 ・コス ト管 理部 技 術 管 理 分 室 に 集 合 住 宅 歴 史 館 と して 再 現 され て い る。

代 官 山 アパ ー トメ ン トの 空 間 の レイ ア ウ トと して は 玄 関 か ら入 室 す る と廊 下 が 現 れ 、 そ こか ら2つ の 居 室 、 土 間 の 台 所 、 便 所 へ とつ な が る。 水 回 り設 備 は 端 に集 め られ 、 居 室 とは 床材 、 床 高 も異 な る。

9UR都 市 機 構 技 術 ・コ ス ト管 理 部 技 術 管 理 分 室1

「同 潤 会 代 官 山 ア パL‑一・トー戦 前 の 集 合 住 宅 一」(2017取 得)P1

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図3,1同 潤 会 ア パ ー トメ ン ト世 帯 向 け 住 戸1。

3、2.ダ イニ ングキ ッチンの 誕 生 3.2.1.住 宅公団

日本 住 宅公 団 は1955年7月 に設 立 され 、大 都 市 地 域 の住 宅建 設 促 進 を最 優 先 の 課題 と して 取 り上 げ た。 当 時 、 人 口及 び 産 業 の都 市集 中 が著 し く住 宅 不 足 は深 刻 化 して い た 。1956年 の経 済 白書 で は 「も はや 戦 後 で は な い 」 と うた い な が ら

国民 生 活 白書 で は 「住 宅 は まだ 戦 後 で あ る」 と言 わ ざ る を得 な い ほ ど住 宅 問題

lOUR都 市 機 構:「 集 合 住 宅 の 源 流 を 探 る 」(2016 .7)P3

(21)

は 深 刻 で あ っ た。 住 宅 公 団 は 住 宅 不 足 の 著 しい 大 都 市 を 中心 に 民 間 資 金 を導 入 す る こ とに よ って 耐 火 構 造 の集 合 住 宅 を大 量 に供 給 して い った 。 そ れ に よ り中 堅 所 得 層 の 住 宅供 給 、居 住 環 境 の 改 善 を 図 り、公 団住 宅 を通 して 日本 にお け る 集 合 住 宅居 住 の 定 着 を促 進 させ た。 標 準 設 計 は 、 住宅 不 足 を解 消 す るた め 、 限 られ た予 算 で 良質 安 価 な住 宅 を大 量 供 給 す べ く生 み 出 され る こ と とな る。と 「 間類 型 に も とつ く集 合 住 戸 の変 遷 に 関す る研 究 一個 室 分 離 型 か ら居 間 中 心型 へ の移 行 一」(2007)に 記 され て い る。

ま た 、 「日本 住 宅 公 団 か ら都 市 再 生機構 へ一公 団 の 組 織 変 更 とそ の背 景一」

(2008)に よ る と、1954年 発 足 の鳩 山 内 閣 に よ る大 都 市 地 域 の住 宅 建 設促 進 の た め の 政 策 にお い て年 間42万 戸 の住 宅 建設 目標 を 実 現 す る こ とが 求 め られ た 。 従 来 の 公 営 住 宅 建 設 で は 十 分 に 対応 す る こ とが 十 分 で は な い と考 え られ 、住 宅公 団 は 以 下 の項 目 を使 命 と して 発 足 した 。

1.住 宅 不 足 の 著 しい 地 域 の 勤 労 者 の た め の住 宅 を建 設 す る こ と 2.大 都 市 周 辺 に お い て広 域 計 画 に よ り住 宅 建 設 を行 うこ と 3.耐 火 性 能 を有 す る集 団住 宅 を建 設 す る こ と

4.公 共住 宅 建 設 に民 間資 金 を導 入 す る こ と 5,大 規模 な 宅 地 開発 を行 うこ と

ま た 、住 宅 公 団 の行 った政 策 と して は 以 下 の様 な こ とが記 述 され て い る。

公 団 は 、 大 量 の 住 宅 を供 給 す るた め に 、 一 箇 所 に集 合 住 宅 を複 数 棟 建 設 す る 団 地 形 式 の 開発 を行 っ た。 当初 は 、 一 団地 数 百 戸 程 度 で あ っ た が 、 徐 々 に大 型 化 し、郊 外 部 に ま とま っ た 土 地 を取 得 して2000戸 以 上 の 大 団 地 を つ く る こ とが 標 準的 とな り、や が て は 、高 島 平団 地 の よ うに1万 戸以 上 の 大 団 地 も現 れ る よ うに な った 。 こ う して 登 場 した 公 団 住 宅 は、 庶 民 の憧 れ の 的 とな り(団 地 族 とい わ れ るサ ラ リー マ ン 生活)、 応 募 倍 率 は 極 めて 高 か っ た。公 団 の宅 地 開発 事 業 は 、 集 合 住 宅 の 建 設 の 前 提 条 件 とな る住 宅 用 地 の 大 量 造 成 の 任 務 を持 っ て い た が 、 1960年 代 に入 り、 深 刻 とな りつ つ あ っ た宅 地 事 情 を 反 映 し、宅 地 の 供 給 とい う 面 で も重 要性 が 高 ま った 。11

ll山 島 哲 夫:「 日本 住 宅 公 団 か ら都 市 再 生 機 構 へ 一公 団 の 組 織 変 更 とそ の 背 景 一」 宇 都 宮 共 和 大 学 都 市 結ii済研 究 年 幸艮(2008)P72

(22)

こ の様 に一 挙 に 大 量 の住 宅 を供 給 す るた め 、団 地 は大 型 化 して い き 、効 率 よ く建 設 され て い っ た。

3.2.2.食 寝 分 離

昭 和13年(1938年)に 鉄 鋼 工 作 建 物 建 造 許 可 規 制 が 始 ま り、 そ の後10年 ほ どは 集 合 住 宅 の建 設 は あ ま り行 わ れ なか っ た が 、 この 間(1942)に 西 山夘 三等 に よ り

食 寝 分 離 」 、 「適 正就 寝 の確 保 」 とい っ た 考 えが確 立 す る。 ま た 、 東 京 大 学 吉 武研 究 室 に よ り公 営住 宅標 準 設 計51c型 の原 案 が 作 成 され 、2寝 室 の確 保 と食 事 の で き る 台所 が提 案 され た。

食 寝 分 離 とは1942年 に西 山夘 三 に よ っ て発 表 され た 「住 居 空 間 の用 途構…成 に 於 け る食 寝 分 離 論 」 にお い て、住 居 内 で の 生 活 を就 寝 、全体 生 活(食 事 ・団 攣)、

分 離 生 活(更 衣 、整 容 、読 書)、 坐 業/移 動 作 業(掃 除)、 特 殊 生 活(接 客 ・病 臥)に 分 け 、最 小 限 の住 宅 に は 生活 を就 寝 と全 体 生 活(食 事 ・団簗)に 分 け る の が 好 ま

しい と した もの で あ る。 この 背 景 に は 当 時 の住 宅 を と りま く劣 悪 化 しつ つ あ る 状 況 に歯 止 め を か け よ う と した 意 図 が あ る。 この とき 、 西 山 の 所 属 してい た 住 宅 営 団 か ら食 寝 分 離 論 を 実現 す るた め の 規 格 平 面 が 発 表 され た が 、 これ は太 平 洋 戦 争 の激 化 に よ り実現 して い ない。

(23)

図3.2住 宅 営 団 に よる規 格 平 面 図12

3,2,3.51c型

1951年 の横浜 市内工業労務者住 生活調 査では部屋数2室 で の小住宅 で も間取 りの差異が就寝室 の分解や食事室 の安定に大きな影響 を与 えている ことを示 し てい る。大 きな居室 が台所 に接す る主室食 事室型 では、就寝室 は分 解 しや すい が食寝分離 は犠 牲 とな り、小 さい居 室が台所に接す る副室食事 室型 では、食事 室 は安定す るが寝室の分解 は妨げ られ るこ とが示 され てい る。

図3.3住 宅 調 査 に よ る 分 類13

これ らの現 状 か ら 「食 事 の で き る台 所 」 は公 営 住 宅 標 準 設 計51C型 と して提 案 され 、 「ダイ ニ ン グキ ッチ ン」 の原 型 とな る。 図(3,4)に 示 す1951年 度 国 庫 補 助 住 宅(51C‑N型)で は 夫 婦 寝 室 の 独 立性 の 確保 、朝 食 が で き る程度 の 台 所 の 広 さ、

台所 と接 続 され た 家 族 の た めの 空 間 とそ の南 面 化 、水 の 流せ るサ ー ビスバ ル コ ニ ー 、 洋 風便 器 の 設 置 が 意 図 され て い た。 この 規 格 で は玄 関 か ら入 室 す る と開 き戸 あ るい は 引 き戸 に よ っ て台 所 ・食 事 室 、居 室(1)に接 続 され 、台 所 ・食 事 室

12社 団 法 人 口本 建 築 学 会:「 集 合 住 宅 計 画 研 究 史 」 丸 善…株 式 会 社(1989)P12

13社 団 法 人 日本 建 築 学 会=「 集 合 住 宅 計 画 研 究 史 」 丸 善 株 式 会 社(1989)P14

(24)

か ら居 室 ② 、 シャ ワー 室 、便 所 へ と接 続 され て い る。 この 時 、 台所 ・食 事 室 が 廊 下 とひ と続 き で は な く1つ の 部屋 と して 明確 に 区LlUられ 、床 の レベ ル も居 室 と 合 わ せ られ た。 ま た これ らは 一 般 的 に 日当 た りの 良 い と され る南 側 に 設 置 され た。

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図3.451c・N型14

3.3.蓮 根 団 地

この様 に 、 戦 後 初 期 に 「寝 食 分 離 」 を実 現 した の が ダ イ ニ ン グ キ ッチ ン(DK) で あ っ た。 これ は 台 所 を広 く しダイ ニ ン グ テ ー ブル を設 置 す る こ とに よ り調 理

と食 事 を同 じ場 所 で 行 い 、就 寝 す る部屋 とは 分離 させ る とい う新 しい ライ フ ス タイ ル の提 案 で あ った 。 また 、2寝 室 を備 え持 つ タイ プ を2DKと 定 義 され た 。 以 下 に 日本 住 宅 公 団 が 初 めて 作 っ た代 表 的 な住 宅 と して2DK55型 と され る蓮 根 団 地 を取 り上 げ る。

蓮 根 団 地 は1957年 の 竣 工 段 階 では 台 所 は 人研 ぎ 流 しと呼 ばれ る人 造石 研 出 し で あ っ た が 、 翌 年 にス テ ン レス製 流 し台 の 量 産化 が成 功 し、採 用 され た 。 こ の 時 、人 研 ぎ 流 し と共 にガ ス コ ン ロ台 も設 置 され て お り、換 気 の 穴 は 用 意 され て

14社 団 法 人 日本 建 築 学 会1「 集 合 住 宅 計 画 研 究 史 」 丸 善 株 式 会 社(1989)P15

(25)

い た が 換 気 扇 は 住 み 手 が 用 意 す る必 要 が あ った 。 キ ッチ ンの横 に は テ ー ブ ル を 備 え付 け る こ とに よ りダイ ニ ン グ キ ッチ ン ①K)と し、 テ ーブル で食 事 をす る生 活 ス タイ ル を確 立 させ た。 公 営 住 宅 との 差 別 化 の た め 、 各住 戸 に 開 放 型 ガ ス炊 き ヒノ キ風 呂 が 設 け られ 、 各 住 戸 の専 用 風 呂 とな っ た。 風 呂は 吸 換 気 の た め住 戸 の 隅 に設 置 す る必 要 が あ り、風 呂 の 向 か い に は ま だ 手 洗 い 用 の 洗 濯 場 が 設 け られ て い た。 南 側 にバ ル コニ ー が 設 け られ た こ とに よ り、戦 前 の 同潤 会 で は屋 上 で共 有 使 用 して い た 洗 濯 場 も各 住 戸 の 中 で行 われ る よ うにな った 。 ま た この 時 に は 、 シ リン ダー 錠 が 用 い られ 、公 私 の領 域 が 明確 に な った 。

同潤 会 に よ る代 官 山 アパ ー トで は 単 な る廊 下 で あ った 部分 が ダイ ニ ン グ キ ッ チ ン とな り、 ダイ ニ ン グ キ ッチ ン と2つ の寝 室 を2DKと され た住 居 は公 団住 宅 の 代 名 詞 とな った 。 こ うした 団 地 で の冷 蔵 庫 を は じめ とす る家 庭 電 化 製 品 を使 っ

た核 家 族 の 暮 ら しは 「団地 族 」 と して一 種 の社 会 現象 とな った 。

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図3.5蓮 根 団 地15

15UR都 市 機 構=「 集 合 住 宅 の 源 流 を 探 る 」(2016 .7)P4

(26)

3.4,nLDK化

3.41.1970年

1963年 に 区分 所 有 法 が 制 定 され 、1964年 の東 京 オ リン ピ ック に か けて 第 一 次 マ ン シ ョン ブ ー ム とな った。70年 代 に一 般 家庭 へ も普 及 し、3LDKの 中で は 中 央 に リビ ン グ(L)と ダイ ニ ン グ キ ッチ ン(DK)を 設 け た 中LDKプ ラ ンが 主流 で あ っ た。 当時 は ま だ和 室 が 主 流 で あ り、51c型 のDKス タイ ル が主 流 で あ っ た こ とか らも和 室 の採 光 を重 視 した 中LDKプ ラ ンが 定番 の 間取 りとな っ た。 ま た 、 こ の 時 は 、 オ ー プ ン キ ッチ ンが 主 流 で あ った 。

1970年 代 頃 ま で の 集 合 住 宅 で は 実 質 的 にす べ て の室 に 窓 を計 画す る必 要 が あ った 。 これ は 、 ヨー ロ ッパ にお い て は住 棟 全体 で のセ ン トラル 方式 の熱 源 が多 く採 用 され て い るの に対 し、 日本 にお い て ほ ぼす べ て の場 合 戸 別 方 式 の 熱 源 が 採 用 され て い た こ とに起 因 す る。1965年 頃 にバ ラ ンス ドブ リュー 方 式16の ガ ス風

呂釜 が集 合 住 宅 に導 入 され 、住 戸 内 で安 全 に効 率 よ くボ イ ラー を運 転 す る こ と が 可 能 にな った が 、 一 方 で 汚染 空 気 の排 気 及 び新 鮮 な 空気 の 吸気 の た め 浴 槽 は 外 部 に面 す る よ うに設 置 す る必 要 が あ っ た。 ま た 、 日本 の 多 くの 地 域 は モ ン ス ー ン型 の高 温 多湿 な気 候 で あ る こ とか ら も

、浴 室 で発 生 す る湿 気 を排 出す るた め に浴 室 に外 部 に面 す る 間 口を設 け る必 要 が あっ た。 当然 、居 室 に も 自然 採 光 の必 要 が あ り、結 果 と して こ の頃 ま で の集 合住 宅 で は ほ ぼす べ て の室 お い て窓 を設 置 す る必 要 が あ っ た。 こ の よ うな理 由 に よ り1970年 代 初 頭 に建 設 され た典 型 的 な集 合 住 宅 は 階段 室型 の建 物 に 間 口(フ ロ ンテ ー ジ)が 広 く計 画 され た 間取

りが 主流 で あ っ た。

16そ れ 以 前 の 燃 焼 方 式 は、 燃 焼 に 必 要 な 酸 素 を 室 内 側 か ら 取 り込 み 汚 染 空 気 を 室 外 に 排 気 す る もの で あ っ た の に 対 し 、 バ ラ ン ス ドプ リュ ー 方 式 は 、 燃 焼 に 必 要 な 酸 素 も室 外 側 か ら 取 り込 む 方 式 で あ る。 従 来 型 の 燃 焼 方 式 で は 、 室 内 側 の 酸 素 量 低 下 を 防 ぐ た め 、 一 定 の 換 気 量 を 確 保 す る 必 要 が あ り 、 し た が っ て 燃 焼 効 率 も 悪 か っ た 。 な お 、 バ ラ ン ス ドブ リュ ー 方 式 が 採 用 さ れ た ガ ス 風 呂 釜 が 、 い わ ゆ る バ ラ ン ス 釜 で あ る 。BF釜 と も 呼 ば れ る 。

(27)

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図3.61970年 代 初 頭 に 建 設 され た 典 型 的 な 集 合 住 宅 住 戸 の 平 面 図17 1v『

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図3.6外 部 に 面 す る 開 ロ をも つ1970年 代 の 集 合 住 宅 の 浴 室ls

17門 脇 耕 三1「 集 合 住 宅 の 構 法 に 規 定 さ れ る 住 戸 計 画 の 自 由 度 に 関 す る 研 究 」(2011)P15 18門 脇 耕 三1「 集 合 住 宅 の 構 法 に 規 定 さ れ る 住 戸 計 画 の 自 由 度 に 関 す る 研 究 」(2011)P14

(28)

3.4.2.1980年 代 以 降

1980年 代 の集 合 住 宅 の間 取 りに大 き な変 革 が もた らされ た の も住 戸 設 備 の技 術革 新 と建 築 構 法 の進 歩 に よ る もの で あ っ た。 まず 、電 子 制御 に よ る小 型 の過 給器 燃 焼 ガ ス給 湯器 の 登 場 に よ り、燃 焼 に伴 う住 戸 内 の 空気 汚 染 は 完全 に解 決 され た。 ま た 、 この 頃 ま で に浴 室 の 防水 技 術 も大 き く進 歩 して お り、樹 脂 系 の 材 料 を 一体 成 形 したパ ンパ ネ ル 方 式 の浴 室 が 一 般 化 して い る。 パ ンパ ネ ル 方 式 の浴 室 が 空 間 自体 を覆 う樹 脂 成形 ユ ニ ッ トに よるバ スユ ニ ッ トへ と発 展 し、浴 室 と居 室 の 間仕 切 り壁 の居 室側 に関 して も他 の仕 切 り壁 と同様 の構 法 で つ くる こ とが 可能 にな っ た。 さ らに 大 きな技 術 革 新 と して ダ ク トを用 い た機 械 換 気 技 術 の登 場 が挙 げ られ る。 機 械 換 気 の普 及 に よ って 、 浴 室 の湿 気 や 便 所 の 臭 気 は ダ ク トを通 じて排 気 す る こ とが 可能 に な っ た。 これ に よ り水 回 り設 備 が外 部 と 面す る必 要 性 が な くな り、浴 室 をは じめ とす る水 回 り設 備 は住 戸 の ど こに で も 配 置 で き る様 に な っ た。

ま た 、 この 時期 に鉄 筋 コ ン ク リー トの施 工 技術 も一般 化 し、集 合 住 宅 は 高 層 化 して い っ た。 それ に伴 い 、 エ レベ ー ター の設 置 が 不 可 欠 に な り、 以 前 主 流 で あ っ た 階段 室 型 の住 戸 の配 置 よ りも片 廊 下型 、 中廊 下 型 、 ホー ル 型 とい っ た ア クセ ス方 式 が現 実的 とな っ て い った 。 日本 に お い て は 片 廊 下 型 が 通 風 や 採 光 の 面 か ら も効 率 が 良 く以 降 の 主流 とな って い く。 そ れ に よ り効 率 良 く各 住 戸 を配 置 す る た め に住 戸 の 間 口を狭 め 、住 戸 を高 密 度 に供 給 す る フ ロ ンテ ー ジセ ー ブ 型 が 普 及 して い った 。

(29)

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図3.83LDKの 平 面 図19

これ らに よ り、外 気 に面 す る位 置 は 自然 採 光 の 必 要 な居 室 に優 先 され 、奥 行 きが 深 くな っ た住 戸 に お い て水 回 りは住 戸 の 中央 部 に設 置 され る こ とが 多 くな っ た。 この よ うに して 図 に 示 す様 な 定型3LDKが 形 成 され て い った 。 定型3LDKで は リ ビン グダ イ ニ ン グキ ッチ ン(LDK)な どの公 室 を 日当た りの 良 い南 側 に 配 置 し、 北 側 に寝 室 が2室 配 置 され る こ とが 多 い。 こ う した 間 取 りは 室数 に応 じて nLDK型 と して 普 及 して い った 。 このnLDK型 住 居 は 以 降 多 数 建 設 され 、 現 在 で も

多 くみ られ る。

『マ ン シ ョン 白書 』(長 谷 川 工務 店 マ ー ケ テ ィ ン グ部 編 著 住 宅 新 報 社1986 年)に は80年 初 頭 の代 表 的 な3LDKの ユ ニ ッ トプ ラ ン が掲 載 され て い る。 先 の70 年代 に 普及 した 中LDKプ ラ ン よ りも住 戸 に奥 行 き が 生 ま れ 、続 き 間 プ ラ ン、

縦長LDプ ラ ン 、横 長LDプ ラ ン(図3,9)な どが 挙 げ られ て お り、 中 で も縦 長LDプ ラ

19門 脇 耕 三1「 集 合 住 宅 の 構 法 に 規 定 され る 住 戸 計 画 の 自 由 度 に 関 す る研 究1(2011>P19

(30)

ン横 長LDプ ラ ン は1990年 代 以 降 現在 まで 分 譲 され て い るマ ン シ ョン の間 取 りの べ 一 ス とな っ て い るプ ラン とい え る。

図 一4続 き 間 プ ラン 図 一5縦 長LDプ ラン 図 一6横 長LDプ ラン

図3.9続 き間 プ ラン 、縦 長 ■Dプ ラン 、横 長LDプ ラン20

20リ ノ ま ま:「2 .マ ン シ ョ ン の 間 取 り の 歴 史 」

図 一4続 き 間 プ ラン 図 一5縦 長LDプ ラン 図 一6横 長LDプ ラン

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