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(1)

     

      性 犯 罪 被 害 者 対 応 拠 点 モ デ ル 事 業 検 証 部 会  

      性 犯 罪 被 害 者 対 応 拠 点 モ デ ル 事 業 等 の 検 証 報 告 

 

      第 1   検 証 対 象 事 業 

  本 報 告 で は 、 警 察 庁 の 2 2 年 度 予 算 モ デ ル 事 業 と し て 実 施 し た 「 性 犯 罪 被 害 者 対 応 拠 点 モ デ ル 事 業 ( ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン ・ あ い ち ) 」 及 び 大 阪 阪 南 中 央 病 院 内

「 性 暴 力 救 援 セ ン タ ー ・ 大 阪 ( S A C H I C O ) 」 に つ い て 可 能 な 限 り 比 較 し 、 そ れ ぞ れ の 設 置 運 営 上 の 利 点 ・ 課 題 に つ い て 検 証 し た も の で あ る 。 あ わ せ て 、 事 業 形 態 は 両 者 と 異 な る も の の 、 内 閣 府 男 女 共 同 参 画 局 が 実 施 し た 電 話 に よ る 相 談 受 付 ・ 関 係 先 の 情 報 提 供 を 行 っ た 「 パ ー プ ル ダ イ ヤ ル 」 に つ い て も 参 考 と し た 。  

 

      第 2   検 証 結 果 

      1   検 証 対 象 事 業 の 概 要   

( 1 ) ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン ・ あ い ち ( 警 察 庁 ・ 愛 知 県 警 察 モ デ ル 事 業 )   

   

 

( 2 )性 暴 力 救 援 セ ン タ ー・大 阪( 通 称 S A C H I C O   Sexual Assault Crisis   Healing Intervention Center Osaka 民 間 任 意 団 体   代 表 加 藤 治 子 )( 以 下「 S A C H I C O 」 と い う 。 ) 及 び 「 女 性 の 安 全 と 医 療 支 援 ネ ッ ト 」 

       

①   目 的 

  性 犯 罪 被 害 者 に 必 要 で あ る 初 期 的 な 被 害 相 談 、 医 療 、 各 種 支 援 を 一 カ 所 で 受 け ら   れ る よ う に す る こ と に よ り 、被 害 者 の 心 身 の 負 担 を で き る 限 り 軽 減 し 、及 び 警 察 へ の 被 害 申 告 を 促 進 し て 性 犯 罪 の 潜 在 化 防 止 に 寄 与 す る こ と 。  

①   目 的 

  同 意 の な い・対 等 で な い・強 要 さ れ た 性 的 行 為 は す べ て 性 暴 力 で あ る と 位 置 付 け

、人 間 の 尊 厳 の 問 題 で あ る と 同 時 に 医 療 の 問 題 と と ら え 、女 性 に 対 す る 救 急 医 療 と し て 取 り 組 む 。  

   

                               

< ワ ン ス ト ッ プ サ ー ビ ス の 対 象 に つ い て の 考 え 方 > 

    対 象 を 「 性 犯 罪 」 と す る か 「 性 暴 力 」 と す る か に つ い て は 、         * 理 念 的 な レ ベ ル の 問 題 で あ ろ う と す る 考 え 方  

      * 相 談 し よ う と す る 者 の 現 実 の 受 け 止 め 方 に 差 を 生 じ さ せ る の で は な い か と の 考 え 方  

が あ る 。警 察 が 実 施 し た モ デ ル 事 業 で は 、「 犯 罪 」な い し「 犯 罪 に 準 じ る も の 」を 対 象 と し た 。S A C H I C O で は 、「 性 犯 罪 」と い う 言 葉 を 意 識 的 に 使 用 す る こ と を 避 け 、幅 広 く 女 性 の 性 に 対 す る 不 当 な 暴 力 問 題 と し て 取 り 組 む と の 姿 勢 を 明 示 す べ く「 性 暴 力 」と い う 言 葉 を 用 い る こ と に よ り 、支 援 の 対 象 を 緩 や か な も の と し て 打 ち 出 し 、よ り 多 く の こ の 種 事 案 に 苦 し ん で い る 方 々 に と っ て 、援 助 を 求 め や す い も の に し た 。有 識 者 構 成 員 か ら は 、こ の 点 が 相 談・来 所 者 の 増 加 に つ な が っ た 要 因 の 一 つ で は な い か と の 指 摘 が あ っ た 。  

  な お 、 内 閣 府 の パ ー プ ル ダ イ ヤ ル で も 「 性 暴 力 」 と い う 用 語 が 使 用 さ れ て い る 。  

( 参 考 ) 「 性 犯 罪 」 の 定 義  

  警 察 庁 に お い て は 、性 犯 罪 被 害 者 対 策 に お け る 性 犯 罪 を「 刑 法 上 の 強 姦 、強 制 わ い せ つ 等 の 性 的 欲 求 等 に 基 づ く 身 体 犯 」 と し て と ら え て い る 。 具 体 的 に こ れ に 該 当 す る 罪 種 と し て は 、  

  ○   ( 準 ) 強 姦 罪 、 ( 準 ) 強 制 わ い せ つ 罪 、 集 団 ( 準 ) 強 姦 罪 及 び こ れ ら の 未 遂 罪  

  ○   ( 準 ) 強 姦 致 死 傷 罪 、 ( 準 ) 強 制 わ い せ つ 致 死 傷 罪 、 集 団 ( 準 ) 強 姦 致 死 傷 罪 、 強 盗 強 姦 罪 及 び                                  

(2)

       

  強 盗 強 姦 致 死 罪     と な る ( ※ ) 。  

( ※ )性 犯 罪 被 害 者 対 応 ハ ン ド ブ ッ ク〔 再 訂 版 〕− 性 犯 罪 被 害 の 発 生 ・ 届 出   そ の と き の た め に −( 性       犯 罪 捜 査 研 究 会 編 著 ) に よ る 。  

         

②   支 援 メ ニ ュ ー 

  ア   社 団 法 人 被 害 者 サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち( 以 下「 サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち 」    と い う 。 ) の 支 援 活 動 員( 以 下 「 拠 点 支 援 活 動 員 」 と い う 。 ) が 主 と し て 担 当     す る も の 。    

      * 相 談 受 理 ( 電 話 ・ 面 接 )         * 付 添 ( 事 情 聴 取 時 ・ 診 察 時 )         * 精 神 科 医 ・ カ ウ ン セ ラ ー へ の 引 継         * 弁 護 士 等 法 律 専 門 家 へ の 引 継  

      * 関 係 機 関 の 支 援 施 策 に 関 す る 情 報 提 供   な ど          

      上 記 支 援 メ ニ ュ ー は 、原 則 と し て 拠 点 内 で の 支 援 活 動 を 担 当 す る 拠 点 支 援 活     動 員 が 行 い 、そ の 後 の 法 廷 付 添 い 等 の 継 続 支 援 に あ っ て は 、従 来 か ら サ ポ ー ト     セ ン タ ー あ い ち に お い て 活 動 し て い る 支 援 活 動 員( 以 下「 セ ン タ ー 支 援 活 動 員 」    と い う 。 ) に 引 き 継 ぐ 。  

    ※   関 係 機 関 ・ 団 体 に 関 す る 情 報 提 供 と し て 、 以 下 を 行 っ た 。  

・   ハ ー ト フ ル ラ イ ン ( 県 警 臨 床 心 理 士 の 電 話 相 談 窓 口 ) の 紹 介  

・   サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち の 相 談 電 話 、 弁 護 士 相 談 電 話 の 紹 介  

      ・   法 テ ラ ス 、 愛 知 県 弁 護 士 会 の 犯 罪 被 害 に 関 す る 法 律 相 談 窓 口 の 紹 介  

  ・   精 神 科 ・ 産 婦 人 科 の 紹 介  

・   検 察 庁 の 相 談 窓 口 の 紹 介  

・   警 察 本 部 住 民 相 談 室 の 紹 介  

・   女 性 セ ン タ ー の 紹 介  

・   精 神 保 健 福 祉 セ ン タ ー の 紹 介  

・   国 際 交 流 協 会 ( 外 国 人 用 相 談 窓 口 ) の 紹 介  

・   保 健 所 ( 無 料 H I V 等 の 検 査 ) 窓 口 の 紹 介  

・   被 害 少 年 相 談 窓 口 ・ 児 童 相 談 所 の 紹 介  

   

 

②   支 援 メ ニ ュ ー 

「 被 害 直 後 か ら の 総 合 的 支 援 」 「 被 害 者 の 希 望 に 添 っ て 」     *   2 4時 間 ホ ッ ト ラ イ ン ( S A C H I C O 支 援 員 に よ る 。 )   *   電 話 相 談 と 来 所 面 談 ( S A C H I C O 支 援 員 に よ る 。 )  

*   産 婦 人 科 的 診 療 と 証 拠 採 取 ( 阪 南 中 央 病 院 産 婦 人 科 女 性 医 師 に よ る 。 )   *   警 察 の 来 所 に よ る 事 情 聴 取 ( 大 阪 府 警 察 )  

*   法 的 支 援 ( S A C H I C O 登 録 弁 護 士 に よ る 。 )  

*   児 童 相 談 所 と の 連 携 ( 大 阪 府 ・ 大 阪 市 ・ 堺 市 ・ 滋 賀 県 ・ 奈 良 県 )  

*   カ ウ ン セ リ ン グ( 院 内 臨 床 心 理 士 又 は ウ ィ メ ン ズ セ ン タ ー 大 阪( 以 下「 W     C O 」 と い う 。 ) カ ウ ン セ ラ ー )  

*   ケ ー ス ワ ー ク ( 院 内 ケ ー ス ワ ー カ ー に よ る 。 )  

  *   「 女 性 の 安 全 と 医 療 支 援 ネ ッ ト 」 に 参 加 し て い る 諸 機 関 ・ 個 人 と の 連 携  

  大 阪 産 婦 人 科 医 会・W C O・性 暴 力 を 許 さ な い 女 の 会 大 阪 被 害 者 支 援 ア ド  

  ボ カ シ ー セ ン タ ー・女 性 の 安 全 と 健 康 の た め の 支 援 教 育 セ ン タ ー・女 性 共 同     法 律 事 務 所 ・ D V 防 止 情 報 セ ン タ ー ・ ま つ し ま 病 院       な ど  

*   他 の 支 援 団 体 に 関 す る 情 報 提 供  

◎   阪 南 中 央 病 院 が 、院 内 の 一 角( 約4 0㎡ )を 改 装 し 、 待 合 ・ 面 談 室 ・ 診 察     室・ス タ ッ フ ル ー ム を 備 え た 特 殊 産 婦 人 科 外 来 を 開 設 し た 。診 療 業 務 は 病 院     が 担 当 し 、 ホ ッ ト ラ イ ン ・ 面 談 等 は S A C H I C O が 担 当 し て い る 。  

   

  ( 参 考 )S A CHI COの 活 動 に 関 し て 大 阪 府 警 察 が 主 と し て 担 当 す る も の      

  ( 捜 査 部 門 )  

* 被 害 申 告 、 事 情 聴 取 、 証 拠 採 取  

  ( 支 援 部 門 )  

* 付 添 ( 事 情 聴 取 時 )  

* 初 診 費 用 ・ 緊 急 避 妊 ・ 人 工 妊 娠 中 絶 費 用 等 の 負 担  

* 一 時 避 難 施 設 宿 泊 に 係 る 費 用 の 負 担   な ど  

 

  イ   医 療 法 人 大 雄 会   大 雄 会 第 一 病 院( 以 下「 大 雄 会 第 一 病 院 」と い う 。)が 主     と し て 担 当 す る も の 

  * 産 婦 人 科 に よ る 診 療 、 緊 急 避 妊 の 措 置 、 性 感 染 症 検 査 等  

       

(3)

    * 証 拠 採 取  

      * 心 療 内 科 等 と の 連 携  

     

  ウ   愛 知 県 警 察 が 主 と し て 担 当 す る も の    ( 捜 査 部 門 )  

        * 被 害 申 告 、 事 情 聴 取 、 証 拠 採 取  

        * 初 診 費 用 、 緊 急 避 妊 費 用 、 初 回 診 察 時 の 性 感 染 症 検 査 費 用 等 の 負 担         ( 支 援 部 門 )  

        * 拠 点 活 動 支 援 員 の 活 動 内 容 ( ※ ) に 加 え て 、 以 下 の 対 応 を 担 当 し た 。           * 捜 査 部 門 へ の 引 継    

* 一 時 避 難 施 設 宿 泊 、 人 工 妊 娠 中 絶 に 係 る 費 用 の 負 担  

        * 犯 罪 被 害 者 支 援 室 ( 以 下 「 支 援 室 」 と い う 。 ) の 女 性 警 察 官 ( 以 下 「 支           援 室 女 性 警 察 官 」 と い う 。 ) 及 び 臨 床 心 理 士 の 派 遣  

        * 支 援 室 の 臨 床 心 理 士( 以 下「 支 援 室 臨 床 心 理 士 」と い う 。)に よ る カ ウ           ン セ リ ン グ   な ど  

( ※ )ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン・あ い ち に お い て は 、支 援 室 の 拠 点 専 従 の 女 性 警 察     官( 以 下「 常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 」と い う 。)の 指 導 助 言 に 基 づ い て 活 動 し     て い た こ と か ら 、拠 点 支 援 活 動 員 と 常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 の 明 確 な 業 務 分 担     は 行 っ て い な い 。      

                                 

   

                             

< 支 援 メ ニ ュ ー >  

  ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン ・ あ い ち 、S A C H I C O の い ず れ も 、相 談 受 付( 電 話 ・ 面 接 )及 び 診 療 を 中 核 メ ニ ュ ー と し 、あ わ せ て 被 害 者 が 希 望 す る 場 合 に は 、警 察 の 招 請 に よ る 被 害 申 告 ・ 証 拠 採 取 、カ ウ ン セ ラ ー ・ 弁 護 士 へ の 引 継 ぎ 等 、被 害 者 が 必 要 と す る 関 係 者 へ の 連 絡 を 行 っ て い る 。一 方 、パ ー プ ル ダ イ ヤ ル は 、 電 話 相 談 を 受 け 、 必 要 に 応 じ て 関 係 先 に 関 す る 情 報 提 供 を 行 っ て い る 。  

  被 害 者 の 身 体 的・精 神 的 負 担 の 軽 減 の 観 点 か ら は 、特 に 強 姦 事 案 の よ う な 被 害 者 の 置 か れ た 状 況 が よ り 深 刻 な 事 案 に お い て は 、拠 点 支 援 活 動 員 を 中 心 に し て 、い わ ば フ ェ イ ス ツ ー フ ェ イ ス の 形 で 必 要 な 関 係 先 に 連 絡 ・ 引 継 が な さ れ る 形 態 が 効 果 的 と 考 え ら れ る 。  

  な お 、ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン ・ あ い ち に お い て も 、電 話 相 談 で「 自 宅 付 近 で 理 解 の あ る 病 院 を 紹 介 し て ほ し い 」と い う 要 望 が 多 か っ た こ と を 踏 ま え る と 、ワ ン ス ト ッ プ 支 援 セ ン タ ー と 銘 打 っ た 施 設 の み な ら ず 、 各 地 に こ れ に 準 じ た ネ ッ ト ワ ー ク を 構 築 し て お く 必 要 が あ る 。  

※   こ の 点 に 関 し 、第 1 に 重 要 な こ と は 、産 婦 人 科 医 師 に 対 し て 被 害 者 の 診 察 を 促 し 、診 察 を し て も ら   う こ と で あ る と の 観 点 か ら 、S A C H I COに お い て は 、大 阪 府 か ら の 委 託 を 受 け 、府 内 を 6 ブ ロ ッ ク に 分   け て 、 診 療 方 法 、 対 応 要 領 、 連 携 の 仕 方 等 産 婦 人 科 医 療 機 関 向 け の 研 修 を 単 年 度 で 行 う 予 定 で あ る 。    

                             

   

③   参 画 主 体 ・ 選 定 手 続  ③   参 画 主 体 

(4)

  ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン・あ い ち の 参 画 主 体 の 選 定 に 当 た っ て は 、関 心 の あ る 方 々 に 対 し 広 く 募 集 す る と い う 公 平 性 と 、性 犯 罪 被 害 者 と い う 極 め て 困 難 性 の 高 い 支 援 業 務 で あ り 、高 度 な ノ ウ ハ ウ が 必 要 と さ れ る と い う 点 を 踏 ま え 、公 募 公 告 に よ る こ と と し た 。そ の 結 果 、全 体 的 な コ ー デ ィ ネ ー タ ー と し て 運 営 を 担 う 主 体 と し て サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち が 、施 設 及 び 医 療 サ ー ビ ス の 提 供 を 担 う 主 体 と し て 医 療 法 人 大 雄 会 が そ れ ぞ れ 応 募 し 、 決 定 さ れ た 。  

  ア   サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち 

      本 事 業 の た め の 拠 点 支 援 員 活 動 員 4 人 を 採 用 し 、 常 時 1 人 を 拠 点 に 配 置 。         ( サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち の 概 要 )  

      平 成 1 0 年 設 立  

      事 務 局 体 制   事 務 局 長 1 、 次 長 1  

      支 援 員   3 4 名 ( 拠 点 支 援 活 動 員 4 名 を 含 む 。 )     イ   大 雄 会 第 一 病 院 

      産 婦 人 科( 医 師 9 人( う ち 婦 人 科 対 応 7 人 )・ 看 護 師 6 人( う ち 婦 人 科 対 応     3 人 ) ) に お い て 対 応 。 日 中 9 人 、 夜 間 当 直 1 人 。  

      ( 大 雄 会 第 一 病 院 の 概 要 )         昭 和 4 9 年 設 立  

      医 師 ・ 看 護 師 数   医 師 3 5 人   看 護 師 1 3 1 人         救 急 指 定 の 有 無   無  

  ウ   愛 知 県 警 察 

      事 案 へ の 対 処 の た め 、 捜 査 第 一 課 、 生 活 安 全 総 務 課 (D V被 害 者 ) 、 少 年 課     ( 児 童 虐 待 )、機 動 捜 査 隊 ・ 機 動 鑑 識 係( 夜 間 発 生 時 の 女 性 対 応 要 員 確 保 の た       め ) 、 一 宮 警 察 署 ( 拠 点 管 轄 署 ) 等 と の 連 携 体 制 を 構 築 し た 。  

                           

  大 阪 に お い て 性 暴 力 や 性 虐 待 被 害 者 の 診 療 に 積 極 的 に 取 り 組 ん で き た 産 婦 人 科 医 師 ・ 精 神 科 医 師 ・ 看 護 師 、性 暴 力 被 害 者 の 法 的 支 援 に 取 り 組 ん で き た 弁 護 士 、長 年「 女 性 の 生 と 性 」の 問 題 や「 女 性 へ の 性 暴 力 」の 問 題 に 取 り 組 ん で き た 草 の 根 の 女 性 団 体「 W C O 」及 び「 性 暴 力 を 許 さ な い 女 の 会 」の ス タ ッ フ な ど 約 3 0 名 が 集 ま り 、平 成 2 1 年 6 月 、「 女 性 の 安 全 と 医 療 支 援 ネ ッ ト 準 備 室 」を 立 ち 上 げ 、性 暴 力 被 害 者 に 対 す る 支 援 の あ り 方 に つ い て 考 え 、ネ ッ ト ワ ー ク の 構 築 と 拠 点 作 り を 目 指 し た 。そ し て 、阪 南 中 央 病 院 に 拠 点 を 設 置 す る こ と を 病 院 側 に 申 し 入 れ 、受 け 入 れ ら れ た こ と か ら 、平 成 2 2 年 4 月 、性 暴 力 救 援 セ ン タ ー ・ 大 阪( S A C H I C O

)が 開 設 さ れ た 。同 時 に 、「 女 性 の 安 全 と 医 療 支 援 ネ ッ ト 」に 所 属 す る 諸 機 関 ・ 個 人 と の 連 携 体 制 を 構 築 し た 。  

 

ア   性 暴 力 救 援 セ ン タ ー ・ 大 阪 ( S A C H I C O )    組 織 と し て は 、 任 意 団 体 。  

  設 立 準 備 室 メ ン バ ー を 、ス ー パ ー バ イ ザ ー 1 3 名 と 運 営 委 員 1 3 名 に 分 け 、運 営 委 員 は 、月 1 回 の 運 営 委 員 会 に 出 席 し 、活 動 全 般 に つ い て 検 討 の 上 、必 要 に 応 じ て

、ス ー パ ー バ イ ザ ー か ら の 助 言 を 得 て い る 。運 営 委 員 の 中 の 1 名 が 、マ ネ ー ジ メ ン ト コ ー デ ィ ネ ー タ ー と し て 、代 表 と と も に 日 常 的 に 発 生 す る 諸 問 題 に 対 応 し て い る

。  

  運 営 委 員 1 3 名 は 、産 婦 人 科 医 師 3 名 、法 医 学 者 1 名 、弁 護 士 2 名 、小 児 科 医 師 1 名 、W C O ス タ ッ フ 4 名 、性 暴 力 を 許 さ な い 女 の 会 ス タ ッ フ 2 名 か ら な る 。事 務 局 は 、W C O が 担 い 、支 援 員 の 養 成 ・ 育 成 ・ 管 理 、広 報 そ の 他 の 事 務 的 な 業 務 全 般 を 請 け 負 っ て い る 。  

  支 援 員 は 、平 成 2 3 年 3 月 の 時 点 で 3 5 名 お り 、2 4 時 間 ホ ッ ト ラ イ ン と 来 所 相 談 を 担 当 し て い る 。シ フ ト は 9 〜 1 3 時 ・ 1 3 〜 1 7 時 ・ 1 7 〜 2 1 時 ・ 2 1 〜 9 時 の 4 交 代 勤 務 で 、交 通 費 程 度 の 有 償 ボ ラ ン テ ィ ア で あ る 。ま た 、支 援 員 は 、個 人 情 報 保 護 と 月 1 回 の ケ ー ス 検 討 会 に 出 席 す る 義 務 を 負 っ て い る 。  

 

イ   阪 南 中 央 病 院 

  S A C H I C O の 産 婦 人 科 診 療 は 、「 阪 南 中 央 病 院 の 外 来 診 療 」と し て 常 勤 の 女 性 医 師 6 名 が シ フ ト を 組 ん で 担 当 し て い る 。平 成 2 3 年 3 月 時 点 で の 阪 南 中 央 病 院 産 婦 人 科 の 常 勤 医 師 は 、男 性 1 名 と 女 性 6 名 で 、非 常 勤 医 師 は 4 名 で あ る 。当 直 医 が 男 性 の 場 合 は 、女 性 の 自 宅 待 機 医 師 が 出 動 し て 診 療 を 行 う 。看 護 師 は 、日 中 は 産 婦 人 科 外 来 の 看 護 師 が 担 当 し 、夜 間 は 救 急 外 来 の 看 護 師 が 担 当 す る 。必 要 に 応 じ て

、 院 内 の M S W ( 医 療 ソ ー シ ャ ル ワ ー カ ー ) 、 臨 床 心 理 士 が 加 わ る 。  

  警 察 公 費 を 使 え な い 場 合 の 初 診 時 費 用 の 自 己 負 担 分 は 、S A C H I C O の 基 金 よ り 支 援 し て い る 。    

 

(5)

④  連 携 す る 機 関 ・ 団 体 

  愛 知 県 弁 護 士 会 ( 犯 罪 被 害 者 支 援 特 別 委 員 会 へ 協 力 依 頼 )    

                                                   

④   連 携 す る 機 関 ・ 団 体 

  ア   「 女 性 の 安 全 と 医 療 支 援 ネ ッ ト 」 に 参 加 す る も の 

*   大 阪 弁 護 士 会 有 志 グ ル ー プ  

      大 阪 弁 護 士 会 の 有 志 2 2 名( 女 性 2 1 名 、男 性 1 名 )が 、2 週 間 ご と 2 名     の シ フ ト を 組 み 、相 談 に の っ て い る 。被 害 者 に 弁 護 士 相 談 の 希 望 が あ れ ば 、    担 当 弁 護 士 へ 紹 介 し て い る 。事 例 に よ り 、1 回 目 の 弁 護 士 相 談 料 は S A C H     I C O の 基 金 よ り 支 援 し て い る 。  

    *   W C O  

      診 療 し た 医 師 に よ り 、カ ウ ン セ リ ン グ が 必 要 と 指 示 さ れ た 事 例 は 、主 に W     C O の カ ウ ン セ ラ ー に 紹 介 し て い る 。5 回 分 の カ ウ ン セ リ ン グ 料 は S A C H     I C O の 基 金 よ り 支 援 し て い る 。  

*   大 阪 産 婦 人 科 医 会  

      医 会 と し て S A C H I C O を 後 援 す る と い う 決 定 を し た 。被 害 者 を S A C     H I C O に 紹 介 し た り 、医 会 の 月 報 に 不 定 期 に S A C H I C O の 報 告 文 を 掲     載 す る な ど の 連 携 を し て い る 。今 後 、医 会 の 女 性 待 機 医 師 の 協 力 が 期 待 さ れ     る

。  

*   児 童 相 談 所  

      大 阪 府 ・ 大 阪 市 ・ 堺 市 ・ 滋 賀 県 ・ 奈 良 県 の 児 童 相 談 所 か ら の 通 報 に よ り 、    性 虐 待 を 受 け た 又 は そ の 疑 い の あ る 児 童 の 診 療 を し て い る 。一 方 で 、S A C     H I C O の 来 所 事 例 を 通 報 す る 場 合 も あ る 。  

*   そ の 他「 女 性 の 安 全 と 医 療 支 援 ネ ッ ト 」に 参 加 し て い る 諸 機 関 ・個 人    

    と の 連 携          

イ   大 阪 府 警 察 の 支 援 部 門 ・ 捜 査 部 門 

大 阪 府 警 か らS A CHI COに 対 し て 、 住 所 地 ご と の 管 轄 警 察 署 の 一 覧 表 を 交  

  付 し て お り 、S A CHI C Oか ら 警 察 に 連 絡 す る 際 に は 、 発 生 場 所 を 管 轄 す る 警 察     署 に 連 絡 が な さ れ る こ と に な っ て い る 。 連 絡 を 受 け た 警 察 署 はS A CHI COに     赴 き 、 事 情 聴 取 等 を 行 う 。  

  2   活 動 結 果 等 ( 対 象 活 動 期 間 : 平 成 2 2 年 7 月 〜 平 成 2 3 年 3 月 ) 

( 1 ) 相 談 受 付 時 間 ・ 電 話 受 付 地 域 

      月 曜 日 か ら 土 曜 日 の 9 時 か ら 2 0 時 ま で ( 祝 日 及 び 年 末 年 始 を 除 く 。 ) 。  

  受 付 時 間 以 外 の 夜 間 ・ 日 曜 日 ・ 祝 日 ・ 年 末 年 始 は 、相 談 者 の 希 望 に 応 じ て 、 

  録 音 ア ナ ウ ン ス に よ り 警 察 本 部 の 相 談 窓 口 に 転 送 し て 対 応 し た 。拠 点 の 開 設 時     間 に つ い て は 、 大 雄 会 第 一 病 院 の 入 院 患 者 等 の 安 全 管 理 の 観 点 も 踏 ま え た 。  

 

2   活 動 結 果 等 ( 対 象 活 動 期 間 : 平 成 2 2 年 4 月 〜 平 成 2 3 年 3 月 ) 

( 1 ) 相 談 受 付 時 間 ・ 電 話 受 付 地 域 

      電 話・来 所 の 別 な く 、全 国 か ら の 相 談 を 3 6 5 日 2 4 時 間 対 応 で 受 け 付 け     る 。  

     

( 2 ) 相 談 受 付 件 数 ・ 地 域  ( 2 ) 相 談 受 付 件 数 ・ 地 域 

(6)

ア   受 付 件 数 及 び 受 付 時 間 

      電 話 及 び 来 所 の 総 件 数 は 表 ハ − 1 a の と お り で あ る 。相 談 時 に 氏 名 等 を 明 ら     か に し な い な ど の た め に 、確 実 な 特 定 は で き な い も の の 、そ の 相 談 内 容 等 か ら     重 複 し て い る の で は な い か と 推 測 さ れ る も の を 除 く と 表 ハ − 1 b の と お り で あ     る 。  

      時 間 帯 別 の 相 談 件 数 は 、 表 ハ 3 − b の と お り で あ る 。  

相 談 の あ っ た 1 0 0 件 の 事 案 に つ い て 、 電 話 相 談 が 9 時 か ら 2 0 時 ( 月 〜 土 )

    で 8 3 人 ( 9 8 . 8 % ) 、 こ れ 以 外 の 時 間 帯 が 1 人 ( 1 . 2 % ) 、 来 所 に つ い     て も 、 9 時 か ら 2 0 時 ( 月 〜 土 ) が 1 3 人 ( 8 1 . 3 % ) 、 こ れ 以 外 の 時 間 帯    

( 1 8 . 7 % ) と の 結 果 で あ る 。  

      な お 、 無 言 電 話 の 件 数 は 1 件 で あ っ た ( 電 話 相 談 8 4 件 の 外 数 ) 。    

    ア   受 付 件 数 及 び 受 付 時 間 

      電 話 及 び 来 所 の 総 件 数 は 表 S − 1 a の と お り で 、1 4 6 3 件 と 3 8 7 件 で     あ る 。罪 種 別 の 電 話 相 談 件 数 は 、表 − 1 b の と お り で 、レ イ プ ・ 強 制 わ い せ     つ 関 連 が 7 0 4 件 、性 虐 待 関 連 が 1 4 4 件 、D V 関 連 が 1 2 7 件 で あ る 。無     言 電 話 も 含 む が 、時 間 帯 別 の 電 話 件 数 は 表 S − 2 の と お り で あ る 。総 電 話 件     数 1 4 6 3 件 中 、9 〜 2 1 時 が 1 1 4 2 件( 7 8 % )、2 1 〜 9 時 が 3 2 1     件( 2 2 % ) で あ る 。 な お 、 無 言 電 話 の 件 数 は 、 1 4 6 3 件 中 2 6 3 件 で あ     る 。         来 所 し 、診 療 し た 実 人 数 は 1 2 8 人 で 、罪 種 別 に 見 る と 表 S − 3 a の と お     り で あ る 。レ イ プ・強 制 わ い せ つ 被 害 者 7 8 人 の 初 回 の 電 話 と 初 回 の 来 訪 時     間 は 表 3 − b の と お り で あ る 。 電 話 、 来 所 と も 2 3 % を 2 0 〜 9 時 が 占 め て   い た 。  

 

○ 表 ハ − 1 a 電 話 及 び 来 所 総 件 数  

 

○ 表 S − 1 a 電 話 及 び 来 所 総 件 数    

       

 

電 話 相 談    

8 4      

1 0 0    

 

       

         

 

電 話 相 談    

1 4 6 3      

1 8 5 0    

           

拠 点 来 訪    

1 6  

 

拠 点 来 訪    

3 8 7  

       

○ 表 ハ − 1 b     電 話 及 び 来 所 件 数 ( 罪 種 別 ・ 実 数 ( た だ し 、 推 定 に よ る 。 ) )   ○ 表 S − 1 b 電 話 相 談 総 件 数 ( 罪 種 別 )    

   

強 姦   3 4    

5 9    

     

           

罪   種   別   件   数   %                  

強 制 わ い せ つ   1 3   強 姦 ・ 強 制 わ い せ つ     7 0 4   4 8 . 1  

そ の 他 (D V等 )  1 2   性 虐 待 ( ※ )   1 4 4   9 . 8  

             

○ 表 ハ − 2       電 話 相 談 総 件 数 ( 時 間 帯 別 )  

D V   1 2 7   8 . 7   そ の 他   2 1 1   1 4 ・ 4   無 言   2 6 3   1 8 . 0   い た ず ら ?   1 4   1 . 0  

合   計   1 4 6 3       1 0 0 . 0  

( ※ ) 行 為 と し て は 強 姦 又 は 強 制 わ い せ つ に 該 当 す る も の で あ っ て も 、 加 害 者 が 親 等 の 近 親 者 等 で あ る 事     案 に つ い て は 、 性 虐 待 と し て 分 類 し た 。  

○ 表 S − 2 電 話 相 談 総 件 数 ( 時 間 帯 別 )    

     

時   間   帯   件   数   %    

     

           

    時   間   帯   件   数   %              

9〜20時( 月 〜 土 )    8 3   9 8 . 8   9 時   〜 1 3 時     4 5 6   3 1 . 2  

上 記 以 外 の 時 間 帯     1   1 . 2   1 3 時 〜 1 7 時   4 0 0   2 7 . 3  

合       計     8 4   1 0 0 . 0   1 7 時 〜 2 1 時   2 8 6   1 9 . 5  

※   月 〜 土 曜 日 の 9 〜 2 0 時 以 外 の 時 間 帯 は 、 時 間 外 の 対 応 と な る 。    

2 1 時 〜   9 時   3 2 1   2 2 . 0  

合   計   1 4 6 3       1 0 0 . 0  

(7)

           

             

○ 表 ハ − 3 a   来 所 し 、 診 療 し た 者 ( 罪 種 別 ・ 実 人 数 )  

 

○ 表 S − 3 a 来 所 し 、 診 療 し た 者 ( 罪 種 別 ・ 実 人 数 )    

   

強 姦     6        

強 姦   6 2    

         

強 制 わ い せ つ     1   強 制 わ い せ つ   1 6  

  合     計     7   性 虐 待     3 6  

           

D V   6   そ の 他   8  

  合     計   1 2 8 ( ※ )  

( ※ ) 初 診 で 診 療 し た 者 の 実 数  

( ※ ) 行 為 と し て は 強 姦 又 は 強 制 わ い せ つ に 該 当 す る も の で あ っ て も 、 加 害 者 が 親 等 の 近 親 者 等 で あ る 事     案 に つ い て は 、 性 虐 待 と し て 分 類 し た 。 

 

○ 表 ハ − 3 b       電 話 及 び 来 所 総 件 数 ( 時 間 帯 別 )  

 

○ 表 S − 3 b   強 姦 ・ 強 制 わ い せ つ 被 害 者7 8人 の 初 回 電 話 時 間 帯 と 初 回 来 所 時 間 帯    

     

  電 話 相 談   拠 点 来 所   合   計    

     

       

    初 回 電 話       初 回 来 所   合   計    

      9〜20時( 月 〜 土 )  8 3 (9 8 . 8 %)   1 3 (8 1 . 3 % )  9 6   9 〜2 0時   5 3 (7 6 . 8 %)   6 0 (7 6 . 9 %)   1 1 3  

上 記 以 外 の 時 間 帯   1 ( 1 . 2 %)   3 (1 8 . 7 % )  4   2 0〜 9 時   1 6 (2 3 . 2 %)   1 8 (2 3 . 1 %)   3 4  

合       計   8 4 (1 0 0 %)   1 6 (1 0 0 %)   1 0 0   合     計   6 9 (1 0 0 %( ※

 

7 8 (1 0 0 %)   1 4 7  

※   月 〜 土 曜 日 の 9 〜 2 0 時 以 外 の 時 間 帯 は 、 時 間 外 の 対 応 と な る 。   ( ※ ) 電 話 せ ず 直 接 の 来 所 者 が 9 人 い た た め 、 6 9 人    

電 話 が か け ら れ た 地 域 は 、表 ハ − 4 の と お り 。  

○ 表 ハ − 4     電 話 相 談 の 地 域 別 件 数  

   

   

           

       

地     域   件   数        

        愛 知 県   8 0   岐 阜 県   2   そ の 他   2   合   計   8 4  

※ 「 そ の 他 」 に つ い て は 、 愛 知 県 警 察 本 部 等 を 通 じ て 拠 点 に き た も の 。    

 

   

  < 活 動 結 果 ( 相 談 受 付 時 間 ・ 電 話 受 付 地 域 等 ) >   

(8)

                                     

○   ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン・あ い ち 及 び S A C H I C O の 相 談 件 数 の 差 に つ い て は 、相 談 者 に 対 す る   ア ン ケ ー ト 調 査 が 実 施 で き な い た め 、 詳 細 不 明 で あ る が 、 以 下 の 点 が 要 因 の 一 つ と 推 測 さ れ る 。  

    *   電 話 相 談 の 受 付 が 2 4 時 間 対 応 で あ る か 否 か  

    *   ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン・あ い ち は 、相 談 者 の 来 所 可 能 範 囲 を 踏 ま え 、通 話 範 囲 を 愛 知 県 全 域       及 び 岐 阜 県 南 部 と 限 定 し た こ と 。  

        一 方 、S A C H I C O は 、全 国 か ら 通 話 可 能 と し た 。S A C H I C O の 通 話 地 域 は 、大 阪 府 、   近 畿 圏 を 中 心 と し て 、関 東 圏 、九 州 ま で 広 範 に 渡 っ て い る 。ま た 、来 所 に つ い て は 、大 阪 府 下 全       域 を 中 心 と し て 、 兵 庫 県 や 京 都 府 等 と な っ て い る 。  

    *   S A C H I C O は 、 平 成 2 2 年 4 月 の 拠 点 開 所 前 か ら の 活 動 の 蓄 積 が あ っ た こ と 。  

    *   こ れ ら の ほ か 、先 述 し た よ う に 、S A C H I C O に お い て は 、対 象 を「 性 暴 力 」と し て 相 談 者       の 間 口 を 広 げ た こ と が 相 談 者 が 多 数 に 上 っ た 要 因 の 一 つ と 考 え ら れ る 。一 方 、ハ ー ト フ ル ス テ ー       シ ョ ン あ い ち の 相 談 件 数 に 関 し て は 、「 警 察 が 運 営 主 体 = 事 件 化 が 前 提 」と い う イ メ ー ジ か ら く       る 被 害 者 の 抵 抗 感 が 影 響 し て い る 可 能 性 も 、 否 定 で き な い 。  

    な お 、 パ ー プ ル ダ イ ヤ ル で は 、 電 話 相 談 の み で あ る が 、 約 2 ヶ 月 間 で2 0 , 4 6 2件 の 相 談 が あ っ た 。 電   話 相 談 に よ り 被 害 者 に 対 し て 必 要 な ア ド バ イ ス を 与 え 、関 係 機 関・団 体 に つ な ぐ と い っ た 機 能 だ け で   あ っ て も 、 当 面 最 小 限 の 性 被 害 支 援 サ ー ビ ス で は な い か 。 そ の 観 点 か ら す れ ば 、 電 話 で き る 範 囲 を 広   げ 、 希 望 す れ ば そ の 付 近 の 適 切 な 支 援 者 を 紹 介 で き る こ と が 有 効 と も 考 え ら れ る 。  

○   パ ー プ ル ダ イ ヤ ル に お い て も2 0時 か ら 8 時 の 間 の 相 談 は 約3 0% で あ り 、対 応 時 間 に つ い て は 、夜   間 帯 の 受 付 状 況 と 対 応 す る た め の 相 談 員 の 体 制 ・ コ ス ト を 考 慮 す る こ と が 必 要 。  

                                     

   

 

( 3 ) 対 応 状 況 

  相 談 に 対 し て ど の よ う な 対 応 を 行 っ た か に つ い て は 、表 ハ − 5 a 、b 及 び c の と お り で あ る 。  

  ※   相 談 件 数 に つ い て は 、表 ハ − 1 b に お け る 取 扱 事 案 数 5 9 件 の う ち 、強 姦 3     4 件 、強 制 わ い せ つ 1 3 件 に 、「 そ の 他 」と し て 分 類 さ れ て い る 事 案 の う ち 、    性 犯 罪 関 連 の 事 案 3 件 を 含 め た 5 0 件 と す る 。  

       

 

( 3 ) 対 応 状 況 

  総 電 話 件 数 1 4 6 3 件 の 対 応 に つ い て は 、傾 聴 ・ 情 報 提 供 ・ 来 所 に 分 類 さ れ る が

、 反 復 電 話 と 思 わ れ る 事 例 も 多 く 、 実 人 数 に 対 し て の 対 応 の 分 析 は 困 難 で あ る 。     来 所 し た 実 人 数 は 1 5 5 人 で 、2 7 人 は 相 談 ・ 情 報 提 供 の み 、医 師 の 診 療( た だ し 、す べ て に つ い て 内 診 ま で し て い る の で は な く 、面 談 だ け の 事 例 も あ る 。)を し た の は 、1 2 8 人 で あ る 。1 2 8 人 の 内 訳 は 表 S − 3 a の と お り で 、レ イ プ ・ 強 制 わ い せ つ 7 8 人 、性 虐 待 3 6 人 、D V 6 人 、そ の 他 8 人 で あ る 。レ イ プ ・ 強 制 わ い せ つ 7 8 人 に 対 す る 対 応 内 容 は 、 表 S − 3 c 並 び に 表 S − 4 の と お り で あ る 。    

○ 表 ハ − 5 a     対 応 内 容 ( 5 0 件 に 係 る の べ 人 数 )   ○ 表 S − 3 c       対 応 内 容 ( 強 姦 、 強 制 わ い せ つ 被 害 者 7 8 人 )    

       

支 援 メ ニ ュ ー  人 数           

         

緊 急 避 妊 薬 処 方   3 3( ※ 1 )     

   

         

緊 急 避 妊 薬 処 方     5   性 感 染 症 ( S T D ) 検 査  6 1( ※ 2 ) 

性 感 染 症 ( S T D ) 検 査     6   証 拠 採 取   3 9( ※ 3 ) 

証 拠 採 取     5   妊 娠 対 応   1 0( ※ 4 ) 

カ ウ ン セ リ ン グ 実 施 ( ※ )  6   入 院 ( 中 絶 以 外 )     3( ※ 5 ) 

(9)

     

事 情 聴 取  5      

 

   

弁 護 士 紹 介   1 1      

弁 護 士 紹 介     0   カ ウ ン セ リ ン グ 紹 介   1 1  

関 係 機 関 ・ 団 体 に 関 す る 情 報 提 供  3 9   ※   面 接 相 談 は 、 全 員 に 対 し て 実 施    

( ※ 1 ) 緊 急 避 妊 薬 を 内 服 後 に 妊 娠 に 至 っ た 事 例 は な し 。  

( ※ 2 ) う ち 7 人 が 性 感 染 症 に 罹 患 ( 集 団 レ イ プ の 被 害 者 3 人 )  

( ※ 3 )警 察 へ の 提 出 1 1 人 、S A C H I C O で の 保 管 2 8 人( う ち 絨 毛 組 織 8       例 )  

( ※ 4 ) 初 期 妊 娠 中 絶 4 人 、 中 期 妊 娠 中 絶 4 人 、 流 産 1 人 、 出 産 1 人

( ※ 5 ) 性 器 ヘ ル ペ ス 、 脱 水 症 、 腹 膜 炎 で 入 院 加 療    

※ 拠 点 支 援 活 動 員 及 び 常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 へ の 相 談 を 除 く 。 

( ※ ) カ ウ ン セ リ ン グ の 実 施 状 況  

実 施 者     支 援 室 臨 床 心 理 士 2 名  

実 施 場 所 拠 点 又 は 本 部 ( 電 話 カ ウ ン セ リ ン グ の 場 合 )  

      実 施 方 法   拠 点 で 被 害 者 ・ 家 族 の 面 接 カ ウ ン セ リ ン グ  

      本 部 で 電 話 に よ る カ ウ ン セ リ ン グ ( 相 手 の 指 定 す る 先 へ 架 電 )  

    実 施 回 数 6 事 件 8 人 に 対 し て 2 3 回 ( 面 接 9 回 、 電 話 1 4 回 )  

 

○ 表 ハ − 5 b   来 所 相 談 1 0 人 ( ※ ) に 係 る 警 察 認 知 の 状 況 及 び 措 置 内 容    

○ 表 S − 4 強 姦・強 制 わ い せ つ 被 害 者7 8人 の 通 報 状 況  

   

               

                     

                警 察 認 知  

前 の 来 所  

診 察 ・ 事 情 聴 取 ・ カ ウ ン セ リ ン グ  1    

     

通 報 あ り   3 7 ( 4 7 . 4 % )        

 

診 察 の み  1    

 

通 報 後 来 所   2 7 ( 3 4 . 6 % )    

警 察 認 知    

後 の 来 所    

 

診 察 ・ 事 情 聴 取 ・ カ ウ ン セ リ ン グ  1   来 所 後 通 報   1 0 ( 1 2 . 8 % )  

診 察 ・ カ ウ ン セ リ ン グ  1   通 報 せ ず   4 1 ( 5 2 . 6 % )  

診 察 の み  3   ※   S A C H I C O に お い て は 、来 所 の 上 、診 察 を 経 た 後 、支 援 員 ・ 医 師 と の 話  

合 い に よ っ て 通 報 を 希 望 し た 者 の み に つ い て 、警 察 に 通 報 す る( S A C H I C   O か ら は 、 電 話 相 談 だ け で 警 察 に 通 報 す る こ と は し な い 。 ) 。        

     

署 刑 事 課 ・ 本 部 支 援 室 へ の 連 絡  1  

事 情 聴 取 の み  1  

他 病 院 へ 引 継 ぎ  1  

※   い ず れ も 強 姦 又 は 強 制 わ い せ つ の 被 害 者 で あ る 。  

    な お 、来 所 相 談 が 警 察 に よ る 捜 査 の 端 緒 と な っ た 事 案(「 警 察 認 知 前 の 来 所 」  の 2 件 の う ち 、 被 害 者 の 同 意 に 基 づ き 警 察 に 通 報 し た 事 案 ) は 1 件 で あ る 。  

 

( 参 考 ) 強 姦 ・ 強 制 わ い せ つ 被 害 者 1 0 人 の 被 害 か ら 来 所 ま で の 経 過 期 間  

 

( 参 考 ) 強 姦 ・ 強 制 わ い せ つ 被 害 者 7 8 人 の 被 害 か ら 来 所 ま で の 経 過 期 間    

         

経 過 期 間     人 数              

           

経 過 期 間     人 数              

7 2時 間 以 内   7   7 2時 間 以 内   4 0  

1 週 間 以 内   1   1 週 間 以 内   8  

1 か 月 以 内     0   1 か 月 以 内     1 4  

半 年   以 内   2   半 年   以 内   1 4  

半 年   超   0   半 年   超   2  

   

   

○ 表 ハ 5 − c 電 話 相 談 ( 4 0 件 ( ※ ) )    

         

(10)

           

 

活        動 形 態

 

事 案 数          

   

                    相 談 先 の 情 報 提 供 ・ 助 言 指 導   2 4  

警 察 署 へ の 引 継 ぎ   1 1   他 府 県 警 察 へ の 引 継 ぎ   2   臨床心理士への引継ぎ(ハートフルライン)

         3  

※ 事 件 数 を い う 。 な お 、 警 察 署 へ 引 き 継 い だ 事 案 の う ち 、 被 害 届 の 提 出 に 至 っ た 件     数 は 3 件 で あ る ( 被 疑 者 逮 捕 1 、 捜 査 中 1 、 取 下 げ 1 ) 。  

   

( 参 考 )  

○ 拠 点 取 扱 事 案 の 愛 知 県 警 察 の 公 費 負 担 執 行 状 況 ( 平 成2 2年 7 月 〜 平 成2 3年 3 月 )    

(参 考 ) 

○ 阪 南 中 央 病 院 産 婦 人 科 分 の 大 阪 府 警 察 の 公 費 負 担 執 行 状 況( 平 成22年 4 月 〜   平

成2 3年 3 月 )  

             

件   数       費       目   金     額                  

             

件   数       費       目   金 額                  

6   初 診 料   1 6 , 2 0 0  2 6   初 診 料     1 0 8 , 5 5 0 

  6   基 本 検 査   4 6 , 0 0 0  2 1   処 置 料( 膣 洗 浄 、 精 子 有 無 確 認 等 )      1 1 , 7 2 0  6   性 感 染 症 検 査   4 9 , 3 5 0  1 6   緊 急 避 妊 ・ 性 感 染 症 予 防       8 9 , 5 6 0 

5   緊 急 避 妊   1 7 , 5 0 0  2 4   性 感 染 症 検 査     4 4 3 , 1 2 0 

3   深 夜 加 算 額   1 4 , 4 0 0  3   中 絶     3 8 8 , 0 0 0 

1   被 害 者 等 の 精 神 科 診 断 料   2 , 4 5 0  9   診 断 書 料     1 8 , 8 0 0 

  1 4 5 , 9 0 0    1 , 0 5 9 , 7 5 0 

※ 一 時 避 難 施 設 の 提 供 に 係 る 取 扱 は な し 。  

※ 公 費 負 担 対 象 外 の 薬 品 に つ き 病 院 が 負 担 (6 00円 )    

※   他 に 、S AC HI C Oが 負 担 し た カ ウ ン セ リ ン グ 費 用 は 3 1 5 , 0 0 0 円 、 治 療 費 補 助 2 8 5 , 0 1 0 円 、 弁 護 士 相 談 料 補 助 1 5 , 7 5 0 円 、 付 添 支 援 交 通 費 5 , 0 6 0 円  

  3   支 援 員 ・ 医 師 ・ 看 護 師 ・ 警 察 官  

( 1 ) 支 援 員  

①   募 集 ・ 採 用  

  サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち で は 、既 に ボ ラ ン テ ィ ア の 身 分 で 活 動 し て い る セ ン タ ー 支 援 活 動 員 を 本 事 業 に 振 り 替 え る に は 体 制 的 に 問 題 が あ っ た こ と か ら 、本 事 業 の た め に 新 規 に 拠 点 支 援 活 動 員 を 採 用 す る こ と と し た 。新 規 採 用 者 に つ い て は 、毎 年 主 催 し て い る 犯 罪 被 害 者 ボ ラ ン テ ィ ア 入 門 講 座 修 了 者 や サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち の 関 係 者 か ら 推 薦 さ れ た 候 補 者 に 個 別 に 交 渉 し 人 選 し た 結 果 、元 警 察 官 、社 会 福 祉 士 、精 神 保 健 福 祉 士 、 弁 護 士 事 務 所 職 員 ( い ず れ も 女 性 ) の 4 名 が 非 常 勤 職 員 と し て 採 用 さ れ た 。  

3   支 援 員 ・ 医 師 ・ 看 護 師 ・ 警 察 官 

( 1 ) 支 援 員 

①   募 集 ・ 採 用 

  W C O が 主 催 す る 「 ア ド ボ ケ ー タ ー 養 成 講 座 」 を 新 聞 な ど で 広 報 し 、 公 募 す る 。 希 望 者 は 、性 暴 力 被 害 に 特 化 し た 支 援 員 の 養 成 講 座( 全 1 7 回 ・ 1 回 2 時 間 半 )を 受 講 す る( 費 用 は 受 講 者 負 担 )。全 1 7 回 の 講 座 受 講 後 、希 望 者 に 対 し て 面 接 の 上

、実 地 研 修 を 数 回 行 っ た 後 、シ フ ト に 入 る 。院 内 職 員 は 回 数 を 減 ら し た 短 縮 版 の 講 座 を 受 講 後 、 配 属 と な る 。  

     

②   研 修 

  い ず れ の 採 用 者 も 、 被 害 者 心 理 等 に 関 す る 一 般 的 な 理 解 は 有 し て い る が 、 性 犯 罪  

②   研 修 

① を 経 て 、支 援 員 と し て シ フ ト に 入 る が 、適 宜 ス ー パ ー バ イ ズ を 受 け つ つ 、相 談

(11)

被 害 に 特 化 し た 研 修 を 、 業 務 開 始 前 に 以 下 の と お り 実 施 し た 。  

    * 被 害 者 心 理 に 関 す る 教 養 及 び 実 際 の 相 談 場 面 を 想 定 し た ロ ー ル プ レ イ の 実 施     ( 講 師 ・ 支 援 室 女 性 警 察 官 等 、 5 日 間 )  

    * 捜 査 第 一 課 性 犯 罪 捜 査 室 長 に よ る 性 犯 罪 捜 査 の 概 要 、鑑 識 課 員 に よ る 証 拠 採       取 要 領 、 被 害 者 支 援 室 員 に よ る 公 費 負 担 制 度 の 説 明 等 ( 2 時 間 )  

  ま た 、 業 務 開 始 後 も 、  

    * 診 察 、検 査 の 内 容 や 取 扱 事 案 の 検 討( 病 院 医 師 、病 院 事 務 担 当 者 ・ 毎 週 火 曜       日 )  

    * 診 察 室 や 医 療 器 具 の 説 明 、診 察 ・ 検 査 ・ 緊 急 避 妊 等 の 手 順( 病 院 看 護 師 、1       時 間 )  

    * 性 感 染 症 の 講 習 ( 講 師 ・ 産 婦 人 科 医 師   2 時 間 )       * 支 援 室 臨 床 心 理 士 に よ る 事 例 検 討 会 ( 月 1 回 )   を 実 施 し 、 能 力 向 上 に 常 に 努 力 し た 。  

 

業 務 に 就 く 。 月 1 回 の ケ ー ス カ ン フ ァ レ ン ス へ の 出 席 が 義 務 づ け ら れ て い る 。    

                       

③   運 用 

  月 曜 日 か ら 土 曜 日 ま で 4 時 間 交 替 で 1 名 ず つ 勤 務 し て い る 。    

   

③   運 用 

  3 5 人 の 支 援 員 は 、1 日 4 シ フ ト の 業 務 の う ち 、1 ヶ 月 に 少 な く と も 2 シ フ ト に 入 る よ う に 要 請 さ れ る 。支 援 員 は 、仕 事 や 家 事 を 調 整 し な が ら シ フ ト に 入 り 、ほ と ん ど 2 4 時 間 体 制 を 維 持 し て い る 。  

 

④   具 体 的 業 務 

  具 体 的 業 務 と し て は 、1( 1 )② ア に 既 述 の と お り で あ る の で 、課 題 と し て 浮 か び 解 決 し た 点 に つ い て 述 べ る 。  

  ア   医 師 ・ 看 護 師 と の 連 携 部 分 

    相 談 し た 被 害 者 が 急 性 期 に あ り 、 医 師 の 診 察 ・ 検 査 を 受 け る 場 合 、 医 師 ・ 看 護     師 も 多 忙 を 極 め て い る こ と か ら 、拠 点 支 援 活 動 員 が 予 め そ の 具 体 的 な 診 察 内 容 、  手 順 に つ い て 概 略 説 明 し 、性 感 染 症 検 査 に つ い て は 同 意 書 を と る と こ ろ ま で 行 っ   た

。  

  イ   常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 と の 連 携 

      基 本 的 に は 、 被 害 者 の 心 情 を 考 慮 し 、 拠 点 支 援 活 動 員 が 対 応 す る こ と と し た 。     相 談 対 応 に つ い て は 、常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 の 知 見 を 十 分 活 用 す べ く 、合 同     の 検 討 会 を 実 施 し た 。 ま た 、 被 害 者 が 警 察 へ の 被 害 申 告 を 希 望 し た 場 合 に は 、       常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 か ら 捜 査 に 関 す る 十 分 な 説 明 を 実 施 し た 。  

   

④   具 体 的 業 務 

*   電 話 相 談 で 、傾 聴 ・ 情 報 提 供 を 心 が け る が 、面 談 ・ 診 察 ・ そ の 他 の 医 療 支 援   ネ ッ ト と の 連 携 に よ る サ ポ ー ト が 必 要 な 場 合 は 、 来 所 を 勧 め る 。  

*   来 所 さ れ た 時 か ら 、当 事 者 が 選 ぶ こ と を 基 本 と し て 、提 供 で き る 支 援 内 容 を   伝 え る 。安 心 で 安 全 な 環 境 の 下 、ゆ っ く り と 被 害 内 容 や 心 情 を 語 っ て も ら い 、  希 望 さ れ る 支 援 内 容 を 確 認 す る 。  

*   急 性 期 の 場 合 、産 婦 人 科 的 診 療 の 必 要 性 を 伝 え 、同 意 が 得 ら れ れ ば カ ル テ の   作 成 を 病 院 に 依 頼 し 、医 師 に 連 絡 す る 。診 察 時 は 、本 人 に 寄 り 添 う 形 で 同 席 す   る よ う に す る 。  

*   診 察 終 了 後 は 、再 度 面 談 し 、今 後 起 こ り う る 心 の 変 化 に つ い て 説 明 し 、学 校  

・仕 事・家 族 関 係 な ど に お い て 起 こ り う る 問 題 を 整 理 し て 一 緒 に 考 え る 。再 診   予 約 日 を 確 認 し 、何 か 困 っ た こ と や 変 化 が あ れ ば 、い つ で も 電 話 連 絡 し 、相 談   で き る こ と を 伝 え る 。  

*   本 人 が 希 望 す る 場 合 は 、所 轄 の 警 察 に 連 絡 し 、来 所 し て も ら う 。ま た 、登 録   弁 護 士 や カ ウ ン セ ラ ー を 紹 介 す る 。    

 

⑤   メ ン タ ル ケ ア 

  拠 点 支 援 活 動 員 が 相 談 を 受 け た 場 合 、常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 に 報 告 す る こ と と し  

⑤   メ ン タ ル ケ ア 

*   月 1 回 の ケ ー ス カ ン フ ァ レ ン ス に お い て 、ケ ー ス 検 討 を 行 い 、ス ー パ ー バ イ  

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た 。こ れ に よ り 、よ り よ い 対 応 が 可 能 に な る と と も に 、ひ と り で 相 談 を 抱 え 込 む こ と に よ る メ ン タ ル ダ メ ー ジ を 回 避 し た 。さ ら に 、月 1 回 の 事 例 検 討 会 に お い て 、支 援 室 臨 床 心 理 士 が 事 例 へ の 対 応 の 仕 方 に つ い て の 助 言 を す る 際 に 、拠 点 支 援 活 動 員 の 代 理 被 害 の 有 無 の 確 認 や 代 理 被 害 に 遭 わ な い た め の ア ド バ イ ス を す る な ど 、支 援 に 係 る 不 安 、 負 担 の 解 消 ・ 軽 減 に 努 め た 。  

   

ザ ー か ら 適 切 な ア ド バ イ ス を 受 け る こ と に よ り 、自 ら が 支 援 員 と し て 成 長 し て   い る こ と が 実 感 で き 、 自 信 に つ な が る 。  

*   日 常 的 に 、S A C H I C O 内 で の 支 援 の 振 り 返 り を 行 っ た り 、感 想 を 引 継 ぎ   ノ ー ト へ 記 載 す る こ と に よ り 、自 ら の 内 に あ る わ だ か ま り や 疑 問 点 を で き る だ   け 早 期 に 解 決 す る よ う に す る 。必 要 が あ れ ば 、適 宜 ス ー パ ー ビ ジ ョ ン を 代 表 や   コ ー デ ィ ネ ー タ ー が 行 う 。  

 

   

                     

< 支 援 員 >  ア   募 集 ・ 採 用  

  ハ ー ト フ ル ス テ ー シ ョ ン・あ い ち は 時 給 制 、S A C H I C O は ボ ラ ン テ ィ ア ベ ー ス で あ る な ど 、支 援 員 の 活 動 は 個 人 的 な 意 欲 に 依 存 す る 部 分 が 多 く 、 高 い 技 能 と 意 欲 が 必 要 と さ れ る 一 方 で 、 報 酬 が 低 い た め 、 採 用 候 補 者 が 潤 沢 に あ る と い う 状 況 に は な い 。 特 に 夜 間 の 配 置 は 困 難 度 が よ り 高 い 。  

イ   研 修  

  診 察・検 査 に つ い て 被 害 者 に 安 心 感 を 与 え る た め 、支 援 員 が 医 療 行 為 に 関 す る 知 識 を 有 し て い る こ と は 有 効 で あ る 。  

ウ   支 援 員 の メ ン タ ル ケ ア  

  支 援 員 が ワ ン ス ト ッ プ 支 援 セ ン タ ー 施 設 外 に お け る 支 援 を 行 う の か 、カ ウ ン セ リ ン グ を 直 接 実 施 す る の か な ど 、 そ の 担 う 役 割 に よ る が 、 メ ン タ ル ケ ア に つ い て の 留 意 は 必 要 で あ る 。  

                       

               

( 参 考 ) パ ー プ ル ダ イ ヤ ル  

  全 国4 7箇 所 の 電 話 受 付 拠 点 で 、6 7 8名 の 電 話 相 談 員 が 対 応 し た 。 電 話 相 談 員 が 1 時 間 単 位 の シ フ ト で 各 回 線 に 配 置 さ れ る と と も に 、各 拠 点 に は 、相 談 表 を 参 照 し な が ら 電 話 相 談 員 に ア ド バ イ ス を 行 う な ど の 役 割 を 担 う 、電 話 相 談 責 任 者 が 配 置 さ れ た 。相 談 員 に 対 し て は 、電 話 相 談 の 手 順 、急 性 期 の 性 犯 罪 被 害 者 対 応( 産 婦 人 科 で の 対 応 、 心 理 的 影 響 等 ) 等 に つ い て 、 2 日 間 の 事 前 教 養 を 行 っ た 。  

  ま た 、外 国 人 被 害 者 の 相 談 に お け る 対 応 と し て 、拠 点 へ の 配 置 に 加 え て 、各 6 言 語 の 担 当 者 は 携 帯 電 話 を 持 っ て 、 適 宜 の 場 所 で 待 機 す る と い う 方 法 に よ っ た 。    

( 2 ) 病 院 ( 医 師 ・ 看 護 師 ) 

①   体 制 

  大 雄 会 第 一 病 院 の 産 婦 人 科 の 診 療 日 ・ 時 間 の 態 勢 は 、医 師 9 人( 常 勤 5 人( う ち 女 性 1 人 )・ 非 常 勤 4 人 ( う ち 女 性 3 人 ) )・ 看 護 師 6 人 で あ り 、 多 数 の 通 院 及 び 入 院 患 者 に 対 応 し つ つ 、 性 犯 罪 被 害 者 に 対 応 し て い る 。 ま た 、 夜 間 ・ 土 日 の 当 直 体 制 は 、 病 院 全 体 の 夜 間 当 直 を 産 婦 人 科 の 医 師 1 人・各 科 の 看 護 師 9 人( た だ し 、婦 人 科 担 当 看 護 師 は い な い 。)で 受 け 持 っ て い る 。他 の 診 療 科 も 含 め て 、入 院 患 者 の 急 変 や 出 産 が あ れ ば 、 そ の 間 、 即 座 の 被 害 者 対 応 は 困 難 と な る 。  

  ま た 、 効 率 的 に 対 応 す る た め 、 関 係 す る 病 院 職 員 に 具 体 的 な 任 務 割 当 て を す る こ  

( 2 ) 病 院 ( 医 師 ・ 看 護 師 ) 

①   体 制 

  社 会 医 療 法 人 阪 南 中 央 病 院 は 、 大 阪 府 松 原 市 に あ る 3 2 5 床 の 総 合 病 院 で あ る 。 産 婦 人 科 に は 7 人 の 常 勤 医 師( 男 性 1 人 、女 性 6 人 )が い て 、地 域 周 産 期 セ ン タ ー

( 2 0 1 0 年 指 定 )と し て 年 間 7 0 0 件 前 後 の 分娩を 取 り 扱 う と 同 時 に 、婦 人 科 治 療 も し て い る 。夜 間 ・ 休 日 は 、非 常 勤 医 師 4 人( 男 性 )を 加 え て 、日 当 直 の 診 療 体 制 を と っ て い る 。  

  S A C H I C O に 関 し て は 、常 勤 女 性 医 師 6 人 で 2 4 時 間 体 制 の S A C H I C O シ フ ト を 組 ん で い る 。女 性 医 師 が 当 直 の 時 は そ の 医 師 が 診 療 を 担 当 す る が 、男 性 医

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と に よ り モ デ ル 事 業 の た め の 特 別 な 診 察 体 制 を 構 築 し 、診 察 キ ッ ト や 必 要 な 検 査 項 目 を 集 め た シ ー ト を 新 た に 作 成 し た 。  

  第 2 回 目 以 降 の 診 察 に つ い て は 、5 7 .1 % の 被 害 者 が 再 度 来 所 し て 診 察 を 受 け て い る 。ま た 、第 2 回 目 以 降 の 診 察 の た め 、初 診 時 と 同 じ 拠 点 支 援 活 動 員 又 は 常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 が フ ォ ロ ー し 、同 じ 医 師 に よ る 診 察 を 受 け る こ と が で き る よ う 配 意 し て い る 。そ の 他 、妊 娠 検 査 の 結 果 が 陽 性 の 可 能 性 が あ る 場 合 の 診 察 前 後 の カ ウ ン セ リ ン グ の 手 配 等 、 被 害 者 の 状 況 に 応 じ た ケ ア の た め の 配 意 を 行 っ て い る 。  

             

師 が 当 直 の 場 合 は 、 自 宅 待 機 し て い る 女 性 医 師 が 呼 び 出 さ れ る 。  

  S A C H I C O に 来 所 し た 被 害 者 は 、支 援 員 に よ る 面 談 の 後 、本 人 の 希 望 に 基 づ き 医 師 の 診 察 を 受 け る 。S A C H I C O の 中 に あ る 診 察 室 は 、産 婦 人 科 外 来 の 一 つ と し て 保 健 所 に 届 出 が な さ れ て い る 。医 師 は 、支 援 員 の 面 談 内 容 を 聴 い た 上 で 、必 要 な 点 を 追 加 質 問 し 、 診 療 内 容 を 説 明 し 、 看 護 師 の 介 助 の 下 診 察 を す る 。 そ の 際 、 専 用 の レ イ プ カ ル テ を 使 用 す る 。終 了 後 、診 察 所 見 、検 査 内 容 、治 療 内 容 及 び 今 後 数 回 に わ た り 再 診 す る こ と の 必 要 性 を 説 明 し 、次 回 診 察 の 予 約 を 入 れ る 。2 回 目 以 降 の 診 察 も S A C H I C O の 診 察 室 に お い て 、 原 則 同 じ 医 師 が 担 当 す る 。  

  初 診 の 診 療 に は 1 〜 2 時 間 か か る こ と が 多 く 、医 師 の 負 担 が 大 き い の で 、大 阪 産 婦 人 科 医 会 に 所 属 す る 女 性 医 師 の 協 力 を 呼 び か け た り 、医 師 向 け の 研 修 会 を 開 催 し て 協 力 医 師 の 確 保 に 努 め て い る が 、 人 材 確 保 は な お 今 後 の 課 題 で あ る 。  

  一 般 に 、性 暴 力 被 害 者 の 再 診 率 は 非 常 に 低 い と 言 わ れ て い る が 、S A C H I C O に お け る 2 0 1 0 年 度 の 再 診 率 は 、 9 0 . 4 % で あ っ た 。  

 

②   研 修 

  開 所 前 に 、 大 雄 会 第 一 病 院 の 医 師 、 看 護 師 等 を 対 象 と し た 研 修 を 実 施 し 、 拠 点 員   と の 連 携 要 領 に つ い て 確 認 し た 。  

     

②   研 修 

  院 内 の 産 婦 人 科 医 師 に 対 し て は 、経 験 の あ る 医 師 が 個 別 に 指 導 し て 診 療 に 当 た っ て い る が 、 常 に バ ッ ク ア ッ プ 体 制 を と っ て い る 。  

  産 婦 人 科 外 来 看 護 師 、救 急 外 来 看 護 師 に 対 し て は 、診 察 の 手 順 と 診 療 介 助 に つ い て 、 研 修 を 実 施 し て い る 。    

 

③   具 体 的 業 務 

  ○   初 回 診 察 ( 被 害 直 後 ) 負 傷 の 確 認 ・ 治 療 、 証 拠 採 取 ( 膣 内 容 物 ) 、 性 感 染 症     検 査 、 緊 急 避 妊  

○   2 回 目 診 察( 初 診 1 週 間 後 )性 感 染 症 検 査 結 果 確 認( 治 療 が 必 要 な 場 合 は 継     続 治 療 に 移 行 )  

  ○   ( 初 診 か ら 1 ヶ 月 後 )、市 販 の 妊 娠 検 査 薬 に よ る 自 己 検 査( 陽 性 の 場 合 は 受     診 )  

  ○   3 回 目 診 察 ( 初 診 か ら 3 ヶ 月 後 ) 性 感 染 症 検 査  

  ○   4 回 目 診 察( 3 回 目 診 察 か ら 1 週 間 後 )3 回 目 検 査 結 果 確 認( 治 療 が 必 要 な     場 合 は 継 続 治 療 に 移 行 )  

   

③ 具 体 的 業 務 

○   初 回 診 察 : 外 傷 の 診 察 と 治 療 ・ 性 感 染 症 の 検 査 と 予 防 的 投 薬 ・ 妊 娠 対 策( 緊   急 避 妊 薬 の 処 方 、妊 娠 事 例 に 対 し て は 中 絶 に つ い て の 相 談 ・ 手 配 )・ 証 拠 採 取   ・ 心 的 外 傷 の 診 察  

○   2 回 目 診 察 ( 初 診 2 週 後 ) : 性 感 染 症 検 査 結 果 の 確 認 、 性 感 染 症 検 査 の 再 検 、   月 経 の 確 認 、 妊 娠 検 査 、 心 身 の 状 態 の 把 握  

○   3 回 目 診 察( 初 診 4 週 後 ): 2 回 目 の 検 査 結 果 の 確 認 、月 経 の 確 認 、心 身 の   状 態 把 握  

○   4 回 目 診 察 ( 初 診 8 週 後 ) : 性 感 染 症 特 に H I V 再 検 、 心 身 の 状 態 の 把 握  

○   5 回 目 診 察 ( 初 診 1 0 週 後 ) : 検 査 結 果 の 確 認 と 心 身 の 状 態 把 握  

  な お 、毎 回 、他 科 へ の 紹 介 、弁 護 士 へ の 紹 介 、カ ウ ン セ リ ン グ へ の 紹 介 な ど に つ い て 検 討 す る 。    

   

       

< 医 師 ・ 看 護 師 の 体 制 > 

  対 応 す る 医 師・看 護 師 の 負 担 が 過 重 に な ら な い よ う 、県 の 産 婦 人 科 医 会 を 通 じ る な ど し て 、参 加 す る 医 師 の 増 加 方 策 が 重 要 で あ る 。こ の 点 に つ い て 、S A C H I C O か ら は 、産 婦 人 科 医 師 向 け 研 修 会 を 開 催 す る こ と に よ り 、研 修 を 受 け た 医 師 が 診 察 を し て い く 中 で 、性 暴 力 被 害 に 対 す る 産 婦 人 科 医 と し て の 役 割 の

       

(14)

       

自 覚 が 促 さ れ る 旨 報 告 が な さ れ て お り 、こ う し た 活 動 が 今 後 更 に 重 要 に な っ て い く と 思 わ れ る 。こ れ に 加 え て 、被 害 者 の 身 体 的 ケ ア に お い て は 、必 要 な 検 査 等 の た め 、2 回 目 以 降 も 来 所 し て も ら う こ と が 重 要 で あ り 、そ の た め に は 、被 害 者 と 一 般 患 者 と の 区 分 を 適 切 に 行 い 、対 応 す る こ と が 有 効 で あ る 。そ の 意 味 で も 、 支 援 側 と 病 院 側 と が 密 接 に 連 携 す る 必 要 が あ る 。  

         

( 3 ) 警 察 官 

①   体 制 

  支 援 担 当 警 察 官 は 2 人( 女 性 )で 、1 人 ず つ 交 代 制 で 常 駐 し た 。こ れ に よ り 、1 7 時 か ら 2 0 時 ま で の 間 は 女 性 警 察 官 1 人 で 対 応 し た こ と を 除 き 、原 則 と し て 、拠 点 に は 拠 点 支 援 活 動 員 と あ わ せ て 2 人 が 所 在 し て 対 応 し た 。 ま た 、 来 所 相 談 の 場 合 に は 、 原 則 と し て 2 名 以 上 で 対 応 す る と の 方 針 か ら 、拠 点 の 体 制 に 不 足 が あ る 場 合 に は 、警 察 本 部 被 害 者 支 援 室 員 の 応 援 を 求 め た 。  

  ま た 、捜 査 担 当 者 や 支 援 室 臨 床 心 理 士 が 、被 害 者 の 要 望 に 応 じ 、拠 点 か ら の 連 絡 に よ り 対 応 し た 。  

 

( 3 ) 警 察 官 そ の 他 関 係 者 

①   体 制 

  警 察 官 ( 捜 査 ・ 支 援 ) は 、 被 害 者 の 要 望 に 応 じ て 、 S A C H I C O か ら 連 絡   し 、 こ れ に 応 じ て 事 件 発 生 場 所 を 管 轄 す る 警 察 署 が 対 応 し た 。  

           

②   研 修 

  常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 は 、支 援 室 員 で あ り 、支 援 及 び 捜 査 の 両 面 に つ い て 十 分 な 知 見 が あ り 、 医 療 上 の 知 識 も 大 雄 会 第 一 病 院 の 医 師 ・ 看 護 師 か ら 講 義 を 受 け て い る 。 ま た 、捜 査 担 当 警 察 官( ※ )に つ い て は 、所 要 の 研 修 を 随 時 受 け て い る ほ か 、性 犯 罪 捜 査 指 導 官 の 指 導 監 督 を 受 け る 。  

( ※ )捜 査 第 一 課 、機 動 捜 査 隊 及 び 警 察 署 で 性 犯 罪 捜 査 員( 女 性 )が 1 名 以 上 指 定 さ れ て お り 、 被 害 者 の 希 望 、 署 長 等 の 判 断 に よ り 同 捜 査 員 が 対 応 す る 。  

 

 

②   研 修 

  S A C H I C O に お い て 、 支 援 ・ 捜 査 担 当 部 門 と の 合 同 研 修 会 を 実 施 し た 。 警   察 独 自 の 研 修 ・ 指 導 体 制 に つ い て は 、 愛 知 県 警 察 と 同 じ 。  

         

③   具 体 的 業 務 

  ア   常 駐 す る 支 援 担 当 警 察 官 

    警 察 官 が 対 応 す る こ と を 被 害 者 が 拒 ま な い 場 合 、犯 罪 あ る い は そ れ に 準 じ る 被   害 と 認 め ら れ れ ば 、 以 下 を 行 っ た 。  

    * 初 診 料 ・ 緊 急 避 妊 等 の 費 用 負 担 制 度 の 説 明  

    * 今 後 の 警 察 に よ る 支 援 、 サ ポ ー ト セ ン タ ー あ い ち に よ る 支 援 の 説 明       * 被 害 申 告 な ど 捜 査 へ の 協 力 要 請  

    * 犯 罪 被 害 給 付 制 度 の 説 明   な ど     イ   捜 査 担 当 警 察 官 

    被 害 申 告 の 希 望 が あ れ ば 、 以 下 の と お り 対 応 し た 。       * 事 情 聴 取 ・ 証 拠 採 取  

  ウ   臨 床 心 理 士 に よ る カ ウ ン セ リ ン グ 

    被 害 者 の 希 望 に よ り 支 援 室 臨 床 心 理 士 に よ る カ ウ ン セ リ ン グ を 実 施 し た 。  

③   具 体 的 業 務 

  警 察 が S A C H I C O か ら 連 絡 を 受 け た 場 合 、警 察 署 等 の 捜 査 員・支 援 員 が 来 所 し た 上 、 左 記 と 同 様 の 業 務 を 行 う 。  

                   

   

参照

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