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第11回日本助産学会学術集会集録一般演題 (口頭発表) 第6群

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Academic year: 2021

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第6群:24

出産予 定 に関する縦断的研究(第1報)

-産 後1年 にお ける経 時的変化 と認識形成の影響要

因-○1)堀 内寛 子 2)我 部 山 キ ヨ子3)入 澤 み ち子4)脇 田満 里 子5)伊 藤 三紀 子2)中 野 七 福 子6)白 石 三 智 1)京 都府 立 医 科大 学 医 療 技術 短期 大 学 部2)京 都 大 学医 療 技術 短 期 大学 部3)高 槻赤 十 字 病 院 4)藍 野 学 院短 期 大学5)京 都 府立 医科 大 学 附属 病 院6)国 立京 都 病 院 附 属看 護 助 産学 校 1.はじ め に 近 年,出 生 率 の 低 下 は 社 会 的 問 題 と して 注 目さ れ て い る.出 生 率 低 下 の 背 景 に は, 乳 幼 児 死 亡 率 低 下 によ り希 望 子 供 数 が 確 保 で き る よ うに な った こ とや,女 性 の 結 婚 年 齢 の 上 昇,社 会 への 進 出,居 住 形態 な どが 影 響 す る と い わ れ て い る.出 産 を経 験 した 女 性 に お け る次 の 妊 娠 予 定 の 認識 は これ らの 社 会 的 な 要 因 に 加 え,出 産 体 験 を中心 と し た 周産 期 要 因,育 児 経 験,夫 や 家 族 ・ 重 要他 者 と の 関 わ りが 影 響 す る の で は な い か と思 わ れ る。 我 々 は 昨 年 の 本 学 会 に お い て 出 産 直 後, 5日 後,1ヶ 月 後 の 出 産 予 定 の 認 識 の 推 移 を調 査 し,① 初 産 婦 で は 産 後 日 数 の 経 過 と と も に「出産 予 定 あ る」が 増 加 した が,経 産 婦 で は 変 化 は 少 な い こ と,② 出 産 予 定 の 認 識 形 成 の 影 響 要 因 と して は, 初産 婦 で は 「誘 発 分 娩 あ り」「新 生 児 異 常 あ り」「産 痛 の強 度 が 強 い」「1ヶ 月 後 の サ ポ ー トが な い」こ と が 出産 予 定 の な い こ と に 影 響 を 与 え,経 産 婦 で は 周 産期 要因 と は 関連 性 が み られ な か っ た こと,③ 初 産 婦 で は 「出産 予 定未 考 」が3時 期 通 して47%∼56 %で あ る こ と を明 らか に し た.こ れ らの 結 果 よ り 「未 考 」で あ っ た 初 産 婦 の1年 後 の 動 向 や そ の 後 の 出産 予 定 の 認 識 形 成 の 影 響 要 因 を知 る た め 長 期 的 な調 査 の 必 要 性 を感 じ,前 回3時 期 の 調 査 に 協 力 を得 られ た 褥 婦 を対 象 に,さ ら に1年 後 の 出産 予 定 の認 識 につ いて 調査 し興 味 あ る 結 果 が 得 られ た の で報 告 す る 。 2.方 法 1)調 査 対 象:京 都 及 び 大 阪 府 下 の4病 院 で1993年 6∼9月 に 出 産 し出 産 直 後,5日 後,1ヶ 月 後 の3 時 期 と も に 協 力 の 得 られ た 褥 婦300人 2)調 査 方 法:出 産1年 後 に 自己 記 入 式 質 問紙 法 に よ る 調 査 を 行 った 。 質 問 紙 は4回 と も 同一 で,そ の 内 容 は 表1の 通 りで あ る 。 表1調 査項目 属性:本 人年 齢 、夫年 齢、 初経別 、身長 、非 妊時体 重等 出産 予定 の有 無(あ り,な し,未 考)の3段 階 周産期 要因:周 産期 異常 の有無,新 生児 体重,性 別,分 娩所要 時間 等 産痛 の強度:「 痛み を感 じない(0)」 か ら「これ 以 上の痛 みは ない く ら い強 い(100)」と質問 し100と答 えた者 とそれ未 演の 者に 分類 した。 育児 の大 変 さ:育 児 の大 変 さを産痛 と同様 に質問 した。 自己制御機 能得 点:母 親 になれ 満足,素 晴 ら しい 体験だ っ た等10項 目 出産 制御機 能得 点:児 を見て満 足,呼 吸法 が出来 た等11項 目 不快 得点:陣 痛,会 陰縫合,浣 腸,導 尿 等 に対す る不快感 等10項 目 サ ポー ト得 点:医 療 従事者,家 族,物 的 サ ポー ト等15項 目 夫婦 得点(1M,1Y):夫 は非 常に よい男性,夫 と価値感 が同 じ等7項 目 ISRO得 点(1M,1Y):女 性は家 庭の 管理 にあた るべ き,子 ど もを 生 む ことが女 性の証 等16項 目で高得点 ほ ど非 伝統的 な女 性観 であ る。 その他:職 業復帰 時期.育 児感 想。育 児協力者 等(1Y) 3)分 析 方 法:単 純 集 計,「 出 産 予 定 あ り」を現 在 予 定 有 り群,「 出産 予 定 未 考 ・予 定 な し」を 現 在 予 定 な し群 と2群 に 分 類 し,出 産 予 定 に 影 響 を及 ぼ す と考 え られ る 出産 体 験 を中 心 と した 周 産 期 要 因 等 とク ロス 集 計 を 行 い,Fisherの 直 接 確 率 検 定 を 行 った 。 分 析 に 関 して は 統 計 学 ソ フ トHALBAU を用 い た。 3.用 語 の 定 義 出 産 体 験 は 「出 産 開始 か ら24時 間 以 内 で 産 婦 自身 の 経 験 か ら感 じ,表 現 され た こ と」 と し,先 行 研 究 に よ り出 産 体 験 を① ∼④ に分 類 し, 表2の よ う に定 義 した 。 表2用語 の定義 ① 自己制御機 能:思 ってい る よ うな 自分 自身 と して振 る舞 い,自 己 の一 貫性 を維 持す る 自己感 情 の保 持 ・課題 達成 ② 出産制 御機能:正 常な経 過で 出産 を行 うこ とが でき る身体能 力 ③ 身体 的苦痛や 不 快:出 産 に伴 う身体 的な痛 みや 不快お よび 生理 的ニ ー ドが 満 た され ない 不快 ④ サ ポー ト:家 族 や医療 従事者 な ど重要他 者 との相互 交渉 、感 情 共用 であ り, 手段 的.情緒 的,情 報的内 容を含 んでい る。 4.結果 有 効 回 答 数 は197名(65.7%)で あ っ た. 1)対 象 の 属 性(表3) 対 象 は 経 膣 分 娩 した 初 産 婦102人(51.8%),経 産 婦95人(48.2%)で あ った 。 平均 年 齢 は初 産 婦27.8

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歳,経 産 婦30.4歳 で あ っ た 。 表3 対象属性 人(%) 2)出産 予 定 の 有 無(表4) 出 産 予 定 の 認 識 は 初 産 婦 で は 「あ り」と 答 えた 者 は 出 産 直 後 は37.3%で あ っ た が,そ の 後 次 第 に増 え1年 後 に は約2倍 の66.7%に 増 加 した 。 「考 え ら れ な い(未 考)」と 答 え た 者 は 出 産 直 後 は56.9%,1 ヶ 月 後 で も49.0%と 半 数 以 上 の 者 が 「未 考 」と して い た が1年 後 は約 半 分 の24.5%と 減 少 した 。 「な し」 と 答 え た 者 は 出産 直 後 は5.9%で,そ の 後 大 きな 変 化 は な く1年 後 は8.8%と や や 増 加 した 。 経 産 婦 で は 「あ り」と答 え た 者 は 出 産 直 後 は10.5%で,そ の 後 大 き な 変 化 は な く1年 後 は14.7%と や や 増 加 し た 。 「考 え られ な い(未 考)」と 答 え た 者 は 出 産 直 後 は32.6%で あ っ た が,そ の 後 若 干 減 少 し1年 後 に は20%と な った 。 「な し」と答 え た 者 は 出産 直 後 は 56.8%で そ の後 も半 数 以 上 の 割 合 で 推 移 し,1年 後 は65.3%に 増 え た 。 表4時 期別出産予定の認識 人(%) 3)出 産 予 定 に 関 す る 認 識 の 変 化(表5)と そ の タ イ ブ 分 類(表6) 出産 予 定 に 関 す る認 識 を6つ の タ イ プ に 分類 し た 。1型 は4時 期 と も 「あ り」と答 え た 者,II型 は 4時 期 と も 「考 え られ な い(未 考)」と答 え た 者,III 型 は4時 期 と も 「な し 」と答 え た者 で あ る。IV型 は 出 産 直 後 と1年 後 を 比 較 し て 産 む と い う認 識 に近 づ い た 者,V型 は 逆 に 産 ま な い と い う 認 識 に 近 づ い た 者,VI型 は 出 産 予 定 の 認 識 が 中 間 の2時 期 で は 変 化 す る が 出 産 直 後 と1年 後 が 同 じ 認 識 の 者 で あ る。 結 果 は表6の 通 りで,初 産 婦 で はIV型 の37. 6%が 最 も多 く次 いでI型 の26.7%で あ っ た 。 経 産 婦 で はIII型の48.9%が 最 も多 く次 い でV型 の18.1 %で あ っ た 。 出産 予 定 の 認 識 で4時 期 通 じて 変 化 の な か っ た 不 変 群 は 初 産 婦 で は45.5%,経 産 婦 で は64.9%で あ っ た 。 表5 4時 期 を通 して の認識 の 変化 4)出 産 予 定 に 関連 す る因 子(表7-1)(表7-2) 出産 予 定 の認 識 とそ の 影 響 要 因 に つ い て, Fisherの 直 接 確 率 検 定 を 行 っ た 。 4時 期 通 じて 出 産 予 定 の 有 無 に 関 連 して い る 項 目は,全 体 で は 「年 齢(30歳 未 満)」「初 産 婦 」「自 己 制 御 機 能 得 点(平 均 以 上)」で,「 出 産 予 定 あ り」が 有 意 に多 か っ た 。 そ れ に 加 え1年 後 の 出 産 予 定 の 有 無 に関 連 して い る項 目は,「 妊 娠 中 異 常 あ り」「分 娩 所 要 時 間(平 均 以 上)」で あ っ た 。 初 経 別 で は 初 産 婦 は 「職 業 あ り」「妊 娠 中 異 常 あ り」 「自 己 制 御 機 能 得 点(平 均 以 上)」にr出 産 予 定 あ り」

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表7-1出 産予定に関連す る因子(全体.4時 間) 表7-2出 産 予 定 に関 連す る因 子(初 経別,1年 後) が 有 意 に 多 か っ た 。 経 産 婦 で は 「妊 娠 中異 常 あ り」 「分 娩 所 要時 間(平 均 以 上)」「自己 制 御 機 能 得 点(平 均 以 上)」「夫 婦 得 点(平 均 以 上)」に 「出産 予 定 あ り」 とす る もの が,多 い傾 向 が み られ た 。 5.考 察 出産 予 定 の 認識 は1ヶ 月 ま で は 未 考 が 4割 で あ っ た が,1年 後 に は8割 が 決 定 して いた 。 つ ま り,出 産,育 児 の 影 響 を直 接 受 け る産 後1ヶ 月 で は意 志 が 決 定 せ ず,広 義 の 意 味 で の 産 褥 期 を す ぎ た1年 後 に認 識 が ほ ぼ 確 立 す る と考 え る 。 し か し,1年 後 で も2割 の 者 が 未 考 と し て い る こ と か ら も出 産 予 定 の 決 定 に は よ り長 期 間 を 要 す と 考 え られ た 。 ま た,1年 後 の 決 定 で は 初 産 婦 は 経 時 的 に予 定 あ りに,経 産 婦 は な し に変 化 した 。 これ は1992年 の完 結 出 生 力 が2.21人 と い う調 査 結 果1) と同 様 の 結 果 で あ る。 つ ま り,大 部 分 の 夫 婦 は 多 産 は 避 け るが2人 程 度 の子 ど も は も つ と い うの が 現 在 の 出 生 行 動 で あ る と考 え ら れ る 。 妊 娠,分 娩,産 褥 期 は 母 性 機 能 が 最 高 に 機 能 す る時 期 と い わ れ て い る 。 母 子 や そ の 家 族 が 快 適 な 出 産 体 験 に よ り満 足 感 を も っ て また 計 画 性 を持 っ て 新 しい 家 族 を 迎 え る と い う発 達 課 題 が 達 成 出 来 る よ うな 関 わ りは 助 産 婦 と して 重 要 で あ る. 今 回 の 調 査 で4時 期 と も 「出 産 予 定 あ り」に影 響 す る 要 因 と して,「 年 齢(30歳 未 満)」「初 産 婦 」「自 己 制 御 機 能 得 点(平 均 以 上)」で あ った 。 現 在,晩 婚 化 が 進 み1994年 に お け る初 婚 年 齢 は26.2歳Dと な っ て い る。 これ 以 上 の 晩 婚 化 が 進 む と 我 々 の調 査 結 果 か ら推 測 す る と,一 人 目 出 産 後 は 必 然 的 に 「出 産 予 定 な し』の女 性 が 増 え て い く と 思 わ れ る 。 ま た こ の よ う な晩 婚 化 こ そ 出 生 率 低 下 に 大 き く影 響 し て い く と思 わ れ る。 女 性 の 持 っ て い る 生 殖 機 能 が 最 大 限 に い か され る 適 齢 時 期 で の 結 婚 ・出産 の 重 要 性 を 母 性 の 基 盤 とな る思 春 期 に教 育 し て い く こ と も 重 要 な 課 題 で あ る と思 わ れ る。 ま た,女 性 機 能 が 最 大 限 に いか され る 出 産 の 場 で は,身 体 的,心 理 的,社 会 的 に も正 常 な 経 過 と な り,自 己 達 成 感 の あ る 満 足 な体 験,自 己 の 一 貫 性 を 維 持 し,自 分 ら しい 振 る舞 い が で き るな ど の, 自己 制 御 機 能 を助 長 す る援 助 が 重 要 で あ る と 思 わ

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れ る。 一方 ,初 産 婦 で は 出 産 予 定 あ り に影 響 す る項 目 は,「 職 業 あ り」「妊 娠 中 異 常 あ り」「自 己 制 御 機 能 得 点(平 均 以 上)」で あ っ た 。 「職 業 あ り」が 「出 産 予 定 あ り」に 影 響 す る と い う こ と は,女 性 の社 会 進 出 が 子 ども を 持 た な い とい う認 識 に は つ な が らな い こ と を示 唆 して い る 。 女 性 が 社 会 参 加 す る と い う こ と は必 然 的 に 自 分 以外 の 家 族,保 育 所 ・幼 稚 園 等 の 専 門 家,地 域 で の サ ポ ー トな ど多 く の 手 で 子 育 て を行 っ て い か ざ る を えな い 現 状 が で て く る.こ の こと は 逆 に子 育 て に 対 す る 重 圧 感 を解 放 し,生 む とい う認 識 に 近 づ か せ る の で は な い か と推 測 す る 。 社 会 の ニ ー ズ が 多 種 多 様 化 して い る 現 代 の こ の 社 会 的 背 景 か ら も何 等 か の 形 で 社 会 参 加 す る こ とは,自 分 の ラ イ フサ イ ク ル に あ っ た 計 画 性 を も っ た 出 産 予 定 の 認 識 に つ な が る の で は な い か と 思 わ れ る 。 経 産 婦 で は,出 産 予 定 あ りに 有 意 に影 響 す る 項 目は な か っ た 。 しか し,「 妊 娠 中 異 常 あ り」「分 娩 所 要 時 間(平 均 以 上)」「自己 制 御 機 能 得 点(平 均 以 上)」 「夫 婦 得 点(平 均 以 上)」に 出 産 予 定 あ りと す る も の が 多 い 傾 向 が み られ た 。 一 般 的 に,分 娩 経 過 の 予 側 が 出 来 る こ と や,分 娩 所 要 時 間 が 短 い と い う こ とは 安 産 で あ る とい う評 価 に つ な が りが ち で あ る 。 しか し実 際 は,分 娩 所 要時 間 の 平 均 以 上 の も の に, 出 産 予 定 あ りが 多 か っ た 。 特 に経 産 婦 に そ の 傾 向 が み られ た 。 分 娩 時 間 が 短 い と い う こ とは 逆 に, 短 時 間 に強 度 の痛 み を 感 じ る こ と や,予 想 外 の 進 行 の早 さ に 対 し戸 惑 い を 感 じ,分 娩 体 験 そ の もの に も影 響 を 及 ぼ す の で は な いか と考 え る。 ま た, 分娩 所 要 時 間 が 長 い と い う こ と は そ の 時 点 で は 辛 い が,そ れ を乗 り越 え た 自 分 に 対 す る満 足 感 が 自 己 制 御 機 能 を助 長 し,そ の 結 果 出 産 予 定 の 認 識 に も影 響 を 及 ぼす の で は な い か と考 え る 。 助 産 婦 は 初 経 を 問 わ ず 分 娩 所 要 時 間 の 長 短 だ け で は な くそ の 質 に つ いて も 分 析 し介 助 に あた る こ とが 重 要 で あ る と思 わ れ る 。 また,経 産 婦 に お い て 夫 婦 関 係 が 正 常 に 機 能 して い る と き に,出 産 予 定 あ りが 多 い 傾 向 が み られ た.つ ま り,3人 以 上 の 子 ど もを 持 つ と い う 意 志 決 定 の 背 景 に は,夫 婦 関 係 の 良 さ が 影 響 し て い る と思 わ れ た 。 一 方 ,「 妊 娠 中 の 異 常 あ り」は 初 経 と も に 出 産 予 定 あ り に 影 響 して いた.つ ま り妊 娠 中 の 異 常 と い う不 安 で 不 快 な体 験 も,正 常 に 分 娩 を 終 え られ た こ とや,そ の 後 の 様 々 な 因 子 の 影 響 を 受 け る こ と に よ って,1年 後 の 出 産 予 定 の 認 識 に 「予 定 な し」 とい う影 響 は,及 ぼ さ な い こ と が わ か っ た 。 しか し,妊 娠 期 は 分 娩 期 に 比 べ 長 期 間 で あ る 。 こ の 期 間 の 不 自 由 で 不 健 康 な 状 況 が 不 快 な 体 験 と して 残 らな いよ う な 関 わ りは 必 要 で あ る 。 従 っ て,助 産 婦 は 長 い 妊 娠 期 間 が 正 常 に 経 過 し,快 適 な 生 活 と な るた め の 指 導 は 必 須 で あ る と 考 え る 。 6.結 論 1)出 産 予 定 は 初 産 婦 で は 「あ り」が 増 え た が,経 産 婦 で は 「な し」が1年 後 増 え た 。 2)4時 期 を 通 して 出 産 直 後 の 決 定 が 変 化 しな い 不 変 群 は,経 産 婦 に 多 か っ た 。 3)出 産 予 定 の タ イ プ 分 類 で は 初 産 婦 で はIV型 の 生 む と い う認 識 に 近 づ く者 が37.6%と 最 も 多 く, 次 い で 多 い の はI型 の 「出 産 予 定 あ り」の26.7%で あ っ た 。 経 産 婦 で はIII型の 「出 産 予 定 な し」が48.9%と 最 も多 く,次 い で 多 い の は,生 ま な い と い う認 識 に 近 づ くV型 の18..1%で あ っ た 、 4)「 出 産 予 定 あ り」に 影 響 す る 項 目は4時 期 と も に,「 年 齢(30歳 未 満)」「初 産 婦 」「自己 制 御 機 能 得 点(平 均 以 上)」で,1年 後 は こ れ ら に加 え 「妊 娠 中 異 常 あ り」「分 娩 所 要 時 間(平 均 以 上)」が 影 響 を 及 ぼ して い た 。 5)1年 後 に お いて,「 出産 予 定 あ り」に 影 響 す る 項 目 は 初 産 婦 で は,「 職 業 あ り」「妊 娠 中 異 常 あ り」 「自 己 制 御 機 能(平 均 以 上)」で あ っ た 。 経 産 婦 で は 「妊 娠 中異 常 あ り 」「分 娩 所 要 時 間(平 均 以 上)」「自 己 制 御 機 能(平 均 以 上)」「夫 婦 得 点 (平均 以 上)」で,出 産 予 定 あ り と す る も の が 多 い 傾 向 を 認 め た 。 7.参 考 文 献 1)中 野 英 子:出 生 行 動 と女 性 の ラ イ フ コ ー ス ,日 母 医 報,10-11,1995 2)そ の 他:3報 参 照

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第6群:25

出 産 予 定

に 関 す

る 縦 断 的 研 究(第2報)

-出

産予定のタイブ分類とその内容分析-○ 脇 田 満 里 子1)入 澤 み ち 子2)堀 内 寛 子3)伊 藤 三 紀 子4)我 部 山 キ ヨ子5)中 野 七 福 子5)白 石 三 智6) 1)藍 野 学 院 短 期 大 学2)高 槻 赤 十 字 病 院3)京 都 府 立 医 科 大 学 医 療 技 術 短 期 大 学 部 4)京 都府 立 医 科 大 学 附 属 病 院5)京 都 大 学 医 療 技 術 短 期 大 学 部6)国 立 京 都 病 院 附 属 看 護 助 産 学 校 Lは じめ に 第1報 で.1年 後 出 産 予 定 の 有 無 に 関 す る認 識 に 出 産 体 験 や 周 産 期 の 要 因 が 影 響 を 与 え る と い う こ とを 明 らか に した 。 そ こで,本 報 で は 出 産 予 定 の 有 無 に つ いて タ イ プ分 類 を し,各 タ イ ブ 毎 の 理 由 の 内容 分 析 を 行 っ た 。 2対 象 と方 法 対 象 は,第1報 と同 様 で あ る。 分 析 方 法 は,出 産 直 後.出 産5日 後.出 産1か 月 後,出 産1年 後 に お け る出 産 予 定 の 有 無 と そ の 理 由 につ い て 質 問 紙 の 自 由 記 述 内 容 を 分 析 し た。 分 析 は5人 の 研 究 者で 行 い一 致 率 は80%で あ っ た 。 3.結果 1)出産 予 定 の タ イ ブ 分 類 表1に 示 す 通 りで あ る。 第1報 に述 べ た 分 類 基 準 に加 え てVI型 は,出 産 直 後 の 認 識 が 一 時 下 降 に 変 化 し,1年 後 再 び 直 後 と 同 じと な った 上 昇 型 と 山産 直 後 の認 識 が 一 時 上 昇 に 変 化 し,1年 後 再 び 直 後 と同 じと な っ た下 降 型 の 復 帰 が あ る 。 ま た1 II・ 皿型 を 不 変 群 と呼 び,IV・V・VI型 を 変 化 群 と呼 ぶ 。 以 後 「出 産 予 定 有 り」 を 「有 り」.「 ま だ考 え て い な い」 を 「未 考 」,「 出 産 予 定 無 し」 を 「無 し」 とす る。 2)タ イ プ分 類 別 内 容 分 析 ①I(出 産 予 定 有 り)型 は 初 産 婦27人.経 産 婦5 人 で 計32人(16・4%)で あ った 。 初 産 婦 は 経 産 婦 に比 べ て 多 か った 。 初 産 婦・ 経 産 婦 と も出 産 予 定 の 理 由 を 「予 定 した 子 ど もの 数 に 達 して い な い」 が 最 も多 く,次 に 「赤 ち ゃん が 可 愛 い」 ,「 子 ど もの 性 別 」 で あ り早 い 時 期 に 出 産 予 定 が 決定 し. 以 降 は 出 産 体 験 お よ び そ の 後 生 じて くる さ ま ざ ま な因 子 に あ ま り影 響 さ れ な い と い え る。1か 月 ま で は性 別 と人 数 の 比 が1:2で あ った の が1年 後 表1出 産 予 定 の タ イ プ 別 分 類

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表2 1年 後 の タイ ブ別 の主 な理 由 とその 特 微(不 変群) 表3 1年 後 の タイ ブ別 の主 な 理由 と その特 徽(変 化群) で は 人 数 と し た 人 が 多 くな っ た 。 す な わ ち1年 後 で は 性 別 よ り予 定 人 数 に達 して い な い とす る人 が 多 くなっ て い る。 そ の 他 の1年 後 の特 微 的 な 理 由 と して 「家 族 が 増 え る と楽 しい 」 「子 ど もは と て も可 愛 い し,家 の 中が 明 る くな る の で あ と2.3人 は 絶 対 欲 し い 」 「兄 弟 姉 妹 が い る こ と に よ って,お 互 い が 人 間 的 に 成 長 す る」 「温 か い 家 庭 を 夫 と 共 に築 いて い き た い」 「生 ま れ た て の 赤 ち ゃん の 可 愛 さ を 思 う と 欲 し くな る」 等 出 産1か 月 ま で は見 られ な か った 理 由が 認 め られ た 。 これ は育 児 経 験 が べ ース に な り.家 族 や 家 庭 の 意 義 や 機 能 の 良 さ を 見 出 し,次 の 出 産 に結 び つ い た と考 え られ る 。 ②II(未 考)型 は 初 産 婦17人,経 産 婦10人 で 計27 人(13.8%)で あ っ た 。 そ の 理 由 は 初 産 婦・ 経 産 婦 共 に 「育 児 負 担 が 大 き い 」 が 最 も多 く,次 に 「自 分 自 身 の 体 調 が 不 良 」 で あ っ た 。 1か 月 迄 は 出 産 体 験 と育 児 経 験 が 主 な 理 由 で あ っ たが1年 後 で は 育 児 負 担 が きわ め て 高 い割 合 を 占 め,そ れ に 「自 分 自 身 の 体 調 」 「子 ど もの 障 害 (心臓 病,ア トピ ー性 皮 膚 炎,未 熟 児)」 が 付 加 さ れ た 。1か 月 迄 と比 較 す る と1年 後 で はII型 の 占 め る割 合 は 初 産 婦56人(38.1%)か ら17人 (16.8%)と 減 少,経 産 婦 で も34人(22.2%)か ら 10人(10.6%)と 約 半 数 に 減 少 して い る。 こ の こ と か ら1年 経 つ と 「有 り」 ま た は 「無 し」 に意 思 決 定 が 明 確 に な った と考 え られ る。 ③III(出 産 予 定 無 し)型 は 初 産 婦2人,経 産 婦46 人 で 計48人(24.6%)で ほ と ん ど が 経 産 婦 で あ っ た 。 その 理 由 は 「子 ど もの 予 定 人 数 に 達 した 」 が 最 も多 く,次 い で 「子 ど もの 性 別 に 満 足 」.「 自 分 自身 が 高 年 齢 だ か ら」 が 多 か っ た 。 子 ど もの予 定 人 数.性 別 が 主 な 理 由 で,早 い 時 期 に 出 産 予 定 が 決 定 し.以 降 は 出 産 体 験 お よ び そ の 後 生 じて く る さ ま ざ ま な 因 子 に あ ま り影 響 さ れ な い と考 え ら れ る。 この 傾 向 は1年 を 通 じて 同 じでI型 と類 似 して い た 。 子 ど もの 予 定 人 数 と性 別 の 占 め る割 合 を 比 較 す る と1か 月 時 に 人 数 と した 人 が ほ とん ど だ った が1年 後 で 性 別 と した 人 が 多 くな った 。 ま た1年 後 に み ら れ た 新 た な 理 曲 と して,経 産

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婦 は 「経 済 的 に 無 理 」 【お 産 は こ り ご り 」 「妊 娠 中 家 族 に 迷 惑 を か け る の が 目 に 見 え て い る 」 「不 妊 手 術 を し た 」 「二 度 と つ わ り を 経 験 し た く な い 」 「働 き 続 け る に は2人 以 上 は 無 理 」 「今 の 育 児 は 大 変 」 で あ っ た 。 初 産 婦 は 「育 児 負 担 が 大 き い 」 「夫 の 協 力 が な い 」 「実 家 が 遠 い 」 で あ っ た 。 1か 月 迄 と 比 較 す る と1年 後 で はIII型 の 占 め る 割 合 が 初 産 婦4人(2.7%)か ら2人(2.0%),経 産 婦 85人(55.6%)か ら46人(48.9%)と 初 産 婦 ・経 産 婦 共 ほ と ん ど 変 化 せ ず 注 目 さ れ た 。 ④IV(上 昇)型 は 初 産 婦38人,経 産 婦14人 で 計52 人(26.7%)で あ っ た 。 初 産 婦 は 出 産 直 後 「未 考 」 で1年 後 「有 り 」 が ほ と ん ど を 占 め て い た 。 出 産 直 後,5日 後 に 「生 ま れ た ば か り だ か ら 」,「 育 児 を し て み な い と わ か ら な い 」 な ど 現 実 認 識 が で き て な く 「未 考 」 と な っ て い た が,併 存 し て 「次 に 子 ど もが 欲 し い 」 と 記 載 さ れ て い た 。1年 後 は 前2者 の 理 由 が 消 失 し,「 一 人 っ 子 は か わ い そ う 」,「 育 児 が 落 ち 着 い た の で も う 一 人 欲 し い 」 等 と な っ て い た 。 1年 後 で はIV型 の 占 め る 割 合 が 初 産 婦25人(17. 0%)か ら38人(37.6%).経 産 婦7人(4.6%)か ら14 人(14.9%)と 初 産 婦,経 産 婦 共 に 増 加 し.全 体 の 中 でIV型 が 最 も多 く の 割 合 を 占 め て い た 。 ま た 「未 考 」 か ら 「有 り 」 へ の 変 化 は43人/52人 で あ り,「 無 し」 か ら 「未 考 」 ま た は 「有 り」 へ の 変 化 は9人/52人 で あ り,「 未 考 」 か ら 「有 り 」 へ の 変 化 が 大 部 分 を 占 め て い る 。 全 体 と して 直 後, 5日 後,1か 月 後,1年 後 と 経 時 的 に 「無 し」 「未 考 」 「有 り 」 と 徐 々 に 変 化 し て い た 。 ⑤V(下 降)型 は 初 産 婦11人,経 産 婦17人 で 計28 人(14.4%)で あ っ た 。 経 産 婦 の 予 定 無 し と し た 理 由 は 「予 定 人 数 に 達 し た 」,「 性 別 に 満 足 し た 」 で あ り,初 産 婦 は 「育 児 が 大 変 」,「 経 済 的 に 大 変 」 で あ っ た 。 1か 月 迄 と 比 較 す る と,1年 後 で はV型 の 占 め る割 合 が 初 産 婦8人(5.4%)か ら11人(10.9%),経 産 婦8人(5.2%)か ら17人(18.1%)と 共 に 増 加 し た 、 そ の 中 で も(未 考→ 未 考 → 未 考 → 無 し),(有 り → 有 り → 有 り → 未 考)が 多 か っ た 。 ⑥VI(復 帰)型 は 初 産 婦6人,経 産 婦2人 で 最 も 少 な か っ た。理 由 は 初 産 婦 ・経 産 婦 共 に 「育 児 が 大 変 」,「 育 児 に 専 念 した い」 で あ っ た。 上 昇 型 の 復 帰 で は4時 期 と も子 ど もは 欲 し い と 述 べ て い る。1か 月 時 「育 児 が 落 ち 着 い て か ら」 等 育 児 負 担 が 最 も大 き い と思 わ れ る 時 点 で 迷 い が 生 じて い る。 下 降 型 の 復 帰 で は 「お産 が あ ん な に も痛 い もの と は思 って もい な か っ た 」 「分 娩 は も う一 回 で 十 分 」 と 分 娩 時 の ダ メ ー ジが 強 く,1年 後 で は 「育 児 が こ ん な に大 変 で 辛 い もの とは 思 わ な か った 」 「一 人 だ けで もす ご く しん ど いの に, これ 以 上 の しん ど さは 味 わ い た くな い 」 な ど育 児 の 喜 び を 感 じて い な か っ た 。 4.考 察 1)不 変 群 の 決 定 理 由 I・III型 は 子 ど もの 人 数 お よ び 性 別 が 主 な 理 由 に な って い るた め に,初 期 に 出 産 予 定 を 決 定 し, 以 降 は 出 産 体 験 や 育 児 経 験 お よ び 経 時 的 に生 じて くる さ ま ざ まな 因 子 に影 響 され な い と言 え る。 こ の こ と は1年 後 も持 続 した 。III型は 育 児 負 担 が 大 部 分 を 占 め て お り,自 分 自 身 の 体 調 や 児 の 障 害 が 影 響 して い る と言 え る。 この こ と か ら育 児 を 母 の み に任 さ れ て い る現 状,サ ポ ー ト不足 な ど今 日の 母 と子 を 取 り巻 く厳 しい社 会 的 背 景 の 中 で の 子 育 て が 伺 え る 。 この た め1か 月 で は な く長 期 間 の 育 児 支 援 の 必 要 性 が 示 唆 され た 。 2)変 化 群 の決 定 理 由 IV型 上 昇 型 は 出 産 直 後,5日 後,1か 月 後, と各 時 期 の 経 過 に した が っ て,1年 後 で は 現 実 認 識 が 可 能 と な り 「出 産 予 定 有 り」 の方 向 に変 化 し て い る。 ま た3時 期 と比 較 す る と初 産 婦 ・経 産 婦 共 増 加 し.1年 後 のIV型 の 占 め る割 合 が 最 も高 か った 。 こ の こ とは 育 児 経 験 を 通 して 現 実 認 識 を 段 階 的 に踏 ん で い く褥 婦 の 自然 な認 識 の 推 移 が 認 め られ た。 V型 下 降 型 は 出 産 直 後,5日 後,1か 月 後 と 各 時 期 の経 過 に した が って 「出 産 予 定 無 し」 の 方 向 に変 化 して い る。 ま た3時 期 と比 較 す る と 初 産 婦 ・経 産 婦 共 増 加 し,1年 後 のV型 の 占め る割 合

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が 高 か った。経 産 婦 の1年 後 の 理 由 は予 定 す る子 ど もの 人 数 に 達 した こ とや 姓 別 の 満 足 を あ げ て お り,初 産 婦 は 育 児 や 経 済 の 困 難 性 を あ げ て い る。 経 産 婦 で は 「出 産 予 定 あ り」 か らの 変 化 で あ る こ とか ら,経 産 婦 も背 景 に は 育 児 や 生 活 の 負 担 が 存 在 す る と考 え られ る。 Vl型 復 帰 の 上 昇 型 で は 育 児 負 担 が 大 き い と思 わ れ る1か 月 時 に 「出 産 予 定 無 し」 の 変 化 が 見 ら れ るが,1年 後 で は 「出 産 予 定 有 り」 に変 化 して い る。 こ の 型 はV型 に 変 化 す る 可 能 性 が あ り,特 に1か 月 時 の 育 児 支 援 の 必 要 性 が 示 唆 され た。 復 帰 の下 降 型 で は,出 産 直 後 と1年 後 に分 娩 体 験 お よ び 育 児 経 験 が 否 定 的 に影 響 して い る と考 え られ る。 以 上 の こ とか ら,1年 後 で はII・V・VI型 の 初 産 婦 ・経 産 婦 とIII型の 初 産 婦 に お い て 分 娩 体 験 ・ 育 児 経 験 が 肯 定 的 あ る い は 否 定 的 な 因 子 と して 影 響 し,出 産 予 定 に 関 す る 認 識 を 変 化 さ せ て い る こ とが 明 らか と な った 。 特 にIII型の変 化 が 出 産 予 定 決 定 の 重 要 な鍵 を 握 っ て い る と考 え る。 今 後 母 親 自身 が 主 体 的 に 妊 娠 ・出産・ 育 児 を 受 け止 め る こ とが で き,よ りよ い 出 産 体 験 ・育 児 経 験 とな る よ う長 期 的 な スパ ンで 支 援 して い く必 要 が あ る と言 え る。 5.ま と め 1)1か 月 迄 は型 の 分 類 が ほ と ん ど変 化 せ ず1年 後 に変 化 した 。 特 にIII(未 考)型 が 最 も減 少 し, IV(上 昇)・V(下 降)型 が 増 加 した。 2)1(出 産 予 定 有 り)型 の 主 な 理 由 は 初 産 婦 ・ 経 産 婦 共 に4時 期 を 通 して 子 ど もの 人 数 や 性 別 で, 分 娩 体 験 ・育 児 経 験 の 影 響 を 示 す 記 述 は 見 ら れ な か っ た。 3)III(未 考)・V(下 降)・VI(復 帰)型 の主 な 理 由 で は 初 産 婦 ・経 産 婦 共 に4時 期 を 通 して, 分 娩 体 験 ・育 児 経 験 が 否 定 的 に影 響 して い た 。 4)III(出 産 予 定 無 し)型 の 理 由 で は 初 産 婦 は4 時 期 を 通 して,分 娩 体 験 ・育 児 経 験 が 否 定 的 に影 響 し,経 産 婦 は4時 期 を 通 して 子 ど もの 人 数 や 性 別 で 分 娩 体 験 ・育 児 経 験 の 影 響 を 示 す 記 述 は 見 ら れ な か った 。 5)IV(上 昇)型 の 理 由 で は1か 月 迄 は分 娩 体 験 育 児 経 験 が 肯 定 的 に 影 響 した が,1年 後 は 子 ど も の 人 数 や性 別 が 主 で 分 娩 体 験 ・育 児 経 験 の 影 響 を 示 す 記 述 が 見 られ な か っ た。

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第6群:26

出産 予 定 に 関す る縦 断的 研 究(第3報)

-出

産 予 定 の タ イ プ 別 事 例 分

析-○ 入澤 み ち子1) 脇 田満 里 子2) 我 部 山 キ ヨ子3) 中野七福子3) 堀 内 寛 子4) 伊藤三紀子5) 白石 三 智6) 1)高 槻赤十字病院 2)藍 野学 院短期大学 3)京 都大学医療技術短期大学 4)京 都府立医科大学 医療技術短期大学部 5)京 都府立医科大学付属病 院 6)国 立京都 病院付属看 護助産婦学校 I、 は じめ に 出 産 予定 の 有 無 と そ の理 由 の変 化 を 出産 後1ヵ 月 ま での3時 期 と1年 後 で比 較 し,タ イ プ別 に分 類 した 中 か ら各 タ イ プ の特 徴 を備 え て お り,周 産 期 の 要 因 が影 響 を 与 え て い る と想 わ れ る事例 を 挙 げて 検 討 した 。 II.対 象 と方 法 対 象 はI∼VI型 の 中 。周 産 期 の要 因 の 影響 を受 け て い な いI型 を除 き、 出産 直 後 と1年 後 が 同 じ 選 択 を して い るII・III・VI型 の 各 I`事例 と,上 昇 を示 すIV型2事 例,下 降 を 示 すV型2事 例 で あ る。 方 法 は質 問紙 調 査 の 内 容 の う ち,各 事 例 毎 に子 育 て ・出 産 予 定 に関 す る理 由 ・精 神 的 苦 痛 ・身 体 的苦 痛 等 の 自 由記 述 内 容 を分 析 した 。 III.結 果 お よ び考 察 事 例1.II型(未 考 → 未考 →未 考 → 未考)初 産 婦 32歳 夫39歳 分 娩 所 要 時 間36時 間51分 分 娩 異 常 は無 く児 は体 重3540gで 正 常 児 で あ った。 夫 と子 供 の3人 暮 ら しで無 職 で あ る。人 工 栄 養 を3 ∼10ヵ 月 ま で行 った 。 「入 院 中1週 間 、 母乳 母乳 と言 わ れ て ブル ー に な った 。」 と述 べ て お り,2∼ 3ヵ 月 まで 母 乳 トラ ブ ルが あ っ た。 育 児 評 価 は4 段 階評 価 中I(子 育 て は楽 しい とい つ も思 う)と 最 高 で,育 児 不安 は4段 階 評 価 中2(不 安 は ほ と ん ど感 じな い)と 安 定 して お り,「 育 児 は あ ま り, 大 変 と は思 って い な い」 と述 べ て い る。 協 力 者 は 夫 で,相 談 相 手 は 「近 所 で世 間話 を す る程 度 で特 に無 い 」 と述 べ て い る 。 出産 直 後 の(未 考)の 理 由 は 「1人 っ子 は か わ い そ うだ が,い まは陣 痛 が 苦 しか った の で考 え られ な い」で あ った が,1年 後 に お いて も(未 考)と して い る理 由 は,「 子 ど も1人 で き た こ と に結 構 満 足 して い る。 は じめ て の こと な の で無 我 夢 中,子 ど も の顔 を見 る と す べ て忘 れ て楽 し くな る が3年 ほ ど子 ど もの年 齢 が離 れ て もよ い と思 って い る。 」 と述 べ て い る。 出産 時 の 苦痛 は 全 く痕 跡 を留 め て お らず,育 児 の 喜 び もあ り,1年 時点 で の生 活 は安定 して い るが 具 体 的 な出 産 計 画 には まだ 結 び付 いて い な い段 階 で あ る と言 え る。 事例2.III型(無 し→ 無 し→ 無 し→ 無 し)初産 婦29歳 夫31歳 分 娩所 要 時 間31時 間22分 分 娩 表1育 児評価 ・育児不安 基礎 表2 事 例 プ ロブ ィール

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異 常 は無 く児 は体 重3614gで 正 常 児 で あ っ た。 夫 と子 ど も の3人 暮 ら しで無 職 で あ る。 偏 平 乳 頭 で 飲 ませ に くか った た め 混 合栄養 を4ヵ 月 ま で行 い, 以 後 は人 工 栄 養 で あ った 。 育 児 に慣 れ た 時 期 は1 年 後 と述 べ て お りか な り育 児 適 応 が遅 れ て い る 。 育 児 評 価 は3(つ ま らな い と思 う こ とが あ る), 育 児 不 安 は3(不 安 を 時 々 感 じて い る)と 低 く, 身体 的 苦 痛 を 「陣痛 か ら出産 ま で の4日 間 もが き 苦 しん だ 事 と夜 中 の 授 乳 が無 くな る まで の2ヵ 月 半,ど ち ら も大 変 だ っ た。」 と述 べ て い る。 精 神 的 苦 痛 は 「出産1ヵ 月 は実 母 に 手 伝 って も ら った が, そ の後 夫 は ほ とん ど家 に い ず,た だ 泣 くば か り の 子 を抱 え て不 安 だ った 」 と述 べ て い る。 他 の 協 力 者 や相 談 相 手 は 特 に い な い。 出産 直 後 の(無 し)の 理 由 は 「お産 は 予 想 以 上 に大 変 だ った 。 ま た この よ うな思 い を す る の は絶 対 に イ ヤ 。」 と述 べ て い る が 、1年 後 の 理 由 は「夫 は仕 事 で ほ とん ど家 に い な い 、実 家 は 遠 い し、上 の子 と新 生 児 の2人 を 抱 え る 自信 は 無 い」 と な っ て い る。1年 後 で も出 産 時 の つ ら さは 強 く残 って い るが 出 産 予 定 の 決 定 因 子 に は な って い な い と思 わ れ る。 む しろ育 児 不 安 が大 きい こ と に加 え,一 人 で 子 育 て を し な け れ ば な ら な い育 児 の負 担 感 が 強 い こ と と,夫 が 不 在 が ちで あ る こ と や実 家 が 遠 い こ とな どサ ポ ー トの不 足 が 大 き な影 響 を 与 え て い る と考 え られ る 。 事 例 3.IV型(未 考 → 未 考 → 有 り→ 有 り)初 産 婦34歳 夫38歳 分 娩 所 要 時 間18時 間40分 不 妊 治 療 後 の 妊 娠 で,分 娩 時 に 出 血 多量 で あ った 。 児 は 体 重3422gで 正 常 児 で あ っ た。 夫 と子 ど もの3人 暮 ら しで あ る。 有 職 で あ り12ヵ 月 で復 職 した 。 母 乳 栄 養 を11ヵ 月 ま で行 っ た。1度 乳 腺 炎 に 罹 患 し て い る。 育 児 評 価 は2,育 児 不 安 は3と 共 に 低 い 評 価 とな って い る 。 協 力 者 は 夫 で保 健 所 で育 児 相 談 を受 け た こと が あ る。 身 体 的 苦 痛 は 「つ わ り が とて も ひ ど か った,陣 痛 や 出産 後 の 傷 や痔 の 痛 み が つ らか っ た」,精 神 的 苦 痛 は 「つ わ りの 影 響 が 長 く続 き,流涎 が産 後 ま で残 っ た 。子 ど もが ア トピ ー に な っ て心 配 し た。 」 な ど で あ っ た 。 出産 直 後 の(未 考)の 理 由 は 「子 ど も は も う一 人 ほ しい が,妊 娠 中 の つ わ りや 出 産 の プ ロ セ ス は 経 験 した く ない 。」 で あ っ た の に 対 して 、1年 後 に (有 り)と な っ た理 由 は 「子 ど もが こん な に 可 愛 い もの だ と は思 わ な か っ た。 ぜ ひ も う一 人 ほ しい と思 って い る」 と な って い る 。 ま た 「高 齢 で 長 い 間不 妊 治 療 を して 元 気 で 障 害 の な い 子 を生 む こ と が で きて嬉 しい」 と も述 べ て い る。 妊 娠 中,分 娩 時 の つ ら さ は1年 後 も印 象 に残 っ て お り,育 児 不 安 もあ るが,児 へ の愛 情 の深 ま りか ら育 児 の 喜 び も芽 生 え,次 の 出産 予 定 に肯 定 的 な 影 響 を与 え て い る と思 わ れ る 。 また 有 職 で あ る こ と は否 定 的 な 影 響 と は な って い な い。 事 例4.IV型(無 し→ 無 し→ 未 考 → 有 り) 経 産 婦27歳 夫28歳 分 娩 所 要 時 間7時 間53分 表3事 例別育児状況

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分 娩 異 常 は 無 く児 は体 重3450gで 正 常 児 で あ った 夫 と子 ど も2人 の4人 暮 ら しで無 職 で あ る。 母乳 栄 養 を4ヵ 月 ま で行 った 。 育 児 評 価 は1,育 児 不 安 は2と 共 に 高 く,育 児 に慣 れ た時 期 は1ヵ 月 と 経 産 婦 ら し く短 期 間 で 育 児 に適 応 して い る。協 力 者 は実 母 と義 母 で あ る。 身 体 的 苦 痛 につ い て 出産 直 後 か ら1年 後 に至 る ま で一 貫 して 「今 回 の 出産 は つ らか っ た.陣 痛 を乗 り切 る こ と,痛 み に 耐 え る こ と」 と述 べ て お り,精 神 的 苦 痛 は 「陣痛 時 一 人 で つ らか った 。 つ わ りの 時 イ ラ イ ラ して子 ど も を理 由 も無 く しか った 。 妊 娠 中 あ ま り上 の子 ど も を見 て や れ な か った 」 と述 べ て い る。 出産 直 後 と5日 後 に(無 し)と した理 由 は 「今 回 の 出産 は大 変 だ った か ら」 で あ った の に対 し1 ヵ月後(未 考)の 理 由 は 、 「産 後 は も う子 ど もは 要 らな い と思 った が,赤 ち ゃん の顔 を見 る とま た 欲 しい よ うな気 が す る,で も陣 痛 を思 い出 す と嫌 に な る。 しば ら くは期 間 を 開 け て 自然 に まか せ る と変化 して お り,1年 後 に(有 り)の 理 由 を 「子 ど もは 多 い方 が楽 し い た め」 と述 べ て い る。 出 産 時 に十 分 サ ポ ー トを 得 られ な か った こ と もあ り, 陣痛 の辛 さ は1年 後 も強 く残 って い る が,育 児 に 早 く適 応 しその 喜 び も早 期 か ら得 て お り,経 産 婦 の傾 向が 出 て い る事 例 と言 え る。一 方 分 娩 時 サ ポ ー トの充 実 に よ る 出産 時 の イ メ ー ジ改 善 の 必 要 性 を 示 唆 して い る。 事例5.V型(有 り→ 未 考 → 未 考 → 無 し)初 産 婦29歳 夫36歳 分 娩 所 要 時 間10時 悶31分 分 娩 異 常 は無 く児 は2758gで 正 常 児 で あ った。 夫 と 子 ど もの3人 暮 ら しで 無 職 で あ る。混 合 栄 養 を12 ヵ月 ま で行 い 「出 に くか った の で マ ッサ ー ジに通 った 」 と述 べ て い る。育 児 に慣 れ た時 期 は4ヵ 月 で,育 児 評 価 は1,育 児 不 安 は2と 肯 定 的 評 価 に な って い る。 協 力 者 は 夫 と実 母 で あ り,市 の保 健 婦 に子 ど もの 発 育 につ い て相 談 した こ とが あ る。 身 体 的 苦 痛 につ いて 出産 後1ヵ 月 ま で は 「腰 痛 な ど 自分 のか らだ の変 化 に つ い て い け な か った 。 お な かが 張 った り,出 血 した り して何 度 も病 院 に行 った り、安 静 に しな け れ ば な ら なか った 。 」 とあ い の で 育 児 が 大 変 だ っ た。 出産 後 もな か な か 元 に 戻 ら なか った し,今 も寝 込 む こ とが あ る。 あ ま り 調 子 が 悪 い の で医 者 に か か って い る。 」 と述 べ て い る。 ま た精 神 的 苦痛 に つ い て は 出 産 直 後 か ら 「回 りに 対 す る 自分 の 態度 に 敏 感 に な っ た 」5日 後 「自分 一 人 で は な い と い う意 識 は嬉 しい こ とで あ り同 時 に しん ど い こ とで もあ っ た。 」1ヵ 月後 「夫 の 両 親 の プ レ ッ シ ャー で ノ イ ロ ー ゼ に な り そ うに な っ た」1年 後 「夫 が 乱 暴 で子 ど もを安 心 し て任 せ られ な い。 姑 と も め て夫 婦 関係 が壊 れ た 。 夫 に対 して 信 頼 感 を無 く した。 」 と家 族 関係 が 悪 化 して行 っ た様 子 が述 べ られ て い る。 出産 直後 の(有 り)の 理 由 は 「一 人 っ子 に した くな い,2人 は欲 しい 」 で あ った が5日 後 の(未 考)の 理 由 は 「も う1人 欲 しい が 子 育 て が 大 変 」 1ヵ 月 後 「育 児 が大 変 、 と りあ え ず 日 々 の生 活 を して 行 け るか 心配,と て も2人 目 は考 え られ な い」 と変 化 し1年 後 の(無 し)の 理 由 を 「子 ど もは1 人 で い い と思 って い るの で 」 と述 べ て い る。 この 事 例 で は子 ど もの 誕 生 を 機 に起 こ っ た家 族 間 の軋 轢 や さ ま ざ ま なス トレス,夫 と の信 頼 関 係 の悪 化 な どが 出産 予 定 に強 い否 定 的 影 響 を与 え て い る と 考 え られ る。 事 例6.V型(未 考 → 未 考 → 未 考 → 無 し)経 産 婦29歳 夫36歳 分 娩所 要 時 間4時 間26分 分 娩 異 常 は無 く児 は2450gの 未 熟 児 で あ っ た。 夫 と子 ど も2人 の4人 暮 ら しで あ る。 有 職 で あ り8 ヵ月 で復 職 した。 母 乳 栄 養 を12ヵ 月 ま で行 った 。 母 乳 トラ ブル は 出産 直 後 に乳 管 開 口不 十 分 で腫 脹 が有 った程 度 で あ る。 育 児 に慣 れ た 時 期 は0ヵ 月 と早 いが,育 児 評価 は2,育 児 不 安 は3と 低 い評 価 と な っ て い る。 協 力者 は夫 で あ るが,不 在 が ち で常 時 サ ポ ー トを得 られ な い。 身 体 的苦 痛 は 出 産 直 後 か ら1年 後 ま で 「陣 痛 の 痛 み,息 み た いの を 我 慢 す る こ と」 で あ った。 精 神 的 苦痛 もすべ て の 時 期 で 「仕 事 と妊 娠 の両 立,仕 事 を 苦 痛 に思 った, 休 み た い と きに休 め な い 」 の 仕 事 に関 す る もの と 「つ わ りの と きに上 の子 に辛 く当 た っ て しま っ た 、 入 院 中上 の 子 が 寂 し く して い るか と思 う と辛 か っ

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出産 直後 か ら1ヵ 月 ま で の(未 考)の 理 由 は 、 直 後 と5日 後 の 「3人 目を 生 むつ も りだ った け ど 陣痛 が痛 くて 自信 が な い 」 か ら,1ヵ 月後 は 「育 児 に追 わ れ て い るせ い か ま だ考 え られ な い 」 と変 化 し、1年 後(無 し)と な った理 由 は 「経 済 的 に余 裕 が な い,も っ と若 か った ら欲 しい と思 う こと は あ るが 育 児 が 大 変 だ。 これ 以 上 増 え る と共 働 きの生 活 に 自信 が な い」 と,他 に 「子 育 て が 上 手 くな い と思 って い る」 と も述 べ て い る。 出 産 時 の 陣痛 の辛 さは1年 後 ま で記 憶 され て い る ものの 出産 予定 の決 定 的 な要 因 とは な って い な い。 む し ろ育 児 の 負 担感 が 強 く、特 に 復 職 以 後 の生 活 負 担 の増 大 が 育児 に 対 す る 自信 の 低 下 に ま で影 響 を及 ぼ して い る と考 え られ る。 事 例7.VI型(無 し→ 未 考 → 未 考 → 無 し)初 産婦29歳 夫28歳 分 娩 所要 時 間9時 間50分 癒 着 胎 盤 の た め胎 盤 用 手 剥 離 を行 った 。 児 は2308g の 未熟 児 で あ った 。 夫 と子 ど もの3人 暮 ら しで無 職 で あ る。育 児 に 慣 れ た 時 期 は12ヵ 月 と遅 く,育 児 評 価 育 児不 安 共 に3と 低 値 を示 して い る 。協 力 者 は夫 と実 母 で あ る.身 体 的 苦 痛 は 出産 直 後 と5 日後 は 「妊 娠 中 の腰 痛 」 で1年 後 は 「出産 後5ヵ 月 まで の睡 眠 不 足 が一 番 大 変 だ った 」 と述 べ て い る。精 神 的 苦 痛 は直 後 か ら1ヵ 月 ま で 「特 に な い 1年 後 は 「育 児 中 泣 か れ る と や は りつ らい」 と述 べて い る。 出産 直 後 の(無 し)の 理 由 は 「お産 が こん な に つ ら い もの だ と は思 って も いな か った 」,5日 後 の (未 考)の 理 由 は 「育 児 を 行 って み な い と2人 目 が 欲 しいか ど うか分 か ら な い」 と な り,1ヵ 月 後 で は 「育 児 の 大 変 さが 分 か って 来 た 」 と変 化 し、 1年 後 に再 び(無 い とな っ た理 由 は 「育 児 が こ ん な に大 変 で辛 い もの だ と は思 わ な っ か た 」 で あ った 。 この よ う な初 産 婦 の場 合 、 妊 娠,出 産,育 児 な どの 状 況 変 化 へ の適 応 が 不 十 分 な うち に新 し い課 題 が 次 々 と課 せ られ,そ の結 果,喜 び を感 じ る前 に,疲 労 感 や焦 燥 感 な ど マ イ ナ ス の イ メ ー ジ が ク ロ ー ズ ッ プ さ れ,出 産 予 定 に も否 定 的 影 響 を 及 ぼす もの と思 わ れ る 。 出 産 が充 実 した体 験 と な る よ う な早 期 か らの準 備 教 育 の必 要 性 と,育 児 に 喜 び を得 られ る よ うな サ ポ ー トの 充 実 が望 まれ る IV以 上 の7事 例 を検 討 した結 果 を ま とめ る。 1.事 例1・3・4で は 育 児 経 験 が 出 産 予 定 に肯定 的 に影 響 して いた 。 2.事 例2・5・6・7で は 育児 経 験 を含 む 1年 間 の 生 活 の変 化 が 出 産 予 定 に否 定 的 に 影 響 して い た。 3.全 て の事 例 に お い て 分 娩 時 の 苦 痛 や喪 失 体 験 は1年 後 に も強 く認 識 さ れ て い た が,出 産 予 定 へ の 直接 の影 響 は 見 られ な か った 。 4、 夫 との 関係 や児 の 出 生 に よ って 変 化 した家 族 関係 の ス トレス は 出産 予 定 に影 響 を与 え て いた 。 5、 職 業 の有 無 は 出産 予 定 に直 接 影 響 す る ので は な く,サ ポ ー トの有 り方 に よ って 異 な っ て い た。 今 後 の課 題 と して,初 産 婦 経 産 婦 を 問 わ ず育 児 サ ポ ー ト,有 職 婦 人 へ の サ ボ ー トと もに そ の質 とタ イ ミン グ,継 続 性 が 問 わ れ て い る と考 え られ る。 参 考 文 献 1) 松 岡知 子 他 : 出産 予定 に関 す る認 識(第1報)産 後 に お け る経 時 的 変 化 と認 識 形 成 の 影 響 要 因, 日本 助 産 学 会 誌, Vol8, No.2, P105∼108,1995. 2) 脇 田満 里 子 : 出 産 予 定 に関 す る認 識(第2報)出 産 予定 の タイ プ分 類 とそ の 内 容 分 析, 日本 助 産 学 会 誌 Vo18, NO.2, P109∼112, 1995. 3) 入 澤 み ち子 : 出産 予 定 に 関 す る認 識(第3報)出 産 予 定 の タ イプ 別 事 例 分 析 、 日本 助 産 学 会 誌, Vol8, No.2, P113∼116, 1995. 4)和 田 サ ヨ子:出 産 後 の 想起(Review)に よ る産 婦 の妊 娠 出産 過 程 に お け る情 緒 の分 析 一 出 産 時 の喪 失 体 験 を 中 心 に して 一 、日本 看 護 科 学 学 会 誌, 6(3), 11∼21,1986.

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第6群:27

第3子妊娠の計画性と出産動機・

出産時の反応

山梨県立看護短期大学 ○ 遠藤俊子 渡邊竹美 野 澤美 江子 大森 智美 伏 見正江 岡部恵子 富 士吉 田市 立看 護専門学校 安藤正子 1.は じめ に 少子 ・高 齢 社 会 と いわ れ る 中,出 生 の少 な い こ とは社 会 問題 化 して い る 。 「21世紀 福 祉 ビ ジ ョン 」 と して,安 心 して 子 ど も を 生 み 育 て られ る環 境 づ く り,社 会 的 支 援 体 制 の 整 備 と して のエ ンゼ ル プ ラ ンを 策定 した と こ ろ で あ る1)。 第3子 の妊 娠 ・分 娩 ・育 児 が 母 親 や 家族 に とっ て どの よ う な 意 味 に つ い て は,牧 野2)は 子 ど も を 産 み育 て て い く過 程 で親 自身 が 成 長 し て い くと報 告 し,諏 訪 等 の 子 ども の数 の 決 定 要 因3)に よ る と 親 は2人 目の子 供 に は家 族 の き ず な や 愛 情 を求 め て いる の に対 し,3人 目以上 の 子 供 に はそ の子 自 身 か ら受 け る刺 激 や 面 白 み に 価 値 観 を お い て いる のが わ か り,3人 昌以 上 の子 供 をも つ こ と に よ っ て価値 観 は変 化す る と言 っ て い る。 これ らの こ と は 日常 我 々 が 第3子 を産 み育 て て い る母親 や 家族 か らも 感 じて い る 。 この よ うな第3子 を持 つ 意 味 を検 討 しつ つ,看 護 介入 の示 唆 も 得 よ う と本 研 究 に お いて は,第3子 の妊娠 の 計画 性 の 有 無,出 産 動 機,出 産 時 の母 親 ・家族 の 反応 を 明 らか に した II.方 法 1.対 象 山 梨 県K・F市 内 に居 住 して い る第3子 を 出 産 した 母親 と父 親39組 2.調 査 期 間 平成7年7月 ∼10月 3.研 究 方法 1)K・F市 役所 に て 平 成7年6月 ∼9月 に 出産 した 第3子 の 出 生 連 絡 票 に て 対 象 者 の把 握 と 調 査 の依 頼 。 2)同 意 の得 られ た 対 象 者 全 例 に 生 後1カ 月 の家 庭 訪 問 の 実施 。 訪 問 時,妊 娠 の計 画 性 の有 無 とそ の 後 の経 過,出 産 時 の 気 持 ち,家 族 の サ ポ ー トに つ い て半 構成 式 イ ン タ ビ ュ ー を 行 う。 3)分 析 イ ン タ ビ ュ ー結 果 を事 例 毎 に研 究 者 全 員 で 分 析 した 。 III.結 果 1.対 象 の 属 性 1)母 親 の 年 令 と職 業 の有 無(表1) 母親 の 年 令 は26∼40才 に 分布 して お り,分 布 は の 平成6年 の 第3子 出 産 時 の母 親 の平 均 年 令32.0 才 と差 は な い 。 ま た,有 職 者 は8名(20.6%)で あ り,そ の 内訳 は 自営 業 の 手 伝 い4名,看 護 ・障 害 者 指 導 員 と 会社 員 な どの 勤 め 人 が4名 で あ っ た 2)父 親 の年 令 と職 業(表2) 父 親 の 年 令 は26∼50才 に 分 布 し,平 均 年 令 は36 .0±4.6才 で あ った 。 自営 業 の割 合 が41.0%で あ った 。 表1第3子 出 産 時 の 母 親 の 年 令 表2第3子 出 産 時 の父 親 の年 令 と職 業

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3)核 家 族 が33組(84.6%),三 世 代 家族 が6組 (15.4%)で あ った が 親 の 近 くに居 住 して いた 。 4)出 産 間 隔(図1) 第1∼2子 間 の 出産 間 隔 は2.3±1.2年 で あ り, 第2∼3子 の 出 産 間 隔 は3.5±2.0年 で あ っ た 。第 1∼2子 の 場 合 は1∼3年 に ピー クが く る が 、 第 2∼3子 の 場 合 は1∼3年 と6年 頃 に ピ ー クが あ っ た 。 図1第1∼2子 、 第2∼3子 の 出 産 間 隔 2.第3子 の妊 娠 の 動 機 1)妊 娠 の計 画 性 第3子 の妊 娠 の 計 画 の 有 無 につ いて は,計 画 的 16名(41.0%),計 画 的 で はな いが 欲 しい と思 っ て いた18名(46.2%),計 画 的 で な く欲 し い とも 思 っ て な か っ た5名(12.8%)で あ っ た 。 2)妊 娠 の計 画 性 の 有 無 と出産 間隔(図2) 計 画 的 妊 娠 は2∼3年 と6∼7年 の2峰 性 に な るが,計 画 外 妊 娠 は特 に ピー ク は み られ な い。 3)妊 娠 の計 画性 と 出産 動 機(表3) 出 産 動 機 と して 表 現 され た 言 葉 を分 類 した 。34 名 中14名 が 「子 ども は3人 欲 し い と思 つ て い た 」 と 答 え た 、 計 画 外 で あ るが 第3子 は欲 し い と思 っ て い た グ ル ー プ は 「上 の 子 が 男(女)ば か りな の で 」 「上 の 子 か ら手 が離 れ た の で 」 な どが 出産 動 機 と な っ て いた 。 表3 妊娠の計画性と出産動機 3.希 望 外 妊 娠 を継 続 した 経 過 第3子 を 希 望 して いな か った 妊 娠 の5事 例 は妊 娠 判 明 時,次 の よ う な 気持 ち で あ っ た と い う 。 事 例A:ま さ か こ の 年 令(40才)で 妊 娠 す る とは 信 じられ な か っ た 。1週 間 は シ ョ ッ ク で あ っ た 。 開 き 直 っ て産 む こ とに した が,夫 の 年 令(50才) を考 え る と不 安 だ っ た 。 う え の 子 が ど うに か して く れ るだ ろ う と思 っ て,産 む 決 心 を した 。 夫 は妊 娠 を告 げ た と き 「ど うす る 」 と い う感 じだ っ た 。 事 例B:2人 で い い と思 っ て い た が,母 か ら も う 1人 くら い 産 ん で も い い の で は な い か と言 わ れ, そ の 気 に な っ た 。 夫 は 、 「い ら な い 」 「知 ら な い 」 とい っ た 。 事 例C:偶 然 妊 娠 し た 。妊 娠 を知 らず にや せ 薬 を 飲 ん で い た の で,奇 形 の子 ど も が 産 ま れ な い か と 心 配 した 。 夫 はす ご く喜 ん だ 。 事 例D:子 宮 内避 妊 器 具(IUD)を 挿 入 し ての 妊 娠 で 、 産 む か 否 か 迷 った 。 夫 は協 力 す る と約 束 して くれ た 。 事 例E:4月 か ら働 く予 定 で いた の に 妊娠 した 。 夫 は特 に 反 応 は な か った 、 全 員 が人 生 設 計 の変 更 を迫 られ た状 況 で あ っ た 。

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4.妊 娠 の 計 画 性 と 出産 直 後 の 母親 の 反応(表4) 妊 娠 の 計 画 性 別 に 、 出 産 直 後 の母 親 の 第3子 を みた と きの 感 想 一表 現 さ れ た 言 葉 を分 析 した 。 数 的 に少 な い の で統 計 的 処 理 はあ え て行 わ な いが 計 画性 の あ った 母親 は,児 に対 す る素 直 な 感 情 表 出 が 特 徴 的 で あ り,計 画 的 で は な か った が 欲 し か っ た 母 親 は上 の 子 との 比 較 表 現 が 特 徴 的 で あ っ た 。 ま た,望 ん で いな か った 母 親 は 児 に対 す る素 直 な 感 情 表 現 と母 児 の 安 全 へ の 安 堵 表 現 に特 徴 が あ っ た 。 表4妊 娠の計画性 別 出産直後母親 が思 った こと 5.妊 娠 の 計 画 性 と妊 娠 中 ・出 産 直 後 の 夫(父 親) の反 応(表5) 妊 娠 の計 画 性 が 夫 の 反 応 に影 響 の 違 い が み られ る の は妊 娠 中 で あ り,出 産 後 の 反応 は 一 様 で 「喜 び 」 「性 別 へ の 関心 」 「無 事 出産 へ の 安 堵 」 「変 化 な い」 と いう 反応 で あ った 。 表5 妊娠 の計画性 と夫の反 応

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IV.考 察 1.母 親 ・父 親 の 年 令 と職 業,家 族 形 態 結 果1の1)∼3)に 示 す よ う に,出 産 時 の 親 の年 令 は全 国 平 均 と一 致 す る。 職 業 に お い て は,3人 の子 ど も を育 児 す る に は,女 性 が職 業 を継 続 す る こ と は厳 しい 状況 が 示 唆 され 、 自営 業 の手 伝 いや 一 部 の 勤 め 人 とい う 実情 が 示 され た 。 父 親 の 職 業 が 自営 業 が 多 い と い う こ とは,厚 生 省 人 口 問題 研 究 所 が 平 成4年 に行 った 「日本 人 の 結 婚 と 出産 一 第10回 出 生 動 向調 査 一 」4)に お いて も,子 ども の 数 は 自営 業 に 多 い こ とが 言 わ れ て いる 。 また 家 族 形 態 は,核 家 族 が 多 い よ う に見 え る が 実 際 は,56.4%が 親 の近 くに 居 住 し,何 ら か の サ ポ ー トを受 けや す い 状 況 に して い る こ とが うか が える 。 2.妊 娠 の 計 画 性 と 出産 間 隔 妊娠 を計 画 的 に第3子 を出産 して い る割 合 は, 4割 以 下 で あ る との 依 田5)の 報 告 か ら み て も今 回 の デ ー タは 平 均 的 で あ る こ とが 予 測 さ れ る 。 一 方 今 回 の 希 望 して いな か っ た妊 娠 を継 続 させ て い る 割 合 が12.8%で あ る が,人 工 妊 娠 中絶 の割 合 は 第 3子 に な る と著 し く増加 す る3)こ とか らも,も と の 数字 は も っ と多 い こ と が 予測 さ れ る 。 こ の 計画 性 の 有 無 と出産 間隔 を 比較 す る と,興 味 深 い デ ー タ が 得 られ た 。す な わ ち,計 画 性 をも つ 出産 は,子 育 て の時 期 と して2∼3年 間 を選 択 す る か,上 の 子 か ら やや 手 の あ く6∼7年 あた り を 希望 して い くパ タ ー ン が あ る こ とが 推 測 され る 一 方,計 画性 の な い 出産 は 当然 な が ら ピー クは な くず っ と存 在 す る。 3.計 画 外 妊 娠 の 経 過 計画 外 で あ って も 第3子 は欲 しい と思 っ て い る 群 と希 望 しな い群 が あ る が,希 望 しな い群 の母 親 の 反応 は一 様 に 「驚 き 」 「と ま ど い」 が あ り悩 ん で い る が,産 む と決 心 した この対 象者5事 例 は, 周 囲 の肯 定 的 反 応 が き っ か け に な り,最 終 的 に は 自分 が 決 め て い る。 実 際 に は,第3子 の 中 絶 は第 1・2子 に 比 較 す る と有 意 に増 加 す る こ とが 言 わ れ て お り4)今 回 の 対 象 は産 ん だ母 親 が 対 象 の反 応 で あ る が,妊 娠 判 明 時 の 気持 ち を知 る こ と の重 要 性 が 示 さ れ る 。 4.妊 娠 の 計 画 性 と 出 産動 機 計 画 的 妊 娠 群 は,「 子 ども は3人 欲 し い と お も っ て いた 」 と家 族 計 画 が は っ き り して い る が,計 画 外 で あ る が 第3子 を 希 望 して 群 は 、 「子 ど もの 性 別 」が か な りの 動 機 に な って い る こ とが わ か る ま た,自 分 を 含 め 周 囲 が 「子 ど も好 き な 環 境 」 も 出 産 動 機 に な って い る 。 5.妊 娠 の計 画 性 と 出 産 直 後 の 母 親 ・父 親 の 反応 母 親 は 計 画 的 妊 娠 の群 に,児 に対 す る感 情 表 現 が 豊 か な の に対 し,計 画 外 妊 娠 で あ る が 第3子 を 希 望 した 群 は 上 の 子 と の比 較 が 特 徴 的 だ っ た こと は,妊 娠 動 機 とな っ た 「も と も と子 ど も は3人 」 と 「性 別 」 や 「上 の 子 か ら手 が 離 れ て 」 と い った 比 較 で の 出産 動機 が 多 少 の 関 連 が あ る の で は な い か と考 え られ る。 計 画 外 で あ り,第3子 を 希 望 し な か っ た 群 は 母 親 の 年 令 やIUD挿 入,や せ 薬 の 内 服 中 の妊 娠 な ど子 ど も の 奇 形 の な い こ とや や無 事 な 出産 へ の 表 現 が 特 徴 的 で あ っ た の は納 得 で き る 。 父 親 の 反 応 は 、妊 娠 判 明 時 の 反 応 だ け 若 干 の 差 が み られ るが,出 産 直 後 は 妊 娠 の 計 画 性 の 有 無 に 関 係 が な い の は非 常 に興 味 深 い 。 V.結 諭 1.第3子 の妊 娠 を 計 画 的 行 っ た 母 親 は41.0%, 計 画 的 で は な いが 欲 しい と思 って い た 母 親 は46 .2%,計 画 的 で も な く欲 し い と思 わ な か っ た母 親 は12.8%で あ っ た 。 2.第2∼3子 の 出 産 間 隔 は 計 画 的 妊 娠 は2∼3 年 と6∼7年 に ピ ー ク が あ る が 計画 外 妊 娠 は ピ ーク が な い 。 3.第3子 の 出産 動 機 ・母 親 の 出産 直 後 の 反応 に 妊 娠 の 計 画 性 に よ る 差異 が あ る。 引用 ・参考 文 献 1)厚生統計協会:厚生の指標,国民衡生の動向43(9),45,1996 2)毎日新聞記事「子育てで親も成長」1991年2月18日 3)諏訪久美子他:子どもの数の決定に関する要因,母性衛生31(4),1990 4)厚生省人口問題研究研所:日本人の結婚と出産一第10回出生動向調査−,1992 5)依田明:きょうだいの研究,26-27,大日木図書,1990

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第6群:28

バ ー ス プ ラ ン の 有 効 な

活 用 につ い て の検 討

日本 赤 十字 社 医 療 セ ンタ ー ○勝 田真 由美 斉藤由美子 星野ユ リ子 間仁 田裕 子 山科香奈恵 中根直子 舛森 とも子 1.は じめ に バー ス プ ラン と は,真 田1)に よ る と 「妊 婦 及 び そ の家 族 の 側 にお け る,出 産 を め ぐるい ろい ろ な 要望,希 望 な どを盛 り込 ん だ,出 産 に関 す る計 画 書 」 で あ る。 妊 娠 ・分 娩 ・産 褥 は,本 来,疾 病 や 障 害 の 範 疇 には属 さな い,い わ ば生 理 的 ま た は正 常 の 現 象 で ある 。そ の た め,計 画 や 方 針 が,主 として 妊 産 婦 か らの要 望 に 基づ いて 組 み 立 て られ るの も当然 で, 医療 はサ ポ ー トの 役割 をつ とめ る こと にな る1)。 当セ ンタ ー で は,平 成5年 度 よ り,妊 産 婦 の ニ ー ドに沿 った ケ ア を 行 う こと を 目的 と して,妊 婦 にバー ス プ ラ ンを書 いて も らっ て い る。 内 容 は, 出産 に対す る考 え や,ど ん な出 産 を した いか 等 で あり,自 由記 載 方 式 で あ る。 バー ス プ ラ ン は,妊 娠37週 以 降 で 外 来NST検 査 のた め に 分娩 室 に来 た 妊婦 に用 紙 を 手渡 し,40 分 の検 査 中,ま た は 自宅 に持 ち帰 って 記 載 して も らう よ うに な って い る、 しか し,バ ー ス プ ラ ン の 記 載が 抽 象 的 で,実 際 の 援 助 に は有 効 に活 用 が 出 来 て いな い の が現 状 で あ る 。 記 載が 抽 象 的 な理 由 として,妊 婦 の 出 産 に対 す る主体 性 が うす い の で はな いか,ま た助 産 婦 側 に もバ ー ス プ ラ ンの ね ら いが 統 一 され て い な い ので はな いか と考 え られ た 。 そ こで,ま ず助 産 婦 自身 の バ ー ス プ ラ ンの 認 識 を明 確化 す る ため ア ンケ ー ト調 査 を行 っ た。 そ し て,褥 婦 を対 象 に,イ ン タ ビ ュー を行 い,バ ー ス プ ラ ンを どう受 け とめ た の か調 査 した 。 2.助 産 婦 に対 す る ア ン ケー トにつ いて 1)研 究 方 法 (1)方 法:自 由回 答方 式 質 問紙 (2)対 象者:産 科 外 来 ・分 娩 室 ・産 科 病 棟 勤 務 の 助 産 婦 ・看 護婦73名 (3)研 究 期 間:平 成8年2月15日 ∼2月29日 (4)デ ー タ収 集方 法:各 勤 務 部 署 の 婦 長 を 通 して 配 布 。 無 記 名 にて 自 由回 答 し,所 定 の袋 に入 れ て も ら い,袋 ごと回 収 す る 。 (5)デ ー タ分 析 方 法:自 由回 答 で 得 られ た 答 え を KJ法 を 用 いて 分 類 す る 。 2)結 果 (1)有 効 回答 数:61名(回 収 率83.6%) (2)助 産婦 は バ ー ス プ ラ ン を 「妊 娠 ・出産 ・育 児 に 対す る妊 産 褥 婦 の考 え ・ニ ー ド ・知識 を把 握 し, 援 助す るた め の もの 」 と大 多 数(48名78.7%) の もの が と らえ て いた。 そ の 他 と して,「 妊産 ・ 褥 婦 の 全体 像(人 柄,性 格)」 や,「 社 会 背 景 (家庭,生 活)を 知 るて が か り」 と した り,「 妊 娠,出 産,育 児 の意 識 づ けや 動 機 づ け につ な が る 」 と と らえて い た。 (3)バ ース プ ラ ン と して,「 どん な お 産 が した い か 」「 妊娠,出 産 に対 す るイ メー ジ,思 い 」 を 具 体 的 に書 いて 欲 しい と大 多 数 の 者 が あ げ て い た 。 そ の ほ か,「 産 後 の サ ポー トの有 無 」 や 「母 乳 哺 育 に つ いて の 希 望 」 を書 いて 欲 し い と して いた 。 これ らの 項 目 は,従 来 の バ ー ス プ ラ ンの項 目 と同 様 で あ る が,助 産 婦 は よ り具 体 的 な 記 載 を求 め て

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(4)バ ー ス プ ラ ンを 「情 報 の ひ と つ」 と して 活 用 して い る者 が 多 く(33名541%)本 来 の 目 的で あ る 「妊 婦 の ニ ー ドにそ った 援 助 」 に活 用 して い る者」は,そ の 半 数 で あ っ た(16名26.2%). 「活 用 して いな い 」 と した8名 の うち7名 は産 科 外 来 の助 産 婦 で あ った 。 (5)今 あ るバ ー ス プ ラ ン を改 善 す る点 と して は, 「様 式 の 工 夫」 が 最 も多 か っ た(20名32.8%)。 また,「 夫 も書 け る よ うにす る」(10名16.4%) 「産後 に 本 人 の評 価 や バ ー ス レ ビュ ー を お こな う 」 (3名4.9%),「 外 来 カ ル テ に い れ る 」(2名 33%)と い う意 見 が あ っ た。 3.褥 婦 に対 す る イ ンタ ビュー につ いて 1)研 究 方 法 (1)方 法:半 構 成 型 面 接 法 (2)対 象 者:自 然 分娩 後2日 目ま で の褥 婦26名 (3)研 究 期 間:平 成8年6月5日 ∼6月19日 (4)デ ー タ収 集方 法:分 娩 室 ス タ ッ フ(直 接 介 助 者 以 外)が,妊 娠 出産 に対 す る 思 い ・医 療者 に対 す る 思 い ・バ ー ス プ ラ ンの 改 善点 に つ い て,30分 か ら1時 間 以 内 の イ ン タ ビュー を行 う。 カ セ ッ ト デ ッキ を 持参 し,了 解 の も と録 音す る。 (5)デ ー タ分 析 方 法 テー プお こ しを1週 間 以 内 に行 い,出 産 前 のバ ー ス プ ラ ン ・出 産 前 の妊 娠 出 産 に対 す る イ メー ジ ・産 後 の妊 娠 出 産 に た いす るイ メー ジ ・今 後 の バ ー ス プ ラ ン ・どん な か か わ りが ほ しか っ たの か ・ の項 目 にお いて 分 析 した。 2)結 果 パ ー ス プ ラ ン の 「どん な お 産 を した い のか 」 の 項 目が 抽 象 的 な者5名 と,ま た 具 体 的 に 記 載 して いた3名 の 意 見 を 分析 す る。(表1) (1)自 然 分 娩 を の ぞ ん で い るが,Aさ ん は 「普 通 の お 産 」 が ど うい うも のか イ メー ジ化 され て い な い 。Bさ ん は 「帝 王 切 開 とか 水 中 出 産 」 と い う 特 別 な 例 で な いの が 自然 な お 産 と と ら えて いた 。 Cさ ん はrど うな っ ち ゃ うん だ ろ う」 と い う不 安 抽 象 的 ・簡 略 で あ っ て も 妊婦 は,様 々 な 考 え を持 って い る こ とが わ か る。 (2)今 後 のバ ー ス プ ラ ン と して,Cさ ん は 「言 葉 にだ す の もな か な か 難 しい 」 と して お り,Bさ ん は 「次 も同 じで い い。 自然 に 産 み た い」 と して い る。 また,妊 娠 中 に どん な か か わ りが 欲 しか っ た か に た い して,Dさ ん は 「書 面 に 残 して しま う と, 一 方 的 な 気 持 ち を伝 え て いる み た いで 怖 い」 「条 件 に よ っ て は 変 更 もあ りえ る こ とを は な しな が ら 書 け る と書 き や す い。 」 と言 っ て いる 。 ま たCさ ん は 「母 親 学 級 とか で い ろ ん な デ ィ ス カ ッ シ ョン が あ った ほ うが,実 際考 え る 機 会 が 与 え られ て 良 い」 とい って い る 。 自分 の考 え を文 字 とす る こと は難 しく,助 産 婦 の 関 わ りを 求 め て い る。 (3)Aさ ん は 「文 字 に して 書 く とそ れ は 一 体 どん なお 産 な ん だ ろ う,な ん て逆 に 疑 問 に思 った り し て 」 と言 っ て お り,Cさ ん は 「自 分 な りに 考 え て 初 め て,あ っ,そ うい え ば ど う い うお産 が した い ん だ ろ うっ て考 え る」 と い い,バ ー ス プ ラ ンを か く こ とで,お 産 に つ いて 考 え る機 会 とな っ て い る 、 (4)Eさ ん は,具 体 的 なバ ー ス プ ラ ンを 持 って い た 。 しか し,入 院 時 に確 認 して い た 「お へ そ を き る まえ に 我 が子 を抱 きた い」 と い う希 望 が 実 際 に はで きな か っ た 。 それ は,常 位 胎盤 早 期 剥 離 で 児 も2310gと 低 出生 体 重 児 で あ った た め で あ る 。 (5)Fさ ん は,産 後 の イ ン タ ビュー で 「お 産 につ いて いた 助 産 婦 が,こ れ(バ ー ス プ ラ ン)を み て くれ た のか が ち ょ っ と不 安 」 と言 って い る 。 ま た Gさ ん は,「 助 産 婦 と話 が で きれ ば,す ご くい い か も しれ な い 」 と言 って い る。 バ ー ス プ ラ ンを と お して,分 娩 前 に助 産 婦 との コ ミュニ ケー シ ョ ン を求 め て いる の が わ か る 。 (6)Hさ ん は,「 人工 的 に薬 な どで,誘 発 した り 促 進 す る こと は一 番 最 後 の 選 択 肢 」 と,バ ー ス プ ラ ン に書 いて い るが,実 際 の 分 娩 時 には 前 期 破 水 ・続 発性 微 弱 陣痛 とな り,促 進 剤 を使 用 して い る 。 しか し,産 後 のイ ンタ ビュー で は 「わ た しは 結 局, 促 進 ・会 陰 切 開 に な って 産 ん だ け れ ど,最 後 まで わ た し と主 人 の 気 持 ち を 尊重 して 下 さ って 」 と満

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