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難治性上室性頻拍性不整脈の外科治療としての房室離断法に関する実験的研究

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Academic year: 2021

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(1)

7 2 ヤ ギ

八 木

医 学 博 士 甲第151 号

( 2 )

ヨウ コ

昭和60 年 1

8 日1 氏名〔生年月日〉 本 籍 学 位 の 種 類 学 位 授 与 の 番 号 学 位 授 与 の 日 付 学 位 授 与 の 要 件 学 位 論 文 題 目 学 位 規 則 第

5

条 第

1

項 該 当 ( 医 学 研 究 科 専 攻 , 博 士 課 程 修 了 者 〉 難 治 性 上 室 性 頻 拍 性 不 整 脈 の 外 科 治 療 と し て の 房 室 離 断 法 に 関 す る 実 験 的 研 究 論 文 審 査 委 員 〔主査〉教授広沢弘七郎 ( 副 査 〉 教 授 渡 辺 宏 助 , 教 授 滝 沢 敬 夫

論 文 内 容 の 要 旨

目的 副伝導路が存在せず,その切断法が適応とならない 難治 性 上 室 性頻 拍性不 整脈に対する人工ベースメー カー植込み不要の外科的治療法として,解剖学的房室 結節を温存した房室離断法が可能か杏か,実験的に検 討を行なった. 方 法 雑種成犬を用い,直視下にTendon ofTodaro と冠 静脈洞開口部でKoch 三角を心房中隔から離断するこ とにより,房室離断法のモデ、ルを作成した.この際, 解剖学的房室結節と房室結節動脈の温存に留意した. そして,心内膜面同時マッピング用μ001 径双極銅線電 極を洞結節, Koch 三角内房室結節及び周囲3点,ヒス 束,右脚及び右室前乳頭筋付着部に刺入し,最早期興 奮部位の分析を行なった 対照群としてのヒス束離断 は,lartnec suorbif body を通過するngitatrenep -nub d l e の切断により作成した. 結 果 房室離断後,補充調律部位を判定し得たのは52 例で, 内訳は,房室結節上位(AN) 調 律 4 例,房室結節中央 部 (N) 調律8例,房室結節下位 (NH) 調律7例, ヒ ス東(H)調律 6 例であり, NH 領域のみでなく他の 部位も優位な補充調律部位となり得た.また,各調律 のelcyc htngel はAN 578(

t

:

205ms)=<N 028(

t

:

69 ms)<NH 4801(

t

:

256ms)<H 0398 士330ms) で あ り,房室結節上位の方が下位に比し短い傾向がみられ た.これに対し,房室結節性不整脈は,房室離断後の -692 AN 調律4例 中3例, N調律8例中4例,NH 調律7例 中2例に認められたが, H調律及びヒス束離断後ヒス 束調律にはl例も認められず, ヒス東調律に比し房室 結節調律には不整脈が多い傾向がみられた. 考察 本法の成否の第一の鍵は,房室結節の自動能及び補 充調律能の有無である.実験結果からは,房室離断後, 従来からいわれている NH 領 域 に 限 ら ずKoch 三角 内の他の部位も補充調律部位となり得ることが判明し た.そして,補充調律部位別の elcyc htgnel をみると, AN=<N<NH<H の関係が得られ,房室離断後調律が AN 又はN 調律として固定するならば房室離断法は 人工ベースメーカー植込み不要の外科治療法となり得 る可能性が示唆された. 本法の成否の第三の鍵は,房室結節調律の規則性で ある.今回, ヒス東調律が遅いながらも規則正しく, 極めて安定しているのに対し,房室結節調律には心室 性期外収縮を含む房室結節性不整脈が高頻度にみられ た点が,今後解明すべき課題として残る.房室結節性 不整脈の発生には,房室結節周囲の心房筋の関与や虚 血の影響などが考えられた.今後,慢性期の観察が必 要である. 結論 房室離断後のAN 及 びN 調律はNH 及 びH 調律よ り速く,房室離断後調律がAN 又はN調律として固定 する場合に,房室離断法が人工ベースメーカー植込み 不要の外科治療法となり得ることが示唆された.

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論 文 審 査 の 要 旨

上室性頻拍症にはそのytrene-r 廻路につき様々なものがある.いずれのルートにもせよ,その中に は薬物を以てしてはコントロールが極めて難しく,患者を著しい苦痛から救うことができない場合が 少なくない.最近,その副伝導路に対し,外科的切断を行ない,根治に導き得る症例が出て来る様に なった.一方,この様なマクロの副伝導路が同定し得ず,切断手術を容易には適用し得ない症例も少 なくない 本研究はこの様な難治性上室性頻拍症に対し,人工ベースメーカーを用いることなく,房室離断を 行ない乍ら,房室伝導を温存し得る方法に就き,基礎的な証拠を示し臨床応用の可能性を示したもの である.循環器病学に寄与する処大である. 主論文公表誌 難治性上室性頻拍性不整脈の外科治療としての房室 離断法に関する実験的研究 東京女子医科大学雑誌第54 巻 第11 号 1203-1216 頁(昭和 59 年11 月発行〉 副論文公表誌 1 ) Young 氏液の心停止効果及び再潅流後の心拍 回復への影響に関する実験的研究 心臓ベーシング 1 )1( 1()489 2 ) 術後12 年を経過した僧帽弁位のeyilShy-Ka 人 工弁 臨床胸部外科 4 )3( 356-360 )4891( 3 ) 純型肺動脈閉鎖症に対する二期的根治手術のl 治験例 胸部外科 73 )8( 626-269 )8491( 693-4) 高度漏斗胸と心疾患合併症例に対する一期的同 時手術4 例の治験 日胸外会誌 29 )3( 93-101 (昭)56 日大動脈弓および後縦隔内臓器の右方移動と峡部 閉鎖を伴った大動脈縮窄症の1 乳児手術例 臨床胸部外科 4 ()6 770-774 1()849 6 ) rrco-onN 自tneu pulmonary yretra とVSD を伴 う肺動脈閉鎖症に対する血行再建術の1 治験 例 胸部外科 38 )3( )5981(

参照

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