グループ学習 を組み入れた中学校数学科の授業が
生徒の数学的思考スキルの習得・活用 に及ぼす影響
兵庫教育大学大学院
学校教 育研 究科
教育実践高度化 専攻
授業 実践 リー ダー コー ス
P12021E
勝
千鶴
目
次
問 題
1
調 査
0 110 18
・
25
0 57
・
66
・
68
授 業 実 践
結 果
考 察
参 考 文 献
巻 末 資 料
問 題
中学校数学科の授業 において、生徒たちが数学的な問題 を解決す るためには、数学的 思考が不可欠である。数学的思考力 を高めるための具体的な方法のひ とつ として、毎時 間の授業の中で数学的思考 スキル を身に付 けさせ ることが考 えられ る。本研究では、毎 時間何 らかの形 で グループ学習 を位置づ け、数学的思考スキルの使用を促す授業の効果 について検討す る。1.中
学校数学の授業 の現状2012年
度か ら完全実施 され た中学校学習指導要領では授業の中での数学的活動が重 視 されてお り、中学校指導要領解説数学編(文部科学省,2008)に は、数学的活動 について、 試行錯誤 した り、資料 を収集整理 した り、実験 した りする内容 も含 まれ得 るが、教師の 説明を一方的に聞 くだけの学習や、単なる計算練習 を行 うだけの学習などは含まれ ない ことが明記 されてい る。また、2012年
度 の「全国学力・学習状況調査 報告書」には 指導改善のポイ ン トとして、[数と式][図
形][関
数][資
料 の活用]の
領域 ごとに、「調 べ る」「確かめる」「とらえる」「求める」等の活動の重視 と、「説明する」「考察する」等 の活動の充実が挙げ られている。 確かに、教師の説明を一方的に聞 くだけの学習や、単なる計算練習を行 うだけの学習 では、 この よ うな活動 を重視 し、説明す る活動や、考察す る活動 を充実 させ ることはで きない。 しか し、学習 した内容が既習事項 とな り、それを用いて新 たな数学的な性質や 事柄 を見いだ してい くことが学習の基本 となってい る中学校数学科 の授業では、基礎的 な内容 を身に付 け させ ることを重視す るあま り、例 えば計算はアル ゴリズム的に処理す ることを習得 させ 、それ を繰 り返 し練習す ることに終始 して しま う授業 も少なくない。 また、数学に対 して得意・ 不得意、好 き・嫌いがはっき り分かれて しまっている中学生 に対 して、決 め られ た授業時間数の中で多 くのことを学ばせ るためには、 日常生活 に 目 を向けた り、根拠 を明 らかに し、伝 えあ う活動に時間を当てるよ りは、多 くの類似 問題 を練習 させ た り、教師がその解説 を行 う授業の方が効率が よい とす る面もある。しか し、 その結果、生徒 は問題 の解法 は身 に付 けることができても、解法に至る過程、その理論 については考 えることな く、多 くの問題 をただ処理す るのみが数学の授業であると思い がちになって しま うこともある。′ 国立教育政策研 究所 が発表 した、
IEA国
際数学・理科教育動 向調査の2011年
調査(TIMSS2011)の
国際調査結果報告 によると、中学生への教科 に対す る質問の数学におい て、「勉強 は楽 しい」「勉 強が好 きだ」と答 えた生徒 は、それ ぞれ
48%(国
際 平均 71%)、39%(国
際平均66%)1と
なってお り国際的にもかな り低い割合 になっている。この割 合 は報告書 に同時に記載 されてい る小学生の算数 。理科 と、中学生の理科に対する同様 の質問への回答の割合 と比較 しても最 も低い値 となっている。さらに、「先生の授業はわ か りやすい。」に関 しては69%(国
際平均78%)で
あった。 この こ とは、数学の勉強が 楽 しくな く、授業 はわか りに くい と思っている生徒が少なからず存在 していることを意 味 していると考 えることができる。 これは、授業の中で問題の解法を身に付けることが できなかった生徒が、わか らないまま我慢 して教室にいる、 とい う状態が少なくないと い う現状に関連す るのではないか と思われ る。 また、経験的には 「わか る」 と思っている生徒の中にも、例えば 「なぜ、負の2数
の 積 は正の数 になるのか」の間に、「それはそ う決まっているか ら。」とか、「そ うぃ ぅもの なのだ。」と答 える生徒がかな りいる。「なぜそ う決 まってい るのか?」 とさらに問 うと、 けげんそ うな表情 になる。これは、「なぜ」とぃ ぅ間に慣れていないか らではないか と思 われ る。「なぜ」 を追求す ることよ り、正答を出す ことを重視 し、そのための決ま りや、 問題 の処理の仕方の学習が数学であると生徒に思わせ るよ うな授業 を教師側が展開 して いる可能性がある:こ
の よ うな授業の中では、理解 を深めた り、数理的に考察 した り表 現 した りす る力は育たないであろ う。また、数学を活用 して判断す ることも難 しいであ ろ う。生徒が 「なぜ」を追求する過程、すなわち数学的活動 を積極的に組み込んだ授業 が求められてい る と言 えよ う。2.数
学的思考力 とは 中学校学習指導要領数学科 の 目標は 「数学的活動 を通 して、数量や図形な どに関す る 基礎的な概念や原理・法則 についての理解 を深め、数学的な表現や処理の方法 を習得 し、 事象 を数理的に考察 し表現す る能力 を高めるとともに、1数 学的活動 の楽 しさや数学の よ さを実感 し、それ らを活用 して考えた り判断 した りしようとする態度 を育てる。」とされ ている (文部科学省,2008)。 この 日標 の中には理解、習得、考察、表現、実感、判断な ど 多 くのことが含 まれ ているが、これ らはすべて数学的思考力 に基礎 をお くと考えられ る。 吉本(1981)は
、思考力 だけを取 り出 して形成す るとい うことはできず、授業におけ る思考力の形成 は、知識や技能を学習する活動を通 して行われ ると述べている。その際、 どんな質の知識や技能を習得するか とい うことが重要であ り、学んだ知識や技能が、一 1比率 (%)は 「強 くそ う思 う」「そ う思 う」と回答 した児童生徒の割合を合計 し、小数点第 1位 を四捨五入 したも のである。 国際平均は中学校参加42か国の平均値 を示 した。 2‐定 の属性 を備 えてい な けれ ばな らい と述べてい る。 そ して 、思考力 を規定す る中核 とし て、一般化 の能力 を挙 げ、 この一般化 の能力 を形成す るこ とが、思考力 の発達 に とって 不可欠 で あ る こ とを指摘 してい る。ここでい う知識 や技能 を数 学的 な内容 に限定す れ ば、 それ は数 学的思考力 につ いて言及 してい る と見 る こ とがで きる。
1960年
代 以 降 、数 学 的 思考 と似 た意味で 「数学 的 な考 え方」とい う用語 が使われ るよ うにな り、多 くの研 究者 に よって論 じられ て きた。 中島(1981)は
「数学的な考 え」の 構 造 と創 造 のた めの理論 と して、①課題 をよ り簡潔 。明瞭・統合 す る観 点 をふま えて把 握す ること、②手探 りの状態か らそれ を実在化す るための手法 を探 ること、③解決 の鍵 として観点の変更や既習 の知識 とのつなが りを再構成す ること、④拡張・一般化による 創造の手法 と論理 を認識す ることを挙げている。また、古藤(1995)は
数学的な考 えの 良 さが実感 され るのは、ア)思
考や労力 を節約す ることができる、イ)筋
道 を立てて考 えることができる、 ウ)結
果や過程 に調和や リズムが実感 され る、工)概
念や解決 方法 に多様 な考 えが存在 してい ること、オ)発
展的に考 えることのできるとい う5つ
の場面 にあるとしてい る。そ して、片桐(1988)は
「数学的な態度」 として、① 自ら進んで自 己の問題や 目的 。内容 を明確 に把握 しよ うとす る、②筋道の立った行動 をしようとす る、 ③内容 を簡単明瞭 に表現 しよ うとす る、④ よ りよい ものを求めよ うとす る、の4項
目を 挙げ、「数学の方法 に関係 した数学的な考え方」として帰納的な考え方、類推的な考え方、 演繹的な考 え方、統合的な考 え方、発展的な考え方、抽象化 の考 え方、単純化の考え方、 一般化の考 え方、特殊化の考 え方、記号化の考え方の10項
目を挙 げてい る。さらに、「数 学の内容 に関係 した数学的な考 え方」 として単位 の考 え、表現の考 え、操作の考え、ア ル ゴリズムの考 え、概括的把握の考え、基本的性質の考え、関数的な考え、式について の考えの8項
目を挙 げてい る:1955年
か ら現行 に至 るまでの、学習指導要領や学習指導要録 な どの数学的な考え方に 関す る記述 をた どると (巻末資料1参
照)、1955年
の通達の際には 「論理的な思考」 と い う言葉が使われている。 さらに1958年
の告示施行の際は、 日標 の中に 「数学的な考 え方」 とい う表現 が使 われている。それ以降何 らかの形で 「数学的な考え方」や 「論理 的思考」が 目標 の中に記載 されているが、1977年
告示の 目標 には「数学的な考え方」と い う記載 はな くなってい る。 しか し1980年
の指導要録 の評価観 点の中に 「数学的な考 え方」は表れ る。 これ は学習指導要領 にその表現はな くなって も、評価の際には 「数学 的な考え」は必要 との観点か らであると考 えられ る。それ以降「数学的な見方・考え方」 は重要視 され、現行 の 目標 には「事象 を数理的に考察 し表現す る能力 00。 」とあ り「そ れ らを活用 して考 えた り判断 した りす る態度 を育てる」とい う記述 が、数学的な考え方、 ‐3‐数学的な思考にあた ると考 え られ る。また、
2007年
11月 に中央教育審議会 教育課程 部会 算数 ,数学専門部会 よ り出 された答 申の 「改善の基本方針」では,数
学的な思考 力・表現力 について、合理的,論
理的に考えを進 めた り,お
互いの知的なコミュニケー シ ョンを図るために重要な役割 を果たす ものであると規定 している。そ して、「根拠 を明 らかに し筋道 を立てて体系的に考えることや,言
葉や数,式
,図 ,表 ,グ
ラフな どの相 互の関連 を理解 し,そ
れ らを用いて 自分の考えを分か りやす く説明 した り,互
いに 自分 の考えを表現 し伝 え合 った りすることな どの指導を充実す る。」と、これを育成するため の指導内容や活動 を具体的に示 している。 先行文献や文部科学省 の 「数学的思考力」に関す る記述 を比較す ると、 これ らには表 現方法は異 なっていて も多 くの共通点がある。例 えば、前述 の中央教育審議会答申の「改 善の基本方針」の中にある 「合理的に考 えを進 めること」は中島(1981)の
言 う「①簡 潔 。明瞭 。統合す る観 点 をふまえて把握す ること」にあた り、古藤(1995)の
「ア)思
考や労力 を節約す ることができる」にあたる。また片桐(1988)は
これ を 「簡単明瞭」 と表現 している。「論理的 に考 えを進めること」に関 しては、吉本 (1981)や中島 (1981) の述べてい る「一般化」か ら導かれ、これに関 して古藤(1995)は
「イ)筋
道 を立てて 考えることができる」で、片桐(1988)は
「数学の方法に関係 した数学的な考え方」で 表現 している。本研究では これ らをふまえた上で、課題解決2の過程 のための5つ
の構成 要素 と、それ らを具体化 した 11の思考のカテゴ リー を想 定 し、「数学的思考力」 ととら えることとした (図 1)。 ところで、数学的思考力 を高めるための具体的な方法のひ とつ として、毎時間の授業 の中で、数学的思考 スキル を身に付けさせ ることが考えられ る。思考力は長期にわたる 学習によ り身に付 くと考 えるのが一般的だが、例えば思考力が高い とされている生徒 は、 「思考す る」場面で、イメージ した り、図式化 した りと何 らかの具体的な思考の手法を 用いている と推測 できる。一方、「考える」 ことが苦手な生徒は、「考えな さい」 とい う 指示がだ されて も、何 をす るのか分か らないことがある。何 を していいのか分か らない 生徒 に、例 えば 「目的は何 か考 える」 ことや、「使 える資料は何か考 える」 こと、「整理 分類す る」ことな どの、考 えるためのスキル (skill;技能)が
あれ ば、これ を用いて思考 しよ うとす るであろ う。このよ うなスキルを習得 させ、活用できるよ うにさせれば、「考 える」 ことが苦手な生徒 の思考力 も向上 してい くのではないか と考 えた。 ここでぃ ぅス 2課 題解決 と問題解決は教育学的には区別 されているが、ここでは 「解決 を求 め られている問題」「与えられた問 題 」な どの意 味に基づ いて 「課題」 とい う言葉 を用いることとす る。 4・キル とは、単 に問題 を解 くた めの解 法 で はな く、考 え る上で の よ り詳細 な手法 と捉 えた。 しか しなが ら中学生 が どの よ うに数 学的思考 スキル を使 ってい るか につ いては先行研 究 の 中ではほ とん ど明 らか に され ていない。 ここでは、授業 の 中で思考す る際 に使用可能 な具 体的方 法 を提示 し、これ を 「思考 スキル」 とし、「思考 スキル」を繰 り返 し学 ばせ る こ とに よ り、思考 の しかた を身 に付 け させ 、数学的思考力 の向上 につ なげたい と考 えた。 思考のカテゴリー 1:2.3.4.5。 6。7:8:9.10.11 問題解決の過程レベル (1)合理的に思考し、思考労力を節約しようとする。 (2)課題 内容を明確 にした上でこれを簡潔 明瞭に表現し、進んで 日常生活に生かそうとする。 (3)前段階で発見した一応 の結論を検証して、その妥 当性、一般性雄 かめようとする。 (4)解決された問題を基にして、新しい問題な の中に含めてようとしたり、新しい問題 に発展させようとする。 (5)新しい結果と既有の知識 の統合化を図リー般化しようとする。 思考のカテゴリー 1目的把 握する。 2見通しを立てる。 3的確 に判断する。 4使える資料 は何か考える。 5関係付けてものをとらえようとする。 6筋道立った考え方をする。 7内容を明確 にし、的確 にそれ らを記録 したり、伝えたりする。 8分類整理する。 9問題を算数的(数学的)に解決できる問題 に作つていく。 10思考を対象的思考から操作的思考 に高める。 11自他の思考とその結果を評価 し、洗練する。 図
1数
学 的思 考 力3.グ
ループ学習 との関連 授業過程の中で、数学的思考スキル を効率 よく身 に付 けさせ るためには、学習者が主 体的に授業 に臨む姿勢が必要である と考 え られ る。 また、単に教師が生徒へ数学的思考 スキルの使用 を促すだけでな く、生徒同士がお互いに数学的思考スキル を使用す ること 5‐を促 し合 えば、 よ り効果 的 に数学的思考 スキルが定着す る と考え られ る。生徒が 自ら主 体 的 に学び、生徒 同士 が互 い に影 響 しあえる学習形態 として グルー プ学習が考えられ る。 これ まで、生徒同士が 自ら学び合 う形の授業形態について多くの研 究が行 われてきた。 例 えば、子 どもの感覚や共感 な ど情意面への効果 を取 り上げた研究 (出口,2002;磯 崎 。長 谷川,2000)や 、現場 と連携 した「バズ単元見通 し学習」とい う協同学習のモデル作 り(杉 江,2004)な どが見 られ る。古 くはジグソー学習の効果 (蘭
,1983)を
報告 した ものもある が、これはAronsOnら
が1970年
代にアメ リカで実践 した結果に一致 してお り、小集団 の成員の好ま しい人間関係 が学業成績の向上を促す方向へ作用するとい うものであった。 グループを用いた学習は、従来の教師を中心 とした一斉学習に比べ多 くの効果が期待で きることはこれ までの研究か らも明 らかである。 吉本(1981)は
、学習活動の中に現れ る 「わか り方」の多様性、対立・矛盾を生徒一 人ひ とりの認識発達の原動力 として組織 し、そのために生徒 を相互にかかわ りあわせる 必要性 を述べてい る。 これ に関 して中原(1995)は
、学習集 団理論 においての相互作用 の重視 と、その集団思考機能の活用を通 じた分か り合 う授業の創造、認識力 としての学 力の形成 を指摘 している。 この生徒間の相互作用 によ り、数学的思考は活性化 されてい くと考え られ る。 勝(2007)お
事び勝(2010)は
自らの授業実践のい くつかの成功例を報告 してい る。 これ らの授業で見 られた生徒間の相互作用 と試行錯誤や多面的検討の様相をもとに、数 学に関す るグループ学習における理想的な生徒間相互作用 をモデル的に示す と次のよう になる。 グループ内で常に相互作用が働 く最 も単純な場面は2人
で問題 を考 える場 面であろ う。 数学の授業では一方が他方 に問題 を教えている場面が想定 される。例えば、Aと
い う生 徒がBと い ぅ生徒 に教 えている場合、一方的にAだ
けが話 しているよ うだが、Bが
一度 でわか らなければ、Aは
Bが
わか るよ うに、別な表現や分類 、関係付 けを してBに
わか らせ よ うとす るだろ う。その結果、Bが
理解できるよ うにな るとともに、Aも
多様な考 え を整理 し、的確な判断な ど多 くの思考カテ ゴリーを使用 し身に付けることができると思 われ る。 さらに、3人
日のメンバーCが
加 わ るとす る と、Cが
他 の考 えや、分類 。整理 の 方法 を持 ち込む ことによって も多様な考え方を検討することになると考えられる。 これ は単純な例であるが、実際はこの繰 り返 しが数分の学習の中で、何度 も行われているだ ろ うし、メンバー もそれぞれが意図せずにいろいろな役割を担っていることが多い。ま た、3人
または4人
のグループで容易に解法が思いつかない ときは、4人
で回 り道 を しな が ら、問題 を解決 しよ うとす ると思われる。このときはまず、思いつ くアィデ ィアを各々 ‐6が出 し合い、それぞれ を互いに検討するであろ う。そ して、
4人
が最 も良い と思われ る 方法、例 えば既習の中の使 えるもの と関係付けた り、整理・分類 した り、内容を吟味 し なが ら課題解決 を しよ うとす るだろ う。 ここで、持っよったアイデ イアを数学的に解決 す る問題 に作つてい くと思われ る。 これが正解な らば、これで問題 は解決す るであろう が、不正解 な らば、また互いに検討する場面に戻つて、同 じような作業を繰 り返す こと になる。 これが試行錯誤であ り、 これにより4人
の相互作用が多面的検討 を生んでいく と考え られ る。次 に3人
、または4人
グループでの話 し合 いの理想的な展開 と、数学的 思考 との関連 を考 えてみ る。ここではまず個人 として、「自分で考える」ことが重要であ る。「分か らない」な ら何 が分か らないのか。考 え方なのか、問題 の意味なのかなど、自 分の考えの状態 を知 ることが、その後のグループ学習につながると考えられ る。まず 1 人が周 りのメンバー に呼びかけるとす る。 は じめ 目的把握 ができない生徒がいたとして も他のメンバーの説明によ り、問題 の意味を把握できるだろ う (1目 的)3。 それによ り、 既習事項の何 を使 えばいいか他のメンバーは確認す ることができる(5関
係)。 そ こで、 なぜそれ を使 うか と質問す るメンバーがいたとしても、それ に対 してまた別のメンバー がその´けを説明す るだろ う (3判断)。 そ して、問題 を解 く方向性 が見いだ され (2見 通 し)、 また、別 のメンバー よ り疑間が差 し挟まれた として も、例 えば具体的に図に表す な どによ り(7内容明確)、 問題 を数学的に処理す る形が見 えて くる (9数学的解決へ )。 その とき分か らない生徒がいた としても、分かる生徒がなぜかを説明するだろうし (6 筋道)、 生徒同士で分か るか ど うかを確認す ることもできる。そこでまた疑間のある生徒 がいて も、別 の既習事項 を使 うことを提案 した り (5関 係)、 よ り合理的に進 めるために 別 の方法が提案 され ることもあるだろ う(3判断)。 そ うす ることで、周 りが納得すれ ば、 よ り簡単に解 ける方法 を使お うとす るだろ う(11洗
練)。 こ うして具体的に解いてい く 作業がな され る(10操
作的思考)。 このよ うに展開す るグループ学習 と数学的思考 との関係 を仮説的にモデル化 したもの が図2で
ある。 この図は、次のよ うな仮想的な展開を示 している。 まずtグ
ループ学習 では、少 ない人数 による話 しやす さ、お互いを尊重す る人間関係により、話 し合いが活 性化す る。 また、誰で も疑問 「なぜ?」 を 日にできることで、問題 に意欲的に取 り組む ことができるよ うになって くると考えられ る。 さらに、プラスの評価は自己存在感 を持 たせ ることとな り、数学が苦手 と思っていた生徒にも、「分か りたい」「納得 したい」 と い う気持 ちが生まれ る、そ こでまた 「なぜ?」 と質問できるよ うになるだろ う。 これ は 3図1[数
学的思考 のカテ ゴ リー」 に対応 している。 なお、表記は簡略化 している。 7‐■個‐夕の1発:言頻度の増加
活性化
数
1学1的艦 │ ‐
カ
図2グ
ル ー プ学 習 と数 学的思考力・ 数学 的思考 スキル の 関係 につ いて の仮説 的モデル 生徒 が主体 的 に授 業 に参加 してい る姿で あ り、そ うす るこ とで 「分か つた」「糸内得 した」 気持 ちを持 たせ る こ ととな る。ここまでで、生徒一人 ひ と りの発 言頻度 は増加 して くる。 これ がつ ま り思考 が活性 化す るこ とであろ う。一方で、グループ学習では、誰 かひ とり だ けが説 明す るので はな く、そ こでは他 の成員 が必ず何 らかの、質 問や意見 を述べてい て、その 中で成員 全員 が考 え、迷 いなが ら解決策 を見 いだ してい く。この点か ら見て も、 グル ー プ内で は常 に相 互作用 が働 いてい る と言 えるで あろ う。 その よ うなグループ学習 の 中で数 学的思考 スキル を習得 し、活用す るこ とは、質問や疑間の増加 につなが り多面 的検討や試 行錯 誤 を起 こ させ 、それ に よ りまた思考 を活性化 させ るこ とがで きる と考 え た。 また この相 互作用 の 中で生徒 同士が数学的思考 ス キル そ の ものを習得 してい くこと も可能 で あ る。 この よ うに して思考 が活性化 され てい くこ とが数 学的思考力 を高め、数 学的思考力 が高 まれ ば さらに思考力 の活性化 につなが る。 ‐8ところで、グループ学習 によ り、図
2で
示 したよ うな効果 を期待す るためには次のよ うな留意点がある。 ① 課題 の特性への配慮 やや高い レベル の課題 、既習の事柄 か ら新たな法則 を見つ けだす よ うな課題、解答 がひ とつ に定ま らない課題 (オープンエ ン ドの課題 な ど)の
提示。 ② グループ内相互作用の活性化 「なぜ?」 を意識 した、発見や発想 ができるよ うな相互作用 の促進・ 強化。 ③ グループ学習 を可能にす る前提条件への配慮 間違いを許容 できる学級 の雰囲気の醸成 と、級友 を分 け隔て しない学級集団の育成。 図3は
以上の考察 に基づ く 「グループ学習 を活用 した授業のモデル」 を示 している。 図3グ
ループ学習を活用した授業のモデル まず 、数学 的思考 ス キル を意識 させ る。 そ して課題 を提示 し、必要 において は説 明 を 加 え るので あ るが、どん な場合 で もまず個人 で考 える。そ の後 グル ー プで の学習 に移 る。 場合 に よって は 、 グル ー プ間 の交流 がな され るこ ともある。 そ の交流 は学級 全体 で行 わ ・9Ⅲれ るこ ともあ る し、
2ま
た は3グ
ル ー プに よる交流 も考 え られ る。最後 に、授業 のま と め と して グルー プで感想 を述べ合 うこ ともあるが、個人で必ず 自分 の考 えを整理 しま と め るよ うな指導が必要 で あろ う。 課題提示 を した後 は必 ず個人 で考 え させ るので あ るが、 この時 、分か らないな ら何が 分 か らない のか な どをふ ま え、 どんな思考 スキル を使 えばいいのか につい て考 え させ る こ とが重要 であ る。これ に よ り生徒 は 自分 の考 えを持 つて学習 に参カロす ることがで きる。 次 に グル ー プ活動 の場 面 では、前提条件 をふ まえなが ら、学習が進 め られ 、生徒 た ちの 間では試 行錯 誤 しなが ら多 面的検討 がな され るで あ ろ う。 この時 グループ内の意見 交換 の様子 を見 なが ら、必要 に応 じて相互作用が働 くよ うに助言す るこ とも重要である。そ の後 の グル ー プ間 の交流 の 中で も質問や批判な どが起 こることに よ り、思考 は活性化 さ れ る と予想 で き る。 また、最後 のま とめの 中では、生徒個人 が思考 スキル を どの よ うな 場 面 で、 どの よ うな形 で使用 したか を振 り返 るこ とが必要 である。 これ に よ り生徒 は本 時 の授業 の 中での重 要 な思 考 スキル を整理す るこ とがで き、また、他 のメンバーが使用 した思考 スキル を知 るこ とに よ り、次時 の授業で活 かす こ とがで きる。 これ が思考 スキ ル の習得 。活用 につ なが る もので ある と考 え られ る。 この授業 モデル の授 業 が毎時間行 われ るこ とは難 しいが、 このモデル に沿 ってその一 部 を取 り入 れ た り、必要 な部分 をア レンジす るこ とに よ り、毎時 間の授業 に組み込 む こ とは可能 であ る。 4。 本研 究 の 目的│
本研 究で は、 中学校 数 学科 の授業 にお いて、図3に
示 したモデル に基づ く授業 が継続 的 に行 われ るこ とに よ り、図2に
示 した効果 が期 待 で きる と して、次の2つ
の仮説 を設 定 した。 仮 説1:数
学的 思考 ス キル の使用 を促す グループ学習 を組 み込 んだ授業 は、それ らのス キル を習得 させ る。 仮説2:数
学的 思考 ス キル の習得 。活用 は、課題 解決 の場 面 にお け る試行錯 誤や多 面的 検 討 を促 す。 ところで、生徒 が使 用 してい る数学的思考 スキル の種類や使用度 を測定す るテス トは 見 られ ない。本研 究 では、 これ を測定す るためのテ ス トを作成す るた め、テ ス ト問題 の 選 定 を 目的 として予備調査 1を行 う。 また、生徒 が思考す るた めに具体的 には どの よ う なスキル を多 く使 用 してい るか を とらえ るため、数 学的思考 スキル測定尺度 を構成 す る た めの予備調査2を
行 うこ と とす る。 10‐予備調査
くテ備調査 ゴ>
【目的】 数学的思考スキル を用 いて問題 を解決す る力 を測定す るためのテス ト問題 を選定する。 【方法】1.協
力者現職 中学校数学教員
4名
と同大学院生3名
め計7名
が協力者 として参加 した。2.数
学的思考スキル測定問題 細水(2011)、 フォー ミン,ゲ
ンキン,イ
テンベル ク(1998)、 片桐(1994)を 参考に、図 1 で示 した11の
思考のカテ ゴ リーのい くつかを意識 しなが ら解決 でき、なるべ く既有の 数学的知識 の差が結果 に表れない よ うな問題20間
を選定 した (図4)(具
体的問題 は巻 末資料3‐1,3‐2,3‐3参
照)。'
1.奇数のカー ド1∼111、 1人 目に 1の カー ド、2人 層に 3と うのカー ド、 3人 員Iこ 7,9,11の力… ドを波1-何人に記れる? 2.5人 で身長比べ、 わかっている条件は 3つ。真ん中は ? 3′3人 一緒のスポーツチーム、3人 の言い分「サッカーでも野球でもないよ』 「テニスでも卓球でもないよ.」「テニスでもパスケ ットボール でもないよ」 3人 の所属 しているチームは? 4.6人で 100nl走 条件 3つ。3番目にゴール したのは誰 ? う′1位 が10k g、 2位 以下1ま前の順位の人の半分の重 さの 「金の日ま りJがもらえる。 ス賞者の うちで最 も低い順位の人:ま、その前の順位の人 と同じ童さの 「金のかたまり」 がもらえる。100位 までをス賞とすると、金は全部で何kg?
6.デジタル時計 同 じ数字連続3つ以上並.ぶのは 1日 の うちで何分間? 7.く ぎ24kg 大群 で 9 kg取 り出すには? 8.ぼく、お ととい lo歳 来年 13歳 ?こ オ■は可能 ?そ のわけは ? 9,本を致 った,嶺りとった部分の一番上のベージls3ベ ージで、 最後のベージは最初の′`こ―ジと同じ数字が異なる順序・ぐ並んでいる。 破 りとったのは全部で何ベージ? 10鈴 木、性藤、中村 さ3人.3人の名本Lは、「たか し」「み らい」「ちよしj, 鈴木 さん:ま本当のことを言っている。他の2人 はわからない毯3人の氏名は? 11.正画面体の見取 り図 ‐の向きをみて、正 しい展開図を選ぶ。 12.折り紙 を 2回 折 って 1回 切る.開いたときに示された形になるのはどんな切 り方 ? 13.立方体頂点は自と黒.
見本 と同 じ立方体をすべて選ぶ。 14.問題文に示 され た図をフリーハ ン ドでなるべく正 しく作図する, 15.トボロジー 図に示 された形になるのは どれ? 16.三負形 1辺 に数字が 3つ 計 6個 。直線上の数の和を等 し′くするには? 17.覆面算 Aの値:ま? 18.正6角 形 4本の直線で区切 られた形をすべて使っ・で長方形を作る 19.魔法障 3\3.3つの数字が書き込まれている。空欄を埋めよぅ 20、 ある年の1月。金曜 日は4回 ありまL′た。月曜日も4回 。1月 20日 は何曜日? 図4数
学的思考 スキル測定問題 ■ ■3.問
題 内容判 定項 目 図1の
思考 のカテ ゴ リー11の
うち、「11自 他 の思考 とそ の結果 を評価 し洗練す る。」 を除いたlo項
目を、問題 を解 くために必要 な具体的思考過程項 目として設 定 した。「数 学的思考 スキル測 定 問題 」 の20問
それ ぞれ につ いて、問題 を解 くために特 に必要 な項 目を判定す るた めに、協力者 が問題 を解 くために必要 と考 える具体的思考過程項 目に○ をつ ける形式 であ った。(巻末 資料2参
照)4.数
学的 思考 ス キル 測 定 問題 の難易度 数 学的思考 スキル測 定 問題20間
の、それぞれ の生徒 に とっての難易度 を、7人
の協力 者 がそれ ぞれ5段
階(5難 しい∼1易 しい)で評定 し、その平均値 を求 めた。 5。 実施 手続 き 問題 を記載 した用紙 とは別 に、項 目と問題番号が記載 され てい る表 を用意 し、個別 に 回答手続 きを文書 と口頭 で説 明 した上で の留置法 で行 った。 【結果 】7人
の判定の結果 を集約 し、問題内容判定項 目につけられた○の数を加算 し、それを 各々の問題 間の類似度 (距離)と して、数学的思考 スキル測定問題 のクラスター分析 (グ ループ間連結法)を
行 つた。 この結果、数学的思考力測定問題20間
は3つ
のクラス タ ーに分け られた (図5)(巻
末資料3・1,3‐2,3‐ 3)。 :0 , lo 15 2o 25‐ 剛 臨 時 卜 Ⅲ …=,‐ .…Ⅲ Ⅲ ..│,・6■_..・_甲― `‐ _■富.P..●中│.‐■゛.1_■‐ _…… 「■+1祠
辮 弩
難眸
3.本のフルネ■■,轟甜
l力盟婁
10 鋤 11 18 15 14 折り経 ‐1切り12
椰 濾
:・以
」
1
IS'I苦
「鋳象え
‐
図5数
学 的 思 考 ス キル 測 定 問題 に 関す る ク ラ ス ター 分 析 の結 果 注 :数字 は 問題 の番 号 を示 す 12‐クラス ター
Iは
1,16,19,7,17,5で あ り、これ らは 「問題A見
通 しを立 て る」 を中核 とす る問題 で あった。 クラス ター Ⅱは、3,8,2,10,20,11,12,13,で あ りこれ らは 「問題B的
確 に判 断 し筋道 を立 てて考 える」 を中核 とす る問題 で あらた。 また クラスターⅢは 4,6,9,18,15,14で 、「問題C目
的 を把握 し内容 を明確 にす る」を中核 とす る問題 であ った。 この 中か ら最終 的 な数 学的思考 スキル テ ス トは3セ
ッ ト構 成 し、各セ ッ トの問題 は3 つ の クラスターお よび、 問題 の難易度 を考慮 して選定 (表1)し
た。 表1
選 定 され たテ ス ト問題 難 易度 評 定値 の平均 値 と標 準偏 差A(問
1) B(問2) C(問3) 3問 全体 問題番号〔
1][〕
fI1 1警
θ
∫
::IZ?晋
;2:ili何曜
」
翠ル毒∫
「
目
に
」
.00 SD O.41 o.84 0.82 問題番号ノθ
′
θ
〔
i[][〕用
IIき 19魔1.s:×3
ス
ポ
ー
:17ム倉
b何:1:破
つ
9.00 SD l.lo o.98 0.98 問題番号7
ノθ θ デジタル時計 同じ 数字連続3つ以上 3.00 9.oo l.41〔
趾〕」
][[鮮
謂
I諏
り
論
の
常
増
A:見
通 しを立 て る。B:的
確 に判 断 し筋 道 を立 てて考 える。 C:目的 を把 握 し内容 を明確 にす る。 13‐く な ′
>
【目的】 数学の問題 を解 くとき、生徒が思考するために具体的にはどのようなスキルを多 く使 用 しているかをとらえるため、「数学的思考スキル尺度」を構成 し、因子構造の分析を行 う。 【方法】1.対
象Ytt N中
学校1年
生138名 を対象 とした。2.質
問紙の内容 (巻末資料4) (1)数学的思考 スキル尺度 「数学的思考力」を具体的な思考段階 (カテ ゴ リー)(図 1)と
して表現 した11項
目 に 対 応 さ せ 、30項
目 の ス キ ル (例 :重 要な情報は何 か考える。 問題 と解 くときどの解 き方が簡単か考 える。重要な情報は何か考える。など)を
設定 した。回答形式は (「ものすごくする」∼「全くしない」 の5件法)で
あうた。 (2)数学の問題 を解 くこ とに対す る苦手意識 と好感度の 自己評定。 「数学の問題 を解 くのが得意だ」に関す る自己評定を苦手意識、「数学の問題を解 くの が好 きだ」に関す る自己評定 を好感度 とし、それぞれに 「す ごくあてはまる」∼ 「全 く あてはま らない」の5件
法で回答 を求めた。 (3)実施手続 き 数学の時間に担 当教員 が教室単位 の集合調査法 で実施 した。なお、所用時間10分
∼15分
であった。 (4)実施時期2013年
1月 に行 つた。 【結果】。1.尺
度項 目の因子分析 数学的思考スキル30項
目について項 目分析 を行 い、また評定分布 を検討 した(表 2)。 項 目17に
ついて フロア効果が見 られたが、項 目内容が重要であることお よび項 目分析 を通過 したことによ り、この項 目も採用 して全項 目を用いて因子分析(表 3)を行つた。(主 因子法→プ ロマ ックス回転)。 因子数を 2∼9ま
で変化 させ て結果 を検討 した ところ、因 14‐子の解釈容易性 とい う観 点か ら、
5因
子構造が妥 当である と判断 した。但 し、第5因
子 に高負荷 していた因子 は2項
目のみであったので解釈は保留 し第1因子か ら第4因
子ま でを採用 した。第1因
子 は 「15長
さ、重 さ、広 さな どは、その大 きさをイ メージ しなが ら考える。」「23文
章問題 を解 くとき、状況を思い浮かべなが ら考 える。」な どが高負荷 してお り、「場面 と解決法のイメージ化スキル」 と解釈 した。第2因
子には 「1600の
場合は どうか、な ど場合 に分 けて考える。」「12「 は じめに、」「次 に、」「それか ら、」 と い うよ うに順序 だてて考 える。」な どが高負荷 してお り「理路整然思考スキル」と解釈 し た。第3因
子には 「5重
要 な情報 は何か考 える。」「4聞
かれてい ることは何 なのか考 え る。」な どが高負荷 してお り「情報整理スキル」 と解釈 した。第4因
子には 「21必
要だ と思 うときには、大切 な こ とを図や表 に表 して考える。」「6問
題 を図や表 、グラフ、式 な どに表 して考 える。」な どが高負荷 してお り「思考過程 の顕在化スキル」 と解釈 した。 以上、数学的思考スキル は「場面 と解決法のイメー ジ化スキル」、「理路整然思考スキル」、 「情報整理スキル」、「思考過程の顕在化スキル」、の4次
元で とらえるこ とができる。 (表 3)2.苦
手意識 と数学的思考 スキル尺度得点 数学の問題 を解 くことに対す る苦手意識評定値上位25%を
得意群、下位25%を
苦手 群 とした。数学的思考スキルの各因子 に含まれ る項 目の評定値 を合計 し項 目数で割 つた 値 を個人の数学的思考スキル得点 とした。表4は
数学の問題 を解 くことに対す る得意群 と苦手群間の平均値 を比較 した ものである。すべての数学的思考スキルについて群間に 有意差が見 られ 、いずれ も得意群 の方が平均値が高かった。そこで本尺度 は数学的思考 スキル使用度の高低 を測定 しうる尺度 として使用できると判断 した。 15‐表
2数
学的思考スキル尺度項 目の評定平均値 と項 目分析 の結果 N 。 一 ・ 項 目 t値 F題柳 くとき、ど の 解 き方 が 簡 単 か 考 える。 2.86 o.98 3.62 o.89 2.12 o.73 7.6F2 大 事 な 情 報 を仲 間 わ け した り、結 む つ け た りして 考 える。 ].79 1.lo 3.32 1.o4 1.82 0,67 7.癖 ュ頌を追って、ひとつひとつ確かめながら、解いてぃ圧 2.86 1.04 3.76 1.o2 2.38 0.95 5,78*キ 4 聞 か れ て い ることは 何 な の か 考 え る。 p O.95 2.74 o.9o 5■ 3Ⅲ 5 重 要 な 情 報 は 何 か 考 える。 3.28 1.14 3.94 o.92 2.35 H5 6.29・ ヰ 6 F題を図や表、グラフ、式などに表して暑える。 7
2.86 1.lo 3.15 1.lo 2.32 1.o1 3.21再
の 重 要 な こ こは 、線 を 引 レ 、しる し 8 9 ひ とつ ‐て 、な るの カ が ら ど ん な せ ば い い の か い こと 2.82 1.31 3.35 1.28 2.24 1.37 3.48手 * 子
.62
■oo 3.29 o.91 1.91 0.87 6.43将 3.06 1.13 3.74 1.11 2.44 0.99 5.07ホ ホ 10 くときifO
上H &53 0.93
■94 o.897.22ホ オ要 だ と 、抜 き出してメモして は じめ に 、」「 次 に 、」 りの 人 の 」とい うように 一 番 良 い と 1.99 1.o4 2.79 1.23 1.50 o.79 5.18ホ* 2.08 1.o7 2.91 1.11 1.35 0.54 7.35・ + 3.46 1.22 4.15 o.93 2.58 1.16 6.95ネ * 14今まFに学 ん だ ことが らの 何 を使 って解 こぅか 考 え圧
甘毒増轟覇戴瑞驚瘍繁尋亀不縦
=半
導生■里
空 」
2型
重
■
憂亜ゲ
ホ
2.99 1.20 3.79 1.o9 2.21 1.o9 5.98オ ・J90の
場合はどうか、など場合に分けて考える。 蟹 9 1.04 3.35 o.88 1.65 o.85 型 、858.12・中 ・ ラlく・か け る・害 "る 、な 2.07 1.14 2.74 1.33 1.41 o.66 5.19・ + て,′揮こ3.57 1.o9 4.21 o.91 2.65 o.88 7.15**
重 要 な 情 報 を見 つ け ようとす る。 2.22 1.13 4.12 o.69 2.21 0.959.54・ ・ 20簡 単 に 角子け そ うか 、難 しそ ぅか 考 える。 ■tt l.28 4.21 1.o4 2.74 1.19 5.43Ⅲ 21挙要だと に は 、大 切 な こ え と の 人 の 答 え 表 に し て 2.72 1.19 3.24 1.18 1.97 1.o9 4.59・ * 22 ロ 3.34 1.16 3.97 o.97 2.68 1.12 5.09** 23文 章 問 題 を解 くとき、状 況 型 思 い 浮 か べ な が ら考 え 奎 旦:9z l:1全 旦:竪 p.98 2.21 1.o4 6.86料 の 順 番 を考 … 問題 を思い浮 かべて考 える。 ■02 1.34 4.26 o.93 2.26 1.21 7.62ホ 摯
至 国じンを集めるなど、似ているものをまとめて考える: 2.54 1.o5 3.29 o.72 1.94 1.o1 6:「
ダ 自分の出した答えが、誤ってぃないか見直しをする。
85 1.18 2.65
■o'4.41** 28今 まで に 学 ん だ ことが らで 使 えるもの は な い か 考 える。 3.10 1.04 ‐^― ͡,― ― ヽ 一 ノrよ′よV・″‐ぅ た0。 ●.■0 1.04 3.82 o.83 2.35 o.92 6.92料 翌 整 の 本 きさや つ な が りを 数 直 線 な ど を使 って 考 え る。 1.13 1.76 6.61 4.5F死
f=董3.35 1.22 4.18 0.94 2.38 1.16 7.04**デ モ
Iデ
ニ
│ギ==
df=66 **pく.01 ・ 16‐表
3数
学的思考スキル尺度の因子分析 番 号 項 目 因子 3 第1因子:「場面と解決法のイメージ1ヒ凄 ,レlα=.32 15長さ、重さ、広さなどは、その大きさをィメージしながら考える。 14今までに学んだことがらの何を使って解こ)ヽ考える。 23文章問題雄 くとき、状況υ思い浮かべながら考える。 18足す。引く。かける。割る、など、どんな計算で解こり ヽ考える。 24問題を解くとき、まずはじめ1動子き方の順番を考える。 28今までに学んだことがらで使えるものはないか考える。 13自 分や周りの人の考え方の中から、一番良いと思われる考え方を使おうとする。 1問題黎 くとき、どの解き方が簡単か考える。洸 儡 卜 蓼
[帯
ド
`言
3驚
bS算段
工 吼
a
1600の場合はど)ヽ、など場合に分けて考える。 12「はじめに、」「次に、」「それから、」というように順序だてて考える。 26同じ形を集めるなど、似ているものをまとめて考える。 17問題の内容を、記号や、○ ×△などに置き換えて考える。 lo文章問題を解くとき大事なことがらと,そうでないことがらなかけて考える。 8ひとつひとっ順樋 って、なぜそうするのかを考えながら解いている。 11問題の中の重要だと思うことがらは、抜き出してメモして考えれ 29数の大きさゃっながりを数直線などを使つて考える。 25似てしる問題狙 い浮かべて考える。第
≦
∫
訴
鷲
祗
軍
聾
晋
鷲
斬
洗
電
冠
早
な
線
を
引
い
た
味じ
る
財け
て
考
れ
5重要な情報は何か考える。 4聞かれていることは何なのか考え乙 2大事な情報神 間わけしたり、結びつけたりして考える。 19重要な情報を見つけようとする。 第4因子:「思考過程の顕在化スキノ吻 α=.61 21必要だと思うときには、大切なことを図や表に表して考える。 6問題を図や表、グラフ、式などに表して考え乙 20簡単に解けそり ヽ、難暖 うか考える。 3順樋 って、ひとっひとっ確かめながら、解いている。 27自分の出した答えが、誤ってぃないか見直しをする。 0.41 0.25 0.27 0.54 0.37 0.33 0.30 o.32 0.55 0.33 0.40 0.29 0.25 0.49 0.50 0.35 0.30 o.24 0.29 o.o8 0.28 0.12 0.26 0.51 0.33 0.22 0.13 0.34 0.36 0.21 0.25 0.49 0.34 0.45 0.33 0.38 0.10 0.27 0.29 0.26 0.43 0.23 0.26 0.19 0.29 0.24 0.12 0.21 0.18 0.20 0.32 -0.04 0.48 0.20 0.27 0.31 0.28 0.25 0.27 0.22 0.21 0.33 0.42 -0.o4 0.10 0.46 0.37 0.17 0.22 0.20 0.52 0.39 0.39 0.36 0.41 0.36 0.20 0.35 0.42 0.06 0.43 0.35 0.30 0.27 0.37 0.51 0.52 0.49 0.38 0.33 0.13 0.15 0.24 0.28 0.39 0.35 0.14 0.32 0.41 0.34 0.21 0.25 0.29 0.42 0.06 0.12 0.14 0.48 0.18 0.17 0.30 0.06 0.58 0.56 なるべく簡 る方法を考え 0.30 0.45 0.23 0.45 2 0.581 0.27 0.45 0.23 0.07 4 0.387 0.394 因子間相 関 1 2 3 01461 0.42 1 表4数
学の問題 を解 くことに対す る苦手意識別 に見た 数学的思考スキル尺度得点の平均 とsD 理路整然思考スキル 情報活用スキル 2.87 0.73 3.68 o。 78 0.66 6.40** 0.69 3.99** 0.75 5.72** 2.66 2。18 2.61 思 考過程 の顕在化スキル3.23 o.84 '::8 6:│五
::1;**
ノゝ′キ ^ ^_ 0・99 3.12料
場面と解決法のイメージ化スキ/L/ 3.64 全 体 3.62 17 df=66 **pく,01授業実践
<プ
ロジェク ト実習>
1.対
象Y市
立N中
学校1年
生 103名 (男57名
,女46名
)の
生徒 を対 象 とした。 生徒 は2チ
ー ムに別れ4、 チ_ム
A(N=51(男
33,女18))に
対 して は授 業者Aが
授 業モデル (図3)に
基 づ く実践 を行 った。 チー ムB(N=52(男
25,女28))に
対 して は授 業者Bが
自 分 のス タイル で教 師 の講 義 を中心 とした一斉 の形 の授業 を行 った。52.指
導計 画 (1)指導単元 「正 の数 。負 の数 」29時
間扱 い の うち、「3加
法 と減法 の混 じった計算」以降の17時
間 を担 当 した。 (2)単元 目標 ☆負 の数 の存在 を知 り、それ らを用 い数 学的な処理 を行 うことがで き、負 の数 を用 いる ことの意味や利便性を知 り、日常生活の中で正の数 。負の数を見つけだし必要に応 じて 使いこなす ことができるよ うにする。 ①正の数・負の数の必要性 とその意味を理解する。 ②正の数・負の数の四則計算の意味を理解する。 ③正の数・負の数の四則計算に習熟する。 ④ 日常の場面で正の数 0負 の数を用いて表 した り処理 した りすることができる。 ⑤数の計算の可能性を四則計算に関係付けて理解 し、数の世界の広が りに気づく。 (3)単元構成 教科書をもとに構成 し、指導計画を作成 した。(巻末資料7参
照)3.授
業の実践 実践にあたっては、数学的思考スキル使用の活性化を図るために、次の3点
を授業の ポイン トと位置付けた。 1)4つの思考スキルの提示 初回の授業で、「4つ
の考える」 と題 した数学的思考の具体的スキルについて説明 し、 それを毎時間提示する (図 6)。 学習内容に応 じてそれ らのスキルを生徒に意識 させ定着 4当該 中学校 では1年 生 の数学 の授業 において少人数授業を実施 している。 1組か ら3組までのそれぞれの ク ラス の中で出席番 号順に2つのチー ムに分 け、前半をチームA、 後 半 をチームBと してぃ る。 5授業者A、 授業者Bと もに教職歴25年 黙上で授業者Aは女性教諭 、授業者Bは男性教諭 であった。 ‐18‐を図 る。 この 「
4つ
の考 える」 は<予
備 調 査2>で
実施 した因子分析 の結果 を基 に、それ ぞれ の因子 に対応 させ 、生徒 に定着 しやす い よ うに具体的 なス キル の名 称 を次 の よ うに設定 した。1頭
の 中で考 える。・ ・ 。「場 面 と解決法 のイ メー ジ化 スキル」2頭
の外 で考 え る。・・・「思考過程 の顕在化 スキル 」3情
報 を活 用 して考 え る。・・ 。「情報整理 スキル」4筋
道 を立 て て考 え る。・・ 。「理 路整然思考 スキル 」 2)図表や 具体 物 の活 用 日々の学習 内容 、授 業計画 に応 じて、な るべ く具体 的な図表や 品物 を用意 し、生徒 の 興 味付 けを図 る。 そ してそれ らを継 続 的 に使 用す るこ とで、抽象 的概念 を具体的 レベル で考 え させ 一般化 させ る (図 7)。 図6毎
時 間提 示 した 「4つの考 え る」 。2人継 で トランプを引 く. ・個人で式に表す゛ ・2人で議認 しなが ら式 に表す。 (1頭の中、2餌の外〉 。お =いの針擦の後方で、 効率がよいの1まどれか考 える。(1、 類の中、3構 機の活用) 2人総 、4人 ・ 計算の敵諄や、組み合 わせ を変 えてII算できる ことであることを確認す る。 (2 願の外ヽ 図7具体物 の例 トランプ を用 いて交換法則・結合法則 を考 える授 業展 開 (巻末資料5指導案本時案 1よ り)の中で考ぇる。
の外で考える。
な活用 して考え
道を立てて考える。
ンプの合計得点 を計糠す るとき の方法を調べ る ことによ り、加法 の交換議lll、 継金 法lllが窯 り立 ち ことを構総的に 理解する、 4核の 合 計 得 点 を 簿す るとき、 自分がどのよ うに 針縛 しているかを考え、式に表 す。 。2人組で トランプを4枚ずつ 31く ` ―合計得点を出す式をウ:いた燿 に表す。 ―カー ドを見 なが ら合計得点を どの ように櫛すか考える。 學 カー ドを交換 した り、集めた りしても答えが等 しいことに気 づ く。 ・ 議回上静書を行い、自分の作 つた式とカー ドを比べなが ら、 理解 を譲める。 0精法の交換法則、結合法lllと 言 う言葉を知 る。 加法の交換法lll e+b tt btt a 加法の結合法則 くoヽ あ),r tt α■(δャ●) ・ トランプの ■1.を一、1`を 十とするを 31いた朧Iこ加 法の式に表す ことと、計算 した畿 を式に 表すことの区 別 をさせる。 193)ゲー ム的展 開 の活用 拝 業 の展 開 に応 じて、 ゲー ム的 な要 素 を取 り入 れ帰納 的 に考 え させ 、学習 内容 の概念 的理解 に役 立 たせ る (図 8)。 rとこ に い る か な ?」 ゲ ー ム を し ょ う 。 (ゲーム の 鋭 明 ト ●
金
カ ー ドの 機 継蛉
・4極蟻 t●一貸 れ―な色 一 ゼンク〉 臓 色図‐
圏圏画
図8ゲーム的展開の例 正負 の数の乗法の導入で行 ったゲーム (巻末資料5指導案本時案 3よ り) また、グループ学習に対す る支援 としては、次の4点
に留意 した。 1)授業ルール の徹底 初回の授業で授業者Aが
担 当す る一連 の授業の流れ を説明 し、「グループ学習の仕方」 「模範的なグループ学習」を紹介 しなが ら、「グループ学習」の模範的な姿を学ばせる。 (巻末資料5,6) 2)グループ内での活動の具体的な指示 生徒がグループ活動 を容易に行えるよ う、初めの うちは「1問
ずつ問題 を解 く」「答え 合わせの方法」「話 し合 う内容の具体化」な ど詳細な指示を出す。 3)個々の生徒への対応 グループにな じめない生徒や、1人
だけ先行 して しま う生徒な ど、個々の生徒の特徴 をつかみ、その都度 、個別 に評価的 フィー ドバ ックを与え、ア ドバィスをする。4)グ
ループの構成 とメンバーの入れ替え 基本的にはグループは席順で4人
を基本 として構成す るが、グループ学習を活性化 さ せ るため、メンバーの特性 を勘案 した上で変更す る。 これ らのポイ ン トや留意点を重視 しなが ら、授業モデル をもとに、毎時の指導案を作 成 し、授業 を実践 した。(巻末資料8,9) ‐20‐4.授
業効果 の測定1)数
学的思考 ス キル テ ス ト 予備調査 の結果3つ
の タ ラス ター に分 け られ た 「数学的思考スキル測定問題」をそれ ぞれのクラスターか ら1問
ずつ選定 し合計3間
の「数学的思考スキルテス ト」を3セ
ッ ト用言 した。(表 1,巻末資料10‐1,lo‐ 2,10‐3) 難易度は予備調査の結果をもとに平均点を算出し、セ ッ ト間で等 しくなるように配慮 した。また、この解答用紙には生徒の思考の過程が分かるように、自由に考えが記述で きるキうな欄 を設 け、1間
につき1枚
用意 した。(巻末資料11)2)数
学的思考スキル尺度 予備調査の結果を基に、具体的な思考スキルに対応 させた16項
目 略4項目×4スキル; 例 :重 要 な情報は何か考 える。;長 さ、重 さ、広 さな どは、その大 きさをイメージ しなが ら考える:;必要だ と思 う ときには、大切なことを図や表に表して考える。など)を
選定 した。項 目の選定 にあたっては、4因
子それぞれ に声負荷 していた順 と、項 目の表現 (ワーデ ィング)に
配慮 し、4項
目ずつ を選定 した。回答形式は、「ものす ごくあてはまる」∼ 「全 くあてはまらない」の5件
法であった (表 5)。 さらに数学の問題 を解 くことに対す る苦手意識 と好感度の 自己評定を求める項 目を加 えた。いずれ も回答形式は、「ものす ごくあてはまる」∼ 「全 くあてはまらない」の5 件法であった (表 6)。3)グ
ループ学習に対す る態度尺度グループ学習に対する積極的、好意的態度 4項 目
lJll:難しい問題でもグループでみんなと一緒
に考えれば解ける気がする。
)を 設定した。回答形式は「ものすごくあてはまる」∼「全くあて
はまらない」の5件 法であった。
(表 6) 表5
授業効果 の測定で用いた数学的思考スキル測定尺度 の項 目 スキル の名 1頭の 中で 考える 2頭の外 で 考える。 3情報を活 用 して考 え る 4筋道 を立て て考 える 。長 さ、重 さ、広 さなどは 、その大 きさ 。 今 まで に学 んだことがらの何 を使って解 こうか考 える。 。必要だと思うときには、大切なことを図ゃ表に表して考える。 0問 題 を図や表 、グラフ、式 などに表 して考える。 。文 章 問題 称 くとき、状況 を思い浮かべながら考 える。 重塾L」
土望ゴ る。割る、など、ど 算 で解 こうか考 え 。簡単に解けそり ヽ 、難しそうか考える。 確 かめな がら、 。重要な情報 は何か考える。 :聞かれ ていることは何なのか考える。 。大事な情報を仲間わけしたり、結びつけたりして考える。 聟 な情 報 を見 つ けよ 。○○の場合はどうか、など場合に分けて考える。 。「はじめに、」「次 に、」 「それから、」というように順序だてて考える。 ・同じ形を集めるなど、似ているものをまとめて考える。 事 なこと ないことが表
6
グループ学習及び数学の問題 を解 くことに対す る態度尺度グ
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“ 融 ・数学の問題夢 犀くの力済 き几 の グループ内相互作用の記録 グループ学習時の会話は、毎時間グループごとにICレ
コーダーで録音 した。特に、 各単元の最後 には、効果測定の場面 として 「活用」の授業を設定 し、グルニプによる課 題解決の過程 を録音 した。 グループの課題 は 「4つ
の思考 スキル」 を意識 させ、試行錯 誤ができるよ うな課題 とした。(授業で学習 した単元 の内容 を用いなが ら日常生活の場面 に活用できるよ うな課題 を用意 し、各グループが異なった課題に取 り組む ようにさせた。) (巻末資料 15,16参照)5)毎
授業後の 「振 り返 り」記述 毎授業後 に、生徒 の学習 ノー トの下に次の①∼③の「本 日の振 り返 り」を記入 させた。 ①今 日の「なぜ」の回数 ②今 日わかった こと ③質問・感想 (「4つ の考える」をもとに。)) 5。 手続 き 単元計画 に沿 つて、グループ学習を組み込んだ授業モデル に基づいて毎時の授業 を行 つた。授業効果の測定[4の
(1)(2)(3)]は
、それぞれ実習開始時 と、終了時に実施 し た。 グループ学習の会話 をICレ
コーダーに毎時間録音 したが、スィ ッチのON,OFFは
それぞれ のグループの生徒が行った。 毎回の授業後 に生徒の ノー トを回収 しコピーを保存 した。 6。 実施時期 実施時期 は2013年
5月 7日 ∼6月 7日 であった。 【プロジェク ト実習か ら改善実習へ】 プロジェク ト実習における授業実践の過程 と結果 をふまえて下記の諸点について改善 を行 った。 1)「4つ
の思考スキル」の定着を図るため、4つ
を別 々に提示 し、授業の中でも積極的 に使用 していることを意識 させ る。 ‐22‐2)グ
ル ニ プ学習 の活性 化 を図 るため、 クラスの状況 に応 じ一部 、または全てのグルー プ編成 を見直す。3)録
音 され た グル ー プ 内相 互作用 の中か ら、思考 スキル が活性化 され てい ると思 われ るグル ー プ の会話 を次 時 の授 業 の中で紹介す る。 の 毎授業後に記入す る 「振 り返 り」の内容を改善 した。4つ
のスキルをどの場面で使 つたかを具体的に記入できるようにする (図 9)。 図9改
善 した振 り返 り用紙5)回
収 したノー トの 「振 り返 り」記述の中で「4つ
の思考 スキル」「グループ学習 に対 す る意欲」が表れてい るものを、次時の記入時に紹介す る。6)グ
ループ学習 の際に、グループ単位でホワイ トボー ド (380×540mm)を
活用 し、 そこに自分の考 えをメモ しなが ら話 し合 うよ うに させ る。7)学
習内容 の理解 を確認す る小テス トを実施 し、 さらに定着を図 るため、一定の基準 に達 しなかった場合 、テス トに合格す るためにグループでの繰 り返 し学習を行 う。 【改善実習】1.対
象 プロジェク ト実習 と同 じ生徒を対象にした。2.指
導計画 (1)指導単元 「文字式」19時
間扱いの うち「文字式の表 し方3/5」 以降か ら「文字式の活用1/2」 までの13時
間を担当 した。 0)単 元 目標 ☆文字式や 文字 を用 いた式 についての基礎 的 。基本的な知識 お よび技能 を身に付 け、 文字式の利便性に着 日し、事象を数学的に処理する良さを知 り、特に考えを深めるこ とに活用できるよ うにする。 本時の振り返り2
Aなぜの回数回
、 Bわかつたこと
( )
C今回使つた「考える」亀
想
畑
懲
:笏
藁黎
23‐①文字 を用いることの必要性 と意味を理解 し、その利便性 に気づ く。 ②文字式 を用いた式 にお ける乗法 。除法の表 し方 を理解す る。 ③