第2学年 保健体育科 学習指導案
1 単元名 バスケットボール(球技) 2 指導観 〇 バスケットボールは、相対する2チームがコート内を走り回ってボールを奪い合い、パスやドリブルを用い てボールを相手コートに進め、一定の時間内に相手ゴールにシュートして得点を競い合うゴール型の球技であ る。また、攻守の切り替わりがとても早く、瞬時に方向変換やダッシュ、ジャンプする力が必要であり、かつ 同じような動きを長時間継続させなければならない競技である。学習指導要領解説「E球技 第1学年及び第 2学年 ゴール型」によると、「ボール操作と空間に走り込むなどの動きによってゴール前での攻防を展開す ること。」を学習のねらいとしている。学習内容としては、パスやドリブル、シュートなどのボール操作(on the ball)と、人のいない場所への移動や空いた空間を攻めるなどのボールを持たないときの動き(off the ball)がある。これらの学習を通して、主に瞬発力、全身持久力、敏捷性、巧緻性などの体力の要素を高める ことができるとともに、バスケットボールはオープン・スキルであることから、相手の動きや仲間の動きによ って自己の動きに変化をあたえなければいけないため、思考力や判断力も養うことができる。 さらに、「第一章 総説」では、「自分への自信の欠如や自らの将来への不安、体力の低下」といった課題が 挙げられている。バスケットボールは、お互いに協力しないとシュートまで至ることが難しく、みんなで協力 したり、作戦を立てたりすることで、シュートが入ったときの喜びや達成感を味わうことができるので自己有 用感を高めることができるとともに、仲間との協調性や相手とのフェアプレーの精神も育成することができる。 〇 2年3・4組(男子)は32名の集団で構成されており、事前調査によると、「運動が好き」「どちらかとい えば好き」と答えた生徒が24名、「どちらかといえば好きではない」「好きではない」と答えた生徒は8名で あった。また、バスケットボールにおける個人技能調査では、ドリブルやパスの技能を60%以上身につけて いると答えた生徒は29名、シュートの技能を60%以上身につけていると答えた生徒は23名であった。し かし、実際のゲーム形式になると「シュートを打つことができない」「ゴールまでボールを運ぶことが難しい」 などの意見もあった。中学校1年次では、主にボール操作(on the ball)のパス、ドリブル、シュートの技能 を身に付けてきたが、得点をとるために、ボールを持たないとき(off the ball)にどのように動くことが効 果的であるかなど思考、そして判断する学習の経験が少ない。そのような実態を踏まえ、得点を効率的にとる ためにボールを持たないとき(off the ball)にどのような動きをしたらよいか、どのような作戦が効果的で あるか、どの場面でどの技能を選択したらよいか、ゴール前で守りをかわしてシュートを打つ際の動き方を習 得させることが必要であると考える。〇 本単元の指導にあたっては、安定したボール操作と仲間と連携して空間に走り込むなどの動きによってゴー ル前での攻防を展開させたい。そのために、第一次では、オリエンテーションを行い、単元の目標や活動の進 め方の確認を行った後、第一回目のスキルテストを実施し、課題意識を持たせる。第二次では、ボールを持た ない時の動き(off the ball)に着目し、ボールを持たないときの動き方を身につけさせる。その後、3対2 のアウトナンバー(数的優位)の状態をつくってのミニゲームを行い、効率的にゴール下までボールを運ぶた めの動きやコツを習得させる。ここでは、空間を作り出すためのチームの連携プレーやサインプレーなどの作 戦を考えさせる。最後に第三次では、5対5のリーグ戦とトーナメント戦を行った後、第二回目のスキルテス トを行う。毎試合、前時までのゲームと比較し、自己やチームの技能の高まりを確認させることで自己有用感 や達成感を高めさせていきたい。そして、これまでの学習プリントや協議カードをもとに、単元を振り返らせ、 まとめとする。 3 単元の目標 〇 ドリブルやパス、シュートなどのボール操作の技能とボールを持たないときの動きを生かして、チーム で連携して、ゴール前での攻防を展開することができる。【技能】 〇 パスやドリブル、シュートなどの技能やボールを持たないときの動き方について仲間と協力して主体的に 練習や話し合いに取り組もうとしている。【態度】 〇 守りをかわして得点するための空間をつくり出す動きや空間を生かした攻撃方法を考えることができる。 【思考・判断】 〇 バスケットボールの特性や成り立ち、技術の名称や行い方、関連して高まる体力、試合の行い方を理解す ることができる。【知識】
4 評価規準 技能 態度 思考・判断 知識 ○パスやドリブル、シュー トなどの on the ball の技 能を高めることができる。 (スキルテスト) ○ボールを持たないときの 動きである off the ball の 技能において、動き方を身 に付けることができる。
(様相観察・学習プリント)
○身に付けた on the ball の技能と off the ball の技 能をゲームにおいて発揮す ることができる。(様相観察) ○バスケットボールの特 性や成り立ちに関心をも ち、主体的に取り組もう としている。(様相観察) ○チームにおける自分の 役割を見つけ、自分に自 信をもつことができる。 (学習プリント) ○ST活動や協議活動な どの話し合いに積極的に 貢献しようとしている。 (様相観察・学習プリント) ○パスやドリブル、シュ ートなどの on the ball の技能において、動き方 やポイントの課題を見つ けている。(学習プリント) ○ボールを持たないとき の 動 き で あ る off the ball の技能において、動 き方やポイントの課題を 見つけている。 (学習プリント) ○パスやドリブル、シュ ートなどの on the ball の技能において、動き方 やポイントについて理解 している。(期末テスト) ○ボールを持たないとき の 動 き で あ る off the ball の技能において、動 き方やポイントについて 理解している。 (期末テスト) 5 単元計画(10時間) 態:態度 思:思考・判断 技:技能 知:知識 次 時 学習活動・内容 手立て 評価の観点(方法) 一 1 1 バスケットボールの特性や成り立 ちを知り、単元の目標確認と単元計 画や進め方など、学習の準備を行う。 (1)オリエンテーションを聞き、活 動の見通しをもつ。 ・アンケート(事前調査) (2)第1回スキルテストを行い、自 己の能力を把握する。 ・レイアップシュート ・30秒間ゴール下シュート ○ 学習に対して見通しをもつ ことができるように、活動計 画を掲示する。 ○ 自己の能力を把握するため にスキルテストの場を設定す る。 態:バスケットボールの 特性や成り立ちに関心 をもち、主体的に取り組 もうとしている。 技:on the ball の技能 を高めることができる。 2 2 守りをかわして、得点をするため の練習や対戦を行う。 (1)基本的な戦術の練習をしながら、 対戦する。 ・パス、ドリブル、シュート ・パス&ラン ○ 学習プリントを活用させ、 各技能のポイントを理解させ る。 ○ ST(Small Teacher)活動 を行わせる。
技:on the ball の技能 を高めることができる。 思:on the ball の技能 において、動き方やポイ ントの課題を見つけて いる。 二 3 ( 本 時 2 / 3 ) (2)チームに合った作戦をつくって 対戦する。 ・動きに変化を与えて、守りをかわ す ・2つの戦術を組み合わせて連携プ レーを行う。 ・パスフェイントを加えて、より大 きく空間をつくる ○ 学習プリントを活用させ、 ボールを持たないときの動き を明確にさせる。 ○ 協議活動を行い、戦術を見 直す場を設定する。 ○ 数的優位な状況での効果的 な攻撃の方法を共有する場を 全体で設定する。 技:ボールを持たないと きの動きである off the ball の技能において、動 き方を身に付けること ができる。 思:ボールを持たないと きの動きである off the ball の技能において、動 き方やポイントの課題 を見つけている。 三 3 1 3 学習のまとめとして対戦とスキル テストを行う。 (1)5対5のオールコートゲームを 行う。 ・リーグ戦 ・トーナメント戦 (2)第2回スキルテストを行い、活 動全体を振り返る。 ・レイアップシュート ・30秒間ゴール下シュート ・感想文の記入 ○ チームで練習した成果を発 揮することができるように、 リーグ戦とトーナメント戦を 設定する。 ○ 個人の成果を確かめること ができるように、スキルテス トを設定する。 技:身に付けた on the ball の技能と off the ball の技能をゲームに おいて発揮することが できる。
6 本時 平成30年9月12日(水) 第5校時 体育館にて (1)本時の指導観
前時までに生徒は、on the ball の技能を身につけ、それらをつないで3対2のアウトナンバー(数的優位)の 状況での攻撃を行い、より効率的に得点をとるためのフォーメーションは三角形が有効であるということを理解 している。そこで本時は3対2のアウトナンバー(数的優位)の攻撃場面において、三角形のフォーメーション を作るための off the ball の動き方を考え、身につけている on the ball の技能を高めることねらいとする。そ のために、3対2のゲーム①を行い、チームの修正すべき点を把握させる。そして、協議活動の場を設定する。 そこでは、off the ball の動き方に協議の柱を設定し、論点について助言する。その際、動き方が明確になるよ うに協議カードを用いて、協議が円滑に進むようにする。最後に3対2のゲーム②を行い、off the ball の動き 方の工夫が有効であったかを書かせ、まとめを行う。 (2)主眼 協議活動を通して、パスの出し方や空いた空間の使い方を工夫して、チームの仲間と連携して守りをかわ して、攻めることができる。 (3)準備 ボール、ゼッケン、得点版、タイマー、学習プリント、記録用紙、協議カード (4)過程 段階 学習活動・内容 手立て・指導上の留意点 配時 導 入 1 前時のゲームを振り返り、チームの作戦を どのように工夫したらよいか話し合う。 (1)本時に向けて、動ける体づくりをする。 〇 補強運動やパス、シュート練習を通して、 使う体の部位を意識すること。 (2)本時に頑張りたいことを話し合う。 〇 三角形のフォーメーションにさらに工夫 を加えることに必要感をもつこと。 〇 on the ball の技能を安定して行うことがで きるように、パスやドリブル、シュートの練習 を取り入れたウォーミングアップを設定する。 〇 課題意識をもち、本時の学習の方向性をつか むことができるように、めあての提示を行う場 の設定を行う。 10 ⑦ ③ 展 開 2 3対2のオールコートゲームで練習した り、対戦したりする。 (1)ゲーム①を行い、そこで出た課題をもとに 協議活動を行う。 〇 仲間と連携して、守りをかわして、攻める 動き方を見出すこと。 (2)協議活動で見出したことを生かして、ゲ ーム②を行う。 〇 見出した動き方に沿って、ボールを操作し たり、空いた空間に素早く動いたりして、仲 間と守りをかわして、攻めること。 【協議の柱】
「ゲーム②において、工夫する off the ball の 動き方や仲間との連携のポイントについて」
〇 ゲーム①で各チーム2試合行い、シュート を打った本数と成功した本数を測定する。
〇 コートを6分割にし、空いたスペースを認 識できるようにテープを貼っておく。
〇 off the ball の動き方の工夫やチームの 連携プレーが明確になるように、協議活動を 行う場を設定する。 〇 協議が円滑に進むように協議の柱を設定 する。 22 ⑫ ⑩ 終 末 3 ゲームのデータと手応えをもとに、成果と 課題について話し合う。 〇 ボールを持たないときの動き方のポイ ントを共有し、伸びを実感すること。 〇 修正点の有効性を把握するために、ゲーム ②で各チーム2試合行い、シュートを打った 本数と成功した本数を測定する。
〇 off the ball において、動きの工夫の成 功例、失敗例について発表する場を設定す る。 18 【めあて】 チームの作戦に工夫を加えて、より多く得 点できるチームの連携プレーをつくろう。 【まとめ】 前後左右、速度など動きに変化を与えて、 仲間とタイミングを合わせることで、より 連携ができる。