第 15 章 微分方程式
「物事が時間的にどのように変化していくかは,たいていは微分方程式という今の瞬間の状態を表す式に よって予測できる.微分方程式を積分してこれからの未来を予測することが科学の重要な役割であり,それ は微分・積分なしには存在できない.」とすでに述べた.それはニュートンに始まるものである.即ち,ニュ ートンは物体の運動を表す微分方程式(運動方程式)を作り,それを積分を用いて解く方法を考えた.数学 で用いる 微分・ 積分と いうのは この物 体の運 動を調 べるため に考え出 された のであ り,現実的な問題 を解くために発明されたものである.従って,物理や工学を学ぶのに微分・積分はこの上もなく重要である. ここでは簡単な微分方程式の例を上げて考えてみる.15.1.運動方程式
この運動方程式とは物体にかかる力から加速度を求める式であり,加速度を積分して速度を求め,その 速度をさらに積分して位置(距離)を求め,物体の運動を表すことができる. 運動方程式は次の様に,質量x加速度=力 で表される時間に関する 2 次の微分方程式である.m
d
2y
dt
2= F
即ち,ある物体に同じ力を掛けても,質量が大きいと加速度は小さく,質量が小さいと加速度は大きくな る.ここでは,その運動方程式から,積分を用いて速度,位置を求める方法を示す. 13.1.2 において地上のような回転する座標の上での地球規模の運動は,運動方程式に地球の回転によ る遠心力とコリオリの力を考慮しなければいけないことを示した.しかし,地球規模の運動を考えない本 章においては,簡単のためにそれらの影響は無視して重力の影響のみを考える. 1 5.1. 1. 落下運動(等加速度運動) 質量mの物体が高さ H から落下する場合,力は重力によって下向きにのみ働く.そのときの初期条件を t=0 で x 方向の速度は Vx=0,y方向の速度は Vy=0, y=H とする.x方向には力は働かないのでここでは考えない. y方向の運動は下向きに地球の引力による重力加速 度g(9.8 m/s2)がかかっているので,次の式で表さ れる.m
d
2y
dt
2= !mg
(15− 1) 質量mは両辺からとれるので,質量mは 運動に は無 関係にな る.つ まり重いも のも軽い ものも同 じ速さで 落ちると い うことであ る. これよりy方向の加速度の式が得られる.まずy方向の速度はV
y=
dy
dt
で,加速度は速度の時間微分なので次のように書き直せる.d
2y
dt
2=
d
dt
dy
dt
!
"#
$
%&
=
dV
ydt
従って,運動方程式は ! " # $%& 図 15− 1364
dV
ydt
= !g
両辺を t で積分するとdV
ydt
dt
!
= "g dt
!
!
dV
y= "g dt
!
速度はV
y( )
t
= !gt + C
この式に初期時間 t=0 の時の初期速度V
y( )
0
= 0
を代入すると,V
y( )
0
= C = 0
積分定数は C=0となり,結局,速度はV
y( )
t
= !gt
(15− 2) となる.一方,速度は位置の微分で与えられるので,V
y( )
t
=
dy
dt
= !gt
と書くことができ,これをさらに時間で積分すると,dy
!
= "g t dt
!
おのおのを積分してy t
( )
= !
g
2
t
2+ C
この式に初期時間 t=0 のときの初期位置y 0
( )
= H
を代入すると,積分定数は C=H となり,結局,位置はy t
( )
= !
g
2
t
2+ H
(15− 3) となる.落下運動の場合,時間が経つにつれて,速度はまっすぐに増加.それにつれて,落下距離は時間の 2乗に比例して,急速に増加していく. ここで,物体が地面に達するまでの時間を求めてみよう.上の(15− 3)式に地面の高さy(t)=0を代入 すると,地面に達するまでの時間 ty=0はt
y=0= 2H / g
と計算できる.従ってその時間での地面での速度はV
y( )
t
y=0= !gt
y=0= ! 2gH
で,̶ は下向きの速度を表している.[問題 15 − 1 ]質量mの物体を地上より真上に速度 Vo の初速度で投げ上げた場合, (1)物体が最高点に達するとき速度は0になる.その時間を求めよ. (2)物体が再び地上に達するときの速度を求めよ. 1 5.1. 2. 放物運動 初期条件;t=0のとき初速度 voで水平面から角度θで打ち上げられた物体の運動について考える.今ま でx方向の運動は考えなかったが,ここではそれが重要になる.x方向の力は空気抵抗を無視すると0なの で,運動方程式は次のようになる.
x
! axis: m
d
2x
dt
2= 0
y
! axis: m
d
2y
dt
2= !mg
"
#
$ $
%
$
$
(15− 4) [1]x方向の運動 積分して,V
x=
dx
dt
= C
t=0のときのx方向の初速度は Vx(0)=Vocosθ だから積分定数 C はC = V
ocos
!
よって,V
x=
dx
dt
= V
ocos
!
(15− 5) x方向には力が働いていないので,慣性の法則で一定の速度 Vxo=Vocosθ で動くことがわかる. さらに積分すると,位置が求まる.x
= V
(
ocos!
)
t
(15− 6) [2]y方向の運動 積分してV
y=
dy
dt
= !gt + C
t=0のときのy方向の初速度 Vxo(0)=Vosinθ が積分定数 C となる.V
y=
dy
dt
= !gt + V
osin"
(15− 7) さらに積分し,t=0のときy=0なので,積分定数 C=0となる.従って,y
= !
g
2
t
2+ V
osin
"
(
)
t
(15− 8) 今,物体の軌道を計算するので,x方向の位置(15− 6)式から得られる時間tt
=
x
V
ocos
!
366 を位置yの(15− 8)式に代入して消去すると,
y
= !
g
2
x
V
ocos
"
#
$%
&
'(
2+ V
osin
"
x
V
ocos
"
#
$%
&
'(
= !
g
2 V
(
ocos
"
)
2x
2!
2 V
(
ocos
"
)
2g
sin
"
cos
"
x
)
*
+
,+
-.
+
/+
これはxの2次関数で,以下のように書き直せて,上に凸の放物線になる.y
= !
g
2 V
(
ocos
"
)
2x
!
V
ocos
"
(
)
2g
sin
"
cos
"
#
$
%
&%
'
(
%
)%
2!
(
V
ocos
"
)
2g
sin
"
cos
"
#
$
%
&%
'
(
%
)%
2*
+
,
,
-.
/
/
= !
g
2 V
(
ocos
"
)
2x
!
V
o2cos
"
sin
"
g
#
$
&
'
(
)
2+
(
V
ocos
"
)
22g
sin
"
cos
"
0
12
3
45
2= !
g
2 V
(
ocos
"
)
2x
!
V
o 2sin 2
"
2g
#
$
&
'
(
)
2+
V
o 2sin
2"
2g
(15− 9) 即ち放物線とは 物 を 放り 投げたときに描く 曲線 のことである.これから打ち上げ最高点の位置 もわかるし.どこまで届くかもわかる.これから空気抵抗がない場合,sin2θ は 45 度のとき最大となるので, 打ち上げ角度が 45 度のときが一番遠くまで届くことがわかる. Y[m] X[m] ! ! " # $ %&'$!($) " # $ %&'$!() "#$%&'!($) V o 図15− 215.2.振動を表す微分方程 式
物体が振動するかしないかは方程式の形をみただけでわかる.振動を表す方程式は時間に関して 2 次の項 〔加速度項=慣性項〕とずれからの変位に比例する復元力からなる.振り子の単振動やバネにつり下げられ た質量の振動がそのよい例である. 1 5.2. 1. 振り子の運動 長さLのひもに,質量mの物体をつり下げて,横方向に引っ張り手を離すと,重力によって物体は下に移 動し,その勢いで静止点を行き過ぎて反対側の上に登る.また重力によって物体は戻ってきて,その勢いで 静止点を行き過ぎて上に登る.このようにして振動をおこす.物体には重力によって-mg の力が働くから, 中心の静止位置に向かって(左側に向かって)-mgsinθ の力が物体に働き,その結果行き過ぎてθがーにな ると今度は-mgsin(-θ)= mgsin(θ)で右向きの力となり,元に戻り,振動することになる.振り子においては, 重力は復元力であり.!"# $ % &'() ! ! !"#*+,-! !"#$!%!" &'(%)* "#+%,-./012 3456748%!" &'(%, "#+%)9 !"#$!#$ 3456748%: 図 15− 3 この振り子の運動方程式は接線方向をみると,物体の位置は円弧の長さ Lθなので,
m
d
2L
!
( )
dt
2= "mgsin!
(15− 10) 振動する際の角度は小さいと仮定すると,テイラー展開sin! = ! " !
33!
+
!
55!
"
!
77!
+ ####
よりsin
!
"
!
とおけるのでL
d
2!
dt
2= "g
!
(15− 11) ここで!
o2= g / L
と置けば,これは振動の方程式d
2!
dt
2+
"
0 2! = 0
(15− 12) そのものであることがわかる. ここで,振動の振幅を角度θ で表しているので,次のように仮定し,! = !
ocos("
ot)
2 回微分すると,d
!
dt
= "
!
o#
osin(
#
ot)
,d
2!
dt
2= "!
o#
o 2cos(
#
ot)
= "#
o 2!
となるので,結局,振動の式(15− 12)と同じになることがわかる.ここで,振り子の振動数は 角振動数:!
o=
g
L
, 振動数:f
=
!
o2"
=
1
2"
g
L
, 周期:T
=
1
f
= 2
!
L
g
となる. また,振り子の振幅が大きくなると,sin! = ! " !
3/ 3!
から復元力 は小さくなり,振動周期は少し 遅くなることがわかる.これがサイクロイ ド振り 子が考えられた理由である.368 [問題 15 − 2 ]1mの長さの振り子の振動周期はいくらか?
15.3.指数関数になる微分 方程式
ここでは答えが指数関数になる微分方程式を考える.このような例は現実に数多く存在し,きわめて有 用である.指数関数の微分は指数関数になるので,ある時間での物質の変化量(dx/dt)が現在の量(x) に比例している現象は指数関数で表されることになる. 即ち,微分がその未知数に比例している場合の一階の微分方程式dx
dt
= kx
(15− 13) は,無限小解析法により次のように書き直して,dx
x
= kdt
両辺を積分して,log
ex
= k dt
!
= kt + C
-->x
= e
kt+C= e
Ce
kt t=0 のときx=xoとすると,x
= x
o= e
C なので,x
= x
oe
kt (15− 14) となる.xは初期値xoから指数関数的に増大する.なおkが負の場合は指数関数的に減少する. このような微分方程式で表される現象は以下のようにこの世にたくさんある. 1 5.3. 1. 放射性原子の崩壊: ある時刻tでの放射線を放射する原子の数を N とすると,その減少する割合(減衰率)はそのときの原子 の数に比例する.dN
dt
= !kN
(15− 15) この解はdN / N
= !kdt
とおいて,両辺を積分した式log
eN
= !kt + c
からN t
( )
= N
oe
!kt と得られる.ここで,N が半分になる時間を半減期 t0.5という.半減期が分かると比例定数kが求まる.即 ち,N / No= 1 / 2となるe
!kt0.5= 1 / 2
より,分母と分子をひっくり返して対数をとるとk
= log
e2 / t
0.5とな る.即ち放射する原子の数はN t
( )
= N
oe
! loge2 t /t( 0.5) (15− 16) で表される.また,それぞれの割合に減衰する時間はt
= log
{
e(
N
o/ N
)
/ log
e2
}
t
0.5 となる.半減期から求まる k と上の式から,福島第一原子力発電所から放出されたセシウム 137 やストロン チウム 90 の放射性物質が N/No=1/10,1/100,1/1000 に減衰する時間を計算することができる. 半減期 t0.5 K(1/s) 1/10 1/100 1/1000 ヨウ素 131 8 日 1x10-6 26 日 53 日 80 日 セシウム 134 2 年 1.1x10-8 6.6 年 13.3 年 20 年 セシウム 137 30 年 7.3x10-10 100 年 200 年 300 年 ストロンチウム 90 30 年 7.3x10-10 100 年 200 年 300 年物理工科のための数学入門 御手洗 修 上の式より放射能が 1/100 になるには,1/10 になる時間の 2 倍の時間がかかり,1/1000 になるには 3 倍の 時間がかかることがわかる.セシウム 137 の場合の指数関数的減衰(Exponential decay)の様子を下図に 示す. 図 15− 4 [例題1]ヨウ素 131 は半減期 t0.5=8 日である.100 分の 1 になる時間を計算せよ.
[解答]
k
= log
e2 / t
0.5= 0.693/ / t
0.5 に代入して,k
= 0.693/ / 8 [1 / days] = 0.086625 [1 / days]
.100 分の 1 になる時間は
t
=
log
e(
N
o/ N
)
k
=
log
e( )
100
0.086625 [1 / days]
=
4.605
0.086625 [1 / days]
= 53.16 [days]
[問題 15-3 ]セシウム 137 は半減期 t0.5=30 年である.10000 分の 1 になる時間を計算せよ. 1 5.3. 2. 生物の成長,人口爆発 生物の個体数 N の増加率はそのときの個体数に比例する.dN
dt
= kN
生物の個体数や人口 N は,繁殖率kに応じて指数関数的になめらかに増大する.これは増大する場合のみを 考えた場合である. 一方,その生物数が増大すると,今度は それを補 食する生物に食べられて減少する .即ち,食料(兵 站(へいたん),ロジスティクス,Logistics)によっ て制限される.それを表すのが次のロジスティク方 程式と呼ばれる人口増加,生物の増殖モデルである.ここで,捕食者(例えばキツネ)の比率を N とすれば, キツネが増えればえさのうさぎが(1− N)に減るので,実質的繁殖率はk(1− N)となり,その結果最終的 なキツネの数もある数以上には増えないことになる.キツネの数はdN
dt
= k 1! N
{
(
)
}
N
(ロジスティク方程式) (15− 17) これを書き直して,積分するとdN
N 1
(
! N
)
= kdt
1
N
+
1
1
! N
(
)
"
#
$
%
&
'
(
dN
= kdt
(
log N
! log 1! N
(
)
= kt + C
N
1
! N
= e
kt+C N
= e
kt+C! Ne
kt+C N
=
e
kt+C1
! e
kt+C(
)
初期値 t=0 で N=Noなので,370
N
o1
! N
o= e
C となる.これを代入してN
=
e
Ce
kt1
! e
Ce
kt=
N
o1
! N
oe
kt1
!
N
o1
! N
oe
kt"
#$
%
&'
=
N
oe
kt1
! N
o! N
oe
kt(
)
(15− 18) 繁殖力k=4,初期値 No=0.01 と 0.001 の場合を次図(図 15− 5)に示す.時間とともになめらかに増大し て一定値になることがわかる.(注:このロジスティク方程式をコンピュータで解くために時間を離散化し た結果,繁殖率が大きい場合,初期値がわずかに変わると最終結果が大きく異なる カオス という現象 が発見された,) 1 5.3. 3. 直流電気回路: インダクタンス L,抵抗 R,コンデンサーCo,電圧 V の電池等よりなるいろいろな電気回路に流れる電流 波形も微分方程式によって計算することができる.まず簡単な直流電圧をかけた場合を調べ,つぎに交流 電圧をかけた場合について調べてみよう. 1 5.3. 3.1. インダクタンスと抵抗からなる回 路 の通電 (1)一定電圧 V をコイルの両端にかけて電流を 増加させる場合: 電流の時間変化を妨げる効果を持つインダクタンス L のコイルと抵抗 R からなる回路(図 15− 6)において, スイッチ S を入れると電圧に関する回路方程式L
dI
dt
+ RI = V
(15− 19) が成り立つ.初期条件を t=0 の時にI
= 0
であるとする.このようにスイッチを用いて初期条件から変 化して いく 現象を 過渡 現象 という .ここで増加や減少の変化を表す特性時間である時定数を!
= L / R
とおくと, 図 15− 5
dI
dt
=
V
L
!
I
"
= "
V
L
! I
#
$%
&
'(
1
"
これを書き直しdI
I
!
"
V
L
#
$%
&
'(
= !
dt
"
両辺を積分して,log I
!
"V
L
#
$%
&
'(
= !
t
"
+ C
I t
( )
= !
V
L
+ e
Ce
" t ! となるが,eCは物理単位を考えれば電流となるので,e
C= I
oとおき電流の初期値とする.I t
( )
=
!V
L
+ I
oe
"t ! 初期条件を用いると t=0 の時I 0
( )
=
!V / L + I
o= 0
なので,I
o= !"V / L
となり,I t
( )
=
!
V
L
1
" e
"!t#
$%
&
'(
=
V
R
1
" e
"!t#
$%
&
'(
(15− 20)!
= L / R
を用いると最後の式になる.時間が十分にたった場合(定常状態という),電流は一定値I
= V / R
になる.具体的な例として! = L / R = 0.5 s
,V/R=5A の場合,電流波形は下図のようになる. I=V/R I=V/R Exp[-(t-5)/τ] I=V/R(1- Exp[-(t-5)/τ]) 図 15− 7 (2)一定電流 I= V/R が流れた状態でかかった電 圧 V を急に0にした場合: 電圧をかけている間,回路には電流I
= V / R
が流れ続けている.そこで電圧を突然0にすると, 上の微分方程式の解I t
( )
=
!V
L
+ I
oe
"!t において,V=0 とおくと回路の電流はI
= I
oe
! t " 左式の次元:[A]
= [A][1]
(15− 21)!
"
#
$
%
図 15− 6372 図 15− 9
!
"
#
$
%
図 15− 8 で減衰していく.そのときの Ioは電圧を 0 にする前の定常値I
o= V / R
である.図 15-7 と同じパラメータ で,t=5sで電圧 V を0にした場合,電流は減衰していく.これも指数関数的減衰である. [注:(1 5 − 21 )式の真下に単位を示している が,第 14 章オイラーの公式の注でも示したよう に,e 自体が無次元で,その指数もまた無次元で あるこ とに注意しよう] 1 5.3. 3.2. 電池によるコンデンサーへの充電 下図の様に一定電圧 V の電池と抵抗 R を用いて容量 Coのコン デンサーに電荷を蓄える(コンデンサーに充電する)場合,電 荷 Q が電池から移動する間だけ電流 I は流れる.即ち電荷の移 動の時間変化 dQ/dt が電流 I となる(I
= dQ / dt
). スイッチを入れた後の回路方程式はRI
+
1
C
oIdt
!
= V
(15− 22) となるが,これに電流の式I
= dQ / dt
を代入すると,R
dQ
dt
+
Q
C
o= V
(15− 23) 書き直して, dQ dt = ! Q! CoV(
)
RCo dQ
Q
! C
oV
(
)
= !
RC
dt
o 両辺を積分して,log Q
(
! C
oV
)
= !
t
RC
o+ c
Q t
( )
= e
ce
! t RCo+ C
oV
初期条件 t=0 の時にコンデンサーの電荷は0(Q 0
( )
= 0
)を 用いると,0
= e
c+ C
oV
.従って,Q t
( )
= !C
oVe
! t RC+ C
oV
= C
oV 1
! e
! t RCo"
#
$
%
&
'
(15− 24) 図 15− 9 に示すように,電荷 Q[単位:coulomb,クーロン]は 徐々にコンデンサーにたまっていく.このとき電流は電荷の 時間微分で表され,I t
( )
=
dQ
dt
= C
oV
1
RC
oe
! t RCo"
#
$
%
&
' =
V
R
e
! t RCo (15− 25) となるので,図 15̶ 9 に示すように,次第に減少していく. [問題 15-4 ]図 15− 8 の回路において充電が終了してから,スイッチを開き電池を切り離す.そのコンデ ンサーを今度は別の抵抗rの回路に接続したとすると,電荷はどのように変化するか? 1 5.3. 3.3. インダクタンスとコンデンサーからなる回路の通電 インダクタンス L とコンデンサーCoからなる電気回路において,コンデンサーに電荷を蓄えておいて,スイッチをいれるとインダクタンスとコンデンサーの間を電荷は行ったり来たりする. 回路方程式は
L
dI
dt
+
1
C
oIdt
!
= V
(15− 26) となるが,両辺を時間で微分してL
d
2I
dt
2+
I
C
o= 0
これは,!
o= 1/ LC
o とおくとd
2I
dt
2+
!
o 2I
= 0
となるので,これは(15− 12)式の振動の方程式と同じである.この場合抵抗がないので振動はずっと続く. 実際には抵抗があるので振動しながら減衰する.15.4.オイラーの公式を利 用する微分方 程式
1 5.4. 1. 交流電気回路: 電源が直流の電池ではなく交流電源の場合,回路に流れる電流を求めるにはオイラーの公式が必要になっ てくる.ここではスイッチを入れた後,過渡現象が終わって時間が十分に経った定常状態を考える. 1 5.4. 2. 抵抗,コンデンサー,インダクタンス に個別に交流電源をかけた場合 (1)抵抗 R の回路 交流電圧をかけるとRI
= V
osin
( )
!t
(15− 27) より電流はI
=
V
oR
sin
( )
!t
となり,電圧と同じ波形である.図 15-11 に実線で電圧を, 点線で電流波形を示す. (2)容量 C のコンデンサー回路 コンデンサーに電荷 Q が蓄えられている場合のコンデン サー両端電圧は Q/Coであるから,交流電圧をかけるとQ
C
o=
1
C
o!
Idt
= V
osin
( )
"
t
(15− 28) より,電流は両辺を微分してI
C
o=
!
V
ocos
( )
!
t
!
"#
$
%
%
図 15—10 ! "#$%&'!() * 図 15—11374 これより,
I
=
!C
oV
ocos
( )
!t
となる.図 15-12 に実線で電圧を,点線で電流波形を示す. 電流波形は電圧波形から 90 位相が早くなる.コンデン サーは電荷を集めるので,電圧がかかるやいなや電荷が流 れ込むのである. (3)インダクタンス回路 インダクタンス L に交流電圧をかけるとL
dI
dt
= V
osin
( )
!t
(15− 29) 積分すると,I
=
V
oL
"
sin
( )
!t
dt
=
V
oL
#1
!
cos
( )
!t
図 15-13 に実線で電圧を,点線で電流波形を示す.このよう に電流波形は電圧波形から 90 位相が遅れる.コイルは電 磁誘導の法則によってコイルの中の磁場が変化しないよう に振る舞うために,電流の変化を妨げる方向に働く.電圧が 上がっても電流は遅れて増大し,電圧が下がるとまた遅れて 電流は下がる.電磁気学における慣性の効果といわれる. このようにインダクタンスやコンデンサーが回路中に存 在すると電流波形は電圧波形からずれることがわかる. 1 5.4. 3.2 つの回路素子に同時に交流電圧を かけ る場合 (1)インダクタンスと抵抗からなる回路 インダクタンス L と抵抗 R が同時に存在する回路(図 15− 14)に交流電圧を印加すると,回路方程式はL
dI
dt
+ RI = V
osin
( )
!
t
(15− 30) これはオイラーの公式e
i!t= cos
( )
!
t
+ isin
( )
!
t
を利用して解くことができる.オイラーの公式は周波数ω で回転(あるいは振動)する現象を表すので,電圧 を
V
= V
oe
i!tとすれば,電流も同じ周波数でI
= I
oe
i!tで回転(あるいは振動)する.その場合,インダクタン スがあるために電流の位相は遅れることになる.それを回路方程式から知ることができる.電圧,電流を代 入すると C Vosin(ωt) I 図 15—12 L Vosin(ωt) I 図 15—13L
d I
oe
i!t(
)
dt
+ R I
oe
i!t(
)
= V
oe
i!t 微分してLI
oi
!e
i!t+ R I
(
oe
i!t)
= V
oe
i!t 振幅だけとるとV
o= I
o(
R
+ i! L
)
(15− 31) 従って,電圧:V
= V
oe
i!t= I
o(
R
+ i
!
L
)
e
i!t 電流:I
= I
oe
i!t となる.ここで,電流,電圧は複素平面上で同じ回転周波数 で回転するので,この電圧と電流の振幅のみを図にベクトル で表すことができる(図 15− 14 下).インダクタンスのために 電流は電圧よりもtan
!
=
"
L / R
を満たす角度δ だけ遅れる ことがわかる. ここで確認のためにオイラーの公式を用いずに,三角関数のまま調べてみよう.L
dI
dt
+ RI = V
osin
( )
!
t
電流波形を同じくI
= I
osin
( )
!t
とするとV
osin
( )
!
t
= LI
o!
cos
( )
!
t
+ RI
osin
( )
!
t
= I
o{
R sin
( )
!
t
+ L
!
cos
( )
!
t
}
= I
oR
2+ L
( )
!
2sin
(
!
t
+
"
)
(15− 32) この波形の合成はcos! =
R
R
2+ L"
( )
2 ,sin! =
L
"
R
2+ L"
( )
2 とおくと,加法定理から得られることは第 5 章の三角関数の章ですでに学んだ.この式からtan
!
=
"
L / R
となる.従って,電圧は電流よりもδ だけ位相が進んでいて,その振幅はV
o= I
oR
2+ L!
( )
2 となる.こ れは図 15− 14 における電圧ベクトルの絶対値と同じである.このようにオイラーの公式を用いると,電圧 と電流の位相差,電圧の絶対値がすぐに計算できることがわかる.なお,図 15− 15 は過渡現象をも含めて 計算した結果である インダクタンス L が小さい場合や抵抗 R が大きくなると電流の遅れは小さくなる. (2)コンデンサーと抵抗からなる回路 コンデンサーC と抵抗 R からなる回路(図 15− 16)に交流電圧を印加すると,1
C
!
Idt
+ RI = V
osin
( )
"
t
(15− 33) 電圧をV
= V
oe
i!tとすれば,電流もI
= I
oe
i!tで変化する. その場合,コンデンサーがあるために電流の位 相は進む.それを回路方程式から知ることができる. !" #!" !$!" " %" $ # %"&'()!*+ ! 図 15− 14 図 15− 15(V:実線,I:点線)376
1
C
I
oe
i!t"
dt
+ R I
(
oe
i!t)
= V
oe
i!t 積分してI
oi
!
C
e
i!t+ R I
oe
i!t(
)
= V
oe
i!t 振幅だけとるとV
o= I
oR
+
1
i
!C
"
#$
%
&'
(15− 34) 従って,電圧:V
= V
oe
i!t= I
o(
R
" i /
!
C
)
e
i!t 電流:I
= I
oe
i!t となる.図 15− 16 の下に示すように,電圧振幅と電流振幅を ベクトルで表すと,電流は電圧よりもtan
!
= 1/
"
CR
を満た す角度δ だけ進んでいることがわかる. これもオイラーの公式を用いずに,三角関数のまま調べてみよう.1
C
!
Idt
+ RI = V
osin
( )
"
t
電流波形も同じようにI
= I
osin
( )
!t
とすると,V
osin
( )
!t
= "
1
!C
I
ocos
( )
!t
+ RI
osin
( )
!t
= I
oR sin
( )
!t
"
1
!C
cos
( )
!t
#
$
%
&
'
(
= I
oR
2+
1
!C
( )
2sin
(
!t + )
)
(15− 35) この波形の合成はcos! =
R
R
2+
1
"C
( )
2 , sin! = " 1 #C R2+ 1 #C( )
2 とおいて,加法定理から得られる. この式からtan
!
= "1/
#
CR
となる.従って,電流は電圧よりもδ だ け位相が進んでいて,その振幅はV
o= I
oR
2+1/
( )
!C
2 となる.このようにしてオイラーの公式の利用法が理解で きる.図 15− 17 は次のように書き換えて,初期値を入れ て計算したものである.dI
dt
=
!V
ocos t
( )
"
I
C
#
$%
&
'(
/ R
[問題 15-5 ]インダクタンス L,コンデンサーC,抵抗 R からなる回路に交流電圧をかけたときの電圧振幅と 電流振幅をオイラーの公式を利用して複素平面上に描け. 参考文献 15.1 秋月景雄「回路理論の基礎」日新出版 図 15− 17 (V:実線,I:点線) !" #!" $%&'!()!" " *" # ( *"+,-'!.) ! 図 15− 16御手洗 修
付録
A.1.筆記体
平成 1 年以降に生まれた若者は科学に重要な筆記体を習っていない.これはその練習用である.
御手洗 修
御手洗 修
A.2.ギリシャ文字:
小文字 大文字 読み 英語読み α アルファ alpha β ベータ beta γ Γ ガンマ gamma δ Δ デルタ delta ε イプシロン epsilon ζ チェータ,ゼータ zeta η イータ eta θ Θ シータ,テータ theta ι イオタ iota κ カッパ kappa λ Λ ラムダ lamda µ ミュー mu ν ニュー nu ξ Ξ グザイ(クサイ) xi (ksi) ο オミクロン omicron π Π パイ pi ρ ロー rho σ Σ シグマ sigma τ タウ tau υ Υ ウプシロン upsilon φ ,ϕ Φ ファイ phi χ カイ chi ψ Ψ プサイ psi ω Ω オメガ omega御手洗 修
ギリシャ文字の練習用
御手洗 修 あとがき 本書は力学や電磁気学,物理の基礎教育を実践しながら 10 年の歳月をかけて書いた物である.授業を行 っているときに学生に質問すると,学生はどこが理解できないかを知ることができる.そのような実践教育 を行いつつ,学力不足を乗り越えて,さらなる飛躍の助けとするにはどうすれば良いかを試行錯誤して書い た物である.世の中に出ている教科書には何故そのようなことを学ぶのかといった記述があまりなく,それ らから数学や物理を学ぶモチベーションを得ることは困難ではないかと感じる.数学や物理を学ぶモチベー ションは参考にあげた数学の歴史的な読み物や,一般の人向けの解説書からの方が得やすい.しかし,それ らを教科書として使うことはこれまた困難である. 物理や電磁気学を理解するにはその前に基礎となる数学的な考え方を身につけておく必要がある.本書は これらの一般書からの視点もいれ,さらにオリジナルな観点からもわかりやすく深く掘り下げて解説し,演 習も可能なように執筆した.理解の手助けになるように,Mathematica を利用して今までは困難であった立 体的な図や,細かい正確な図を描くことによって,物理や工学を学ぶために必要な数学教育法をあらたに開 発することができた.2011 年 3 月 11 日の東日本大震災,同時に起きた福島原発問題,苦しい時代が続くが 若者には今まで以上に勉強してもらい日本を再生してほしい.物理や工学に直結した数学を学ぶことによっ て得られる基礎的,本質的,論理的考え方が未来を切り開く原動力になるからである. 謝辞 計算の原理等,核融合科学研究所,相良明男教授との議論は大変役に立ち,また本書に多用している Mathematica プログラムに関して九州大学応用力学研究所,中村一男教授との議論が大いに参考になったの でここで謝意を表したい. 参考文献 本書の作成で大きな影響を受けたのは数学の楽しさを余すところなく伝える遠山 啓先生の「数学入門 〔上,下〕」岩波新書,志賀浩二先生の「無限の中の数学」岩波新書の本である.また,カルヴィン.C.ク ロースンの「数学の不思議」や「数学の謎」の本にも数学のすばらしさを啓発された.級数では YEO・エイ ドリアン「π と e の話」,対数や,微分積分では E.マオール「不思議な数 e の物語」,阿倍 齊「微積分の歩 んだ道」の著書が面白い. 各章ごとに参考にした文献を記す. 0.1.岡部恒司,戸瀬伸之,西村和雄「分数ができない大学生」東洋経済新報社 1.1.吉田 洋 「ゼロの発見」 岩波新書 1.2. D.ウェルズ著,芦ヶ原伸之,滝沢清訳「数の辞典」東京図書株式会社 1.3. M.ラインズ著,片山孝次訳 「数̶ その意外な表情」 岩波書店 1.4. 西山 豊「数学を楽しむ」現代数学社 1.5.プラディーク・クマール著,石垣憲一訳 「インド式秒算術」日本実業出版社 1.6.芹沢正三「素数入門」講談社ブルーバックス 1.7. 遠山 啓「数学入門〔上,下〕」岩波新書 3.1. 上垣 渉「はじめて読む数学の歴史」ペレ出版
3.2. T.P.Srinivasan「Fibonacci sequence, golden ratio and a network of resistors」Am. J. Physics. 60 461-462.
御手洗 修
4.2. N.D.マーミン,「相対論」丸善株式会社
4.3.E.マオール,伊理由美訳「不思議な数 e の物語」岩波書店
4.4.B. BRUNELLI「An empirical formula for the (D,T) reaction rate parameter σV 」 Nuovo Cimento, 55B, 2, 264 (1980)
4.5. チャールズ・リヒター(ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/マグニチュード)
5.1.遠山 啓「数学入門(上,下)」岩波新書
5.2.アーネスト・ゼブロスキー「円の歴史」河出書房新社 5.3. Clifford A. Pickover「MathBook」STERLIN,NEW YORK 5.4. 熊日新聞 2010 年 8 月 30 日〔月〕 5.5. 大矢真一「ピタゴラスの定理」東海大学出版会 5.6. 上垣 渉「はじめて読む数学の歴史」ペレ出版 6.1.粟田 稔「いろいろな曲線」共立出版 6.2.矢野健太郎「代数学と幾何学」裳華房 6.3.カルヴィン.C.クロースン「数学の謎」青土社 7.1.安達忠治「ベクトルとテンソル」培風館 8.1. カルヴィン.C.クロースン「数学の謎」青土社 8.2. 薩摩順吉「キーポイント線形代数」岩波書店 8.3.小島寛之「ゼロから学ぶ線形代数」講談社 9.1.カルヴィン.C.クロースン「数学の不思議」青土社
9.2.E.B.Burger,M.Starbird 「Coincidence, Chaos, and All that Math jazz」 W W Norton & Company 9.3.ドナルド・コーエン「アメリカ流 7 才からの微分積分」講談社ブルーバックス 9.4. YEO・エイドリアン「π と e の話」青土社 10.1.阿倍 齊「微積分の歩んだ道」森北出版 11.1.一松 信「解析学序説,上巻」裳華房 11.2.福田 他 「詳解 微分積分演習 I」 共立出版株式会社 11.3. E.マオール著,伊理由美訳「不思議な数 e の物語」岩波書店 11.4. 森口繁一,宇田川銈久,一松 信「数学公式 I」岩波全書 11.5.水野克彦「解析学」学術図書出版社 12.1.一松 信「解析学序説,上巻」参照]裳華房 12.2. 和達三樹「物理のための数学」岩波書店 12.3.戸田盛和[力学]岩波書店 12.4. 水野克彦「解析学」学術図書出版社 13.1.安達忠治 「ベクトルとテンソル」 13.2.和達三樹「物理のための数学」岩波書店 13.3.後藤尚久「電磁気学の直感的理解法」コロナ社
御手洗 修 14.1.志賀浩二 「無限の中の数学」 岩波新書 14.2.アーネスト・ゼブロウスキー「円の歴史」(河出書房新社) 15.1 秋月景雄「回路理論の基礎」日新出版 付録 稲橋俊治「中学生の筆記体ノート」むさし書房 その他 渋谷武三 「電気数学」 学献社 林平馬,岩下孝,浦上賀久子,今田恒久,佐藤良二 「微分積分学序論」 学術図書出版社 藤原 勉, 藤田欽一郎,鳴海泰典,和田尚志,佐藤亮代「基礎科学」 学術図書出版社 志賀浩二「中高一貫数学コース,数学1」 「中高一貫数学コース,数学5」岩波新書 志賀浩二「中高一貫数学コース,数学1を楽しむ」 「中高一貫数学コース,数学5を楽しむ」岩波新書
384 解答 第 1 章 [問題 1-1 ]
1234
10= 1! 5
3+ 4 ! 5
3+ 4 ! 5
2+1! 5
1+ 2 = 14414
51234
10= 1! 3
6+ 2 ! 3
5+ 0 ! 5
3+ 0 ! 3
3+ 2 ! 3
2+1! 3
1+ 2 = 1200202
3 [問題 1-2 ](1)28+82=110, 110+011=121 (2)39+93=132, 132+231=363 終わり (3)49+94=143, 143+341=474 (4)69+95=164, 164+461=605, 605+506=1111 (5)79+97=176, 176+671=847, 847+748=1595, 1595+5951=7546, 7546+6457=14003, 14003+30041=44044 [問題 1-3 ] (1)195+591=786, 786+687=1473, 1473+3741=5244, 5244+4425=9669 (2)284+482=766, 766+667=1433, 1433+3341=4774 [問題 1-4 ] (1)987-789=198, 981-189=792, 972-279=693, 963-369=594, 954-459=495 (2)9876-6789=3087, 8730-0378=8352, 8532-2358=6174 [問題1−5 ]略 [問題1−6] (1)6
3 (2)2
8 (3)1
(4)1.5
3 [問題1−7] (1)1
(2)1
(3)1 / 2
(4)1
[問題1−8] (1)2.5
5 (2)5
3 (3)10
2 (4)5
10 [問題1−9] (1)2
(2)1 / 8
(3)1 / 2
(4)1 / 2
[問題1−10] (1)2 ! 10
4 (2)3 ! 10
8 (3)10
2 (4)4 ! 10
7 (5)5 ! 10
"11 (6)1.1565 ! 10
2 [問題1−11] (1)20
(2)3 / 2
(3)4 / 3
(4)1 / 10
(5)5 / 2
[問題1−12] (1)2 / 15
(2)7 / 8
(3)4 / 27
[問題1−13]a kb
=
,c kd
=
とおけるので代入して1
1
kb b
k
kd d
kb b
k
kd d
+
=
+
=
+
!
!
!
あるいは/
1
/
1
/
1
/
1
a b
c d
a b
c d
+
=
+
!
!
[問題 1−1 4] (1)( )
x
+ 2
2= x
2+ 4x + 4
(2)( )
x
! 3
2= x
2! 6x + 9
(3)( )
x
+ 4
( )
x
! 4
= x
2!16
(4)( )
x
+ 5
( )
x
+ 6
= x
2+11x + 30
(5)( )
x
+1
( )
x
+ 2
( )
x
+ 3
= 6 + 11 x + 6x
2+ x
3 [問題 1−1 5](1)x
2! 4x + 4 = x ! 2
( )
2 (2)x
2+ 5x + 6 = x + 2
( )
( )
x
+ 3
(3)x
2! 5 = x ! 5
( )
( )
x
+ 5
(4)x
2+ 5 = x + i 5
(
)
(
x
! i 5
)
(5)x
3+ 9x
2+ 9x + 8 = x + 8
( )
(
x
2+ x +1
)
第 2 章 [問題2−1] (1)y
= 2 / 3x ! 2
(2)S
= 20t + 5
[問題2− 2](1)200![km / h]
(2)V
= 36 [km / h]
(3)t
= 1.4285[h]
,y
= 700t
(4)V
= 18.21[km / h]
[問題2− 3]
Cs
= 340 [m/s]
[問題2− 4]L
= C
st
= 340[m / s]! 3 = 1020[m]
[問題2− 5] (1)! = 0.122[m]
(2)! = 0.375[m]
[問題2− 6]V
= R! = 6370[km] 2" / 24[h] = 1667 [km/h]=463[m/s]=1.36
[問題2− 7] (1)x
= 10 / 3
(2)x
= 24
(3)x
= ! 30
(4)t
= 10
(5)t
= ! 6
[問題 2−8 ] (1)x
> ! 24
(2)t
< 10
(3)t
< 6
[問題 2-9 ](1)x
= 5 /17, y = 4 /17
(2)x
= !1/ 4, y = 1, z = 1/ 4
第 3 章 [問題3− 1] 省略 [問題3− 2] 省略 [問題3− 3] (1)y
= !2x
2(2)y
= !2x
2+ 5
(3)y
= !2 x ! 1
(
)
2+ 5
(4)y
= x
2! 2x + 1
[問題3− 4]x
=
(
!
/ 2
)
t
2= 100
より,t
= 2 ! 100 / 4 = 7.07 s
V
=
!t = 4 " 7.07 = 28.28 [m / s]
[問題3̶ 5] (1)( )
5
! 1
/ 2
(2)(
7
! 5
)
/ 2
(3)(
11
+ 4 7
)
/ 3
[問題3̶ 6] ( 1)!i
(2)i
(3)1
(2)!i
[問題 3−7 ](1)x = 3 ± i 5
(2)x = 10 ± i 10
(3)x = 3 ± 5
(2)x = 10 ± 10
[問題3−8] (1)x=1の重根 (2)x=1, x=2 (3)x
= 3 ± i 71
(
)
/ 8
[問題3−9]x
= 1 ± 5
(
)
/ 2
[問題3−10] (1)!3 + 2i
(2)3
! 2i
(3)!5
(4)1
+ i12 / 5
[問題 3 ー11 ](1)!10
(2)6
(3)!1
(4)4
[問題3−12] (1) 4 2 4! ) 17 64 +4 "16 00 8 2! 1 64 +2 "1 64 0 (2) 9 8 9! ) 96 04 + 9 " 81 00 18 8! 15 04 + 8 "15 04 0 [問題3−13] 省略 [問題 3−1 4 ] (1) 5! 2 = 1 5+ 2= 1 4+ 5 ! 2( )
を用いて,
5
= 2 +
1
4
+ 5 ! 2
( )
= 2 +
1
4
+
1
4
+
1
4
+
1
4
+ ...
386
(2)
6! 2 = 2 6+ 2= 2 4+ 6 ! 2( )
を用いて,
6=2+ 2 4+ 6 ! 2( )
= 2 + 1 2+ 1 4+ 1 2+ 1 4+ 1 2+ """"第 4 章
[問題 4̶1 ](1)x (2)x (3)log x
(4)log a
x [問題 4−2 ]m 1
(
! x
)
100= m
1
3
->100 log 1
(
! x
)
= ! log 3 = !0.47712
x
= 1! 10
!0.47712/100= 1! 0.97481=0.02518
約 2.5% [問題 4̶3 ]3650 日後:1 (1 0.1)
! +
36.5=
1.1
365=
1.28 10
!
15=
1280 10
!
12 1280 兆円,え!そんな馬鹿 な!!それが指数関数の怖さです. 第 5 章 [問題 5−1 ]! = r! = 0.5 " # /180
(
)
" 30 =!0.157![m]
[問題 5−2 ] (1) 30o (2) 45o (3) 60o (4) 120o (5) 135o (6) 225o (7) 270o (8) 315o (9)5! /18!(radian)
(8)7! /18!(radian)
[問題 5−3 ] :! = 2!r = 3.141592!" 3.142![m]
面積S
=
!r
2= 0.785398 " 0.7854![m
2]
[問題 5 —3] 省略 [問題 5−5 ](1)1
2+ 2
2= 5
(2)1
2+ 3
2= 4 = 2
(3)10
2+10
2= 10 2
[問題 5−6 ] (1)
sin
(
! / 2
)
= 1
(2)sin
(
!
/ 4
)
= 2 / 2
(3)sin
( )
!
= 0
(4)cos
(
! / 2
)
= 0
(5)cos
( )
!
= "1
(6)cos 3
(
!
/ 4
)
= " 2 / 2
(7)tan
( )
!
= 0
(8)tan
(
! / 4
)
= 1
(9)
tan 3
(
! / 4
)
= "1
(10)tan 7! / 4
(
)
= 1
[問題 5-7 ][問題 5-8 ]
[問題 5−9 ](1)
sin
(
! " #
)
= 2 " 15
(
)
/ 6
(2)cos
(
! + "
)
= 2 3 # 5
(
)
/ 6
(3)tan! = 1 / 3
,tan
!
= 5 / 2
なので,tan
(
! + "
)
= 4 5 # 3
(
)
/ 7
[問題 5−10 ]
(1)
sin 4
!
cos 2
!
=
1
2
{
sin 4
(
!
+ 2
!
)
+ sin 4
(
!
" 2
!
)
}
=
1
2
{
sin 6
( )
!
+ sin 2
( )
!
}
(2)
cos 2
!
sin
!
=
1
2
{
sin 2
(
!
+
!
)
" sin 2
(
!
"
!
)
}
=
1
2
{
sin 3
( )
!
" sin
( )
!
}
(3)
cos 2
!
cos 4
!
=
1
2
{
cos 2
(
!
+ 4
!
)
+ cos 2
(
!
" 4
!
)
}
=
1
2
{
cos 6
( )
!
+ cos 2
( )
!
}
(4)
sin 2
!
sin
!
=
1
2
{
cos 2
(
!
+
!
)
" cos 2
(
!
"
!
)
}
=
1
2
{
cos 3
( )
!
" cos
( )
!
}
[ 問題 5−1 1]
cos
!
= a / a
2+ b
2= 1 / 2
,sin
!
= b / a
2+ b
2= 3 / 2
よりtan! = 3
, 従っ て!
=
"
/ 3
となるので,sin! + cos! = 2sin ! + " / 3
(
)
[問題 5̶1 2] (1)正弦定理
a
sin A
=
b
sin B
=
c
sin C
= 2R
を用いて,16 cm
sin 30
o= 2R
半径はR
=
16 cm
2 sin 30
o= 16
cm (2)三角形の内角の和は 180 であるから,A:B:C=1:2:3 ならば,A
=
1
1
+ 2 + 3
! 180 = 30
o,B
=
2
1
+ 2 + 3
! 180 = 60
o,C
=
3
1
+ 2 + 3
! 180 = 90
o 正弦定理a
sin 30
o=
b
sin 60
o=
c
sin 90
o より,a : b : c
=
1
2
:
3
2
:1
= 1: 3 : 2
(3)正弦定理a
sin A
=
b
sin B
= 2R
より,20 m
sin120
o=
b
sin 30
o!b =
sin 30
osin120
o20
=
1
2
3
2
20
=
3
3
20 m
面積はS
=
1
2
ab sin C
=
1
2
10
!
3
3
20 sin 30
o=
50 3
3
= 28.86 m
2 ! " # $%&' ( ) !"# !"# (4)ヘロンの公式を用いて,s
=
a
+ b + c
2
=
5
+ 6 + 7
2
= 9 m
388
S
=
{
s
! a
}
{
s
! b
}
{
s
! c
}
s
=
{
9
! 5
}
{
9
! 6
}
{
9
! 7
}
9
= 4i3i2i9 = 14.69 m
2 [問題 5̶1 3] (1)sin
!11
2
=
"
6
, (2)sin
!11
2
= "
4
, (3)cos
!13
2
= "
6
, (4)cos
!11
2
= "
4
,(5)tan
!11
3
= "
6
(6)tan
!13
=
"
3
[問題 5̶1 4] 15 おきに 90 までの点)0 ~
!
/ 2
で右側の半円(黒丸),p/2 2(p/2)で左側の半円第 6 章 [問題 6−1 ] (1) ( 2) (3) [問題 6−2 ] (1) (2 ) (3) 第 7 章 [問題 7−1 ]
!"#$%&'( )"%&'* 実際の船の速度は
U
2+ V
2= 100 + 25 = 11.18 km/h
[問題 7−2 ] !" ! # !" ! # !" ! # [問題 7−3 ] !" !# !# !" $# $" [問題 7−4 ] [問題 7−5 ] !" ! # !" ! # ! $ ! $ !" ! # ! $ [問題 7−6 ]A
x= 10cos(30
o)
= 5 3!!!!!!A
y= 10sin(30
o)
= 5
[問題 7−7 ]cos
!
=
A
xB
x+ A
yB
y+ A
zB
zA
x2+ A
y 2+ A
z 2B
x2+ B
y 2+ B
z 2=
A
zB
zA
x2+ A
z 2B
y2+ B
z 2=
2
" 2
4
+ 4 4 + 4
=
1
2
より! = 60
o [問題7−8 ]V
=
A
xB
xC
xA
yB
yC
yA
zB
zC
z=
2 0
0 2
!1
!1
2 2
2
= 8 + 4 + 4 = 16m
3 [問題7−9 ]垂直なベクトルは390