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雑誌名 明治学院大学国際学部付属研究所研究所年報 =

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公開セミナー「『アラブの春』を考える―いくつも の視点からのアプローチ」・公開シンポジウム「こ れからの日本とアラブ(中東/西アジア)」開会に あたって

著者 涌井 秀行

雑誌名 明治学院大学国際学部付属研究所研究所年報 =

Annual report of the Institute for International Studies

巻 16

ページ 61‑62

発行年 2013‑12‑01

その他のタイトル Seminar and Symposium Opening Remarks

URL http://hdl.handle.net/10723/1953

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公開セミナー「『アラブの春』を考える―いくつもの視点からのアプローチ」

公開シンポジウム「これからの日本とアラブ(中東/西アジア)」

1

開会にあたって

涌 井 秀 行

20101217 日、チュニジアの一人の失業中の青年が、路上販売の当局の強圧的な取り締 まりに抗議して焼身自殺を図った。その直後から各地で起きた大規模な民主化デモは、翌 2011114日にベン・アリ大統領を国外に追放した。こうして23年間続いた独裁政権は、「ジャ スミン革命」によってあっけなく崩壊した。このチュニジアから始まった民衆革命は、中東・北 アフリカ諸国に拡大し、リビアではカダフィ(1969~2011 年)が反体制派によって殺害され、

政権交代が実現した。また長期独裁政権が続いていたエジプトでは、ムバラク大統領(19812011年)が退陣した。ほぼ同時期の20113月に首都サヌアで発生した民衆運動によって、イ エメンでもかつてない大規模な政治変動がおきた。イエメン時代(1990 年南北に分裂)から 30 年以上も政権を維持した、アリ・アブドラ・サーレハは201112月に大統領権限を副大統領移 譲し、長期政権に事実上の幕を下ろした。また、モロッコとヨルダンでは憲法改正が行われた。

このマグレブ(北アフリカ)諸国とヨルダン・シリアの政治的大変動は「アラブの春」と呼ばれ ている。

なかでも、シリアは複雑な国内外の政治勢力の衝突の地であり、「アラブの春」の帰趨を決定 する場所となっている。西側のシリア情勢の認識は、内戦(Civil war)状態にあるとするもので ある。当初そう認めていなかったシリア政府であるが、アサド大統領も昨(2012)年6月に「真 の戦争状態にある」と内戦を認めた。

解決は「当事者能力」が求められ、当事者にゆだねられていることは事実だ。しかし、外国勢 力が関与している以上、国際社会にも何らかのかかわりが求められているのだろう。いま日本国 民には何が求められているのだろうか。私たちは 11 月に開催した 4 回のセミナーを通して、

様々な角度から考察を加えた。公開セミナーで市民の方々と共のこの問題を考え、そのまとめと して当事国の人々を招いて、シンポジウムを開催した。この作業の中で、わたくしたちの関わり 方を模索してきた。

だが 2010 年末から始まったいわゆる「アラブの春」は、新しい中東の誕生を予感させつつも、

現在も試行錯誤を繰り返している。我々は、横浜市民・戸塚区民の皆さんとともにこの行方いま だ定まらぬ「アラブの春」を考えてきた。しかし、難しい。注視し続けることが、精一杯の関わ り方かもしれない。そう簡単に見つかるはずもないだろう。いずれにしても、解決の暁に誕生し たアラブの春の当事国の勢力=政権が、「言論・政治・結社の自由」を認め、人権を尊重する、

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アラブ・イスラムの国になってほしいと思う。これからも注視していかなければならない。

<注>

1 公開シンポジウムは、2012127日男女共同参画センター横浜で開催された。内容は『国際学研究』43号(2013年)

に詳しく掲載されているのでそちらを参照されたい。

公開セミナー

「アラブの春」を考える―いくつもの視点からのアプローチ

時 間 : 1645分~1815分(開場:1635分)

* 3回目(11月20日)のみ1645分~18時45

場 所 : 明治学院大学横浜キャンパス9号館1912教室

後 援 : 戸塚区役所

日程 テーマ

1 116日 この国の「革命」は続く―そしてボクタチ―

田原 牧(東京新聞特報部)× 勝俣 誠

2 1113日 核軍縮問題における“中東”―日本はどう関われるか―

川崎 哲(ピースボート)× 高原 孝生

3 1120

シリア:内戦と“真の戦争状態”の間で 青山 弘之(東京外国語大学)

奥田 敦(慶應義塾大学)

4回 11月27日 世界につながるイスラーム

イディリス・ダニシマズ(同志社大学)× 大川 玲子

× 平山 恵

参照

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