川 崎 医 療 短 期 大 学 紀 要 第5号
臨 床 検 査 科 に お け る 血 液 学 教 育 の 現 状
学内実習に対する学生の反応
川崎医療短期大学 臨床検査科 川崎医科大学附属病院 中央検査部*
川崎医科大学附属川崎病院 中央検査部**
• • •
小郷正則 高 松 邦 樹 徳 永 達 文 上 田 智
(昭和60年8月23日受理)
Education of Hematology i n Department o f Medical Technology
‑ Excercise and i t s Evaluations by Students ‑
Masanori Ogou, Kuniki Takamatsu, * Tatsufumi Tokunaga** and Satoshi Ueda
D e p a r t m e n t o f M e d i c a l T e c h n o l o g y , K a w a s a k i C o l l e g e o f A l l i e d H e a l t h P r o f e s s i o n s
* D e p a i 1 m e n t o f C l i n i c a l L a b o r a t o r y , K a w a s a k i M e d i c a l S c h o o l H o s p i t a l
* * D e p a r t m e n t o f C l i n i c a l L a b o r a t o r y , K a w a s a k i H o s p i t a l K a w a s a k i M e d i c a l S c h o o l K u r a s h i k i 701‑01, J a p a n
( R e c e i v e d o n A u g .
23,1985 )
Key words
: 血液 学 教 育,学 内 実 習, ア ン ケ ー ト , 自 己評 価,試 験 評 価, 学生 の 反 応概 要
65
血液学の教育を改善するため学内実習に対する学生の反応及び自己評価をアンケート形式で調べた。その結果,
学生の92彩が実習に興味を示し, 82;!)紋が実習内容は適当と思うが実習分量は
3040
彩の学生が多いと答えた。また,1
回の実習時間の長さは3
時間ぐらいが適当で,休憩時間は1 01 5
分が適当と答えた。パネルを用いて実習内容を説明したところ全員の学生が理解しやすく興味をもてたと答えた。
自己評価と試験評価の結果により末梢血液検査法ではメランジュール操作と計算板の取り扱い及び計算室の算定 区画の理解度が低いことが明らかとなった。また,血球の形態観察では単球とリンパ球が他の血球と鑑別ができて いないことか分かった。これらをもとに今後の指導法の改善に役立てたい。
は じ め に
臨 床 検 査 技 師 教 育 な ら ず と も 技 術 者 教 育 に お い て 実 習 は 教 育 の 根 幹 で あ る こ と は 誰 し も 認 め
る と こ ろ で あ る 。 し か し そ の 実 習 は 学 問 的 根 拠, 基 礎 が な く て は 今 後 の 進 歩 を 望 め な い こ と も 事 実 で あ る 。 し た が っ て 実 習 と 講 義 は 表 裏 一 体 を な す も の で な く て は な ら な い 。 そ の た め に 指 導 者 は 両 者 の 一 体 化 を 計 り , 教 育 の 効 果 を あ げ る
ことが重要であると考える 。
本科の血液学実習は第一年次に学内実習
,第二年次には病院実習を行っている。
今回我々は第一学年の血液学実習(学内実習)
の現状を報告すると共に,実習に対する学生の 自己評価と指導者側の試験評価(実技試験の結 果)の差異 を比較検討した。また,学生へのア ンケート調査により実習指導の問題点を浮き彫 りにし,実習方法や内容を吟味し,今後の教育 改善の資料にしたいと考えている
。これらをも とに下田
1)の提案した臨床検査技師の教育全般 についてその方法改善 の 問 題 を 検 討 していく
臨 床検査技師教育技法研究会 の存在に役立 てたいと思 っている 。
1 学習目標
A. 基本的操作の取得 a ) 末梢血液検査
( 1 ) 臼血球数算定( 2 ) 赤血球数算定( 3 ) ヘモグロビ ン (H b )猥度測定( 4 ) ヘマトクリット (Ht)値測 定( 5 ) 血小板数算定( 6 ) 網赤血球数算定( 7 ) 血液薄層 塗抹標本の作製( 8 ) ライ
ト染色法( 9 ) 血液薄層塗抹 ライト 染色標本の観察
以上の 基本的操作手順ができるようになる。
b ) 出血性素因検査法
( 1 ) 出血時間( 2 ) 毛細血管抵抗試験( 3 ) プロトロン ビン時間( 4 ) 活性化部分トロンボプラスチン時間 以上の基本的操作手順ができるようになる 。 B . 末梢血液検査の意義と解釈ができるように なる。
c . 血球の形態観察
( 1 ) 好中性杵状核球,好中性分節核球,好酸球,
好塩基球,単球, リン パ球 ,血小板,及び赤血 球の形態を観察し,鑑別ができるようになる
。( 2 ) 白血球系
,赤血球系及び血小板系細胞の成熟過程を理解する 。
2 .
本科における血液学教育の現状本科の血液学の講義は第一学年の学生(約 5 0 人)に対し
,1 学期 (4 7 月)と 2 学期 (9
11 月)に,講義 6 0 時間 (2 時間 X3 0 回),ぅ
ち血液学総論に 6 時間,各論に 54 時間をあて,
赤血球系 1 8 時間,白血球系 1 8
時間,出血と凝固 1 8
時間を割りふっている。講義は
,非常勤講師(川崎 医科大学内科学 (血液))が担当してい る。実習は 240 時間行っている。
実習は,第一学年の 2 学期に学内実習 (4 時 間 Xl 5 回)と第二学年に病院実習 (9 時間 X2 0 回)を行っている
。学内実習は短大専任講師と非常勤講師 2 名(川崎医科大学附属川崎病院中 央検査部 ,川崎 医科大学附属病院中央検 査部)
が担当している
。なお
,実習実技試験は,赤血球数,白血球数の算定に関するものと,血球の 種の判定を行っている。病院実習は川崎医科大 学附属病院中央検査部において,学内実習と継 続性のある実習内容で行っている
。教科書は,新臨床検査技師講座 1 0 血液学(古 沢新平,磯部淳一著,医学書院)及び図説臨床 検査法血液学(梅垣健三編,医歯薬出版)を使 用している。また講義及び実習の一部は手書き のプリントを使用している。
3 .
本科における学内実習の概要学内実習は学生 (約 5 0 人)を 3 グ)レープに分 け,月・火・水曜日の毎 6 9 時限(午後 1 時 3 0 分〜 4 時 4 0 分)に行っ た。実習は末梢血液検 査と血球の形態観察
・スケッチ及び出血性素因 検査法をそれぞれ 3: 2 : 1 で割りふって行った。
なお
,各実習項目の操作手順の説明には手書きのカラーパネル(たて 55cm X よこ 7 5 cm) を 用いた
。A . 末梢血液検査に関する実習
白血球数算定(視算法),赤血球数算定(視 算法), Hb 濃度測定(シアンメトヘモグロビ ン法), Ht 値測定(ミクロヘマトクリ;;ト法),
血小板数算定(プレッカー・ク
ロンカイト法),網赤血球数算定(ブレッカ
ー法),血液薄層塗抹標本の作製及びライト染色法の実習を行う。
B 血球の形態観察に関する実習
( 1 ) 血液薄層塗抹 ライト染色標本を鏡検 し,正 常臼血球細胞
,赤血球の形態変化のある細胞
,諏立・封入体等を持った細胞及び血小板を観察
し,スケッチする
。臨床検査科における血液学教育の現状
67( 2 ) 血球の成熟に伴う細胞の形態変化を観察し,
以下の細胞をスケッ チす る。
①白血球系:骨髄芽球 TypeI , 骨髄芽球 T y pe I l, 前骨髄球 ,好中性骨髄球,好中性後 骨髄球
②赤血球系 : 前赤芽球,好塩埜性赤芽球 , 多染性赤芽球 ,正染性赤芽球
③血小板系:骨髄巨核球 ,後骨髄巨核球
c . 出血性素因検査法に関する実習
出血時間 (Duke 法 , Ivy 法),毛細 血管抵抗 試験(陰圧法) ,全血凝固
時間(試験管法),血餅退縮時間 (Macfar l a n e 法),プロ ト ロ ンビ ン時間 ,活性化部分 ト ロ ンボプラスチン時間の 実習を行う
。4 . 本科における血液学実習に対する学生の反 応
調査方法は,いわゆるアン ケート 形式を用い た。 アンケートは 5 0 人全員から回答が得られ,
100
彩 46人 4・ 6人•
47人
90 43人
80 4・ 0人•
37人 38人.
3
‑6人
試70 34人 33人
検 32人 32人
31人 評60
価 に
ょ50 る 合40 格 率30
20
10
••O
使 血 メ取 希 か メう計て 顕 で 白る メき 白tこ使 か 総 自 用 液 ラは 釈 フ‑~ エ勾き微き血か ラた 血 力 用 器 の ンで 液 ン< 板た鋭た球 ンか球 器 項 具 転 ジきを ジ吸 の か の か 数 ン~噌 数 具
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評 評 目 で で 血 な 希 は は で 洗 告 は
き き 液 か 釈 う う き 浄 は で た た の つ 液 ま ま て は で さ か か 採 た は く < し で き た 価 価
図ー 1 視算法(白血球数)の評価
回収率は 1 0 0 彩であった
。学生の 9 2 彩が血液学実習に興味を示し, 82%
の学生が実習内容は適当と答えている
。1 回あたりの実習分量 は末梢血液検査で3 0 彩 , 血球の形態観察では, 44
彩の学生が多いと答え ている
。呈示した実習項目,実習材料の量的な問題に改善の余地があるものと思われる
。1 回あたりの実習 時間(約 8 時間)は 72 彩の 学生が適当, 1 6 % が長い, 1 2 彩が短いと答えて いる
。したがって,実
習時間は 3時間ぐらいが適当と思われる
。また,休憩時間の
要,不要及び必要時間については約9 0
彩の学生が必要と答 え , 10 15 分間休憩を取る
事により,その後の
実習に意欲がわいてくると答えた
。パネルを用いて実習 の内容及び操作手順を説 明したところ全員の学生が非常に分かりやすか ったと答えた
。視算法(臼血球数)の実技試験の総合評価で は , 6 4 彩 (32 人)の学生が合格であった
。残り2 6
彩(13 人)の学生 は多少のアドバイスや,頻
100 彩
45人
90 43人
41人
自 80 39人
38人
己
評 36人
竺 一人 仙 70
及 31人32人
び 60 試
験 26人
評 50
価 自 試 自 試 自 試 自 試 自 試
に 40 己 験 己 験 己 験 己 験 己 験 評 評 評 評 評 評 評 評 評 評
よ 価 価 価 価 価 価 価 価 価 価
る
ムロ 30 格 率 20
10
, o
メ メ 計 白 血作
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操 洗 し 箕 本
作 浄 方 定 の 方
図ー 2 末梢血液検査の評価
回の操作でできた。不合格者 10%(5 人)の大 半は①メランジュ・ールで血液あるいは希釈液が うまく吸えないか時間がかかり過苔る。②視算 値と基準値との誤差が大きい。③計算間違いに よる誤答等であった。このことは,図ー 1 に示 すように試験評価による合格率の低い項目と一 致している。そこで基本的操作の習得を十分に させるための工夫が必要であると考えられる
。末梢血液検査全般について学生の自己評価と 試験評価を比較してみると,計算板の取り扱い 方では, 22%(11 人)の学生がだいたいできた
と答えている。試験評価(実技試験
)では,2 8
% (14
人)の学生に計算板の取り扱い方に少し 問題がある結果を得た
。例えば,ニュートン環を作るのに時間がかかり過ぎる
。ニュートン環 を作った後に机の上で計算板をたたいて確認す る。また希釈液を計算室に流しす¥る等の問題 点があげられた
。また血液薄層塗抹標本の作り 方では, 76%(38 人)の学生ができると自己評 価しているが,試験評価では, 52%(26 人)の
←
100 50人彩 47人47人
4. e 4 . 恥945A. 90 4&
4v、 自80 . 4. 0A
39 ・ 己 3. 6
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及 30人
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試 験50 評
自 試 自 試 自 試 自 試 試 試 自 試 価 己 験 己 験 己 験 己 験 験 験 己 験 に40 評 評 評 評 評 評 評 評 評 評 評 評 よ 価 価 /il!i/il!i 価 価 価 価 価 価 価 価 る30 14A
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率20 自 自
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10 評 評
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ー 。
好 好 好 好 単 ') 血
項 中 中
性 性 塩 ン
杵 分 酸 ヽl」
状 節 基
, ,
目 核 核
球 球 球 球 球 球 板
図ー
3 血球の形態観察の評価
学生しかできていない。良い塗抹標本という判 断基準をさらに徹底させることが必要と考
えら れる。(図ー 2)
赤血球数の算定(視算法)では
,6 4 彩 ( 3 2 人 ) の学生ができたと自己評価をしている。しか
し,赤血球の紙上算定では 6 4 彩 ( 3 2
人)が誤答
した。
このことは計算板についての理解が十分でない ためと思われる。
単球の形態観察の自己評価で 2 8 彩 ( 1 4 人)の 学生が分かったと答えた
。しかし, 5 2 彩 (26 人 ) の学生はだいたい理解したと答え,全く分から ない学生は 2 0 彩 ( 1 0
人)であった。
リンパ球でも単球とほぼ同じ傾向を示した
。血球の種類の試験評価では単球, リンパ球の理解は自己評価 を上回っていた。(
図ー3)
成熟過程細胞の形態観察では,自己評価と試 験評価はほぼ同じ傾向を示した。(図 ー 4)
血球の形態観察で誤認しやすい細胞 を図
ー5 に示した。単球では
,全体の5 8
彩(29 人)の学 生が誤答した。それらの 4 1 彩の人がリンパ球と
,‑100
彩 47人
90
.43A.
自80 己 評
(di, 70 3&\
及 ~ 3臥
び60
試 28" 28"
験 2払26"
評50 23人 24人
価 に40
よ 18人 18'
る I臥 15
乙ロ3 0 14人
格 自 試 自 自 試 自 試 自 試 自 試 自 試 自 試 率20己 験 己l{1A己 験 己 験 己 験 己 験 己 験 己 験 評 評 評'試 評 評 評・評・評 評 評 評 評 評 評・評 価 価 filli験 価i価 価 価 価 価 価 価 価 価 価 価 10 評
価
ー 。
£ H 前 好 好 前 好 多 正
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髄 骨
性 性 赤 払
性 性
後 性
芽 髄 }H 9 . 9
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,て 芽 赤 赤 赤
目 髄
髄 芽 芽 芽
球 球 球 球 球 球 球 球
図ー
4 成熟過程細胞の形態観察の評価
臨床検査科における血液学教育の現状 69
骨髄芽球TypeI (15人) 骨髄芽球 TypeI T(28人) 前 骨 髄 球(48人)
好中性骨髄球(29人) 好中性後骨髄球(13人) 好中性杵状核球(6人)
•
好中性分節核球(5人) 好 酸 球(1人) 好 塩 甚 球(6人)単 球(29人) リ ン パ 球(11人) 前 赤 芽 球(19人)
好塩基性赤芽球(17人) 多染性赤芽球(3人) 正染性赤芽球(1人)
()内の数字は誤答者数 図ー
5
血球の形態観察で誤認しやすい細胞2 1 %の人が前 骨 髄 球 と答え,その他好中性後骨
髄球,好中性杵状核球,及び好中性分節核球に
誤認している。リンパ球では全体の22%( 1 1
人)が誤答し,そのうちの
72
%の人が多染性赤芽球 か好中性骨髄球のいずれかに解答している。ま
た , 1 8 %の人が好中性後骨髄 球 に判定間違いを
していた。骨髄芽球は単球, リン パ球及び前骨 髄球に間違いやすく,また,前骨髄球も単球に 間違いやすいという領向を示した。以上より血 球の形態観察の実習は一通り細胞の観察をした 後,種々のタイプの単球とリンパ球を学生に観 察させ,細胞の特徴をとらえさせた上で ,他の 細胞との鑑別点を認識させる必要が痛感された。
出血性素因検査法に関する実習では出血時間,
毛細血管抵抗試験において 4 0
彩(20 人)の学生 がだいたい理解し, 1 0
彩(5 人)の学生が理解 できないと答えた。また
,プ
ロトロンビン時間,
活 性 化 部 分
トロンボプラスチン時間測定法では,
5 0
彩( 2 5 人 ) の 学生がだいたい理解し, 3 4 形 ( 1 7 人)の学生が理解できないと自己評価している。
これは実習時間 (3時間 X 2回)に対して実習 する項目が多す苔ること,さらに内容の吟味を
し効果的な教育をする必要があると考えられる
。実習の区切りに行っている小テスト(記述式)
に対する学生の反応は,知識の整理に役立った,
あるいは少し役立ったが 8 8
彩(44 人),あまり 役 立 た な か っ た が 1 2
彩(6 人)であった
。5 回 行った小テストで 6 0 点以下が3 2
彩( 1 6 人)であ った。また実習終了時に行った総合テストでは 6 0 点以下が 5 8
彩(29 人)であ った
。このことは 半数以上の学生が実技理論の理解が十分でない ことを示しており今後の実習の指導に大きな反 省材料をあたえてくれた。
お わ り に
今後の血液学実習を考える上でアンケー
ト調 査を行うことは重要であり
,また教育方法を改 善していくための資料になりうると思う。
教育効果を考える時,教える側,教えられる 側,いずれにも反省がなくては進歩がない。こ こで学生側にのみ責任がある場合は早急に改善 を要求されるが,教える側に問題がある場合は 改善の必要性を感じながらも,具体的な改善が
されていないのが現状だと思われる。
第一学年の学内実習の学習目標は基本的操作 の習得に主眼をおいている。末梢血液検査では,
メランジュ
ール操作や計算板の取り扱い方等の指導法を工夫する必要があるという結果が得ら
れた。例えば,メランジュ
ールの練習で血液の代わりに色素液を使う ことは,種々の面で優れ ているが,色 素液自体に粘桐度をつける工夫が 必要と思われる。また視算法における計算板の 算定区画の理解が十分でないので,紙上でモデ ル計算室を作り ,これを用いて算定練習をさせ
る指導法を考えたい。
血球の形態観察実習では,単球とリンパ球を 薮多くスケッ チさせ,他の血球と 鑑別点を十分 把握させることが重要であることがわかった
。また,デモンス
トレーション用顕微鏡に種々の血球を数多く呈示し
,疾患との関係を考察させることは,血液学実習を興味深いものにすると 考えられる 。
本科の 3 年生が実習補助と して 後輩の指導に 参加することは自己の知識・技術の整理
・確認 等の良い機会となるという利点があり今後もお おいに取り入れて行きたい。しかしながら,こ の場合実習前の教育には十分注意を払い誤った 事が伝えられないようにすることが大切と考え る。また,実習の改善のために全面的に学生の 希望を入れることは必ずしも好ましい方向とは かぎらないことも十分留意した上でより建設的 に検討すべきと考える
。今後も試行を重ねながら ,本科の血液学学内 実習の学習目梱である基本的操作手順の把握と 理論が理解できる学生を育てるためにより充実 した 指導法に改善 して ゆきたいと考えている
。謝 辞
稿を終わるに当たり ,この調査に協力を頂い た,当短期大学臨床検査科第 1 2 期生の皆様に感 謝します 。 また,この稿をまとめるに当たって,
と多忙中にもかかわらず,こころよく,と協力,
こ助言 を頂いた,当短期大学臨床検査科下田健 治講師に厚く感謝致 します。
参 考 文 恙
1)