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―― 岡田論文へのコメント ――

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Academic year: 2021

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【岡田論文へのコメント】

書きの学習に関するアセスメントテストの作成を見据えた予備的研究

―― 岡田論文へのコメント ――

奥 村 智 人

 障害者差別解消法が

2016

4

1

日から施行 され、日本においても合理的配慮などの考え方を 取り入れた取り組みが求められている現状があ る。岡田論文でも述べられているが、そのような 中で、新学習指導要領が公示され、個に応じた指 導を一層重視するとの方針が示されている。個に 応じた指導を行うためには、個の特性を捉えるこ とが当然必要となる。

 岡田論文では、教師が児童の学習のつまずきを 網羅的に捉えられるようなアセスメントテストを 作成することを目標に、「書く」ことに焦点を当 てたアセスメントテストを試行的に作成し、検証 している。既存の書きのアセスメントには、ひ らがな単語聴写テスト(村井

, 2010

)、ウラウス

URAWSS

(河野・平林・中邑

, 2013

)、改訂版標 準読み書きスクリーニング検査

STRAW-R

(宇野・

春原・金子他

, 2017

)、などがある。これらの検 査は、文字・単語レベルの聴写や文章の視写速度 など書きの基礎的技能を測定しようとしている が、岡田論文の検査では、書字の中でも文・文章 レベルの産出に必要なより高次の書字技能も含め た検討を行っていることが興味深い。

 論文では、通常学級に在籍する一般の児童とリ ソースルームに在籍する書きに困難さがある児童 を比較している。今回作成されたアセスメントに よると、文・文章レベルの問題だけにつまずい ている児童も存在した。このことから、通常学級 に在籍する児童に対する書きの学習についてのア

セスメントは、文字や単語の書きの能力を測る課 題で構成されるものだけでなく、文、文章産出の 能力を測定する課題も必要であると述べられてい る。文・文章レベルのアセスメントの重要性が指 摘されている先行研究は少なく、岡田論文の特徴 の一つと言える。

 論文中でも述べられている通り、厳選された課 題により有効なアセスメントの完成に近づくと考 えられる。今後検討が進み、教育現場で実施可能 な形で提供されることを期待する。

【文献】

河野俊寛, 平林ルミ, 中邑賢龍(2013):小学生の読み 書きの理解 URAWSS.こころリソースブック出版 会.

村井敏宏(2010):通常の学級でやさしい学び支援2 読み書きが苦手な子どもへの〈つまずき〉支援ワーク.

明治図書.

宇野 彰, 春原則子, 金子真人他(2017):改訂版標 準読み書きスクリーニング検査-正確性と流暢性の 評価-.インテルナ出版.

Tomohito Okumura:大阪医科大学LDセンター

参照

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