• 検索結果がありません。

審 査 論 文 要 旨(日本文)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "審 査 論 文 要 旨(日本文)"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

審 査 論 文 要 旨(日本文)

論文提出者氏名: 城守 美帆 審査論文

題 名:良性発作性頭位めまい症における眼振消失・再出現のメカニズム

-新しい概念“クリスタ結石症”-

著 者:城守 美帆、大塚 康司、許斐 氏元、鈴木

掲載誌:Equilibrium Research Vol.7 6(4) 277-285, 2017

(審査論文要旨:日本語論文の場合1,000字以内・英語論文の場合500 words

【背景と目的】

BPPV 患者において、頭位変換を繰り返すと眼振が徐々に減弱する疲労現象を認めることが多い。しか し、疲労現象とは異なり頭位変換検査中に眼振が突然消失することがある。さらに,消失した眼振が再出 現することもある。このように耳石塊の一過性の停滞が眼振の消失や出現に関係していると推測した。耳 石塊が膨大部で停滞する際には 半規管膨大部稜(クリスタ)基部に付着することが実験中観察された。半 規管内で耳石塊が付着する場所としては、半規管脚部壁、クリスタ、クプラの3種が考えられ、付着およ び遊離のしやすさについてモデル実験を行い比較検討した。また、後半規管型BPPV患者を対象にして臨 床的に検討した。

【対象および方法】

ウシガエルの膜迷路を摘出し、総脚の部分で膜迷路に 0.5 mmの小孔を作成し,対側の球形嚢から採取 した耳石塊をこの小孔から半規管内に挿入した。その後,耳石塊と半規管脚部壁,クリスタ,クプラとの 接着,遊離の関係についてリンゲル液内で以下の実験を行った。

実験1:耳石塊を半規管脚部内で移動させ10秒毎に最高10往復とし壁に付着するまでの回数を記録した。

さらに耳石塊を半規管脚部内と膨大部内で移動させ同様の実験を行った。半規管脚部壁およびクリスタと 耳石塊の接着の比較を行った。

実験2:耳石塊の遊離のしやすさを検討するため、半規管結石モデル、クプラ結石モデル、クリスタ結石 モデルを用いて2種類の負荷実験を行った。実験2a(重力)では耳石塊の状態を90°位置変換し30分間 観察しそれぞれの結果を比較した。実験2b(振動)では手術用ドリルを用いて機械的振動をクリスタ結石 モデル、クプラ結石モデルに与えた。耳石塊の状態を10-20秒毎に観察し最長10分間の刺激とし結果を比 較した。

【結果】

実験1:半規管脚部内の移動では6標本中、耳石塊が半規管脚部壁に接着した標本はなかった。半規管 脚部内と膨大部の移動では6標本中5標本(83.3%)で耳石塊がクリスタ基部に接着した。実験2a(重力) 半規管結石モデルでは9標本中、半規管脚部壁に10分間付着する耳石塊はなかった。クリスタ結石モデル では30分後に14標本中11標本(78.6%)で遊離した。クプラ結石症モデルでは10標本中2標本(20%)

で耳石塊は遊離した。クプラ結石に比べクリスタ結石で耳石塊が有意に遊離しやすかった。(p=0.015)

実験2 b(振動):クプラ結石症モデル(n=14)において、平均遊離時間は、140.3秒であったクリスタ結

石モデル(n=11)において、平均遊離時間は、25.5秒。クプラ結石に比べクリスタ結石症モデル(p=0.0010)

でより有意に遊離しやすかった。

【考察】

半規管脚部内は表面平滑な壁細胞で覆われているが、膨大部内、特にクリスタ基部には壁 細胞とは性質を 異にする半月状面、移行上皮、暗細胞部等の膨大部前庭特殊細胞と呼ばれる部分があり、そこで耳石が停 滞しやすいと考えられる。しかし、クリスタでは耳石塊が接着しても位置変換や振動負荷でクプラに接着 したときよりも遊離しやすいことが今回の実験から判明した。以上から、耳石塊とクリスタとの接着や遊 離は比較的容易に起きやすく、眼振が一時消失して再出現する現象が起こりうるものと考えられた。BPPV では耳石の位置により半規管結石、クリスタ結石、クプラ結石に病態が移行し、それによって眼振の様式 や症状が変化すると考えられた。

東 京 医 科 大 学

参照

関連したドキュメント

※IGF コード 5.5.1 5.5.2 燃料管. 機関区域の囲壁の内部のすべての燃料管は、 9.6

1外観検査は、全 〔外観検査〕 1「品質管理報告 1推進管10本を1 数について行う。 1日本下水道協会「認定標章」の表示が

総肝管は 4cm 下行すると、胆嚢からの胆嚢管 cystic duct を受けて総胆管 common bile duct となり、下部総胆管では 膵頭部 pancreas head

[r]

注1) 本は再版にあたって新たに写本を参照してはいないが、

基本目標2 一人ひとりがいきいきと活動する にぎわいのあるまちづくり 基本目標3 安全で快適なうるおいのあるまちづくり..

神戸・原田村から西宮 上ケ原キャンパスへ移 設してきた当時は大学 予科校舎として使用さ れていた現 在の中学 部本館。キャンパスの

部長 笹本弘美 2016