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破裂 性 腹部 大 動 脈 瘤 の外 科 治 療 金沢大学 第1外 科

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Academic year: 2022

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(1)15: 222. 日本 心臓 血 管 外 科 学 会 雑 誌. S‑III‑4. 15巻3号. (1986). 破裂 性 腹部 大 動 脈 瘤 の外 科 治 療 金沢大学 第1外 科. 遠. 藤. 将. 光. 浦. 山. 博. 森. 岩. 善. 裕. 渡. 辺. 洋. 宇. 喬. 腹 部 大 動 脈 瘤 の待 期 手 術 成 績 は 近 年 著 明 に 向上 して き. 表1. Abdominal. aortic. aneurysm. た が,破 裂 例 に対 す る緊 急 手 術 の死 亡 率 は40〜60%1,2) と いわ れ 依 然 と して成 績 不 良 で あ る.今 回 そ の 成 績 向 上 の ため 当 科 に お け る破 裂 性 腹 部 大 動脈 瘤 に つ き 検 討 し た. 対. 象. 1974年 よ り当科 で施 行 した腹 部 大 動 脈 瘤 手 術 は49例 で,う ち破 裂 例 は18例(37%)で 2例,平. 均65歳.病. 因 は 粥 状 硬 化17例,Vasculo‑. Behcet1例(表1).術 (78%)で. あ っ た.男16例,女. 前 シ ョ ッ クに陥 っ た症 例 は14例. あ った.術 式 はY字 人 工 血 管 置換14例,直. 人 工 血 管 置換2例,破 例,試 験 開 腹1例. 裂 部 パ ッチ閉 鎖+十 二 指 腸 切 除1. で あ っ た(表2). 結. 表2. 手 術 死 亡 は6例,33%で. 非 破 裂 例9.6%(3/31)比. 2例 で あ った(表2).術. 血3例,結. abdominal. aortic. aneurysm. し 腸 壊死. 動脈 に か か る もの2例,腎. 動. で あ った.大 動脈 遮 断 部 位 は 横 隔膜 下2例,. 腎 動 脈 上2例,腎. 動 脈 下14例. 100,50,21%で. あ った.sealedま. た はclosed. は12例,67%と. 最 も多 く,open. ruptureは5例,28. 100%で. for ruptured. 中 所 見 では 動 脈 瘤 が 腎 動脈 よ. り中 枢 に 及 ぶ もの1例,腎. %,十. Operation. 果. 不 良 で あ った.死 因 は 腎 不 全1例,出. 脈 下 が15例. 型. 二指 腸 穿孔1例. で,そ れ ぞ れ の 死 亡 率 は. ARF:. acute renal failure. rupture ml以. で,死 亡 率 は そ れ ぞ れ17,60,. あ った.. 下 で あ っ た.部 位 別 に よ る出 血 量 はopen. 群 に 多 い傾 向 に あ った が,と 差 は な か った(図1b).な. 発 症 よ り12時 間 以 内 の緊 急 手 術11例 ま で に要 した時 間 を生 存 群7例,死 す る と,そ れ ぞれ4.9±1.9時. に つ いて,手 術. 亡 群4例 に つ き検 討. 間,7.3時. 間 ±1.5時 間 で. rupture. もに ば らつ きが 大 き く有 意 お,図. 中 *印の 症 例 は 統 計. よ り除 外 した. 術 中 術後 合 併 症 は破 裂 例 では83%に. 発 生 し,と. くに. 呼 吸 不全 を44%に. 認 め術 後 管 理 の ポ イ ン トと思 わ れ た.. あ った.有 意 差 は な い も の の死 亡 群 に 長 い傾 向 に あ り,. 非 破 裂例 は71%が. 問 題 な く経 過 して い る.ま. ま た死 亡 例 は 全 例6時. の結 腸 壊 死 を 経 験 した が,1例. 間以 上 で あ るの に 対 して5時 間 以. 内は す べ て 救 命 し得 て い る(図1a)。. 生存群 と死亡群. お よ び 出血 部 位 別 の術 中 出血量 を 比 較 す る と,生 4446±4500ml,死. 亡 群11800±1200mlで. 群 に 少 な く,ま た死 亡 群 は全 例10000ml以 の に 対 し,生 存 群 は16000mlの1例. 存群. 有 意 に生 存 上で あ る. 以 外 全 て10000. 断,1例. た,2例. は 横 隔膜 下 で の大 動脈 遮. は 温 存 した 内腸 骨 動 脈 の 狭 窄 に よ る血 行 不 全 が. 原 因 と思 わ れ た. 破 裂 例 の うち術 前 動 脈 瘤 と診 断 され て い た 症 例 は9 例,50%に. お よ び,診 断 か ら発 症 まで は平 均2.9年. であ. った.生 存 例7例 を 術 後 の 状 態 か ら判 断す る 限 り,と く.

(2) シ ンポ ジ ウ ムS‑III. 破 裂 腹 部 大 動脈 瘤 の外 科. 15: 223. に 手 術 適応 を は ず れ る症 例 は なか った. 考. 案. 破 裂 性 腹 部大 動脈 瘤 の死 亡 率 は33%と. 依然 高率 であ. り予 後 不 良 で あ った.本 症 で は多 くの症 例 が シ ョ ックに 陥 って お り,可 及 的早 期 に手 術 を 行 うべ きで あ る が,病 変 範 囲 お よび 出 血 部 位,出 血 量 は予 後 を大 き く 左 右 し た.発 症 よ り手 術 ま での 時 間 は5時 timeと. 間 ま で がgolden. い えそ うで あ る.破 裂 例 は 循環 動 態 の 不安 定 な. 時 期 に 手 術 せ ざ るを え な い 症例 が 多 く,そ れ が 術後 合 併 症 発 生 に つ な が って い る.と. くに呼 吸 器 合 併 症 の発 生 率. が高 く,術 後 管 理 の ポ イ ン トと思 わ れ た.ま た破 裂 例 の うち術 前 動脈 瘤 と診 断 され て い た 症 例 は 全 体 の50%に 及 び,待 期 手 術 に 対 す る啓 発 が 重 要 と思 わ れ た.. 図1a:Time b:. interval Bleeding. volume. between during. onset. and. operation. operation. 文 献 1) Szilagyi, D.E. et al.: Arch, Surg. 83: 395, 1961. 2) Lawler, M., Jr.: Surgery 95: 38, 1984..

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参照

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