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古期フランス語の副詞TOTについて

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Academic year: 2021

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(1)49. 期 フ ラ ンス語 の副詞 森. 本. 英. TOTに つい て 夫. 1.現 代 フランス語 の TOUTは 機能的 に も,形 態 的 に も,さ らには意味 的 に も多様性 に富 んだ語 で あ る。伝統 的 な文法 で はお よそ次 の よ うに説 明 されて い る1)。. 1.品 質形容詞. (常. に単数 ). 1-1付 加形容詞 として名詞 ・代名詞 に先行 す る。 1-1-1 (entier). i)Tout+D6te」 minant+Nom:′ θ ′ι l'humanit6,′ θ ″un “. pays,″ θ″ι ma. “. ′ θ夕′ θVltesse,avar′ θ た ralson “ les Mis6rables》 ″ Rome,J'ai lu rθ ′《 propre:′ θ. 五 )bcudon ig6e sans article:江. 面)Tout+Nom. “. .. iv)Tout+PrOnom:C'est″ θ′ce que je vous demande.. “. 1-卜 2(parfait,cxtreme)強 意語. i)Tout+D6tenminant z6ro+Nom:de″ θ ′ θbeaut6 “ 五)D6terlninant+Touttt Nom:sa″ θ ″ θbOnt6 “ 1-2同 格 形 容 詞 (entier):La maison est′ θ ″ θen feu. “ 2.不 定 形 容 詞 (数 に よ り意 味 が 異 な る ). 2-l Tout(c)十. Nom. i)(=chaquc,n'impo■ e quel):乃 ′homme est mottel. “ 五)Pour+Tout+Nom(制 限 的 な 意 味 を も つ )POur′ θ た arme il avait “. 1)以 下は朝倉季雄 『フランス文法辞典』 (白 水社 1955)の TOUTの 項 目を筆者 な り に整理 したものであることをお断 りしてお く。.

(2) 占期 フラ ンス語 の副詞. 50. TOTに. つい て. une canne. 2-2 Tous,toutes. i)Tous(toutes)十 D6terminant+Nom(個. 物 の総 体. )乃 夕s. les hommes. sont mortels。. ii)Tous les+数 形 容 詞 0時 間 (chaquc):rθ ′ θs. leS heures,′ θ s les mer―. “. “. credis i五. )Tous+PrOnom:rθ 夕s ceux qui.…. ′ たs 市)Tous+Nom sans article(locution):en′θ. lettres,je les ai vus tous. deux.. 3.不 定代 名 詞 。 3-l Tout中 性 代 名 詞 :H mange de rθ ′′ 3-2 Tous,toutes. i)す べ て の 人 間. :J6sus― ChHst est mo■ pour L sdut de rθ. 五)話 題 にな った 人 ・ 物 の 全体 :ns sOnt rθ ′sIゝ. 4.名 詞. s.. “ .. (一 つ の 事 物 の 全 体 ):J'ai achet6 1e rθ ′ .. “. (肝 腎 な こ と):Le rθ ″ est de r6uss汁. .. 5. 冨J言 司. 5-1形 容 詞 ・副 詞. (相 当句 )を 修 飾 (tout a fait,complё tement). ′lentement,′ θ夕′≧1'heure s'avancer′ θ夕. 5-2 Tout+g6rondif同 時性 ,対 立 を表 す ジ ェ ロ ンデ ィフの 強調 5-3 Touttt A専 (Adv。. ,Nom)+quc(対 立 ,譲 歩. ). i)rθ ′...que+ind。 五)及フ′。… quC+su切 。 “ “ す なわ ち形 容 詞 ,名 詞 ,代 名 詞 ,名 詞 ,副 詞 とい う 5つ の 顔 を持 ち ,副 詞 で あ るの に時 には形 容 詞 の よ うな変化 を見せ ,ま たそ れ ぞ れ の 機 能 を通 して 共 通 した意味 を持 ち なが ら もニ ュ ア ンス が 感 じられ る 。 この. TOuTに 関 して Sven. Anderssonの 網 羅 的 な興 味 深 い 研 究 が 知 られ て. いるところであるが2,最 近 Bat― zeev Shyldkrotは 《 Tout:polys6mie,grammati― 2)Sven Andersson,助. jS θSι θ4′ j9“ θ′ だι ルsι ル″5s“ r′ αり'4“ χ ′ `ル “ /raκ fα ``′ “ “. /.

(3) 森 本 calisation et sens prototypiquc》. 英 夫. と題する論文において,文 法範疇 にとらわれ. ることなく,意 味 の上から,こ の TOuTの プロ トタイプとなる意義を考察 の通時的な意味発展の研究を発表 した勢。以下その論点 を整理 して して. ,そ. お こう。 (1) la d6signation num6rique― quantitative Shyldkrotは. TouTの. emploi quantitatifに. 3つ の 意 味 を見 い だ して い る 。. A)Marqucur de la totalit6 num6rique ou masslve l)Il a vu″ θ s les■ lms de Woody Allen. “ 2)Il a fait′ θ た cette fortune lui―. “. meme.. B)Marqucur de la totalit6 distributive. 3)乃 4)乃. 況′ ιpeine m6rite salaire.. ′6tudiant qui ne respectera pas le rё glement sera cxpuls6。 “ C)Marqucur de la r6p6tition temporelle ou spatiale. 5)Le m6tro passe″ θ″ιs les cinq minutes.. 6)物. ∫les d破 mё tres “. il s'aFete。. 彼 によると,こ れ ら3つ の意味 のつ なが りはかな りはっ きりしてい るとい う。つ ま り数的 ない しは量的総体のマー カー としての tout(A)と 配分的総 体 のマー カー としての tOut(B)は ,同 じ概念が異 なった展望 の 中で表明 さ れてお り,配 分的な単数 は,個 物 の集合ない しは事物 や概念 の全体 にかかわ るものであ り,そ の中でそれぞれの成員が別 々 に考慮 されてい る。従 って実 詞 はその全体 の一様 な代表 を示 してい ることになる。量的な総体は普遍 とい う面 を重視す る。 これを用 い ることで集合 とい う面 を一層強調す ることが可 能 であるとする。 この toutを 話 し手 が用 い る時 は,細 部 に一様性 がある と 仮定 して,例 外や差異 を排除 して しまう。 また時間的 ない しは空間的な反復 の,つ まり周期 のマー カー としての tOut. (C)は ,定 冠詞 で限定 された複数名詞 の前 に TOUTが 置 かれる ことで,規 \. θυr,Munksgaard 1961 んfα お. 「 れg“ 3)助. `F″. `107,septembre. 1995,pp。. 78-79.

(4) 52. 則 的 な間隔 をお い て 動 作 が 繰 り返 され もの で あ るが ,こ れ は全 体 的. globale―. mentに 捉 え られ た 時 間 な い しは空 間 の 単 位 が 複 数 にお か れ る こ とで ,ま ず 継 起 的 な効 果 が 生 じ,次 に数 詞 が お か れ る こ とで 反復 効 果 が 生 まれ る と説 明 す る 。 しか し数 詞 が な くと も周 期 の 意 味 が 示 され る こ とが あ る (TOutes les heures il t616phone。. )。. (2) la d6signation globalisante D)Marqucur dc la totdit6 globalisante. 7)乃 ′ra. dq≧. ё tё. exp五 m6.. 8)乃 夕′la rend」 t heureuse. 9)Le rθ 夕r. est de s'aimer.. 10)Max a pOur′ θ夕rθ ressource une maison. 11) θ ′le long du parcours on voit des arbres。 「 “. これ らの例文では総体は全体的 に捉 えられ,「 問題 となってい るすべ ての. こと」 を示す。Un souflle,un ombre,un rien,′ θ′ r lui. donnait la iё. vre.に 見 ら. れる要約的 な TOuTと 並 んで,例 文 9)に 見 られる よ うな,も はや「肝 要 な こと」 とい う質的 な意味 しか示 さな い推論 的 な TouTに 出会 う。例文. TOUTの 意味 は制限的で sed,uniqucに 等 しい ものである。 この意味 は TOUTの 持 つ entier,completの 意味 と関連 がある。例文 H)の 総体 を強 める TOuTの 場合 にも同様 の意味が認 め られるとする。 10)の. (3) la d6signation du point extreme E)Marqueur de point extreme. ll)「ο夕r prё s. 12)乃 ′r. de la porte on voit sa photo。. contre 6tait la maison d'Abeille。. 上例のように,TOUTが 空間ない しは時間における極限点 を示す用語に結 びつ く場合であるが,こ れは先に述べ た entier,comメ etと い う意味のメタフ ォールによるとする。例文 H)に おける tOut との違いは,prё s に,tout. prё s de la porteと. prё. s de la porte. de la po■ eが 単 に「門の近 く」を表 しているだけであるの. prё s de la po■ cで は,直 接門に接近 していることを示 して,特 別な.

(5) 森. 本. 英. 53. 夫. 位 置 関係 を厳 密 に限 定 して い る とい う。 これが 認 め られ るの は 冒頭 か 終 着 点 か で あ り,水 平 軸 ,垂 直 軸 に も許 され る。 この. TOUTが. plus,moinsと 結 び. つ くと譲 歩 の 意 味 が 生 じる とす る 。 (4) la d6signation de l'intensit6 Fa)Marqucur de l'intensitё 13)Maric est rθ ′ θbelle.. “. 14)Max est′ θ″ pensif. Fb)Marqucur de l'intensit6 15)Ce voyage 6tait pour ellc″ θ″ un 6v6nement. 16)C'6tait pOur elle′ θ ′ ιunc histoire d'aller en ville。. “ 強 め の 標 示 は 2つ に 分 け て 論 じ られ る。 まず. Fa)で. は ,TOUTが 形 容 詞. や副 詞 に先 行 す る文 で は 強 めが 表 され るが ,そ れ は一 時 的 な状 態 を描 写 す る ため に用 い られ る 。 こ れ は 同様 に 強 め を表 す ,内 在 的 な特 性 を強 め る TRЁ S とは 異 な る。例 え ば. trё. s belleは 永 続 的 な状 態 を 表 し,tout belleの よ う に. 「着飾 って一時的に美 しく見 える」 のではない と言 う。 この ことか ら TOUT は主観的な形容詞 と結 びつ き易 い と結論す る。. Fb)に 見 られる不定冠詞 を伴 った実詞 を従 える TOuTは ,本 来総体 を示 す ものである。 しか しある実詞 の前 に置 かれると,表 面 には出てい ない,デ イスクールの中で推論 される,話 し手 の主観的な視点 を示す意味 が コー ド化 される。そ して この主観化 とい うことが意味 の変化 を促す要因 となる とい う。 (5) la d6signation de la concession. G)Marqucur de la concession. 17)乃 況r. en me κlidtant,n glissait quelques r6■ c対 ons perfides.. 18)乃 夕′professeur. qu'il est,il a du mal a expliqucr le sens d'un mot.. 19)乃. ′ ιfemme qu'elle soit,elle adore les vOitures. “ ジ ェ ロ ン デ ィ フ に 用 い られ る TouTは ,2つ の 過 程 prOcё sの 間 に存 在 す. る 同 時 性 を強 め る もの で あ る 。 こ の 同 時 性 の 関 係 は 対 立 Oppodtionへ と意 味.

(6) 54. 古期 フランス語の副詞 TOTに ついて. 的 に発 展 し,譲 歩 の意味 を持 つ に至 る と言 う。 この よ うに TOUTの 様 々 な用例 を説明 した後 Shyldkrotは. ,量 的 0数 的 な. プ ロ トタイプの意 味 の周辺 に,次 第 に純粋 に数量 的 な第 一 義 か ら離 れ はす る が ,互 い に結 びつい て い る 3つ の異 なった意 味 が生 まれ くる こ とを,フ ラ ン ス語 の 史的 な流 れの 中 で 証 明 され得 る とす る。 まず lo世 紀 には数 的 な総 体. TOUTが 最 初 に現 れ ,数 量 か ら質へ の 意義 の 移行 を示 す全体 化 の 観念 を 表 す TOUTが H世 紀 に見 られ る とい う。本 質的 な質的意味 を有す る le tout とい う表現 は 16世 紀 か らであ る。空 間 ・時 間 の極 限 に用 い られ る TOUTは 13世 紀 に広 ま った とす る。形 容 詞 や副 詞 に先 立 つ 強 め の TOUTは H世 紀 の. の終 わ りか ら見 られ るが ,Fbに 示 され た tOute une histoireは 18世 紀 か らで あ り,譲 歩 と しての ジェ ロ ンデ イフ に付 く TOUTは 12世 紀 か ら見 られ る が ,tout… ・queは 17世 紀 か らであ る と言 う。 そ して最後 に Shyldkrotは 以上 の こ とか ら TOUTの 意 味 発 展 の parcoursは Quantit6>Qualit6>Concession とい うモ デ ルに基 づ い て い る と結 んで い る。 やや長 い紹介 になったが ,極 めて興味深 い 内容 を もつ この論文 で ,筆 者 は 細 か く現代 フラ ンス語 の. TOUTに 触 れ て い るが ,残 念 なが ら古期 フ ラ ンス. 語 や 中期 フラ ンス語 に関 しては例 を示す こ ともな く,た だ意 味 (用 法 )の 発 生 の 時期 を示 して い るにす ぎない。 また,副 詞 的 な用法 は別 に して TOUTの 意味 は 限定詞 の 有無 と深 い 関係 が 認 め られ る。意味 的 な倶1面 を重視す るに して も,限 定詞 と りわけ冠詞 との かかわ りを無視 して意味 の展 開 を論 じる こ とが 有効 と言 えるのか とい う疑問 も残 る。 と りわけ冠 詞 が 特 定 の ,限 定 され た 具体 的 な個 物 に しか用 い られ ず ,抽 象概念 を特 定化 した り,一 般化 した りす るこ との 少 なか った古 い言語 状態 にお い ては,冠 詞 の意義 や機能が現代 の それ とは異 なるだけに,冠 詞 の 発展過程 を考慮 せ ず に,現 代 と同一水準 にお い て考 える こ とはで きないで あ ろ う。 そ こで ,Shyldkrotを 批 判 す る とい う意味 で は な く,実 際 に古期 フラ ンス 語 にお い て 問題 の. TOUTが どの よ うに用 い られ ,. どの よ うな意味 を有 して.

(7) 森. 英. 本. 夫. いたかを検討 してみることにしよう。 古期 フ ラ ンス語 の TOT(nom,attectif)は. 2。. ,次 の よ うな形 態 変 化 が 見 ら. れ る。 男性単数 王. 格. 目的格. 男性複数. 女性単数. TUIT. TOTE. TOTES. TOZ. TOTE. TOTES. TOz ToT. 女性複数. TOTが ,女 性 と複 数 で 照応 が起 こる こ と もあ った 。 Greimasに よる と,形 容 詞 と して の TOTは tOtalit6,int6gralit6,g6n6ralit6を 示 し,無 冠 詞 で 用 い られ て plein,entierを 表 す (An la mer furent TOT avril Et また 副 詞 と して の. une partie de mai)。. また 名 詞 と して は. Toz,TuIT,TOTESは. tous les hommes,. toutes les femmesの 意 味 や toute chose,toute sone de choseの 意 味 を ,熟 語 と し て の del TOT,du TOTは tOut a fait,complё tementの 意 味 を, de ToT en. ToTは. entiё rementの. 意 味 を表 す 。 副 詞 の. TOTは. entiё rement,sans. exception. の 他 に le long deの 意 味 を持 ち ,複 数 形 や女 性 形 に形 態 的 に照 応 す る こ と. ,. お よ び ToT le pas(=tOut de suite), a ToT(=avec), e TOT(=quoiquc) とい う熟 語 が 見 られ る こ とが 記 載 され て い る°。. また de Lageは ,形 容詞 としての TOTは 現代 と同 じ用法 であるが,形 容 詞や名詞 の前 で副詞的に用 い られた時 は,女 性形 と同様 に男性形 も形態上照 応が認め られるとし,代 名詞 としての TOTは 名詞 と同様 に自立的であるこ と ,さ ら に は 譲 歩 を 表 す こ と の あ る こ と を示 して い る '。. また彼 は. TRESTOT. とい う形態 のある こ とも指摘 してい る。. Togebyは 一般論 には触 れず に,ラ テ ン語 の tOut,chaqueを 表す omnisは フランス語 に伝 わ らず に消 えて しまい,tOut,entierを 表す *tottusか ら ToT が 由来 してい ることを述べ た後 に,古 期 フランス語 の TOZ les jorzは 今 日の 4)Djε ′ Jθ れ れαJ″ ル J'α κθ κ/raκ fα お,J`″ θ ッ ズg`,Larousse,1992 `κ jθ 5)Guy Raynaud de Lage,動 ′ グ θ′ れa″ αれθ κ/raれ fα jS,SEDES,1990,p。 98 et p.203 Jθ. jι. “ “.

(8) 56. chaquc jourや tousに s joursの 意味 ではな く,限 定 された日を指す こと,TOZ jOrzは この時期 か ら既 に tottoursの 意味 で用 い られて い ること,TOT le jOr は. tOut ce jour-1≧. ,TOTE jorは tOute la journ6eの 意 味 で あ る こ と,さ らに TOT. le montが L monde enderと で ,熟 語 と して の. tOut L mondeの 両 義 が あ る こ と を 指 摘 した 上. du TOT,a TOT,そ. れ に性 ・数 の 照 応 の 問題 に触 れ て い る. 6。. だ けで あ る. この よ うに古 期 フ ラ ンス 語 の. TOTに つ い て は 辞 書 や文 法 書 で もあ ま り詳. し く取 り扱 わ れ て い な い のが 現 状 で あ る 。 そ こで 実 際 に どの よ うな用 法 が 見 られ ,か つ どの よ うな意 味 を有 して い るの か を 12世 紀 の 後 半 に書 か れ た と ακグιrrJsrα 燿 にお い て 調 べ てみ る こ とにす る 。 “ 調 査 の 対 象 と して選 ん だ B6roulの 『 トリス タ ン物 語 』 は 8音 綴 で 4485行. され る B6rOulの. Lι Rθ. か らな り,そ れ ほ ど大 部 な作 品 で は な い が ,TRESTOTも 含 め て 197伊 1の. TOT. が 見 られ る 。 これ らを まず は機 能 別 に ,単 数 0複 数 お よび限 定 詞 の 有 無 を考 慮 に入 れ なが ら分 析 す る こ とに しよ う。. 1)TOT+D6terminant+Nom 名詞 に限 定 詞 が先 行 し,さ らに. TOTが. pr6anicle7と して先 行 す る もの は 40. 例 見 い だ され る。 限定 詞 と して は 定 冠 詞 ,所 有 形 容 詞 ,指 示 形 容 詞 が そ れ ぞ 8。. れ 25,12,3例 認 め られ る. a)定 冠 詞. :TOT。 … 5,TOTE.… 5,TUIT。 … 8,TOZ.… 5,TOTES.… 2. ιραッ∫) Bien sot TOT le pais etl'cstre.2452(il connaissait bien′ θ夕′′ Knud Togeby,Pだ εjs ttisrθ ri9′ 82-83. αjr`/raη fα j∫. `グ `g″ ““. Jean Dubois et Fran9oiSe Dubois― Charlier,EIを‖. `′. Larousse, 1970,pp.38-39 使 用 テ ク ス ト は ,ル j∫ ″′. お ′ ,′ `′. `′. `∫. なグ. `,Akademisk Forlag,1974,pp.. `′. j″ g′ j∫. κttχ θ ′ J9“ θ/raκ fα jS`r∫ ツ ,. αgα κθ″θj∫ s/ra″ fθ iS,レ ∫ ρθ夕 ι `,Textes “. originaux et int6graux pr6sent6s, traduits et comment6s par Danicl Lacroix et Philippe. 以 下 の例 文 の 現 代 語 訳 は編 訳 者 に 筆 者 の 補 足 で あ る こ と をお 断 り して お く。 なお Go And五 eu,J. θ ρル′ル Sル r― θだαηεj`r θ ′グ ι ノ,Cθ ηε κグ Piolに &M.Plouzeau,L`Rθ α `Trjs″ `β “ “ “ j9′ と して利 用 した。 原 料 rr`″ 資 夕 θ ε θ 力 ρ `s,Universit6 dc Provence,1974を `s “`sg″ Walter,Lettres gothiques,Livre de Poche 1989。. 従 っ たが ,[. ]は.

(9) 森. 英 夫. 本. TOTE la gent ist de la ville,2957(′ θ夕s Jι ∫力αわJ協 4rs sortent de la ville). TOTE la volent6 nos di,626(Fais― nous conn」 tre[′ θ夕′ ι]rα グどεJsJθ ん) TUIT li baron du reigne i erent,3418(′ θ ∫Jι s. bα ″ 4s. du royaume ont assist6. “ ≧la r6conciliation). TOZ les degrez en puic a ome 3365。. ιs]Jι ∫zα rθ んιs a la (il gravit[′ θ′′. file). b)所 有 形 容 詞 ・. 。. :TOT。 … 4,TOTE.… 5,TUIT。 … 1,TOZ.… 1,TOTES。. 1. Au roi et a TOT son bamage,2555(au roi et h′ θ s Lo6 1i ont TOTE sa gent,2668(′ θ s. bα rθ れ∫). sθ S. “ sθ s gι ん z. le lui ont conseil16). “. c)キ 旨澤 形容編司 :TOT。 … 1,TOZ.… 1,TOTES.… tチ. 1. Ja n'avras home en TOT cest reigne,1091(pas une personne dans[′ θ ′]ε ι “. ツα θ) “ ““. TOTES ces paroles i mist,2430(consigne rθ ′ ιs θθs ρα “. なお この場 合. Jι. S par 6crit). “. TOTが 分 離 して 現 れ る 場 合 もあ る 。. ∫′ ι∫′θJ″ s de sa vic) “ Li rois sout bien qu'el ot voir dit Les paroles TOTES olt.461(il avait en― Les poinz contot TOZ de sa vie,327(il d6taillait rθ. tendu rθ た∫Jι だ ρα ′ ι ∫). “ “ “ TOTES ferai ses volentez,3543(je ferai rθ. θん ′θ αι ι9“ JJθ ∫ “ “ この場合 の形容詞 TOTは ,意 味的に集合操作子 op6rateur assemblantで あ り,複 数 におい ては個概念 の加算的な総体. j′. 'ι. totalit6を. ). 表すが,単 数 にお い て. 表す。 この時期 の単数形 の全体化 は,抽 象概念. は個概念 の全体. int6gralit6を. (tote la vOlent6「. 意志」)な い しは集合概念. (tote la gent「. 人 々」,tot. son bar―. nage「 彼 の諸侯 一 同」 )が 一般的であ り,さ らには地理空間的な広が りのあ. る概念. (pais「. 国」,reigne「 王国」)な どに限 られて い る。なお限定詞 はそ. の意味上の範囲 を特定す る。 い まもし個概念 を [A]と す るなら,こ れ ら複数 による総合 と単数 の全体 は次 のような関係式 によって表 されることがで きよう. :.

(10) 古期 フランス語の副詞 TOTに ついて. 58. TOT totalitaire=ILE,CE,MONI([Al]+[A2]+[A3]+・ … +[An]). TOT entier=ILE,CE,MONI([A+A+A+.…. +A]). この 構 造 の 違 い を,num6riqucと masJfの 違 い と言 う こ と も可 能 で あ る が ,quantitatifと qualitatifの 違 い と見 なす こ との で きる場 合 もあ る。. 2)TOT+D6teJminant+PronOm 名 詞 に代 わ って 代 名詞 が 現 れ る場 合 もあ る (15例. ). a)TOT tt celui:TOZ.… 2,TOTES.… 1,TUIT。 … 6,TRESTUIT.…. 1. Ja,por TOZ ceus de Tintttol,1040(pour rθ 夕 s cθ χde Tintagel). “. TOTES celes qui ci ne sont,4203(sur′ θ ″∫ル∫″′ J9夕 ι s qui ne sont pas “ ici). Et TRESTUIT cil de la cit6,1030(′ θtts′ θ∫あαbj′α4rs de la ville). b)TOT+ce:2 TOT ce fu fait,il le sait bien,2393(′. θ′″ε α a 6t6 fait,il le sait bien) `′. c)TOT+quant quc(dittoint)三. TOT。. …3. TOT li trove quant q'ot mestier.3018(il lui prOcure″. θ例′ει グθκr il a be―. soin). この場合 は,実 詞 を従 える場 合 よ りも明 白に単数概念 と複数概念が対立す る。複 合指 示代 名詞 との 結 び つ きはす べ て 複 数 で 現 れ て い る。多 くの 場 合 TUIT dl de― 一 「―一 の 人 々す べ て」 とい う凝 固 した表現 となって い る。 他方 中性指 示代 名詞 の ceは. ,そ れ 自体 が 不特 定 な抽 象 的概念 で あ り,ま. た quant qucも 不特 定概念 で あ るので ,全 体 化 を誘 導 す る単 数形. TOTと 結. びつ くことが可能であ る。 なお不定冠詞 unを 伴 う単数概念 を全 体 化 す る強意 の用例 は見 い だ され な い. 。. 3)TOT+NOM:17例 a)TOTttNom commun 6伊. 」.

(11) 森. 本. 英. 59. 夫. TOTが 限定詞 を介 さず に裸 の普通 名詞 と結 び つ く場 合 が 6例 見 い だ され るが ,こ のテ クス トで は gentと tereに 限 られ ,す べ て単数形 で 出現 して い る。 rrθ θ Par TOTE tere ou sol adoise,208(dansが Jη θ θ9“ θθ″ r′. J′. je me. oむ. rendrai seul). Molt est fou qui croit TOTE gent,308(c'est une folie de croireん. 'jη θr′ ι. 9“ J). これらは一般に配分的な総体 totalit6. distributiveを. 表す と言 われているも. のである。 これは 1)に 示 した TOT+D6terminant+Nomと い う概念構造 か ら限定概念 を捨象 し,か つ単数化 によって,可 算概念 も消えてしまった状態 であ ると考 えられる。 い ま tOtes. les genz,tote la gentお. よ び tote gentを 比 較. してみると次 のようになる 三 +[gent2]+[gent3]+・ … +[gent n]).. a)totes les genz=ILEI([genti]. 1)限 定 詞 削. 除 (totes genz). =([gent]+[gent]+[gent]+.…. +[gent]). → ([gent∽ ])). 2)単 数化. (tote gent)=[gent]. b)tote la gent=ILEI([gent。. 1)限 定詞削 除. … gent]). (tote gent)=[gent]. つ ま り総体 と して の tOtes les genzか ら限 定 が 外 され る と,ま ず無 限 に広 が る totes genzの 概念 が生 じ,こ れ を単数化す るこ とに よ り総体化 され た状 態 での不特定 な全体化 された個 tote gent[gent]が 生 じる。 同様 に tote. la gent. の場合 も限定概念 を削 除す る と,上 と全 く同 じ不 特定 な全体化 され た個. tote. gent[gent]が 生 じる。従 って総体 か ら抽 出 され る不特定 な全体化 され た こ の個 は「 どんな一― も」 とい う意味 を持つ ことになるが,こ の場合譲歩的 な 意味 を含む ことになる。. b)TOT+NOM num6ral. TOTが 直 接 数 名 詞 を従 え る もの が 4例 見 られ る 。 TUIT quatre en orent soudees,2755(″ θ s Jι s “. 9“ α ′ ″. furent bien pay6s).

(12) 60. 一 方指示詞 の挿 入 された もの も 1例 見 られ る 三 Dex les venga de TOZ ces quatre, 2763(Dicu les vengea de rθ 夕∫ ′. `s. ′ ″) 9夕 α この 2つ の例 は 同 じコンテ クス トの 中で見 られ る ものであ るが ,数 名詞が 用 い られ る場 合 ,こ の両者 には全 く差異が ないの で あろ うか。限定詞が挿 入 された もの につい ては問題 はない で あ ろ う。 しか し限定詞 が無 い ケ ース につ い ては,数 詞 自体が持 つ 意味 か ら,こ れ を単数化す るこ とは不可能 で あ る。 しか し ToT+Nom. sing.の 場 合 と同 じ く,集 合概 念 の 個 別 化 が 働 い て い. る。つ ま り toz ces quatreが 「 に れ らの)4人 の男 はすべ て」 とい う総体 と しての意味 を持 つ とするな ら,tuit quatreは 個別化 された「4人 の男 はそれ ぞれ」 とい う強めの意味合 いが含 まれてい ると言 うことがで きよう。 c)TOT+an,di,jor,tens:7伊. l. 日時や年月を示す名詞 と TOTと 結 びつ く場合,一 般 に常套的な副詞句 を 構成す る。 Molt m'a trov6 TOZ jorz feel。. yJiθ 況 1316(j'ai′ θ だ gard6 1oyalement le se―. cret). Puis ai TOZ tens o li fuI,2594(j'ai sα. 湾∫ε ∫ θfui θ ∫. avec elle). Que VOS SOufrez et avez faite TOZ dis,por moi,par desertine,2255(vous avez support6 θ ttα 9“ ι θ夕r) ノ. まず 複 数 で 示 され る TOZ jOrz(2例. )は TOgebyの 説 明 に もあ る よ うに. ,. TOZ les jorzの よ うに特 定 の 日の 総体 を示 す もので は な く,tOttoursの 意味. を持 つ 特 定 化 さ れ て い な い 無 限 的 概 念 で あ る ([jOr∽ ])。 TOZ tens(2 例 ),TOZ disも 同様 で あ る。 それぞれ不 特 定 の 時 間 と 日の 総 体 で あ り,現 代 語訳 で も sans cesse,chaquc jourと 訳 出 されて い る。 他方単数で現 れて い る もの もあ る。ToT tensと ToT anと で あ る。 QuC il n'eust m'amor TOT tenso H89(il aurait droit a mon amiti`ご 4θ. たr―. ′ ′ θ). De TOT an est li consel pris,1403(ma d6cision est irr6vocable[pour tou_.

(13) 森. 本. 英. 夫. jours]). 単数の TOT tcns,TOT anは これまでの説明からも明 らかなように,全 体 (あ. るいは総体)か らの不特定 な個 の抽出である。従 って基本的には「どん. な時にも」 も「どんな年でも」 とい う,先 の 2a)│こ 見いだされたものと同 じ意味を持つ。現代語訳 は多少意訳 しすぎではあるが,こ の意味を考慮 して いると思われる。. 4)同 格. と して の. TOT.… 12例. TOTが 同 格 と して 名 詞 や 代 名 詞. と並 置 さ れ る 場 合 も見 ら れ る 。 こ れ ら は. 複 数 概 念 の 総 体 化 と して 機 能 す る 三TUIT.…. TRESTOZ.…. 8,TOZ.… 1,TRESTUIT。. …. 1,. 2. こ れ ら は す べ て代 名 詞 と同 格 に置 か れ て い る 。 Et qant il furent TUIT venu,2523(quand ils furent″ θ s pr6sents) “ Dont vos oiez TUIT la novele,3514(dont vous venez[′ θ ∫]d'cntendre le “. message) De gent fu tote a宙 ronee Qui TRESTUIT braient et TUIT criient,1143(les genz qui criaient et hurlaient[′ θ s]). “ 主 語 との 同 格 だ け で は な く,補 語 と 同 格 の 場 合 も見 られ る 。. Li rois les ot TRESTOZ semons,3517(le roi les aゎ. s conVOqu6s). “ Oiant nos TOZ de chef en chef,2548(nous devOns′ θ s ensemble) “. 5)不 定 代 名 詞 ・ 名 詞 と して の 用 法. a)TUIT,TOZが 「 ひ と」 を 表 す 場 合 :TUIT。 … 17,TOZ.… 4 本来不定 の総体概念 で ある TOTが ,複 数化 されて,「 ひ と」 を表す例 が 古期 フランス語 ではよ く見 られる。 これ らの TUIT,TOZは 下 の例 に見 られ るように tout le mondeな い しは onと い う意味 をもってい る。 TUIT sont lev6 sans demorer,4118(′ tarder). θんル le fait[se lё ve]sans θ ″Jι “ “.

(14) 古期 フランス語の副詞 TOTに ついて Molt l'ont le jor TUIT honoree,3003(ce jour_1)θ. ηrendit. tous les honneurs. a la reinc). TOZ fait joie,nis au cheval,1548(il fait ttte a rθ. r′. “. ι θ η グ θ,meme au “. cheval). なお次 例 で は. TUITを. 先 立 て ,la gent du rdgneが こ れ と 同 格 に 置 か れ て. い る。 TUIT s'escriient la gent du reigne,884(′. θs les “. sttets de SOn royaume s'6cri―. ent). b)TOT.…. 7. 単数形 で現 れ る. ToTは ,shyldkrotの 言. う totaht6 globalisanteに. 相 当す. る。 Die son buen:il fera TOT.2946(il n'a qu'a dire,il fera rθ. ′ce qu'il est en “. son pouvoir.) TOT m'est failli et vair et gris,2168(′. この. θ′′me manque,le vair et le g五 s). TOTで は あ らゆ る もの が 単 数 概 念 に 収 敏 され て い る 。 c)熟 言吾 に 月:ら. れ る. TOT:du TOT.… 2,du(de)TOT en ToT 2,par. TOT.… 4 S'en diraije le voir du TOT。. 397(je dirais′θ ′ θla v6Ht6) “. Je ne vuel pas encor morir Ne moi du TOT en TOT perir.168(je ne veux pas encore mourir ni causer Jrrど. ごグJα わ′ ma perte) ι “ “`″. Bele amie,remandez moi De TOT en TOT vostre plesir。 amie,6cr市. ez― moi. 2693(ma belle. alors,θ ′′ θ′. εttJ∫ ι,selon votre bon plaisir) “`ル “. 熟語 と して頻 繁 に TOTが 用 い られ るが ,du ToT(=tout h fait,complё. te―. ment)に お い ては ToTが 定冠 詞 を伴 ってい る。従 って本 来 は観念 の 中 で特 定化 され た全 体 を表 す。 また du ToT en ToT(=entiё rement)で も du ToT が 含 まれ て い るが ,同 時 に de TOT en TOTと い う無 冠 詞 の 状 態 も見 られ る。 しか しこれ らに関 しては熟語 と して定着 して しまって い るが ,基 本 的 に 特定化 され た概念 と不特定 の概念 の違 い が意 味 の上 で もあ る と考 えるべ きで.

(15) 森. 本 英 夫. 63. あろう。 現代 フランス語 では一語 で表 されて い る pa■ outも. ,par+TOTに 由来す. る もので,こ の範疇 に属す る ものである。 ここでは限定詞が見 られないの で,不 特定 ・無限定な全体か ら抽出された個 であるので,本 義 は「いかなる ところで も」である。 or en Ont par TOT la fame.2749(la mmeur se r6pand Par TOT ne puent aise atendre.579(ん. JJθ. “. ) ραrrθ ′ “. ′αrr,ils ne peuvent etre tran―. quilles). 6)副 詞 と して の TOT 副 詞 の 働 きをす る. TOTは ,過 去 分 詞 も含 め た 形 容 詞 の ,副 詞 お よび 副 詞. 句 ,動 詞 の 意味 を強 め る 。 この 時期 にあ って は競 争 相 手 と して 存 在 した の は. MOUTで. あ り,TRЁ Sで は な い"。 ち なみ に この テ ク ス トで は TRЁ Sは 2例. しか見 い だせ ず ,い ず れ も trё s bienと い う組 み 合 わせ で しか 現 れ て い な い 。MOUTは 本来 quantitatifな 副詞 で あ り,同 じ強 めの副詞 で あ って も TOT の よ うに全 体 的 な,qualitatifの 意味 を含 む強 め とは相 容 れ な い もので あ っ た。従 って重 なる部分 はそれ ほ ど多 くはない 。副詞 との 関係 にお い て も方位 0方 向的 な概 念 と ToTは 結 び つ い て い るが ,こ れ らは MOUTの 管轄 で は ない 。. a)TOT+Attectif 17伊 J Caint l'espee,TOT sol s'cn ist.1780(ceignit son 6p6e et partit″ θ ″seul.). “. Ge suis TOT prest que gage en donge,2563(je suis[′ θ″ ]prete a relever le. “. d6fi). Ce est TOT voir.4305(c'est′ α Zι ん ″vrai) び夕θ J″. TOT de宙 ent pales,2100(il de宙. ent″ θ ′pale). “. De ce sui TOTE fianciere 2274 Ge suis[′. θ″ ι ]sOre “. d'une chose). 拙稿 『古期 フランス語 における副詞 mOut の盛衰―一bcaucoupお よび trё sと の交 替 を巡って』甲南女子大学研究紀要第 33 号 1996を 参照 されたい。.

(16) 64 Et plusors foiz les ont veuz El lit roi Marc gesir TOZ nuz.594(ils les avalent aper9us rθ ″′ θ θ″ nus dans le lit du roi Marc). “. TOTは 形 容 詞 化 され た 過 去 分 詞 の 意 味 を強 め る こ と もあ る 。 Out l'asenblee bien veu Et la raison TOTE cntenduc.260(il avait bien vu la rencontre et[entiё. rement]entendue(′ θ″θ)la conversation). De gentfu TOTE a宙 ronce,H42(elle 6tait[′ θ″ ]entour6e de genz) Une chape de burel lee Out fait taillier,TOTE enfumee。. 3572(il avait fait. tailler un manteau de bure grossiё re,′ θ夕r noirci de fum6e。. ). 形 容 詞 に 関 して MOUTと. 最 も多 い 結 び つ きは grandで あ るが ,こ れ と. TOTと の結 びつ きは見 られ ない。本 テ クス トに見 られ る ToTと 結 びつ きの 多 い sol=scul(4例 )も. MOuTと 結 び つ く例 は 見 られ な い。 この TOTに. よる強 めは質的 な もの intensit6 qualitativeと 言 う ことがで きよう。 なお この形容詞 を強め る場 合 の TOTは. ,例 に見 られ る よ うに女性 と男性. 複数 にお い て 曲げが 見 られ る。. c)動 詞 の意味 を強め る TOT 9例. TOTに は動詞 の意味 を強め る働 きも見 られ る。 Tant l'ai chac6 quc TOT m'cn duel.1799(je l'ai tant chasse quc je suis[′ θ ′. “. aヵ ]rompu de fadguc) J′. Ariere chiet,TOT est plungiez.3844(il est rθ ′ ttr submergё αル燿θ. ). Mex vuel estre TOT depeciez,1019(je pr6Rrer」 s etre coup6[′ θ ′]en “. morceaux) Etj'en ai TOT perdu son gr6.80(j'ai perdu pour cela ses faveurs). この 最後 の例 で は,訳 者 は TOTを sOn gr6に 掛 け て い る と思 われ るが. ,. この文 の TOTは 副詞 と して perdreを 強 めて い る と解釈 す べ きであ ろ う。従 つ て 訳 は Et. ε 2′ ι ′perdu θη ′ “`κ の働 きは htenJt6 quttadveで あ るc j'en ai. sa faveur。. 7)副 詞 お よび副詞句 を強め る TOT 19例. とな ろ う。 こ こで も ToT.

(17) 森. 本. 英. 65. 夫. a)副 詞 を強 め る ToT TOT simplement a dit au roi,3209(dit au roi′. ras simplement). Et cil li tent TOT maintenant 3842(et il lui le tend[′. … .en jure TOT souavet entre ses denz。. θ″ ]aussitot). 3105(il jure[″ 2∫ ]silencieusement. entre ses dents.). Comment Tristran avait sailli TOT contreval,par le rocher 1353(comment Tristan a saut6カ ″s′ θソ′ グιdu haut du rocher). b)副 詞 句 を強 め る ToT 6伊. 1. Dit par moi est meslez o vos,La mo■. me veut TOT a estros,514(et il. θ夕r aussitOt]) s'achame a vouloir ma perte[etil me veutla mo■ ′ … .ainz lor laira La chanbre TOT a lor voloir.297(bien au cOntraire il les laissera se rencontrer[′ θ ″ ]≧ loisir dans la chambre.). TOTに. “ よ っ て 強 め られ て い る 副 詞 は contremOnt,contreval,droit(2),cntor. (2), en宙 ron,ensement,maintenant,simplement,solement,souavet(2)で あ る 。 こ れ ら の 副 詞 の 中 で Shyldkrotの 言 う空 間 的 な 極 限 を 表 す も の と し て. は,最 初 の 5つ が これ に 当 た る で あ ろ う。 さ ら に 副 詞 句 の a orne,(a la ■le),par le boisも これ に加 える こ とが で きる。確 か に空 間的 な方位 ・方 向 を表 す副詞 と結 び つ くこ とで ,ToTは 極 点 まで の概念 的 な広 が りを質 的 に 強 めて い る と言 え よ う。. MOUTの 調査 で は bienを. 修 飾 す るケ ー ス が 最 も多 く,そ の 他 tost, ),TOTと は本 質 的 に異 bonement,chier,sOuvent,volentiersな どで あ っ たが Ю 先の. なる強めであ るこ とが分 か る。 なお. TOTと 結 びつ く副 詞句 は上 例 の他 に,a. bandon(en toute libenё. ),a. seur(en soret6),が あ る。. α湾グιル Js′αれ に 見 られ る TOTを 調 べ て きた の で あ るが ,こ “ の テ ク ス トに現 れ て い な い が ,同 じ時期 の 他 の テ ク ス トで は 見 られ る もの を. 4。. 以上. Lθ Rθ. 10)」1掲 オ 出論 pp.49-50.

(18) 補 ってお こ う。. 1)譲 歩 を表 す TOTは 一 例 も見 られ なか ったが ,ToTを 伴 った譲 歩 表現 は既 に古期 フラ ンス語 に しば しば見 られ る。例 えばマ リ・ ド・ フラ ンス Ma― rie de Franceが 訳 した と言 われて い る 『寓話集』Lθ s ttb′ ι sに は次 の よ うな H。. 伊1が 見 い だ され る. Autresi est mis cors luisanz Cum est li suens,TUT seit il granz。 corps est aussi luisant que le sien,rθ. ′rg“ ′ 2グ. La buche mustre le penser,TUT deive ele dё. 9夕. 'j′. 74-22(mon. θsr). el parler.81-20(la bouche r6-. ι′ ル グθ ′αr′ θrグ θ″ θ′′α rr`ε ttθ ∫ ι。) “`s′ “ Que nul hum nes osot atendre,TUT ne vousissent il rien prendre.87-4(per― vё le. la pens6e,“ θ. J′. sonne n'osait rechercher leur compagnie,“ ´ θs'JJ∫ れιソ θ Jα Jθ κ′rJι ′νθ′ θr) “ “ TUT dt issi li lus mesp五 s.88-14(bjθ 4 9“ θ′ θり sθ εθη αbル グ'“ れ J′. `′. `. 力 た) “ ち な み にす べ て 接 続 法 を従 え て い る 。 しか し現 代 フ ラ ン ス 語 で 見 られ る よ う な tout.…. qucと い う構 文 で は な い 。. 2)TOT en― ant 古 期 フ ラ ンス 語 に お い て は ジ ェ ロ ン デ ィ フ は 必 ず し も en― antと い う形 態 で 現 れ る とは 限 ら な い 。 刀r sduё e 234(T五 stan ra salu6e en pleurant) “ しか し en― antと い う構 文 で 現 れ る もの も rrJs′ α4に 見 い だ され る 。 T五 stran l'a ρJθ. Qant aucun passe devant lui,Eη. jgttα α ρ′. r disoit:《 Mar. “. i fui 3628,(lorsque. quelqu'un passait devant lui,11 lui criait d'un air plaintif). しか し同 時 性 を 強 め ,対 立 概 念 を浮 き立 たせ る en― antを 強 め る TOT en ―antは ,ル Jsttη に は 見 られ な い が ,既 に古 期 フ ラ ンス 語 に 現 れ て い る 。次 の 例 は Anderssonも 採 り上 げ て い る もの で あ る 確。 TUT en riant li dit:《 Amis。 … Marie de France,G′. Jgθ ttα r. 509(′ θ r en riant. 11)Marie de France,L`s Fα bルs ёdit6es par Charles Brucker,Pceters,1991 12)Andersson,η o εfro p.261. “.

(19) 森. 本. 英. 夫. 67. elle lui dit). Waceの. κα″αんBr“ ′ αんグθBr“ ′ (Att A4g“ ― ,edited by Alexander “ の る Bell,Blackwell,1969)に は 次 よ う な 例 が 見 ら れ 。 また. J`Rθ. ″θんグθrttα ん′ .413 “ La dame vint″ ′ιれ dormα れ′。607 “ Le rei ad pHs′. これ らは形態的には TOT EN― ANTと い うジェロンデ イフではあるが,現 代 の用法 とは異な り,ジ ェロンデイフの主語 と文 の主語 とは同一ではない。. 413行 の例 では「 (彼 は)眠 つている王 を捕 らえた」 であ り,607行 の例 では 「女神が. (彼. の)睡 眠中に. (夢. の 中 に)現 れた」 の意味 であ る。 しか し ToT. が「眠 り」 とい う動作 を「捕 らえる」「現 れる」 とい う動作 と対比的 に強め てい ることに変 わ りはない。 このように古期 フランス語 での TOTの 用法 を調べ てみると,そ の大部分 が既 にこのテクス トが書 かれた 12世 紀後半 までに誕生 してい たことが分か る。 ただ Shyldkrotが 問題 に して い る よ うな TOTの 意味 の発展 に関 して は,そ の parcoursが quantit6>qualit6>concessionで あ る と言 えるか ど うか は即断で きない。 既 に見 て きたように qudit6,concession的 な意味が問題 となるのは,単 数 概念 の全体化ない しは非限定複数 の総体化 にかかわる場合である。つ まり単 数 と複数 とい う事物 の概念化 それ 自体 の 中に,そ して 宙五uelお よび actuel とい う概念化 に伴 う非限定 ・限定その ものの中に既 に内在 してい る意義 であ ると言 うことがで きること, さらにはラテ ン語 か ら俗 ラテ ン語 を経 てフラン ス 語 に変 貌 す る 過 程 にお い て,omnis(tout,chaquc)を 取 り込 ん だ tOtus (tout,eniter)に. 由来す る TOTの 根源的意味 も,そ の意味的展開 に深 くか か. わってい ると言 わざるを得 ないか らである。.

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