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ディベート協同2pptx 最近の更新履歴 日本語教育と映画研究

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Academic year: 2018

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(1)

ディベート活動の意義を捉え

―協同学習と対話の観点から― 直す

興國管理學院應用日語學系專任助理教授

亀井 克朗

(2)

全体の構成

第 1 節 協同学習について   

第 2 節 ディベートについての基礎的事項の確認   

第 3 節 ディベートについての協同学習の観点からの検討   

2

(3)

第 1 節 協同学習につ

いて

1.1. 概念と用語

1.2. ピア・ラーニングの特徴

1.3. 協同学習の背景としての

        学習者主体の教育・学習観

1.4. 対話の重要性

   1.5. 時代の要請

   1.6. 外国語教育の理念の刷新

3

(4)

1.1 概念と用語

二つの類似の概念

Cooperative Learning :「協力的学び」   「個人学習」「競争学習」との対比

Collaborative Learning :「協同的学び」   ・対話重視

  ・文化的・社会的実践

佐藤( 2012 )、坂本( 2008 )、バークレイほか( 2009 )

4

(5)

訳語の問題

日本語訳

Cooperative Learning :協力的学び(佐藤学)、協同 学習(杉江、関田・安永)

Collaborative Learning :協同的学び(佐藤学)、協 働学習(池田・舘岡、市嶋、坂本)、協調学習(三宅

、関田・安永)

中国語訳

Cooperative Learning: 合作學習

Collaborative Learning: 協同學習(佐藤著の中国語訳) , 合作 學習 , 協力學習 , 協作學習

(協同教學 :Team Teaching )

(6)

1.2 ピア・ラーニングの特徴

Peer= 仲間、 peer learning= 仲間との学び

自分の知らなかった知識を与えてくれる人的なリソー ス

自分と他者との違いから自分の理解の見直しを迫る存 在

仲間との社会的な関係の構築

学習の動機づけ

 (舘岡・池田、 2007b )

6

(7)

1.3 協同学習の背景としての

学習者主体の教育・学習観

池田・舘岡( 2007a )

(8)

教育・学習観の変遷

オーディオリンガル法( AL )(=教室 A )  ナポレオンの兵士養成、アーミーメソッド、  戦後、構造言語学、行動心理学を背景に普及  一斉授業、均質的人材育成

コミュニカティブ・アプローチ( CA )(=教室 B,C )   1970 年以降

 コミュニケーション重視、個の重視

 プロジェクトワーク、シミュレーション、ロールプレイなど

ソーシャルネットワーキングアプローチ( SNA )→後出

8

(9)

1.4 対話の重要性

パウロ・フレイレ『被抑圧者の教育学』(原著 1968 年)

銀行型教育:教師から生徒への一方的な知識の注入

問題解決型教育:対話を基盤とし、教師は生徒の主体的 な問題解決への取り組みを支援する

「生徒は単なる従順なる容れ物ではなく、教師との対話を 通じて、批判的な視座をもつ探求者となる。…そこでは現 実は静的なものではなく、現実は変革の過程にあるもの、 ととらえられる」(フレイレ , 2011:104-8 )

(10)

佐藤学「学びの共同体」

「協同的学びは、学びの本質である。…どんな学びも 個人で行われることはない。個人で行えるのは〈練 習〉と〈記憶〉だけである。あらゆる学びは新しい世 界との出会いと対話であり、対象・他者・自己との対 話による意味と関係の編み直しであり、対話と協同に よって実現している。学びは師と仲間を必要としてお り、その根本において協同的である。」(佐藤学 , 20 12:25 )

「学びとは対象(教材)との出会いと対話であり、他 者(仲間と教師)との出会いと対話であり、自己との 出会いと対話である。私たちは他者との協同をとおし て、多様な考えと出会い、対象(教材)との新たな出 会いと対話を実現して自らの思考を生み出し吟味する ことができる。その意味で、学びは本来的に協同的で あり、他者との協同にもとづく『背伸びとジャンプ』 である。」(佐藤 , 2006:36 )

10

(11)

1.5 21 世紀型スキル

時代の変化・現代の時代状況

ポスト産業社会

知識基盤社会

高度情報化社会

グローバル社会

流動性

苫野( 2014 )、佐藤( 2012 )、国立教育政策研究所

( 2013 )、當作( 2013 )

(12)

新しい時代に求められる技能

問題解決能力

協働力

コミュニケーション能力

異文化コミュニケーション能力

生涯学習能力

自律学習能力

當作( 2013 )

12

(13)

日本での取り組みの経緯

「新しい学力観」(文部省、 1993 )

「生きる力」(文部科学省「新学習指導要領」 2002-, 2011- ) *初中等教育  (1996 中教審答申に基づく )

「人間力」(内閣府、 2003 )

「就職基礎能力」(厚生労働省、 2004 )

「社会人基礎力」(経済産業省、 2006 )

「学士力」(文部科学省、 2008 )

「 21 世紀型能力」(国立教育政策研究所、 2013 -)

松下佳代編著( 2010 )

(14)

議論の発端

DeSeCo: Definition and Selection of Competencies

(「コンピテンシーの定義と選択」プロジェクト、 OECD: 経 済開発協力機構、 1997-2003 )

 コンピテンシー=「様々な心理的・社会的リソースを利用 して、特定の文脈の中で複雑な要求(課題)に対応すること ができる力」(當作 2013 、松下 2010 )

・「省察」を中心に三つのカテゴリーにキーコンピテンシー を分類。

 ・「ツールを相互作用的に活用する能力」  ・「多様なグループの中で交流する力」  ・「自律的活動力」

→PISA 「生徒の学習到達度国際調査」( OECD, 2000- )

14

(15)

 

国立教育政

策研究所( 2013 )

(16)

協働力の重要性

「 21 世紀型能力」における「思考力」の定義

 「一人ひとりが自ら学び判断し自分の考えを持って

、他者と話し合い、考えを比較吟味して統合し、より よい解や新しい知識を創り出し、さらに次の問いを見 つける力」(国立教育政策研究所、 2013 )

大学発教育支援コンソーシアム推進機構( CoREF )

「知識構成型ジグソー法」

「一人ひとりがわかりかけていることをことばにして

、対話の中で考えを深め、仲間の考えも結びつけて、 問いに対して答えを出し、その先の新しい問いを探す 力」の育成

2015 年 PISA 「協働問題解決」( Collaborative Prob lem Soiving )テスト

16

(17)

ジグソー法

グリフィンほか( 2014 )『 21 世紀型スキル』

(18)

1.6 外国語教育の理念の刷新

ソーシャルネットワーキングアプローチ( SNA )

『外国語学習のめやす』( 2013 、當作監修)、當作( 2013 )

  わかる できる つながる

言語 A. 自他の言語が わかる

B. 学習対象言語 を運用できる

C. 学習対象言語 を 使 っ て 他 者 と つながる

文化 D. 自他の文化が わかる

E. 多様な文化を 運用できる

F. 多 様 な 文 化 的 背 景 を も つ 人 と つながる

グ ロ ー バ ル 社

G. グローバル社 会の特徴や課題 がわかる

H.21 世紀型スキ ルを運用できる

I. グローバル社会 とつながる

18

(19)

第 2 節

ディベートについ

ての基礎的事項の

確認

ディベートの基本

ディベートに対する否定的反応

ディベートに対する否定的反応に欠けているもの

19

(20)

ディベートの基本説明

ある論題について肯定と否定 の二つの立場に分かれて、 チームで議論をする。

第三者である審判がどちらの 議論が優れていたかを判定す る。

一般的な形式では、立論、質 疑、第一反駁、第二反駁の四 ステージから成る。

肯定・否定は試合前の抽選で 決める。チームは両方の立場 の準備をして試合に臨む。

20

(21)

ディベートに対する否定的反応

論理や議論に対する抵抗感や苦手感

感性や情感を大事にする文化と相容れないという感情

対立者を言い負かす(「白を黒と言い包める」)話術 というイメージ

議論に対する否定的理解(議論は人を傷つける?議論 では世の中は動かせない?)

日本語教育の理念との齟齬

(22)

「ディベート=言い負かす術」

という認識に欠けているもの

α, 仮定した立場に分かれて、第三者である審判を説得するゲーム であることの理解

β. 議論法の「弁論」と「探求」のうちの、「探求」の側面の理解 γ. ディベートにおける学びの多様性(論理的思考力、批判的思考 力、傾聴力、情報収集・分析・活用能力、口頭発表能力、メモを 取るスキル、協働力、等々)の認識

θ. 試合の判定と意義の評価の違いについての認識

準備を含む活動全体を視野に入れる必要性

対話の多元的次元

亀井( 2014 )

22

(23)

第 3 節

ディベートについての

協同学習の観点からの検

3.1. ディベートにおける協同学習の諸相

3.2. SNA としてのディベート

3.3. ディベートにおける〈他者〉との対話

   3.3.1 「対象」との対話    3.3.2 「他者」との対話    3.3.3 「自己」との対話

23

(24)

3.1 ディベートにおける協同学

習の    諸相

ディベートの準備活動

お互いを知る

ディベートのやり方を学ぶ

論題について話し合う

メリット・デメリットを挙げる(ブレインストーミング、リンクマップの作成)

立論を書く

立論を読みあい修正する

資料を集め読む

立論に資料を入れて書き直す

反駁を資料とともに用意する

練習試合を行う

試合を振り返り反省する

他校に練習試合に行く

試合を振り返り反省する

作戦を練り直す

足りない資料を補う

提出する資料を準備する

       等々。

24

(25)

3.2 SNA としてのディベート

ディベートの特徴

知的学習活動であること

言語を用いるコミュニケーション活動であること

情報収集・分析を含め、論理的思考を駆使する高次元 の能力を使う

複数の人間の協働活動

一定の長さの準備活動

(26)

「外国語学習のめやす」のディベートへの応用

  わかる できる つながる

言語 A. 必 要 な 用 語 や 論 題 に 関 す る キ ー ワ ー ド を 理 解 する。

B. 日本語の四技能

(立論や反駁を書 く、読む、話す、 聞く)

C. 四技能を使っ て 〈他 者 〉と 対 話 し 、 準 備 、 試 合をする

文化 D. 論題の 社会的 意 味 や 、 デ ィ ベ ー ト の ル ー ル を 理解する

E. 日本語で、適切 な表現を使ってコ ミュニケーション ができる

F. 活 動 を 通 し て

、 多 様 な 〈 他 者〉と 対話をし

、 関 係を 構築す

グ ロ ー バ ル 社

G. 論題とその議 論の社会的文脈、 デ ィ ベ ー ト の グ ロ ー バ ル 社 会 に お け る 意 義 の 理

H. 論題について批 判的に思考し、意 見を述べたり聞い たりする。資料を 収集・分析・活用 する

I. 多 様 な 〈 他 者〉が 構成する 社会の 一員とな り 、社 会 の 構築

( 1.6 の表をもとに発表者が作に加わる

成) 26

(27)

3.3 ディベートにおける

      〈他者〉

との対話

対話の相手(=〈他者〉)

「対象」との対話

 考察の対象となるテキスト(論題、資料、立論、反 駁)

「他者」との対話

 相手チーム、チームの仲間、指導教員、審判

「自己」との対話

(28)

三つの対話の相互作用

対象との対

自己との対

他者との対 話

28

(29)

まとめにかえて―ディベートに

おける国際交流の可能性

国際日本語ディベート講座・交流会・研究会(九州大 学井上奈良彦)

日本・台湾・韓国の学生が集い、混合チームに分かれ

、共に学びあい、ディベートを通じて交流する。

第三回「国際日本語ディベート講座」( 2014 年 8 月 1 8 日~ 21 日 at 九州大学九重研修所)「ディベート教 育国際研究会」立ち上げ予定

(30)

参考文献(追加)

松下佳代編著( 2010 )『〈新しい能力〉は教育を変えるか』 ミ ネルヴァ書房

P ・グリフィン、 B ・マクゴー、 E ・ケア編( 2014 )『 21 世紀 型スキル』三宅なほみ監訳、益川弘如・望月俊男編訳、北大路書

『育成すべき資質・能力を踏まえた教育目標・内容と評価の在り 方に関する検討会―論点整理―』( 2014 )

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/095/

E ・バークレイ、P・クロス、C・メジャー( 2009 )『協同学 習の技法』安永悟監訳、ナカニシヤ出版

関田一彦・安永悟( 2005 )「協同学習の定義と関連用語の整 理」『協同と教育』第 1 号、日本協同教育学会

井上優編( 2007 )『教室活動における「協働」を考える』国立

国語研究所 30

参照

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