• 検索結果がありません。

H 2 O SiH x

V- 996 (1)-3-4 JCK MEMS / NEMS 2011

2011/9/5から9/7まで韓国の済州島で開催されたJCK MEMS / NEMS 2011(正式 名称:The 2nd Japan-China-Korea Joint Conference on MEMS / NEMS for Green Innovation and Industrial Convergence)に参加し、Macro BEANSセンターで実施し ている「非真空高品位ナノ機能膜大面積形成プロセス技術の開発」で得られた成 果報告を行うとともに、MEMSに関する技術動向調査を行ったので報告する。

学会の発表件数は全体で46件であり、その内訳は、招待講演5件、オーラル発 表23件、ポスター発表18件であった。地域別にみると、日本18件、韓国18件、

中国10件と各国から万遍無く発表が行われており、各国での最新の開発成果や今 後の開発方針について聴講することができた。

招待講演は、トップバッターとして東北大学の江刺正喜教授から、「MEMS for practical applications by open collaboration」と題して、MEMSの基礎の解説から最新 の応用例の紹介、また現在、江刺教授主導によって行われているマイクロシステ ム融合研究開発センターの概要説明が行われた。また、その他の招待講演として は、ソウル大学のProf. K. Y. Suhからヤモリの足裏に模した繊毛など自然界に存在 する微細構造を応用した機能性デバイスについての報告や、中国科学院のProf. X.

Li か ら MEMS の 更 な る 低 コ ス ト 化 を 狙 っ た Single-side process、

Bio-Nano-Informaticsを融合した高機能NEMSの開発についての報告などが発表さ

れた。

Macro BEANSセンターの開発に直接バッティングする発表は見られなかったが、

Si 系材料、繊維状(フレキシブル)基材に関する発表はいくつか行われた。Si 系 材料に関連する発表としては、まず北京大学のW. Tang氏より容量型圧力センサへ のSiCの適用についての発表が行われた。また北京大学F-Y. Zhu氏より、DRIE技 術を活用したBlack Siliconの作製についての報告が行われた。繊維状(フレキシブ ル)基材に関連する発表としては、各有機系材料の開発やそれを用いたデバイス についての報告が行われた。特に繊維状基材という観点からは、韓国機械技術院

のJ-H Kim氏により行われたロールtoロールにより無機材料をポリマー基材に転

写する技術についての発表が興味深かった。

全体の傾向としては、低コスト化やナノ構造など具体的なデバイスに関する発 表が多く、材料自体に関する内容は少ない傾向にあった。しかしながら、各種行 われているデバイス開発においても、全体として方向が定まっているわけではな く、応用の模索段階であるようにも感じた。

V-997

(1)-3-5 Design, Test, Integration & Packaging of MEMS/MOEMS 2012

2012/4/25から4/27までフランスのカンヌで開催されたDTIP 2012(正式名称:

Design, Test, Integration & Packaging of MEMS/MOEMS 2012)に参加し、Macro

BEANSセンターで実施している「非真空高品位ナノ機能膜大面積形成プロセス技

術の開発」で得られた成果報告を行うとともに、MEMS に関する技術動向調査を 行ったので報告する。

本会議は2012年4月24~27日の3日間で行われ、招待講演3件、5の特別セッ ション(Point of care diagnostic devices, Bio-MEMS/NEMS, Wireless networked green sensor system, Low temperature cofired ceramic for MEMS)と12の通常セッションが 開かれた。発表件数は合計65件(招待講演、特別セッション含む)であった。プ ログラムに基づき国別に発表件数をまとめると、フランスと日本がともに11件で 最も多く,ついで台湾9件、イギリス7件、ドイツ6件という順であり、現在ヨー ロッパとアジア(日本・台湾)が主導となって MEMS/MOEMS分野を牽引してい ることが窺えた。

直接雰囲気制御技術に関連する発表は見られなかったが、デバイスに Siを利用 したり、真空装置である必要はないが酸化・汚染を防ぐ目的で真空装置を利用し たりする研究(接合、レーザー加工)が多く、Si の大気圧成膜や雰囲気制御とい

ったBEANSでの研究成果の適用先は多いと再確認できた。本学会で行われた他の

発表のうち、当プロジェクトに関連するSiベースのMEMS技術・太陽電池につい て以下に紹介する。

 C1-1. Plasmon Enhanced Optical Absorption in Silicon Nanohole Arrays for Thin Film solar Cells Applications (P. R. Pudasaini, et. al)

薄膜太陽電池応用に向けて、Si ナノホール中に形成した Au ナノ粒子で生じ る表面プラズモンによる光学吸収効果をシミュレーションにより検証した結果 について報告。表面プラズモンとSiナノホールアレーを組合せることによって、

効率を31.11%から39.67%に増加できる。

 C1-2. Silicon-based MEMS microspeaker with large stroke electromagnetic actuation (I. Shahosseini, et. al)

Siベースの新規マイクロスピーカーの設計、作製と特性評価についての報告。

Si可動体を用いることで音波発生源を軽く丈夫にできる。磁機械的特性評価に より可動距離は1200μm以上、0.5 W入力で330 Hzから20 kHzまでの領域で

V-998

80dB(マイクから 10 cm地点)の音圧を発生できる。効率は 3x10-5であり、一般 的なマイクロスピーカーの3倍以上であった。

 T2-4. Heterogeneous GaAs – Si bonded stack (J. Zhu, et. al)

ウェハtoウェハ接合とSiウェハへのGaAs MMIC ダイ接合へ適用を目指し、

遷移層を使用したGaAsとSiの異種基板の接合について検討した結果を報告。

GaAs と Si の熱膨張係数の違いを考慮し、低温金属共晶接合を適用した。組成

比80:20のAuSnを利用することでGaAsとSiの異種接合は成功した。

 T1-4, T7-1 Comparison of Ansotropic Etching and Laser Technologies Applied in Manifacturing of Semitransparent Microcrystalline Solar Cells (E. Bandym, et. al) 半透明太陽電池を作製に適用できる2つの技術、レーザー加工と異方性エッ チングの比較についての報告。Nd:YAG 1064 nmレーザーカットで作製した穴の 側面は荒れが大きく、かつ溶融した残留物が存在し貫通穴でリーク抵抗として 作用するが、TMAH溶液にて異方性エッチングすることで滑らかな側面が得ら れるとのこと。またTMAH溶液中にペルオキソ二硫酸アンモニウム粉末を溶液 中に分散させることで安定したエッチング速度が得られる。

V-999