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流れが出てきています(スライド6)。パブリッ クではなくてプライベートのセクターに関しても,
そういった要請はこれからますます強まるだろう という流れがあります。
そうしますと,当然ながら医療法人の会計もき ちんと見直しをしてあげなければいけない。特に そのなかで最近よく議論されていますが,医療の 公益性を確保する観点から,特定医療法人や特別 医療法人に関しては,一般の医療法人よりもより 強いかたちで説明責任,アカウンタビリティを負 っていただかなければいけないという流れがあり ます。この流れのなかで,実は会計の潮流が変化 し始めたということです。
診療報酬・原価・会計の関係について それからもう1点,診療報酬・原価・会計の相 互関係を申しあげます。スライド7にイメージと して出ているのは,上に診療報酬体系の見直し,
DPCです。下に原価計算,右に病院会計準則が出 ています。現在のDPC評価は現行の診療報酬を ベースにしたところの評価ですが,最終的にはそ ろそろわが国の診療報酬体系が原価積み上げ方式 に移行していかなければならないという認識があ ります。そうなったときには,DPCの場合には診 断群分類の原価を認識できなければなりません。
診断群分類別原価を認識するためには患者別原価 や部門別原価が必要になりますが,この原価計算 をしていく最も基本にあるところの会 計の基準が病院会計準則です。したが ってこれをやり始めたときに病院会計 の準則に準拠せずに,おのおのプライ ベート,パブリックがそれぞれ勝手な 会計基準によって処理をしていると,
スタンダードな標準化されたコストが 出てきません。こういう要素が出てき ているのも事実です。
もう1点申しあげるとすると,適正 な診断群分類別原価が出れば,政策医 療に関わるコストの計算が可能になる はずです。政策医療コストがいくらな のかが分からないというのがわが国の 現状です。それをやるためにはこうい ったシステムの仕込みが必要であり,
実施が必要だという流れです。
見直しに向けた現時点の動き 最後に現状に関してお話しします。
現時点での見直しに向けたところの動 きです。病院会計準則は改正の議論が ありますが,まだ改正はされていませ ん。現時点どうなっているのかという のがスライド8です。病院会計準則の 改正に関しては,6月27日で厚生労働
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スライド6
省のパブリックコメントの募集が終わ りました。ということで,それほど時 間を待たずして,そろそろ改正通達が 出てくるはずです。したがって改正の 流れというものはほぼできあがったと 思われます。
それに対して医療法人会計基準を新 たに制定する必要があるだろうという 議論をしておりますが,これに関して はその全容はまだ未公表です。基本的 には最後にありますように,公的病院 へ新しい病院会計準則の適用をきちん とし,公的病院がきちんと適用したと
いうことを認識したうえで,民間サイドに適用の 幅をもう少しはっきりしたかたちで広げ,医療法 人会計基準をつくるべきだという流れがあります。
現状はこういった状況になっているということで す。(平成16年8月19日,新病院会計準則が通知 された。)
以上ご報告を終わらせていただきます。どうも ありがとうございました。
座長 どうもありがとうございました。皆さん お聞きになりましたでしょうか。まず,公的な病 院からきちんと会計を,大福帳からきちんとした ものにしなくてはならないと。その大福帳を改め ていただいているのが石井孝宜先生で,長年日本 病院会で中心になってご指導いただいております。
また,会計基準の公的な場でも中心になって動い ていただいております。
どこの病院の院長先生,事務長さんも税理士さ んにいろいろ処理をお願いしていると思いますが,
公認会計士さんに相談してとまではあまりないと 思います。しかし,やはり会計基準というのは税 法上だけの問題だけではなく,いろいろな問題が
からんできますし,これからの日本の医療,コス トを決めていくためにはこういった基盤整備をき ちんとしていかなくてはいけない,DPCなどもあ りますから,ぜひ,日本病院会に所属している病 院の先生方にまず真っ先にご協力いただき,だん だん底辺が広がればと思います。
実は私の一族も開業医が多く,見ていると3ち ゃん開業で,いうなれば帳簿などはかなりいい加 減なものですけれども,法人化をすると,ややま ともなものになってくるようですが,それでも石 井先生の目から見るとかなりアバウトなものであ ると思います。ましてや日本病院会に所属してい る公的病院,私立でも大きな病院は,まず率先し てこういう考え方を取り入れて実行し,日本の医 療をきちんとした方向に持っていかなくてはなら ないと思います。
医者が儲かってばかりいてけしからんという言 われなき批判を受けるのは,やはりドンブリ勘定 をやっていたせいもあると思いますので,ぜひそ の辺りを石井先生から,これからもご指導いただ きながらきちんとやっていこうと思っております。
本当にどうもありがとうございました。
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スライド8
座長 ただいまから病院医療の質を考えるセミ ナー,「e-Japan戦略Ⅱと医療」を始めます。私は この日本病院会の病院幹部医会の取りまとめをし ております昭和大学の有賀と申します。本日の会 は,今までの電子カルテやクリニカルパスといっ た病院の電子媒体化に関するさまざまな問題の,
ある意味で究極的なテーマということで,このよ うなメインテーマで行います。
参会の方たちは,いつもですとほとんどが病院 の医師,看護師,その他のコメディカル,それか らカルテの診療録管理士といった人たちが多いの ですが,本日は少し趣が違い,コンピュータ関係 業界の方もお見えのようですので,当「病院医療 の質を考えるセミナー」で中核的に活動している 日本病院会の病院幹部医会について紹介します。
会そのものは数十年以上前に組織されています。
医長,部長,副院長クラスの幹部医たちはどちら かというと自分の専門領域に関しては一所懸命勉 強します。しかし,地域医療についてなど社会的 な,または専門領域以外のことについて目を向け ることが少ないのではないかという,当時の日本 病院会の議論があったため,少し専門領域以外の ことも勉強しながら病院医療の質を改善しようと いうことで,この病院幹部医会が組織され,今日 に至っております。
活動としては,大体この時期はホスピタルショ ウなどがあるので,メインとして今回のようなシ
ンポジウムを主催します。それ以外は2月ないし 3月に先進的な活動をしている病院を見学しなが ら,その病院でシンポジウムをしています。本日 は半日コースですが,後者であれば1泊2日とか,
朝から晩までということもあり,そこでのいろい ろなテーマを皆で論じながら勉強するといったこ とをしております。
それでは基調講演,「e-Japan戦略Ⅱと医療」を 國領先生にお願いします。國領先生のご略歴はレ ジュメのとおりです。1982年に東京大学経済学 部を卒業され,日本電信電話公社にお入りになっ たあと,1986年からハーバードビジネススクール にご入学なさって,1988年にハーバードビジネス スクールの研究員になり,1989年に博士課程に進 まれました。1992年にはハーバード大学の経営 学博士号を取得後,日本電信電話株式会社企業通 信システム本部勤務,1993年からは慶應義塾大学 大学院経営管理研究科勤務,2000年度に助教授に 就任され,2003年度から現在の環境情報学部教授 をなさっておられます。では國領先生よろしくお 願いします。
國領 慶應義塾大学の國領でございます。本日,
大変光栄にもお招きいただいた理由は,おそらく 私が,今日の話題となっている「e-Japan戦略Ⅱ」
という,そろそろ少し古くなってきた部分もあり ますが,ちょうど1年前発表された戦略の起草委 員会があり,そこで4つあるワーキンググループ の医療部分の主査をさせていただいたからだと思 います。本日は,わが国のIT戦略のなかで医療
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