第 5 章 適用事例の検証
5.2 SRMS による性能評価
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5.2. SRMSによる性能評価 第 5. 適用事例の検証
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図5.1 現行MFPモデルと次期MFPモデルの シミュレーション結果比較
性能評価の指標は印刷処理時間と印刷処理の時間経過に伴うメモリー使用量の 推移,並びにメモリー使用量の最大値である. モデル・シミュレーションの 結果から印刷処理のシーケンスを図式化して図5.1に示す.
印刷性能の向上
現行MFPモデルでは,1ページ目の内部表現処理が完了した後に,2ペー ジ目の内部表現生成を開始する.一方,マルチコア・アーキテクチャを採用す ることで内部表現生成を並列化した次期MFPモデルでは,内部表現生成の開 始タイミングを変更して,1ページ目の内部表現生成と同時に2ページ目の内 部表現生成を開始する.この並列化の効果により,2ページ目の排出完了まで の印刷処理時間が短縮される.印刷準備,印刷,ドラム間移行,排出の処理は
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図5.2 マルチコア・アーキテクチャの 採用による印刷処理時間の短縮
MFPに内蔵される印刷エンジンとのインターフェイス並びに印刷エンジンの機 械機構の動作による制約を受けるため,マルチコア・アーキテクチャの採用に よる印刷処理時間の短縮は望めない.このシミュレーションにおける印刷処理 時間の評価結果により,マルチコア・アーキテクチャの採用による印刷性能の 向上は,印刷処理時間の短縮率が最大22.0%,平均8.3%であることを確認した
(図5.2).
メモリー使用量の遷移
メモリー消費量においては次期MFPモデルにおいてA3用紙サイズの連続印 刷時に,ラスタライズ処理を実行するために必要となるデータ格納用メモリー 領域の不足が発生する.すなわちメモリーの空き領域の不足により, メモリー の確保に失敗して待機状態となるメモリー・ストールが発生することをシミュ レーションによって確認した(図5.3).メモリー・ストールの原因は内部表現
5.2. SRMSによる性能評価 第 5. 適用事例の検証 生成を並列化したことにより,ラスタライズ処理に必要なデータ格納用メモリー 領域のサイズが増加した事である.ラスタライズ処理におけるメモリー消費量 は,印刷用紙の大きさと連続印刷の枚数に比例して増加する.図5.3に示すよ うに連続して10ページの印刷を行った場合,最初と最後のページを除いて計8 回のメモリー・ストールが発生する.
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図5.3 メモリー使用量の遷移
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図5.4 タイミング変更後のメモリー使用量の遷移
この問題に対してラスタライズ処理のデータ格納用メモリー領域の開放タイ ミングを用紙の排出処理の完了後から,印刷の完了後へ変更することによって
(図5.1),メモリー消費量の最大値はメモリー容量全体の94%となりメモリー・
ストールが解消される事をモデル・シミュレーションによって確認した(図 5.4).