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基本方式 -SRMS の概要

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 53-56)

第 3 章 基本方式の提案

3.2 基本方式 -SRMS の概要

テクチャ設計における中間成果物にも適することから証跡の不整備の課題に対 応することが可能である.モデルの実行が可能であることは,モデルによって 表現されたシステムの振舞いを把握することが可能であることを意味する.す なわち品質の検証手段が提供されることに等しい.これらを実現するために,

本研究ではリバースモデリング手法とモデル・シミュレーションを組み合わせ ることで,組込みシステムの品質を評価する手法とそれらの技術を用いた差分 開発のメソドロジーであるSRMSを提案する.

3.2 基本方式 -SRMS の概要

リバースモデリング手法とモデル・シミュレーションを組み合わせることで,

組込みシステムの品質を評価する手法である SRMSの概要フローを図 3.1に 示す.

リバースエンジニアリング 組込みソフトウェア

文書成果物 技術成果物 ソースコード

リバースエンジニアリング の結果

リバースモデリング

ハードウェア仕様 ハードウェアアーキテクチャ

モデリング

動的振舞モデル システムリソースモデル 組込みシステム

システム仕様

実行可能な実システム

リバースエンジニアリング

組込みハードウェア

静的解析 動的振舞解析

性能評価モデル

(システムモデル)

3.1 組込みシステムの品質を評価する手法の概要フロー

3.2. 基本方式-SRMSの概要 第 3. 基本方式の提案

リバースモデリング手法

リバースモデリング手法とはリバースエンジニアリング技術を用いて既存の システムを解析することでモデルを作成する手法である.リバース・エンジニ アリングにおいて静的解析とは,文書成果物や技術成果物,ソースコードを主 な対象にして,クラス間の依存関係,ハブ構造などの静的な構造や,データフ ロー,制御フローを抽出して解析する手法である.動的振舞解析とは,特定の シナリオで実際にシステムを動作させたときのソフトウェアの挙動を解析する ことが主な目的であり,ハードウェア要素との相互作用も含めた処理フローや 個別の処理に要する実行時間などを得るものであり,本手法においては静的解 析と動的振舞解析の双方を用いる.

静的解析によるリバースモデリング手法

 本手法で作成するモデルとは,ソフトウェアの動的振舞を表す動的振舞モ デル,対象システムのハードウェア資源であるリソースの構成とリソース使用 量ならびにシステムの振舞いを高い抽象度で表現するシステムリソースモデル,

それら2種類のモデルを組み合わせでシステムを表す性能評価モデル(システ ムモデル)の3種類である.本研究において対象とする開発品質は,組込みシ ステム開発の上流工程における性能,リソース使用量,SoCの消費エネルギー である.よって本手法におけるモデリング,並びに,シミュレーションはこれ らに限定する.ここでリソースとはプロセッサ,バス,メモリーなどのハード ウェア資源に加えて,システム全体ならびに処理単位における所要時間である.

本手法における性能評価の対象はこれらのリソース使用量である.性能評価の ためのモデル・シミュレーションはトレース駆動シミュレーション[62],[63]を 適用,モデリング言語にはUMLを用いる.

 この手法の適用における条件は,リバースモデリングに必要となる技術資料 やソースコードが入手可能であること,ソースコードへの変更が可能であるこ と,更にモデル・シミュレーションのための実行シナリオが特定できることで ある.またシミュレーションはトレース駆動シミュレーションであることから,

実行シナリオ以外のシナリオによる充足可能性を目的としたシミュレーション においてその効果が得られるものではない.

3.2. 基本方式-SRMSの概要 第 3. 基本方式の提案

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3.2 提案する開発メソドロジーの概要

SRMSの目的

本研究において提案するメソドロジーの目的は,差分開発においてボトム アップ開発開発からトップダウン開発への移行を支援することである.本手法 においては,リバースモデリング手法の適用によって,既存のソフトウェアから アーキテクチャ設計,要件の要素であるシステムに対する制限や構造情報,前 提条件を抽出してシステムを再構成する.再構成されるシステムはアーキテク チャ設計,更に要件にまで遡ってそれらとの整合性を確立する(図3.2).これ らのモデル表現にはSysMLを適用する.更にモデル・シミュレーションを組み 合わせることで,上流工程における品質の検証を可能にする.次にそれらのモ デルを新規開発で再利用することにより,要件やアーキテクチャ設計において 重要となる技術情報や設計の意図を失うこと無くトップダウン開発に移行する.

SRMSを適用するための条件と制限

  SRMSの適用における条件は,既存のシステムの要求,すなわち要件定 義プロセスの入力であり要件として定義される以前の情報が存在すること,対 象となる組込みシステムの構造が明確であること,更にソースコードもしくは ソースコードと同等の抽象度で記述されているモデルが入手可能であることで ある.加えてモデル・シミュレーションのための実行シナリオが特定できるこ とである.実行シナリオ以外のシナリオによる充足可能性を目的としたシミュ レーションにおいてその効果が得られるものではないことは,システムの品質

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