第4章 ETERNUS SF Managerのセットアップ
4.3 Storage Cruiserマネージャーのセットアップ
4.3.3 SNMPトラップの設定
4.3.3.2 SNMPトラップ設定(Linux環境の場合)
運用管理サーバのSNMPトラップ設定は、IPv4アドレスの装置だけを監視する場合と、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスの装置を監視 する場合で異なります。したがって、運用環境に応じた設定を行ってください。
IPv4アドレスの装置だけを監視する場合
運用管理サーバでSNMPトラップを受信するために、OS標準のnet-snmpパッケージに含まれるsnmptrapdの設定ファイルをカスタマイ ズします。
snmptrapdの状態確認
以下のコマンドを実行し、snmptrapdの起動が有効になっているか確認します。
# chkconfig --list snmptrapd
snmptrapd 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off
有効になっていない場合は、以下のコマンドを実行して有効にしてください。
# chkconfig --add snmptrapd
# chkconfig snmptrapd on
ポイント
snmptrapdの設定ファイルは/etc/snmp/snmptrapd.confにありますが、他製品では/usr/share/snmp/snmptrapd.confも使用している場合が あります。
設定においては、他製品との共存のために両方のファイルを確認します。
アクセス制御の設定状況確認
アクセス制御の設定状況を確認します。
snmptrapd.confに以下の設定がなければ、アクセス制御が有効になっています。
disableAuthorization yes
注意
- /etc/snmp/snmptrapd.confと/usr/share/snmp/snmptrapd.confの両方の、アクセス制御の設定状況を確認してください。
- 他製品からの要求がなければ、/etc/snmp/snmptrapd.confに上記の"disableAuthorization yes"を設定して、アクセス制御を無効 にしてください。
SNMPトラップ受信の設定(アクセス制御が無効な場合) /etc/snmp/snmptrapd.confに以下の設定を追加します。
forward default unix:/var/opt/FJSVssmgr/trap_socket
SNMPトラップ受信の設定(アクセス制御が有効な場合) 以下の設定を追加します。
authCommunity net public authCommunity net SANMA
forward default unix:/var/opt/FJSVssmgr/trap_socket
注意
- /etc/snmp/snmptrapd.confと/usr/share/snmp/snmptrapd.confの両方を確認し、他製品によってauthCommunityが設定されている 方のsnmptrapd.confを編集してください。どちらにも設定がなければ、/etc/snmp/snmptrapd.confを編集してください。
- SNMPトラップのコミュニティー名がpublicとSANMA以外の装置を監視する場合は、authCommunityの設定を追加します。例
えば、commonというコミュニティー名の装置を監視対象とする場合は以下のように設定します。なお、publicとSANMAの設定 は必須です。
authCommunity net public authCommunity net SANMA authCommunity net common
forward default unix:/var/opt/FJSVssmgr/trap_socket
- 他製品によって既にauthCommunity logやauthCommunity executeが設定されている場合は、カンマ区切りでnetを追加します。
例えば、authCommunity execute publicが設定されている場合は以下のように設定します。
authCommunity execute,net public authCommunity net SANMA
forward default unix:/var/opt/FJSVssmgr/trap_socket
設定ファイルの反映
snmptrapd.confの変更後、以下のコマンドを実行してsnmptrapdを再起動します。
変更後の内容がSNMPトラップの設定に反映されます。
# /etc/init.d/snmptrapd stop
# /etc/init.d/snmptrapd start
注意
snmptrapd.confを編集した後に、snmptrapdを利用するアプリケーション(ServerView AlarmServiceなど)を、インストール、アンインス トール、または設定変更を実施した場合は、snmptrapd.confで編集した内容が変更されていないかどうか確認してください。
ポイント
ServerViewトラップ転送プログラムを使用している環境の場合は、以下のコマンドを実行して再起動してください。
# /etc/init.d/snmptrapd stop
# /etc/init.d/trpsrvd stop
# /etc/init.d/snmptrapd start
# /etc/init.d/trpsrvd start
注意
snmptrapd.confをカスタマイズした後に、ServerView AlarmServiceなどのsnmptrapdを利用するアプリケーションをインストール、アンイ ンストールまたは設定変更を実施した場合は、snmptrapd.confのカスタマイズ内容が変更されていないか確認してください。
参照
snmptrapd.confの詳細は『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「snmptrapd.confファイル説明」を参照してください。
IPv6アドレスの装置を監視する場合
ETERNUS SF Managerのインストール直後には、IPv4アドレスの装置だけを監視する設定になっています。
このため、以下の手順で、OS標準のnet-snmpパッケージに含まれるsnmptrapdからの変更を行ってください。
1. 以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerを停止してください。
# /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
2. OS標準のSNMPトラップデーモン(net-snmpパッケージのsnmptrapd)を起動している場合は、以下のコマンドを実行して停止して ください。
# /etc/init.d/snmptrapd stop
3. OS標準のSNMPトラップデーモンの設定を実施します。
インストールしているETERNUS SF マネージャプログラムに応じて以下の設定を行ってください。
- Red Hat Enterprise Linux 6の場合
OS標準のSNMPトラップデーモンをシステム起動時に自動起動している場合は、以下のコマンドを実行して自動起動を停 止してください。
# chkconfig snmptrapd off
# chkconfig --list snmptrapd
- Red Hat Enterprise Linux 5の場合
設定は、パッケージのインストール時に自動的に行われます。特別な設定は不要です。
4. SNMPトラップデーモンパッケージをインストールします。
/opt/FJSVssmgr/etc/pkgにあるFJSVswstt-XXXX.rpmパッケージをインストールしてください。
# rpm -i /opt/FJSVssmgr/etc/pkg/FJSVswstt-XXXX.rpm
パッケージファイルのXXXX部分は、システムのプラットフォームによって異なります。
Red Hat Enterprise Linux 6の場合は、以下のとおりです。
# rpm -i /opt/FJSVssmgr/etc/pkg/FJSVswstt-13.6.0-1.i386.rpm
Red Hat Enterprise Linux 5の場合は、パッケージのインストールのあと、以下のコマンドを実行して、OS標準のSNMPトラップデー モンを再起動してください。
# /etc/init.d/snmptrapd restart
5. 以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerを起動してください。
# /opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh
注意
IPv6アドレスの装置を監視する場合、同一サーバ上で以下の製品と混在して使用できます。
・ Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ (V13.6.0以降)
・ Systemwalker Centric Manager 部門管理サーバ (V13.6.0以降)
上記の製品をアンインストールすると、SNMPトラップデーモンが停止する場合があります。混在環境から上記の製品をアンインストー ルした場合は、以下を実施してください。
1. 以下のコマンドを実行して、nwsnmp-trapdが動作していることを確認してください。
# ps -ef | grep nwsnmp-trapd
2. nwsnmp-trapd が動作していない場合は、システムを再起動または以下のコマンドを実行してしてください。
# /opt/FJSVswstt/bin/mpnm-trapd stop
# /opt/FJSVswstt/bin/mpnm-trapd start
snmptrapd用SELinuxポリシーモジュールのインストール
SELinux=Enforcingの環境の場合、以下の手順に従って、ポリシーモジュールを適用してください。
本手順を実施することで、SNMPトラップによるイベント受信が可能になります。
1. 以下のコマンドを実行して、設定を「SELinux=Permissive」に変更します。
# setenforce 0
2. ディレクトリを移動して、ポリシーモジュールを適用します。
# cd /opt/FJSVssmgr/etc/selinux/
# /usr/sbin/semodule -i snmptrapd.pp
3. 以下のコマンドを実行して、snmptrapd.ppが表示されることを確認します。
# ls /etc/selinux/targeted/modules/active/modules/ | grep snmptrapd.pp snmptrapd.pp
4. 以下のコマンドを実行して、設定を「SELinux=Enforcing」に戻します。
# setenforce 1
注意
snmptrapdに本製品のポリシーを適用する前に、他製品がsnmptrapdのポリシー設定を変更していないか確認します。必要であれば本 製品で設定するポリシーをカスタマイズしてください。
正しく設定できていない場合、snmptrapdが正しく動作しないことがあります。
ポイント
本手順を実行することで、snmptrapdに対するSELinuxのポリシーを変更できます。
/opt/FJSVssmgr/etc/selinux/snmptrapd.pp を適用することで設定されるポリシーは、/opt/FJSVssmgr/etc/selinux/snmptrapd.te で定義さ れています。
/opt/FJSVssmgr/etc/selinux/snmptrapd.te の内容を以下に示します。
module snmptrapd 1.0;
require {
type unconfined_java_t;
type snmpd_t;
type var_t;
class sock_file write;
class unix_stream_socket connectto;
}
#============= snmpd_t ==============
allow snmpd_t unconfined_java_t:unix_stream_socket connectto;
allow snmpd_t var_t:sock_file write;
以下の場合は、/opt/FJSVssmgr/etc/selinux/snmptrapd.ppを再作成してから適用してください。
・ すでにsnmptrapdに対するSELinuxのポリシーを変更している
・ snmptrapdに対するポリシー設定を変更する
snmptrapd.pp の再作成は、以下の手順で実施してください。
1. /opt/FJSVssmgr/etc/selinux/snmptrapd.te を修正します。
2. ファイルコンテキストの定義を変更する場合は、ファイルコンテキストを定義したsnmptrapd.fc ファイルを作成します。
作成したsnmptrapd.fc ファイルを、修正したsnmptrapd.teファイルが存在するディレクトリに格納します。
3. 修正したsnmptrapd.te ファイルが存在するディレクトリに移動します。
4. 以下のコマンドを実行します。カレントディレクトリにsnmptrapd.pp が作成されます。
# make -f /usr/share/selinux/devel/Makefile
nwsnmp-trapd用SELinuxポリシーモジュールのインストール
IPv6アドレスの装置を監視する場合かつSELinux=Enforcingの環境の場合、以下の手順に従って、ポリシーモジュールを適用してくだ さい。本手順を実施することで、SNMP トラップによるイベント受信が可能になります。
1. 以下のコマンドを実行して、設定を「SELinux=Permissive」に変更します。
# setenforce 0
2. ディレクトリを移動して、ポリシーモジュールを適用します。
# cd /opt/FJSVssmgr/etc/selinux/
# /usr/sbin/semodule -i nwsnmp-trapd.pp
3. 以下のコマンドを実行して、nwsnmp-trapd.ppが表示されることを確認します。
# ls /etc/selinux/targeted/modules/active/modules/ | grep nwsnmp-trapd.pp nwsnmp-trapd.pp
4. 以下のコマンドを実行して、設定を「SELinux=Enforcing」に戻します。
# setenforce 1
注意
nwsnmp-trapdに本製品のポリシーを適用する前に、他製品がnwsnmp-trapdのポリシー設定を変更していないか確認します。必要であ
れば本製品で設定するポリシーをカスタマイズしてください。
正しく設定できていない場合、nwsnmp-trapdが正しく動作しないことがあります。
ポイント
本手順を実行することで、nwsnmp-trapdに対するSELinuxのポリシーを変更できます。
/opt/FJSVssmgr/etc/selinux/nwsnmp-trapd.pp を適用することで設定されるポリシーは、/opt/FJSVssmgr/etc/selinux/nwsnmp-trapd.te で 定義されています。
/opt/FJSVssmgr/etc/selinux/nwsnmp-trapd.te の内容を以下に示します。
module nwsnmp-trapd 1.0;
require {
type unconfined_java_t;
type snmpd_t;
type var_t;
class sock_file write;
class unix_stream_socket connectto;
}
#============= snmpd_t ==============
allow snmpd_t unconfined_java_t:unix_stream_socket connectto;
allow snmpd_t var_t:sock_file write;
以下の場合は、/opt/FJSVssmgr/etc/selinux/nwsnmp-trapd.ppを再作成してから適用してください。
・ すでにnwsnmp-trapdに対するSELinuxのポリシーを変更している
・ nwsnmp-trapdに対するポリシー設定を変更する
nwsnmp-trapd.pp の再作成は、以下の手順で実施してください。
1. /opt/FJSVssmgr/etc/selinux/nwsnmp-trapd.te を修正します。
2. ファイルコンテキストの定義を変更する場合は、ファイルコンテキストを定義したnwsnmp-trapd.fc ファイルを作成します。
作成したnwsnmp-trapd.fc ファイルを、修正したnwsnmp-trapd.teファイルが存在するディレクトリに格納します。
3. 修正したnwsnmp-trapd.te ファイルが存在するディレクトリに移動します。
4. 以下のコマンドを実行します。カレントディレクトリにnwsnmp-trapd.pp が作成されます。
# make -f /usr/share/selinux/devel/Makefile